JP2008184499A - ポリイミド共重合体、ポジ型感光性樹脂組成物、およびパターン形成方法 - Google Patents

ポリイミド共重合体、ポジ型感光性樹脂組成物、およびパターン形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明の課題は、新規な、ポリイミド共重合体の前駆体、および半田耐熱性、および耐折性を表わす「はぜ折耐性」に優れるポリイミド共重合体を提供すると同時に、高解像度のパターン形成性を有し、アルカリ水溶液で現像が可能なポジ型感光性樹脂組成物を提供することである。
【解決手段】
特定の繰返し単位を有する(A)ポリイミド共重合体の前駆体(以下の重量部の基準)と以下の(B)〜(D)とを含有するポジ型感光性樹脂組成物による。
(B)活性光線の照射によって酸を発生する感光剤が2〜5重量部
(C)一般式(5)で示される架橋剤が15〜25重量部
(D)前記式(2)の非プロトン性極性アミド溶媒が150〜1900重量部
【選択図】なし

Description

本発明は、新規な、ポリイミド共重合体の前駆体、その溶液、ポリイミド共重合体、および該ポリイミド共重合体の前駆体を含有するポジ型感光性樹脂組成物に関する。また本発明は、該ポジ型感光性樹脂組成物によるパターン形成方法、および該形成方法により得られる回路材料に関する。より詳しくは、耐熱性、半田耐熱性、耐マイグレーション性、および紫外線領域における透過率に優れ、耐折性を表わす1つの特性である「はぜ折耐性」に優れる該ポリイミド共重合体、および優れた同様な特性を有する該ポジ型感光性樹脂組成物より得られるポリイミド共重合体に関する。
また、本発明は、該ポリイミド共重合体の前駆体から、該溶液、該ポリイミド共重合体、および該ポリイミド共重合体の前駆体を含有するポジ型感光性樹脂組成物までのいずれかを用いて形成されたカバーレイに関する。より詳しくは、高解像度のパターン形成性を有し、アルカリ水溶液で現像が可能でかつ硬化後のフィルムが優れた耐熱性、耐折性、難燃性を有するカバーレイに関する。また更には、該カバーレイを用いたフレキシブルプリント基板に関する。
ポリイミドやポリベンゾオキサゾールは、耐熱性、機械特性、耐薬品性および電気絶縁性などに優れていることから、半導体の表面保護膜、多層配線基板の層間絶縁膜、フレキシブル配線板のカバーコート膜などの電気・電子分野への展開が期待されている。特に、フォトレジストの機能をもたせた感光性ポリイミドや感光性ポリベンゾオキサゾールは、加工工程を大幅に短縮できることから注目されている材料である。
近年、通信情報処理技術においてコンピューターや計測機器の一層の高速化および大容量化が求められており、これに使用されるプリント配線板の信号の伝播速度は高速化が進み、低誘電率化の要求も高まりつつある。また、作業時の安全性や環境への影響に対する配慮から、アルカリ水溶液での現像処理が可能なポジ型感光性樹脂組成物への要望が強くなってきている。
これまで、ポジ型の感光性を発現させる方法としては、ポリイミド前駆体にエステル結合を介してo−ニトロベンジル基を導入する方法(例えば、非特許文献1参照)、ポリベンゾオキサゾール前駆体やポリヒドロキシイミドにナフトキノンジアジドを添加した溶解抑止剤添加方法(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)などが提案されてきている。しかしながら、ポリイミド前駆体のアルカリ水に対する溶解性の高さが問題となり十分な解像度を得ることができなかったり、特殊な構造に限定されたり、また最終的に得られる被膜の膜減りが問題となり、いまだに実用化に至るものはないのが現状である。
これまでも様々な感光性ポリイミド骨格が提案されている。しかしながら、特許文献2に報告されている全芳香族のポリイミド前駆体では、アルカリ現像液への溶解性が問題になることや、i線領域で透過率が乏しいという問題がある。また、酸二無水物を脂環式にしたポリイミド前駆体では、酸二無水物の反応性が十分でない場合があるという問題、着色しやすいという問題、モノマーの酸二無水物の構造が特殊なため高価であるといった問題が挙げられる。全脂環式ポリイミド前駆体は、塗膜形成が乏しいという問題があり、鎖状脂肪族ポリイミドは、耐熱性が劣るという問題がある(例えば、非特許文献2参照)。
そこで、適度なアルカリ可溶性、耐熱性、i線領域で高い透過率を有し、安価なモノマーを用いたポリイミド前駆体が求められている。
また、近年、電子機器の小型化、高度化などの多様化に伴い、フレキシブル配線板の需要が増大している。フレキシブル配線板は、一般に電気絶縁性フィルムと金属箔とを必要に応じて接着剤を介して積層一体化したフレキシブルプリント配線基板上に回路を作成し、このフレキシブル回路基板に、回路の保護用としてカバーレイがコートされたものである。
上記カバーレイとしては、耐熱性、耐折性および絶縁性が求められることから、ポリイミドフィルムが用いられてきた。カバーレイを張り合わせる手法としては、所望の穴をあけたカバーレイを、回路パターンが形成されたフレキシブル配線板上に熱ラミネートもしくはプレスによって積層する方法が一般的である。
しかし、最近、実装用材料に対する要求は、従来以上に高性能化を要求され、フレキシブルプリント配線板における配線も微細化が急速に進んでおり、このようにして位置合わせする方法は、歩留まりが低く、作業性に劣り、また位置精度を得ることが困難または低精度であるなどの点から限界にきている。
そこで、このような問題を解決するために、微細加工が可能であるフォトリソグラフィー法が使用できる感光性絶縁性樹脂組成物が、感光性カバーレイとして検討されている。これらには、ドライフィルムタイプと液状タイプがあり、両者とも現在実用化されている。
ドライフィルムの感光性カバーレイは、主に感光性ポリイミドもしくはポリイミド前駆体を含む樹脂組成物の有機溶媒溶液を支持体フィルムに塗布して乾燥し、ゴミが付着するのを防ぐためにポリエチレンなどの保護フィルムを積層した状態で用いられる。ハンドリングが容易であるといったメリットがある一方で、アルカリ水溶液での現像を可能とするために、カルボキシル基を有するアクリルもしくはメタクリル骨格のポリマーを用いることが一般的であり、硬化後の耐熱性や耐屈曲性で劣るという欠点があった(例えば、特許文献3参照)。また、近年、フレキシブルプリント配線基板の薄肉化が求められており、ドライフィルム法では支持フィルムを使用することから、フィルムの厚みを50μm以下にすることは難しいという問題も出てきた。
液状タイプの感光性カバーレイとしては、ポリイミドに感光性を付与した感光性ポリイミド前駆体は以前から提案されてきてはいるが、現像工程においてジメチルスルホキシドまたはN−メチルピロリドンなどの有機溶媒が必要とされ、工業的な取扱いに問題があった。
そこで、希薄なアルカリ水溶液による現像が可能な感光性材料としてプリント基板用のソルダレジストが転用されてきたが、材料がエポキシ-アクリル系であるために屈曲性や耐熱性などが十分とは言い難い(例えば、特許文献4参照)。また、フレキシブルプリント配線板用カバーレイに使用される樹脂材料には、耐熱性、耐折性および絶縁性に加えて、十分な難燃特性が要求される。しかしながら、これまでの報告例では、難燃性を発現させる目的で、臭素含有芳香族化合物などの燃焼時にダイオキシンを発生させる可能性が高いハロゲン含有化合物が使用されていたり、あるいは、毒性物質であるアンチモン化合物類が使用されていたりするのが現状である。
以上のことから、熱硬化前にアルカリ水溶液に溶解し、現像が可能であり、熱硬化後には、アルカリ可溶性基であるカルボン酸が閉環によって消失するポリアミド酸を用いることが望ましいといえる。しかしながら、従来のポリアミド酸は、アルカリ現像液への溶解速度を制御することが難しく、露光部と未露光部の溶解速度差を発現することは、困難であった。また、優れた絶縁信頼性を発現するためには、10μm以上の膜厚が必要であるが、従来のポリアミド酸を用いると、この厚さでは、活性紫外線の透過率が非常に低いという問題があった。
特開平5−11451号公報 特開平6−161110号公報 特開2003−167336号公報 特開2005−232195号公報 J.Macromol.Sci.Chem.,A24,10,1407,1987 日本ポリイミド研究会編、最新ポリイミド〜基礎と応用〜、今井淑夫、横田力男 著、株式会社エヌ・ティー・エス、2002年発行
本発明の課題は、新規な、ポリイミド共重合体の前駆体、および該前駆体から得られる半田耐熱性、および耐折性を表わす1つの特性である「はぜ折耐性」に優れる該ポリイミド共重合体を提供することである。また、高解像度のパターン形成性を有し、アルカリ水溶液で現像が可能でかつ硬化後のフィルムが優れた耐熱性、はぜ折耐性、難燃性を有するポジ型感光性樹脂組成物を提供することでもある。さらに、本発明は該ポリイミド共重合体からなるカバーレイ、それを用いたフレキシブルプリント基板を提供することである。
本発明は、具体的には、以下の[1]〜[17]より提供される。
[1] 式(1a)と(1b)とで表される各繰り返し構造単位からなることを特徴とするポリイミド共重合体の前駆体。
Figure 2008184499
(式中、mとnは、共重合比(モル%)を表し、m+n=100モル%、70≦m<100、30≧n>0である。)
[2] 前記[1]に記載のポリイミド共重合体の前駆体が、式(3)で表されるノルボルナンジアミンと、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルと、ピロメリット酸二無水物とを、式(2)で表される非プロトン性極性アミド溶媒中で反応して得られることを特徴とする前記[1]に記載のポリイミド共重合体の前駆体。
Figure 2008184499
(式中R〜Rは、炭素数1〜3のアルキル基であり、相互に同一でも異なってもよい。)
Figure 2008184499
[3] 前記式(2)の非プロトン性極性アミド溶媒がN,N−ジメチルアセトアミドである前記[2]に記載のポリイミド共重合体の前駆体。
[4] 前記式(1b)の共重合比nが10〜20モル%である前記[1]〜[3]のいずれかに記載のポリイミド共重合体の前駆体。
[5] 前記[1]〜[4]のいずれかに記載のポリイミド共重合体の前駆体において、該前駆体から得られるフィルムの膜厚10μmでの365nmにおける透過率が10%以上である前記[1]〜[4]のいずれかに記載のポリイミド共重合体の前駆体。
[6] 前記[1]〜[5]のいずれかに記載のポリイミド共重合体の前駆体と、前記式(2)の非プロトン性極性アミド溶媒とからなることを特徴とするポリイミド共重合体の前駆体の溶液。
[7] 前記[1]〜[5]のいずれかに記載のポリイミド共重合体の前駆体を脱水イミド化して得られる式(4a)と(4b)とで表される各繰り返し構造単位を有するポリイミド共重合体。
Figure 2008184499
(式中、mとnは、上記同一)。
[8] 前記[6]に記載のポリイミド共重合体の前駆体の溶液を脱溶媒すると同時に、溶液に含有される前記式(1a)と(1b)とで表されるポリイミド共重合体の前駆体を脱水イミド化して得られる、前記式(4a)と(4b)とで表されるポリイミド共重合体。
[9] 前記[7]または[8]のいずれかに記載のポリイミド共重合体において、はぜ折耐性試験値が少なくとも30回である前記[7]または[8]のいずれかに記載のポリイミド共重合体。
[10] 下記(A)〜(D)を含有することを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物。
(A)前記式(1a)と(1b)とで表される各繰り返し構造単位を有するポリイミド共重合体の前駆体が100重量部(以下の重量部の基準)
(B)活性光線の照射によって酸を発生する感光剤が2〜5重量部
(C)一般式(5)で示される架橋剤が15〜25重量部
(D)前記式(2)の非プロトン性極性アミド溶媒が150〜1900重量部
Figure 2008184499
(式中、lは1以上の整数を示し、Rは1価以上の芳香族基、脂肪族基を示す。)
[11] 前記[10]に記載の感光性樹脂組成物を脱溶媒すると同時に、感光性樹脂組成物に含有される前記式(1a)と(1b)とで表される各繰り返し構造単位を有するポリイミド共重合体の前駆体を脱水イミド化して得られる、前記式(4a)と(4b)とで表されるポリイミド共重合体。
[12] 前記[11]に記載のポリイミド共重合体において、はぜ折耐性試験値が少なくとも10回である前記[11]に記載のポリイミド共重合体。
[13] 前記[10]に記載のポジ型感光性樹脂組成物を基板上に塗工する工程(I)と、該溶液が塗工された基盤を50〜160℃で乾燥させる塗膜工程(II)と、得られた塗膜にマスクパターンを透して活性紫外線を露光した後、80〜250℃で加熱する工程(III)と、アルカリ金属炭酸塩の水溶液を用いて、前記塗膜の露光部分のみを溶解してポジ型パターンを現像する工程(IV)と、現像したポジ型パターンを熱処理することにより、前記式(1a)と(1b)とで表されるポリイミド共重合体の前駆体を含有するポジ型パターンを形成する工程(V)とを含むことを特徴とするポジ型パターン形成方法。
[14] 前記[13]に記載のアルカリ金属炭酸塩の水溶液が、炭酸ナトリウム水溶液である前記[13]に記載のポジ型パターン形成方法。
[15] 前記[13]または[14]のいずれかに記載のポジ型パターンの形成方法により得られる回路材料。
[16] 前記[1]〜[5]のいずれかに記載のポリイミド共重合体の前駆体、前記[6]に記載のポリイミド共重合体の前駆体の溶液、前記[7]〜[9]のいずれかに記載のポリイミド共重合体、前記[10]に記載のポジ型感光性樹脂組成物、または前記[11]〜[12]のいずれかに記載のポリイミド共重合体のいずれかを用いて形成することを特徴とするたカバーレイ。
[17] 前記[16]に記載のカバーレイを用いたフレキシブルプリント基板。
本発明は、新規な、ポリイミド共重合体の前駆体、および該前駆体から得られる半田耐熱性、および耐折性を表わす1つの特性である「はぜ折耐性」に優れる該ポリイミド共重合体を得ることができる。また、高解像度のパターン形成性を有し、アルカリ水溶液で現像が可能でかつ硬化後のフィルムが優れた耐熱性、はぜ折耐性、難燃性を有するポジ型感光性樹脂組成物を得ることもできる。さらに、本発明は該ポリイミド共重合体からなるカバーレイ、それを用いたフレキシブルプリント基板も得ることができ、工業的に極めて価値がある。
[1.ポリイミド共重合体の前駆体]
[a.ポリイミド共重合体の前駆体の構造および組成]
本発明のポリイミド共重合体の前駆体は、前記式(1a)と(1b)とで表される各繰り返し構造単位からなる共重合体である。前記式(1a)と(1b)とで、mとnは、共重合比(モル%)を表し、m+n=100モル%、70≦m<100、30≧n>0である。nは、好ましくは10〜20モル%であり、より好ましくは20モル%である。
本発明のポリイミド共重合体の前駆体は、前記式(1a)と(1b)とで表される各繰り返し構造単位からなり、その共重合性、すなわち、交互性や定序性は特に制限はなく、それらを有していてもランダム共重合であってもよい。
本発明のポリイミド共重合体の前駆体は、前記式(3)で表されるノルボルネンジアミンと、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルをジアミン成分とし、それとテトラカルボン酸二無水物としてピロメリット酸二無水物を用いことによって得られる。
前記式(1a)と(1b)における、mとnは共重合比(モル%)を示し、それは、前記式(3)で表されるノルボルネンジアミンと4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとの用いる量比(モル比)を制御することによって、共重合比が70≦m<100および30≧n>0の範囲において、任意に設定することができる。
具体的には、例えば、前記式(3)で表されるノルボルネンジアミンが80モル%に相当する量と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルが20モル%に相当する量とを用いることにより、前記式(1a)のmが80モル%となり、前記式(1b)のnはが20モル%となる共重合比を有する本発明のポリイミド共重合体の前駆体を得る。
[b.ポリイミド共重合体の前駆体の原料NBDA]
本発明のポリイミド共重合体の前駆体で用いられる前記式(3)で表されるノルボルネンジアミンの具体例は、ジアミノメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(以下、「NBDA」と略称する)である。NBDAは、アミノメチル基の位置が異なる構造異性体、あるいはS体、R体を含む光学異性体等、どのような異性体であっても良く、また、異性体がどのような割合で含有されている混合物であってもよい。
[c.ポリイミド共重合体の前駆体の変性]
[1)ジアミン]
本発明のポリイミド共重合体の前駆体は、本発明の目的を損なわない範囲において、第三成分として、他の脂環式ジアミン、芳香族ジアミン、ジアミノシロキサン、あるいは上記脂環式ジアミン以外の脂肪族ジアミン等を共重合化することも可能である。第三成分として用いるジアミンの量は、全ジアミン成分の30モル%以下、好ましくは10モル%以下である。また、第三成分として用いるジアミンは、1種単独でも、あるいは2種以上を混合して用いても良い。以下に、1)に脂環式のジアミン、芳香族ジアミンをA)〜H)、ジアミノシロキサンを(I)、および脂肪族ジアミンを(J)〜(K)に具体的に示す。
1)脂環式のジアミン;2,5−ジアミノメチル−ビシクロ[2,2,2]オクタン、2,5−ジアミノメチル−7,7−ジメチルビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,5−ジアミノメチル−7,7−ジフルオロビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,5−ジアミノメチル−7,7,8,8−テトラフルオロビシクロ[2,2,2]オクタン、2,5−ジアミノメチル−7,7−ビス(ヘキサフルオロメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,5−ジアミノメチル−7−オキサビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,5−ジアミノメチル−7−チアビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,5−ジアミノメチル−7−オキソビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,5−ジアミノメチル−7−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,6−ジアミノメチル−ビシクロ[2,2,2]オクタン、2,6−ジアミノメチル−7,7−ジメチルビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,6−ジアミノメチル−7,7−ジフルオロビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,6−ジアミノメチル−7,7,8,8−テトラフルオロビシクロ[2,2,2]オクタン、2,6−ジアミノメチル−7,7−ビス(ヘキサフルオロメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,6−ジアミノメチル−7−オキシビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,6−ジアミノメチル−7−チオビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,6−ジアミノメチル−7−オキソビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,6−ジアミノメチル−7−イミノビシクロ[2,2,1]ヘプタン2,5−ジアミノ−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,5−ジアミノ−ビシクロ[2,2,2]オクタン、2,5−ジアミノ−7,7−ジメチルビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,5−ジアミノ−7,7−ジフルオロビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,5−ジアミノ−7,7,8,8−テトラフルオロビシクロ[2,2,2]オクタン、2,5−ジアミノ−7,7−ビス(ヘキサフルオロメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,5−ジアミノ−7−オキサビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,5−ジアミノ−7−チアビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,5−ジアミノ−7−オキソビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,5−ジアミノ−7−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,6−ジアミノ−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,6−ジアミノ−ビシクロ[2,2,2]オクタン、2,6−ジアミノ−7,7−ジメチルビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,6−ジアミノ−7,7−ジフルオロビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,6−ジアミノ−7,7,8,8−テトラフルオロビシクロ[2,2,2]オクタン、2,6−ジアミノ−7,7−ビス(ヘキサフルオロメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,6−ジアミノ−7−オキシビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,6−ジアミノ−7−チオビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,6−ジアミノ−7−オキソビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,6−ジアミノ−7−イミノビシクロ[2,2,1]ヘプタン1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,2−ジ(2−アミノエチル)シクロヘキサン、1,3−ジ(2−アミノエチル)シクロヘキサン、1,4−ジ(2−アミノエチル)シクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロへキシル)メタン。
2)芳香族ジアミンA)〜H)、ジアミノシロキサン(I)、脂肪族ジアミンJ)〜K)
A)ベンゼン環1個を有する;p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン。
B)ベンゼン環2個を有する;3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−ジ(3−アミノフェニル)プロパン、2,2−ジ(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ジ(3−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ジ(4−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,1−ジ(3−アミノフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ジ(4−アミノフェニル)−1−フェニルエタン、1−(3−アミノフェニル)−1−(4−アミノフェニル)−1−フェニルエタン。
C)ベンゼン環3個を有する;1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−α,α−ジトリフルオロメチルベンジル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−α,α−ジトリフルオロメチルベンジル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−α,α−ジトリフルオロメチルベンジル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ−α,α−ジトリフルオロメチルベンジル)ベンゼン、2,6−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゾニトリル、2,6−ビス(3−アミノフェノキシ)ピリジン。
D)ベンゼン環4個を有する;4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン。
E)ベンゼン環5個を有する;1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、F)ベンゼン環6個を有する、4,4’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4,4’−ビス[4−(4−アミノーα,αージメチルベンジル)フェノキシ]ベンゾフェノン、4,4’−ビス[4−(4−アミノーα,αージメチルベンジル)フェノキシ]ジフェニルスルホン、4,4’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ]ジフェニルスルホン。
G)芳香族置換基を有する;3,3’−ジアミノ−4,4’−ジフェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジビフェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4−フェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4−ビフェノキシベンゾフェノン。
H)スピロビインダン環を有する、6,6’−ビス(3−アミノフェノキシ)3,3,3,’3,’−テトラメチル−1,1’−スピロビインダン6,6’−ビス(4−アミノフェノキシ)3,3,3,’3,’−テトラメチル−1,1’−スピロビインダン。
上記芳香族ジアミンの芳香環上水素原子の一部もしくは全てをフルオロ基、メチル基、メトキシ基、トリフルオロメチル基、またはトリフルオロメトキシ基から選ばれた置換基で置換したジアミンも用いることができる。
I)ジアミノシロキサン;1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,3−ビス(4−アミノブチル)テトラメチルジシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノブチル)ポリジメチルシロキサン。
J)エチレングリコールジアミン;ビス(アミノメチル)エーテル、ビス(2−アミノエチル)エーテル、ビス(3−アミノプロピル)エーテル、ビス(2−アミノメトキシ)エチル]エーテル、ビス[2−(2−アミノエトキシ)エチル]エーテル、ビス[2−(3−アミノプロトキシ)エチル]エーテル、1,2−ビス(アミノメトキシ)エタン、1,2−ビス(2−アミノエトキシ)エタン、1,2−ビス[2−(アミノメトキシ)エトキシ]エタン、1,2−ビス[2−(2−アミノエトキシ)エトキシ]エタン、エチレングリコールビス(3−アミノプロピル)エーテル、ジエチレングリコールビス(3−アミノプロピル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3−アミノプロピル)エーテル。
K)メチレンジアミン;エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン。
[2)テトラカルボン酸二無水物]
本発明のポリイミド共重合体の前駆体は、ピロメリット酸二無水物を必須原料として用いるが、本発明の目的を損なわない範囲で他のテトラカルボン酸二無水物を第三成分として、併せて使用しても良い。使用できるピロメリット酸二無水物以外の他のテトラカルボン酸二無水物の量は、全テトラカルボン酸二無水物成分の30モル%以下、好ましくは10モル%以下である。
芳香族テトラカルボン酸二無水物の具体例としては、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−オキシジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ジ(3,4−ジカルボキシ)フェニル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物が挙げられる。
また、脂肪族テトラカルボン酸二無水物としては、例えばシクロブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、ジシクロヘキシル−3,4,3‘,4’−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。それらテトラカルボン酸二無水物は、1種単独でも芳香族および/または脂肪族で2種以上を同時に用いることも可能である。
[d.ポリイミド共重合体の前駆体の末端封止]
本発明のポリイミド共重合体の前駆体は、その分子末端は封止されていてもよい。分子末端が封止されている場合、従来から知られているように、アミンまたはジカルボン酸無水物と反応性を有しない基で封止されることが望ましい。
分子末端の封止に用いられるジカルボン酸無水物の量は、全ジアミン化合物1モル当たり、0.001〜1.0、好ましくは0.01〜0.5モルである。同じく、末端封止に用いられるモノアミンの量は、全テトラカルボン酸二無水物1モル当たり0.001〜1モル、好ましくは0.01〜0.5モルである。
本発明のポリイミド共重合体の前駆体の分子末端を封止する方法は、以下の2通りに分けられる。一方では、ジアミン化合物が過剰で、末端を芳香族ジカルボン酸無水物で封止する場合、ジアミン化合物1モル当たり、テトラカルボン酸二無水物は0.9〜1.0モル未満、ジカルボン酸無水物は0.001〜1.0モルである。他方では、テトラカルボン酸二無水物が過剰で、末端を芳香族モノアミンで封止する場合、テトラカルボン酸二無水物1モル当たり、ジアミン化合物は0.9〜1.0モル未満、芳香族モノアミンは0.001〜1.0モルである。
分子末端の封止に用いられるジカルボン酸無水物の具体的例としては、無水フタル酸、ベンゾフェノンジカルボン酸無水物、ジカルボキシフェニルエーテル無水物、ビフェニルジカルボン酸無水物、ナフタレンジカルボン酸無水物などが挙げられ、アミンの具体的例としては、アニリン、トルイジン、キシリジン、アミノビフェニル、ナフチルアミン、アルキルアミンなどが挙げられる。
[ポリイミド共重合体の前駆体の製造]
[a.対数粘度の制御]
本発明のポリイミド共重合体の前駆体の製造に当たって、生成するポリイミド共重合体の前駆体の分子量の調節は、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物の量比を調節することにより行うことができ、全ジアミン化合物と全酸二無水物のモル比は0.9〜1.1の範囲にすることが好ましい。全ジアミン化合物と酸二無水物のモル比を0.9〜1.1にした場合、得られるポリイミド共重合体の前駆体の対数粘度は、N,N−ジメチルアセトアミド溶媒中、濃度0.5g/dl、35℃で測定し、その値が0.1〜3.0dl/g、好ましくは0.4〜1.5dl/gである。
[b.溶媒]
本発明のポリイミド共重合体の前駆体を得る反応は溶媒中で行うことが好ましい。ここで使用できる溶媒としては、以下のものが挙げられる。
A)フェノール系溶媒;フェノール、o−クロロフェノール、m−クロロフェノール、p−クロロフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール。
B)非プロトン性アミド系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、ヘキサメチルホスホロトリアミド。
C)エーテル系溶媒;1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エタン、テトラヒドロフラン、ビス[2−(2−メトキシエトキシ)エチル]エーテル、1,4−ジオキサン。
D)アミン系溶媒;ピリジン、キノリン、イソキノリン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、イソホロン、ピペリジン、2,4−ルチジン、2,6−ルチジン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン。
E)その他の溶媒;ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、ジフェニルエーテル、スルホラン、ジフェニルスルホン、テトラメチル尿素、アニソール
これらの溶媒は、1種単独または2種以上混合して用いても差し支えない。混合して用いる場合は、必ずしも任意の割合で相互に溶解するような溶媒の組み合わせを選択する必要はなく、混合し合わなく不均一でも差し支えない。
本発明のポリイミド共重合体の前駆体を得る反応で使用される溶媒は、前記式(2)で表される非プロトン性極性アミド系溶媒が、特に好ましい。
式(2)で示される非プロトン性極性アミド溶媒は、たとえば、式(2)中の1価の基であるRがメチル基である場合、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジプロピルアセトアミド、N,N−ジイソプロピルアセトアミド、N−メチル−N−エチルアセトアミド、N−エチル−N−プロピルアセトアミド、N−メチル−N−プロピルアセトアミドおよびN−メチル−N−イソプロピルアセトアミドなどが挙げられ、Rがエチル基、プロピル基、またはイソプロピル基である場合も同様である。
それらの中では、N,N−ジメチルアセトアミド(以下、DMAcと略称する)が最も好ましい。前記式(2)で表される非プロトン性極性アミド系溶媒は、1種単独でも2種以上混合して用いても差支え無く、混合して用いる場合の混合比は任意である。
本発明のポリイミド共重合体の前駆体は、DMAcを用いることで、ポリイミド共重合体の前駆体を脱水イミドして得られる前記式(4a)と(4b)とで表される各繰り返し構造単位からなるポリイミドの紫外線領域において透過率が著しく向上する。
[c.重合濃度]
溶媒中で行う反応の濃度(以下、「重合濃度」と称する)には、なんら制限はない。本発明では、溶媒中で行う重合濃度を、用いた全溶媒の全質量と、用いた全ジアミンおよび全テトラカルボン酸二無水物を合わせた全質量との総質量に対する、用いた全ジアミンおよび全テトラカルボン酸二無水物を合わせた全質量の割合を百分率で示した値と定義する。好ましい重合濃度は5〜40%、さらに好ましくは10〜30%である。
[d.製造条件]
本発明のポリイミド共重合体の前駆体は、特に制限なく公知の製造方法が全て適用できる。最も一般的な具体的方法は、前記の溶媒中で、前記式(3)のノルボルナンジアミンと、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルと、ピロメリット酸無水物とを反応させて得られる。
反応温度は、−10℃〜100℃が好ましいが、好ましくは氷冷温度付近から50℃前後の範囲であり、実施面で最も好ましく実用的には室温である。また、反応時間は、使用するモノマーの種類、溶媒の種類、および反応温度により異なるが、1〜48時間、好ましくは2、3時間〜10数時間前後であり、実施面で最も好ましくは、4〜10時間である。さらに、反応圧力は常圧で十分である。
本発明の必須なジアミン2種およびピロメリット酸二無水物それぞれの添加順序は任意であり、それら原料の添加方法も一括または分割いずれにすることも任意である。また、NBDA異性体組成比が異なる2種以上のジアミン異性体混合物を使用すれば、ランダム共重合であっても、局所的にジアミン組成が偏ったポリマーを生成することが可能である。
[ポリイミド共重合体の前駆体の特性]
本発明のポリイミド共重合体の前駆体は、それから得られる該前駆体のフィルムにおいて、該フィルムの膜厚10μmでの365nmにおける透過率が10%以上であることが好ましい。
本発明のポリイミド共重合体の前駆体を感光性カバーレイへ応用する場合、優れた絶縁信頼性を発現するための膜厚として、少なくとも10μmの膜厚が必要であり、10μm以上の厚さでのポリイミド共重合体の前駆体フィルムの紫外−可視領域での透過率が重要となる。特に、活性光線波長である365nmでの透過率が極めて重要である。
mが前記範囲内であることにより上記膜厚における塗膜の透過率が良好であるため好ましい。また、透過率が10%未満では、活性光線が該ポリイミド共重合体フィルムに吸収されてしまうため、感光剤が作用しにくく、充分な照射には長時間を要するといった実用的な面で問題が発生する。
[ポリイミド共重合体の前駆体の溶液]
[a.溶媒]
本発明のポリイミド共重合体の前駆体の溶液に用いられる溶媒は、ポリイミド共重合体の前駆体が溶解する溶媒ならば、どのような溶媒でも使用できる。好ましくは、上記ポリイミド共重合体の前駆体を得るのに使用した式(2)で表される溶媒である。
上記重合溶媒と前記溶液の溶媒とが、同一であっても異なっていてもよいが、通常は、同一であることが本発明の溶液の製造上好ましい。また、前記溶媒は、上記重合溶媒と同様に、1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[b.溶液の製造]
本発明のポリイミド共重合体の前駆体の溶液で使用する溶媒の量は、ポリイミド共重合体の前駆体と該溶媒との合計に対して、ポリイミド共重合体の前駆体が5〜40重量%、さらに好ましくは10〜30重量%となる量である。
本発明のポリイミド共重合体の溶液は、特に制限なく公知の方法により得られる。具体的には、以下の方法が挙げられる。
1)ポリイミド共重合体の前駆体の製造により得られた溶液をそのまま用いる方法。
2)重合反応後、貧溶媒で取り出しまたは脱溶媒で得られたポリイミド共重合体の前駆体を一度得て、それと前記溶媒とを混合して得る方法。
これらの方法において、温度、溶解のための時間に制限はなく、圧力は、常圧で十分である。また、ポリイミド共重合体の前駆体が溶解した均一溶液が最も好ましいが、懸濁液などの不均一溶液でも構わない。
[ポリイミド共重合体]
[a.構造および組成]
本発明のポリイミド共重合体は、前記ポリイミド共重合体の前駆体を脱水イミド化して得られる前記式(4a)と(4b)とで表される各繰り返し構造単位を有する。式中、mとnは、共重合比(モル%)を表し、m+n=100モル%、70≦m<100、30≧n>0である。nは、好ましくは10〜20モル%であり、より好ましくは20モル%である。
本発明のポリイミド共重合体を感光性カバーレイへ応用する場合、mが100モル%の時、該ポリイミドフィルムは、充分なはぜ折耐性を有さないため、実用性に問題が生じる。また、70モル%以下の時には、感光性を付与する該前駆体において、紫外線領域の光透過率が不十分であるという問題がある。したがって、mが70≦m<100の時、はぜ折耐性と透過率の点から好ましい。
[b.ポリイミド共重合体の製造方法]
本発明のポリイミド共重合体は、上記ポリイミド共重合体の前駆体を公知の方法で脱水イミド化することによって得ることができる。また、上記本発明のポリイミド前駆体の溶液を脱溶媒すると同時に該溶液に含まれるポリイミド共重合体の前駆体を脱水イミド化することにより得ることもできる。
脱水イミド化の方法は、化学イミド化法と熱イミド化法に大別でき、それら両者を併用した方法も含めて、全ての脱水イミド化法が適用できる。
化学イミド化法は、上記方法で得られたポリイミド共重合体の前駆体または該溶液と加水分解性能を有する脱水剤とを反応させて化学的に脱水を行う。用いられる脱水剤は、無水酢酸、トリフルオロ酢酸無水物で代表される脂肪族カルボン酸無水物、ポリリン酸、および五酸化リンで代表されるリン酸誘導体もしくはそれら酸類の混合酸無水物、塩化メタンスルホン酸、五塩化リンおよび塩化チオニルで代表される酸塩化物が挙げられる。これら脱水剤は1種単独または2種以上混合して用いても差し支えない。それら脱水剤の使用量は、用いる全ジアミンの全量1モルに対して好ましくは、2〜10モル比である。さらに好ましくは2.1から4モル比である。
化学イミド化法では、塩基触媒を共存させて行うこともできる。用いられる塩基触媒は、上記アミン系溶媒(D)を塩基触媒としても用いることができる。それら以外にも、イミダゾール、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン等の有機塩基、水酸化カリウムや水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムで代表される無機塩基が挙げられる。これらの触媒の使用量は、用いる全ジアミンの全量1モルに対して、好ましくは0.001から0.5モル比である。更に好ましくは、0.05から0.2モル比である。
化学イミド化の反応温度、反応時間、および反応圧力は、特に制限はなく公知の条件が適用できる。すなわち、反応温度は、−10℃から120℃前後が好ましく、更に好ましくは室温付近から70℃前後の範囲であり、実施面で実用的なのが室温である。また、反応時間は、使用する溶媒の種類やそれ以外の反応条件により異なるがおよそ1から24時間が好ましい。更に好ましくは2から10時間前後である。反応圧力は、常圧で十分である。雰囲気は、空気、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン等が用いられ特に制限はないが好ましくは不活性気体である窒素やアルゴンを選択する。
熱イミド化法は、上記の方法で得られたポリイミド共重合体または、該溶液を加熱して熱的に脱水を行う方法によって実施できる。ポリイミド共重合体または、該溶液が溶媒に中に溶解した状態、分散した懸濁液、およびそれら溶液または懸濁液から単離されたポリイミド共重合体の前駆体の粉や顆粒の固体等、いずれの形態でもよい。また、溶液または懸濁液を加熱する場合、脱水イミド化反応を伴いながら用いた溶媒の蒸発除去がなされても、溶媒が還流するようにしてもよい。前者は、フィルムの製膜などに最もよく適用され、後者は反応器内での脱水イミド化反応などに適している。
熱イミド化方法は、化学イミド化法と同様、塩基触媒を共存させて行うこともできる。用いられる塩基触媒およびその使用量は、上記化学イミド化法での記載と同じである。
脱水イミド化反応によって生成する水を系外に除く為に、別の溶媒を共存させることもできる。ここで用いられる溶媒は、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、クロルベンゼン、o−ジクロルベンゼン、m−ジクロルベンゼン、p−ジクロルベンゼン、ブロムベンゼン、o−ジブロモベンゼン、m−ジブロモベンゼン、p−ジブロモベンゼン、o−クロルトルエン、m−クロルトルエン、p−クロルトルエン、o−ブロモトルエン、m−ブロモトルエン、およびp−ブロモトルエン、等が挙げられる。これらの溶媒は、1種単独で用いても、2種以上を混合して用いても差し支えない。混合して用いる場合は、必ずしも任意の割合で相互に溶解するような溶媒の組み合わせを選択する必要はなく、混合し合わなくても不均一でも差し支えない。それら脱水剤の使用量は、なんら制限はない。
熱イミド化の反応温度、反応時間、および反応圧力には、特に制限はなく公知の条件が適用できる。すなわち、反応温度は、80℃から400℃前後が適用でき、好ましくは、100℃から300℃前後であり、実施面で実用的なのが150℃から250℃前後である。また、反応時間は、使用する溶媒の種類やそれ以外の反応条件により異なるが0.5から24時間が好ましく、更に好ましくは2から10時間前後である。更に、反応圧力は、常圧で十分である。雰囲気は、空気、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴンが用いられ特に制限はないが、好ましくは不活性気体である窒素やアルゴンを選択する。
化学イミド化法と熱イミド化法とを併用した方法は、以下の方法が挙げられる。
イ)上記化学イミド化法の実施において加熱を同時に行う方法。
ロ)上記熱イミド化法を行う際に、化学イミド化で用いる脱水剤を共存させる方法。
[d.ポリイミド共重合体の特性]
本発明のポリイミド共重合体の前駆体は、上記式(1a)、(1b)で示される構成単位を有し、m,nは、m+n=100であり、共重合組成比のモル%を表す。nは、30≧n>0を示すが、より好ましくはnが10〜20モル%であり、最も好ましくは、nが20モル%の時である。
フレキシブル回路材料のひとつである感光性カバーレイへの応用の場合、カバーレイは、例えば、携帯電話のヒンジ部(折り曲げ部)などに用いられることから繰り返しの折り曲げ性(耐折性)が要求される。このため、耐折性を表わす1つの特性であるはぜ折耐性試験において、カバーレイ自体には、その数値が少なくとも10回以上必要とされるが、感光性添加剤の影響を考慮すると、マトリックスであるポリイミド共重合体においては、その数値が30回以下のときは、感光性添加剤を付与した時には実用上耐えられないという問題がある。nが前記範囲内であることにより上記膜厚における塗膜のはぜ折耐性が良好であるため好ましい。
本発明のポリイミド共重合体の耐熱性は、熱機械分析(TMA)で測定したガラス転移温度が、270〜350℃、好ましくは280〜340℃を有することが好ましい。また空気中加熱における5%熱質量減少温度は、400〜480℃、好ましくは420〜470℃であることが好ましい。
[ポジ型感光性樹脂組成物]
[a.組成物の組成および(A)前駆体]
本発明のポジ型感光性樹脂組成物に含まれる、(A)ポリイミド共重合体の前駆体は、前記式(1a)、(1b)で示される構成単位を有する前記ポリイミド共重合体の前駆体であり、前記製造法によって得られる。前記重合反応終了後、下記に示す(B)感光剤および(C)架橋剤を続けて添加する。添加方法や温度や圧力などの添加条件は、特に制限はなく公知の方法や条件を採用することができる。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、(A)ポリイミド共重合体の前駆体100重量部、活性光線の照射によって酸を発生する(B)感光剤2〜5重量部(ポリイミド共重合体の前駆体の重量部を基準)と、上記式(5)で示される(C)架橋剤15〜25重量部と、前記式(2)の(D)非プロトン性極性アミド溶媒とを含有する。
[b.(B)感光剤]
本発明のポジ型感光性樹脂組成物に用いられる(B)感光剤は、一般的にポジ型の感光性樹脂組成物において用いられる紫外線領域の活性光線によって酸を発生する化合物(光酸発生剤)が使用される。本発明に用いる(B)感光剤としては、活性紫外線に対して分解し、酸を発生するものが好ましく、公知の感光剤を使用することが可能である。
本発明で用いる(B)感光剤の具体例としては、下記群(6)〜(13)で表される8つの化合物群が挙げられる。これらの化合物群は、本発明においてより好ましいものであるが、活性紫外線の照射によって分解し、効率よく酸を発生するものであれば下記構造に限定されるものではない。
(B)感光剤は、1種単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その添加量は、(A)ポリイミド共重合体の前駆体100重量部に対して2〜5重量部である。添加量が前記範囲内であることにより、紫外線に対する感度が高く、塗膜の特性が良好であるため好ましい。
Figure 2008184499
(6)
Figure 2008184499
(7)
Figure 2008184499
(8)
Figure 2008184499
(9)
Figure 2008184499
(10)
Figure 2008184499
(11)
Figure 2008184499
(12)
Figure 2008184499
(13)
(ただし、式Qは、水素原子または、下式(14)で示される1価の基である。)
Figure 2008184499
(14)
[c.(C)架橋剤]
上記式(5)で表されるビニルエーテル化合物からなる架橋剤(C)は、公知の文献のとおり、容易に合成することができる(例えば、Chem.Mater.,vol.6,pp.1854〜1860(1994))。
ビニルエーテルの中心構造は、特に制限されないが、例えば、下記に示す化合物が挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いても良い。
上記架橋剤(C)の添加量は、ポリイミド共重合体の前駆体100重量部に対して15〜25重量部である。添加量が前記範囲内であることにより、塗膜の特性が良好であるため好ましい。
Figure 2008184499
(15)
[d.(D)溶媒]
本発明のポジ型感光性樹脂組成物における(D)溶媒は、ポジ型感光性樹脂組成物が溶解する溶媒ならば、どのような溶媒でも使用できるが、好ましくは上記(A)ポリイミド共重合体の前駆体を得るのに使用した重合溶媒である。上記重合溶媒と前記溶液の溶媒とが、同一であっても異なっていてもよいが、通常は、同一であることが本発明の溶液の製造上好ましい。また、前記溶媒は、上記重合溶媒と同様に、1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。さらに、前記溶媒は、上記重合溶媒と同様に、本発明の目的を損なわない範囲で他の溶媒を混合して用いることができ、具体的には上記と同様である。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物で使用する溶媒の量は、150〜1900重量部である。添加量が前記範囲内であることにより、塗膜の特性が良好であるため好ましい。
[e.その他の成分]
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、上記必須成分(A)〜(D)以外にも目的に応じて他のいかなる成分、例えば、増感剤、レベリング剤、カップリング剤、本発明で使用する必須モノマー以外のモノマー、本発明で使用する(A)ポリイミド共重合体の前駆体または、ポリイミドのオリゴマーおよびそれら以外のオリゴマー、安定剤、湿潤剤、顔料、染料等を含有しても構わない。
[f.製造方法]
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、特に制限なく公知の方法により得られるが、具体的には、以下の4つが挙げられる。
1)上記溶媒(D)に、一度単離した(A)ポリイミド前駆体、(B)感光剤および(C)架橋剤を添加して得る方法。これらの方法において、添加順序、添加時の温度、溶解のための時間には特に制限はない。
2)ポリイミド前駆体の製造により得られた(A)ポリイミド前駆体および(D)溶媒を含む溶液に、(B)感光剤および(C)架橋剤を加える方法。
3)上記(D)溶媒に、予め(B)感光剤および(C)架橋剤を加えた後、重合を行って得る方法。
4)上記(D)溶媒に、予め(B)感光剤または(C)架橋剤のいずれかを加えた後、重合を行い、次いで、重合前に添加していなかった(B)感光剤または(C)架橋剤を添加する方法。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物の溶液はの製造条件に、温度、時間、濃度、圧力で特に制限なく、従来公知の製造条件を用いることができる。
[g.ポジ型感光性樹脂組成物の使用とポリイミド共重合体の特性]
本発明のポリイミド共重合体は、上記式(4a)、(4b)で示される構成単位を有し、mとnは、m+n=100であり、共重合組成比のモル%を表す。本発明のポリイミド共重合体は、上記本発明のポジ型感光性樹脂組成物を脱溶媒すると同時に、該溶液に含まれる(A)ポリイミド前駆体を脱水イミド化することにより得ることができる。
その方法は、反応温度、反応時間、および反応圧力には、特に制限はなく公知の条件が適用でき、上記ポリイミド共重合体の前駆体のイミド化と同様に行うことができる。
上記式(4a)、(4b)で示される本発明のポリイミド共重合体におけるnは、30≧n>0を示すが、より好ましくはnが10〜20モル%であり、最も好ましくは、nが20モル%の時である。フレキシブル回路材料のひとつである感光性カバーレイへの応用の場合、カバーレイは、例えば、携帯電話のヒンジ部(折り曲げ部)などに用いられることから繰り返しの折り曲げ性(耐折性)が要求される。このため、耐折性を表わす1つの特性であるはぜ折耐性試験においてカバーレイ自体には、その数値が少なくとも10回以上有さない場合には、実用上耐えられないという問題がある。nが前記範囲内であることにより上記膜厚における塗膜のはぜ折耐性が良好であるため好ましい。
[パターン形成方法]
[a.形成方法]
本発明のポジ型パターン形成方法は、本発明のポジ型感光性樹脂組成物を基板上に塗工する工程(I)と、該樹脂組成物が塗工された基板を50〜160℃で乾燥させる工程(II)と、得られた塗膜にマスクパターンを透して活性紫外線を露光した後、80〜200℃で加熱する工程(III)と、アルカリ金属炭酸塩の水溶液を用いて、前記塗膜の露光部分のみを溶解してポジ型パターンを現像する工程(IV)と、現像したポジ型パターンを熱処理することにより、前記式(4a)と(4b)とで示される構成単位を有するポリイミド共重合体を含有するポジ型パターンを形成する工程(V)とを含む。
まず、該樹脂組成物を対象とするウェハ上にスピンコーターを用いてコーティングし、次に50〜160℃、好ましくは70〜140℃で塗膜を乾燥させる。得られた塗膜上にパターンが描画されているマスクを透過させて365nmの活性紫外線を照射する。
次に、110〜200℃、好ましくは120〜180℃で再度塗膜を加熱し、続けて塗膜をアルカリ金属塩炭酸塩の水溶液、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等を使用して活性光線照射部のみを溶解現像し、純水によってリンス洗浄する。前記アルカリ金属炭酸塩としては、安価であることなどから、炭酸ナトリウムが好ましい。
現像方式としては、スプレー、パドル、浸漬、超音波等の方式が使用可能である。これによって、対象とするウェハ上には所望するポジ型パターンを得ることができる。
さらに、この塗膜を例えば180℃で2時間、250℃で2時間の熱処理をすることによって該樹脂組成物を硬化し、膜特性に優れるポリイミド膜を形成することができる。また、多層プリント配線板の中間絶縁層も同様な手法によって形成することができる。
[b.感光機構]
本発明のポジ型パターン形成方法において、本発明の樹脂組成物を基板上にスピンコートした後、加熱乾燥する。このとき、(A)ポリイミド共重合体の前駆体のカルボキシル基と、(C)架橋剤のビニルエーテル部位とがヘミアセタール結合を形成し、架橋構造をとる。次いで、紫外線等の活性光線を照射し、加熱をすることによって活性光線露光部では、(B)感光剤が分解し、酸が発生して拡散し、ヘミアセタール結合が開裂されることによってカルボキシル基が再生する。このポリマーのカルボキシル基は、アルカリ水溶液に対して適度な溶解性をもっており、この結果、紫外線等の活性光線を照射した部分のみがアルカリ水溶液に高い溶解性を示し、未照射部は不溶化しているため溶解しない。この化学増幅型の概念を利用することにより樹脂以外の添加物の量を減らすことができ、しかも高感度なポジ型パターンを形成することが可能となった。
[用途]
本発明の(A)ポリイミド共重合体の前駆体(A)を含有する本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、アルカリ金属炭酸塩の水溶液での現像が可能であり、紫外光線領域において高透過率を有しており、感光性に優れていることから微細パターン形成が可能である。このことから、回路材料やフレキシブルプリント基板として、またカバーレイとして好適に用いられる。さらに、それらのポリイミド共重合体層あるいはポリイミド共重合体フィルムは、従来の材料とは異なり、耐熱性、紫外光線領域における透過率に優れており、耐折性、絶縁性、および難燃性を併せ持つ。
本発明のカバーレイは、上述した本発明のポリイミド共重合体の前駆体、ポリイミド共重合体の前駆体の溶液、ポリイミド共重合体、ポジ型感光性樹脂組成物を用いて形成される。ポジ型感光性樹脂組成物を用いた場合、フレキシブルプリント基板上にカバーレイを作製するためには、上記本発明のパターン形成方法と同様にしてポジ型パターンを現像し、この現像されたポジ型パターンを、例えば窒素雰囲気下50〜250℃で2時間、さらに250℃で2時間の熱処理をすることによって、樹脂組成物を硬化し、膜特性に優れるポリイミド層を形成することができる。硬化の条件において、上記例示は制限されることはなく、硬化温度は、好ましくは100〜300℃、より好ましくは150〜250℃、最適には180〜220℃である。硬化時間も同様であり、好ましくは0.5〜12時間、より好ましくは1〜6時間、特に好ましくは1〜3時間、最適には1.5〜2時間である。
[実施例]
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。また、各物性については以下の方法によって測定した。
(1)対数粘度;35℃、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)溶液中で測定した。
(2)E型機械粘度;東機産業株式会社製、E型測定器TVH−22Hを用いて、25℃でローター4番を用いて測定した。
(3)ガラス転移温度(Tg);島津製作所製熱機械分析TMA−50を用いて、昇温速度10℃/分で測定した。
(4)光線透過率;島津製作所製Multi−spec−1500を用いて測定した。
(5)半田耐熱試験;255〜265℃に保持された溶融はんだ液面に、銅箔上に保護膜を形成した試験片を作製し、保護膜面を上にして5秒フロートし、皮膜の膨れ等の有無を目視で確認した。
(6)はぜ折耐性試験;両面板で180゜に折り曲げ、折り曲げ部に5kgの荷重をかけた。これを繰り返し、折り曲げ部を光学顕微鏡にて観察することにより、折り曲げ部の剥離が生じた回数を測定した。
(7)耐マイグレーション試験;ライン/スペース=30/30μmの銅配線(9μm厚)付きポリイミド基板上に、厚さ25μmの保護膜を形成し、85℃、85%RH下にて5.5VDCを1000時間通電させ、絶縁劣化による短絡の有無を確認した。
(8)難燃性試験;銅層12μm/ポリイミド層25μmの2層からなる回路基材上に、厚さ15μmの保護膜を形成し、UL法(サブジェクト94)の薄手材料垂直燃焼試験に準じて測定した。
[実施例A]
攪拌機、窒素導入管、温度計を備えた容器に、ピロメリット酸二無水物(以下PMDA)218.12g(1.00mol)とN,N−ジメチルアセトアミド(以下DMAc)600gを装入し、窒素雰囲気下、室温で攪拌した。次に、ジアミノメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(以下NBDA)107.98g(0.7mol)および4,4‘−ジアミノジフェニルエーテル(以下ODA)60.07g(0.3mol)(NBDA/ODAの比率は80/20モル%/モル%)をDMAc300gに溶解させ、温度の上昇に注意しながらを滴下装入した。この後、室温にて約15時間反応させてポリイミド共重合体の前駆体の溶液を得た。
このポリイミド共重合体の前駆体の対数粘度は0.70dl/g、E型機械粘度は82700mPa・秒(測定温度25℃)であった。また、膜厚20μmでのポリアミド酸のフィルムの365nmでの透過率は、10%であった。
このポリイミド共重合体の前駆体の溶液から、ガラス板上にバーコーターを用いてキャストし、20μmのポリイミド共重合体フィルムを得た。このポリイミド共重合体フィルムのはぜ折耐性試験を行ったところ、30回繰り返してもひび割れは、観察されなかった。
[実施例B〜Eおよび比較例A〜C]
実施例Aにおいて、NBDAとODAとの比(モル%/モル%)と溶媒とを表1に示すように変えた以外は、実施例Aと全く同様にした。結果を表1に示す。
Figure 2008184499
[実施例1]
実施例Aで得られたポリイミド共重合体の前駆体の溶液をそのまま用い、その溶液100gに対し、下記式(16)で表される感光剤0.9g(ポリイミド共重合体の前駆体に対して3重量部)、下記式(17)で表される架橋剤4.5g(ポリイミド共重合体の前駆体に対して15重量部)を加えた。この溶液をテフロン(登録商標)フィルターを用いてろ過し、ポジ型感光性樹脂組成物の溶液を得た。
Figure 2008184499
(16)
Figure 2008184499
(17)
得られた溶液をスピンコーターにより4インチシリコンウェーハ上にコートし、80℃の乾燥オーブン中で10分間乾燥させ、16μmの塗膜を得た。この塗膜の半分を、紫外線を通さないカプトンフィルムで覆い、ブロードバンド紫外線露光機によって300mJ/cmのエネルギーで照射した後、続けて100℃で5分間加熱した。次に、1%炭酸ナトリウム水溶液にて60秒間のパドル現像を行い、続けて純水にて洗浄した。この現像・洗浄後では、未照射部の塗膜に変化はないが、照射部は溶解して洗浄され、残存物はなく、照射部と未照射部との差が明確であった。
次に、ポジ型レリーフパターン作成試験、半田耐熱試験、はぜ折耐性試験、耐マイグレーション試験、難燃性試験を行った。
ポジ型レリーフパターン作成試験は、上記シリコンウェハを1オンス圧延銅箔に代え、カプトンフィルム(商標)の代わりにテストパターンを用いて同様な評価を行った。その結果、紫外線照射部のみを溶解させたポジ型レリーフパターンを得ることができた。得られたパターンを光学顕微鏡によって観察したところ、膜厚が10μmで、線幅が30μmまでのパターンが形成されていることが確認できた。さらに、このパターンを、窒素気流下で室温から250℃まで2時間加熱し、250℃で2時間焼成して塗膜のポリイミド化を完結させた。得られたポリイミド膜は、良好なパターン形成性を保持していた。
半田耐熱試験、はぜ折耐性試験および難燃性試験は、1オンス圧延銅箔光沢面上に、耐マイグレーション試験は、耐マイグレーション評価用基板上に、それぞれ塗布した。次いで、1%炭酸ナトリウム水溶液を0.15Paの圧力で60秒間噴霧現像し、続いて水洗と乾燥を行った。その後、室温から250℃まで2時間、250℃で2時間イミド化して、ポリイミド塗膜を得た。
得られたポリイミド塗膜の評価として、半田耐熱試験後および、20回行ったはぜ折耐性試験後の外観に異常は認められなかった。また、耐マイグレーション試験において、1000時間以内での不良は認められず、試験後の試験片の外観異常も認められなかった。難燃性の試験の結果は、VTM−0の評価であった。結果を表2に示す。
[実施例2〜5および比較例1〜3]
実施例B〜Eおよび比較例A〜Cで得られたポリイミド共重合体の前駆体に、実施例1と同様に架橋剤と感光剤とを用いて、実施例1と同様にしてポジ型感光性樹脂組成物の溶液を得た。また実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
Figure 2008184499
[参考例A〜C]
比較例Aにおいて、表3の示す溶媒を用い、ODAを用いずに重合したこと以外は、比較例Aとまったく同様にして、ポリイミド重合体の前駆体を得た。また比較例Aと同様に評価した。結果を表3に示す。
Figure 2008184499
本発明は、ポリイミド共重合体の前駆体、それから得られる該前駆体の溶液またはポジ型感光性樹脂組成物、更に、該前駆体、該溶液、または該樹脂組成物から得られるポリイミド共重合体を与えることができる。
該樹脂組成物は、環境負荷の低い低濃度アルカリ金属炭酸塩の水溶液で現像でき、紫外光線領域において高透過率を有することから微細パターン形成が可能であり、かつ環境に負荷を与える可能性の高いハロゲン含有化合物類およびアンチモン化合物を含まない。
ポリイミド共重合体は、良好なはぜ折耐性を有しながら優れた電気特性等を有し、耐熱性、絶縁性、難燃性を併せ持つ。
よって本発明は、良好なはぜ折耐性を有するカバーレイ、またそれを用いたフレキシブルプリント基板を供給することができる。また、本発明の樹脂組成物等を用いて、本発明のポジ型パターン形成方法により、耐薬品性、電気特性等に優れた回路材料を得ることができる。
さらに、本発明のカバーレイは、パソコンやプリンタなどのコンピュータ関連機器、携帯電話やで代表される情報関連機器、テレビ、DVDプレーヤなどのAV機器のみならず、あらゆる電気・電子機器で用いられるフレキシブルプリント基板または回路材料として好適に使用することができる。

Claims (17)

  1. 式(1a)と(1b)とで表される各繰り返し構造単位からなることを特徴とするポリイミド共重合体の前駆体。
    Figure 2008184499
    (式中、mとnは、共重合比(モル%)を表し、m+n=100モル%、70≦m<100、30≧n>0である。)
  2. 請求項1に記載のポリイミド共重合体の前駆体が、式(3)で表されるノルボルナンジアミンと、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルと、ピロメリット酸二無水物とを、式(2)で表される非プロトン性極性アミド溶媒中で反応して得られることを特徴とする請求項1に記載のポリイミド共重合体の前駆体。
    Figure 2008184499
    (式中R〜Rは、炭素数1〜3のアルキル基であり、相互に同一でも異なってもよい。)
    Figure 2008184499
    (3)
  3. 前記式(2)の非プロトン性極性アミド溶媒がN,N−ジメチルアセトアミドである請求項2記載のポリイミド共重合体の前駆体。
  4. 前記式(1b)の共重合比nが10〜20モル%である請求項1〜3のいずれかに記載のポリイミド共重合体の前駆体。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のポリイミド共重合体の前駆体において、該前駆体から得られるフィルムの膜厚10μmでの365nmにおける透過率が10%以上である請求項1〜4のいずれかに記載のポリイミド共重合体の前駆体。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のポリイミド共重合体の前駆体と、前記式(2)の非プロトン性極性アミド溶媒とからなることを特徴とするポリイミド共重合体の前駆体の溶液。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載のポリイミド共重合体の前駆体を脱水イミド化して得られる式(4a)と(4b)とで表される各繰り返し構造単位を有するポリイミド共重合体。
    Figure 2008184499
    (式中、mとnは、上記同一)。
  8. 請求項6に記載のポリイミド共重合体の前駆体の溶液を脱溶媒すると同時に、溶液に含有される前記式(1a)と(1b)とで表されるポリイミド共重合体の前駆体を脱水イミド化して得られる、前記式(4a)と(4b)とで表されるポリイミド共重合体。
  9. 請求項7または8のいずれかに記載のポリイミド共重合体において、はぜ折耐性試験値が少なくとも30回である請求項7または8のいずれかに記載のポリイミド共重合体。
  10. 下記(A)〜(D)を含有することを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物。
    (A)前記式(1a)と(1b)とで表される各繰り返し構造単位を有するポリイミド共重合体の前駆体が100重量部(以下の重量部の基準)
    (B)活性光線の照射によって酸を発生する感光剤が2〜5重量部
    (C)一般式(5)で示される架橋剤が15〜25重量部
    (D)前記式(2)の非プロトン性極性アミド溶媒が150〜1900重量部
    Figure 2008184499
    (式中、lは1以上の整数を示し、Rは1価以上の芳香族基、脂肪族基を示す。)
  11. 請求項10に記載の感光性樹脂組成物を脱溶媒すると同時に、感光性樹脂組成物に含有される前記式(1a)と(1b)とで表される各繰り返し構造単位を有するポリイミド共重合体の前駆体を脱水イミド化して得られる、前記式(4a)と(4b)とで表されるポリイミド共重合体。
  12. 請求項11に記載のポリイミド共重合体において、はぜ折耐性試験値が少なくとも10回である請求項11に記載のポリイミド共重合体。
  13. 請求項10に記載のポジ型感光性樹脂組成物を基板上に塗工する工程(I)と、該溶液が塗工された基盤を50〜160℃で乾燥させる塗膜工程(II)と、得られた塗膜にマスクパターンを透して活性紫外線を露光した後、80〜250℃で加熱する工程(III)と、アルカリ金属炭酸塩の水溶液を用いて、前記塗膜の露光部分のみを溶解してポジ型パターンを現像する工程(IV)と、現像したポジ型パターンを熱処理することにより、前記式(1a)と(1b)とで表されるポリイミド共重合体の前駆体を含有するポジ型パターンを形成する工程(V)とを含むことを特徴とするポジ型パターン形成方法。
  14. 請求項13に記載のアルカリ金属炭酸塩の水溶液が、炭酸ナトリウム水溶液である請求項13に記載のポジ型パターン形成方法。
  15. 請求項13または14のいずれかに記載のポジ型パターン形成方法により得られる回路材料。
  16. 請求項1〜5のいずれかに記載のポリイミド共重合体の前駆体、請求項6に記載のポリイミド共重合体の前駆体の溶液、請求項7〜9のいずれかに記載のポリイミド共重合体、請求項10に記載のポジ型感光性樹脂組成物、または請求項11〜12のいずれかに記載のポリイミド共重合体のいずれかを用いて形成することを特徴とするたカバーレイ。
  17. 請求項16に記載のカバーレイを用いたフレキシブルプリント基板。
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