JP2003176370A - ポリイミドフィルム、その製造方法およびこれを基材とした金属配線板 - Google Patents

ポリイミドフィルム、その製造方法およびこれを基材とした金属配線板

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JP2003176370A
JP2003176370A JP2002235652A JP2002235652A JP2003176370A JP 2003176370 A JP2003176370 A JP 2003176370A JP 2002235652 A JP2002235652 A JP 2002235652A JP 2002235652 A JP2002235652 A JP 2002235652A JP 2003176370 A JP2003176370 A JP 2003176370A
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oxydianiline
polyamic acid
polyimide film
polyimide
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Kenji Uhara
賢治 鵜原
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Du Pont Toray Co Ltd
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】表面に金属配線を施してなる高精細用の可撓性
の印刷回路,CSP,COF、BGAまたはテープ自動
化接合(Tape Automated Bonding)テープ(TABテー
プ)用の金属配線板基材に適用した場合に、高弾性率、
アルカリエッチング性、柔軟性、低湿度膨張係数、熱寸
法安定性および製膜性にも優れたポリイミドフィルム、
その製造方法及びそれを基材としてなる金属配線板を提
供する。 【解決手段】少なくともピロメリット酸二無水物、並び
に3,4’−オキシジアニリン及び4,4’−オキシジ
アニリンを用い、該3,4’−オキシジアニリンがジア
ミンを基準に5モル%以上ないし50モル%未満である
ランダム又はブロック又は混交ポリアミド酸から製造さ
れ、ヤング率が4.0〜6.5[GPa]であるポリイ
ミドフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、その表面に金属配
線を施してなる可撓性の印刷回路、80μmピッチ以下
の高精細配線が構成される高精細COF(Chip on Fil
m)回路、CSP(Chip Size Package)、高精細FPC
(Flexible Printed Circuits)、BGA(Ball Grid Ar
ray)、TAB(Tape Automated Bonding)などがある。特
にHDD(Hard Disk Drive)用基板、IC(Integrated C
ircuit)カード用基材、PDP(Plasma Display Panel)
用基材、太陽電池用基材、ビルドアップ基材またはテー
プ自動化接合(Tape Automated Bonding)テープ(TAB
テープ)用の金属配線板基材として使用される場合に、
高弾性率、アルカリエッチング性、低湿度膨張係数、さ
らに製膜性に優れたポリイミドフィルム、その製造方法
及び前記ポリイミドフィルムを基材とする可撓性の印刷
回路、COF、CSPまたはテープ自動化接合テープ用
の金属配線板、そのカバーレイまたは裏打ち用フィルム
(スティフナー)及びリードフレーム押さえテープ用フ
ィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】TABテープは、基材である耐熱性フィ
ルムの表面上に極細い金属配線を施し、基材に集積回路
チップ(IC)を搭載するための「窓」が開口されてお
り、更にTABテープの両端近傍にはTABテープを精
密に送るためのスプロケットが設けられて構成されてい
る。
【0003】上記TABテープは、ICをTABテープ
に開口された「窓」に填め込み、TABテープの表面に
施された金属配線と接合した後、ICを搭載したTAB
テープを電子機器配線用の印刷回路に接合することによ
って、ICを電子回路に実装する工程を自動化し、工程
を簡素化するとともに、生産性を向上させ、ICを実装
された電子機器の電気特性を改良するために使用されて
いる。
【0004】そして、TABテープには、耐熱性基材フ
ィルムの表面に、ポリエステルベース、アクリルベー
ス、エポキシベース或いはポリイミドベース等の接着剤
を介して導電性の金属箔を積層する三層構造のものと、
耐熱性基材フィルムの表面に、接着剤を介することな
く、導電性の金属層を直接積層する二層構造のものとが
使用されている。
【0005】したがって、TABテープの基材フィルム
には、耐熱性が要求され、特にICとTABテープ上の
金属配線との接合や、ICを搭載したTABテープと電
子機器配線用の印刷回路との接合の時に基材フィルムに
かかるハンダ溶接等の高温に耐えられるように、従来か
らポリイミドフィルムが使用されてきた。
【0006】しかるに、ポリイミドフィルムと金属箔ま
たは金属層とを積層し、金属箔または金属層をケミカル
エッチングして金属配線を形成する際に、受ける熱によ
るポリイミドフィルムと金属との寸法変化の違いに起因
するTABテープの変形が大きい場合には、ICを搭載
する時やICを搭載したTABテープを電子機器配線用
の印刷回路に接合する時に、作業性を著しく阻害した
り、時にはその作業を不能ならしめることになるため、
ポリイミドフィルムの熱膨張係数を金属と近似せしめ
て、TABテープの変形を小さくすることが要求され
る。
【0007】また近年の技術革新により、配線の高精細
化は従来の80μmから、60μmピッチまたは40μ
m、更には20μm化へと移りつつある。それに伴い配
線幅は約40μmから、約30μmまたは約20μm、
更には約10μmへと移りつつある。これらの要望に伴
い構成されるポリイミドフィルム、接着剤および銅箔は
薄くなりつつある。例えば、接着剤および銅箔を薄くし
たCOF(化工日報新聞、2002年4月24日発行、
第11頁記載)および蒸着二層タイプの配線板基材も展
開されようとしている。
【0008】金属配線板以外では、可変抵抗体、カバー
レイ、リードフレーム抑えテープ、プレッシャーセンシ
ティブテープ(PST)、バーコードラベル(BC
L)、スロットルセンサー用途がある。以上の様な用途
においては、高剛性、寸法安定性など相反する物性特性
を兼ね備えた基材が望まれている。
【0009】これら金属箔はケミカルエッチング工程お
よび洗浄工程で、水と接触または浸漬されるため、低湿
度膨張性も基材に要求される。
【0010】さらに、ICを搭載し、電子機器配線用の
印刷回路に接合されたTABテープにかかる引張力や圧
縮力による寸法変化を小さくすることも、金属配線の細
密化、金属配線への歪み負荷軽減および搭載されたIC
の歪み負荷軽減のためには重要であり、基材であるポリ
イミドフィルムには更なる高弾性率が要求される。特に
近年の高精度寸法安定性が要求される、PDP用途に使
用される用途には、ヤング率だけでなく更に高温でより
低い熱収縮率が望まれている。
【0011】更にFPC、CSPおよびCOFにも使用
されるためには、柔軟性も必要である。このためのヤン
グ率は高すぎないことも必要である。
【0012】以上の理由により、高ヤング率程良い考え
られていたのとは異なり、適度なヤング率の物が要求さ
れるに至っている。
【0013】ポリマーアロイまたはポリマーブレンドの
定義(「ポリマーアロイの新展望と実用化:高分子の高
付加価値シリーズ」、監修;秋山三郎、伊澤眞一、出
版;(株)シーエムシー、発行年;1997年4月)な
どによると、ポリマーの高弾性率化については、ブロッ
ク、ブレンド、混交(IPN 、Interpenetrating-polymer
-network) 、グラフト重合などがその範疇に入っている
とされる。
【0014】そして、特にポリイミドの高弾性率化につ
いては、三田ら(J.Polym.Sci.,Part C:Polym.Lett.,26
(5),215-223)が、モレキュラー・コンポジット効果によ
り、同一原料での比較においては、完全ランダムのポリ
イミドよりも、ポリイミド同士のブレンドの方が、高弾
性率化し易いことを提案している。しかしながら、ポリ
イミド分子は分子凝集力が大きいことから、単なるブレ
ンドでは相分離構造をとりやすいため、相分離を抑制す
るために何らかの物理的な結合が必要である。
【0015】そのために提案されているポリマーが、、
由井ら(「機能性超分子の設計と将来展望:新材料・新
素材シリーズ」、監修;緒方直哉、寺野稔、由井伸彦、
出版;(株)シーエムシー、発行年;1998年6月)
によるInterpenetrating-network-polymerである。
【0016】本発明者らは、このポリマーの状態につい
て鋭意検討した結果、溶媒でポリマーを膨潤した状態で
他のポリマーをモノマーから重合する方法(in-situ )
が、相分離構造を効果的に抑制しモレキュラー・コンポ
ジット効果を発現することを見いだした。
【0017】組成が特定された具体例としては、特開平
03−264332号公報および特開平03−2643
33号公報などがある。特開平03−264332号公
報はビフェニルテトラカルボン酸を主として使用するた
めアルカリエッチング性が不良であった。特開平03−
264333号公報にピロメリット酸および80モル%
以上の3,4’−オキシジアニリン(3,4’−ジアミ
ノジフェニルエーテルと同一物質)より形成されたポリ
イミドでヤング率が700〜3000kg/mm2である延伸
成形体及びその製造方法が提案されている。
【0018】しかしながら、これらの具体例では3,
4’−オキシジアニリンを高濃度添加することにより高
剛性を付与しているため、ガラス転移温度が低いという
問題があった。4,4’−オキシジアニリンの融点が1
91℃であるのに対して、3,4’−オキシジアニリン
の融点は78℃であるため、3,4’−オキシジアニリ
ンの分子骨格はより低温で柔軟性があり、すなわち分子
運動性が高まる。このため、3,4’−オキシジアニリ
ンを高濃度共重合したものでは、高温でイミド化される
際に配向緩和されやすいため湿度膨張係数が高いという
問題があった。例えば、ピロメリット酸および3,4’
−オキシジアニリンからなるポリイミドフィルムのガラ
ス転移温度(Tg)が320℃であり、延伸性はよい
が、高温での熱寸法安定性または熱収縮率が悪いという
問題があった。
【0019】更には、可変抵抗体、カバーレイ、リード
フレーム抑えテープ、プレッシャーセンシティブテープ
(PST)、バーコードラベル(BCL)、スロットル
センサー用途には耐屈曲性が必要とされる。ところが、
4,4’−オキシジアニリンのパラ位のアミンに比べ、
3,4’−オキシジアニリンのメタ位のアミンの低反応
性により高重合の分子量が得られない傾向があり、その
結果3,4’−オキシジアニリンの共重合体量が多いポ
リイミドフィルムの耐屈曲性が低下する傾向があった。
また3,4’−オキシジアニリン共重合量を多くしてポ
リイミドフィルムを高剛性とすると、屈曲時に応力集中
するため耐屈曲性が低下する傾向がある。
【0020】また、上述したとおり、4,4’−オキシ
ジアニリンの融点が191℃であるのに対して、3,
4’−オキシジアニリンの融点は78℃であり、乾燥は
減圧乾燥が必要であり、高濃度に共重合する場合取り扱
いが困難であった。
【0021】一方で、3,4’−オキシジアニリン共重
合量を少なくすると、ヤング率が低くなるという問題点
があった。
【0022】このため3,4’−オキシジアニリン共重
合量を少なく、かつ高剛性の、湿度膨張係数が低く、ア
ルカリエッチング性が優れ、金属銅箔との張り合わせ後
に平面性の良好なポリイミドフィルムへの要望が高まっ
ている。
【0023】太陽電池用途など金属、無機物をスパッタ
ーまたは蒸着する工程のある用途は高温に暴露されるた
め高温での寸法安定性が必要である。また近年の鉛半田
フリー化により高温でのリフロー耐熱性および寸法安定
性が高精細FPC、COF用途などで要求されつつあ
る。特に60μmピッチまたは40μm以下の高精細用
途で用いられた場合、フィルムの寸法変化が大きいと問
題が生じてくることがある。
【0024】すなわち、Tgが約400℃以上で、延伸
性が良好でバランスよく配向されたポリイミドフィルム
が望まれている。
【0025】しかしながら、上記の従来方法では、金属
配線板基材として使用される場合に、高弾性率、低湿度
膨張係数、アルカリエッチング性、平面性および等方性
を同時に満たすポリイミドフィルムを得ることができ
ず、さらなる改良が求められていた。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来技術における問題点の解決を課題として検討した結果
達成されたもので、製膜時の延伸倍率を大きくすること
によりフィルムのヤング率、平面性および等方性が改良
される。このため高倍率延伸の可能なフィルム組成で、
所望のヤング率を持つフィルムを提供する。その表面に
金属配線を施してなる可撓性の印刷回路、高精細FP
C、高精細COF、CSP、BGA、HDD用基板、I
Cカード用基材、PDP用基材、太陽電池用基材、ビル
ドアップ基材またはテープ自動化接合(Tape Automated
Bonding)テープ(TABテープ)用の金属配線板基材に
適用した場合に、高弾性率、低湿度膨張係数、銅の熱膨
張係数と同程度の熱膨張係数であり、アルカリエッチン
グ性、および製膜性に優れたポリイミドフィルム、その
製造方法及びそれを基材としてなる金属配線板を提供す
ることを目的とするものである。
【0027】および耐屈曲性に優れたそのカバーレイま
たは裏打ち用フィルム(スティフナー)、リードフレー
ム押さえテープ用フィルムを提供することを目的とする
ものである。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の延伸ポリイミドフィルムは、少なくとも
ピロメリット酸二無水物、並びに3,4’−オキシジア
ニリン及び4,4’−オキシジアニリンを用い、該3,
4’−オキシジアニリンがジアミンを基準に5モル%以
上50モル%未満の3,4’−オキシジアニリンである
ポリアミド酸から製造され、ヤング率が4.0〜6.5
[GPa]であることを特徴とする。
【0029】また、好ましくはポリアミド酸が、ブロッ
ク成分または混交ポリマー成分を有すること、3,4’
−オキシジアニリンが、ジアミンを基準に20モル%以
上50モル%未満であり、更には30モル%以上50モ
ル%未満である。また、4,4’−オキシジアニリン
が、50モル%以上80モル%未満であり、更には50
モル%以上70モル%未満であることが好ましい。
【0030】また、本発明のポリイミドフィルムはポリ
イミドを高温でかつ特殊な条件で延伸し配向させること
により得ることが出来るが、本発明を容易に得る事の出
来る好ましい製造方法は、ポリアミド酸溶液から膜を形
成し、次いでポリアミド酸、ポリアミド酸−ポリイミド
またはポリイミドの状態で50〜500℃の温度で、好
ましくは150℃未満の温度と150℃以上の温度でそ
れぞれ互いに直行する2軸方向に面積倍率1.1〜4倍
に延伸される。
【0031】更に好ましい製造方法は、下記工程(A)
〜(E)を順次行う。
【0032】(A)活性な溶剤中で、3,4’−オキシ
ジアニリン及びピロメリット酸二無水物とのブロック成
分または混交ポリマー成分を有するポリアミド酸を形成
するように、少なくともピロメリット酸二無水物、また
はジアミンを全使用量の1〜99重量%使用し反応させ
る工程、(B)前記工程(A)からのポリアミド酸ポリ
マーに残りの原料を追加使用し、最終的に全使用量の全
量を使用し反応させる工程(C)前記工程(B)からの
ポリアミド酸溶液に、ポリアミド酸をポリイミドに転化
することのできる転化用薬剤を混合する工程、(D)前
記工程(C)からの混合物を平滑面上にキャストまたは
押出して、ポリアミド酸−ポリイミドゲルフィルムを形
成する工程、および(E)前記工程(D)からのゲルフ
ィルムを、150℃未満の温度で回転ロールにより走行
速度を規制しながら走行方向に1.1〜2倍延伸し延伸
フィルムを得る工程、(F)前記工程(E)からの延伸
フィルムの端部をテンタクリップにより把持し、このゲ
ルフィルムを幅方向に走行方向の延伸倍率の0.8〜
1.3倍の倍率で延伸する工程。更に好ましくはこの工
程での延伸操作は異なる温度で少なくとも2回に分割さ
れて延伸され150〜500℃の温度で加熱してポリア
ミド酸をポリイミドに変換する工程。
【0033】なお、本発明のポリイミドフィルムの製造
方法において得られるフィルムは、前記ポリアミド酸
が、ピロメリット酸二無水物、並びにジアミンを基準に
5モル%以上ないし50モル%未満の3,4’−オキシ
ジアニリン及び50ないし95モル%の4,4’−オキ
シジアニリンからなるブロック成分または混交ポリマー
成分を有するポリアミド酸から得られ、ヤング率が4.
0〜6.5[GPa]であることが好ましい。
【0034】さらに、本発明の可撓性の印刷回路、CS
P、COFまたはテープ自動化接合テープ用の金属配線
板は、上記のポリイミドフィルムを基材として、その表
面に金属配線を施してなることを特徴とする。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成及び効果につ
いて詳述する。
【0036】本発明のフィルムを構成するポリイミド
は、ブロックポリマーか又はランダムポリマーか又は混
交ポリマーのいずれかであり得る。
【0037】好ましいブロック成分または混交ポリマー
は、3,4’−オキシジアニリン及びピロメリット酸二
無水物からなるポリアミド酸、または4,4’−オキシ
ジアニリン及びピロメリット酸二無水物から成るポリア
ミド酸であり、これらのブロック成分または混交ポリマ
ー成分を含有するポリアミド酸を形成後、イミド転化し
てブロック成分または混交ポリマー成分を含有するポリ
イミドとするものである。
【0038】ポリアミド酸を形成する好ましい反応は少
なくとも2回に分割して実行され、ブロック成分または
混交ポリマー成分または混交ポリマー成分を含有するポ
リアミド酸を形成し、イミド転化することによりポリイ
ミドポリマに組み込まれる。
【0039】本発明のポリイミドポリマにより、高精細
用の可撓性の印刷回路、CSP、COF、BGAまたは
テープ自動化接合(Tape Automated Bonding)テープ(T
ABテープ)用の金属配線板基材に適用した場合に、適
当な高弾性率、アルカリエッチング性。製膜性および等
方性を均衡して高度に満たすポリイミドフィルムを実現
することができる。
【0040】そして、延伸操作および/またはポリイミ
ドポリマにさらにブロック成分または混交ポリマー成分
を組み込むことにより、上記各特性をより好ましい範囲
にすることができる。この場合に特に好ましいブロック
成分または混交ポリマー成分は、3,4’−オキシジア
ニリン及びピロメリット酸二無水物との反応により得ら
れるものである。
【0041】本発明において使用されるジアミンは、主
として3,4’−オキシジアニリンおよび4,4’−オ
キシジアニリンである。本発明の目的を阻害しない添加
量の範囲で他のジアミンを併用できる。本発明に於いて
3,4’−オキシジアニリンはガラス転移点(Tg)を
低め、同時にフィルムの伸度および延伸性を改良し剛性
を高める。4,4’−オキシジアニリンはTgを高め、
柔軟性を付与する作用をする。ポリイミドはジアミンの
全モル量基準で5モル%以上ないし50モル%未満、好
ましくは20モル%ないし50モル%未満、更には30
モル%ないし50モル%未満の3,4’−オキシジアニ
リンを使用して得られるポリアミド酸をイミド転化して
製造される。
【0042】3,4’−オキシジアニリンが5モル%未
満ではフィルムの伸度が小さくなり剛性不足となり、又
製膜性が悪くなる場合や等方性が不足する場合がある。
【0043】また、3,4’−オキシジアニリンが50
モル%以上では、Tgが400℃以下になるためか熱変
形開始温度または湿度膨張係数が大きくなったり、剛直
性が高く成りすぎたりする。4,4’−オキシジアニリ
ンのパラ位のアミンに比べ、3,4’−オキシジアニリ
ンのメタ位のアミンの低反応性により高重合の分子量が
得られない傾向がある。その結果3,4’−オキシジア
ニリンが50モル%以上では耐屈曲性が低下する傾向が
ある。
【0044】近年、家電製品などに含まれるプリント基
板上の半田は、鉛を約40%含み、廃棄されたプリント
基板から著しい鉛が溶出する可能性が指摘されている。
2001年には家電リサイクル法が施行され、鉛フリー
半田の使用機運が高まっている。代表的鉛フリー半田の
種類としては、錫/銅合金、錫/銀合金、錫/ビスマス
合金、錫/銀/銅合金などがあり、半田浴温度としては
従来より20℃以上の高温の260〜300℃近い温度
である。従って、熱変形開始温度が350℃以上のポリ
イミドフィルムが望まれている。
【0045】3,4’−オキシジアニリンが低融点であ
ること、特に80℃未満であることより、工業的には乾
燥しがたく共重合比が大きくなり取扱量が多くなると急
激に取り扱いづらくなる問題がある。また、共重合量が
大きくなると水分により重合が遅れたり進行しなくなる
問題もある。更には、以上の理由などにより高価な3,
4’−オキシジアニリンの共重合量を小さくすることに
より、重合反応時間を長大にせず、従って安価なフィル
ムを供給できる重大な工業的意味もある。
【0046】本発明において使用されるテトラカルボン
酸二無水物は、ピロメリット酸二無水物であるが、本発
明の目的を阻害しない添加量の範囲でテトラカルボン酸
二無水物他を併用できる。例えばビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物またはベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物などを50モル%未満添加することが出来る。
【0047】得られたポリアミド酸をイミド転化して製
造される。
【0048】ポリイミドフィルムの弾性率は、ポリアミ
ド酸を製造する際に使用するジアミン成分における3,
4’−オキシジアニリンの使用比率およびフィルム延伸
倍率によって調整できる。3,4’−オキシジアニリン
を多く使用すると、高弾性率及び寸法安定性が向上する
反面、Tgが低下し湿度膨張係数が大きくなるという欠
点がある。極端には高弾性率化されすぎ、柔軟性に欠け
ることもある。
【0049】したがって、それぞれの特性値をバランス
するために、各成分のモル比を注意深く調製する必要が
ある。
【0050】本発明のポリアミド酸は、175℃以下、
好ましくは90℃以下の温度で、上記全テトラカルボン
酸二無水物成分と全ジアミン成分について、モル比を約
0.90から1.10、好ましくは0.95から1.0
5、更に好ましくは0.98から1.02とし、それぞ
れの成分と非反応性の有機溶剤中で反応させることによ
り製造される。
【0051】上記それぞれの成分は、単独で順次有機溶
剤中に供給してもよいし、同時に供給してもよく、また
混合した成分に有機溶剤を供給してもよいが、均一な反
応を行わせるためには、有機溶剤中に各成分を順次添加
することが好ましい。
【0052】それぞれの成分を順次供給する場合の供給
順序は、ブロック成分または混交ポリマー成分となるジ
アミン成分とテトラカルボン酸二無水物成分とを優先し
て供給することが好ましい。すなわち、ブロック成分ま
たは混交ポリマー成分を含有するポリアミド酸を製造す
るために、その反応を少なくとも2回に分割して実行さ
せ、まずブロック成分または混交ポリマー成分を含有す
るポリアミド酸を得てから、これをイミド転化すること
により、得られるポリイミドにブロック成分または混交
ポリマー成分を組み込ませるのである。
【0053】ポリアミド酸のブロック成分または混交ポ
リマー成分を生成するために必要な時間は、反応温度と
ブロック成分または混交ポリマー成分のポリアミド酸中
における比率で決定すればよいが、経験的には約1分か
ら約20時間程度が適当である。
【0054】このとき後述するようにブロック成分を含
有するポリマーを形成するためには(A)反応工程中で
反応させるジアミン成分とテトラカルボン酸二無水物成
分とは実質的に非等モルである。
【0055】また混交ポリマー成分を形成させるために
は(A)反応工程中でのジアミン成分とテトラカルボン
酸二無水物成分とは実質的に等モルであること、または
ジアミン過剰の反応工程を経る場合はジカルボン酸無水
物で末端を封鎖することが好ましい。ジアミン成分とテ
トラカルボン酸二無水物成分とが実質的に等モルである
こと、またはジアミン過剰の反応工程でジカルボン酸無
水物で末端を封鎖することは、これらの反応工程で形成
された混交ポリマー成分が化学的に不活性で後工程の反
応で形成されるポリイミドポリマーの末端に組み込まれ
ないことを意味する。しかるに混交ポリマー成分の反応
とその後のポリイミドを形成する反応とが同一反応槽で
行われることにより、モレキューラーコンポジット(異
なる分子同士の複合体)が形成され易くなり混交ポリマ
ー成分の特徴がより発現できるのである。
【0056】これらから得られるポリアミド酸から製造
されるゲルフィルムは、二軸延伸する際の延伸性が良
く、従って高倍率での二軸延伸ができる。イミド化には
閉環触媒を用い更に加熱を行う化学閉環法、及び閉環触
媒を用いないで加熱のみで閉環する熱閉環法とがある。
この内化学閉環法が安定した延伸が可能であるため好ま
しい。該ゲルフィルムはスリット付口金から加熱された
支持体上に流延されてフィルム上に成型され、ポリアミ
ド酸は支持体上で閉環反応をし、自己支持性を有するゲ
ルフィルムとなって支持体から剥離される。支持体は金
属製の回転ドラムやエンドレスベルトであって良く、そ
の温度は熱媒、または電気ヒータ等の輻射熱により制御
される。
【0057】次いでゲルフィルムは50〜500℃の温
度で、面積倍率1.1〜4倍に延伸されるが、延伸され
る状態はポリアミド酸ゲルフィルム、ポリアミド酸/ポ
リイミド共存ゲルフィルムまたはポリイミドフィルムの
いずれかまたは2段階以上の工程を組み合わせて延伸し
ても良い。イミド化率が高いほど、または溶媒含有量が
少ないほど、延伸による配向効果は高くなるが、逆にフ
ィルム破断が起こりやすくなるのでイミド化率または溶
媒含有量が異なる工程で2段階以上に分割されて延伸操
作が施される。もちろん、ポリアミド酸ゲルフィルム、
ポリアミド酸/ポリイミド共存ゲルフィルムまたはポリ
イミドフィルムの状態で、特にポリイミドフィルムの状
態で同時2軸で延伸されることも他の工程と組み合わせ
て好ましく行われる。
【0058】2段階以上の工程を組み合わせて延伸され
る場合は、互いに直交する2軸方向に延伸されるが、そ
れぞれが異なる温度で延伸されることも好ましく用いら
れる。 走行方向(MD)の延伸は次のようにされる。
【0059】ゲルフィルムは支持体からの受熱または外
側の熱風や電気ヒータ等の熱源からの受熱により30℃
から200℃、好ましくは40℃〜150℃未満の温度
に加熱されてイミド閉環反応が進行し、有機溶媒などの
揮発分を乾燥させることにより自己支持性を有するよう
になり、支持体から剥離される。閉環反応の進んでいな
いポリアミド酸のフィルムを急激に加熱すると平滑な表
面のゲルフィルムを得られないため加熱温度は適宜管理
する必要がある。
【0060】好ましい方法として、支持体から剥離され
たゲルフィルムは回転ロールにより走行速度を規制しな
がら走行方向(MD)に延伸される。延伸は150℃未
満の温度で1.1〜3倍、好ましくは1.1〜1.8倍
の倍率で実施される。回転ロールはゲルフィルムの走行
速度を規制する必要な把持力が必要であり、金属ロール
とゴムロールを組み合わせて成るニップロールまたは減
圧吸引方式のサクションロールを使用する。ゲルフィル
ムのMD方向への延伸倍率が1.1倍未満では延伸効果
が小さく、高強度化が不十分な場合がある。延伸倍率が
大きくなると、MD方向の力学的性質や寸法安定性の改
善効果は大きくなるが、ゲルフィルムが破断しやすくな
るため後続する幅方向の選定範囲が狭くなる。このた
め、MD延伸倍率は1.1〜3倍、好ましくは1.1〜
1.8倍の範囲である。
【0061】走行方向(MD)と直角の方向(TD)へ
の延伸は次のようにされる。
【0062】走行方向に延伸されたゲルフィルムはテン
タ装置に導入され、テンタクリップに幅方向両端部を把
持されて、テンタクリップに幅方向両端部を把持され
て、テンタクリップと共に走行しながら幅方向(TD)
へ延伸され、有機溶媒等の揮発分成分を乾燥された後熱
処理されて二軸配向ポリイミドフィルムとなる。幅方向
への延伸は150℃以上500℃以下、好ましくは45
0℃以下の温度で次の式(i)で定義される延伸倍率比が
0.9〜1.3、好ましくは1.0〜1.3となる幅方
向の延伸倍率で実施される。
【0063】 (TD方向の延伸倍率)/(MD方向の延伸倍率)=延伸倍率比・・・(i) 延伸倍率比は本発明の目的の一つである高剛性および面
内等方性の改善のため重要である。延伸倍率比が0.9
未満ではMD方向への配向効果が強くなり、1.3倍を
超えるTD方向への配向効果が強くなるため、平面性ま
たは面内等方性が好適な範囲を外れてしまう場合があ
る。またゲルフィルムが乾燥オーブンに導入される前に
幅方向の延伸はその延伸倍率の50%以上を実施するの
が好ましい。このゲルフィルムのMD方向およびTD方
向の延伸はこの順序か、逆の順序で逐次的に行っても、
また同時に行っても良い。
【0064】ゲルフィルムの延伸性はその固形分濃度に
影響され、ゲルフィルムの乾燥が進んで固形分濃度が6
0重量%になると延伸が困難になり、高速の延伸時にゲ
ルフィルムの破断が生じる場合がある。そのため、成型
されて支持体から剥離されたゲルフィルムの固形分濃度
は50重量%以下が好ましい。またゲルフィルムの自己
支持性を保持するためには固形分濃度は5重量%以上で
ある。
【0065】テンタオーブンにおけるゲルフィルムの乾
燥および熱処理は熱風または電気ヒータ等による輻射熱
を使用して実施され、乾燥温度は150〜400℃、熱
処理温度は200〜500℃であるが、急激に加熱する
とゲルフィルムに含有される揮発分成分の発泡により空
隙が発生するため加熱方法を制御する方法がある。この
ようにして製造された二軸延伸ポリイミドフィルムは、
分子鎖がフィルム面方向に配向され、分子鎖の面方向へ
の配向の程度を示す次の式(ii)で定義される面配向係数
が0.11以上となり、寸法安定性の代表値である平均
面内熱膨張係数(CTEave)が未延伸フィルムよりも
次の式(iii)で計算して少なくとも10%小さくなり、
更に面内等方性を示す次の式(iv)で定義される面内異方
性指数が20以下である力学的性質を有し、面内等方性
に優れており、更に改良された寸法安定性をも有する二
軸延伸ポリイミドフィルムとすることが好ましい。
【0066】 (面内最大屈折率+面内最小屈折率)/2−厚さ方向屈折率 =面配向係数・・・(ii) (α−β)×100/α ・・・・・・・・・・・(iii) 但し、α・・・未延伸フィルムのCTEave β・・・二軸延伸フィルムのCTEave (γ2−δ2)/(γ2+δ2)×200=面内異方性指数(AI値)・・・(iv) 但し、γ・・・最大配向角方向の音波伝播速度 δ・・・最小配向角方向の音波伝播速度 具体的に、テトラカルボン酸二無水物成分としてピロメ
リット酸二無水物(PMDA)、ジアミン成分として、
3,4’−オキシジアニリン(34’ODA)と4,
4’−オキシジアニリン(44’ODA)を使用し、P
MDAと34’ODAとからなるブロック成分または混
交ポリマー成分を含有するポリイミドフィルムの製造例
を以下に説明する。
【0067】まず、有機溶剤としてのジメチルアセトア
ミド(DMAc)に、34’ODAを溶解し、PMDA
を加え、第一段目のブロック成分または混交ポリマー成
分の反応を完了させる。
【0068】次いで、溶液に44’ODAを加え溶解し
た後、溶液にPMDAを加えて反応させることにより、
34’ODAとPMDAとのブロック成分または混交ポ
リマー成分を含有するポリアミド酸溶液が得られる。
【0069】この場合に、最初に供給するPMDAに微
量の44’ODAを添加したり、最初に反応させる3
4’ODAとPMDAとのモル比を非等量にし、過剰量
のジアミン成分と十分に反応させる量の末端封止剤を添
加することにより、混交ポリマー成分の大きさを制御す
ることも可能である。この様に混交ポリマー成分の効果
を有効にするためには、34’ODAとPMDAとのモ
ル比を実質的に等量または酸無水物/ジアミンのモル比
を非等量にし、過剰量のジアミン成分と十分に反応させ
る量の末端封止剤で末端封鎖された混交ポリマーとする
ことが好ましい。
【0070】この時用いる末端封止剤は無水ジカルボン
酸、シリル化剤、反応性酸一無水物などの末端封止剤を
固形分(ポリマー濃度)に対して0.001〜2%の範
囲で添加することが好ましい。この無水ジカルボン酸と
して無水酢酸または無水フタル酸、シリル化剤として非
ハロゲン系であるヘキサメチルジシラザン、N,O−
(ビストリメチルシリル)アセトアミド、N,N−ビス
(トリメチルシリル)ウレアが特に好ましく用いられ
る。反応性酸一無水物とは、少なくとも一つの炭素―炭
素2重結合、炭素―炭素3重結合、ビシクロ環構造およ
びマレイン酸構造などを持つ酸一無水物であり、その具
体例としては、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン
酸無水物、4−フェニルエチニルフタル酸無水物、マレ
イン酸無水物である。
【0071】ポリアミド酸の製造は、その溶液のポリア
ミド酸濃度と溶液の粘度とでその終了点を決定される。
終了点の溶液の粘度を精度良く決定するためには、最後
に供給する成分の一部を、反応に使用する有機溶剤の溶
液として添加することは有効であるが、ポリアミド酸濃
度をあまり低下させないような調節が必要である。
【0072】溶液中のポリアミド酸濃度は、5ないし4
0重量%、好ましくは10ないし30重量%である。
【0073】上記有機溶剤としては、それぞれの成分お
よび重合生成物であるポリアミド酸と非反応性であり、
成分の1つから全てを溶解でき、ポリアミド酸を溶解す
るものから選択するのが好ましい。
【0074】望ましい有機溶剤としては、N,N−ジメ
チルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホル
ムアミド、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられ、
これらは単独でまたは混合使用することができ、場合に
よってはベンゼン等の貧溶媒と併用することも可能であ
る。
【0075】本発明のポリイミドフィルムを製造するに
際しては、かくして得られたポリアミド酸溶液を押出機
やギヤポンプで加圧して、ポリアミド酸フィルムの製造
工程に送液する。
【0076】ポリアミド酸溶液は、原料に混入していた
り、重合工程で生成した異物、固形物及び高粘度の不純
物等を除去するためにフィルターされ、フィルム成形用
の口金やコーチングヘッドを通してフィルム状に成形さ
れ、回転または移動する支持体上に押出され、支持体か
ら加熱されて、ポリアミド酸が一部イミド転化したポリ
アミド酸−ポリイミドゲルフィルムが生成され、このゲ
ルフィルムが自己支持性となり、支持体から剥離可能と
なった時に支持体から剥離され、乾燥機に導入され、乾
燥機で加熱されて、溶剤を乾燥し、イミド転化を完了す
ることにより、ポリイミドフィルムが製造される。
【0077】このとき、20μmカットの金属焼結フィ
ルター用いることは、途中で生成されたゲル物の除去に
効果的である。更に好ましくは10μmカットの金属繊
維焼結フィルターであり、最も好ましくは1μmカット
の金属繊維焼結フィルターである。
【0078】ポリアミド酸のイミド転化の方法は、加熱
のみによる熱転化法と、イミド転化薬剤を混合したポリ
アミド酸を加熱処理したり、またはポリアミド酸をイミ
ド転化薬剤の浴に浸漬する化学転化法のいずれも採用す
ることができるが、本発明においては、化学転化法が熱
転化法に比べて、高精細の可撓性の印刷回路、CSP、
BGAまたはテープ自動化接合(Tape Automated Bondin
g)テープ(TABテープ)用の金属配線板基材に適用し
た場合に、高弾性率、アルカリエッチング性、平面性お
よび製膜性を均衡して高度に実現するのに好適である。
【0079】しかも、化学転化法によってポリアミド酸
にイミド転化薬剤を混合し、フィルム状に成形後加熱処
理する方法は、イミド転化に要する時間が短く、均一に
イミド転化が行える等の利点に加え、支持体からの剥離
が容易であり、さらには、臭気が強く、隔離を必要とす
るイミド転化用薬剤を密閉系で取り扱える等の利点を有
することから、ポリアミド酸フィルム成形後に転化用薬
剤や脱水剤の浴に浸漬する方法に比べて好ましく採用さ
れる。
【0080】本発明においては、イミド転化用薬剤とし
て、イミド転化を促進する3級アミン類と、イミド転化
で生成する水分を吸収する脱水剤とを併用する。3級ア
ミン類は、ポリアミド酸とほぼ等モルないしやや過剰に
添加混合され、脱水剤は、ポリアミド酸の約2倍モル量
ないしやや過剰に添加されるが、支持体からの剥離点を
調整するために適当に調整される。
【0081】そして、イミド転化用薬剤は、ポリアミド
酸を重合完了した時点から、ポリアミド酸溶液がフィル
ム成形用口金やコーチングヘッドに達するいかなる時点
で添加してもよいが、送液途中におけるイミド転化を防
止する意味では、フィルム成形用口金またはコーチング
ヘッドに到達する少し前に添加し、混合機で混合するの
が好ましい。
【0082】3級アミンとしては、ピリジンまたはβ−
ピコリンが好適であるが、α−ピコリン、4−メチルピ
リジン、イソキノリン、トリエチルアミン等も使用する
ことができる。使用量は、それぞれの活性によって調整
する。
【0083】脱水剤としては、無水酢酸が最も一般的に
使用されるが、プロピオン酸無水物、酪酸無水物、安息
香酸、蟻酸無水物等も使用することができる。
【0084】イミド転化薬剤を含有するポリアミド酸フ
ィルムは、支持体上で支持体および反対面空間から受け
る熱により、イミド転化が進み、一部イミド転化したポ
リアミド酸−ポリイミドゲルフィルムとなり、支持体か
ら剥離される。
【0085】この場合に、支持体および反対面空間から
与える熱量は多いほどイミド転化が促進されて、速く剥
離するが、熱量が多すぎると支持体とゲルフィルムの間
の有機溶剤のガスがゲルフィルムを変形させ、フィルム
の欠点となるので、剥離点の位置とフィルム欠点を勘案
して、熱量を決定することが望ましい。
【0086】支持体から剥離されたゲルフィルムは、乾
燥機に導入され、溶剤の乾燥およびイミド転化の完了が
なされる。
【0087】このゲルフィルムは、多量の有機溶剤を含
有しており、その乾燥過程において体積が大幅に減少す
る。したがって、この体積減少による寸法収縮を厚さ方
向に集中させるために、ゲルフィルムの両端をテンター
クリップで把持し、このテンタークリップの移動により
ゲルフィルムを乾燥機(テンター)に導入し、テンター
内で加熱して、溶剤の乾燥とイミド転化とを一貫して実
施するのが一般的である。このゲルフィルムを、回転ロ
ールにより走行速度を規制しながら走行方向に1.1〜
2倍延伸し、この延伸されたゲルフィルムの端部をテン
タクリップにより把持し、このゲルフィルムを幅方向に
走行方向の延伸倍率の0.8〜1.3倍の倍率で延伸す
る。なお、テンター内において、フィルム両端のテンタ
ークリップの距離を拡大または縮小して、延伸またはリ
ラックスをおこなうことができる。特に幅方向の延伸操
作においてイミド化率、雰囲気温度または溶媒含有量が
異なる状態で2段階以上に分割されて延伸操作が施され
ることは、フィルム破断を生じさせずに高延伸倍率が得
られるので好ましい。
【0088】熱収縮率を低くするためには、高温領域で
の冷却は低張力で徐冷することが好ましい。徐冷条件は
300〜500℃の温度範囲の冷却速度が500℃/分
以下、好ましくは100℃/分以下で冷却することが好
ましい。
【0089】この乾燥及びイミド転化は、50℃ないし
500℃の温度で行われる。乾燥温度とイミド転化温度
は同一温度でもよいし、異なる温度でもよいが、溶剤を
大量に乾燥する段階では、低めの温度、具体的には50
〜150℃、で溶剤の突沸を防ぎ、溶剤の突沸のおそれ
がなくなったら、高温、具体的には150〜500℃、
にしてイミド転化を促進するように、段階的に高温にす
ることが好ましい。
【0090】好ましくはブロック成分または混交ポリマ
ー成分を含有し、化学転化法によりイミド転化して得ら
れるカットシート状のポリイミドフィルムは、上記のよ
うに製造した連続したフィルムから切り取って製造する
ことができるが、少量のフィルムを製造するには、後述
の実施例で示しているように、樹脂製やガラス製のフラ
スコ内で、好ましくはブロック成分または混交ポリマー
成分を含有するポリアミド酸を製造し、このポリアミド
酸溶液に化学転化薬剤を混合して得られる混合溶液を、
ガラス板等の支持体上にキャストし、加熱して、一部イ
ミド転化した自己支持性のポリアミド酸−ポリイミドゲ
ルフィルムとして、支持体から剥離し、金属製の固定枠
等に固定して寸法変化を防止しながら加熱して、溶剤の
乾燥およびイミド転化する方法により製造することがで
きる。
【0091】このようにして、化学転化法によりイミド
転化して得られる本発明のポリイミドフィルムは、熱転
化法により得られるポリイミドフィルムに比しても、高
精細の可撓性の印刷回路、CSP、COF、BGAまた
はテープ自動化接合(Tape Automated Bonding)テープ
(TABテープ)用の金属配線板基材に適用した場合
に、高弾性率かつ優れたアルカリエッチング性を有する
ものである。
【0092】したがって、本発明のポリイミドフィルム
を基材として、その表面に金属配線を施してなる高精細
の可撓性の印刷回路、CSP、COF、BGAまたはテ
ープ自動化接合テープ用の金属配線板は、高弾性率、ア
ルカリエッチング性、および製膜性を同時に満たすとい
うバランスのとれた特性を発現するものである。特にポ
リイミドフィルムに直接金属を積層してなる高精細の二
層FPC、二層COF及び高精細のカバーレイ付FP
C、COFが特に好ましい。
【0093】なお、本発明のポリイミドフィルムにおい
ては、弾性率としては4〜6.5GPaである。好まし
くは4〜6GPaであり、さらには4〜5GPaが好ま
しい。弾性率が4GPaより小さいとフィルム走行性が
悪く、フィルムの腰が弱くスティフナーなどとしては取
り扱いにくい。また寸法変化が大きくなり高精細用CO
Fまたは高精細用FPCとして使用しづらい。逆に6.
5GPaより高いとFPCとしての可とう性、褶動性ま
たは屈曲性が乏しくなる。線膨張係数が大きすぎても小
さすぎても、金属、好ましくは銅箔と積層された場合カ
ールが大きくなりすぎ、熱膨張係数としては10〜25
ppm/℃が好ましく、更には14〜22ppm/℃が
好ましく、最も16〜20ppm/℃が好ましい。湿度
膨張係数は30[ppm/%RH]以下が好ましく、更
には28[ppm/%RH]以下、より好ましくは26
[ppm/%RH]以下、最も好ましくは20[ppm
/%RH]以下である。小さい程良いが、下限は製造可
能という意味で0[ppm/%RH]であろう。
【0094】アルカリエッチング性についてはフィルム
が容易に溶解することが好ましい条件である。金属回路
配線板として使用された場合、アルカリ性溶液でスルー
ホール加工する場合がある。アルカリエッチング性の評
価方法は、ポリイミドフィルムの一表面を、13Nの水
酸化カリウム溶液に、80℃で10時間接触させた前後
のフィルムの厚さを、厚さ計で測定して求める。評価基
準は厚み変化率に応じて判定する。加工性良好の範囲は
厚さ変化率が1%以上である。
【0095】半田浴工程を経る際300℃近い高温にフ
ィルムが晒されるため、熱収縮率は小さい方がよい。熱
収縮率が1%を超えると使用しにくい場合がある。好ま
しくは1%以下で、より好ましくは0.1%以下であ
る。
【0096】
【実施例】以下、実施例により、本発明を具体的に説明
するが、本発明は、これら実施例に限定されるものでは
ない。なお各フィルム特性値は、下記の方法で測定した
ものである。
【0097】また、下記の実施例中で、略号DMAcは
ジメチルアセトアミドを、PMDAはピロメリット酸二
無水物を、34’ODAは3,4’−オキシジアニリン
を、また、44’ODAは4,4’−オキシジアニリン
を示す略記である。 (1)弾性率および破断伸度 弾性率は、JISK7113に準じて、室温でORIE
NREC社製のテンシロン型引張試験器により、引張速
度300mm/分にて得られる張力−歪み曲線の初期立
ち上がり部の勾配から求めた。
【0098】破断伸度は試料が破断するときの伸度を取
った。 (2)熱膨張係数(CTE)、ガラス転移温度(Tg)
および熱変形開始温度装置は理学電機(株)社製 微少
定荷重熱膨張計で、窒素気流中にて測定 A.熱膨張係数(CTE) 20mm長さ×約5mm幅の切片を切り出し、これを長
さ方向に引っ張りモードで測定する。0.5gの付加荷
重で行った。
【0099】CTEは10℃/分の昇温速度、5℃/分
の降温速度、最大温度250℃で2回目の昇(降)温時
の50℃から200℃の間の寸法変化から求めた。
【0100】平均面内熱膨張係数(CTEave)は面内
異方性指数測定時に求めた最大配向角方向と最小配向角
方向の熱膨張係数から次の式により計算した。
【0101】 (最大配向角方向のCTE+最小配向角方向のCTE)/2・・・ B.ガラス転移温度(Tg) 10mm長さ×約15mm幅の切片を切り出し、これを
円筒状にして10mmの長さ方向に圧縮モードで測定す
る。0.5gの付加荷重で行った。
【0102】2℃/分の昇温速度で、室温から400℃
までの1回目の昇温で測定した。寸法変化試料長L0と
その長さの変化量ΔLから、長さ変化率ΔL/L0とす
る。ΔLは10℃毎に読みとり、横軸に温度、縦軸に長
さ変化率ΔL/L0を取り、200〜400℃で観測さ
れる屈曲温度をTgとした。 C.熱変形開始温度 10mm長さ×約15mm幅の切片を切り出し、これを
円筒状にして10mmの長さ方向に圧縮モードで測定す
る。5gの付加荷重で行った。
【0103】2℃/分の昇温速度で、室温から400℃
までの1回目の昇温で測定した。寸法変化試料長L0と
その長さの変化量ΔLから、長さ変化率ΔL/L0とす
る。ΔLは10℃毎に読みとり、横軸に温度、縦軸に長
さ変化率ΔL/L0を取り、200〜400℃で屈曲が
開始する温度を熱変形開始温度とした。350℃未満の
熱変形開始温度のものは、鉛フリー半田浴(260〜3
00℃)で寸法変化が生じ本発明の主用途には不適であ
る。
【0104】 ○;400以上 △;350℃以上、400℃未満 ×;350℃未満 (3)湿度膨張係数(CHE) 湿度膨張係数は、水蒸気発生装置(真空理工(株)社
製、ULVAC H−1型)を組み合わせた熱機械分析
装置(真空理工(株)社製、ULVAC TM-9300
型)で測定した。フィルムより長さ20mm、幅5mm
サンプルを採取した。
【0105】測定温度は25℃。測定湿度は絶乾状態
(0%RH)および約80%RHの2点を用いた。
【0106】それぞれの湿度で長さ変化が0と成ること
を確認し、サンプル長を計測し湿度差で割り返しCHE
を求めた。
【0107】平均面内湿度膨張係数(CHEave)は面
内異方性指数測定時に求めた最大配向角方向と最小配向
角方向の湿度膨張係数から次の次式により計算した。
【0108】(最大配向角方向のCHE+最小配向角方
向のCHE)/2 (4)金属積層板の反り量評価 ポリイミドフィルムにポリイミドベースの接着剤を塗布
し、この上に銅箔を250℃の温度で貼り合わせた。そ
の後最高温度300℃まで昇温し接着剤を硬化させ、得
られた金属積層板を35mm×120mmのサンプルサ
イズにカットし、25℃、60RH%雰囲気中で24時
間放置した後、それぞれのサンプルの反りを測定した。
反りはサンプルをガラス平板に置き、四隅の高さを測定
平均化した。評価基準は反り量に応じて以下のように判
定した。×レベルは金属配線回路板として用いる場合、
後工程の搬送時に取り扱いが困難となるレベルである。
【0109】 ○ 反り量 1mm未満 △ 反り量 1mm以上3mm未満 × 反り量 3mm以上 (5)製膜性 用意したフィルムを研究用高分子フィルム二軸延伸装置
(BIX−703、(株)岩本製作所社製)により、4
00℃で両軸当速度二軸延伸方式により延伸させフィル
ム破断面積を求めた。予熱時間60秒、片側延伸速度1
0cm/min、 ◎;極めて良好 破断延伸面倍率が2倍を超える。
【0110】 ○;良好 破断延伸面倍率が1.5倍〜2倍。
【0111】 △;実用上問題ない 破断延伸面倍率が1.1倍〜1.5倍。
【0112】 ×;製膜困難 破断延伸面倍率が1.1倍未満。 (6)面内異方性指数 野村商事社製 Sonic Sheet Tester SST−250型
を用いた。サンプルは25μmフィルムについて6枚重
ねとして、MD方向250mm、TD方向170mmの
大きさに正確に切断しサンプルとした。中央部は、幅方
向の中央部から、端部はフィルムの端から100mmの
位置を中心とする位置からサンプリングした。中央部
は、幅方向の中央部から、端部はフィルムの端から10
0mmの位置を中心とする位置からサンプリングした。
測定結果からフィルム中の音波の伝播速度が10°間隔
に測定でき、測定データを2次曲線で相関させ、円周全
方向にわたる配向分布を求め、最大配向角、最小配向角
および最大配向角と最小配向角における音波の伝播速度
を求めた。
【0113】面内異方性指数(AI値)は、最大配向角
の音波伝播速度Peak Value MAX.と最小配向角の音波伝
播速度Peak Value MIN. から上述した式(iv)より計算
される。 (7)面配向係数 メトリコン コーポレーション社製のメトリコンPC−
2010を用い、波長0.633μmの光線により測定し
た。サンプルは3cm×3cmに切り取り、メトリコン
PC−2010にセットされて面内最大屈折率、面内最
小屈折率および厚さ方向屈折率を測定し、上述した(i)
式により面配向係数を求めた。 (8)耐屈曲性(MIT) 耐屈曲性は、耐折度試験機(テスター産業社製、型式B
E−202、デッドウェイト式)を用い、ASTM−D
2176に準じて測定した。荷重は1000gを用い
た。高精細FPC、高精細COF、太陽電池用基盤、カ
バーレイ、リードフレーム抑えテープに使用するために
は、約20000回以上が良好である。
【0114】[比較例1、実施例1]500ccのガラ
ス製フラスコに、DMAc150mlを入れ、34’O
DAをDMAc中に供給して溶解させ、続いて44’O
DA及びPMDAを順次供給し、室温で、約1時間攪拌
する。最終的にテトラカルボン酸二無水物成分とジアミ
ン成分が約100モル%化学量論で表1に示す組成の成
分からなるポリアミド酸濃度20重量%の溶液を調製し
た。
【0115】このポリアミド酸溶液30gを、12.7
mlのDMAc、3.6mlの無水酢酸及び3.6ml
のβ−ピコリンと混合した混合溶液を調製し、この混合
溶液をガラス板上にキャストした後150℃に加熱した
ホットプレート上で約4分間加熱して、自己支持性のポ
リアミド酸−ポリイミドゲルフィルムを形成し、これを
ガラス板から剥離した。
【0116】このゲルフィルムを、多数のピンを備えた
金属製の固定枠に固定し、250℃から330℃に昇温
しながら30分間加熱した。さらに450℃で1分熱処
理後徐冷し厚さ約25μmのポリイミドフィルムを得た
(比較例1)。得られたポリイミドフィルムの特性値評
価結果を表2に示した。
【0117】この得られたフィルムを研究用高分子フィ
ルム二軸延伸装置(BIX−703、(株)岩本製作所
社製)により、400℃で両軸当速度二軸延伸方式によ
り延伸させフィルム破断面積を求めた。破断面倍率は約
1.6倍であった。予熱時間60秒、片側延伸速度10
cm/min。
【0118】同様の条件で、MDおよびTD方向に同時
2軸に1.2倍ずつ延伸した。更にこのフィルムを45
0℃で1分熱処理し徐冷を行った(実施例1)。
【0119】得られたポリイミドフィルムの特性値評価
結果を表1に示した。
【0120】[比較例2,実施例2]500ccのガラ
ス製フラスコに、DMAc150mlを入れ、34’O
DAをDMAc中に供給して溶解させ、続いてPMDA
を供給し、室温で約1時間攪拌した。このポリアミド酸
溶液に44’ODAを供給し、完全に溶解させた後室温
で約1時間攪拌した。引き続きジアミン成分に対して
0.5モル%の無水酢酸を添加し更に約1時間攪拌し、
テトラカルボン酸二無水物成分とジアミン成分が約10
0モル%化学量論で表1に示す組成の成分からなるポリ
アミド酸濃度20重量%の溶液を調製した。
【0121】このポリアミド酸濃度20重量%の溶液を
実施例1と同じ方法で処理して、厚さ約25μmのポリ
イミドフィルムを得た(比較例2)。得られたポリイミ
ドフィルムの特性値評価結果を表2に併せて示した。
【0122】この得られたフィルムを研究用高分子フィ
ルム二軸延伸装置(BIX−703、(株)岩本製作所
社製)により、400℃で両軸当速度二軸延伸方式によ
り延伸させフィルム破断面積を求めた。破断面倍率は約
1.8倍であった。予熱時間60秒、片側延伸速度10
cm/min。
【0123】同様の条件で、MDおよびTD方向に同時
2軸に1.3倍ずつ延伸した。更にこのフィルムを45
0℃で1分熱処理し徐冷を行った(実施例1)。
【0124】得られたポリイミドフィルムの特性値評価
結果を表1に併せて示した。
【0125】[比較例3,実施例3および4]混交ポリ
イミド 乾燥窒素で常時パージされる容器に、DMAc190.
6kgを入れ、34’ODA(44.8モル%)をDM
Ac中に供給し、溶解させ、続いてPMDA(45モル
%)を供給し、室温で、約1時間攪拌した。引き続きジ
アミン成分に対して0.5モル%の無水酢酸を添加し更
に約1時間攪拌し、このポリアミド酸溶液に44’OD
A(55モル%)を供給し、完全に溶解させた後、残量
PMDA(55モル%)を供給し、室温で約1時間攪拌
し、テトラカルボン酸二無水物成分とジアミン成分が約
100モル%化学量論で表1に示す組成の成分からなる
ポリアミド酸濃度23重量%の溶液を調製した。この溶
液は20℃で4000ポイズの粘度であった。このポリ
アミド酸溶液に、無水酢酸をポリアミド酸単位に対して
2.5モル、ピリジンをポリアミド酸単位に対して2.
0モルを冷却しながら混合し、ポリアミド酸の有機溶媒
溶液を得た。このポリアミド酸の有機溶媒溶液をスリッ
ト付金属に定量供給し、90℃の金属ドラム上に流延
し、自己支持性のあるゲルフィルムを得た。得られたゲ
ルフィルムの固形分は18重量%であった。 (比較例3)このゲルフィルムの一部を、多数のピンを
備えた金属製の固定枠に固定し、250℃から330℃
に昇温しながら30分間加熱し、さらに450℃で1分
熱処理後徐冷し厚さ約25μmのポリイミドフィルムを
得た。得られたポリイミドフィルムの特性値評価結果を
表2に示した。
【0126】この得られたフィルムを研究用高分子フィ
ルム二軸延伸装置(BIX−703、(株)岩本製作所
社製)により、400℃で両軸当速度二軸延伸方式によ
り延伸させフィルム破断面積を求めた。破断面倍率は約
2.1倍であった。予熱時間60秒、片側延伸速度10
cm/min。
【0127】同様の条件で、MDおよびTD方向に同時
2軸に1.4倍ずつ延伸した。更にこのフィルムを45
0℃で1分熱処理し徐冷を行った(実施例3)。
【0128】得られたポリイミドフィルムの特性値評価
結果を表1に併せて示した。 (実施例4)このゲルフィルムを金属ドラムから剥離
し、金属ロールとシリコーンゴムロールからなる2組の
ニップロールで雰囲気温度63℃で走行方向(MD)に
延伸し次いでテンタに導入した。走行方向の延伸倍率、
すなわち金属ドラムと各ニップロールおよびテンタとの
速度比は、1.12、2組目のニップロールのそれは
1.24、テンタのそれは1.40に調整した。テンタ
で200℃の温度で幅方向(TD)に1.5倍延伸し、
次いで400℃で1.1倍延伸し、引き続き450℃で
1分間熱処理し、徐冷却ゾーンで約5%幅方向リラック
スさせながら30秒間冷却し、フィルムをエッジカット
し、幅2m、厚さ25μmの二軸延伸ポリイミドフィル
ムを得た。得られたポリイミドフィルムの面配向係数は
0.13であった。またその面内異方性指数の平均値は
8であった。その他の特性値評価結果は表1に示した。
【0129】[比較例4]500ccのガラス製フラス
コに、DMAc150mlを入れ、34’ODAをDM
Ac中に供給して溶解させ、続いてPMDAを供給し、
室温で約1時間攪拌した。このポリアミド酸溶液に4
4’ODAを供給し、完全に溶解させた後室温で約1時
間攪拌した。引き続きジアミン成分に対して1モル%の
無水酢酸を添加し更に約1時間攪拌し、テトラカルボン
酸二無水物成分とジアミン成分が約100モル%化学量
論で表2に示す組成の成分からなるポリアミド酸濃度2
0重量%の溶液を調製した。
【0130】このポリアミド酸濃度20重量%の溶液を
実施例1と同じ方法で処理して、厚さ約25μmのポリ
イミドフィルムを得た(比較例4)。得られたフィルム
のTgが約380℃付近に観察された。
【0131】
【表1】
【0132】
【表2】
【0133】[比較例5]500ccのガラス製フラス
コに、DMAc150mlを入れ、34’ODAをDM
Ac中に供給して溶解させ、PMDAを溶解させ、室温
で、約1時間攪拌し、テトラカルボン酸二無水物成分と
ジアミン成分が約100モル%化学量論で表1に示す組
成の成分からなるポリアミド酸濃度20重量%の溶液を
調製した。
【0134】このポリアミド酸溶液を、実施例1と同じ
方法で処理して、厚さ約25μmのポリイミドフィルム
を得た。
【0135】得られたポリイミドフィルムの特性値評価
結果を表2に示した。
【0136】[比較例6]500ccのガラス製フラス
コに、DMAc150mlを入れ、44’ODAをDM
Ac中に供給して溶解させ、PMDAを溶解させ、室温
で、約1時間攪拌し、テトラカルボン酸二無水物成分と
ジアミン成分が約100モル%化学量論で表1に示す組
成の成分からなるポリアミド酸濃度20重量%の溶液を
調製した。
【0137】このポリアミド酸溶液を、実施例1と同じ
方法で処理して、厚さ約25μmのポリイミドフィルム
を得た。
【0138】得られたポリイミドフィルムの特性値評価
結果を表2に示した。
【0139】表1〜表2に記載された結果から明らかな
ように、PMDA、34’ODAおよび44’ODAか
らなる化学転化法で得られた本発明のランダムポリイミ
ドフィルムおよびブロックポリイミドフィルム、または
混交ポリマーより得られたヤング率が4〜6.5[GP
a]、または本発明で説明された製造方法で得られたポ
リイミドフィルムは、従来のポリイミドフィルムに比較
して、高弾性率、アルカリエッチング性、柔軟性、低湿
度膨張係数、熱寸法安定性および製膜性を同時に満足し
ており、高精細用の可撓性の印刷回路,CSP,CO
F,BGAまたはテープ自動化接合(Tape Automated Bo
nding)テープ(TABテープ)用の金属配線板基材とし
ての好適な性能を有するものである。
【0140】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のポリイミ
ドフィルムは、熱転化法により得られるポリイミドフィ
ルムに比しても、高精細用の可撓性の印刷回路,CS
P,COF,BGAまたはテープ自動化接合(Tape Auto
mated Bonding)テープ(TABテープ)用の金属配線板
基材に適用した場合に、高弾性率、アルカリエッチング
性、柔軟性、低湿度膨張係数、熱寸法安定性および優れ
た製膜性を有するものである。
【0141】したがって、本発明のポリイミドフィルム
を基材として、その表面に金属配線を施してなる可撓性
の印刷回路,CSP,COF、BGAまたはテープ自動
化接合テープ用の金属配線板は、高弾性率及びアルカリ
エッチング性を均衡して高度に満たすというバランスの
とれた特性を発現する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 79:00 B29L 7:00 B29L 7:00 C08L 79:08 Z C08L 79:08 H01L 23/14 R Fターム(参考) 4F071 AA60 AA75 AF45 AH12 AH13 AH14 AH19 BA02 BB02 BB08 BC01 BC17 4F210 AA40A AG01 AH36 AR06 AR12 QA02 QA03 QA08 QC06 QC07 QC14 QD01 QG01 QG17 QG18 QW05 4J043 PA04 PA09 QB15 QB26 RA35 SA06 SB03 TA22 TB01 UA122 UA131 UB121 VA011 VA051 ZA32 ZA46 ZB11 ZB47

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともピロメリット酸二無水物、並び
    に3,4’−オキシジアニリン及び4,4’−オキシジ
    アニリンを用い、該3,4’−オキシジアニリンがジア
    ミンを基準に5モル%以上50モル%未満であるポリア
    ミド酸から製造され、ヤング率が4.0〜6.5[GP
    a]であることを特徴とするポリイミドフィルム。
  2. 【請求項2】ポリアミド酸が、ブロック成分または混交
    ポリマー成分を有することを特徴とする請求項1記載の
    ポリイミドフィルム。
  3. 【請求項3】3,4’−オキシジアニリンが、ジアミン
    を基準に30モル%以上50モル%未満であり、4,
    4’−オキシジアニリンが、50モル%以上70モル%
    未満であることを特徴とする請求項1または2記載のポ
    リイミドフィルム。
  4. 【請求項4】少なくともピロメリット酸二無水物、並び
    に3,4’−オキシジアニリン及び4,4’−オキシジ
    アニリンを用い、該3,4’−オキシジアニリンがジア
    ミンを基準に5モル%以上50モル%未満であるポリア
    ミド酸溶液から膜を形成し、次いで、互いに直行する2
    軸方向に面積倍率1.1〜4倍に延伸することを特徴と
    するポリイミドフィルムの製造方法。
  5. 【請求項5】 下記工程(A)〜(E)を順次行うこと
    を特徴とする異なる温度で少なくとも2回に分割されて
    延伸された請求項4記載のポリイミドフィルムの製造方
    法。 (A)不活性な溶剤中で、3,4’−オキシジアニリン
    及びピロメリット酸二無水物とのブロック成分または混
    交ポリマー成分を有するポリアミド酸を形成するよう
    に、少なくともピロメリット酸二無水物、またはジアミ
    ンを全使用量の1〜99重量%使用し反応させる工程、 (B)前記工程(A)からのポリアミド酸ポリマーに残
    りの原料を追加使用し、最終的に全使用量の全量を使用
    し反応させる工程、 (C)前記工程(B)からのポリアミド酸溶液に、ポリ
    アミド酸をポリイミドに転化することのできる転化用薬
    剤を混合する工程、 (D)前記工程(C)からの混合物を平滑面上にキャス
    トまたは押出して、ポリアミド酸−ポリイミドゲルフィ
    ルムを形成する工程、 (E)前記工程(D)からのゲルフィルムを、150℃
    未満の温度で回転ロールにより走行速度を規制しながら
    走行方向に1.1〜2倍延伸し延伸フィルムを得る工
    程、 (F)前記工程(E)からの延伸フィルムの端部をテン
    タクリップにより把持し、この延伸フィルムを幅方向に
    走行方向の延伸倍率の0.8〜1.3倍の倍率で延伸す
    る工程であり、延伸操作は異なる温度で少なくとも2回
    に分割されて延伸される工程、
  6. 【請求項6】前記テンタクリップにより把持される
    (F)工程が、150〜500℃の温度で加熱してポリ
    アミド酸の一部をポリイミドに変換することを特徴とす
    る請求項4〜5記載のポリイミドフィルムの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のポ
    リイミドフィルム、または請求項4〜6に記載の製造方
    法によって得られるポリイミドフィルムを基材として、
    その表面に金属配線を施してなる可撓性の印刷回路、高
    精細COF(ChipOn Film)、CSP(Chip Size Packa
    ge)、テープ自動化接合テープのいずれかの用途に用い
    られることを特徴とする金属配線板。
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