JP4969751B2 - イミド−ベンゾオキサゾール系重縮合物及びその製造方法 - Google Patents
イミド−ベンゾオキサゾール系重縮合物及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4969751B2 JP4969751B2 JP2001537388A JP2001537388A JP4969751B2 JP 4969751 B2 JP4969751 B2 JP 4969751B2 JP 2001537388 A JP2001537388 A JP 2001537388A JP 2001537388 A JP2001537388 A JP 2001537388A JP 4969751 B2 JP4969751 B2 JP 4969751B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polycondensate
- bis
- minutes
- group
- molecular weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G73/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule, not provided for in groups C08G12/00 - C08G71/00
- C08G73/06—Polycondensates having nitrogen-containing heterocyclic rings in the main chain of the macromolecule
- C08G73/22—Polybenzoxazoles
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03F—PHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
- G03F7/00—Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
- G03F7/004—Photosensitive materials
- G03F7/022—Quinonediazides
- G03F7/023—Macromolecular quinonediazides; Macromolecular additives, e.g. binders
- G03F7/0233—Macromolecular quinonediazides; Macromolecular additives, e.g. binders characterised by the polymeric binders or the macromolecular additives other than the macromolecular quinonediazides
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03F—PHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
- G03F7/00—Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
- G03F7/004—Photosensitive materials
- G03F7/039—Macromolecular compounds which are photodegradable, e.g. positive electron resists
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K1/00—Printed circuits
- H05K1/02—Details
- H05K1/03—Use of materials for the substrate
- H05K1/0313—Organic insulating material
- H05K1/032—Organic insulating material consisting of one material
- H05K1/0346—Organic insulating material consisting of one material containing N
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T428/00—Stock material or miscellaneous articles
- Y10T428/24—Structurally defined web or sheet [e.g., overall dimension, etc.]
- Y10T428/24802—Discontinuous or differential coating, impregnation or bond [e.g., artwork, printing, retouched photograph, etc.]
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T428/00—Stock material or miscellaneous articles
- Y10T428/24—Structurally defined web or sheet [e.g., overall dimension, etc.]
- Y10T428/24802—Discontinuous or differential coating, impregnation or bond [e.g., artwork, printing, retouched photograph, etc.]
- Y10T428/24917—Discontinuous or differential coating, impregnation or bond [e.g., artwork, printing, retouched photograph, etc.] including metal layer
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T428/00—Stock material or miscellaneous articles
- Y10T428/31504—Composite [nonstructural laminate]
- Y10T428/31678—Of metal
- Y10T428/31681—Next to polyester, polyamide or polyimide [e.g., alkyd, glue, or nylon, etc.]
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
Description
本発明は、イミド−ベンゾオキサゾール系重縮合物及びその製造方法に関する。本発明の重縮合物は、銅箔上に塗布し、熱処理することにより、銅箔を反らせることのない、フレキシブル回路基板の絶縁膜として好適に利用することができる。
背景技術
ポリイミドは、耐熱性、電気絶縁性、機械的特性、耐薬品性等に優れた特性を有し、電気電子材料、航空機部品、車両部品、半導体周辺回路等の小型化、精密化に伴って、工業的に広く利用されている。
従来のポリイミドは、カプトンに代表されるように、溶剤に難溶である。このため、芳香族テトラカルボン酸ジ無水物と芳香族ジアミンとを、極性溶媒中、10℃以下で重縮合して、高分子量のポリイミド前駆体であるポリアミック酸とし、ついで塗布した後、250−350℃に加熱、イミド化してポリイミド製品とする方法が広く採用されている。
このポリイミドのフレキシブルプリント基板は、加工工程で高温度処理をする工程を多く含むため、応力による寸法変化をもたらし、加工上難点が多い。このため、フレキシブルプリント基板やTAB用フィルムの用途に銅箔とポリイミドで多層板を形成する時、反りのない複合基板の材料が要求されている。
反りやカールのない複合材料にするため、銅箔とフィルム材料の線膨張係数を近づけるための工夫がなされている。
その一つとして、溶剤可溶のポリイミドを用いて、低温度処理したポリイミドフィルム基板は、密着性が良く、反りの少ないフレキシブルプリント基板になることが見出されている(特開平10−224017)。また、エーテルイミド基を含むポリイミドにする方法(特開平8−217877)や、ポリイミド成分を種々変えた組成のポリイミドとする方法(特開平7−41556、特開昭60−243120)等の工夫も行われている。
他方、ポリイミドは感光性樹脂としても配線基板等に適用されている。ポリアミド酸のアクリル酸エステルにして、ラジカル発生剤を加えて光照射すると照射部分が硬化し、未照射部分がアルカリ現像液に溶出して、ネガ型の画像を形成するネガ型フォトレジストとして利用されている。ネガ型フォトレジストに比べて、ポジ型のフォトレジストは感度が良く高解像度を示すことから、スルーホールのパターンを形成するにはポジ型のフォトレジストの要求が高まっている。
ノボラック樹脂は、フェノール性の水酸基を持ち、光酸発生剤と共に光照射するとアルカリ現像液に溶解するようになり、ポジ型フォトレジストとして広く利用されている。フェノール性水酸基をもつポリイミドが作られ、光酸発生剤と共に光照射するとアルカリ性現像液に溶解するようになりポジ型の画像が形成することが認められている(特開昭64−60630、USP4927736,特開平3−209478、特開平4−110348)。フェノール性水酸基のないポリイミドは、ポジ型の画像を形成しないことが示された(特開平3−209478)。
フェノール性水酸基を含まないポリイミドも光酸発生剤の存在下に光照射して、アミノアルコール含有の現像液で現像すると、イミド結合が切断され、高分子量のポリイミドが低分子量のポリイミドになって現像液に溶解してポジ型画像を形成する(PCT/JP98/04577)。
発明の開示
本発明の目的は、銅箔上に塗布、加熱して被膜とすることにより、反り、カール、ねじれ等の変形が起きないフレキシブル回路基板を与えることができ、かつ、光酸発生剤を加えることにより感光性を付与することができる、新規なイミド−ベンゾオキサゾール系重縮合物及びその製造方法を提供することである。
本願発明者らは、鋭意研究の結果、テトラカルボン酸ジ無水物と、互いにオルト位にあるアミノ基及びフェノール性水酸基を有する1又は2以上の芳香族ジアミンとを、所定の条件下で重縮合させると、フェノール性水酸基を持つイミド成分と、カルボキシル基を持つベンゾオキサゾール成分とを構成単位として含む重縮合物が得られ、この重縮合物が上記本発明の目的を達成することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、1又は2以上のテトラカルボン酸ジ無水物と、互いにオルト位にあるアミノ基及びフェノール性水酸基を有する1又は2以上の芳香族ジアミンとを、酸触媒の存在下、150℃〜220℃に加熱して脱水縮合させることにより得られる、カルボキシル基を持つベンゾオキサゾール成分と、フェノール性水酸基を持つイミド成分とを含む、溶剤可溶の重縮合物の製造方法を提供する。また、本発明は、該方法により製造された、カルボキシル基を持つベンゾオキサゾール成分と、フェノール性水酸基を持つイミド成分とを含む、溶剤可溶の重縮合物を提供する。さらに、本発明は、銅箔上に上記本発明の重縮合物を塗布し、150℃〜250℃に熱処理して得られる銅基板複合体を提供する。さらに、本発明は、上記本発明の重縮合物と、光酸発生剤とを含む感光性重縮合組成物を基板上に塗膜した後、マスクパターンを通して光照射し、アルカリ性現像液で現像することによりポジ型画像を形成する方法を提供する。さらに、本発明は、銅箔上に前記本発明のポジ型画像を形成する方法を適用して得られるフレキシブル回路基板を提供する。さらに、本発明は、上記本発明の重縮合物を300〜350℃に加熱してポリイミドにする方法を提供する。
本発明によれば、銅箔上に塗布、加熱して被膜とすることにより、反り、カール、ねじれ等の変形が起きないフレキシブル回路基板を与えることができ、かつ、光酸発生剤を加えることにより感光性を付与することができる、新規なポリイミド系重縮合物及びその製造方法が提供される。
発明を実施するための最良の形態
上記のように、本発明の方法では、1又は2以上のテトラカルボン酸ジ無水物と、互いにオルト位にあるアミノ基及びフェノール性水酸基を有する1又は2以上の芳香族ジアミンとを、酸触媒の存在下、150℃〜220℃に加熱して脱水縮合させる。
本発明の方法に用いられるテトラカルボン酸ジ無水物としては、特に限定されないが、芳香族テトラカルボン酸ジ無水物が好ましく、好ましい具体例としては、3、4、3‘、4’−ビフェニルテトラカルボン酸ジ無水物、2、3、3‘、4’−ビフェニルテトラカルボン酸ジ無水物、3、4、3‘、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無水物、ビシクロ(2、2、2)−オクト−7−エン−2、3、5、6−テトラカルボン酸ジ無水物、2、2−ビス(3、4−ジカルボキシフェニル)プロパンジ無水物、ビス(3、4−ジカルボキシフェニル)スルホンジ無水物、ビス(3、4−ジカルボキシフェニル)エーテルジ無水物及び2、2−ビス(3、4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンジ無水物を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。これらのテトラカルボン酸ジ無水物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の方法に用いられるジアミンは、互いにオルト位にあるアミノ基及びフェノール性水酸基を有する芳香族ジアミンである。すなわち、ここで用いる芳香族ジアミンは、芳香環、好ましくはベンゼン環上に1つの水酸基(すなわち、フェノール性水酸基)と、該フェノール性水酸基とオルトの位置に1つのアミノ基を有し、さらに別の位置にもう1つのアミノ基を有するものであり、これらの要件が満足されれば、特に限定されない。互いにオルト位にあるアミノ基及びフェノール性水酸基を有する芳香族ジアミンの好ましい具体例としては、1−ヒドロキシ−2、4−ジアミノベンゼン、1−ヒドロキシ−2、5−ジアミノベンゼン、3、3‘−ジヒドロキシベンチジン、3、3’−ジヒドロキシ−4、4‘−ジアミノジフェニルエーテル、1、4−ビス−(3−ヒドロキシ−4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2、2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルフィド及び2、2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンを挙げることができるがこれらに限定されるものではない。これらの芳香族ジアミンは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
脱水縮合反応は、上記テトラカルボン酸ジ無水物と上記芳香族ジアミンとを酸触媒の存在下、150℃〜220℃、好ましくは170℃〜200℃に加熱することにより行われる。なお、反応温度が150℃未満であると、脱水縮合が進行しにくく、一方、220℃よりも高くなると、ベンゾオキサゾール成分が生成しにくくなる。
酸触媒としては、ポリイミドの製造に通常用いられている硫酸のような無機酸やp−トルエンスルホン酸のような有機酸を用いることも可能であるが、これらの酸触媒は反応終了後もポリマー溶液中に残存するため、ポリマー製品の劣化要因となり、ポリマーを沈殿、再溶解してこれらの触媒をポリマー製品から分離する必要がある。このため、本発明の方法では、酸触媒として、ラクトン−塩基触媒の存在下に上記脱水縮合を行うことによりその場で生成される酸基が好ましく用いられる。すなわち、酸触媒として、ラクトンと塩基と水の次の平衡反応を利用した触媒系を用いることが好ましい。
{ラクトン}+{塩基}+{水} = {酸基}+{塩基}−
この{酸基}+{塩基}−系を触媒として、脱水縮合を行うことができる。生成する水は、トルエンと共沸させて反応系外へ除く。反応系のイミド化が終了した時点で、{酸基}+{塩基}−はラクトンと塩基になり、触媒作用を失うと同時にトルエンと共に反応系外へ除かれる。この方法により製造される重縮合物の溶液は、上記触媒物質が、反応後のポリイミド溶液に含まれないため高純度の重縮合物溶液として、そのまま工業的に使用可能となる。
ここで用いられるラクトンとしてはγ−バレロラクトンが好ましく、塩基としてはピリジン及び/又はメチルモルフォリンが好ましい。
脱水縮合反応を行う反応溶媒としては、上記したトルエンに加え、極性の有機溶媒を使用することが好ましい。これらの極性溶媒としては、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、テトラメチル尿素、又はスルホラン等が用いられる。環境保全面からは、N−メチルピロリドン、又はスルホランの使用が好ましい。
なお、上記ラクトン−塩基複合触媒を用いる場合、反応開始時における反応混合物全体中の酸ジ無水物の濃度は4〜16重量%程度が好ましく、ラクトンの濃度は0.2〜0.6重量%程度が好ましく、塩基の濃度は0.3〜0.9重量%程度が好ましく、トルエンの濃度は6〜15重量%程度が好ましい。また、芳香族ジアミンの量は、テトラカルボン酸ジ無水物の0.95〜1.05倍(モル比)が好ましい(共重縮合体とする場合は後述)。
上記本発明の方法により、カルボキシル基を持つベンゾオキサゾール成分と、フェノール性水酸基を持つイミド成分とを含む、溶剤可溶の重縮合物(この重縮合物は、上記のようにイミド成分とベンゾオキサゾール成分とを含むので、本明細書において、本発明の重縮合物を便宜的に「PI−BOポリマー」(polyimide−benzoxazole polymer)と呼ぶことがある。)が生成される。ここで、「カルボキシル基を持つベンゾオキサゾール成分」とは、重縮合物中の1つの構成単位(繰り返し単位)の中にベンゾオキサゾール部分と、カルボキシル基とを含む構成単位を意味する。カルボキシル基がベンゾオキサゾール構造上にある必要はない。また、「フェノール性水酸基を持つイミド成分」とは、重縮合物中の1つの構成単位(繰り返し単位)の中にイミド部分と、フェノール性水酸基とを含む構成単位を意味する。これらのベンゾオキサゾール成分及びイミド成分の構造は、反応物質として用いられる上記テトラカルボン酸ジ無水物及び上記芳香族ジアミンの構造により規定される。また、「溶剤可溶」とは、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)中に、5重量%以上、好ましくは10重量%以上の濃度で溶解することを意味する。
上記脱水縮合反応により、どのようにしてカルボキシル基を持つベンゾオキサゾール成分と、フェノール性水酸基を持つイミド成分とが生成される経路を下記チャート1に示す。なお、チャート1(並びに他のチャート及び式も同様)には、単純化のため、いかにして上記ベンゾオキサゾール成分と上記イミド成分が生成されるのかを理解するために必要な構造のみが記載されており、他の構造や置換基は全て、ベンゼン環と交わる直線によって模式的に一括して表示されている。例えば、チャート1では、反応物質として用いられるテトラカルボン酸ジ無水物は、カルボン酸ジ無水物が1つしか表示されていないが、もう1つのカルボン酸ジ無水物(及びさらに他の置換基を含む場合はその置換基も)は、ベンゼン環と交わる直線によって模式的に示されている。同様に、反応物質として用いられる芳香族ジアミンは、アミノ基が1つしか記載されていないが、もう1つのアミノ基(及びさらに他の置換基を含む場合はその置換基も)は、ベンゼン環と交わる直線によって模式的に示されている。また、チャート1では、カルボキシル基を持つベンゾオキサゾール成分は、単に「benzoxazole」、フェノール性水酸基を持つイミド成分は、単に「imide」と記載されている。さらに、酸触媒及びアミド酸は、それぞれ英語で「acid catalyst」及び「amic acid」と記載されている。
チャート1に示されるように、アミド酸が酸と反応して生成される中間体が脱水する際に、フェノール性水酸基を持つイミド成分となるものと、カルボキシル基を持つベンゾオキサゾール成分となるものに分かれる。
上記ベンゾオキサゾール成分と上記イミド成分の生成比率は、用いる反応物質の種類、反応温度及び反応時間により変化する。反応温度が高い程イミド成分の比率が高くなり、また、反応時間が長い程イミド成分の比率が高くなる。従って、所望の比率は、反応温度及び反応時間を調節することにより容易に達成することができる。
銅箔に被覆した場合に銅箔を反らせないという観点から、重縮合物中の上記ベンゾオキサゾール成分の含有率は、13〜60モル%が好ましく、さらに好ましくは20〜50モル%である。このような好ましいベンゾオキサゾール成分の含有率を得る反応条件は、反応温度及び反応時間を変えてルーチンな実験を行うことにより容易に知ることができるし、下記には多数の実施例も記載されている。なお、上記ベンゾオキサゾール成分と上記イミド成分の含有比率は、常法により赤外線吸収スペクトルを測定し、1650cm−1付近のC=N結合の吸収と、1775cm−1付近のイミド結合の吸収の大きさの比率に基づいて容易に知ることができる。また、ベンゾオキサゾール成分の含有率は、後述するイミド化用芳香族ジアミンをさらに用いることによっても調整できる。
このように、好ましい反応時間は、反応温度及び反応物質の種類により異なり、適宜設定することが可能である。通常、反応時間は、30分〜180分程度が好ましい場合が多い。
なお、上記のようにして得られる、上記ベンゾオキサゾール成分と上記イミド成分とから成る重縮合物を350℃で加熱すると、下記チャート2に示すようにベンゾオキサゾール成分は、全てフェノール性水酸基を持つイミド成分に変化し、重縮合物はポリイミドとなる。
本発明の方法において、上記した互いにオルト位にあるアミノ基及びフェノール性水酸基を有する芳香族ジアミンに加え、互いにオルト位にはアミノ基及びフェノール性水酸基を有さない芳香族ジアミンを併用することにより、PI−BOポリマーの物性をより自由にコントロールすることができるようになるので好ましい。なお、このような芳香族ジアミンは、ベンゾオキサゾール成分を生成せず、イミド成分(ただし、上記イミド成分のようにフェノール性水酸基を有するものに限定されない)を生成するので、本明細書及び請求の範囲において便宜的に「イミド化用芳香族ジアミン」と呼ぶ。
イミド化用芳香族ジアミンとしては、何ら限定されるものではなく、本発明の効果に実質的に悪影響を与えないものであればいかなる芳香族ジアミンも用いることができる。好ましいイミド化用芳香族ジアミンの具体例として、4、4‘−(又は3、4’−、3、3‘−、2、4’−)ジアミノジフェニルエーテル、4、4‘−(又は3、3‘−)ジアミノジフェニルスルフォン、4、4‘−(又は3、3‘−、)ジアミノジフェニルスルフィッド、4、4‘−ベンゾフェノンジアミン、3、3‘−ベンゾフェノンジアミン、4、4’−ジ(4−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、4、4’−ジ(3−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、4、4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1、4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1、3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2、2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン、3、3‘、5、5’−テトラメチル−4、4’−ジアミノジフェニルメタン、4、4‘−ジ(3−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、2、2‘−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2、2’−トリフルオロメチル−4、4‘−ジアミノビフェニル、2、2’、6、6‘−テトラメチル−4、4‘−ジアミノビフェニル、2、2’、6、6‘−テトラトリフルオロメチル−4、4‘−ジアミノビフェニル、ビス{(4−アミノフェニル)−2−プロピル}1、4−ベンゼン、9、9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、9、9−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)フルオレン、3、3’−ジメチルベンチジン、3、3‘−ジメトキシベンチジン等の芳香族ジアミン、2、6−ジアミノピリジン、2、4−ジアミノピリジン、ビス(4−アミノフェニル−2−プロピル)−1、4−ベンゼン及びジアミノポリシロキサン化合物等のジアミンが挙げられる。イミド化用芳香族ジアミンは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
一般に、高弾性率ポリイミドは、直鎖状の剛直なポリマーであって溶媒に対する溶解性が小さい。従って、反りのないフレキシブルプリント基板の作成には、溶解性と高弾性率の相反する要求特性に合致する分子配列のPI−BOポリマー設計が重要である。そのために、上記したイミド化用芳香族ジアミンを用い、しかも、ランダム共重縮合体でなく分子配列の規定されたブロック共重縮合体とすることが好ましい。
本発明のPI−BOポリマーをブロック共重縮合体とすることは、上記のラクトンと塩基により生成した酸触媒を用いて、ジアミンとテトラカルボン酸ジ無水物のいずれかの成分を多量にして反応させてオリゴマーとし、ついでジアミン及び/又はテトラカルボン酸ジ無水物を加えて(全ジアミンと全テトラカルボン酸ジ無水物のモル比は、1.05−0.95である)2段階重縮合する方法により達成することができる。この手法は下記実施例に種々具体的に記載されている。なお、4成分系以上の共重縮合体とする場合には、各モノマーを逐次添加する回数をその分増やしていけばよい。
なお、イミド化用芳香族ジアミンを用いない場合であっても、2以上のテトラカルボン酸ジ無水物及び/又は2以上の互いにオルト位にあるアミノ基及びフェノール性水酸基を有する芳香族ジアミンとを用いてブロック共重縮合体とすることも可能である。
テトラカルボン酸ジ無水物と、互いにオルト位にあるアミノ基及びフェノール性水酸基を有する芳香族ジアミンとを、酸触媒の存在下、150℃〜220℃に加熱して脱水縮合させることにより、カルボキシル基を持つベンゾオキサゾール成分と、フェノール性水酸基を持つイミド成分とを含む、溶剤可溶のPI−BOポリマーとなるという知見は、本願発明者らが独自に見出した新知見であり、該PI−BOポリマー自体も新規なものである。以下に、この新規知見が実験的にどのように見出され、確認されたのかについて説明する。
本発明者らは、テトラカルボン酸ジ無水物と、オルト位にアミノフェノール基をもつジアミンとを、酸触媒の存在下、有機極性溶媒中加熱し、脱水縮合した溶剤可溶の重縮合物を詳細に検討した。
この重縮合物は、従来のポリイミドと違う挙動が認められ、ポリマーの分子量、分子量分布、赤外線分光測定、熱測定等の結果、生成したポリマーはポリイミドではなくカルボキシル基を含むベンゾイミダゾール成分とフェノール性水酸基を含むイミド成分を含む重縮合物であることを確認した。
生成する重縮合物の構造、特性を明らかにするためにオルト−アミノフェノールを含むジアミンとテトラカルボン酸ジ無水物の二成分系重縮合物を合成して、その特性を比較した。
2、2−ビス(3、4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(以後6FDAという)と3、3‘−ジヒドロキシ−ベンチジンの二成分系の重縮合物、及びビシクロオクト−7−エン−2、3、5、6−テトラカルボン酸ジ無水物(以後BCDという)と3、3‘−ジヒドロキシ−ベンチジンの二成分系の重縮合物、及び2モルのビフェニルテトラカルボン酸ジ無水物と3、3‘−ジヒドロキシ−ベンチジンと2、2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン(以後HFBAPPという)の三成分系の重縮合物を合成した。それぞれのポリスチレン換算の重量平均分子量は、225、000、134、000、及び46、200であり、単一ポリマーであった(組成成分がシャープな山を形成した)。赤外線吸収スペクトルの測定では、1785、1773、1775cm−1にイミド結合、1651、1644、1650cm−1にC=N結合の吸収を示す。特に、1650cm−1付近のC=N結合の吸収は、一般のポリイミドには認められない吸収である。
3、3‘−ジヒドロキシ−ベンチジンの代わりに3、3’−ジメトキシ−ベンチジンを用いてテトラカルボン酸ジ無水物と重縮合したポリマーには、1650cm−1付近のC=N結合の吸収は認められず、単に1775cm−1のイミド結合の吸収が認められる。これらの結果からも、オルト位アミノフェノール基を持つジアミンとテトラカルボン酸ジ無水物との重縮合物は、単なるポリイミドではなく、カルボキシル基を持つベンゾオキサゾール成分とフェノール性水酸基を持つイミド成分を有する重縮合物(「PI−BOポリマー」)である。
このPI−BOポリマーの生成経路は、上記の通りチャート1に示されている。酸触媒の存在下に容易にベンゾイミダゾール基が生成する。ベンゾイミダゾール成分とポリイミド成分の生成比は、組成及び反応温度によって規定されている。酸触媒の種類を変えて180℃で反応したPI−BOポリマーの組成に変化は認められない。
銅箔の上にPI−BOポリマーを塗布して、90℃で1時間加熱した場合、200℃で1時間加熱した場合、赤外線吸収スペクトルには何らの変化が認められないが、350℃で1時間加熱処理するとC=N結合に基づく1658cm−1の吸収が消失して、1776cm−1のイミド結合の吸収のみとなり、また1703cm−1のカルボニル基による吸収が増大している。つまり、PI−BOポリマーは、300−350℃に加熱処理するとポリイミドに変化する(図1、及び図2にその様子を示す)。これらの変化の様子は上記チャート2の反応経路に示す。
1、2−無水ジカルボキシベンゼン−5−酸クロライドと3、3‘−ヒドロキシ−ベンチジンとの反応による重縮合物は、1776cm−1のイミド結合と1644cm−1のC=N結合の赤外線吸収スペクトルを示す。ここに生成するベンゾイミダゾール成分には、カルボキシル基を含まないベンゾイミダゾール基を含む。この重縮合物を銅箔の上に塗布して350℃で1時間加熱処理すると完全に分解して殆ど赤外線吸収スペクトルを示さない。つまり、カルボキシル基を含まないベンゾイミダゾール成分は350℃の熱処理で分解する。
3、3‘−ジヒドロキシ−ベンチジンの代わりに、1−ヒドロキシ−2、4−ジアミノベンゼンを用いてテトラカルボン酸ジ無水物と酸触媒の存在下、有機溶媒中で180℃で加熱処理するとPI−BOポリマーを生成する。このPI−BOポリマーを350℃、1時間加熱処理するとポリイミドに転化する。
2種類のテトラカルボン酸ジ無水物とオルト位にアミノ基とフェノール性水酸基を持つジアミン及び上記イミド化用芳香族ジアミンとより構成される4成分系のブロック共重合体を逐次添加方法を採用して合成した(USP5、502、143)。このブロック共重合体もC=N結合及びイミド基による赤外線吸収スペクトルを示すPI−BOポリマー(すなわち、イミド成分とベンゾオキサゾール成分の両者を含む)である。このブロック共重合体を350℃で1時間加熱処理するとC=N結合は消失してポリイミドとなる(図4、図5を参照)。
このブロック共重合体の分子量、分子量分布、ガラス転移温度、弾性率、及び線膨張係数を測定したところ、この重縮合体は高弾性率を示すポリマーであり、PI−BOポリマーの二成分を含むポリマーの分子量、分子量分布は単一のポリマーである。興味あることに、このブロック共重合体は、2つのガラス転移温度を示し、2つの異なった温度領域でポリマーの収縮を示した(図3参照)。
第一の収縮領域は、100℃以下(特に30℃〜100℃の間)の低温度である。90℃及び200℃処理のポリマーは、赤外線吸収が変わらないことから組成の変化はない。この収縮は、PI−BOポリマーの分子内にある異なった分子のカルボキシル基と水酸基が相互作用−水素結合−をして、収縮するものと推定される。
オルト位−アミノフェノール基をもつジアミンの代わりに、オルト位−アミノメトキシ基を持つジアミンで合成した重縮合物は、この収縮性を示さない。また、通常のポリイミドも収縮性を示さない。
第二の収縮領域は、ガラス転移温度付近の温度領域で起こる。図6、図7にDSC測定によるガラス転移温度(Tg)と線膨張係数による収縮特性を示す。このPI−BOポリマーの収縮モデルを下記式に示す。
本発明のBI−POポリマーを銅箔上に塗布し、90℃で30分間、200℃で1時間熱処理した銅箔−ブロック共重合体積層体は、カールや反りのない積層体である。つまり、反りのない銅箔フレキシブルプリント基板となる。
反りのない銅フレキシブルプリント基板について、種々の文献があるが、全芳香族ポリイミドの中にシロキサン成分や脂肪族成分を混入する方法が採用されている。オルト位−アミノフェノール基を含まない成分の全芳香族ポリイミドは、通常反りの大きい銅フレキシブルプリント基板を形成する。
一定の分子配列をしたポリマーであって、分子内に水酸基及びカルボキシル基を有する本発明の重縮合物は、分子間で相互作用−水素結合−をして収縮特性を示した。室温及び150℃−200℃領域での膨張率が近くなって銅箔フレキシブルプリント基板が反りやカールを生成しないものと推定される。
本発明のPI−BOポリマーは、上記方法により製造した場合に溶液の形態で得られるので、これをこのまま工業的に用いることができる。溶液中のPI−BOポリマーの濃度は5重量%〜50重量%が好ましく、さらに好ましくは10重量%〜40重量%である。所望により、製造されたPI−BOポリマー溶液を希釈剤により、さらに希釈することができる。希釈剤としては、溶解性を著しく減じないような溶剤、例えば、ジオキサン、ジオキソラン、ガンマ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、アニソール、酢酸エチル等があげられるが、特にこれらに限定されない。
本発明のPI−BOポリマーは、溶液の形態で基板に塗布し、乾燥することにより絶縁膜として用いることができるが、光酸発生剤を添加することにより感光性を付与することができる。
すなわち、本発明のPI−BOポリマー物は、光酸発生剤を加えて光照射した後、アルカリ性現像液−好ましくはアミノアルコール含有液−で現像することによってポジ型の画像を形成する。
本発明で採用される光酸発生剤は特に限定されず、光線又は電子線の照射を受けると酸を発生するいずれの化合物をも用いることができる。好ましい光酸発生剤として感光性キノンジアジド化合物としては、1、2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸、1、2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホンの低分子芳香族ヒドロキシ化合物、例えば2、3、4−トリヒドロキシベンゾフェノン、1、3、5−トリヒドロキシベンゼン、2−及び4−メチル−フェノール、4、4‘−ヒドロキシ−プロパンのエステル等を挙げることができる。光酸発生剤は、重縮合物の樹脂成分に対し重量比で好ましくは0.05−0.3の割合で添加される。
この感光性PI−BOポリマー組成物が適用される基材としては、特に限定されないが、銅箔に被覆した場合に反りが生じないという効果を発揮するためには、銅箔が特に好ましい。
被覆は、通常、PI−BOポリマー溶液を、浸漬、噴霧、ロール塗り、又はスピンコーティング等の方法によって基板上に塗布することにより行われる。
感光性PI−BOポリマー組成物を基材に塗布した後、これを80乃至120℃の温度範囲で予備乾燥することが好ましい。この場合、オーブン又は加熱プレートが使用されるが、赤外線ヒーターによる加熱が望ましい。この場合の乾燥時間は、5−20分間程度でよい。なお、乾燥後の塗布膜厚は、特に限定されないが、通常、1μm〜50μm程度が適当である。
この後、感光性PI−BOポリマー層は、輻射を受ける。普通の場合、紫外線が用いられるが、高エネルギー放射線、例えば、X線または電子ビーム或いは超高圧水銀灯の高出力発振線等を使用することもできる。照射又は露光はマスクを介して行うが、輻射線ビームを感光性ポリイミド層の表面に当てることもできる。普通、輻射は、250−450nm、好ましくは300−400nmの範囲における波長を発する紫外線ランプを用いて行われる。露光は単色、又は多色的な方法を用いても良い。市販で入手できる輻射装置、例えば接触および層間露光器、走査投光型装置、またはウェハーステッパーを使用することが望ましい。
露光後、パターンはフォトレジスト層の照射域を、アルカリ水溶液性の現像液で感光性層を処理することにより、照射域の部分を取り除く事ができる。これら処理は、例えば、浸漬するか又は加圧噴霧することにより基材の露光部分を溶出させることによって可能となる。現像液として用いるアルカリとしては、特に限定されないが、アミノエタノールのようなアミノアルコール、メチルモルホリン、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、ジメチルアミノエタノール、水酸化テトラメチルアンモニウム等を挙げることができ、また、これらのアルカリの現像液中の濃度は、特に限定されないが、通常30〜5重量%程度である。
これらの現像時間は、露光エネルギー、現像液の強さ、現像の形式、予備乾燥温度、及び現像剤の処理温度等に依存する。一般には、浸漬現像においては、1−10分間程度であり、噴霧現像処理では10−60秒間程度である。現像は、不活性溶剤、例えばイソプロパノール、又は脱イオン水中への浸漬又はそれらの噴霧によって停止される。
通常、ノボラック樹脂に光酸発生剤を添加し、光照射した後、アルカリ性水溶液によって現像することによって、ポジ型画像を形成する。この場合、ノボラック樹脂は1万以下の低分子量であって、ノボラック樹脂の水酸基と光酸発生剤のカルボン酸の相互作用−水素結合−によって、アルカリ性水溶液への溶解性を促進するとして説明されている。
本発明の重縮合物は、絶縁膜として使用するためにポリスチレン換算の重量平均分子量が3万以上の高分子量ポリマーである。重量平均分子量が3万以下では、強靭な絶縁膜を形成しない。高分子量ポリマーは、アルカリ性溶液に容易に溶解しない。本発明のポリマーは、光酸発生剤の存在下に光照射することによって、水酸基又はカルボキシル基が、光照射によって生成したカルボン酸との相互作用によって溶解性を促進してアルカリ性溶液に溶解するものではない。アミノアルコール含有の現像液によって分解して、低分子量化合物となって溶解し、ポジ型画像を形成するものである。
実施例14に示すように、重量平均分子量68、300のポリマーを光酸発生剤と共に塗膜して光照射した照射部分の分子量は、70、600で殆ど変化は認められない。しかし、これをアミノエタノール含有液に浸漬すると、光照射部分が溶出する。溶出した化合物の分子量を測定すると大部分が3、000の低分子量化合物であった。
他方、光照射部分をジメチルホルムアミドに溶解して、分子量を測定すると70、600であって、重量平均分子量の変化は認められないが、これに少量のアミノエタノールを添加して放置すると、容易に分解して重量平均分子量が3、510の低分子量となることが認められた。
本発明のBI−POポリマーは、カルボキシル基をもつベンゾオキサゾール成分とフェノール性水酸基を持つイミド成分を含む重縮合物であって、光酸によってアミド酸となり、アミノフェノール含有の現像液によって分解し、約3、000の低分子量化合物となって溶出するものと推定される。
光酸による分解過程をチャート4に、現像液による分解過程をチャート5に示す。なお、これらのチャートにおいて、光酸はphotoacid、アミノアルコールはamino alcoholと英語で記載されている。
他方、全芳香族ポリイミドのイミド基が光酸によって分解し、ポジ型画像を形成することを、比較例に示す。水酸基やカルボキシル基を含有しないポリイミドも光酸の存在下に光照射した後、アミノアルコール含有の現像液で溶出してポジ型画像を形成する。
本発明の樹脂を光酸発生剤と共に銅箔上に塗布して、プレヒートし、光照射した後、アミノアルコール含有現像液で現像すると、15ミクロンのラインアンドスペース及びスルーホールの鮮明なパターンが形成される。この基板は、そのまま回路基板として使用し得るが、所望により、350℃に加熱処理することによってポリイミド回路基板にすることができる。
実施例
以下いくつかの実施例をあげて本発明を詳しく説明する。なお、種々の酸ジ無水物、芳香族ジアミンの組み合わせによって、種々の特性のある重縮合物が得られるから、本発明はこれらの実施例のみに限定されるのもではない。
実施例1
(重縮合物の製造及びその特性)
ステンレススチール製の碇型攪拌器を取り付けた、ガラス製のセパラブル3つ口フラスコに、水分分離トラップを備えた玉付冷却管を取り付けた。窒素ガスを通じながら、上記フラスコをシリコンオイル浴につけて加熱攪拌した。
2、2−ビス(3、4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(以後6FDAという)を26.66g(60ミリモル)、3、3‘−ジヒドロキシベンチジン(以後HO−ABという)を12.97g(60ミリモル)、ガンマーバレロラクトンを0.6g(6ミリモル)、ピリジン1.8g(18ミリモル)、N−メチルピロリドン(以後NMPという)を150g、トルエン30gを加え、窒素ガスを通じながらシリコン浴温度180℃で、180rpmで1時間40分間加熱攪拌する。反応中トルエン、水の留出分(トルエン25g、水3g)を除去した。反応後、NMP62gを加えて15%重縮合物溶液とした。
この溶液の一部をジメチルホルムアミドに希釈して高速液体クロマトグラフィー(東ソー製品)で分子量及び分子量分布を測定した。ポリスチレン換算の分子量は、最多分子量(M)179、000、数平均分子量(Mn)79、000、重量平均分子量(Mw)225、000、Z平均分子量(Mz)447、000、Mw/Mn=2.88、Mz/Mn=5.72の単一のシャープな曲線であり、単一組成物である。
反応液を18ミクロン厚さの銅箔にキャストして、赤外線乾燥炉で90℃で1時間加熱して、塗布した樹脂の最終膜厚が20ミクロンとなるように銅箔上に塗膜した。
上記の塗膜重縮合物樹脂を、パーキンエルマー社製の赤外線分光分析装置スペトラワンを用いて、赤外線吸収スペクトル(反射光線)を測定した。赤外線分光スペクトルチャートを図1に示す。1785cm−1(イミド結合)、1720cm−1(C=O結合)、1651cm−1(C=N結合)の吸収を示す。この面積比から、この重縮合物中のイミド成分とベンゾオキサゾール成分のモル比は、0.45:0.55であることがわかる。塗膜重縮合物を90℃で1時間加熱したサンプルを、200℃で30分間加熱して、赤外線吸収スペクトルを測定すると、90℃で処理したサンプルと変化がなかった。さらに200℃に加熱したサンプルを、さらに加熱炉中で350℃で1時間加熱処理をした。このものを同様に赤外線吸収スペクトルを測定すると、1784cm−1(イミド結合)、1712cm−1(C=O結合)の吸収を示したが、1651cm−1(C=N結合)の吸収が消滅した。
実施例2
実施例1と同様に操作して、重縮合物溶液を作成した。
(重縮合物溶液の作成)
ビシクロ(2、2、2)−オクト−7−エン−2、3、5、6−テトラカルボン酸ジ無水物(以後BCDという)を24.82g(100ミリモル)、3、3‘−ジヒドロオキシ−ベンチジン(以後HO−ABという)21.62g(100ミリモル)、ガンマーバレロラクトンを1.0g(10ミリモル)、ピリジン2.4g(30ミリモル)、N−メチルピロリドン171g、トルエン30gを加え、シリコン浴温度180℃で、180rpmで65分間加熱攪拌し、ついで100rpm35分間加熱攪拌する。反応中トルエン、水の留出分を除去した。反応後、NMP71gを加え、15%樹脂溶液とした。
このようにして製造された重縮合物溶液のポリスチレン換算の最多分子量M:117、000、数平均分子量Mn:56、000、重量平均分子量Mw:134、000、Z平均分子量:Mz:245、000である。Mw/Mn=2.40、Mz/Mw=4.53である。
上記の重縮合物反応液を18ミクロン厚さの銅箔にキャストして、赤外線乾燥炉で90℃で1時間加熱して、塗布した樹脂の最終膜厚が20ミクロンとなるように銅箔上に塗膜した。
上記の塗膜重縮合物樹脂を、パーキンエルマー社製の赤外線分光分析装置スペトラワンを用いて、赤外線吸収スペクトル(反射光線)を測定した。1773cm−1(イミド結合)、1698cm−1(C=O結合)、1644cm−1(C=N結合)の吸収を示す。この面積比から、この重縮合物中のイミド成分とベンゾオキサゾール成分のモル比は、0.56:0.44であることがわかる。塗膜重縮合物を90℃で1時間加熱したサンプルを、200℃で30分間加熱して、赤外線吸収スペクトルを測定すると、90℃で処理したサンプルと変化がなかった。さらに200℃に加熱したサンプルを、さらに加熱炉中で350℃で1時間加熱処理をした。このものを同様に赤外線吸収スペクトルを測定すると、1770cm−1(イミド結合)、1699cm−1(C=O結合)の吸収を示したが、1644cm−1(C=N結合)の吸収が消滅した。
実施例3
実施例1と同様に操作して、重縮合物溶液を作成した。
(重縮合物溶液の作成)
3、4、3‘、4’−ビフェニルテトラカルボン酸ジ無水物(以後BPDAという)を29.42g(100ミリモル)、HO−ABを10.81g(50ミリモル)、2、2−ビス(3−アミノフェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(以後HFBAPPという)を22.21g(50ミリモル)、ガンマーバレロラクトンを1.0g(10ミリモル)、ピリジン2.4g(30ミリモル)、N−メチルピロリドン235g、トルエン30gを加え、シリコン浴温度180℃で、180rpmで60分間加熱攪拌する。反応中トルエン、水の留出分を除去した。
このようにして製造された重縮合物溶液のポリスチレン換算の最多分子量M:42、000、数平均分子量Mn:23、000、重量平均分子量Mw:46、000、Z平均分子量:Mz:91、000である。Mw/Mn=2.02、Mz/Mw=3.53である。
上記の重縮合物反応液を18ミクロン厚さの銅箔にキャストして、赤外線乾燥炉で90℃で1時間加熱して、塗布した樹脂の最終膜厚が20ミクロンとなるように銅箔上に塗膜した。
上記の塗膜重縮合物樹脂を、パーキンエルマー社製の赤外線分光分析装置スペトラワンを用いて、赤外線吸収スペクトル(反射光線)を測定した。1774cm−1(イミド結合)、1714cm−1(C=O結合)、1652cm−1(C=N結合)の吸収を示す。これより、この重縮合物中のイミド成分とベンゾオキサゾール成分のモル比は、0.59:0.41であることがわかる。塗膜重縮合物を90℃で1時間加熱したサンプルを、200℃で30分間加熱して、赤外線吸収スペクトルを測定すると、90℃で処理したサンプルと変化がなかった。
さらに200℃に加熱したサンプルを、さらに加熱炉中で350℃せ1時間加熱処理をした。このものを同様に赤外線吸収スペクトルを測定すると、1774cm−1(イミド結合)、1698cm−1(C=O結合)の吸収を示したが、1652cm−1(C=N結合)の吸収が消滅した。
実施例4
重合触媒を変えて、実施例1と同様に操作して、重縮合物溶液を作成した。
(重縮合物溶液の作成)
6FDAを17.77g(40ミリモル)、HO−ABを8.65g(40ミリモル)、下記の重合用の触媒を加え、さらにN−メチルピロリドン142g、トルエン30gを加え、シリコン浴温度180℃で、180rpmで60分間加熱攪拌した。反応中トルエン、水の留出分を除去した。
1) 触媒として、P−トルエンスルホン酸0.76g(4ミリモル)
2) 触媒として、m−クレゾール2.16g(20ミリモル)
3) 触媒として、安息香酸2.0g(20ミリモル)
このようにして製造された重縮合物溶液のポリスチレン換算の分子量の測定結果は次の表1に示すとおりである。
上記の重縮合物反応液を18ミクロン厚さの銅箔にキャストして、赤外線乾燥炉で90℃で1時間加熱して、塗布した樹脂の最終膜厚が20ミクロンとなるように銅箔上に塗膜した。
上記の塗膜重縮合物樹脂を、パーキンエルマー社製の赤外線分光分析装置スペトラワンを用いて、赤外線吸収スペクトル(反射光線)を測定した。1785cm−1(イミド結合)、1715cm−1(C=O結合)、1651cm−1(C=N結合)の吸光度は、相対的に違いがなく、触媒の種類を変えて得た分子量の違う重縮合物のイミド成分とベンズオキサゾール成分の組成比に変化がない。
比較例1
実施例1と同様に操作して、重縮合物溶液を作成した。
(重縮合物溶液の作成)
トリメリット酸無水クロリドを21.0g(100ミリモル)、HO−ABを21.62g(100ミリモル)、ピリジン16.2g、N−メチルピロリドン200g、トルエン45gを加え、シリコン浴温度180℃で、180rpmで120分間加熱攪拌した。
上記の重縮合物反応液を18ミクロン厚さの銅箔にキャストして、赤外線乾燥炉で90℃で30分間、200℃で30分間加熱して、塗布した樹脂の最終膜厚が20ミクロンとなるように銅箔上に塗膜した。
上記の塗膜重縮合物樹脂を、パーキンエルマー社製の赤外線分光分析装置スペトラワンを用いて、赤外線吸収スペクトル(反射光線)を測定した。1770cm−1(イミド結合)、1713cm−1(C=O結合)、1644cm−1(C=N結合)、1605cm−1の吸収を示す。この銅箔塗布膜を、さらに加熱炉中で350℃で1時間加熱処理をして赤外線吸収スペクトルを測定したが、殆ど熱分解して、特性吸収が認められなかった。
実施例5
実施例1と同様に操作して、重縮合物溶液を作成した。
(重縮合物溶液の作成)
BPDAを17.65g(60ミリモル)、1−ヒドロオキシ−2、4−ジアミノベンゼン2塩酸塩を5.91g(30ミリモル)、2、2−ビス(3−アミノフェノキシフェニル)プロパン12.32g(30ミリモル)、ガンマーバレロラクトンを1.0g(10ミリモル)、N−メチルモルホリン10g(100ミリモル)、N−メチルピロリドン135g、トルエン40gを加え、シリコン浴温度180℃で、180rpmで60分間加熱攪拌した。反応後、NMP56gを加え、15%樹脂溶液とした。
このようにして製造された重縮合物溶液のポリスチレン換算の最多分子量M:54、000、数平均分子量Mn:31、700、重量平均分子量Mw:57、200、Z平均分子量:Mz:99、500である。
上記の重縮合物反応液を18ミクロン厚さの銅箔にキャストして、赤外線乾燥炉で90℃で1時間加熱して、塗布した樹脂の最終膜厚が20ミクロンとなるように銅箔上に塗膜した。
上記の塗膜重縮合物樹脂を、パーキンエルマー社製の赤外線分光分析装置スペトラワンを用いて、赤外線吸収スペクトル(反射光線)を測定した。1773cm−1(イミド結合)、1713cm−1(C=O結合)、1657cm−1(C=N結合)の吸収を示す。これより、この重縮合物中のイミド成分とベンゾオキサゾール成分のモル比は、0.8:0.2であることがわかる。さらにサンプルを加熱炉中で350℃で1時間加熱処理をした。このものを同様に赤外線吸収スペクトルを測定すると、1772cm−1(イミド結合)、1707cm−1(C=O結合)の吸収を示したが、1657cm−1(C=N結合)の吸収が消滅した。
実施例6
実施例1と同様に操作して、重縮合物溶液を作成した。
(重縮合物溶液の作成)
BCDを14.81g(60ミリモル)、HO−ABを6.49g(30ミリモル)、ガンマーバレロラクトンを0.9g(9ミリモル)、ピリジン1.5g(18ミリモル)、N−メチルピロリドン83g、トルエン20gを加え、シリコン浴温度180℃で、180rpmで60分間加熱攪拌した。反応中トルエン、水の留出分を除去した。
30分間室温で180rpmで攪拌し、BPDAを8.83g(30ミリモル)、ビス(3−アミノフェノキシ)−1、3−ベンゼン8.77g(30ミリモル)、4、4‘−ジアミノ−ジフェニルエーテル6.01g(30ミリモル)、NMP84g、トルエン20gを加えて、室温で1時間攪拌した。ついで、180℃、180rpmで2時間加熱攪拌し、還流液を除去した。ついで、100rpm、180℃で1時間50分間加熱した。反応後の重縮合物は20%樹脂溶液であった。
このようにして製造された重縮合物溶液のポリスチレン換算の最多分子量M:64、500、数平均分子量Mn:33、100、重量平均分子量Mw:71、800、Z平均分子量:Mz:130、300である。
上記の重縮合物反応液を18ミクロン厚さの銅箔にキャストして、赤外線乾燥炉で90℃で1時間加熱して、塗布した樹脂の最終膜厚が20ミクロンとなるように銅箔上に塗膜した。
上記の塗膜重縮合物樹脂を、パーキンエルマー社製の赤外線分光分析装置スペトラワンを用いて、赤外線吸収スペクトル(反射光線)を測定した。1774cm−1(イミド結合)、1703cm−1(C=O結合)、1658cm−1(C=N結合)の吸収を示す。これより、この重縮合物中のイミド成分とベンゾオキサゾール成分のモル比は、0.87:0.13であることがわかる。さらに加熱炉中で350℃で1時間加熱処理をした。このものを同様に赤外線吸収スペクトルを測定すると、1774cm−1(イミド結合)、1703cm−1(C=O結合)の吸収を示したが、1658cm−1(C=N結合)の吸収が消滅した。
この重縮合物のDSCを測定した。170℃から減少し、Tg203℃である。また、重縮合物の線膨張係数(TMA)を測定した。測定結果を図3及び下記表2に示した。0−50℃温度領域で重縮合物は伸びる。50−90℃温度領域で重縮合物は収縮する。90−230℃で再び伸びる。230−250℃温度領域で、収縮し、250℃以上の温度領域で伸びる。
(重縮合物の反りテスト)
25ミクロンの銅箔に重縮合物を塗布し、金属枠に鋏み90℃でキュアをする。24時間後、金属枠から外す。35mm×35mm銅箔上の重縮合物塗膜(樹脂膜20ミクロン)を、90℃で30分間、150℃で30分間、230℃で30分間アフターキュアして放置し、銅箔/重縮合物膜の反りを測定した。このものを、平面上に設置して、平面からの最大距離を測定した。いずれも1.0mm以下の距離であった。
実施例7
実施例6と同様に操作して、重縮合物溶液を作成した。
(重縮合物溶液の作成)
3、4、3‘、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無水物を19.33g(60ミリモル)、ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}スルホンを12.98g(30ミリモル)、ガンマーバレロラクトンを1.2g(12ミリモル)、ピリジン1.9g(24ミリモル)、N−メチルピロリドン150g、トルエン30gを加え、シリコン浴温度180℃で、180rpmで60分間加熱攪拌した。反応中トルエン、水の留出分を除去した。
30分間室温で180rpmで攪拌し、BPDAを17.60g(60ミリモル)、HO−ABを6.49g(30ミリモル)、3、4‘−ジアミノジフェニルエーテル12.01g(60ミリモル)、NMP106g、トルエン20gを加えて、室温で1時間攪拌した。ついで、180℃、180rpmで1時間加熱攪拌し、還流液を除去した。ついで、100rpm、180℃で1時間加熱する。反応後NMPを100g追加した。この重縮合物は、15%樹脂溶液であった。
このようにして製造された重縮合物溶液のポリスチレン換算の最多分子量M:76、300、数平均分子量Mn:37、500、重量平均分子量Mw:180、000、Z平均分子量:Mz:362、000である。
上記の重縮合物反応液を18ミクロン厚さの銅箔にキャストして、赤外線乾燥炉で90℃で1時間加熱して、塗布した樹脂の最終膜厚が20ミクロンとなるように銅箔上に塗膜した。
上記の塗膜重縮合物樹脂を、パーキンエルマー社製の赤外線分光分析装置スペトラワンを用いて、赤外線吸収スペクトル(反射光線)を測定した。1774cm−1(イミド結合)、1712cm−1(C=O結合)、1667cm−1(C=N結合)の吸収を示す(図4参照)。これより、この重縮合物中のイミド成分とベンゾオキサゾール成分のモル比は、0.71:0.29であることがわかる。さらに加熱炉中で350℃で1時間加熱処理をした。このものを同様に赤外線吸収スペクトルを測定すると、1774cm−1(イミド結合)、1703cm−1(C=O結合)の吸収を示したが、1667cm−1(C=N結合)の吸収が消滅した(図5参照)。
この重縮合物のDSCを測定した。76℃付近及び260℃付近に2つのTg203℃がある(図6参照)。
また、重縮合物の線膨張係数(TMA)を測定した。測定結果を図7及び表3に示した。60−90℃温度領域で重縮合物は収縮する。185−200℃で再び収縮する。
(重縮合物の反りテスト)
25ミクロンの銅箔に重縮合物を塗布し、金属枠に鋏み90℃でキュアをした。24時間後、金属枠から外した。35mm×35mm銅箔上の重縮合物塗膜(樹脂膜20ミクロン)を、90℃で30分間、150℃で30分間、230℃で30分間アフターキュアして放置し、銅箔/重縮合物膜の反りを測定した。このものを、平面上に設置して、平面からの最大距離を測定した。いずれも1.0mm以下の距離であった。
実施例8
実施例6と同様に操作して、重縮合物溶液を作成した。
(重縮合物溶液の作成)
BCDを14.89g(60ミリモル)、HO−ABを6.49g(30ミリモル)、ガンマーバレロラクトンを0.9g(9ミリモル)、ピリジン1.2g(15ミリモル)、N−メチルピロリドン78g、トルエン20gを加え、シリコン浴温度180℃で、180rpmで60分間加熱攪拌した。反応中トルエン、水の留出分を除去した。
30分間室温で180rpmで攪拌し、BPDAを8.83g(30ミリモル)、ビス−{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}スルホンを12.98g(30ミリモル)、4、4‘−ジアミノジフェニルエーテル6.01g(30ミリモル)、NMP100g、トルエン20gを加えて、室温で1時間攪拌した。ついで、180℃、180rpmで3時間加熱攪拌し、還流液を除去した。反応後NMPを100g追加する。この重縮合物は、15%樹脂溶液であった。
このようにして製造された重縮合物溶液のポリスチレン換算の最多分子量M:54、700、数平均分子量Mn:29、700、重量平均分子量Mw:62、700、Z平均分子量:Mz:111、700である。
上記の塗膜重縮合物樹脂を、パーキンエルマー社製の赤外線分光分析装置スペトラワンを用いて、赤外線吸収スペクトル(反射光線)を測定した。1774cm−1(イミド結合)、1704cm−1(C=O結合)、1658cm−1(C=N結合)の吸収を示す。これより、この重縮合物中のイミド成分とベンゾオキサゾール成分のモル比は、0.86:0.14であることがわかる。さらに加熱炉中で350℃で1時間加熱処理をした。このものを同様に赤外線吸収スペクトルを測定すると、1774cm−1(イミド結合)、1703cm−1(C=O結合)の吸収を示したが、1658cm−1(C=N結合)の吸収が消滅した。
この重縮合物のDSCを測定した。Tgは230℃である。
また、重縮合物の線膨張係数(TMA)を測定した。結果を下記表4に示す。0−30℃の温度領域で伸び、70−80℃温度領域で重縮合物は収縮する。80−180℃で伸び、180−240℃で再び収縮する。240℃以上で伸びる性質を示す。
(重縮合物の反りテスト)
25ミクロンの銅箔に重縮合物を塗布し、金属枠に鋏み90℃でキュアをする。24時間後、金属枠から外した。35mm×35mm銅箔上の重縮合物塗膜(樹脂膜20ミクロン)を、90℃で30分間、150℃で30分間、230℃で30分間アフターキュアして放置し、銅箔/重縮合物膜の反りを測定した。このものを、平面上に設置して、平面からの最大距離を測定した。いずれも1.0mm以下の距離であった。
実施例9
実施例6と同様に操作して、重縮合物溶液を作成した。
(重縮合物溶液の作成)
3、4、3‘、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無水物を9.67g(30ミリモル)、3、4‘−ジアミノジフェニルエーテルを12.01g(60ミリモル)、ガンマーバレロラクトンを0.9g(9ミリモル)、ピリジン1.4g(18ミリモル)、N−メチルピロリドン150g、トルエン30gを加え、シリコン浴温度180℃で、180rpmで60分間加熱攪拌した。反応中トルエン、水の留出分を除去した。
30分間室温で180rpmで攪拌し、BPDAを24.68g(90ミリモル)、HO−ABを6.49g(30ミリモル)、ビス{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}スルホンを12.98g(30ミリモル)、NMP209g、トルエン30gを加えて、室温で1時間攪拌した。ついで、180℃、180rpmで1時間30分間、150rpmで1時間加熱攪拌し、還流液を除去した。反応後NMPを100g追加する。この重縮合物は、15%樹脂溶液であった。
このようにして製造された重縮合物溶液のポリスチレン換算の最多分子量M:65、500、数平均分子量Mn:30、900、重量平均分子量Mw:86、300、Z平均分子量Mz:190、000である。
上記の重縮合物反応液を18ミクロン厚さの銅箔にキャストして、赤外線乾燥炉で90℃で1時間加熱して、塗布した樹脂の最終膜厚が20ミクロンとなるように銅箔上に塗膜した。
上記の塗膜重縮合物樹脂を、パーキンエルマー社製の赤外線分光分析装置スペトラワンを用いて、赤外線吸収スペクトル(反射光線)を測定した。1774cm−1(イミド結合)、1713cm−1(C=O結合)、1660cm−1(C=N結合)の吸収を示す。これより、この重縮合物中のイミド成分とベンゾオキサゾール成分のモル比は、0.79:0.21であることがわかる。さらに加熱炉中で350℃で1時間加熱処理をした。このものを同様に赤外線吸収スペクトルを測定すると、1774cm−1(イミド結合)、1703cm−1(C=O結合)の吸収を示したが、1660cm−1(C=N結合)の吸収が消滅した。
(重縮合物の反りテスト)
25ミクロンの銅箔に重縮合物を塗布し、金属枠に鋏み90℃でキュアをする。24時間後、金属枠から外す。35mm×35mm銅箔上の重縮合物塗膜(樹脂膜20ミクロン)を、90℃で30分間、150℃で30分間、230℃で30分間アフターキュアして放置し、銅箔/重縮合物膜の反りを測定した。このものを、平面上に設置して、平面からの最大距離を測定した。いずれも1.0mm以下の距離であった。
比較例2
実施例6と同様に操作して、重縮合物溶液を作成した。HO−ABの代わりに3、3‘−ジメトキシ−ベンチジン(CHO−AB)を使用する。
(重縮合物溶液の作成)
BCDを14.89g(60ミリモル)、CHO−ABを7.33g(30ミリモル)、ガンマーバレロラクトンを0.9g(9ミリモル)、ピリジン1.4g(18ミリモル)、N−メチルピロリドン85g、トルエン20gを加え、シリコン浴温度180℃で、180rpmで60分間加熱攪拌した。反応中トルエン、水の留出分を除去した。
30分間室温で180rpmで攪拌し、BPDAを8.83g(30ミリモル)、ビス(3−アミノフェノキシ)−1、3−ベンゼンを8.77g(30ミリモル)、4、4‘−ジアミノジフェニルエーテル6.01g(30ミリモル)、NMP80g、トルエン30gを加えて、室温で1時間攪拌した。ついで、180℃、180rpmで3時間45分間加熱攪拌し、還流液を除去した。反応後NMPを100g追加した。この重縮合物は、20%樹脂溶液であった。
このようにして製造された重縮合物溶液のポリスチレン換算の最多分子量M:36、500、数平均分子量Mn:21、900、重量平均分子量Mw:41、600、Z平均分子量Mz:74、600である。
上記の重縮合物反応液を18ミクロン厚さの銅箔にキャストして、赤外線乾燥炉で90℃で1時間加熱して、塗布した樹脂の最終膜厚が20ミクロンとなるように銅箔上に塗膜した。
上記の塗膜重縮合物樹脂を、パーキンエルマー社製の赤外線分光分析装置スペトラワンを用いて、赤外線吸収スペクトル(反射光線)を測定した。1775cm−1(イミド結合)、1704cm−1(C=O結合)、1586cm−1の吸収があり、1965cm−1のC=N結合の吸収がない全芳香族ポリイミドである。
(重縮合物の反りテスト)
実施例6と同様にして反りテストを行ったが、大きな反りがあり、測定が不可能であった。
実施例10
(光照射による画像形成方法について)
実施例1の重縮合物を1ミクロン細孔の濾過膜で濾過した溶液20g(樹脂含有量は3g)に光酸発生剤である1、2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸と2、3、4−トリヒドロキシベンゾフェノンのエステル(以後NT−200という)を0.6gを暗室で加えて均一溶液とした。この均一溶液を、表面処理を施した直径5cmの18ミクロン厚みの銅箔(三井金属鉱山社製品)の表面上にスピンコート法で塗布した。ついで、赤外線乾燥機中で、90℃で10分間熱処理を行った(プレベーク)。このプレベーク後の樹脂膜厚は、約10ミクロンである。この感光性塗布膜上に、ポジ型フォトマスク用のテストパターン(10、15、20、25、−、−、200ミクロンのスルーホール及びラインアンドスペースパターン)を置き、2Kw超高圧水銀灯照射装置(オーク製作所製品:JP−200G)を置き、画像が得られる露光量で照射した。
1000mJ/cm2で照射した後、塗布膜をNMP40g、アミノエタノール40g、水40gの混合液中に35℃で2分30秒間浸漬した後、脱イオン交換水で水洗し、赤外線乾燥機中で90℃で30分間、200℃で30分間乾燥した後、解像度を観察した。塗膜の膜厚は約8ミクロンである。スルーホールパターンは、15ミクロンの口径の孔が確認され、ラインアンドスペースでは、15ミクロンのシャープなポジ型線像が確認された。
実施例11
実施例10と同様に操作した。
実施例6で得た重縮合物溶液(樹脂濃度20%)15gを取り、これにNT−200を0.6gを加えて暗室内で溶解した。
表面処理した18ミクロン厚みの銅箔上にスピンコート法重縮合物溶液を塗布し、ついで、赤外線乾燥機中で、90℃で10分間熱処理を行った(プレベーク)。このプレベーク後の樹脂膜厚は、約10ミクロンである。この感光性塗布膜上に、ポジ型フォトマスク用のテストパターンを置き、2Kw超高圧水銀灯照射装置を置き、画像が得られる露光量で照射した。
1000mJ/cm2で照射した後、塗布膜をNMP40g、アミノエタノール40g、水40gの混合液中に37℃で7分間浸漬した後、脱イオン交換水で水洗し、赤外線乾燥機中で90℃で30分間、200℃で30分間乾燥した後、解像度を観察した。塗膜の膜厚は約8ミクロンである。スルーホールパターンは、15ミクロンの口径の孔が確認され、ラインアンドスペースでは、15ミクロンのシャープなポジ型線像が確認された。
実施例12
実施例10と同様に操作した。
実施例7で得た重縮合物溶液(樹脂濃度15%)20gを取り、これにNT−200を0.6gを加えて暗室内で溶解した。
表面処理した18ミクロン厚みの銅箔上にスピンコート法重縮合物溶液を塗布し、ついで、赤外線乾燥機中で、90℃で10分間熱処理を行った(プレベーク)。このプレベーク後の樹脂膜厚は、約10ミクロンである。この感光性塗布膜上に、ポジ型フォトマスク用のテストパターンを置き、2Kw長高圧水銀灯照射装置を置き、画像が得られる露光量で照射した。
1000mJ/cm2で照射した後、塗布膜をNMP40g、アミノエタノール40g、水40gの混合液中に40℃で8分35秒間浸漬した後、脱イオン交換水で水洗し、赤外線乾燥機中で90℃で30分間、200℃で30分間乾燥した後、解像度を観察した。塗膜の膜厚は約8ミクロンである。スルーホールパターンは、15ミクロンの口径の孔が確認され、ラインアンドスペースでは、15ミクロンのシャープなポジ型線像が確認された。
実施例13
実施例10と同様に操作した。
実施例8で得た重縮合物溶液(樹脂濃度15%)20gを取り、これにNT−200を0.6gを加えて暗室内で溶解した。
表面処理した18ミクロン厚みの銅箔上にスピンコート法重縮合物溶液を塗布し、ついで、赤外線乾燥機中で、90℃で10分間熱処理を行った(プレベーク)。このプレベーク後の樹脂膜厚は、約10ミクロンである。この感光性塗布膜上に、ポジ型フォトマスク用のテストパターンを置き、2Kw超高圧水銀灯照射装置を置き、画像が得られる露光量で照射した。
1000mJ/cm2で照射した後、塗布膜をNMP40g、アミノエタノール40g、水40gの混合液中に37℃で5分54秒間浸漬した後、脱イオン交換水で水洗し、赤外線乾燥機中で90℃で30分間、200℃で30分間乾燥した後、解像度を観察した。塗膜の膜厚は約8ミクロンである。スルーホールパターンは、15ミクロンの口径の孔が確認され、ラインアンドスペースでは、15ミクロンのシャープなポジ型線像が確認された。300℃で30分間加熱処理をして、銅箔に密着したポリイミド回路基板を得た。
実施例14
(光酸発生剤を添加した後、光照射による分子量の変化について)
1) 合成実験:実施例6に準ずる。
BCDを29.78g(120ミリモル)、HO−ABを12.97g(60ミリモル)、ガンマーバレロラクトンを2.4g(24ミリモル)、ピリジン3.8g(48ミリモル)、N−メチルピロリドン239g、トルエン40gを加え、シリコン浴温度180℃で、180rpmで60分間加熱攪拌した。反応中トルエン、水の留出分を除去した。
30分間室温で180rpmで攪拌し、BPDAを35.31g(120ミリモル)、ビス{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン25.95g(60ミリモル)、4、4‘−ジアミノ−ジフェニルエーテル24.02g(120ミリモル)、ブチロラクトン234g、トルエン40gを加えて、室温で1時間攪拌した。ついで、180℃、180rpmで90分間加熱攪拌し、還流液を除去した。ついで、100rpm、180℃で120分間加熱した。反応後の重縮合物は20%樹脂溶液であった。
2) 製膜、露光実験
上記で得た重縮合物溶液(樹脂濃度20%)50gを取り、これにNT−200を2gを加えて暗室内で溶解した。
表面処理した18ミクロン厚みの銅箔上にスピンコート法重縮合物溶液を塗布し、ついで、赤外線乾燥機中で、90℃で10分間熱処理を行った(プレベーク)。このプレベーク後の樹脂膜厚は、約20ミクロンである。この感光性塗布膜上に、ポジ型フォトマスク用のテストパターンを置き、2Kw超高圧水銀灯照射装置を置き、画像が得られる露光量で照射した。
2000mJ/cm2で照射した後、塗布膜をジメチルホルムアミドに溶解して、分子量を測定した(表5)。
ア) 90℃で20分間プレベークした膜
イ) 2000mJ/cm2で光照射した膜
ウ) 現像液(NMP1:エタノールアミン1:水1の組成)で10分間現像
して、画像を形成した膜
エ) 照射後、90℃で2時間、120℃で2時間、200℃で2時間加熱処
理した膜
上記結果によれば、重縮合物膜の分子量は殆ど変化しない。照射、現像後90℃、120℃、200℃で加熱した場合、重縮合物膜が一部架橋して、高分子量になることを示している。
3) 現像液中の溶解膜の分子量について
上記実験で現像液に溶解した部分の重縮合物を分子量測定した。Mwは,26、600を示したが、三つのピークが認められた。各ピークの分子量を測定した(表6)。
ピーク1,ピーク2,ピーク3の順にピークの高さが大きい。現像液に溶解している重縮合物は、重量平均分子量(Mw)が3万以下で、大部分が3、000程度に分解して、現像液中に溶解していることを示す。
4) 現像液による分解テスト
光酸発生剤20%含有の20ミクロン膜厚の重縮合物膜に、2000mJ/cm2の光照射を行った後、DMFに溶解して分子量を測定した。ついで、上記の溶解した溶液液にアミノエタノールを2滴入れて、3日後に同様に分子量を測定した(表7)。
光照射した重縮合物膜は、アミノエタノールによって分解し、重量平均分子量(Mw)が101、800から3、500に減少する。つまり、ポリアミド酸が生成し、現像液中のアミノエタノールによって分解して、溶解するものと考えられる。
比較例3
(ポリイミドの感光実験)
合成実験は、実施例6に準じた。
BCDを29.78g(120ミリモル)、CHO−ABを14.66g(60ミリモル)、ガンマーバレロラクトンを1.8g(18ミリモル)、ピリジン2.9g(36ミリモル)、N−メチルピロリドン200g、トルエン30gを加え、シリコン浴温度180℃で、180rpmで60分間加熱攪拌した。反応中トルエン、水の留出分を除去した。
30分間室温で180rpmで攪拌し、BPDAを17.65g(60ミリモル)、ビス{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン25.95g(60ミリモル)、2、2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン24.63g(60ミリモル)、ブチロラクトン119g、トルエン40gを加えて、室温で1時間攪拌した。ついで、180℃、180rpmで4時間30分間加熱攪拌し、還流液を除去した。反応後の重縮合物は25%樹脂溶液であった。
このようにして製造された重縮合物溶液のポリスチレン換算の最多分子量M:37、700、数平均分子量Mn:23、100、重量平均分子量Mw:45、000、Z平均分子量Mz:83、500である。
上記で得た重縮合物溶液を取り、ポリイミドに対しNT−200を15%、ミヒラーケトン15%を加えて暗室内で溶解した。
表面処理した18ミクロン厚みの銅箔上にスピンコート法重縮合物溶液を塗布し、ついで、赤外線乾燥機中で、90℃で10分間熱処理を行った(プレベーク)。このプレベーク後の樹脂膜厚は、約10ミクロンであった。この感光性塗布膜上に、ポジ型フォトマスク用のテストパターンを置き、2Kw超高圧水銀灯照射装置で画像が得られる露光量で照射した。
2000mJ/cm2で照射した後、塗布膜をNMP40g、アミノエタノール40g、水40gの混合液中に室温で19分間浸漬した後、脱イオン交換水で水洗し、赤外線乾燥機中で90℃で30分間、200℃で30分間乾燥した後、解像度を観察した。塗膜の膜厚は約8ミクロンであった。スルーホールパターンは、15ミクロンの口径の孔が確認され、ラインアンドスペースでは、15ミクロンのシャープなポジ型線像が確認された。
HO−ABの代わりに、CHO−ABを用いた重縮合物は、全芳香族ポリイミドである。光照射による画像の現像は、HO−ABに比べて少し長い時間がかかった。
比較例4
比較例3と同様に操作した。
3、4、3‘、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無水物を19.33g(60ミリモル)、ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}スルホンを12.88g(30ミリモル)、ガンマーバレロラクトンを1.2g(12ミリモル)、ピリジン1.9g(24ミリモル)、N−メチルピロリドン150g、トルエン30gを加え、シリコン浴温度180℃で、180rpmで60分間加熱攪拌した。反応中トルエン、水の留出分を除去した。
30分間室温で180rpmで攪拌し、BPDAを17.65g(60ミリモル)、CHO−ABを7.33g(30ミリモル)、4、4‘−ジアミノジフェニルエーテル12.01g(60ミリモル)、NMP110g、トルエン20gを加えて、室温で1時間攪拌した。ついで、180℃、180rpmで2時間加熱攪拌し、還流液を除去した。ついで、100rpm、180℃で1時間加熱した。この重縮合物は、20%樹脂溶液であった。
このようにして製造された重縮合物溶液のポリスチレン換算の最多分子量M:34、500、数平均分子量Mn:20、000、重量平均分子量Mw:42、800、Z平均分子量Mz:79、900である。
上記で得た重縮合物溶液を取り、これにNT−200を20%を加えて暗室内で溶解した。
表面処理した18ミクロン厚みの銅箔上にスピンコート法重縮合物溶液を塗布し、ついで、赤外線乾燥機中で、90℃で18分間熱処理を行った(プレベーク)。このプレベーク後の樹脂膜厚は、約10ミクロンである。この感光性塗布膜上に、ポジ型フォトマスク用のテストパターンを置き、2Kw長高圧水銀灯照射装置で画像が得られる露光量で照射した。
1000mJ/cm2で照射した後、塗布膜をNMP40g、アミノエタノール40g、水40gの混合液中に40℃で15分15秒間浸漬した後、脱イオン交換水で水洗し、赤外線乾燥機中で90℃で30分間、200℃で30分間乾燥した後、解像度を観察した。塗膜の膜厚は約8ミクロンである。スルーホールパターンは、15ミクロンの口径の孔が確認され、ラインアンドスペースでは、15ミクロンのシャープなポジ型線像が確認された。
HO−ABの代わりに、CHO−ABを用いた重縮合物は、全芳香族ポリイミドである。光照射による画像の現像は、HO−ABに比べて少し長い時間がかかった。
比較例5
比較例3と同様に操作した。
6FDAを22.21g、HFBAPPを12.98g、ガンマーバレロラクトンを1.0g、ピリジン1.6g、N−メチルピロリドン185g、トルエン30gを加え、シリコン浴温度180℃で、180rpmで120分間加熱攪拌してポリイミド溶液を得た。反応中トルエン、水の留出分を除去した。
このようにして製造された重縮合物溶液のポリスチレン換算の最多分子量M:87、700、数平均分子量Mn:57、800、重量平均分子量Mw:108、100、Z平均分子量Mz:192、300である。
上記で得た重縮合物溶液を取り、これにNT−200をポリイミドに対して30%を加えて暗室内で溶解した。
表面処理した18ミクロン厚みの銅箔上にスピンコート法重縮合物溶液を塗布し、ついで、赤外線乾燥機中で、90℃で5分間熱処理を行った(プレベーク)。このプレベーク後の樹脂膜厚は、約10ミクロンである。この感光性塗布膜上に、ポジ型フォトマスク用のテストパターンを置き、2Kw長高圧水銀灯照射装置で画像が得られる露光量で照射した。
1000mJ/cm2で照射した後、塗布膜をNMP40g、アミノエタノール40g、水40gの混合液中に室温で2分間浸漬した後、脱イオン交換水で水洗し、赤外線乾燥機中で90℃で30分間、200℃で30分間乾燥した後、解像度を観察した。塗膜の膜厚は約8ミクロンである。スルーホールパターンは、15ミクロンの口径の孔が確認され、ラインアンドスペースでは、15ミクロンのシャープなポジ型線像が確認された。
実施例1のHO−ABの代わりに、HFBAPPを用いた重縮合物は、芳香族ポリイミドであり、光酸発生剤の存在下で光照射により同様にポジ型画像がえられる。
比較例6
比較例3と同様に操作した。
BCDを14.84g、3、4‘−ジアミノジフェニルエーテルを18.32g、ガンマーバレロラクトンを1.2g、ピリジン1.9g、N−メチルピロリドン100g、トルエン20gを加え、シリコン浴温度180℃で、180rpmで60分間加熱攪拌した。反応中トルエン、水の留出分を除去した。
30分間室温で180rpmで攪拌し、3、4、3‘、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無水物を19.33g、ビス{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}スルホンを12.98g、NMP124g、トルエン20gを加えて、室温で2時間30分間攪拌した。
このようにして製造された重縮合物溶液のポリスチレン換算の最多分子量M:110、000、数平均分子量Mn:28、300、重量平均分子量Mw:131、000、Z平均分子量Mz:406、700である。
上記で得た重縮合物溶液を取り、これにNT−200をポリイミドに対して10%を加えて暗室内で溶解した。
表面処理した18ミクロン厚みの銅箔上にスピンコート法重縮合物溶液を塗布し、ついで、赤外線乾燥機中で、90℃で10分間熱処理を行った(プレベーク)。このプレベーク後の樹脂膜厚は、約10ミクロンである。この感光性塗布膜上に、ポジ型フォトマスク用のテストパターンを置き、2Kw長高圧水銀灯照射装置で画像が得られる露光量で照射した。
1000mJ/cm2で照射した後、塗布膜をNMP40g、アミノエタノール40g、水40gの混合液中に室温で9分45秒間浸漬した後、脱イオン交換水で水洗し、赤外線乾燥機中で90℃で30分間、200℃で30分間乾燥した後、解像度を観察した。塗膜の膜厚は約8ミクロンである。スルーホールパターンは、15ミクロンの口径の孔が確認され、ラインアンドスペースでは、15ミクロンのシャープなポジ型線像が確認された。
(BCD+HO−AB)の代わりに、(BCD+3、4‘−ジアミノジフェニルエーテル)を用いた重縮合物は、光照射によってポジ型の画像を形成する。
【図面の簡単な説明】
図1は、実施例1の重縮合物の赤外線吸収スペクトル測定結果を示すグラフである。
図2は、実施例1の重縮合物を350℃、1時間熱処理した結果を示す赤外線吸収スペクトル測定結果を示すグラフである。
図3は、実施例6の重縮合物の線膨張曲線を示すグラフである。
図4は、実施例7の共重合体の赤外線吸収スペクトル測定結果を示すグラフである。
図5は、実施例7の共重合体を、350℃で1時間熱処理した赤外線吸収スペクトルの測定結果を示すグラフである。
図6は、実施例7の共重合体の示差熱分析測定結果とガラス転移温度(Tg)を示すグラフである。
図7は、実施例7の共重合体の線膨張係数を示すグラフである。
Claims (16)
- 1又は2以上のテトラカルボン酸ジ無水物と、互いにオルト位にあるアミノ基及びフェノール性水酸基を有する1又は2以上の芳香族ジアミンとを、酸触媒の存在下、150℃〜220℃に加熱して脱水縮合させることにより得られる、カルボキシル基を持つベンゾオキサゾール成分と、フェノール性水酸基を持つイミド成分とを含む、溶剤可溶の重縮合物の製造方法。
- 前記脱水縮合反応は、有機極性溶媒中で行われる請求項1記載の方法。
- 前記ジアミンが、1−ヒドロキシ−2、4−ジアミノベンゼン、1−ヒドロキシ−2、5−ジアミノベンゼン、3、3‘−ジヒドロキシベンチジン、3、3’−ジヒドロキシ−4、4‘−ジアミノジフェニルエーテル、1、4−ビス−(3−ヒドロキシ−4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2、2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルフィド及び2、2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンから成る群より選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2記載の方法。
- 前記テトラカルボン酸ジ無水物が、3、4、3‘、4’−ビフェニルテトラカルボン酸ジ無水物、2、3、3‘、4’−ビフェニルテトラカルボン酸ジ無水物、3、4、3‘、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無水物、ビシクロ(2、2、2)−オクト−7−エン−2、3、5、6−テトラカルボン酸ジ無水物、2、2−ビス(3、4−ジカルボキシフェニル)プロパンジ無水物、ビス(3、4−ジカルボキシフェニル)スルホンジ無水物、ビス(3、4−ジカルボキシフェニル)エーテルジ無水物及び2、2−ビス(3、4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンジ無水物から成る群より選ばれる少なくとも1種である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法。
- 前記酸触媒は、ラクトン−塩基触媒の存在下に上記脱水縮合を行うことによりその場で生成される酸基である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法。
- 前記芳香族ジアミンに加え、互いにオルト位にはアミノ基及びフェノール性水酸基を有さないイミド化用芳香族ジアミンをさらに脱水縮合反応に供する請求項5記載の方法。
- 第1のテトラカルボン酸ジ無水物と第1の芳香族ジアミンとを、いずれかを過剰にして重縮合し、次いで、テトラカルボン酸ジ無水物及び/又は芳香族ジアミンを加え、全テトラカルボン酸ジ無水物と全芳香族ジアミンのモル比が0.95〜1.05で重縮合させる請求項6記載の方法。
- 前記イミド化用芳香族ジアミンが、4、4‘−又は3、4’−ジアミノジフェニールエーテル、4、4‘−ジアミノジフェニルスルホン、ビス{4(3−フェノキシフェニル)−ジフェニル}スルホン、ビス{4(4−フェノキシフェニル)−ジフェニル}スルホン、1、4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1、4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1、3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、3、3’−ジアミノベンゾフェノン、4、4‘−ジアミノジフェニルスルフィド、3、3’−ビス{(4−アミノフェノキシ)−フェニル}プロパン、2、2‘−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2、2’−ビス{(4−アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、3、3‘−ジメチルベンチジン、3、3’−ジメトキシベンチジン、1、4−ジアミノベンゼン、1、3−ジアミオノベンゼン、1、3−ジアミノトルエン、1、3−ビス(ガンマ−アミノプロピル)シロキサン及びジアミノシロキサンから成る群より選ばれる少なくとも1種である請求項6又は7記載の方法。
- 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の方法により製造された、カルボキシル基を持つベンゾオキサゾール成分と、フェノール性水酸基を持つイミド成分とを含む、溶剤可溶の重縮合物。
- 30℃〜100℃の間で収縮性を示す請求項9記載の重縮合物。
- 銅箔上に請求項9又は10記載の重縮合物を塗布し、150℃〜250℃に熱処理して得られる銅基板複合体。
- 請求項9又は10記載の重縮合物と、光酸発生剤とを含む感光性重縮合組成物を基板上に塗膜した後、マスクパターンを通して光照射し、アルカリ性現像液で現像することによりポジ型画像を形成する方法。
- 前記アルカリ性現像液が、アミノアルコールを含む現像液である請求項12記載の方法。
- 前記基板が銅箔である、請求項12又は13記載の方法。
- 請求項14記載の方法により製造された回路基板。
- 請求項9又は10記載の重縮合物を300〜350℃に加熱してポリイミドにする方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001537388A JP4969751B2 (ja) | 1999-11-10 | 2000-11-08 | イミド−ベンゾオキサゾール系重縮合物及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35637399 | 1999-11-10 | ||
JP1999356373 | 1999-11-10 | ||
PCT/JP2000/007840 WO2001034679A1 (fr) | 1999-11-10 | 2000-11-08 | Polycondensat d'imide-benzoxazole et procede de production de celui-ci |
JP2001537388A JP4969751B2 (ja) | 1999-11-10 | 2000-11-08 | イミド−ベンゾオキサゾール系重縮合物及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP4969751B2 true JP4969751B2 (ja) | 2012-07-04 |
Family
ID=18448701
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001537388A Expired - Lifetime JP4969751B2 (ja) | 1999-11-10 | 2000-11-08 | イミド−ベンゾオキサゾール系重縮合物及びその製造方法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6890626B1 (ja) |
EP (1) | EP1262509B1 (ja) |
JP (1) | JP4969751B2 (ja) |
DE (1) | DE60032943T2 (ja) |
WO (1) | WO2001034679A1 (ja) |
Families Citing this family (22)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE60321371D1 (de) | 2002-10-15 | 2008-07-10 | Agfa Graphics Nv | Polymer für wärmeempfindlichen vorläufer einer lithographischen druckplatte |
US7458320B2 (en) * | 2002-10-15 | 2008-12-02 | Agfa Graphics, N.V. | Polymer for heat-sensitive lithographic printing plate precursor |
EP1554324B1 (en) * | 2002-10-15 | 2008-05-28 | Agfa Graphics N.V. | Polymer for heat-sensitive lithographic printing plate precursor |
US7198877B2 (en) * | 2002-10-15 | 2007-04-03 | Agfa-Gevaert | Heat-sensitive lithographic printing plate precursor |
US20060060096A1 (en) * | 2002-10-15 | 2006-03-23 | Agfa-Gevaert | Polymer for heat-sensitive lithographic printing plate precursor |
JPWO2004035689A1 (ja) * | 2002-10-16 | 2006-02-16 | 株式会社ピーアイ技術研究所 | ピロメリット酸ジ無水物を含むブロック共重合ポリイミド溶液組成物及びその製造方法 |
KR101202681B1 (ko) * | 2004-05-27 | 2012-11-19 | 스미토모덴키고교가부시키가이샤 | 인쇄용 블럭 공중합 폴리이미드 잉크 조성물 |
JP5086526B2 (ja) * | 2004-09-24 | 2012-11-28 | 富士フイルム株式会社 | ポリマー、該ポリマーの製造方法、光学フィルムおよび画像表示装置 |
JP4876396B2 (ja) * | 2005-01-05 | 2012-02-15 | 東洋紡績株式会社 | プリント配線板 |
EP1861749A4 (en) * | 2005-03-25 | 2010-10-06 | Fujifilm Electronic Materials | NEW PHOTOSENSITIVE RESIN COMPOSITIONS |
KR100640659B1 (ko) * | 2005-08-01 | 2006-11-01 | 삼성전자주식회사 | 가요성 인쇄회로 및 이의 제조방법 |
WO2007029614A1 (ja) * | 2005-09-05 | 2007-03-15 | Asahi Kasei Emd Corporation | ポジ型感光性樹脂組成物 |
US20090186295A1 (en) * | 2006-03-03 | 2009-07-23 | Maw Soe Win | Photosensitive Ink Composition for Screen Printing and Method of Forming Positive Relief Pattern with Use Thereof |
JP5193446B2 (ja) * | 2006-08-31 | 2013-05-08 | 旭化成イーマテリアルズ株式会社 | ポジ型感光性樹脂組成物 |
JP4918313B2 (ja) * | 2006-09-01 | 2012-04-18 | 旭化成イーマテリアルズ株式会社 | 感光性樹脂組成物 |
US8742031B2 (en) | 2007-04-03 | 2014-06-03 | Solpit Industries, Ltd. | Solvent-soluble 6,6-polyimide copolymers and processes for preparing them |
KR100932765B1 (ko) * | 2008-02-28 | 2009-12-21 | 한양대학교 산학협력단 | 폴리이미드-폴리벤조옥사졸 공중합체, 이의 제조방법, 및이를 포함하는 기체 분리막 |
CA2640545A1 (en) * | 2008-05-19 | 2009-11-19 | Industry-University Cooperation Foundation, Hanyang University | Polyimides dope composition, preparation method of hollow fiber using the same and hollow fiber prepared therefrom |
JP5312071B2 (ja) * | 2009-01-30 | 2013-10-09 | 旭化成株式会社 | ポリイミドポリアミド共重合体及び感光性樹脂組成物 |
KR20120095347A (ko) * | 2009-06-30 | 2012-08-28 | 소지쯔 코포레이션 | Pmda, dade, bpda 및 9,9-비스(4-아미노페닐)플루오렌 성분을 함유하는 유기 용매에 가용인 폴리이미드 조성물 및 그 제조 방법 |
US8753426B2 (en) * | 2012-08-03 | 2014-06-17 | Air Products And Chemicals, Inc. | Polymers, polymer membranes and methods of producing the same |
US9477148B1 (en) | 2015-05-26 | 2016-10-25 | Industrial Technology Research Institute | Polymer, method for preparing the same, and a photosensitive resin composition thereof |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5381532A (en) * | 1976-12-28 | 1978-07-19 | Showa Electric Wire & Cable Co Ltd | Production of resin composition for hot melt coating |
JPH03204649A (ja) * | 1989-12-28 | 1991-09-06 | Internatl Business Mach Corp <Ibm> | 感光性ポリイミド組成物 |
JPH04161437A (ja) * | 1990-10-24 | 1992-06-04 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | ポリイミドフィルム |
JPH08176301A (ja) * | 1994-12-26 | 1996-07-09 | Tomoegawa Paper Co Ltd | 新規ポリアミドイミド共重合体、その製造方法、それを含む被膜形成材料およびパターン形成方法 |
JPH0978031A (ja) * | 1995-09-11 | 1997-03-25 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 反射防止膜材料 |
JPH10101795A (ja) * | 1996-07-18 | 1998-04-21 | Reitetsuku Kk | ポリイミド類の製法、組成物およびその製品 |
JPH10114824A (ja) * | 1996-07-18 | 1998-05-06 | Reitetsuku Kk | ポリイミド類の製造方法、組成物およびその製品 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4087409A (en) | 1966-11-07 | 1978-05-02 | Monsanto Company | Ordered heterocyclic copolymers |
US4978733A (en) | 1989-03-09 | 1990-12-18 | Hoechst Celanese Corp. | Polyamide-polyamide-polyimide and polybenzoxazole-polyamide-polyimide polymer having at least one fluorine-containing linking group |
JPH0567871A (ja) * | 1991-04-26 | 1993-03-19 | Nec Toyama Ltd | 印刷配線板及びその製造方法 |
JPH0812763A (ja) * | 1994-06-27 | 1996-01-16 | Tomoegawa Paper Co Ltd | 新規ポリアミドイミド共重合体、その製造方法、それを含む被膜形成材料およびパターン形成方法 |
US5919892A (en) * | 1994-10-31 | 1999-07-06 | The Dow Chemical Company | Polyamic acids and methods to convert polyamic acids into polyimidebenzoxazole films |
JPH11236450A (ja) | 1998-02-23 | 1999-08-31 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 含フッ素ポリベンゾオキサゾール−ポリイミドの製造方法、及び半導体多層配線用層間絶縁膜 |
JP2000147768A (ja) * | 1998-11-07 | 2000-05-26 | Pi Gijutsu Kenkyusho:Kk | ネガ型感光性ポリイミド組成物及び絶縁膜 |
JP2001011181A (ja) * | 1999-07-02 | 2001-01-16 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 絶縁材用樹脂組成物及びこれを用いた絶縁材 |
-
2000
- 2000-11-08 US US10/129,844 patent/US6890626B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2000-11-08 WO PCT/JP2000/007840 patent/WO2001034679A1/ja active IP Right Grant
- 2000-11-08 EP EP00974822A patent/EP1262509B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2000-11-08 DE DE60032943T patent/DE60032943T2/de not_active Expired - Lifetime
- 2000-11-08 JP JP2001537388A patent/JP4969751B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5381532A (en) * | 1976-12-28 | 1978-07-19 | Showa Electric Wire & Cable Co Ltd | Production of resin composition for hot melt coating |
JPH03204649A (ja) * | 1989-12-28 | 1991-09-06 | Internatl Business Mach Corp <Ibm> | 感光性ポリイミド組成物 |
JPH04161437A (ja) * | 1990-10-24 | 1992-06-04 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | ポリイミドフィルム |
JPH08176301A (ja) * | 1994-12-26 | 1996-07-09 | Tomoegawa Paper Co Ltd | 新規ポリアミドイミド共重合体、その製造方法、それを含む被膜形成材料およびパターン形成方法 |
JPH0978031A (ja) * | 1995-09-11 | 1997-03-25 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 反射防止膜材料 |
JPH10101795A (ja) * | 1996-07-18 | 1998-04-21 | Reitetsuku Kk | ポリイミド類の製法、組成物およびその製品 |
JPH10114824A (ja) * | 1996-07-18 | 1998-05-06 | Reitetsuku Kk | ポリイミド類の製造方法、組成物およびその製品 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US6890626B1 (en) | 2005-05-10 |
WO2001034679A1 (fr) | 2001-05-17 |
EP1262509B1 (en) | 2007-01-10 |
DE60032943T2 (de) | 2007-10-25 |
DE60032943D1 (de) | 2007-02-22 |
EP1262509A1 (en) | 2002-12-04 |
EP1262509A4 (en) | 2003-08-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4969751B2 (ja) | イミド−ベンゾオキサゾール系重縮合物及びその製造方法 | |
JP4547087B2 (ja) | ポジ型感光性ポリイミド組成物 | |
JP5216179B2 (ja) | ネガ型感光性ポリイミド組成物及びそれを用いた画像の形成方法 | |
JP5645138B2 (ja) | ポリイミドおよびこれを含む感光性樹脂組成物 | |
KR100944135B1 (ko) | 포지티브형 감광성 수지 조성물 | |
JP2008003581A (ja) | 感光性樹脂組成物及びそれを用いた回路基板 | |
JP6961342B2 (ja) | ポリイミド樹脂およびポジ型感光性樹脂組成物 | |
JP4034403B2 (ja) | ポジ型感光性ポリイミド組成物及び絶縁膜 | |
WO2004035689A1 (ja) | ピロメリット酸ジ無水物を含むブロック共重合ポリイミド溶液組成物及びその製造方法 | |
KR101056962B1 (ko) | 폴리이미드계 중합체와 이들의 공중합체 혼합물 및 이들을 포함하는 포지티브형 감광성 수지 조성물 | |
JP2009235311A (ja) | ポリイミド樹脂およびそれを用いた耐熱性樹脂組成物 | |
JP6240471B2 (ja) | 反応現像画像形成法 | |
KR100422971B1 (ko) | 나프톨 구조를 가진 이온형 광산발생제 및 이를 이용한감광성 폴리이미드 조성물 | |
JP2011053315A (ja) | ポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物およびこれより得られるポリイミドレリーフパターン | |
JP4565156B2 (ja) | ポジ型感光性ポリイミド組成物及びそれを用いたポリイミドパターンの形成方法 | |
JP5068627B2 (ja) | 感光性樹脂組成物、感光性樹脂組成物フィルム、およびそれらを用いた樹脂パターン | |
WO2010071100A1 (ja) | ポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物 | |
KR20160027189A (ko) | 감광성 수지 조성물, 그의 릴리프 패턴막, 릴리프 패턴막의 제조 방법, 릴리프 패턴막을 포함하는 전자 부품 또는 광학 제품, 및 감광성 수지 조성물을 포함하는 접착제 | |
JP2010139929A (ja) | ポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物 | |
WO2022175169A1 (en) | Polyimides having low dielectric loss | |
EP4294855A1 (en) | Polyimides having low dielectric loss | |
JPH05310933A (ja) | 溶媒可溶性ポリイミドの製造方法 | |
JP2010139930A (ja) | ポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物 | |
CN116848177A (zh) | 具有低介电损耗的聚酰亚胺 | |
JP2008184499A (ja) | ポリイミド共重合体、ポジ型感光性樹脂組成物、およびパターン形成方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070822 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110524 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120327 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120404 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150413 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 4969751 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150413 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |