JP4975221B2 - α−アミラーゼ活性測定用試薬と測定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体試料中のα−アミラーゼ活性測定用試薬およびα−アミラーゼ活性測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アミラーゼは主に膵臓および唾液腺から分泌される消化酵素であり、血中および尿中α−アミラーゼの活性測定は、急性膵炎等の膵疾患や流行性耳下腺炎等の唾液腺疾患の診断に利用されている。α−アミラーゼの活性測定法としては、還元末端のグルコース1位にα−アミラーゼによって切断されて測定可能な物質となる基をアグリコンとして有し、非還元末端のグルコースの4位あるいは6位にβ−ガラクトピラノシル基を有する、グルコース単位が2〜4個のマルトオリゴ糖誘導体を基質として用いて、α−グルコシダーゼ非存在下に該基質と試料中のα−アミラーゼとを反応させ、遊離した測定可能な物質を定量する、という方法が知られている(特許第2807949号)。しかしながら、この方法は、生体試料中に血糖降下剤がある場合、当該物質の影響を受け、血糖降下剤を含有しない生体試料を用いた場合に比べて、α−アミラーゼ活性値が低下するという欠点を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、生体試料中の血糖降下剤の影響を受けないα−アミラーゼ活性測定試薬およびα−アミラーゼ活性測定方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は下記(1)〜(6)に関する。
(1) 一般式(I)
【0005】
【化3】
【0006】
(式中、R1はα−アミラーゼによって切断されうる結合を介して還元末端のグルコース1位に結合し、該結合が切断されたとき、測定可能な物質となる基を表す)で表されるマルトオリゴ糖誘導体とα−グルコシダーゼとを含有する、生体試料中のα−アミラーゼ活性測定用試薬。
(2) 測定可能な物質が、それ自体で吸光度を示す物質または蛍光物質である(1)記載の試薬。
【0007】
(3) R1が2−クロロ−4−ニトロフェニル基である(1)または(2)記載の試薬。
(4) 一般式(I)
【0008】
【化4】
【0009】
(式中、R1はα−アミラーゼによって切断されうる結合を介して還元末端のグルコース1位に結合し、該結合が切断されたとき、測定可能な物質となる基を表す)で表されるマルトオリゴ糖誘導体とα−グルコシダーゼとを含有する試薬をα−アミラーゼを含有する生体試料と反応させて、前記マルトオリゴ糖誘導体から遊離する測定可能な物質の量を測定することを特徴とする生体試料中のα−アミラーゼ活性測定方法。
【0010】
(5) 測定可能な物質が、それ自体で吸光度を示す物質または蛍光物質である(4)記載の方法。
(6) R1が2−クロロ−4−ニトロフェニル基である(4)または(5)記載の方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
1.α−アミラーゼの基質
本発明において使用するα−アミラーゼの基質としては、一般式(I)
【0012】
【化5】
【0013】
(式中、R1はα−アミラーゼによって切断されうる結合を介して還元末端のグルコース1位に結合し、該結合が切断されたとき、測定可能な物質となる基を表す)で表されるマルトオリゴ糖誘導体[以下、マルトオリゴ糖誘導体(I)という]が用いられる。マルトオリゴ糖誘導体(I)は、マルトースを基本構造として有し、マルトースの非還元末端のグルコース4位にβ−ガラクトピラノシル基がO−グリコシド結合しており、マルトースの還元末端に、α−アミラーゼによって切断されて測定可能な物質となる基R1を有している。R1は還元末端のグルコース1位にα−O−グリコシド結合を介して結合している。R1としては、例えば、4−ニトロフェニル基、2−ニトロフェニル基、2−クロロ−4−ニトロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基等の置換フェニル基や、4−メチルウンベリフェリル基等の蛍光性基等が挙げられるが、2−クロロ−4−ニトロフェニル基が好ましく挙げられる。
【0014】
マルトオリゴ糖誘導体(I)としては、例えば、2−クロロ−4−ニトロフェニル 4−O−α−D−ガラクトピラノシル−α−マルトシド、4−ニトロフェニル 4−O−α−D−ガラクトピラノシル−α−マルトシド等が挙げられるが、一般式(II)
【0015】
【化6】
【0016】
で表される2−クロロ−4−ニトロフェニル 4−O−β−D−ガラクトピラノシル−α−マルトシド[以下、マルトオリゴ糖誘導体(II)という]が好ましく挙げられる。
2.マルトオリゴ糖誘導体(II)の合成
マルトオリゴ糖誘導体(II)は、市販の化合物から、一般的な合成法で合成することができるが、例えば、特許第3070709号公報に記載の方法や特開平9−291096に記載の方法により合成することができる。
【0017】
3.α−グルコシダーゼ
本発明において使用するα−グルコシダーゼは、酵素番号[EC3.2.1.20.]に属する酵素であり、α−グルコシド結合を加水分解するエキソグルコシダーゼである。本発明においては、動物、植物または微生物由来のα−グルコシダーゼだけでなく、遺伝子工学的手法により改変したα−グルコシダーゼも使用することができる。本発明においては、α−グルコシダーゼを使用するので、生体試料中に存在する血糖降下剤の影響を受けずに、生体試料中のα−アミラーゼ活性を測定することができる。
【0018】
4.生体試料
本発明において使用する生体試料としては、例えば、全血、血漿、血清、汗、唾液、尿、膵液、羊水、髄液等が挙げられるが、好ましくは血漿、血清、尿が挙げられる。本発明の測定方法は、血糖降下剤の影響を受けないため、本発明においては、糖尿病等により血糖降下剤を投与された患者から採取した生体試料も用いることが出来る。
【0019】
5.血糖降下剤
本発明のα−アミラーゼの測定法に影響を与えない血糖降下剤としては、例えば、O−4,6−ジデオキシ−4−{[(1S,4R,5S,6S)−4,5,6−トリヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)−2−シクロヘキセン−1−イル]アミノ}−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−O−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−D−グルコピラノースや(+)−1L−[1(OH),2,4,5/3]−5−[2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル]アミノ−1−C−(ヒドロキシメチル)−1,2,3,4−シクロヘキサンテトラオール等の糖質吸収遅延剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0020】
6.α−アミラーゼ活性測定用試薬
本発明のα−アミラーゼ活性測定用試薬は、上記のマルトオリゴ糖誘導体(I)とα−グルコシダーゼとを含有し、必要に応じて水性溶液、界面活性剤、安定化剤、防腐剤、反応促進剤等を含有していてもよい。
本発明のα−アミラーゼ活性測定用試薬は、凍結乾燥された状態でも、予め水性媒体に溶解された状態でもよい。該凍結乾燥された状態の試薬を用いてα−アミラーゼ活性を測定する場合には、該凍結乾燥された試薬は水性媒体に溶解して使用される。水性媒体に溶解されたα−アミラーゼ活性測定用試薬中のマルトオリゴ糖誘導体(I)の濃度としては、α−アミラーゼ活性の測定に適した濃度ならば特に制限はないが、好ましくは0.1〜100mmol/Lであり、より好ましくは1.0〜20mmol/Lである。また、水性媒体に溶解されたα−アミラーゼ活性測定用試薬中のα−グルコシダーゼの濃度としては、α−アミラーゼ活性の測定に適した濃度ならば特に制限はないが、好ましくは0.5〜100U/mLであり、より好ましくは1〜20U/mLである。
【0021】
7.α−アミラーゼ活性測定用キット
α−アミラーゼ活性測定用試薬はキットの形態で保存、使用されてもよい。キットの形態としては特に制限はなく、2試薬系、3試薬系等が挙げられるが、2試薬系が好ましい。2試薬系によるα−アミラーゼ活性測定用キットとしては、例えば、マルトオリゴ糖誘導体(I)を含有する試薬と、α−グルコシダーゼを含有する試薬とからなるキットが挙げられる。α−アミラーゼ活性測定用キットを構成する各試薬には、必要に応じて水性媒体、界面活性剤、安定化剤、防腐剤、反応促進剤等が含有されていてもよい。
【0022】
α−アミラーゼ活性測定用キットを構成する各試薬は、凍結乾燥された状態でも、予め水性媒体に溶解された状態でもよい。該凍結乾燥された状態の試薬を用いてα−アミラーゼ活性を測定する場合には、該凍結乾燥された試薬は水性媒体に溶解して使用される。α−アミラーゼ活性測定用キットを構成する各試薬におけるマルトオリゴ糖誘導体(I)は、水性媒体に溶解された状態での濃度が好ましくは0.1〜100mmol/Lとなるように、より好ましくは1.0〜20mmol/Lとなるように含有される。また、α−アミラーゼ活性測定用キットを構成する各試薬におけるα−グルコシダーゼは、水性媒体に溶解された状態での濃度が好ましくは0.5〜100U/mLとなるように、より好ましくは1〜20U/mLとなるように含有される。
【0023】
水性媒体としては、特に制限はなく、例えば、脱イオン水、蒸留水、緩衝液等が挙げられるが、緩衝液が好ましい。緩衝液に用いる緩衝剤は緩衝能を有し、マルトオリゴ糖誘導体(I)およびα−グルコシダーゼを安定に溶解するものならば特に限定されないが、例えば、pH6.0〜9.0の2−モルホリノエタンスルホン酸(MES)、ビス(2−ヒドロキシエチル)イミノトリス(ヒドロキシメチル)メタン(Bis−tris)、N−(2−アセトアミド)イミノ二酢酸(ADA)、ピペラジン−N,N’−ビス(2−エタンスルホン酸)(PIPES)、N−(2−アセトアミド)−2−アミノエタンスルホン酸(ACES)、3−モルホリノ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸(MOPSO)、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸(BES)、3−モルホリノプロパンスルホン酸(MOPS)、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−2−アミノエタンスルホン酸(TES)、N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸(HEPES)、3−[N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸(DIPSO)、2−ヒドロキシ−3−{N−[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]アミノ}プロパンスルホン酸(TAPSO)、ピペラジン−N,N’−ビス(2−ヒドロキシプロパン−3−スルホン酸)(POPSO)、N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−N’−2−ヒドロキシプロパン−3−スルホン酸(HEPPSO)、N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−N’−3−プロパンスルホン酸[(H)EPPS]、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチルグリシン(Tricine)、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン(Bicine)、3−{N−[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]アミノ}プロパンスルホン酸(TAPS)等のグッド緩衝剤等が挙げられる。緩衝液の濃度は測定に適した濃度であれば特に制限はされないが、0.001〜2.0mol/Lが好ましく、0.05〜1.0mmol/Lがより好ましい。
【0024】
界面活性剤としては、例えば、陽イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、両性界面活性剤または非イオン界面活性剤が挙げられる。安定化剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)等が挙げられる。防腐剤としては、例えば、アジ化ナトリウム、抗生物質等が挙げられる。反応促進剤としては、例えば、チオシアン酸カリウム、カルシウムイオン、塩素イオン等が挙げられる。
【0025】
8.α−アミラーゼ活性測定方法
本発明のα−アミラーゼ活性測定方法としては、マルトオリゴ糖誘導体(I)とα−グルコシダーゼとを含有する試薬をα−アミラーゼを含有する生体試料と反応させて、前記マルトオリゴ糖誘導体(I)から遊離する測定可能な物質を定量する方法であれば特に制限はない。
【0026】
マルトオリゴ糖誘導体(I)とα−グルコシダーゼとを含有する試薬と、α−アミラーゼを含有する生体試料との反応は、通常の酵素反応の条件下で行うことができる。該反応における反応温度としては、10〜50℃が好ましく、20〜40℃がより好ましく、25〜37℃が特に好ましい。該反応における反応時間としては、1〜60分間が好ましく、2〜30分間がより好ましく、5〜15分間が特に好ましい。該反応におけるマルトオリゴ糖誘導体(I)の濃度は、測定に適した濃度であれば特に制限はないが、好ましくは0.1〜100mmol/Lであり、より好ましくは1.0〜20mmol/Lである。該反応におけるα−グルコシダーゼの濃度は、測定に適した濃度であれば特に制限はないが、好ましくは0.5〜100U/mLであり、より好ましくは1〜20U/mLである。
【0027】
また、本発明のα−アミラーゼ活性測定は、例えば、α−アミラーゼ活性測定試薬として、α−グルコシダーゼを含有する試薬[以下、試薬(1)とよぶ]とマルトオリゴ糖誘導体(I)を含有する試薬[以下、試薬(2)とよぶ]とからなる2試薬系のキットを用いて、次のように行うことができる。
まず、試薬(1)をα−アミラーゼを含有する生体試料に添加して反応させ、次いで、該反応液に試薬(2)を添加し、遊離したアグリコンを定量し、得られた定量値から予め作成した検量線(測定可能な物質の濃度とα−アミラーゼ活性とを相関付ける検量線)を基に該生体試料中のα−アミラーゼ活性を測定する。α−アミラーゼ活性の測定においては、試薬(1)と試薬(2)とを同時に生体試料に添加してもよいが、試薬(1)を生体試料に添加した後に試薬(2)を添加する方法が好ましい。
【0028】
遊離した測定可能な物質の定量方法としては、吸光度法、蛍光法等が挙げられる。遊離した測定可能な物質の定量は、例えば、遊離した該物質がそれ自体で吸光度を示す物質の場合は、該物質の吸光度を測定することにより、また、該物質が蛍光物質である場合は、該物質の蛍光度を測定することにより行うことができる。特に、α−アミラーゼの基質としてマルトオリゴ糖誘導体(II)を用いた場合は、測定可能な物質として2−クロロ−4−ニトロフェノールが遊離するので、該フェノール誘導体の定量は、例えば、405nmにおける吸光度を測定することにより行うことができる。
【0029】
α−アミラーゼ活性の定量法としては、遊離するアグリコンを連続的に定量することにより求めるレート法、および一定時間反応させた後に遊離するアグリコンを定量することにより求めるエンドポイント法のいずれもが使用され得る。
本発明のα−アミラーゼ活性測定試薬および測定方法は、試料中のα−アミラーゼ活性測定に限らず、本発明のα−アミラーゼ活性測定法が組み込まれた試料中のカルシウムイオン、塩素イオン等の測定にも適用可能である。
【0030】
以下に、本発明の実施例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
尚、ここで使用した試薬、酵素は下記メーカーのものである。
MES緩衝液(同仁化学社製)、酢酸カルシウム一水和物(関東化学社製)、塩化ナトリウム(和光純薬工業社製)、マルトオリゴ糖誘導体(II)(2−クロロ−4−ニトロフェニル 4−O−β−D−ガラクトピラノシル−α−マルトシド)(東洋紡績社製)、チオシアン酸カリウム(関東化学社製)、α−グルコシダーゼ(ユニチカ社製)、O−4,6−ジデオキシ−4−{[(1S,4R,5S,6S)−4,5,6−トリヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)−2−シクロヘキセン−1−イル]アミノ}−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−O−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−D−グルコピラノース(アカルボースTM;バイエル社製)。
【0031】
【実施例】
実施例1 α−グルコシダーゼを含有するα−アミラーゼ活性測定用試薬
下記の通り、α−グルコシダーゼを含有するα−アミラーゼ活性測定用試薬をキットとして調製した。
第1試薬
MES緩衝液(pH6.0) 50mmol/L
酢酸カルシウム一水和物 6.7mmol/L
塩化ナトリウム 400mmol/L
α−グルコシダーゼ 10U/mL
第2試薬
MES緩衝液(pH6.0) 50mmol/L
チオシアン酸カリウム 560mmol/L
マルトオリゴ糖誘導体(II) 10mmol/L
比較例1 α−グルコシダーゼを含有しないα−アミラーゼ活性測定用試薬
下記の通り、α−グルコシダーゼを含有しないα−アミラーゼ活性測定用試薬をキットとして調製した。
第1試薬
MES緩衝液(pH6.0) 50mmol/L
塩化カルシウム一水和物 6.7mmol/L
塩化ナトリウム 400mmol/L
第2試薬
MES緩衝液(pH6.0) 50mmol/L
チオシアン酸カリウム 560mmol/L
マルトオリゴ糖誘導体(II) 11.2mmol/L
【0032】
実施例2 α−アミラーゼ活性測定
実施例1および比較例1で調製したキットを用いて、アカルボースTM含有試料中のα−アミラーゼ活性を測定した。
試料
唾液アミラーゼ(1500IU/L)にアカルボースTMをそれぞれ0、0.08、0.16、0.24、0.32、0.40mg/mLとなるように添加し、試料とした。
測定方法
実施例1および比較例1で調製した第1試薬2.25mLに試料0.05mLを添加し、37℃で5分間インキュベートした。それぞれの溶液に、実施例1および比較例1で調製した第2試薬を0.75mL添加し、37℃にて5分間反応させ、405nmにおける吸光度の変化を測定し、1分間当りの吸光度の変化を算出した。この吸光度変化を当該組成における2−クロロ−4−ニトロフェノールの分子吸光係数を用いてアミラーゼ活性値に変換した。ブランクとして、試料の代わりに精製水を用いて同様の測定を行った。結果を表1に示した。
【0033】
【表1】
【0034】
このように、本発明の試薬は、血糖降下剤の存在下でもα−アミラーゼの影響を受けないことが判明した。
【0035】
【発明の効果】
本発明により、試料中の血糖降下剤の影響を受けないα−アミラーゼ活性測定試薬および測定方法が提供される。
Claims (5)
- 測定可能な物質が、それ自体で吸光度を示す物質または蛍光物質である請求項1記載の抑制方法。
- R1が2−クロロ−4−ニトロフェニル基である請求項1または2記
載の抑制方法。 - 血糖降下剤が、糖質吸収遅延剤である請求項1〜3のいずれかに記
載の抑制方法。 - 糖質吸収遅延剤が、O−4,6−ジデオキシ−4−{[(1S,4
R,5S,6S)−4,5,6−トリヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)−2−シクロヘキセン−1−イル]アミノ}−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−O−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−D−グルコピラノース、又は、(+)−1L−[1(OH),2,4,5/3]−5−[2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル]アミノ−1−C−(ヒドロキシメチル)−1,2,3,4−シクロヘキサンテトラオールである請求項4記載の抑制方法。
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