JP4972515B2 - 流体式変速機のクラッチピストン - Google Patents

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本発明は、自動車等の自動変速機(AT)に用いられる、流体式変速機のクラッチピストンに関するものである。
例えば、前記流体式変速機に設けられた環状のクラッチシリンダには、その内部に形成された環状空間に軸方向にスライド可能に装着されて、前記クラッチシリンダに設けられた凹陥部との間で油圧室を形成する環状のクラッチピストンと、このクラッチピストンとの間で環状のキャンセル室を形成する環状のキャンセルプレートと、前記キャンセル室に介在してクラッチピストンを油圧室側に付勢するバネ等の弾性体とを備える密封装置が組み込まれている(例えば特許文献1参照)。
前記クラッチピストンは、前記クラッチシリンダの内壁に隙間を有して沿わせる金属環を備えている。この金属環は、その内周側に軸方向一方側へ膨出して前記凹陥部に導入される膨出部を有し、外周側に軸方向他方側(クラッチ板側)へ延びる筒状部を有しており、この金属環に、前記凹陥部の内周側の周壁と当該金属環との間を密封するインナーシールリップと、前記凹陥部の外周側の周壁と前記金属環との間を密封するアウターシールリップとが加硫成形によって接着されている。前記クラッチピストンは、前記油圧室に対する油圧制御に応じて前記軸方向にスライドして多板クラッチを押圧または開放することによって、当該クラッチを切り替え操作する。
特開2002−139155号公報
前記クラッチピストンの製造においては、金属板をプレス加工して金属環を成形した後、加硫成形を行ってシールリップを金属環に接着することが行われている。ところが、大型の流体式変速機については、クラッチピストンの外径寸法や軸方向寸法(高さ)も大きくなる。例えば、外径寸法が200mm以上、軸方向寸法が100mm以上になるものがあり、このような大型のクラッチピストンについては、その金属環を精度良くプレス成形し難いという問題がある。
そこで、前記大型のクラッチピストンを製造する他の方法として、前記金属環を内周側と外周側とに2分割した形状の第1金属環と第2金属環とをそれぞれ個別に成形した後、加硫成形を施して第1金属環にシールリップを接着し、その後、両者を溶接によって一体化する方法が考えられる。この方法によれば、前記金属環よりも小型化された第1金属環と第2金属環とを、個別に成形すればよいので、金属環全体を一体成形する場合に較べて成形精度を確保し易くなる。
しかし、この方法を採用した場合、前記第1金属環と第2金属環との溶接時の熱によってシールリップが変質して、その密封性が低下するおそれがある。
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、大きなサイズであっても良好な加工精度及び密封性を確保することができる流体式変速機のクラッチピストンを提供することを目的とする。
前記目的を達成するための本発明に係る流体式変速機のクラッチピストンは、クラッチシリンダの内部に形成された環状空間に軸方向にスライド可能に装着されて、前記クラッチシリンダに設けられた環状の凹陥部との間で環状の油圧室を形成するとともに、前記油圧室に対する油圧制御に応じて前記軸方向にスライドして流体式変速機のクラッチを切り替え操作する流体式変速機のクラッチピストンであって、前記凹陥部に導入される膨出部、当該膨出部から径方向内方に延びている小径環状板部及び当該膨出部から径方向外方に延びている大径環状板部を有する第1金属環と、前記大径環状板部の径方向外側の端部からさらに径方向外方に延びている環状板部を有する第2金属環と、前記油圧室を密封する環状のシール部材とを備え、前記シール部材が、前記膨出部に取付された環状の芯金と、この芯金に接着されて前記凹陥部の内周側の周壁と接触するインナーシールリップと、前記芯金に接着されて前記凹陥部の外周側の周壁と接触するアウターシールリップとを有し、前記大径環状板部と前記環状板部とが溶接されていることで、前記第1金属環と前記第2金属環とは一体化され、前記シール部材の前記芯金は、前記第1金属環の前記膨出部の外周に、圧入により嵌合取付され、前記インナーシールリップは、前記小径環状板部に接触し、前記第1金属環と前記芯金との間を密封することを特徴とする。
前記本発明によれば、第1金属環と第2金属環とを別々に成形することができるので、その小型化により各金属環の成形精度を確保し易くなる。また、前記シール部材を第1金属環に嵌合させる前に、第1金属環と第2金属環とを溶接することにより、溶接時の熱によってシールリップが変質するのを抑制することができる。
本発明の流体式変速機のクラッチピストンによれば、大きなサイズであっても良好な加工精度及び密封性を確保することができる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るクラッチピストンを組み込んだ自動変速機の要部断面図を示している。この自動変速機は、クラッチシリンダ3の内部に形成された環状空間5に、クラッチシリンダ3の軸方向にスライド可能に本発明のクラッチピストン1を装着している。前記クラッチピストン1は、これとクラッチシリンダ3との間で構成された油圧室4に対する作動油の供給・排出制御に応じて、前記クラッチシリンダ3の軸方向にスライドしてクラッチを断続操作する。
クラッチシリンダ3は、自動変速機のハウジングに形成された軸部Sと同芯に設けられた環状のものであり、前記軸部Sの外周に嵌合され径方向外側へ延びるフランジ部32と、このフランジ部32の外周端から軸方向に沿って図示しないクラッチ板側へ延びる外側円筒部3Cとが形成されている。このクラッチシリンダ3は金属板をプレス加工することによって製作したものである。
前記フランジ部32の外周側には、径方向に直線的に延びる環状板部3Aが設けられている。また、この環状板部3Aと前記軸部Sとの間に、当該環状板部3Aよりも軸方向外方(図1において上方)に膨出する環状の膨出部3Bが設けられており、この膨出部3Bの内側が、油圧室4を構成するための凹陥部36として構成されている。
前記油圧室4は、クラッチシリンダ3の凹陥部36とクラッチピストン1との間で形成された環状のものであり、当該油圧室4への作動油の供給と当該油圧室4からの作動油の排出は、この油圧室4に開口部を臨ませた油孔(図示せず)を通じて行われる。
クラッチピストン1は、金属環10とシール部材2とを備えている。前記金属環10は金属板からなる円環状の部材であって、前記クラッチシリンダ3の内壁に隙間を有して沿い得る大きさ及び形状のものである。この金属環10は、その内周側を構成する第1金属環11の外周に、外周側を構成する第2金属環12を溶接にて一体化することにより形成されている。
前記第1金属環11及び第2金属環12は、それぞれ金属板をプレス加工して所定形状に成形したものであり、前記第1金属環11には、クラッチシリンダ3の凹陥部36と対向しこれに軸方向へ移動可能に導入される膨出部13と、前記膨出部13の内周側の端部に連続して径方向内方に延びる小径環状板部14と、前記膨出部13の外周側の端部に連続して径方向外方に延びる大径環状板部17とが形成されている。
前記第2金属環12には、第1金属環11の大径環状板部17の外周からクラッチシリンダ3の環状板部3Aに対して隙間を有して並行且つ径方向外方に延びる環状板部15と、この環状板部15の外周に連続して軸方向(クラッチ板方向)に延びる筒部16とが形成されており、前記環状板部15の内周と第1金属環11の大径環状板部17とが溶接されている。なお、この溶接部分に生じる溶接バリは、旋削加工や研磨加工を施して除去されている。
前記シール部材2は、芯金20と、ゴム等の弾性体からなるインナーシールリップ22及びアウターシールリップ23とを備える。前記芯金20は金属板をプレス加工した環状の部材であって、前記第1金属環11の膨出部13の外周に圧入にて嵌合された凹部21と、この凹部21の内周側端部から径方向内方に延びる環状板部24とを有している。すなわち、前記シール部材2の断面形状は、第1金属環11の膨出部13と小径環状板部14とに沿い得る形状になっている。
前記インナーシールリップ22は、前記芯金20の環状板部24の内周端に加硫接着されている。このインナーシールリップ22は、前記クラッチシリンダ3の凹陥部36を構成する内周側の周壁31の内周面37に摺接して、当該周壁31と第1金属環11の小径環状板部14との間を密封している。
また、前記アウターシールリップ23は、前記芯金20の凹部21の外周側肩部26に加硫接着されている。このアウターシールリップ23は前記凹陥部36を構成する外周側の周壁35の内周面38に摺接して、当該周壁35と第1金属環11との間を密封する。このように、シールリップ22,23を備えたシール部材2によって、前記油圧室4が密封されている。
前記の構成のクラッチピストン1によれば、金属環10の製造に際して、第1金属環11と第2金属環12とを個別にプレス成形することができるので、その小型化により金属環全体を一体成形する場合に較べて成形精度を確保し易くなる。また、前記シール部材2を、第1金属環11と第2金属環12とを溶接した後に当該第1金属環11の膨出部13に嵌合させることにより、溶接時の熱によって各シールリップ22,23が変質するのを抑制することができる。このため、大きなサイズのクラッチピストン1であっても良好な加工精度及び密封性を確保することができる。
尚、上記実施形態はすべて例示であって制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって規定され、そこに記載された構成と均等の範囲内のすべての変更も本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の一実施形態に係るクラッチピストンを組み込んだ自動変速機の要部断面図である。
符号の説明
1 クラッチピストン
11 第1金属環
12 第2金属環
13 膨出部
2 シール部材
20 芯金
22 インナーシールリップ
23 アウターシールリップ
3 クラッチシリンダ
31 凹陥部の内周側の周壁
35 凹陥部の外周側の周壁
36 凹陥部
4 油圧室

Claims (1)

  1. クラッチシリンダの内部に形成された環状空間に軸方向にスライド可能に装着されて、前記クラッチシリンダに設けられた環状の凹陥部との間で環状の油圧室を形成するとともに、前記油圧室に対する油圧制御に応じて前記軸方向にスライドして流体式変速機のクラッチを切り替え操作する流体式変速機のクラッチピストンであって、
    前記凹陥部に導入される膨出部、当該膨出部から径方向内方に延びている小径環状板部及び当該膨出部から径方向外方に延びている大径環状板部を有する第1金属環と、
    前記大径環状板部の径方向外側の端部からさらに径方向外方に延びている環状板部を有する第2金属環と、
    前記油圧室を密封する環状のシール部材とを備え、
    前記シール部材が、前記膨出部に取付された環状の芯金と、この芯金に接着されて前記凹陥部の内周側の周壁と接触するインナーシールリップと、前記芯金に接着されて前記凹陥部の外周側の周壁と接触するアウターシールリップとを有し、
    前記大径環状板部と前記環状板部とが溶接されていることで、前記第1金属環と前記第2金属環とは一体化され、
    前記シール部材の前記芯金は、前記第1金属環の前記膨出部の外周に、圧入により嵌合取付され、
    前記インナーシールリップは、前記小径環状板部に接触し、前記第1金属環と前記芯金との間を密封することを特徴とする流体式変速機のクラッチピストン。
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