JP2019006674A - カーボンナノ構造を生成する方法および装置 - Google Patents

カーボンナノ構造を生成する方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、カーボンナノ構造を製造するための既知の触媒を用いた方法の欠点を取り除き、大規模での、そしてナノ構造の技術的用途の種々の異なる領域の要求に合致する高い品質の、カーボンナノ構造を生成するための、比較的に費用の掛からない方法を提供するものである。【解決手段】以下のことが提案されている:触媒および600〜1200℃の温度を用いて、反応チャンバ中で、ガス状炭化水素の分解によって、カーボンナノ構造を生成する方法ならびにこの方法を実施するための装置。【選択図】 図6

Description

本発明は、炭化水素の触媒分解によるカーボンナノ構造の生成方法およびその生成のための装置に関する。
近年に至って、カーボンナノ構造は、独特の性質を備えた新規な材料を得る可能性のために、ますます注目を集めている。ナノ構造としては、フラーレン、カーボンナノチューブ(CNT)およびナノワイヤ、ナノダイヤモンド、ならびにカーボン球根状構造、グラフェンなどが挙げられる。それらの物品では、ナノチューブは、構造、直径、キラリティ、および層の数が異なる複数の種類がある。
当技術分野で開示されたカーボンナノ構造の種々の生成方法には、特には触媒表面上での炭化水素の熱分解の方法が含まれる。
例えば、カーボンナノチューブを生成するための、よく知られているBayer法がある(http://www.baytubes.com/)。この方法は、反応チャンバ中での、流動触媒での炭化水素ガスの分解を含んでいる。この触媒は予め調製されており、そして基材および、その表面上に堆積された活性触媒物質からなる粒子の形態である。反応チャンバ中では、触媒粒子は上方から降りて来て、そしてガス状物質(炭素源)は、底部から上方に、触媒ナノ粒子に向かって来る。多層カーボンナノチューブは、触媒を備えた基材上に、集塊の形態に成長する。集塊は、ろ過の間に、集塊をガス相から分離して、反応チャンバから取り出される。
上記の方法は、大規模の、連続プロセスでのナノチューブの生産を提供する。しかしながら、多層ナノチューブの集塊の形態での生産は、このプロセスの欠点の1つである。そのようなチューブは、低い品質を有しており、そして用途に好適な製品を得るためには集塊の更なる複雑な分散が必要とされる。
カーボンナノチューブの生成のための連続プロセスは従来技術に開示されている。それは、Cambridge University Technical Servicesによって提案されている(英国特許第2485339号、IPC C01B31/02)。この方法によれば、反応チャンバは、炭素源(例えば、メタン、CH)、触媒物質の蒸気(例えば、フェロセン、Fe(C)、および遅延剤(例えば、二硫化炭素、CS)からなるガス混合物で満たされる。例えば、管型の反応チャンバは、2mの長さおよび0.08mの直径を有しており、電気ヒータで加熱される。反応チャンバ中の温度は、触媒物質を分解するのに十分である。この温度で、遷移金属の原子は、解離され(例えば、鉄、Fe)、これが触媒ナノ粒子の成長をもたらす。同時に、遅延剤が分解され、硫黄、S原子を解離して、触媒粒子の抑制された成長をもたらす。所望の大きさの触媒ナノ粒子の調製は、触媒物質および遅延剤の比率を変えることによって、そして選択された温度によって、達成される。単層カーボンナノチューブは、繊維金属が炭素源と接触した時に形成される。
この方法では、上記のように、触媒ナノ粒子が、反応チャンバの体積中で直接に形成される。同じ体積の中で、ナノチューブが触媒のナノ粒子の表面上で成長する。そのような性質の異なるプロセスが、それらの制御および最適化を困難にすることは明らかである。従って、得られたカーボンナノ構造の性質を制御することに問題がある。
この問題の解決のためには、触媒ナノ粒子を生成するプロセス、ナノ粒子混合物、キャリアガス、および炭化水素の準備、反応混合物の加熱、ならびにカーボンナノ構造の形成の最終的な反応、を分離することが望ましい。この分類では、触媒ナノ粒子の形成の工程で、カーボンナノ構造の成長の制御および最適化をする機会がある。要求される温度で所定のガス混合物を調製することは、種々のガス成分の撹拌速度を制御すること、およびカーボンナノ構造を生成する全体のプロセスの制御を促進すること、を可能にさせる。
また、カーボンナノ構造が遊離の触媒ナノ粒子上で成長する装置では、反応チャンバの比較的に小さな体積だけが使用されることに注意しなければならない。第1に、そのことは生産性に影響する。第2に、反応チャンバの小さな体積のために、その中でのプロセスに対して、その壁の大きな影響がある。カーボンナノチューブは、壁の上に堆積および成長して、チャンバの体積を充填し、そしてそれらの形成の条件を変化させる。壁の上へのチューブの堆積および成長は、反応チャンバ中のガス状混合物の典型的な滞留時間(数秒から数十秒間)の間に、その混合物の原子および分子がチャンバの壁と繰り返し衝突するという事実に因るが、ここでは、2つの異なる、ナノ粒子の形成のプロセスがあり、一方のプロセスは、ガス相中での、触媒粒子の表面上への遊離のカーボンナノ粒子の形成であり、そして他方は、反応チャンバの壁の表面上へのナノ粒子の形成である。明らかに、ガス相中の、そして壁の表面上へのナノ粒子の形成のための最適な条件は異なり、そのためプロセスの制御は複雑である。一方で、反応チャンバの壁の上へのナノ粒子の形成は、カーボンナノ粒子のそれからの回収を複雑化し、より低い反応器生産性および最終製品のコストの増加をもたらす。
反応チャンバ中での、触媒ナノ粒子の供給源としての熱フィラメントの使用に基づく単層および多層カーボンナノチューブの製造方法が、従来技術(A. G. Nasibulin、Development of technologies for the production of nanoscale powders and carbon nanotubes by chemical vapor deposition、Doctor of the Sciencesの学位のための博士論文、Saint-Petersburg、Saint-Petersburg Technical University、2011)に開示されている。このフィラメントは、触媒材料:鉄またはニッケルで作られている。それを通して電流を流すことによって、抵抗加熱が発生し、それによってそれが加熱され、そして白熱のフィラメントの表面から、触媒物質が蒸発する。次いで、触媒材料の蒸気は、冷却されそして凝縮されて、触媒ナノ粒子の形成をもたらす。そのように得られた触媒ナノ粒子は、反応チャンバ中で炭素源と混合される。一酸化炭素COが、単層カーボンナノチューブの合成のための炭素源として用いられ、そしてエタノールCOまたはオクタノールC18Oが、多層CNTの生成のために用いられる。適切な温度で、炭素源は分解し、そして触媒ナノ粒子の表面上でカーボンナノ構造が成長する。
この方法は、上記の方法と同様に、反応チャンバの小さい大きさのために、低い生産性を有している。更に、作用混合物の加熱は、反応チャンバ内で、それが動く間に起こり、そしてこのプロセスは制御が困難である。
カーボンナノチューブの製造方法は、従来技術に開示されている。その方法によれば、反応チャンバは、500〜1200℃に維持され、そして蒸気の形態の触媒材料が生成され、この蒸気は次いで、反応チャンバ中で凝縮されて、遊離の触媒ナノ粒子を形成し、その表面上にカーボンナノ構造が、ガス状の炭化水素の分解によって形成される(米国特許第8137653号明細書、IPC B01J19/08、D01F9/127)。
触媒を含む物質の蒸気は、電気的アーク放電によって得られ、アーク放電は2つの電極の間で形成され、電極の少なくとも一方は、反応チャンバ中に配置された解放型の容器の形状であり、そして触媒を含む金属で満たされている。金属は、アーク放電の作用の下で溶融し、そのため、この方法では、電極は少なくとも部分的には溶融状態にあり、そして触媒を含む材料の蒸気の供給源として作用する。
この方法では、触媒を含む物質の蒸気の形成および触媒ナノ粒子の形成は、反応チャンバの中で直接に起こる。同じチャンバ内で、カーボンナノ構造の形成が起こる。上述のように、1つの容器の中でのそれらの固有のプロセスのそのような違いの存在が、それらの制御および最適化を複雑にする。従って、得られたカーボンナノ構造の性質を制御することの問題がある。
従って、カーボンナノチューブの触媒を用いた既存の製造方法は、上記のような不利益を有している。従って、課題は、カーボンナノ構造を製造するための既知の触媒を用いた方法の欠点を取り除くこと、ならびに、大規模での、そしてナノ構造の技術的用途の種々の異なる領域の要求に合致する高い品質の、カーボンナノ構造を生成するための、比較的に費用の掛からない方法を開発することである。
本発明は、カーボンナノ構造を生成する方法およびその方法の実施のための装置を開発するという課題を解決するものである。この方法は、商業的規模でカーボンナノ構造を生成し、同時に凝集の程度および反応チャンバの壁のプロセスへの影響を低減し、ならびにそれらのナノ構造の調製のプロセスの制御を向上させることを可能にする。
図1には、本方法を実施するための方法および装置の図が示されている。 図2には、作用混合物を調製するための手段の第1の態様が示されている。 図3には、作用混合物を調製するための手段の第2の態様が示されている。 図4には、作用混合物を調製するための手段の第3の態様が示されている。 図5には、作用混合物を調製するための手段の第4の態様が示されている。 図6には、作用混合物を調製するための手段の第5の態様が示されている。 図7には、記載した方法によって得られたナノ材料の写真が示されている。
この課題を解決するために、触媒の存在下で、そして600〜1200℃の温度での、反応チャンバ中での炭化水素ガスの分解によるカーボンナノ構造の生成方法は、以下の工程を含んでいる。
(a)400〜1400℃の温度を有し、そして触媒物質を含むナノ粒子、キャリアガスおよびガス状炭化水素を含む、作用混合物を準備する工程、触媒物質を含むナノ粒子は、100nm未満、好ましくは1〜40nmの平均粒径を有しており、そしてこのナノ粒子は、触媒材料を含む化合物の蒸気または分解生成物の凝縮によって形成される;
(b)この反応混合物を、少なくとも0.03mの体積を有し、そして少なくとも0.1mの向かい合う壁の間の距離もしくはその直径を有する反応チャンバ中に供給する工程;
(c)カーボンナノ構造を反応チャンバから、炭化水素分解のガス状生成物の流れの中で、排出する工程;
(d)カーボンナノ構造を、炭化水素分解のガス状生成物から、例えばろ過によって、分離する工程。
反応チャンバ中の作用混合物の供給速度は、この混合物のその中での滞留時間が0.05〜100分間であるように、維持されている。
この方法では、ガス状炭化水素は、好ましくは、天然ガス、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、エチレン、プロピレン、脂肪族炭化水素、炭素原子が1〜10の範囲である炭化水素、単環または、縮合もしくは隔離された環を備えた二環式の芳香族炭化水素ならびにオレフィンC2x、ここでxは2、3もしくは4、他のガス状炭化水素、高い飽和蒸気圧を有する炭化水素、エチルアルコール、アントラセンの蒸気もしくはアントラセンオイル、それらの2種、3種または4種以上の混合物の群から選択される。
この方法のための触媒物質は、以下の群から選択される:第5B族遷移金属、第6B族の遷移金属、第8族の遷移金属、好ましくは鉄、または遷移金属に属する2種、3種または4種以上の元素の混合物。
この方法では、キャリアガスは、好ましくは、不活性ガスまたは水素、窒素、アンモニア、炭化水素、アルコール蒸気またはそれらの2種、3種もしくは4種以上の混合物の群から選択される。
触媒物質を含むナノ粒子は、カーボンナノ構造の核を含むことができる。
触媒物質を含む蒸気は、蒸発チャンバ中で、流動ガスの雰囲気中で、触媒物質を含むワイヤの電気爆発によって、電流のインパルスがそれを通った時に、調製することができる。この場合の電流密度は、ワイヤ材料が、液滴の形成なしに、蒸気相に移動するのに十分でなければならない。それは、10〜10A/mmの電流密度で起こる。このワイヤの典型的な直径は、0.02mm〜0.5mmの範囲から選ぶことができるが、しかしながらそれらの値には限定されない。最適なワイヤ直径は、0.05〜0.2mmの範囲である。
流動ガスは、好ましくは、不活性ガス、炭化水素、窒素、アルコール蒸気、およびそれらの2種、3種もしくは4種以上の混合物の群から選択される。
態様の1つでは、作用混合物の生成の工程で、触媒物質を含むナノ粒子を伴う流動ガスは、ガス状炭化水素と、そして次いでキャリアガスと混合することができる。この場合には、流動ガスは、不活性ガスまたは窒素、または炭化水素、またはそれらの混合物のいずれかであることができる。
他の態様では、作用混合物を生成する工程で、触媒物質を含むナノ粒子を伴う流動ガスは、キャリアガスと、そして更にはガス状炭化水素と混合することができる。この場合には、流動ガスは、不活性ガスまたは窒素のいずれかである。
作用混合物を生成する工程では、触媒物資を含むナノ粒子を伴う流動ガスは、キャリアガスと混合することができる。この場合には、流動ガスは、ガス状炭化水素、または不活性ガスもしくは窒素との炭化水素混合物である。
触媒物質を含む蒸気は、蒸発チャンバ中で、2つの電極の間で形成された電気アーク放電によって調製することができ、電極の少なくとも一方は、触媒物質を含んでいる。この電極は、触媒物質を含み、そして少なくとも一部が溶融している金属で満たされた解放型の容器に形作られていることができる。
触媒物質を含む電極は、アーク放電の作用の下で溶融し、そして蒸発する。結果として得られる蒸気は、凝縮して触媒物質を含むナノ粒子を形成する。他の電極の材料は、例えば、グラファイトであることができる。作用混合物の調製の工程では、キャリアガスは、蒸気チャンバを通過し、そこでキャリアガスが、触媒物質を含むナノ粒子を捕捉し、それからそれは、ガス状炭化水素と混合される。
触媒物質を含む蒸気は、蒸発チャンバ中で、2つの電極間で形成される電気的アーク放電によって調製することができ、それらの電極のそれぞれは、触媒物質を含み、そして少なくとも一部が溶融されている金属で満たされた解放型の容器として構成される。このチャンバは、2つの部分に分割されており、それぞれの電極が別の部分にあり、そしてこれらの部分は、放電路によって相互連結されており、放電路には、プラズマ形成ガスが、渦巻き型の流れとして供給される。このプラズマ形成ガスは、炭化水素ガス、不活性ガス、水素、窒素、アンモニア、およびそれらの少なくとも2種の混合物の群から選択される。作用混合物を調製する工程では、キャリアガスが、蒸発チャンバを通過し、そこでそれは触媒物質を含むナノ粒子を捕捉し、それからそれは、ガス状炭化水素と混合される。
液体または固体の有機金属化合物を、触媒物質の供給源として用いることができる。
液体の有機金属化合物は、好ましくはペンタカルボニル鉄であるが、本発明を限定するものではなく、そして他の好適な物質を用いることができる。
固体の金属化合物は、好ましくは、フェロセン、ニッケロセン、コバルトセンの群から選択されるが、しかしながら本発明はそれらには限定されず、そして他の好適な物質を用いることができる。
有機金属化合物が液体である場合には、作用混合物を調製する工程では、液体の有機金属化合物は、少なくとも沸点に加熱することによって蒸発され、そして得られた蒸気は、それらを400〜1400℃の温度に予備加熱されたキャリアガスと混合することによって、またはヒータによってそれらを加熱することによって、少なくとも分解温度まで加熱される。
有機金属化合物が固体である場合には、作用混合物を調製する工程では、有機金属化合物は、予め、少なくともその融点に加熱することによって溶融され、そして次いで少なくとも沸点に加熱することによって蒸発され、そして結果として得られた蒸気は、少なくともそれらの分解温度まで加熱される。分解温度までの加熱は、蒸気を、400〜1400℃の温度に予備加熱されたキャリアガスと混合することによって、またはヒータによってそれらを加熱することによって、達成することができる。
また、固体の有機金属化合物の蒸気は、その化合物の微細な粉末をスプレーガスと共にスプレーすることによって、そしてこの粉末−ガス混合物をこの化合物の沸点まで加熱することによって調製することができる。次いで、結果として得られる蒸気は、有機金属化合物の分解温度まで加熱される。この化合物が、固体状態から直接に分解することができる場合には、有機金属化合物の分解は、固体の粉末相から、蒸発の工程を省いて起こる。分解温度までの加熱は、慣用のヒータによって、または400〜1400℃の温度に予備加熱された熱キャリアガスと混合することによって、与えることができる。
有機金属化合物の分解のプロセスを最適化し、そして最適な大きさの触媒ナノ粒子を得るために、この粉末−ガス混合物中に、またはガスと有機金属化合物の蒸気との混合物中に、ガス状炭化水素を導入することができる、例えば、チオフェンもしくは他の硫黄含有化合物または水蒸気。ヒータの負荷を低減させるために、ガス状炭化水素は、400℃以上の温度に予備加熱することができる。
有機金属化合物の蒸気と混合した後のキャリアガスは、更に、作用混合物を生成させるために、ガス状炭化水素と混合される。
反応チャンバの壁上に堆積または形成されたカーボンナノ構造は、機械的な手段によって取り出すことができ、例えば、そのような手段は、チャンバ内に配置され、可動式に搭載されたスクレーパーリングであることができ、それはチャンバの軸に沿って作動する間に、壁からカーボンナノ構造を取り外す。
必要であれば、作用混合物は、反応チャンバ中に供給される前に、更に加熱される。
カーボンナノ構造を生成するための提案された装置は、記載した方法の実施に用いることができる。この装置は、作用混合物のための入口および出口と、炭化水素分解の生成物のための出口とを設けられた反応チャンバ、触媒物質を含むナノ粒子、キャリアガス、炭化水素ガスを含む作用混合物を調製する手段、ならびにカーボンナノ構造を、炭化水素の分解のガス状生成物から分離するためのフィルタ、を含んでおり、この反応チャンバは、少なくとも0.03mの体積および、少なくとも0.1mの、反応チャンバの向き合う壁の間の距離、または直径を有している。
作用混合物を調製するための手段は、第1の態様で配置することができる。この手段は、電気的インパルスの供給源を与えられた蒸発チャンバを含むことができる。このチャンバの中では、触媒物質を含む微細な金属ワイヤがある。このワイヤは、電気的なインパルスがそれを通過するときに、爆発するように構成されている。電流の密度は、10〜10A/mmの範囲であり、そしてこのチャンバは、流動ガスの入口および、触媒物質を含むナノ粒子とのその混合物のための出口、およびその混合物を、ガス状炭化水素と、もしくはキャリアガスと混合するためのユニット、を与えられている。
作用混合物を調製するための手段は、第2の態様で配置することができ、この手段は、2つの電極を含む蒸発チャンバを含むことができ、この電極の一方は、触媒物質を含む材料で作られており、それはそれらの電極間の電気的なアーク放電の作用の下で、溶融し、そして蒸発することができ、このチャンバは、キャリアガスの入口およびキャリアガスと、触媒物質を含むナノ粒子との混合物のための出口、そしてまたキャリアガスとナノ粒子との混合物をガス状炭化水素と混合するためのユニットを与えられている。電極は、触媒物質を含む材料で作られており、溶融することができ、そして金属で満たされた開放型の容器の形状をとることができる。
作用混合物を調製するための手段は、第3の態様で配置することができ、この手段は、2つの電極を含む蒸発チャンバを含むことができ、それぞれの電極は触媒物質を含む金属で満たされた開放型の容器の形状に作られ、そしてこれらの電極の間の電気的なアーク放電の作用の下で溶融し、そして蒸発するように構成され、このチャンバは、2つの部分に分割され、そしてそれぞれの電極は、別の部分に配置される。このチャンバのこれらの部分は、放電路によって相互連結されており、放電路は、プラズマ形成ガスが、渦巻き型の流れで入るように構成された、プラズマ形成ガスのための入口を設けられており、そしてこの経路は、キャリアガスの入口および、触媒物質を含むナノ粒子とのキャリアガス混合物のための出口、ならびにキャリアガスのナノ粒子との混合物とガス状炭化水素を混合するためのユニットを与えられている。
作用混合物を調製するための手段は、第4の態様で配置することができ、そして連続したヒータを備えた、液体の有機金属化合物の蒸発経路および分解経路、触媒物質を含むナノ粒子との熱キャリアガスのための入口、ならびにそれらをガス状炭化水素と混合するためのユニットを含んでいる。
固体の有機金属化合物のための作用混合物を調製するための同じ手段には、有機金属化合物の溶融チャンバが設けられ、このチャンバは、分配器を通して蒸発経路へと連結されている。
作用混合物を調製する手段は、第5の態様で構成することができる。この手段は、分配器を通して、粉末スプレー経路に連結された、有機金属化合物の粉末のための容器を含んでおり、それは次には、有機金属物質の分解の経路に連結された、有機金属化合物の粉末のための蒸発経路に連結されている。有機金属物質の分解の経路には、キャリアガスの入口および、触媒物質を含むナノ粒子を伴うキャリアガスの出口が設けられている。その出口は、混合ユニットに連結されており、それはまた、炭化水素の入口および、作用混合物のための出口を有している。
また、反応チャンバは、反応チャンバの壁上に堆積または形成されたナノ構造の壁をきれいにする手段を与えられることができる。
図1には、カーボンナノ構造を生成するための、そして特許請求した方法を実施するための、装置の全体的な図が示されている。図において、1は反応チャンバであり、2は作用混合物であり、3は作用混合物を調製する手段であり、4は炭化水素分解の生成物であり、5はフィルタであり、6はカーボンナノ構造であり、40はガス状廃棄物である。
このプロセスは、以下のように実施される。
作用混合物を調製するための手段3は、そのような予備形成された流れを混合し、それによって結果として得られる混合物は、キャリアガス、触媒物質を含むナノ粒子、およびガス状炭化水素を含んでいる。この混合物の温度は、400〜1400℃の範囲に維持される。作用混合物3を調製するための手段における作用混合物がより低い温度を有する場合には、それは更に加熱される。作用混合物中に含まれ、そして触媒物質を含むナノ粒子は、100nm未満、好ましくは1〜40nmの平均粒径を有しており、そして蒸気の凝縮によって形成されるか、またはそれらは触媒物質を含む化合物の分解の生成物である。
上記の温度を有する調製された作用混合物2は、0.03m以上の体積、および少なくとも0.1m反応チャンバの向かい合う壁の間の距離もしくは直径を有する反応チャンバ1中に供給される。作用混合物は、このチャンバ中のその滞留時間が0.05〜100分間であるような速度で供給される。好ましい滞留時間は、10秒間である。
カーボンナノ構造の形成へのチャンバ壁の影響を低減するために、分子の壁との衝突の数を最小化することが求められる。このことは、反応チャンバの大きさを、ガス粒子の大部分が、このチャンバ中のその滞在の間に、壁に向かう時間がないような値に、大きくすることによって達成される。このことは、次には、このチャンバの最も近い壁の間の距離、または直径(d)が、反応チャンバ中のそれらの滞留時間(t)の間の混合物分子の特性拡散距離(L)よりも少なくとも実質的に大きい、すなわち、d>L、という条件の下で達成される。Lの値は、よく知られた式、L=(D・t)0.5(ここでDは拡散係数である)によって予測することができる。反応チャンバ中の、約900℃の温度でのガスについての拡散係数の値は、D=10−4/sである。従って、ガス混合物の滞留時間、t=10sでは、得られた拡散距離、L=10−1mであり、または反応チャンバの向かい合う壁の間の距離の値、またはその直径は、少なくとも0.1mでなければならない。望ましくは、チャンバのこの距離、または直径は、0.3m以上である。従って、そのような最小の、壁の間の距離、またはそのようなチャンバの直径が存在する場合には、その体積は、0.03m以上でなければならない。
600〜1200℃の温度の反応チャンバ1では、作用混合物2のガス状炭化水素の分解が起こり、遊離炭素の形成をもたらし、それが、触媒ナノ粒子の表面上で、カーボン構造、例えばカーボンナノチューブに形成される。形成されたナノ構造は、炭化水素分解生成物およびキャリアガス4の残渣からなるガスと共に、反応チャンバから取り出される。
本方法で用いられるガス状炭化水素は、有利には、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、エチレン、プロピレン、脂肪族炭化水素、炭素原子数が1〜10の範囲(すなわち、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10)の炭化水素、単環式または二環式の芳香族炭化水素およびオレフィン、C2x(ここで、xは2、3または4)、アントラセンの蒸気もしくはアントラセンオイル、他のガス状炭化水素、高蒸気圧を有する炭化水素、エチルアルコールならびにそれらの混合物を含む群に属している。ガス状炭化水素は、カーボンナノ構造の生成のための原料である。
カーボンナノ構造を最終製品6として分離するために、炭化水素分解の生成物を、フィルタ5またはサイクロン、または他の等価の手段を通過させて、固相を気相40から分離することが必要となる。炭化水素分解の生成物は、固相を気相から分離する前に、予備冷却することができる。
特許請求した方法では、触媒物質を含むナノ粒子が、反応チャンバ中に供給されることが必要である。それらの粒子は、触媒物質の他の化学物質との化合物、および純粋な物質、例えば鉄の粒子であることができる。ナノ粒子は、作用混合物の流れの中で、反応チャンバ中に供給される。触媒物質を含むナノ粒子は、100nm未満、好ましくは1〜40nmの平均粒径を有している。そのようなナノ粒子は、作用混合物の調製の工程の間に、触媒物質を含む化合物の蒸気または分解生成物を凝縮することによって調製される。触媒物質を含むこの蒸気または分解生成物は、種々の装置を用いた作用混合物の調製の工程で得られる。
図2は、第1の態様における作用混合物の調製のための手段を示しており、この中で、2は作用混合物であり、7は蒸発チャンバであり、8はワイヤであり、9はワイヤコイルであり、10はワイヤを供給する手段であり、11は高電圧電極であり、12は電極であり、13は高電圧パルスの発生器であり、14はガス流であり、15は触媒物質のナノ粒子を伴う流動ガスであり、16はキャリアガスであり、17はガス状炭化水素であり、18は混合ユニットである。
作用混合物2の調製のためのこの手段では、触媒物質を含むナノ粒子は、触媒物質を含む細い金属ワイヤ8に電流パルスを通した時に、細い金属ワイヤ8の電気的な爆発によって得られる。この電気的爆発の間に、このワイヤを通して流れる電流の密度は、10〜10A/mmである。電流パルスの供給源は、高電圧パルス発生器13である。ワイヤは、全てを触媒物質で作ることができ、または触媒と他の物質との混合物を含むことができる。
ワイヤは、蒸発チャンバ7中に配置されている。ワイヤは、スプール9上に巻かれており、それはワイヤ10を供給するための手段によって制御されている。ワイヤの爆発する部分は、高電圧電極11と他の電極12との間に配置されている。高電圧パルス発生器からのインパルスが電極に印加されると、ワイヤは爆発して触媒物質を含む蒸気を生成する。同時に、流動ガス14が、蒸発チャンバ中に供給される。このガスの雰囲気中で、ナノ粒子が、触媒を含む物質の蒸気の凝縮によって形成される。触媒を含む物質のナノ粒子を伴う流動ガス15は、蒸発チャンバから、混合ユニット18中へと通過し、そこでそれは最初にキャリアガス16と混合される。更に、触媒物質を含むナノ粒子を伴うキャリアガスは、ガス状炭化水素17と混合されるが、ガス状炭化水素17は、400℃以上の温度に予備加熱されることができる。結果として、混合ユニット18中に、全ての成分が存在し、そして完成された作用混合物2は、反応チャンバ中に流れ込む。
作用混合物の調製の他の態様では、触媒物質のナノ粒子を伴う流動ガス15は、最初にガス状炭化水素と、そして次いでキャリアガスと混合される。
図3には、第2の態様で作用混合物を調製するための手段が示されている。
ここで、2は作用混合物であり、7は蒸発チャンバであり、16はキャリアガスであり、17はガス状炭化水素であり、18は混合ユニットであり、19は固体電極であり、20は部分的に溶融した電極であり、21は電極の溶融した部分であり、22は触媒物質を含むナノ粒子を伴うキャリアガスである。
作用混合物の調製のためのこの手段においては、触媒物質を含むナノ粒子は、2つの電極19および20の間の電気的アーク放電を用いて得られる。電極20は、電気的アーク放電の作用の下で溶融し、そして触媒物質を含むことができる材料で満たされた容器の形状に構成される。両方の電極は、蒸発チャンバ7中に、互いに向き合って配置される。これらの電極の間で電気的放電があった場合には、電極20は、触媒物質の蒸気を形成ながら、溶融し始める。この蒸気は、蒸発チャンバの体積に入る。同時に、キャリアガスが、蒸発チャンバ16へと供給される。このガス中に、触媒物質の蒸気が、触媒物質を含むナノ粒子を形成しながら凝縮する。触媒物質を含むナノ粒子を伴うキャリアガス22は、蒸発チャンバから排出されて、そして混合ユニット18中に供給される。
また、混合ユニットは、ガス状炭化水素17を供給され、ガス状炭化水素17は、熱分解温度を越えない温度、好ましくは400℃以上、まで予備加熱することができる。混合ユニット中で得られた混合物は、作用混合物2であり、そして反応チャンバ中に供給される。
図4には、第3の態様で作用混合物を調製するための手段が示されている。
ここで、2は作用混合物であり、7は蒸発チャンバであり、16はキャリアガスであり、17はガス状炭化水素であり、18は混合ユニットであり、20は部分的に溶融した電極であり、21は電極の溶融した部分であり、22はナノ粒子を伴うキャリアガスであり、23は蒸発チャンバの部分の間のガス経路であり、24は電源であり、25は放電路であり、26は渦流チャンバであり、27はプラズマ形成ガスである。
作用混合物の調製のためのこの手段においては、触媒物質を含むナノ粒子は、2つの部分的に溶融した電極20の間の電気的アーク放電によって得られる。
蒸発チャンバ7は、2つの電極を含み、それぞれは、触媒物質を含む材料で満たされた容器として形作られるか、またはそれはまさに触媒物質、例えば鉄であることができる。
この手段は、蒸発チャンバ7の別個の部分の中に配置された2つの電極20を含んでいる。両方の電極は、触媒物質を含む材料で満たされた開放型の容器の形状であるか、またはそのまま触媒である。また、両方の電極は、放電の影響下で溶融および蒸発することができる。蒸発チャンバ7の2つの部分は、ガス経路23および放電路25で相互連結されており、放電路25は、プラズマ形成ガス27を供給されて、この放電路中の電気的アールを維持する。放電路には、放電路の中央に形成された入口を通して、プラズマ形成ガス27が供給されて、このガスの渦巻きの動きを形成する。このことが、放電路において安定した電気的アーク放電を得ることを可能にさせる。プラズマ形成ガスは、慣用の、そしてよく知られた方法を用いて、放電路中に、渦巻きの流れの形態で導入される。例えば、プラズマ形成ガスは、アーク放電を安定させる渦巻き流を形成するように、放電路に接線方向に導入することができる。このプラズマ形成ガスは、ガス状炭化水素または不活性ガス、および窒素、水素、およびアンモニアの群からの1種もしくは2種以上のガスを含むことができる。
蒸発チャンバは、キャリアガスのための入口16(その中に触媒を含む物質が蒸発する)、および触媒物質ナノ粒子22を伴うキャリアガスのための出口を設けられている。両方の電極は、全体が触媒物質で作られていることができ、または触媒と他の物質との混合物を含むことができる。電極は、20%超、30%超、40%超、50%超、60%超、70%超、80%超、90%超、95%超およびほぼ100%などまでの触媒物質を含むことができる。電気的放電における電極の蒸発によって得られた触媒物質を含む蒸気は、キャリアガスの雰囲気中で凝縮する。電極は、全体を触媒物質から作ることができ、または触媒と他の物質との混合物を含むことができる。
蒸発チャンバ7からのナノ粒子を伴うキャリアガス22は、混合ユニット18中に入り、そこでそれは、少なくとも400℃以下に予備加熱されたガス状炭化水素と混合される。ガス状炭化水素は、異なるより低い温度を有することができる、または更には加熱されていないことができることに注意しなければならない。しかしながら、炭化水素が予備加熱される場合には、作用混合物の調製のプロセスは、より短時間しか必要としない。調製された作用混合物2は、反応チャンバ中に供給される。
図5には、第4の態様で作用混合物を調製するための手段が示されている。
ここで、16はキャリアガスであり、17はガス状炭化水素であり、18は混合ユニットであり、22はナノ粒子を伴うキャリアガスであり、28は有機金属化合物のための溶融チャンバであり、29は分配器であり、30は溶融した有機金属化合物であり、31は有機金属化合物の蒸発の流路であり、32は有機金属物質の蒸気であり、33は有機金属化合物の分解経路である。
触媒物質を含むナノ粒子を得るための反応混合物の調製のためのこの手段では、固体の有機金属化合物が用いられる。最初の固体有機金属化合物、例えば、フェロセン((C55Fe、が溶融チャンバ28中で溶融し、この中では、溶融に必要な温度が、ヒータによって与えられる。溶融チャンバから、溶融した有機金属化合物30が、分配器29を通して、蒸発経路31に入り、分配器29は、物質の供給速度を調整することを可能にする。溶融チャンバは、注入器として構成することができる。この場合には、それは分配器の機能を更に果たす。物質がヒータによって適切な温度に加熱された場合には、溶融は注入器の中で起こる。投入は、注入器のピストンの均一な動作で起こり、それによって溶融した物質が、蒸発経路31中に押し出される。蒸発チャンネル31では、溶融した有機金属化合物が、ヒータによって、沸騰するまで加熱される。
有機金属物質32の蒸気は、沸騰のプロセスで形成される。この蒸気は、分解経路33中に入り、そこでそれは熱キャリアガス16と混合される。蒸発および分解経路は、一体的に構成することができる。この場合には、蒸発および分解経路は、キャリアガスのための入口を設けられる。分解経路では、温度は、有機金属物質の分解温度以上に維持される。この経路の温度は、ヒータによって維持される。チャンバに入るキャリアガスの温度は、600〜1400℃である。キャリアガスの雰囲気中で、有機金属化合物は分解され、そして触媒物質を含む分解生成物が、ナノ粒子、例えば、フェロセンの分解によって形成された鉄を含むナノ粒子、に凝縮する。ナノ粒子を伴うキャリアガス22は、更に混合ユニットへと通過し、そこでそれは予備加熱されたガス状炭化水素と混合される。結果として得られた作用混合物2は、反応チャンバ中に入り、そこで上記のプロセスが起こる。
作用混合物の調製のためのこの手段は、液体の有機金属化合物のために変更することができる。液体の有機金属化合物が本方法に用いられる場合には、溶融チャンバの必要性がなく、そして液体の有機金属化合物は、蒸発および分解経路中に直接に供給される。作用混合物の調製の残りの操作は同じである。
図6には、第5の態様で作用混合物を調製するための手段が示されている。
ここで、16はキャリアガスであり、17はガス状炭化水素であり、18は混合ユニットであり、22はナノ粒子を含むキャリアガスであり、29は分配器であり、31は有機金属化合物のための蒸発経路であり、33は有機金属化合物のための分解経路であり、35は有機金属化合物の粉末のための容器であり、36は有機金属化合物のためのスプレー経路であり、38はスプレーガスであり、39は有機金属化合物の粉末である。
触媒物質を含むナノ粒子を得るための反応混合物の調製のためのこの手段では、微細な粉末の形態の、固体の有機金属化合物が用いられる。
有機金属化合物の微細な粉末39が、有機金属化合物の粉末のための容器35中に配置される。この容器からの粉末は、分配器29を通して、スプレー経路36に入り、それを通して、スプレーガス38が、粉末粒子を噴霧しながら通過する。このスプレーガスは、好ましくは不活性ガスまたは、キャリアガスと同じガスである。このガスを伴った粉末は、蒸発経路31に入り、そこでそれは加熱され、そして蒸発する。次いで、粉末の蒸気は、分解経路33中を通過し、それを通して、キャリアガス16もまた通過する。分解経路では、有機金属化合物は、経路の壁および加熱されたキャリアガス16の高温のために、分解する。有機金属物質の分解の後に、キャリアガスの中で、触媒物質を含んだナノ粒子が凝縮される。このナノ粒子を伴ったキャリアガス22は、混合ユニット18に入り、それに、ガス状炭化水素17もまた供給される。結果として得られた作用混合物2は、次いで反応チャンバ中へと送られる。
同じように、液体の有機金属化合物を用いることができるが、しかしながらガスによってスプレーされた微細な粉末の代わりに、液体のスプレーが用いられる。
作用混合物を調製するための手段の上記の態様は、100nm以下、好ましくは1〜40nmの平均粒径を有する、触媒物質を含むナノ粒子を伴う作用混合物を得ることを可能にさせる。作用混合物を調整するための手段は、ここに記載されていない他の態様を有することができることに注意しなければならない。
ここに説明した方法によって得られたカーボンナノ構造が、図7に示されている。それらは良好な品質、低い凝集のものであり、そして工業的に生産することができる。それらの調製のプロセスは、制御することが可能である。
例1
カーボンナノ構造の調製が、図1に示した図に従って行われる。
作用混合物3の調製のための手段が、図2に図示されている。この手段は、蒸発チャンバ7、ワイヤ8、ワイヤコイル9、ワイヤ供給手段10、高電圧電極11、電極システム12、高電圧パルス発生器13、混合ユニット18を含んでいる。
ワイヤ8は、0.08mmの直径の軟鋼であり、図2に示されているように、蒸発チャンバ7中に配置されている。このワイヤは、リール9上に巻かれており、それからワイヤは巻き戻され、そしてワイヤの供給手段10によって、ワイヤが高電圧電極11に到達するように、供給される。次いで、高電圧電極と電極システム12との間の電気的パルス発生器12によって、電気的インパルスが、チャンバを通過するワイヤの部分を通り、この電気的インパルスは、700の電流値を有しており、そしてそれは約200nsの間、通される。このことが起こると、ワイヤ部分の爆発が起こり、ワイヤ材料の、鉄の蒸気を含む、ワイヤ金属の蒸気への転換がそれに続く。同時に、流動ガス14は蒸発チャンバ7を通過する。この流動ガス14は、窒素およびメタンの、5:1の体積比の混合物で、5m/hの速度である。金属蒸気は、鉄を含むナノ粒子に凝縮されており、それは触媒のナノ粒子である。凝縮されたナノ粒子は流動ガス15と共に混合ユニット18へ通過し、そこでそれらはキャリアガス16(キャリアガス16は、1200℃の温度に加熱され、35m/hの速度であり)、およびガス状炭化水素17(ガス炭化水素17は500℃の温度に加熱され、4m/hの速度であり)と混合される。
混合ユニット中で混合された作用混合物2は、0.2mの体積と0.3mの直径を有する反応チャンバ中に供給される。反応チャンバの中は、910℃の温度が維持される。メタンの触媒分解の結果、カーボンナノ構造が、鉄ナノ粒子上に成長する。分解生成物は、ろ過されて、カーボンナノ材料が得られる。結果として得られたナノ材料は、図7に示されるように、単層および二層ナノチューブを含んでいる。
例2
カーボンナノ構造の調製は、図1に示された図に従って実施される。
作用混合3の調製のための手段の図が、図2に示されている。触媒物質を含むナノ粒子は、蒸発チャンバ7中で得られる。
蒸発チャンバ7は2つの電極を有しており、その一方は固体であり、固体グラファイト8で作られており、そして2つ目は、触媒9を含む材料で満たされた解放型の容器の形状である。この容器を満たす材料は、炭素鋼St.3である。この容器は、グラファイトで作られている。
これらの電極に電圧を印加すると、アール放電が現れるが、50Aの電流が維持される。容器中の鋼は溶融され、そして蒸発して鉄の蒸気が形成される。同時に、キャリアガス16(窒素)がチャンバの入口を通して、10m/hの流量で供給される。このガスの雰囲気で、鉄の蒸気は、約10nmの特徴的な平均径を備えたナノ粒子の形態に凝縮する。次いで、鉄のナノ粒子21を伴うキャリアガスが、混合ユニット18に供給され、そしてまた、ヒータによって500℃の温度に予備加熱されたガス状炭化水素17(メタン)が、8m/hの速度で供給される。次いで、この混合物は、1150℃の温度に加熱されたキャリアガス16と混合され、それがまた、30m/hの速度で混合ユニットに供給される。混合ユニット中での混合の結果、作用混合物2が得られ、この作用混合物は、キャリアガス、触媒物質を含むナノ粒子、および炭化水素からなっている。
940℃の温度を有する作用混合物が、0.2mの体積および0.3mの直径を有する反応チャンバ1中に供給される。920℃の温度が、反応チャンバ中で維持される。反応チャンバ中の作用混合物の滞留時間は、約3分間である。メタンの触媒分解の結果、カーボンナノチューブが、触媒ナノ粒子上に形成され、そして水素が放出される。メタン分解の生成物は、チャンバから、反応チャンバの出口を通して排出され、そして冷却の後に、フィルタを通過して、分解生成物の固体成分を分離する。
例3
ナノ構造の調製は、図1に示された図に従って行われる。
作用混合物3を調製する手段が、図4中に概略的に示されている。
触媒物質を含むナノ粒子は、蒸発チャンバ中で調製される。
蒸発チャンバ7中には、触媒物質を含む材料で満たされた容器として構成された、2つの電極20がある。この容器を満たす材料は、炭素鋼St.3である。
電源24から電極に電圧が印加されたら、アーク放電が放電路25中に現れ、それを通してプラズマ形成ガス26(窒素)が、渦巻きチャンバ26の援けを借りて生成された渦巻きの形態で通過し、90Aの電流が維持される。鋼は電極21の容器中で溶融し、そして蒸発して鉄の蒸気を形成する。同時に、キャリアガス16が、このチャンバ中に導入される。このキャリアガスは、水素および窒素の、3/40のモル比の混合物である。鉄の蒸気は、ナノ粒子に凝縮する。次いで、キャリアガスは、鉄のナノ粒子と共に、混合ユニットに供給される。また、ガス状炭化水素17(メタン)は400℃の温度に予備加熱されており、この混合ユニットに供給される。混合ユニット中の混合の結果、作用混合物が得られる。
1100℃の温度を有する作用混合物2が、1mの体積および1mの直径を有する反応チャンバ1中に供給される。945℃の温度が、反応チャンバ中で維持される。メタンの触媒分解が、鉄のナノ粒子上で、カーボンナノチューブの成長をもたらす。反応生成物はフィルタを通過し、そこでカーボンナノ材料は、ガスから分離される。結果として得られたナノ材料は、2層もしくは3層以上の単層を備えた炭素の殻の中の鉄のナノ粒子ならびに単層および多層ナノチューブを含んでいる。
例4
ナノ構造の調製が、図1に示された図に従って行われる。
作用混合物3を調製するための手段が、図5に概略的に示されている。
フェロセンが、それをヒータで300℃の温度に加熱することによって、溶融チャンバ28中で溶融される。更に、溶融されたフェロセンが、蒸発経路31中に、分配器29を用いて、20g/hの速度で供給される。ヒータを装備されたその経路中で、400℃の温度で、それが蒸発する。更に、フェロセン蒸気は、8m/hで供給され、1200℃の温度を有する熱キャリアガス16(窒素)と混合され、それによってフェロセンの分解および更にその分解生成物の凝縮が起こる。キャリアガスの雰囲気中で、鉄原子を含む5nmの平均粒径のナノ粒子が形成される。
次いで、結果として得られたナノ粒子は、窒素の流れ22と共に、混合ユニット18に供給され、そこには、490℃に加熱されたメタンもまた、1m/hの速度で供給される。混合ユニット中で得られた作用混合物2は、0.2mの体積および0.3mの直径を有する反応チャンバ中に供給される。
反応チャンバの温度は、900℃に維持される。メタンの触媒分解の結果、カーボンナノ構造が、鉄のナノ粒子上に成長する。分解生成物は、フィルタを通過し、そこでカーボンナノ構造が堆積される。結果として得られたナノ材料は、単層および二層のナノチューブを含んでいる。
例5
ナノ構造の調製が、図1に示された図に従って行われる。
作用混合物3を調製する手段が、図6中に概略的に示されている。
フェロセン39の微細な粉末が、分配器29を通して、8g/hの速度で、スプレー経路36中に供給され、そこではそれは窒素流と共にスプレーされる。調製された粉末−ガス混合物は、蒸発経路31中に供給され、そこでそれは350℃の温度に加熱される。フェロセン粉末は蒸発する。結果として得たフェロセン蒸気と窒素の混合物は、分解経路33中に供給され、その中には、キャリアガス(窒素)16もまた、30m/hの流量で、1200℃の温度で供給される。キャリアガスの流れの中で、フェロセンが分解され、そして鉄原子を含むナノ粒子が形成される。キャリアガスが、ナノ粒子22と共に、次いで混合ユニット18に供給され、その中には、450℃に加熱されたメタンもまた、3m/hの流量で供給される。混合ユニット中で得られた作用混合物2は、0.2mの体積および0.3mの直径を有する反応チャンバ中に流入し、それは960℃の温度に維持される。メタンの触媒分解の結果、カーボンナノ構造が、鉄を含むナノ粒子上に成長する。反応生成物は、フィルタを通過し、そこでカーボンナノ材料は、ガスから分離される。結果として得たナノ材料は、単層および二層のナノチューブを含んでいる。
工業的な適用可能性
上記の方法および装置は、カーボンナノ構造を生成させるために設計されている。しかしながら、本方法および装置は、例示のためだけに提供されており、そしてこの分野での応用に限定されるものではない。特に断りのない限り、開示された方法の特定の態様および成分、システムおよび器具は、変更されるか、あるいは、既知の、または将来開発される未だ知られていない、もしくはそれらの置換物としての適用可能性が将来的に見出すことができる等価物に置き換えることができる。また、記載した方法および装置は、潜在的な用途分野の範囲は広く、そしてそれらは多くのそのような変形に容易に適用できるので、特許請求した発明の範囲および精神から逸脱することなく、種々の用途のために、同時に変更することができる。
次に、記載した方法および装置を用いて得たナノ構造に関しては、それらは、材料科学、ナノテクノロジー、ナノエレクトロニクス、応用化学などにおける、最も将来有望な方向に関連している。
例えば、カーボンナノチューブは、吸着剤、触媒基材、クロマトグラフィー固定相、種々の複合材の製造に用いることができる。それらの使用は、それらの性質、例えば機械的強度、高い電気伝導性および熱伝導性に基づいている。
ナノチューブは、物理的装置の一部として用いることができ、それは装置の走査型トンネル顕微鏡および原子間力顕微鏡の先端に、数原子の直径を有する理想的な針として配置することができる。
ナノチューブの例外的な電気的性質が、それらをナノエレクトロニクスにおける基礎材料の1つとしていることは明らかである。単層ナノチューブを基にした電界効果トランジスタの原型は、既に開発されている。数ボルトの阻止電圧を印加することによって、単層ナノチューブの電導性を5桁変化させることが可能である。
ナノエレクトロニクスにおけるチューブの他の用途は、半導体ヘテロ構造、すなわち金属/半導体または2つの異なる半導体の接合の創造である。
ナノチューブは、コンピュータ工業において用いられる。例えば、ナノチューブのマトリックス上で動作する、薄型フラットパネルディスプレイの原型が、創造され、そして試験されている。そのようなディスプレイのピクセルサイズは、ミクロンの桁となる。
単層カーボンナノチューブの超薄膜は、電子機器におけるセンサーを作るのに用いられる。
バイオテクノロジー産業におけるナノチューブの使用は、バイオセンサー、バイオチップ、監視活動および標的医薬デリバリの領域に主に集中している。次の10年間の内に、ナノテクノロジーにおけるバイオセンサーおよびそれらの用途の開発は、臨床用途のための小型の分析器を設計すること、および製造することを可能にするであろう。
カーボンナノチューブは、燃料電池の電極−双極板中の多孔質炭素を置き換えるのに用いることができる。CNTの使用は、電極の伝導性および表面積を増加させ、このことは白金触媒の必要な量を低減することが可能となることを意味している。
また、カーボンナノチューブは、幾つかの種類の太陽電池において、電荷蓄積のための高表面積として、そしてナノ粒子を配置するための基体として、用いることができる。研究は、省エネルギー照明の分野におけるCNTの使用について、進行中である。
カーボンナノチューブを基にし、そしてそれらのフィラメントおよびフィルムを用いたランプの見本が、既に生産されている。結果は、そのようなランプが、タングステンランプの可視光のスペクトルに匹敵し、そしてそのフィラメントの平均効率は、同じ温度で、タングステンフィラメントの平均効率よりも40%高い。
本明細書では、ナノチューブの可能性がある用途の小さな部分だけに言及されていることに留意しなければならない。他のナノ構造は、ナノチューブと同じ領域で用いられ、そして他の分野では、それらの可能性のある用途は終わりがないことを示唆している。
この問題の解決のためには、触媒ナノ粒子を生成するプロセス、ナノ粒子混合物、キャリアガス、および炭化水素の準備、反応混合物の加熱、ならびにカーボンナノ構造の形成の最終的な反応、を分離することが望ましい。この分では、触媒ナノ粒子の形成の工程で、カーボンナノ構造の成長の制御および最適化をする機会がある。要求される温度で所定のガス混合物を調製することは、種々のガス成分の撹拌速度を制御すること、およびカーボンナノ構造を生成する全体のプロセスの制御を促進すること、を可能にさせる。
この手段は、蒸発チャンバ7の別個の部分の中に配置された2つの電極20を含んでいる。両方の電極は、触媒物質を含む材料で満たされた開放型の容器の形状であるか、またはそのまま触媒である。また、両方の電極は、放電の影響下で溶融および蒸発することができる。蒸発チャンバ7の2つの部分は、ガス経路23および放電路25で相互連結されており、放電路25は、プラズマ形成ガス27を供給されて、この放電路中の電気的アーを維持する。放電路には、放電路の中央に形成された入口を通して、プラズマ形成ガス27が供給されて、このガスの渦巻きの動きを形成する。このことが、放電路において安定した電気的アーク放電を得ることを可能にさせる。プラズマ形成ガスは、慣用の、そしてよく知られた方法を用いて、放電路中に、渦巻きの流れの形態で導入される。例えば、プラズマ形成ガスは、アーク放電を安定させる渦巻き流を形成するように、放電路に接線方向に導入することができる。このプラズマ形成ガスは、ガス状炭化水素または不活性ガス、および窒素、水素、およびアンモニアの群からの1種もしくは2種以上のガスを含むことができる。
これらの電極に電圧を印加すると、アー放電が現れるが、50Aの電流が維持される。容器中の鋼は溶融され、そして蒸発して鉄の蒸気が形成される。同時に、キャリアガス16(窒素)がチャンバの入口を通して、10m/hの流量で供給される。このガスの雰囲気で、鉄の蒸気は、約10nmの特徴的な平均径を備えたナノ粒子の形態に凝縮する。次いで、鉄のナノ粒子21を伴うキャリアガスが、混合ユニット18に供給され、そしてまた、ヒータによって500℃の温度に予備加熱されたガス状炭化水素17(メタン)が、8m/hの速度で供給される。次いで、この混合物は、1150℃の温度に加熱されたキャリアガス16と混合され、それがまた、30m/hの速度で混合ユニットに供給される。混合ユニット中での混合の結果、作用混合物2が得られ、この作用混合物は、キャリアガス、触媒物質を含むナノ粒子、および炭化水素からなっている。
本明細書では、ナノチューブの可能性がある用途の小さな部分だけに言及されていることに留意しなければならない。他のナノ構造は、ナノチューブと同じ領域で用いられ、そして他の分野では、それらの可能性のある用途は終わりがないことを示唆している。
本発明は、以下の態様を含んでいる。
(1)反応チャンバ中で、触媒の存在で、そして600〜1200℃の温度で、炭化水素ガスの分解によってカーボンナノ構造を製造するための方法であって、以下の工程、
(a)400〜1400℃の温度を有する作用混合物を準備する工程、該混合物は、触媒物質を含むナノ粒子、キャリアガスおよびガス状炭化水素を含んでおり、触媒物質を含む該ナノ粒子は100nm以下、好ましくは1〜40nmの平均粒径を有しており、かつ該ナノ粒子は、該触媒物質を含む化合物の蒸気または分解生成物の凝縮によって形成される;
(b)該作用混合物を、少なくとも0.3m の体積ならびに、少なくとも0.1mの向かい合う壁の間の距離またはその直径を有する該反応チャンバ中に供給する工程;
(c)該反応チャンバからカーボンナノ構造を、該炭化水素分解のガス状生成物の流れの中に排出する工程;
(d)ガス状炭化水素分解生成物から該カーボンナノ構造を分離する工程;
を含んでなる方法。
(2)前記作用混合物が前記反応チャンバに入る速度が、該混合物の該反応チャンバ中の滞留時間が0.05分間〜100分間であるように維持される、(1)記載の方法。
(3)前記ガス状炭化水素が、天然ガス、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、エチレン、プロピレン、脂肪族炭化水素、炭素原子数が1〜10の炭化水素、単環式または隔離されたもしくは縮合環の二環式芳香族炭化水素、およびオレフィンC 2x 、ここでxは2,3もしくは4である、アントラセンの蒸気もしくはアントラセンオイル、他のガス状炭化水素、高蒸気圧を有する炭化水素、エチルアルコール、それらの2種、3種もしくは4種以上の混合物からなる群から選択される、(1)記載の方法。
(4)前記触媒物質が、第5B族、第6B族、第8族、好ましくは鉄、または2種、3種もしくは4種以上の遷移金属の混合物から選択される、(1)記載の方法。
(5)前記キャリアガスが、不活性ガス、水素、窒素、アンモニア、炭化水素、アルコール蒸気、それらの2種、3種もしくは4種以上の混合物の群から選択される、(1)記載の方法。
(6)前記触媒物質を含む前記ナノ粒子が、カーボンナノ構造の核を含む、(1)記載の方法。
(7)前記触媒物質を含む前記蒸気が、前記蒸発チャンバ中で、前記流動ガス雰囲気中で、前記触媒物質を含むワイヤを、10 〜10 A/mm の電流密度のインパルスが通過した時に、該ワイヤの電気的爆発によって生成される、(1)記載の方法。
(8)前記流動ガスが、不活性ガス、炭化水素、アルコール蒸気またはそれらの2種、3種もしくは4種以上の混合物の群から選択される、(7)記載の方法。
(9)作用混合物を生成する工程において、前記触媒物質を含むナノ粒子を伴う前記流動ガスが、ガス状炭化水素と混合され、次いで得られた混合物が、キャリアガスと混合され、該流動ガスが不活性ガス、もしくは窒素、もしくは炭化水素、またはそれらの混合物である、(7)記載の方法。
(10)作用混合物を生成する工程において、前記触媒物質を含むナノ粒子を伴う前記流動ガスが、キャリアガスと混合され、次いでこの混合物が、ガス状炭化水素と混合され、該流動ガスが不活性ガスまたは窒素である、(7)記載の方法。
(11)作用混合物を生成する工程において、前記触媒物質を含むナノ粒子を伴う前記流動ガスが、前記キャリアガスと混合され、該流動ガスが、ガス状炭化水素または炭化水素と不活性ガスもしくは窒素との混合物である、(7)記載の方法。
(12)前記触媒物質を含む前記蒸気が、前記蒸発チャンバ中で、2つの電極の間で形成される電気的アーク放電によって調製され、該電極の少なくとも一方は、前記触媒物質を含む金属で満たされた開放型の容器の形状であり、かつ該電極は、該電気的アーク放電によって少なくとも部分的に溶融されている、(1)記載の方法。
(13)前記触媒物質を含む前記蒸気が、前記蒸発チャンバ中で、2つの電極間で形成される電気的アーク放電によって調製され、該電極のそれぞれが、前記触媒物質を含む金属で満たされた開放型容器の形態であり、かつ該電気的アーク放電によって少なくとも部分的に溶融されており、一方で、該チャンバは、2つの部分に分割されており、それぞれの電極は、別の部分に配置されており、かつ該2つの部分は、放電路を通して相互連結されており、該放電路中に、渦流の形態のプラズマ形成ガスが導入される、(1)記載の方法。
(14)前記プラズマ形成ガスが、炭化水素ガス、不活性ガス、水素、窒素、アンモニア、またはそれらの少なくとも2種の混合物の群から選択される、(13)記載の方法。
(15)作用混合物を調製する工程において、前記キャリアガスが、前記蒸発チャンバを通過し、次いで前記ガス状炭化水素と混合される、(12)または(13)記載の方法。
(16)作用混合物を調製する工程において、液体の有機金属化合物が、それを少なくとも沸点まで加熱することによって蒸発され、かつ生成された蒸気が、少なくともその分解温度に加熱される、(1)記載の方法。
(17)作用混合物を調製する工程において、固体の有機金属化合物が、それを少なくともその融点まで加熱することによって溶融され、次いでそれを少なくとも沸点まで加熱することによって該固体の有機金属化合物が蒸発され、かつ生成された蒸気が、少なくともその分解温度に加熱される、(1)記載の方法。
(18)作用混合物を調製する工程において、微細な粉末の形態の有機金属物質が、スプレーガスと共にスプレーされ、かつ結果として得られた混合物を少なくとも沸点まで加熱することによって蒸発され、かつその蒸気が、少なくともその分解温度まで更に加熱することによって分解される、(1)記載の方法。
(19)前記有機金属化合物の前記蒸気が、400〜1400℃の温度に加熱された前記キャリアガスと混合されることによって、その分解温度に加熱される、(16)、(17)または(18)のいずれか1項記載の方法。
(20)前記キャリアガスと混合する前に、前記有機金属化合物の蒸気が前記ガス状炭化水素と予備混合される、(19)記載の方法。
(21)前記ガス状炭化水素が、400℃以上の温度に予備混合される、(20)記載の方法。
(22)前記有機金属化合物の前記蒸気と混合された後の前記キャリアガスが、前記ガス状炭化水素と混合される、(16)、(17)または(18)のいずれか1項記載の方法。
(23)前記液体の有機金属化合物が、好ましくはペンタカルボニル鉄である、(16)記載の方法。
(24)前記有機金属化合物が、有利には、フェロセン、ニッケロセンまたはコバルトセンの群から選択される、(17)または(18)記載の方法。
(25)前記反応チャンバの前記壁上に堆積もしくは形成された前記カーボンナノ構造が、機械的手段によって取り除かれる、(1)記載の方法。
(26)前記作用混合物が、それが前記反応チャンバ中に供給される前に加熱される、(1)記載の方法。
(27)カーボンナノ構造を製造するための装置であって、該装置は、作用混合物のための入口および炭化水素分解生成物のための出口を備えた反応チャンバを含み、該装置は、ナノ粒子、該ナノ粒子は、触媒物質を含んでいる;キャリアガス;およびガス状炭化水素を含む作用混合物を調製するための少なくとも1つの手段、ならびにカーボンナノ構造を炭化水素分解の該ガス状生成物から分離するためのフィルタを含んでなり、該反応チャンバは、少なくとも0.03m の体積および、少なくとも0.1mの向かい合う壁の間の最小距離もしくは直径を有する、装置。
(28)前記作用混合物を調製するための前記手段が、
電気的インパルスの供給源を備えた蒸発チャンバ、
該蒸発チャンバ中に配置された、触媒物質を含む細い金属ワイヤ、10 〜10 A/mm の密度を有する電流のインパルスが該ワイヤを通過した場合に、該ワイヤは、爆発することができ、かつ該チャンバは、流動ガスのための入口およびそれと該触媒物質を含むナノ粒子との混合物のための出口を備えており、ならびに、
該混合物をガス状炭化水素またはキャリアガスと混合するための少なくとも1つの混合ユニット、
を含む、(27)記載の装置。
(29)前記作用混合物を調製するための前記手段が、2つの電極を含む蒸発チャンバを有しており、該2つの電極の一方が、前記触媒物質を含み、かつ該電極間の電気的アーク放電によって溶融し、かつ蒸発するように構成されており、該チャンバは、前記キャリアガスのための入口および該キャリアガスと該触媒物質を含む前記ナノ粒子との混合物ための出口、ならびに該キャリアガスを該ナノ粒子およびガス状炭化水素と混合するための前記混合ユニットを備えている、(27)記載の装置。
(30)前記触媒物質を含む前記電極が、前記触媒物質を含む金属で満たされた開放型容器の形状である、(29)記載の装置。
(31)前記作用混合物を調製するための前記手段が、2つの電極を含む蒸発チャンバを有しており、該電極のそれぞれが、前記触媒物質を含む金属で満たされた開放型容器の形状に作られており、かつ該電極間の電気的アーク放電の作用の下で溶融し、かつ蒸発するように構成されており、該チャンバは、2つの部分に分割されており、かつそれぞれの電極は別の部分に配置されており、該チャンバの該部分は、放電路を通して相互連結されており、該放電路は、プラズマ形成ガスの入口が設けられており、該入口は、該プラズマ形成ガスが該経路内で渦巻きを生成するように構成されており、該チャンバは、キャリアガスのための入口および該キャリアガスと前記触媒物質を含む前記ナノ粒子との混合物のための出口、ならびに該キャリアガスを、該ナノ粒子および前記ガス状炭化水素と混合するための混合ユニットを備えている、(27)記載の装置。
(32)前記作用混合物を調製するための前記手段が、前記有機金属化合物の前記蒸発経路および前記分解経路を含み、前記経路は、ヒータ、前記キャリアガスのための入り口、および前記キャリアガスと前記触媒物質を含む前記ナノ粒子のための出口、ならびに該キャリアガスを、該ナノ粒子および前記ガス状炭化水素と混合するための前記混合ユニットを設けられている、(27)記載の装置。
(33)前記作用混合物を調製するための前記手段が、前記有機金属化合物の蒸発経路および分解経路を含み、該経路が、ヒータ、前記ガス状炭化水素のための入口およびガス状炭化水と前記有機金属化合物の蒸気との混合物のための出口、ならびにそれらを前記キャリアガスと混合するための混合ユニットを設けられている、(27)記載の装置。
(34)前記作用混合物を調製するための前記手段が、前記有機金属化合物を溶融するための、前記蒸発経路と連結され、かつ該化合物を該経路中に供給するように構成されている、溶融チャンバを含む、(32)または(33)記載の装置。
(35)前記作用混合物を調製するための前記手段が、前記有機金属化合物の前記粉末のための容器を含み、該容器が分配器を介して該粉末をスプレーするための前記スプレー経路に連結されており、該経路は該有機金属化合物を蒸発させるために前記蒸発経路に連結されており、該経路は、前記有機金属化合物の前記分解経路に連結されており、該経路は、キャリアガスのための入口および前記触媒物質を含む前記ナノ粒子を伴う前記キャリアガスのための出口、ならびにそれらを前記ガス状炭化水素と混合するための混合ユニット、を有している、(27)記載の装置。
(36)前記反応チャンバが、該反応チャンバの前記壁上に堆積または形成されたナノ構造を該壁から取り除くための手段を設けられている、(27)記載の装置。

Claims (36)

  1. 反応チャンバ中で、触媒の存在で、そして600〜1200℃の温度で、炭化水素ガスの分解によってカーボンナノ構造を製造するための方法であって、以下の工程、
    (a)400〜1400℃の温度を有する作用混合物を準備する工程、該混合物は、触媒物質を含むナノ粒子、キャリアガスおよびガス状炭化水素を含んでおり、触媒物質を含む該ナノ粒子は100nm以下、好ましくは1〜40nmの平均粒径を有しており、かつ該ナノ粒子は、該触媒物質を含む化合物の蒸気または分解生成物の凝縮によって形成される;
    (b)該作用混合物を、少なくとも0.3mの体積ならびに、少なくとも0.1mの向かい合う壁の間の距離またはその直径を有する該反応チャンバ中に供給する工程;
    (c)該反応チャンバからカーボンナノ構造を、該炭化水素分解のガス状生成物の流れの中に排出する工程;
    (d)ガス状炭化水素分解生成物から該カーボンナノ構造を分離する工程;
    を含んでなる方法。
  2. 前記作用混合物が前記反応チャンバに入る速度が、該混合物の該反応チャンバ中の滞留時間が0.05分間〜100分間であるように維持される、請求項1記載の方法。
  3. 前記ガス状炭化水素が、天然ガス、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、エチレン、プロピレン、脂肪族炭化水素、炭素原子数が1〜10の炭化水素、単環式または隔離されたもしくは縮合環の二環式芳香族炭化水素、およびオレフィンC2x、ここでxは2,3もしくは4である、アントラセンの蒸気もしくはアントラセンオイル、他のガス状炭化水素、高蒸気圧を有する炭化水素、エチルアルコール、それらの2種、3種もしくは4種以上の混合物からなる群から選択される、請求項1記載の方法。
  4. 前記触媒物質が、第5B族、第6B族、第8族、好ましくは鉄、または2種、3種もしくは4種以上の遷移金属の混合物から選択される、請求項1記載の方法。
  5. 前記キャリアガスが、不活性ガス、水素、窒素、アンモニア、炭化水素、アルコール蒸気、それらの2種、3種もしくは4種以上の混合物の群から選択される、請求項1記載の方法。
  6. 前記触媒物質を含む前記ナノ粒子が、カーボンナノ構造の核を含む、請求項1記載の方法。
  7. 前記触媒物質を含む前記蒸気が、前記蒸発チャンバ中で、前記流動ガス雰囲気中で、前記触媒物質を含むワイヤを、10〜10A/mmの電流密度のインパルスが通過した時に、該ワイヤの電気的爆発によって生成される、請求項1記載の方法。
  8. 前記流動ガスが、不活性ガス、炭化水素、アルコール蒸気またはそれらの2種、3種もしくは4種以上の混合物の群から選択される、請求項7記載の方法。
  9. 作用混合物を生成する工程において、前記触媒物質を含むナノ粒子を伴う前記流動ガスが、ガス状炭化水素と混合され、次いで得られた混合物が、キャリアガスと混合され、該流動ガスが不活性ガス、もしくは窒素、もしくは炭化水素、またはそれらの混合物である、請求項7記載の方法。
  10. 作用混合物を生成する工程において、前記触媒物質を含むナノ粒子を伴う前記流動ガスが、キャリアガスと混合され、次いでこの混合物が、ガス状炭化水素と混合され、該流動ガスが不活性ガスまたは窒素である、請求項7記載の方法。
  11. 作用混合物を生成する工程において、前記触媒物質を含むナノ粒子を伴う前記流動ガスが、前記キャリアガスと混合され、該流動ガスが、ガス状炭化水素または炭化水素と不活性ガスもしくは窒素との混合物である、請求項7記載の方法。
  12. 前記触媒物質を含む前記蒸気が、前記蒸発チャンバ中で、2つの電極の間で形成される電気的アーク放電によって調製され、該電極の少なくとも一方は、前記触媒物質を含む金属で満たされた開放型の容器の形状であり、かつ該電極は、該電気的アーク放電によって少なくとも部分的に溶融されている、請求項1記載の方法。
  13. 前記触媒物質を含む前記蒸気が、前記蒸発チャンバ中で、2つの電極間で形成される電気的アーク放電によって調製され、該電極のそれぞれが、前記触媒物質を含む金属で満たされた開放型容器の形態であり、かつ該電気的アーク放電によって少なくとも部分的に溶融されており、一方で、該チャンバは、2つの部分に分割されており、それぞれの電極は、別の部分に配置されており、かつ該2つの部分は、放電路を通して相互連結されており、該放電路中に、渦流の形態のプラズマ形成ガスが導入される、請求項1記載の方法。
  14. 前記プラズマ形成ガスが、炭化水素ガス、不活性ガス、水素、窒素、アンモニア、またはそれらの少なくとも2種の混合物の群から選択される、請求項13記載の方法。
  15. 作用混合物を調製する工程において、前記キャリアガスが、前記蒸発チャンバを通過し、次いで前記ガス状炭化水素と混合される、請求項12または13記載の方法。
  16. 作用混合物を調製する工程において、液体の有機金属化合物が、それを少なくとも沸点まで加熱することによって蒸発され、かつ生成された蒸気が、少なくともその分解温度に加熱される、請求項1記載の方法。
  17. 作用混合物を調製する工程において、固体の有機金属化合物が、それを少なくともその融点まで加熱することによって溶融され、次いでそれを少なくとも沸点まで加熱することによって該固体の有機金属化合物が蒸発され、かつ生成された蒸気が、少なくともその分解温度に加熱される、請求項1記載の方法。
  18. 作用混合物を調製する工程において、微細な粉末の形態の有機金属物質が、スプレーガスと共にスプレーされ、かつ結果として得られた混合物を少なくとも沸点まで加熱することによって蒸発され、かつその蒸気が、少なくともその分解温度まで更に加熱することによって分解される、請求項1記載の方法。
  19. 前記有機金属化合物の前記蒸気が、400〜1400℃の温度に加熱された前記キャリアガスと混合されることによって、その分解温度に加熱される、請求項16、17または18のいずれか1項記載の方法。
  20. 前記キャリアガスと混合する前に、前記有機金属化合物の蒸気が前記ガス状炭化水素と予備混合される、請求項19記載の方法。
  21. 前記ガス状炭化水素が、400℃以上の温度に予備混合される、請求項20記載の方法。
  22. 前記有機金属化合物の前記蒸気と混合された後の前記キャリアガスが、前記ガス状炭化水素と混合される、請求項16、17または18のいずれか1項記載の方法。
  23. 前記液体の有機金属化合物が、好ましくはペンタカルボニル鉄である、請求項16記載の方法。
  24. 前記有機金属化合物が、有利には、フェロセン、ニッケロセンまたはコバルトセンの群から選択される、請求項17または18記載の方法。
  25. 前記反応チャンバの前記壁上に堆積もしくは形成された前記カーボンナノ構造が、機械的手段によって取り除かれる、請求項1記載の方法。
  26. 前記作用混合物が、それが前記反応チャンバ中に供給される前に加熱される、請求項1記載の方法。
  27. カーボンナノ構造を製造するための装置であって、該装置は、作用混合物のための入口および炭化水素分解生成物のための出口を備えた反応チャンバを含み、該装置は、ナノ粒子、該ナノ粒子は、触媒物質を含んでいる;キャリアガス;およびガス状炭化水素を含む作用混合物を調製するための少なくとも1つの手段、ならびにカーボンナノ構造を炭化水素分解の該ガス状生成物から分離するためのフィルタを含んでなり、該反応チャンバは、少なくとも0.03mの体積および、少なくとも0.1mの向かい合う壁の間の最小距離もしくは直径を有する、装置。
  28. 前記作用混合物を調製するための前記手段が、
    電気的インパルスの供給源を備えた蒸発チャンバ、
    該蒸発チャンバ中に配置された、触媒物質を含む細い金属ワイヤ、10〜10A/mmの密度を有する電流のインパルスが該ワイヤを通過した場合に、該ワイヤは、爆発することができ、かつ該チャンバは、流動ガスのための入口およびそれと該触媒物質を含むナノ粒子との混合物のための出口を備えており、ならびに、
    該混合物をガス状炭化水素またはキャリアガスと混合するための少なくとも1つの混合ユニット、
    を含む、請求項27記載の装置。
  29. 前記作用混合物を調製するための前記手段が、2つの電極を含む蒸発チャンバを有しており、該2つの電極の一方が、前記触媒物質を含み、かつ該電極間の電気的アーク放電によって溶融し、かつ蒸発するように構成されており、該チャンバは、前記キャリアガスのための入口および該キャリアガスと該触媒物質を含む前記ナノ粒子との混合物ための出口、ならびに該キャリアガスを該ナノ粒子およびガス状炭化水素と混合するための前記混合ユニットを備えている、請求項27記載の装置。
  30. 前記触媒物質を含む前記電極が、前記触媒物質を含む金属で満たされた開放型容器の形状である、請求項29記載の装置。
  31. 前記作用混合物を調製するための前記手段が、2つの電極を含む蒸発チャンバを有しており、該電極のそれぞれが、前記触媒物質を含む金属で満たされた開放型容器の形状に作られており、かつ該電極間の電気的アーク放電の作用の下で溶融し、かつ蒸発するように構成されており、該チャンバは、2つの部分に分割されており、かつそれぞれの電極は別の部分に配置されており、該チャンバの該部分は、放電路を通して相互連結されており、該放電路は、プラズマ形成ガスの入口が設けられており、該入口は、該プラズマ形成ガスが該経路内で渦巻きを生成するように構成されており、該チャンバは、キャリアガスのための入口および該キャリアガスと前記触媒物質を含む前記ナノ粒子との混合物のための出口、ならびに該キャリアガスを、該ナノ粒子および前記ガス状炭化水素と混合するための混合ユニットを備えている、請求項27記載の装置。
  32. 前記作用混合物を調製するための前記手段が、前記有機金属化合物の前記蒸発経路および前記分解経路を含み、前記経路は、ヒータ、前記キャリアガスのための入り口、および前記キャリアガスと前記触媒物質を含む前記ナノ粒子のための出口、ならびに該キャリアガスを、該ナノ粒子および前記ガス状炭化水素と混合するための前記混合ユニットを設けられている、請求項27記載の装置。
  33. 前記作用混合物を調製するための前記手段が、前記有機金属化合物の蒸発経路および分解経路を含み、該経路が、ヒータ、前記ガス状炭化水素のための入口およびガス状炭化水と前記有機金属化合物の蒸気との混合物のための出口、ならびにそれらを前記キャリアガスと混合するための混合ユニットを設けられている、請求項27記載の装置。
  34. 前記作用混合物を調製するための前記手段が、前記有機金属化合物を溶融するための、前記蒸発経路と連結され、かつ該化合物を該経路中に供給するように構成されている、溶融チャンバを含む、請求項32または33記載の装置。
  35. 前記作用混合物を調製するための前記手段が、前記有機金属化合物の前記粉末のための容器を含み、該容器が分配器を介して該粉末をスプレーするための前記スプレー経路に連結されており、該経路は該有機金属化合物を蒸発させるために前記蒸発経路に連結されており、該経路は、前記有機金属化合物の前記分解経路に連結されており、該経路は、キャリアガスのための入口および前記触媒物質を含む前記ナノ粒子を伴う前記キャリアガスのための出口、ならびにそれらを前記ガス状炭化水素と混合するための混合ユニット、を有している、請求項27記載の装置。
  36. 前記反応チャンバが、該反応チャンバの前記壁上に堆積または形成されたナノ構造を該壁から取り除くための手段を設けられている、請求項27記載の装置。
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