JP5876638B2 - 流体式変速機用クラッチピストン - Google Patents
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Description
図3は、従来のクラッチピストンを示す要部断面図である。
図において、クラッチピストン100は、前記クラッチ機構に設けられるクラッチシリンダ101内を軸方向に移動して多板クラッチ(図示せず)を押圧するピストン本体102と、ピストン本体102の外周面に嵌合固定された環状部材103と、環状部材103に形成されクラッチシリンダ101とピストン本体102とを密封するシール部材104とを備えている。
シール部材104は、合成ゴム等を用いて環状部材103の外面に加硫成形されており、クラッチシリンダ101の内周面に摺接する環状のシールリップ104aを備えている。
上記クラッチピストン100は、シール部材104を加硫成形した後の環状部材103をピストン本体102に嵌合することで構成されており、比較的大きいピストン本体102にシール部材104を直接加硫成形するよりも、より小さい環状部材103にシール部材104を加硫成形することで、加硫成形に用いる金型等を小型化し、当該シール部材104を形成する際のコストの低減化が図られている(例えば、特許文献1参照)。
上記実情から、例えば、前記クラッチ機構の構成に応じて、シリンダ101の内周面とクラッチピストン100の外周面との間のクリアランスZを比較的大きく設定しなければならない場合がある。
このような場合、環状部材103の板厚を厚くすることが考えられるが、環状部材103の板厚を厚くすればクラッチピストン全体としての重量が増加し、軽量化の観点から好ましくない。また、シールリップ104aをより長く径方向に延ばすことも考えられるが、この場合、シールリップ104aの変形量が大きくなったり、当該シール部材104の摺接面積が増えて摺動抵抗が増大し、クラッチの応答性が悪化するおそれがあった。
シリンダの開口側を閉鎖して第一流体圧室を構成するとともに、前記第一流体圧室内の流体圧力によって前記シリンダ内を軸方向に移動しクラッチを作動させるピストン本体と、前記ピストン本体の外周面に嵌合された円筒部、及び、当該円筒部から前記シリンダ内周面側に向けて突設された突出部を有する環状部材と、前記環状部材に設けられ前記シリンダと前記ピストン本体との間を密封するシール部材と、を備え、
前記シール部材は、前記突出部の先端に突設され前記シリンダ内周面に摺接する環状のシールリップを備え、前記ピストン本体は、前記シリンダと前記環状部材と前記ピストン本体の円筒部とによって囲まれる第二流体圧室に導入される流体の圧力によって前記第一流体圧室側に移動し、前記シールリップは、前記第一流体圧室内の流体が漏洩するのを阻止する第一のシールリップと、前記第二流体圧室内の流体が前記第一流体圧室に流入するのを阻止する第二のシールリップと、で構成され、前記第一のシールリップは、自由状態において前記突出部の先端から前記第一流体圧室側に向かって軸方向に対して傾斜するように形成され、前記シリンダ内周面に導入した状態において前記第一流体圧室側に向かって軸方向に沿うように弾性変形して当該第一流体圧室を密封し、前記第二のシールリップは、自由状態において前記突出部の先端から前記第二流体圧室側に向かって軸方向に対して傾斜するように形成され、前記シリンダ内周面に導入した状態において前記第二流体圧室側に向かって軸方向に沿うように弾性変形して当該第一流体圧室を密封することを特徴とする。
この場合、ピストン本体と環状部材との間から流体が漏洩するのを防止することができる。また、環状シール部は、上記シールリップ等と共に、シール部材として一体に形成することができ、個別に形成する場合と比較して製造コストを低減することができる。
図1中、クラッチ機構は、ハウジング1と、このハウジング1に収納された流体式変速機用クラッチピストン2(以下、単にクラッチピストン2ともいう)とを備えている。
クラッチシリンダ3は、軸線Lを中心とする円環状の底壁3aと、底壁3aの外周縁から立設された円筒状の外側壁3bと、軸線Lを軸中心とする軸部(図示せず)とによって構成されており、軸方向一方側(図1の下側)に向いて開口する環状空間を形成している。
ピストン本体4は、圧延鋼板等の金属板を用いて形成された、軸線Lを中心とする環状の部材であり、クラッチシリンダ3の底壁3aの内側面に対向している環状板部7と、環状板部7の外周縁からクラッチシリンダ3の外側壁3bに沿って軸方向一方側に延びる円筒部8と、円筒部8の先端から拡径するように形成されたテーパ部9とを備えている。
ピストン本体4の軸方向一方側には、図示しない動力の伝達を断続するための多板クラッチが配置されており、ピストン本体4は、その軸方向の移動によって前記多板クラッチの押圧、又は、押圧の解除を選択的に行い、当該多板クラッチを作動させる。
なお、ピストン本体4の内周側には、前記軸部の外周面に対して摺接して当該軸部とピストン本体4との間をシールするシール部材(図示せず)が設けられている。
鍔部15は、円筒部14を基端としてピストン本体4の外周面側から外側壁3bの内周面3b1側に向けて突設されており、その径方向外側先端がクラッチシリンダ3の内周面3bに対して所定の隙間をおいて近接するように形成されている。
第一シールリップ17は、自由状態において鍔部15の先端から軸方向に対して第一流体圧室R1側に傾斜して設けられており、クラッチシリンダ3の外側壁3bの内周に導入した状態で、弾性変形して第一流体圧室R1側に延びている。この第一シールリップ17は、第一流体圧室R1内に導入される流体による圧力によって外側壁3bの内周面3b1に押圧され、前記流体がクラッチシリンダ3の内周面3b1と、ピストン本体4との間から漏洩しないように密封している。
本実施形態と参考例との相違点は、シール部材6が第一シールリップ17に加えて第二シールリップ20を有している点である。
この結果、本実施形態のクラッチピストン2は、ピストン本体を流体圧室側に移動させる構成として一般的なリターンスプリングの付勢力で移動させるもののみならず、上記のように流体圧力により移動させる構成を採用したものについても、適用することができる。
2 クラッチピストン
3 クラッチシリンダ
3b1 内周面
4 ピストン本体
5 環状部材
6 シール部材
14 円筒部
15 突出部
17 第一シールリップ
18 環状シール部
20 第二シールリップ
R1 第一流体圧室
Claims (2)
- シリンダの開口側を閉鎖して第一流体圧室を構成するとともに、前記第一流体圧室内の流体圧力によって前記シリンダ内を軸方向に移動しクラッチを作動させるピストン本体と、
前記ピストン本体の外周面に嵌合された円筒部、及び、当該円筒部から前記シリンダ内周面側に向けて突設された突出部を有する環状部材と、
前記環状部材に設けられ前記シリンダと前記ピストン本体との間を密封するシール部材と、を備え、
前記シール部材は、前記突出部の先端に突設され前記シリンダ内周面に摺接する環状のシールリップを備え、
前記ピストン本体は、前記シリンダと前記環状部材と前記ピストン本体の円筒部とによって囲まれる第二流体圧室に導入される流体の圧力によって前記第一流体圧室側に移動し、
前記シールリップは、前記第一流体圧室内の流体が漏洩するのを阻止する第一のシールリップと、前記第二流体圧室内の流体が前記第一流体圧室に流入するのを阻止する第二のシールリップと、で構成され、
前記第一のシールリップは、自由状態において前記突出部の先端から前記第一流体圧室側に向かって軸方向に対して傾斜するように形成され、前記シリンダ内周面に導入した状態において前記第一流体圧室側に向かって軸方向に沿うように弾性変形して当該第一流体圧室を密封し、
前記第二のシールリップは、自由状態において前記突出部の先端から前記第二流体圧室側に向かって軸方向に対して傾斜するように形成され、前記シリンダ内周面に導入した状態において前記第二流体圧室側に向かって軸方向に沿うように弾性変形して当該第一流体圧室を密封することを特徴とする流体式変速機用クラッチピストン。 - 前記シール部材は、前記ピストン本体と前記環状部材の間に介在して両者の間を密封する環状シール部を備えている請求項1に記載の流体式変速機用クラッチピストン。
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- 2010-01-13 JP JP2010005060A patent/JP5876638B2/ja active Active
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