JP4968643B2 - 単層カーボンナノチューブの製造方法 - Google Patents

単層カーボンナノチューブの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、単層カーボンナノチューブの製造方法に関し、さらに詳しくは、高純度の単層のカーボンナノチューブを選択的に製造する製造方法に関する。
カーボンナノチューブは、黒鉛結晶の薄層が円筒状に丸まった構造になっている結晶性炭素である。すなわち、カーボンナノチューブを構成する炭素原子は、グラフェン層(炭素分子の六員環が亀甲模様のように配列して形成される平面又は曲面状の層)を形成し、このようなグラフェン層の一方向が丸まって円筒状をなしたものがカーボンナノチューブである。一般に、カーボンナノチューブは、その直径が数nm〜数十nmであり、その長さは直径より数十倍〜数千倍以上に長いものをいう。このようなカーボンナノチューブは、円筒状をなすグラフェン層が1層である単層カーボンナノチューブ(SWCNT)と、円筒状をなすグラフェン層が2層以上である多層カーボンナノチューブ(MWCNT)とに分類される。そして、単層カーボンナノチューブには、グラフェン層における円筒軸に対する前記六員環の配列方法に応じて、アームチェア型、ジグザグ型、カイラル型が知られている。
多層カーボンナノチューブは、導電性、高弾性、高強度等の特性を有している。一方、単層カーボンナノチューブは、高弾性、導電体又は半導体になる等の電気的特性、極めて強靭な機械的特性、ダイヤモンドを越える熱伝導性、分子の吸着吸蔵特性等の幅広く特異な特性を有している(例えば、非特許文献1参照。)。例えば、数千GPaのヤング率、数十GPaの引張強度(走査型電子顕微鏡(SEM)内で測定)、さらには、曲げ応力を加えると、圧縮側にうねり構造をとりながらさらに変形し、極めて破断にしくいという特性を有している(例えば、非特許文献2参照。)。したがって、単層カーボンナノチューブは、これらの特性を利用して、静電防止剤、導電性インク・塗料、水素吸蔵材、半導体、化学反応分野、燃料電池触媒担体、二次電池負極材、センサー、デバイス、複合材料の充填剤、宇宙航空、バイオ・医療分野等各種の技術分野における幅広い応用が期待されている。
カーボンナノチューブは、通常、アーク放電法、レーザ蒸着法、熱CVD(chemical vapor deposition)法、気相流動法等の各種製造方法によって製造される。アーク放電法は、一般に、炭素を電極としてアーク放電によりカーボンナノチューブを成長させる方法であり、カーボンナノチューブを大量に製造することができる。レーザ蒸着法は、一般に、レーザで黒鉛電極の一部を蒸発させてカーボンナノチューブを製造する方法である。熱CVD法は、一般に、基板上に金属触媒を添加しておき、ここに炭素源となる炭化水素を高温で熱分解して、カーボンナノチューブを製造する方法である。気相流動法は、一般に、有機遷移金属化合物と炭素源化合物をキャリアーガスとともに流しながら高温で反応させてカーボンナノチューブを製造する方法である。これらの他にも各種の方法、例えば、プラズマ化学気相蒸着装置を用いる方法又は熱化学気相蒸着装置を用いる方法等も知られている。
より具体的なカーボンナノチューブの製造方法として、例えば、テンプレートに炭素源のポリマーを配し、高温で焼成してカーボンナノチューブを高収率で製造する方法(特許文献1参照。)、大量にカーボンナノチューブを製造できる化学気相蒸着方法(特許文献2参照)、アモルファスカーボンナノチューブの製造方法(特許文献3参照)、触媒金属化合物特に触媒金属の塩を溶解状態で含む有機溶媒溶液を700〜1500℃に加熱した加熱炉中に導入することを特徴とするカーボンナノチューブの製造方法(特許文献4参照。)等が挙げられる。
これらのカーボンナノチューブの製造方法によってカーボンナノチューブを製造することができるが、多層カーボンナノチューブにはない前記特性を有する単層カーボンナノチューブを各種技術分野に活用するには、単層カーボンナノチューブを高純度で製造する必要がある。しかし、これらのカーボンナノチューブの製造方法によって得られるカーボンナノチューブは、多層カーボンナノチューブ又は少量の単層カーボンナノチューブと多量の多層カーボンナノチューブとの混合物である。特に、気相流動法、気相化学蒸着法においては、単層カーボンナノチューブの製造は非常に困難である。したがって、単層カーボンナノチューブを各種技術分野に活用するには、単層カーボンナノチューブを選択的に製造することのできる製造方法が求められている。
特開2003−146632号公報 特開2001−81564号公報 特開2002−293520号公報 特開2003−221215号公報 斉藤理一郎ら、「カーボンナノチューブの基礎と応用」、株式会社培風館、2004年3月31日発行、120頁 田中一義、「カーボンナノチューブ」、株式会社化学同人、2001年1月30日発行、第7章「カーボンナノチューブの機械的強度」参照
この発明は、高純度の単層カーボンナノチューブを製造することのできるカーボンナノチューブの製造方法を提供することを目的とする。
また、この発明は、高純度の単層カーボンナノチューブを連続的に大量生産することのできるカーボンナノチューブの製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段として、
請求項1は、1〜50m/secの流通線速度で水素ガスが流通する導出帯域に、原料炭化水素、メタロセン及び硫黄化合物を含有する原料混合物を、前記水素ガス及び前記原料混合物の合計質量に対して、前記原料炭化水素の濃度が0.01〜2.0質量%、前記メタロセンの濃度が0.001〜0.2質量%、及び、前記硫黄化合物の濃度が前記メタロセンに対して質量比で1/8〜4倍となる割合で、煙霧状に導出し、次いで、前記水素ガス及び導出された前記原料混合物を800〜1000℃に設定された反応帯域に流通させることを特徴とする単層カーボンナノチューブの製造方法であり、
請求項2は、前記導出帯域は、前記原料炭化水素の沸点以下の温度であることを特徴とする請求項1に記載の単層カーボンナノチューブの製造方法であり、
請求項3は、前記原料混合物は、前記反応帯域を0.1〜10秒で流通することを特徴とする請求項1又は2に記載の単層カーボンナノチューブの製造方法であり、
請求項4は、単層カーボンナノチューブの平均直径が0.5〜2nmである請求項1〜3のいずれか1項に記載の単層カーボンナノチューブの製造方法である。
この発明の単層カーボンナノチューブの製造方法においては、水素ガスが流通する導出帯域に原料混合物は所定濃度で煙霧状に導出されるから、微小液滴状態の原料混合物は水素ガス中に拡散しつつ、気化し、次いで、原料混合物に含まれるメタロセンが分解されるのにある程度の時間を要する。そうすると、メタロセンが分解して生成する金属微粒子の近傍には、他の金属微粒子よりも原料混合物に含まれる原料炭化水素が分解して生じた炭素原子が多く存在するから、複数の金属微粒子同士が凝集する前に、金属微粒子に複数の炭素原子が接触し、金属微粒子の表面に微小のメタルカーバイドが生成する。このメタルカーバイドに炭素原子が次々に接触し、その長さ方向に炭素原子が結合してチューブ状に成長する。ここで、金属微粒子は凝集していないから、メタルカーバイドも微小であり、このメタルカーバイドから成長するチューブは1層のグラフェン構造となる。したがって、この発明の単層カーボンナノチューブの製造方法によれば、高純度の単層カーボンナノチューブを選択的に製造することができる。
また、この発明の単層カーボンナノチューブの製造方法によれば、水素ガスを導出帯域及び反応帯域に連続して流通させるから、高純度の単層カーボンナノチューブを選択的にかつ連続的に製造することができる。
この発明に係る単層カーボンナノチューブの製造方法においては、一定の流速で流通している水素ガス中に原料混合物を煙霧状に導出する方法であるから、原料混合物が反応帯域を流通する時間が常に一定となり、ほぼ均一な物性を有する単層カーボンナノチューブを製造することができる。
図1は、この発明の単層カーボンナノチューブの製造方法を実施することができる装置の一例を示す概略図である。 図2は、カーボンナノチューブの生成機構を説明する図であり、図2(a)は、原料混合物を煙霧状に導出したときの単層カーボンナノチューブの生成機構を説明する図であり、図2(b)は、原料混合物を気体状に導出したときの多層カーボンナノチューブの生成機構を説明する図である。
符号の説明
1 装置
2 反応管
10 導出帯域
11 反応帯域
12 水素ガス導入手段
13 原料混合物導出手段
14 加熱手段
15 冷却手段
16 分離手段
17 原料混合物温度調節装置
18 整流板
19 ノズル先端部
30 原料混合物
31 メタロセン
32 原料炭化水素
33 硫黄化合物
34 炭素原子
35 メタルカーバイド
36 凝集した金属微粒子
37 凝集したメタルカーバイド
40 単層カーボンナノチューブ
41 多層カーボンナノチューブ
図1は、この発明の単層カーボンナノチューブの製造方法を実施することができる装置の一例を示す概略図である。
図1に示されるように、この装置1は、導出帯域10及びこの導出帯域10の下部に連続して設けられた反応帯域11を有する円筒形の反応管2と、前記導出帯域10の上部に設けられ、反応管2の内壁面に沿って水素ガスを流通させる水素ガス導入手段12と、水素ガス導入手段12によって水素ガスが流通する導出帯域10に連通し、原料混合物を導出帯域10に導出する原料混合物導出手段13と、反応帯域11を800〜1000℃に加熱する加熱手段14と、反応帯域11の下部に、反応帯域11から流通する水素ガス及び反応混合物を冷却する冷却手段15と、冷却手段15の下流部に、反応混合物から単層カーボンナノチューブを分離する分離手段16とを備えている。この装置1は、さらに、原料混合物導出手段13の外周を囲繞し、原料混合物の導出温度を調節する原料混合物温度調節装置17と、水素ガス導入手段12における導出帯域10のすぐ上流部に設けられた水素ガスの流れを均一化する整流板18とを備えている。この装置1は、さらに詳述すると、図1に示されるように、原料混合物導出手段例えば原料混合物導出ノズル13は、そのノズル先端部19近傍まで原料混合物温度調節装置17に囲繞され、反応管2の略中心近傍であって、水素ガス導入手段12に設けられた整流板18からノズル先端部19が突出する位置に配置されている。
この装置1は、気相流動法、気相化学蒸着法等に使用される縦型製造装置である。縦型製造装置1においては、導出帯域10下部に設けられた反応帯域11の余熱により、原料混合物導出手段13が加熱されやすいため、原料混合物温度調節装置17は、冷却装置とされている。
この発明に係る単層カーボンナノチューブの製造方法に用いられる水素ガスは、後述する原料炭化水素及び原料炭化水が分解して生成する炭素原子との反応性が低く、触媒機能及び単層カーボンナノチューブの生成を妨げることがないので、キャリアーガスとして好適に用いられる。この水素ガスは、原料炭化水素及び炭素原子との反応性が低く、触媒機能及び単層カーボンナノチューブ生成を妨げることのない純度、例えば、99.9%の純度を有しているのがよい。また、この発明の目的を達成することができれば、水素ガスは、反応帯域10における温度で酸化力のない、又は酸化力の弱い安定なガス、例えば窒素ガス、メタンガス等を、例えば、0.5質量%以下の含有量で含んでもよい。なお、水素ガスは水素ガスの一部を原料混合物の導出を助けるために原料混合物と共に原料混合物導出手段13から反応帯域10に導出してもよい。
この発明に係る単層カーボンナノチューブの製造方法に用いられる原料混合物は、原料炭化水素、メタロセン及び硫黄化合物を含有する。なお、原料混合物は、他の成分を含んでいてもよい。
原料炭化水素は高温で分解して炭素源となり得るものであればよい。その中でも芳香族炭化水素が炭素原子/水素原子比が高く比較的沸点の高い炭素源として優れている。原料混合物の導出容易性、安定性、取扱い及び入手の容易性等からベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン、芳香族炭化水素を多く含む石炭乾留油、炭化水素類の熱分解で得られる熱分解油、石炭液化油等が好適である。勿論、これらを含む炭化水素混合物を用いることもできる。また、原料炭化水素として、アルコール等のヘテロ原子を含む有機化合物を含む混合物を用いることもできる。
前記メタロセンは、触媒等として用いられる。メタロセンを用いると、単層カーボンナノチューブを連続的に高純度で製造することができる。メタロセンを形成する中心金属としては、例えば、Fe、Ti、V、Cr、Co、Ni及びRu等が挙げられ、メタロセンとしては、例えば、フェロセン、ニッケロセン、ジルコノセン、チタノセン等が挙げられる。この中でも、フェロセン及びニッケロセンが好ましく、フェロセンが特に好ましい。
前記硫黄化合物は、触媒等として用いられる。硫黄化合物を用いると、金属微粒子と炭素原子とが接触して生じるメタルカーバイドの融点を低下させ、効率よく単層カーボンナノチューブを製造することができる。硫黄化合物としては、高温で分解して硫黄を生成する化合物であればよく、例えば、メルカプタン類、スルフィド類、チオフェン類等の芳香族硫黄化合物、硫化水素、二硫化炭素等が挙げられる。この中でも、芳香族硫黄化合物が好適であり、芳香族硫黄化合物として例えばチオフェン、チオフェン類が好適である。
この発明に係る単層カーボンナノチューブの製造方法においては、まず、水素ガスを反応管2に導入する。すなわち、水素ガスは、図1に示されるように、1〜50m/secの流通線速度で水素ガス導入手段12から導出帯域10に挿入され、反応管2の内壁面に沿って流通される。水素ガスの流通線速度は、1〜5m/secであるのが好ましい。水素ガスの流通線速度が、1m/secよりも小さいと、水素ガスの気流が不安定となり収率が低下し、熱による流れの乱れが生じ、生成物が壁に付着して、多層カーボンナノチューブが生成することがあり、一方、50m/secよりも大きいと、水素ガスの気流が乱れ、また、原料混合物の昇温が不十分になり、収率が低下することがある。さらに、水素ガスの流通線速度が上記範囲にあると、反応管2の略中心に配置されたノズル先端19近傍を僅かに減圧にすることができ、原料混合物を13から所望のように導出させることが可能になるから、高純度の単層カーボンナノチューブを選択的に製造することができる。ここで、水素ガスの流通線速度は、前記水素ガス導入手段12から導入される水素ガスの初期線速度であり、例えば、導入手段に水素を導入するための配管中に設置された質量流量と、流量を調整するための弁により、水素流量を前記流通線速度3〜5m/secとなるように調整される。流通線速度は、質量流量計によって測定される。
この発明に係る単層カーボンナノチューブの製造方法においては、水素ガスは導出帯域10に導入される前に予備加熱しておくことが好ましい。水素ガスを予備加熱するには、例えば、水素ガス導入部12における水素ガス流路に、ヒータ等を配置し、又は、後述する冷却手段15を水素ガスの予備加熱用熱交換器として使用すればよい。
このようにして、反応管2に水素ガスを導入し、水素ガスの気流を安定させつつ、原料混合物を原料混合物導出手段13に供給する。この発明に係る単層カーボンナノチューブの製造方法において、原料混合物は、原料混合物導出手段13に、例えば、0.8〜1.3気圧、好ましくは1.0〜1.2気圧の供給圧となるように、供給される。また、原料混合物導出手段13は、原料混合物導出手段13内に供給された原料混合物が、その供給状態(供給圧、濃度等)において、原料炭化水素の沸点以下の温度、つまり、少なくとも原料混合物に含まれる原料炭化水素が気化せず、又は、原料混合物に含まれる各成分が分解しない温度、すなわち、原料混合物導出手段13内に供給された原料混合物が微小液滴状態を維持可能な温度に調整されることが重要であり、このような温度として、例えば、20〜200℃、好ましくは50〜150℃、さらに好ましくは50〜130℃である。
原料混合物導出手段13内に供給された原料混合物の温度を前記温度に調整する手段としては、例えば、図1に示されるように、原料混合物導出手段13の外周を囲繞するように設けられた原料混合物温度調節装置17等が挙げられる。この原料混合物温度調節装置17は、原料混合物導出手段13内に供給される原料混合物の温度を調節することができる一般的な温度調節装置であればよく、例えば、冷媒体又は熱媒体等の液体、冷却ガス又は加熱ガス等の気体を用いた冷却装置又は加熱装置、電熱ヒータ、反応管2で発生する熱を再利用するように循環させる熱循環装置等が挙げられる。なお、この熱循環装置において、冷却ガスに水素ガスを用いる場合には、この水素ガスをキャリアーガスとして水素ガス導入手段12から反応管2内に導入させることができる。
このようにして、水素ガスの気流が安定し、原料混合物導出手段13による原料混合物の導出準備が完了し、かつ、後述する反応帯域11の温度が800〜1000℃に到達したら、水素ガスが流通する導出帯域10(の水素ガス中)に、原料混合物を水素ガス及び原料混合物の合計に対して所定濃度で煙霧状に導出する。前記所定の濃度は、水素ガス及び原料混合物の合計質量に対して、原料混合物に含まれる原料炭化水素が0.01〜2.0質量%であり、原料混合物に含まれるメタロセンが0.001〜0.2質量%であり、原料混合物に含まれる硫黄化合物がメタロセンに対して質量比で1/8〜4倍である。原料炭化水素の濃度は、0.05〜0.7質量%であるのが好ましく、0.05〜0.5質量%であるのがさらに好ましい。メタロセンの濃度は、0.003〜0.05質量%であるのが好ましく、硫黄化合物の濃度は、メタロセンに対して質量比で1/5〜1倍であるのが好ましい。導出帯域10を流通する水素ガス中に原料混合物を前記所定の割合で導出すると、原料混合物に含まれるメタロセンが分解して生じる複数の金属微粒子が水素ガスに拡散して金属微粒子の近傍に他の金属粒子が存在する確立が極めて小さくなるから、金属微粒子同士が凝集する前に、金属微粒子は複数の炭素原子と接触して、単層カーボンナノチューブを選択的に製造することができる。
ここで、原料混合物に含まれる各成分の濃度は、水素ガス導入手段12から導入される水素ガスの、20℃、1atmにおける質量に換算した質量、水素ガス中に供給する原料混合物に含まれる各成分の質量、及びこれらの合計質量を算出し、これらの合計質量に対する各成分の濃度(質量%)を算出することにより得られる。
また、原料混合物を導出帯域10(の水素ガス中)に煙霧状に導出させると、微小液滴の原料混合物が気化し、次いで、原料混合物に含まれるメタロセンが分解されるのにある程度の時間を要するから、高純度の単層カーボンナノチューブを選択的に製造することができる。また、原料混合物導出手段13のノズル先端部19に、アモルファスカーボン、タール等の副生成物が付着することがなく、生産性が向上する。
このように原料混合物を煙霧状に導出する方法は、原料混合物を微小液滴の煙霧状に導出することができる方法であればよく、例えば、前記したように、原料混合物導出手段13に原料混合物を供給する供給圧を調整、例えば、0.8〜1.3気圧に調整する方法、水素ガス導入手段12によって導入され、ノズル先端部19近傍を流通する水素ガスの流通線速度を調整、例えば、前記原料混合物の供給圧よりも僅かに小さな圧力なるように流通線速度を調整する方法、原料混合物導出手段13のノズル先端部19の開口径を小さくする方法、原料混合物の温度を調整、例えば、原料炭化水素の沸点以下の温度に調整する方法、ノズル先端部19近傍の温度を調整、例えば、原料炭化水素の沸点以下の温度に調整する方法、又は、これらの方法を組み合わせた方法等が挙げられる。原料混合物を煙霧状に導出するには、これら方法のうち、少なくとも1つの方法を採用すればよい。
図1に示される装置1においては、開口径が小さなノズル先端部19を備えた原料混合物導出手段13に原料混合物を供給する供給圧を調整し、水素ガス導入手段12から流通される水素ガスによってノズル先端部19近傍を原料混合物導出手段13に供給された前記原料混合物の供給圧よりも僅かに低い圧力にすると共に、原料混合物導出手段13内に供給される原料混合物及びノズル先端部19から導出される原料混合物の状態が共に微小液滴となるように、原料混合物導出手段13及びノズル先端部19近傍の温度を調整する方法によって、原料混合物を微小液滴の煙霧状に導出するように成っている。すなわち、図1に示される装置1においては、原料混合物導出手段13及びノズル先端部19近傍の温度を原料混合物が微小液滴を維持できる温度に調整し、この温度状態において、原料混合物導出手段13に供給された原料混合物の供給圧とノズル先端部19近傍の圧力との圧力微差を利用して、徐々に及び/又は連続的に、原料混合物をノズル先端部19の開口から導出帯域10に引出すことによって、原料混合物を微小液滴の煙霧状に導出するようになっている。
反応管2におけるノズル先端部19近傍は、原料混合物導出手段13と同様に、導出帯域10に導出された直後の原料混合物が、その導出状態(圧力、濃度等)において、原料炭化水素の沸点以下の温度、つまり、少なくとも原料混合物に含まれる原料炭化水素が気化せず、又は、原料混合物に含まれる各成分が分解しない温度、すなわち、導出帯域10に導出された原料混合物がある時間において微小液滴状態を維持できる温度に調整されることが重要であり、このような温度として、例えば、200℃以下、好ましくは50〜200℃、さらに好ましくは80〜130℃に調整される。ノズル先端部19近傍の温度は、原料混合物導出手段13の温度と同一でも異なってもよい。
ノズル先端部19近傍の温度を前記した原料炭化水素の沸点以下の温度に調整する手段としては、例えば、水素ガス導入手段12から導入される水素ガスを予め加熱又は冷却する方法、水素ガス導入手段12から導入される水素ガスの流通線速度を調整する方法、ノズル先端部19近傍が位置する導出帯域10の外周部に加熱手段又は冷却手段を設置する方法、又は、これら方法を組み合わせた方法等が挙げられる。ここで、ノズル先端部19近傍の温度は、例えば、反応管2の外部から、光高温計等によって、測定することができる。
このようにして、原料混合物導出手段13及びノズル先端部19近傍の温度を原料炭化水素の沸点以下の温度に管理すると、導出帯域10の下部に連続して設けられた反応帯域11が800〜1000℃に加熱されているから、導出帯域10におけるノズル先端部19近傍から反応帯域11に近づくにつれて導出帯域10の温度が次第に上昇するように成っている。つまり、導出帯域10において、ノズル先端部19近傍は原料混合物が微小液滴状態を維持できる前記温度、つまり原料炭化水素の沸点以下の温度であり、反応帯域11に近づくにつれて温度が上昇し、反応帯域11の直前には800〜1000℃と成っている。
このような温度分布になっている導出帯域10に、所定濃度の原料混合物を煙霧状に導出すると、アモルファスカーボン、タール等の副生成物が生成する副反応を効果的に抑えて、高純度の単層カーボンナノチューブ選択的に製造することができる。この発明に係る単層カーボンナノチューブの製造方法により単層カーボンナノチューブが得られるメカニズムを、図2を参照して、考察する。なお、考察内容を簡略化するため、硫黄化合物の作用については省略する。また、以下の説明では、原料混合物に含まれる成分の分解反応及び炭素原子の結合が導出帯域10で主に起こるのか、反応帯域11で主に起こるのかは不明である。
まず、図2(a)に示されるように、原料混合物導出手段13から導出された原料混合物30は、初め微小液滴の煙霧状を維持しているが、導出帯域10を下降するにつれて、原料混合物30は水素ガス中に拡散すると共に、原料混合物30に含まれる原料炭化水素32が気化し、原料混合物30に含まれるメタロセン31及び硫黄化合物33が現れる。これと同時に又は少し遅れて、原料混合物30に含まれる原料炭化水素32が分解されて炭素原子34が生成し、また、原料混合物30に含まれるメタロセン31が分解されて金属微粒子33が生成する。つまり、メタロセン31が分解されるのにある程度の時間を要する。そうすると、原料混合物30は前記所定の濃度で導出され、かつ、原料炭化水素32及びメタロセン31等は水素ガス中に拡散しているから、金属微粒子33の近傍には、多数の炭素原子34が存在する。この状態において、複数の金属微粒子33同士が凝集する前に、金属微粒子33は複数の炭素原子34と接触し、金属微粒子33の表面に微小のメタルカーバイド35が生成する。このメタルカーバイド35の近傍にも多数の炭素原子34が存在するから、複数の炭素原子34がメタルカーバイド35に接触することによって、メタルカーバイド35を起点に炭素原子34がチューブ状に結合する。ここで、金属微粒子33は凝集していないから、メタルカーバイド35も微小であり、このメタルカーバイド35から成長するチューブは1層のグラフェン構造となり、単層カーボンナノチューブ40が生成する。
原料混合物導出手段13の温度及びノズル先端部19近傍の温度が20℃よりも低いと、導出された原料混合物の温度上昇が遅れて、原料炭化水素や触媒が確実に分解されず、単層カーボンナノチューブの生成量が低下することがある。
一方、ノズル先端部19近傍の温度が原料炭化水素の沸点を超える温度に調整され、又は、加えて、原料混合物導出手段13の温度が原料炭化水素の沸点を超える温度に調整されると、図2(b)に示されるように、原料混合物は、原料混合物導出手段13のノズル先端部19から煙霧状ではなく、気体として導出されることになる。そうすると、原料混合物導出手段13中で原料混合物の原料炭化水素32が気化し、原料混合物を導出する前に、原料混合物に含まれる成分31、32及び33が互いに拡散してしまい触媒機能が充分に発揮されないことがある。また、導出帯域10に導出されたメタロセン31が即座に分解され、生じた金属微粒子33同士が炭素原子34と接触する前に、金属微粒子33同士で凝集してしまう。その結果、凝集した金属微粒子36と炭素原子34とが接触して、凝集した金属微粒子36の表面に粒径の大きなメタルカーバイド37が生成する。そうすると、粒径の大きなメタルカーバイド37を起点に炭素原子34がチューブ状に結合する。ここで、金属微粒子33は凝集しているから、メタルカーバイド36は大きくなり、このメタルカーバイド36から成長するチューブは2層以上のグラフェン構造となり、多層カーボンナノチューブ(MWCNT)41が優先的に生成することになる。さらに、原料混合物導出手段13中で原料混合物が分解して、炭素原子、金属等が生成し、原料混合物導出手段13のノズル先端部19が詰まることがある。さらに、アモルファスカーボン、タール等の副生成物による収率及び純度が低下することがある。
なお、この発明に係る単層カーボンナノチューブの製造方法において、原料混合物導出手段13としてスプレー等を用いても、原料混合物は、大きな液滴として噴射口から噴射され、煙霧状に導出されることはないから、大きな液滴に含まれる多数のメタロセン31から生じる複数の金属微粒子同士が凝集して、粒径の非常に大きなメタルカーバイドが生成し、多層カーボンナノチューブが選択的に生成する。
このようにして導出される原料混合物は、導出線速度が水素ガスの流通線速度に対して、0.1〜0.9倍であるのがよく、0.6〜0.8倍であるのが特によい。原料混合物の導出線速度と水素ガスの流通線速度との線速度比が前記範囲にあると、導出帯域10及び/又は反応帯域11における原料炭化水素や触媒の分散性が高まり、生成する単層カーボンナノチューブの性状や純度、収率が向上する。
この発明に係る単層カーボンナノチューブの製造方法においては、前記したように、原料混合物を水素ガスの流通方向と略同一方向に導出させるのが好ましい。すなわち、原料混合物を反応管2の内壁面に衝突させるように、水素ガスの流通方向と異なる方向に導出させるのは好ましくはない。原料混合物を反応管2の内壁面に衝突するように導出すると、原料炭化水素が熱分解及び/又は触媒分解されて生じた炭素原子が反応管2の内壁面に堆積し、その結果、連続生産性に劣り、水素ガス及び生成した単層カーボンナノチューブの流れを阻害することがある。また、堆積した炭素原子から成長したカーボンナノチューブはその直径が極端に太くなってしまうことがある。原料混合物を反応管2の内壁面に衝突させないように水素ガス中に供給するには、例えば、図1に示されるように、水素ガス導入手段12から反応管2の内壁面に沿って水素ガスを流通させる方法、反応管2の水平断面における略中心近傍に原料混合物導出手段13を配置し、原料混合物を水素ガスの流通方向に略平行になるように導出する方法、又は、これらを組み合わせた方法等が挙げられる。
この発明に係る単層カーボンナノチューブの製造方法においては、次いで、水素ガス、導出された原料混合物、メタルカーバイド、炭素原子、金属微粒子等を800〜1000℃に設定された反応帯域11に流通させる。
反応帯域11は、加熱手段14により800〜1000℃に保たれている。これにより、反応帯域11に導かれた水素ガス、原料混合物等は急速に800〜1000℃の所望の温度に加熱される。反応帯域11の温度が、800℃未満であると、原料混合物の分解効率が低下し、単層カーボンナノチューブの収率が低下することがあり、一方、1000℃を超えると、これに伴って導出帯域10の温度も高くなり、その結果、粒径の大きなメタルカーバイドが生成することにより、多層カーボンナノチューブが生成することがある。
原料混合物、メタルカーバイド等が反応帯域11を流通する流通時間、すなわち、原料混合物、メタルカーバイド等が反応帯域11に滞留する滞留時間は、0.1〜10秒であるのが好ましく、0.3〜5秒であるのがより好ましい。流通時間がこの範囲であると、単層カーボンナノチューブの純度及び収率が向上する。
反応帯域11の温度は、例えば、図1に示されるように、反応帯域11に対応する反応管2の外周に設けられた加熱手段14によって、調節することができる。加熱手段14は、反応帯域11を800〜1000℃に加熱することができればよく、例えば、電熱ヒータ、高周波加熱、熱媒等の一般的な加熱手段を用いることができる。
この発明に係る単層カーボンナノチューブの製造方法においては、次いで、反応帯域11を流通してきた水素ガス、単層カーボンナノチューブ、副生成物等の反応混合物を冷却し、反応混合物から単層カーボンナノチューブを分離する。例えば、図1に示される装置1においては、反応帯域11で生成した単層カーボンナノチューブを含む反応混合物を、反応帯域11の下部に導き、反応帯域11の下部に設けられた冷却手段15によって冷却し、反応を停止する。冷却した反応混合物を、さらに、冷却手段15の下流部に導き、冷却手段15の下流部に設けられた分離手段16によって、反応混合物から単層カーボンナノチューブを分離する。
冷却手段15は、水、冷媒等を用いた冷却装置としてもよく、熱回収を図り生産性を向上させるのであれば、反応管2に導入又は導出される前の水素ガス又は原料混合物を冷媒として用いた冷却装置としてもよい。分離手段16は、フィルタ、サイクロン等が好適に利用できる。図1に示された装置1では、分離手段16としてフィルタを想定しているが、工業生産の場合はバッグフィルタ、サイクロン等が好適である。また、単層カーボンナノチューブの直径や長さにより分級することを目的として、複数のサイクロン、又は、サイクロンとバッグフィルタを組み合わせて利用してもよい。
このようにして分離された単層カーボンナノチューブは、約40質量%程度の金属分等を含むこともあるので、例えば、酸及び洗浄水を用いて定法により、触媒由来の金属分等を除去し、及び/又は、有機溶剤を用いて定法により、タール、未反応原料炭化水素等を除去することもできる。
単層カーボンナノチューブが分離された反応混合物は、大部分が水素ガスであるので、その全部又は一部を、そのまま、又は、不純物等を除去した後に、水素ガスとして再利用することもできる。
図1に示される装置1において、窒素ガス等を用いて、反応混合物を冷却手段15に導いてもよい。冷却手段15における冷媒として窒素ガスを使用する場合には、窒素ガスを循環させて、単層カーボンナノチューブの吹き出しに使用することもできる。
この発明に係る単層カーボンナノチューブの製造方法により得られる単層カーボンナノチューブは、その80質量%以上の単層カーボンナノチューブが、0.5〜2nmの直径を有しているのがよく、得られる単層カーボンナノチューブの重量平均直径が、0.5〜2nmであるのがさらによく、1〜2nmであるのが特によい。また、得られる単層カーボンナノチューブの80質量%以上の単層カーボンナノチューブが、長さ100〜10,000nmであるのがよく、50〜1,000nmであるのが特によい。
この発明に係るカーボンナノチューブの製造方法によれば、単層カーボンナノチューブの他に、例えば、多層カーボンナノチューブ、アモルファスカーボン、熱分解した炭化水素から生成するタール等の副生成物が生成しにくく、又は、生成することなく、原料炭化水素の炭素量に対して80質量%以上の収率で、高純度の単層カーボンナノチューブを製造することができる。
また、この発明の単層カーボンナノチューブの製造方法によれば、例えば、2nmの重量平均直径及び2μmの平均長さを有する単層カーボンナノチューブにおいて、その80質量%以上の単層カーボンナノチューブが、前記直径及び長さに対して±10%以内の範囲にある直径及び長さを有し、直径及び長さがほぼ均一な単層カーボンナノチューブを製造することができる。
なお、単層カーボンナノチューブは、透過型電子顕微鏡(TEM)による画像観察、及び、ラマンスペクトルにおける単層カーボンナノチューブ固有のラマンブリージングモード(the radical breathing mode(RBM))の有無よって、確認することができる。
この発明に係る単層カーボンナノチューブの製造方法おいては、流通している水素ガス中に原料混合物を導出して、単層カーボンナノチューブをバッチ式で製造することもできるし、連続生産可能で生産効率の点から、流通している水素ガス中に原料混合物を連続して導出し、単層カーボンナノチューブを連続式で製造することもできる。
図1に示される装置1は、この発明に係る単層カーボンナノチューブの製造方法に使用することができる装置の一例を示したものであり、この装置1以外の装置でもこの発明の単層カーボンナノチューブの製造方法を実施することができることはいうまでもない。また、装置1は、この発明の目的を達成することができる限り、種々の変形が可能である。例えば、装置1は、1つの原料混合物導出手段13を備えているが、原料混合物導出手段は複数備えていてもよい。また、装置1は、単層カーボンナノチューブの直径や長さをより厳密に制御することができる等の利点を有するので、縦型下降流式の装置とされているが、縦型上昇流式装置又は横型装置等であっても、この発明の目的とする高純度の単層カーボンナノチューブを製造することができる。
(実施例1〜3及び比較例1〜8)
図1に示される装置1を用いた。この装置1における反応管2の全長(導出帯域10と反応帯域11との合計長さ)は2mであり、反応管2の上部(ノズル先端部19)から反応管2の約1/6の位置までの領域を導出帯域10とし、導出帯域10に連続する帯域を反応帯域11とした。装置1における水素ガス導入手段12から1m/secの流通線速度となるように反応管2に水素ガスを導入し、反応管2の内壁面に沿って流通させた。一方、トルエン、フェロセン及びチオフェンを含有する原料混合物を1.1気圧の供給圧で、原料混合物導出手段13に供給し、表1に示す「原料混合物の供給温度」に調節し、表1に示す「反応温度」となるように、加熱手段14により反応帯域11を加熱した。このとき、ノズル先端部19近傍の温度を光高温計等によって測定したところ、トルエンの沸点以下の温度であった。
次いで、導出帯域10を流通する水素ガス及び原料混合物の組成が、水素ガス99.935質量%、トルエン0.05質量%、フェロセン0.01質量%及びチオフェン0.005質量%(合計100質量%)となる割合で、原料混合物導出手段13から原料混合物を導出させた。このとき、水素ガスの流通、原料混合物の供給温度、原料混合物の供給状態、及び、800〜1000℃の反応帯域11による余熱によって、導出した原料混合物は煙霧状であった。なお、原料混合物の導出量は、表1に示す「流通時間」となるように調整した。具体的には、実施例1の場合は、原料混合物の導出量は1mL/分であった。
各実施例及び各比較例の各条件で60分間連続して単層カーボンナノチューブを製造した。その後、分離手段16で分離されたカーボンナノチューブを酸及び洗浄水を用いて定法に従って洗浄し、生成物を得た。また、各実施例及び各比較例において、ノズル先端部19における付着物の有無及び付着量を、装置1特に反応帯域11を冷却後、空気で置換して、ノズル先端部19を目視で観察した。その結果を表1に示す。
また、各実施例及び比較例において、原料混合物導出量に対する炭素化合物の収率(質量%)、原料混合物導出量に対するカーボンナノチューブ(CNT)の収率(質量%)、及び、前記収率で得られたカーボンナノチューブに含まれる不純物の割合(質量%)を算出し、表2に示した。なお、表2における不純物は、単層カーボンナノチューブ以外の全ての生成物をいい、例えば、多層カーボンナノチューブ(MWCNT)、アモルファスカーボン、タール、すす等である。
さらに、各実施例及び各比較例で得られた生成物の複数検体を、無作為抽出し、ラマン分光法、透過型電子顕微鏡(TEM)及び走査型電子顕微鏡(SEM)により、単層カーボンナノチューブであるか否かを確認した。まず、
ラマンスペクトルにおける単層カーボンナノチューブ固有のラマンブリージングモード(the radical breathing mode(RBM))の有無によって、検体が単層カーボンナノチューブであるか否かを確認し、次いで、ラマンスペクトルにおける1590cm−1近辺に現れるGバンドと、1350cm−1近辺に表れる欠陥由来又は多層カーボンナノチューブ由来のDバンドとの強度比によって、検体中に、多層カーボンナノチューブが含まれているか否かを確認した。また、透過型電子顕微鏡(TEM)及び走査型電子顕微鏡(SEM)によって得られた画像から同様に検体を確認した。得られたカーボンナノチューブの層厚さ(層数)及び直径の結果を表2に示した。
Figure 0004968643
Figure 0004968643
ラマン分光法及び電子顕微鏡観察の結果並びに表2から明らかなように、実施例1〜3においては、水素ガスの流通線速度、原料混合物の濃度及び反応温度が何れもこの発明の範囲にあるから、無作為抽出したすべてのサンプルにおいて、多層カーボンナノチューブがほぼ含まれない高純度の単層カーボンナノチューブが得られた。一方、比較例1は、反応温度が低く、カーボンナノチューブ自体が生成しなかった。比較例2〜7は何れも、反応温度が高く、多層カーボンナノチューブが生成した。比較例8は、反応温度が高すぎて、カーボンナノチューブ自体が生成しなかった。
また、表1から明らかなように、実施例1〜3及び比較例1〜6においては、原料混合物の供給温度がトルエンの沸点以下の温度であり、原料混合物を煙霧状に導出できたので、ノズル先端部19には付着物がほとんど見られなかったのに対して、比較例7及び8は、原料混合物供給温度が350℃以上であるため、ノズル先端部19付近で原料混合物がガス化し、すなわち、気体状で導出し、ノズル先端部19付近に原料炭化水素に由来するタール等が多量に付着していた。
この発明の単層カーボンナノチューブの製造方法は、特異な特性を有する単層カーボンナノチューブを高純度で、所望により連続的に大量に、製造することができる。したがって、この発明の単層カーボンナノチューブの製造方法により得られる単層カーボンナノチューブは、その特異な特性を利用して、静電防止剤、導電性インク・塗料、水素吸蔵材、半導体、化学反応分野、燃料電池触媒担体、二次電池負極材、センサー、デバイス、複合材料の充填剤、宇宙航空、バイオ・医療分野等各種の技術分野において、幅広い応用が期待される。

Claims (4)

  1. 1〜50m/sの流通線速度で水素ガスが流通する導出帯域に、原料炭化水素、メタロセン及び硫黄化合物を含有する原料混合物を、前記水素ガス及び前記原料混合物の合計質量に対して、前記原料炭化水素の濃度が0.01〜2.0質量%、前記メタロセンの濃度が0.001〜0.2質量%、及び、前記硫黄化合物の濃度が前記メタロセンに対して質量比で1/8〜4倍となる割合で、煙霧状に導出し、次いで、前記水素ガス及び導出された前記原料混合物を800〜1000℃に設定された反応帯域に流通させることを特徴とする単層カーボンナノチューブの製造方法。
  2. 前記導出帯域は、前記原料炭化水素の沸点以下の温度であることを特徴とする請求項1に記載の単層カーボンナノチューブの製造方法。
  3. 前記原料混合物は、前記反応帯域を0.1〜10秒で流通することを特徴とする請求項1又は2に記載の単層カーボンナノチューブの製造方法。
  4. 単層カーボンナノチューブの平均直径が0.5〜2nmである請求項1〜3のいずれか1項に記載の単層カーボンナノチューブの製造方法。
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