JP2006231246A - ナノカーボン材料生成用担体、その担体の製造方法、ナノカーボン材料製造装置 - Google Patents

ナノカーボン材料生成用担体、その担体の製造方法、ナノカーボン材料製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】純度が高いナノカーボン材料を製造することができるナノカーボン材料生成用担体、その担体の製造方法、ナノカーボン材料製造装置、ナノカーボン材料製造システムを提供する。
【解決手段】本発明によるナノカーボン材料生成用担体は、炭素原料を用いてナノカーボン材料を生成する活性金属を担持する多孔質担体であって、その結晶性が高いものであり、前記結晶性が高いものとは、例えば担体のX線回折のピークにおいて、その半値幅が0.05°以下、より好ましくは0.02°以下である。
【選択図】 図1−1

Description

本発明は、ナノカーボン材料を効率的にしかも純度良く製造することができるナノカーボン材料生成用担体、その担体の製造方法、ナノカーボン材料製造装置、ナノカーボン材料製造システムに関する。
ナノカーボン材料であるカーボンナノチューブは、黒鉛(グラファイト)シートが円筒状に閉じた構造を有するチューブ状の炭素多面体である。このカーボンナノチューブには、黒鉛シートが円筒状に閉じた多層構造を有する多層ナノチューブと、黒鉛シートが円筒状に閉じた単層構造を有する単層ナノチューブとがある。
一方の多層ナノチューブは、1991年に飯島により発見された。すなわち、アーク放電法の陰極に堆積した炭素の塊の中に、多層ナノチューブが存在することが発見された(非特許文献1)。その後、多層ナノチューブの研究が積極的になされ、近年は多層ナノチューブを多量に合成できるまでにもなった。
これに対して、単層ナノチューブは概ね0.4〜10ナノメータ(nm)程度の内径を有しており、その合成は、1993年に飯島とIBMのグループにより同時に報告された。単層ナノチューブの電子状態は理論的に予測されており、ラセンの巻き方により電子物性が金属的性質から半導体的性質まで変化すると考えられている。従って、このような単層ナノチューブは、未来の電子材料として有望視されている。
単層ナノチューブのその他の用途としては、ナノエレクトロニクス材料、電界電子放出エミッタ、高指向性放射源、軟X線源、一次元伝導材、高熱伝導材、水素貯蔵材等が考えられている。また、表面の官能基化、金属被覆、異物質内包により、単層ナノチューブの用途はさらに広がると考えられている。
従来、上述した単層ナノチューブは、鉄、コバルト、ニッケル、ランタン等の金属を陽極の炭素棒に混入し、アーク放電を行うことにより製造されている(特許文献1)。
しかし、この製造方法では、生成物中に、単層ナノチューブの他、多層ナノチューブ、黒鉛、アモルファスカーボンが混在し、収率が低いだけでなく、単層ナノチューブの糸径・糸長にもばらつきがあり、糸径・糸長の比較的揃った単層ナノチューブを高収率で製造することは困難であった。
なお、カーボンナノチューブの製造方法としては、上述したアーク法の他、気相熱分解法、レーザー昇華法、凝縮相の電解法などが提案されている(特許文献2乃至4)。
S.Iijima,Nature,354,56(1991) 特開平06−280116号公報 特許第3100962号公報 特公表2001−520615号公報 特開2001−139317号公報
しかしながら、これらの文献等に開示する製造方法はいずれも実験室又は小規模レベルの製造方法であり、特に炭素材料の収率が低く、しかも純度が低い、という問題がある。
近年炭素材料の用途が拡大しており、このため、大量に効率よく製造することができると共に、純度が良好なナノカーボン材料を製造する装置の出現が望まれている。
また、ナノカーボン材料を他の成分に混入するような場合には、その混入の際における分散性が良好であることが望まれている。
従来においては、ナノカーボン材料を生成する際に用いる担体として、その比表面積が大きい担体上に触媒金属を分散させ、その触媒金属上に所定条件にて原料ガスなどを通気することでナノカーボン材料を製造しており、一般に,比表面積が大きいほど、金属の分散性が向上し、ガスと触媒金属表面との接触効率が向上し、触媒反応がより良好に進行すると考えられたが、実際には、担体の細孔内で高密度にナノカーボン材料が多数生成し、絡み合い、その分散性が不良であった。
本発明は、前記の事情に鑑み、連続的に大量生産することができ且つ例えば溶液や樹脂中において分散性が高いナノカーボン材料を製造するナノカーボン材料生成用担体、その担体の製造方法、ナノカーボン材料製造装置、ナノカーボン材料製造システムを提供することを課題とする。
上述した課題を解決するための本発明の第1の発明は、炭素原料を用いてナノカーボン材料を生成する活性金属を担持する多孔質担体であって、その結晶性が高いものであることを特徴とするナノカーボン材料生成用担体にある。
第2の発明は、第1の発明において、担体のd値の面指数(h,k,l)=(2,0,0)のX線ピークにおいて、その半値幅が0.05°以下であることを特徴とするナノカーボン材料生成用担体にある。
第3の発明は、炭素原料を用いてナノカーボン材料を生成する活性金属を担持する多孔質担体であって、担体の(小さい細孔径)/(大きい細孔径)比が、20以下であることを特徴とするナノカーボン材料生成用担体にある。
第4の発明は、第3の発明において、前記小さい細孔径が0.1〜30nmの範囲であり、大きい細孔径が10〜200nmの範囲であることを特徴とするナノカーボン材料生成用担体にある。
第5の発明は、第1乃至4のいずれか一つの発明において、流動層に用いる場合の粒径が0.1〜10mmの範囲であることを特徴とするナノカーボン材料生成用担体にある。
第6の発明は、第1乃至5のいずれか一つにおいて、前記ナノカーボン材料が単層ナノカーボンチューブであることを特徴とするナノカーボン材料生成用担体にある。
第7の発明は、結晶性の低い担体を高温熱処理することを特徴とする第1乃至6のいずれか一つのナノカーボン材料生成用担体の製造方法にある。
第8の発明は、第7の発明において、高温熱処理する熱源がナノカーボン材料製造時に排出される排ガスの排熱であることを特徴とするナノカーボン材料生成用担体の製造方法にある。
第9の発明は、第7の発明において、高温熱処理して、担体のd値の面指数(h,k,l)=(2,0,0)のX線ピークにおいて、その半値幅が0.05°以下とすることを特徴とするナノカーボン材料生成用担体の製造方法にある。
第10の発明は、第7の発明において、高温熱処理して、担体の(小さい細孔径)/(大きい細孔径)比が、20以下とすることを特徴とするナノカーボン材料生成用担体の製造方法にある。
第11の発明は、反応器内に炭素原料を供給してナノカーボン材料を製造するナノカーボン材料の製造装置において、第1乃至6のいずれか一つのナノカーボン材料生成用担体を用いてなることを特徴とするナノカーボン材料の製造装置にある。
第12の発明は、第11の発明において、前記反応器が気流層反応器、固定層反応器、移動層反応器、流動層反応器のいずれか一つであることを特徴とするナノカーボン材料の製造装置にある。
第13の発明は、第1乃至6のいずれか一つのナノカーボン材料生成用担体を用いてなるナノカーボン材料の製造装置と、前記ナノカーボン材料を製造装置から回収する回収装置と、該回収されたナノカーボン材料から担体を分離するナノカーボン材料精製装置と、を具備することを特徴とするナノカーボン材料の製造システムにある。
第14の発明は、第11の発明において、ナノカーボン材料生成用担体を高温処理する熱処理装置を具備することを特徴とするナノカーボン材料の製造システムにある。
第15の発明は、第13の発明において、前記回収装置の排熱を前記熱処理装置に利用することを特徴とするナノカーボン材料の製造システムにある。
第16の発明は、第12乃至15のいずれか一つの発明において、前記ナノカーボン材料が単層ナノカーボンチューブであることを特徴とするナノカーボン材料の製造システムにある。
本発明によれば、結晶性が高い担体とすることにより、ナノカーボン材料の溶液又は樹脂中における分散性が良好である。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態及び実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態及び実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
[第1実施形態]
本発明によるにかかるナノカーボン材料生成用担体は、炭素原料を用いてナノカーボン材料を生成する活性金属を担持する多孔質担体であって、その結晶性が高いものである。
ここで、前記結晶性が高いものとは、例えば担体のX線回折のピークにおいて、その半値幅が0.05°以下、より好ましくは0.02°以下であることをいう。これは、前記半値幅が0.05°を超える場合には、その結晶性が良好ではないからである。
図1−1と図1−2にX線回折の結果を示す。ここで、MgOを担体とした場合において、ピーク1は不純物であるMgFeCO3(OH)16・4H2Oのピークであり、ピーク2はMgOのピークである。
図1−1は、結晶性が良好なものであり、半値幅が0.02°以下のものである。これに対し、結晶性が悪いものは、0.05°を超えていた。
また、図1−1において、ピーク2とピーク1との強度比は0.0224であるのに対し、図1−2において、その強度比は3.40であった。
よって、強度比においても、1以下、好ましくは0.5以下、より好ましくは0.05以下とするのがよい。
また、担体は無数の細孔が存在するので、それらの細孔の大きさにおいて、特に前記担体の(小さい細孔径)/(大きい細孔径)比が、20以下、好ましくは10以下とするのがよい。これは、前記比率が20を超えると、その結晶性が良好ではないからである。この結果、結晶性が良好ではない担体を用いる場合には、例えば図2−2に示すように、担体10の狭い径(φ)の細孔11内において活性金属12が分散し、該活性金属12からナノカーボン材料13が生長する結果、ナノカーボン材料13がその生長の際に絡まったものとなる。このような絡まったナノカーボン材料13は、例えば溶液、樹脂等における分散性が良好とはならないものとなる。
これに対し、結晶性が良好な担体を用いる場合には、図2−1に示すように、担体10の平坦なところにおいて活性金属12が分散し、該活性金属12からナノカーボン材料13が生長する結果、ナノカーボン材料13が全て真っ直ぐに生長したものとなる。この結果、例えば溶液、樹脂等における分散性においても良好なものとなる。
ここで、前記小さい細孔径が0.1〜30nmの範囲であり、大きい細孔径が10〜50nmの場合には、図に示すように、その比率が20以下、好ましくは10以下とするのがよい。
一例として前記小さい細孔径が5nmであり、大きい細孔径が50nmの場合においては、図3−1に示すように、その比率が5以下、好ましくは3以下、より好ましくは1以下とするのがよい。
また他の一例として前記小さい細孔径が5nmであり、大きい細孔径が100nmの場合においては、図3−2に示すように、その比率が10以下、好ましくは8以下、より好ましくは3以下とするのがよい。
これは、5nmの細孔に対して、相対的に50nm、100nmと細孔が大きくなるのど分散性が高くなり、好ましい。
なお、試験は樹脂(水溶性高分子樹脂)1に対し、ナノカーボン材料を0.4の割合で混入し、四探針法により抵抗計測した。
本発明の担体は、ナノ単位のナノカーボン材料を製造するのに好適であり、とくにその製造方法は限定されるものではないが、担体に活性金属である鉄等を用いると製造効率が向上する。
また、本発明にかかる担体の材料は、例えばアルミナ、アルミン酸ナトリウム、ミョウバン、リン酸アルミニウム等のアルミニウム化合物、例えば酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム等のカルシウム化合物、例えば酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム等のマグネシウム化合物、例えばリン酸カルシウム、リン酸マグネシウム等のアパタイト系とするのが好ましい。
ここで、アパタイトとは、M10 2+(Z5-4)62 -の組成をもつ鉱物でM、ZO4、Xに対してして次のような各元素が単独あるいは2種類以上の固溶状態で入るものをいう。
M:Ca,Pb,Ba,Sr,Cd,Zn,Ni,Mg,Na,K,Fe,Alその他、
ZO4:PO4、AsO4,VO4,SO4,SiO4,CO3
X:F,OH,Cl,Br,O,I
また、本発明では、担体に担持される活性金属は、特には限定されるものではないが、例えばV,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn等の金属その他遷移金属を挙げることができる。
本発明の担体を製造するには、結晶性の低い担体を高温熱処理することが好ましい。
前記熱処理温度は、400〜1200℃、好ましくは700〜1000℃とするのがよい。
例えば原料の一つである水酸化マグネシウムが酸化マグネシウムに変化する温度以上であることが好ましい。なお、温度が高すぎると焼結が進んで例えば5nm以下になり、好ましくなくなる。
熱処理することにより、上述したような結晶性が高いものとすることができる。
本発明にかかる担体を用いて、活性金属をその表面に所定方法により担持させ、ナノカーボン材料の生成用の触媒とすることができる。
ここで、ナノカーボン材料の製造方法としては、特に限定されるものではないが、例えば図4に示すような、流動炉101の内部に流動材である触媒102を入れて流動させ、原料ガス103を下部から入れて上方から抜き出し反応を行う流動層方式を挙げることができる。
その他の製造方法としては、図5に示すように、移動層炉104内に触媒102を充填し、触媒102を徐々に投入すると共にその一部を抜き出すと共に、原料ガス103を下部から入れて上方から抜き出し反応を行う移動層方式を挙げることができる。
その他の製造方法としては、図6に示すように、固定層炉105内に原料ガス103を下部から入れて上方から抜き出し反応を行う固定層方式、又は図7に示すように、気相反応炉106の一端から原料ガス103と共に、触媒102を投入し、反応を行い、他端で反応物を回収する気流層方式等を挙げることができる。
ここで、前記流動層方式に用いる場合の粒径が0.1〜10mmの範囲、好適には、0.2〜0.7mmであることが好ましい。よって、微粒の場合には、造粒により所定径となるように調整している。
また、移動層方式、固定相方式及び気流層方式の場合には、各々適宜好適な粒径とするのが好ましい。
ここで、本発明でナノカーボン材料とは、ナノ単位ミクロ単位のナノカーボン材料であり、供給された炭素源が触媒に作用し、再析出されて出現される例えばファイバ状、チューブ状、カップ状等の種々の形状を有するカーボンをいう。なお、ナノ単位のナノカーボン材料を単にナノカーボンともいう。
前記ナノカーボンの一例としては、例えば単層カーボンナノチューブ(SWNTs)に、多層カーボンナノチューブ(MWNTs)のような他のナノチューブ、フィッシュボーンタイプ又はプレートレットタイプのカーボンファイバー等を挙げることができ、これらの製造において、不純物炭素分解物を適用することで、ナノカーボン材料の飛躍的な成長を図ることができる。
[第2実施形態]
次に、反応器として流動層反応器を用いた場合の一例について図8乃至図10を参照しつつ説明する。
本実施形態では、前述した所定粒径の触媒を流動材と兼用するものであり、流動触媒としている。図8に示すように、本実施形態にかかるナノカーボン材料の製造システムは、ナノカーボン材料の製造装置50と、前記ナノカーボン材料を製造装置から回収する分離・回収装置52と、該回収されたナノカーボン材料から触媒を分離する精製装置55とを具備するものである。
具体的には、ナノカーボン材料の製造システムは、内部に流動材である流動触媒21を充填した流動層反応部23−1と、炭素源14を前記流動層反応部23−1内に供給する原料供給装置41と、流動触媒21を前記流動層反応部23−1内に供給する流動触媒供給装置42と、前記流動層反応部23−1内の流動材である流動触媒21が飛散及び流下する空間を有するフリーボード部23−2と、前記流動層反応部23−1に導入し、内部の流動触媒21を流動させる流動ガス22を供給する流動ガス供給装置43と、流動層反応部23−1を加熱する加熱部23−3と、該フリーボード部23−2から飛散されたナノカーボン材料生成物(微粒)24−1を回収する第1回収ライン51−1と、第1回収ライン51−1で回収された流動触媒21及びナノカーボン材料生成物24から排ガスを分離する分離・回収する分離・回収装置52と、流動層反応部23−1から流動触媒21及びナノカーボン材料生成物(粗粒)24−2を抜き出す第2回収ライン51−2と、抜き出された流動触媒21及びナノカーボン材料生成物(粗粒)24−2と、分離・回収装置52からのナノカーボン材料生成物(微粒)24とを回収する回収装置53と、回収装置53で回収されたナノカーボン材料生成物(微粒)24−1及びナノカーボン材料生成物(粗粒)24−2に付着している触媒を除去し、ナノカーボン材料純品56とする精製装置55と、前記分離・回収装置52で分離された排ガス57を処理する排ガス処理装置58とを具備するものである。
前記流動層反応部23−1の流動層反応形式には気泡型流動層型と噴流型流動層型とがあるが、本発明ではいずれのものを用いてもよい。
本実施形態では、流動層反応部23−1とフリーボード部23−2と加熱部23−3とから流動層反応器23を構成している。また、フリーボード部23−2は、流動層反応部23−1よりもその流路断面積の大きいものが好ましい。
前記原料供給装置41より供給される原料ガスである炭素源14は、炭素を含有する化合物であれば、いずれのものでもよく、例えばCO、CO2の他、メタン,エタン,プロパン及びヘキサンなどのアルカン類、エチレン,プロピレン及びアセチレン等の不飽和有機化合物、ベンゼン、トルエン等の芳香族化合物、アルコール類、エーテル類、カルボン酸類等の含酸素官能基を有する有機化合物、ポリエチレン、ポリプロピレン等の高分子材料、又は石油や石炭(石炭転換ガスを含む)等を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、酸素濃度制御のため、含酸素炭素源CO、CO2、アルコール類、エーテル類、カルボン酸類等と、酸素を含まない炭素源とを2つ以上組み合わせて供給することもできる。
この炭素源14は、流動層反応部23−1内にガス状態で供給し、流動材である流動触媒21による攪拌により均一な反応が行われ、ナノカーボン材料を成長させている。この際、所定の流動条件となるように、別途流動ガス22として流動ガス供給装置43により不活性ガスを流動層反応部23−1内に導入している。
そして、300℃から1300℃の温度範囲、より好ましくは400℃から1200℃の温度範囲とし、メタン等の炭素原料を不純物炭素分解物の共存環境下で一定時間触媒に接触することによってナノカーボン材料を合成している。
前記分離・回収装置52としてサイクロン以外には、例えばバグフィルタ、セラミックフィルタ、篩等の公知の分離手段を用いることができる。
また、分離・回収装置52で分離されたナノカーボン材料生成物24は、付着した触媒を分離する精製装置55により、ナノ単位のナノカーボン材料(例えばカーボンナノチューブ、カーボンナノファイバ等)純品56として回収するようにしている。
本実施形態においては、流動触媒21の原料となる活性金属を担持させる担体について結晶性が高いものを用いてナノカーボン材料を製造するようにしているので、反応器内で活性金属に生長するナノカーボン材料が絡まることなくストレートなものを効率的に行うことができ、この結果製品として、例えば溶液や樹脂等に混合する場合の分散性が良好なものの大量生産化を実現することができる。
[第3実施形態]
図9は他の本実施形態にかかるナノカーボン材料の製造システムであり、第2の実施形態のシステムと同一の部材については、同一の符号を付してその説明は省略する。図9のシステムにおいては、流動触媒供給装置43の前流側に流動触媒熱処理装置70を設けたものである。この流動触媒熱処理装置70の熱源としては、流動層反応器23からの排ガス57の排熱を熱回収する熱回収装置71を用いている。この熱回収装置71では熱媒体72により熱回収し、この熱回収された熱媒体72を加熱器73で熱処理の所定温度まで加熱して流動触媒熱処理装置70に供給するようにしている。
この流動触媒熱処理装置70は供給された担体80を熱処理する。次に、熱処理された結晶性が高い担体81は活性金属82を担持する担持装置83に送られ、ここで触媒84を製造する。次に、造粒装置85で所定粒径に造粒し、流動触媒21とする。この得られた流動触媒21は流動触媒供給装置43により、流動層反応器23内に供給され、ここでナノカーボンが製造される。これによりシステムの廃熱の有効利用を図りつつ純度の高いナノカーボン材料を製造することができる。
[第4実施形態]
図10は他の本実施形態にかかるナノカーボン材料の製造システムであり、第2及び第3の実施形態のシステムと同一の部材については、同一の符号を付してその説明は省略する。図10のシステムにおいては、熱媒体72の熱回収に、排ガス中の未反応の炭素分を燃焼させるための酸化性ガス74を用いており、この酸化性ガスの燃焼排ガスを熱回収装置75で熱媒体72に熱交換させるようにしている。これにより、第3の実施形態よりも更にシステムの廃熱及び排出物の有効利用を図りつつ純度の高いナノカーボン材料を製造することができる。
以上のように、本発明にかかるナノカーボン材料の製造方法及び装置は、活性金属から生成されるナノカーボン材料が絡むことがない担体であり、ナノカーボン材料の品質を向上させると共に、例えば溶液や樹脂における分散性が良好な大規模なナノカーボン材料の大量生産化を実現することができる。
結晶性が高い担体のX線回折結果を示す図である。 結晶性が良好ではない担体のX線回折結果を示す図である。 結晶性が高い担体を用いた場合のナノカーボンの生長結果を示す図である。 結晶性が良好ではない担体を用いた場合のナノカーボンの生長結果を示す図である。 (小さい細孔径:5)/(大きい細孔径:50)比と体積抵抗率との関係を示す図である。 (小さい細孔径:5)/(大きい細孔径:100)比と体積抵抗率との関係を示す図である。 本実施の形態にかかる流動層反応方式の概略図である。 本実施の形態にかかる移動層反応方式の概略図である。 本実施の形態にかかる固定層反応方式の概略図である。 本実施の形態にかかる気流層反応方式の概略図である。 第2実施形態にかかるナノカーボン材料の製造装置の概略図である。 第3実施形態にかかるナノカーボン材料の製造装置の概略図である。 第4実施形態にかかるナノカーボン材料の製造装置の概略図である。
符号の説明
10 担体
11 細孔
12 活性金属
13 ナノカーボン材料

Claims (16)

  1. 炭素原料を用いてナノカーボン材料を生成する活性金属を担持する多孔質担体であって、その結晶性が高いものであることを特徴とするナノカーボン材料生成用担体。
  2. 請求項1において、
    担体のd値の面指数(h,k,l)=(2,0,0)のX線ピークにおいて、その半値幅が0.05°以下であることを特徴とするナノカーボン材料生成用担体。
  3. 炭素原料を用いてナノカーボン材料を生成する活性金属を担持する多孔質担体であって、
    担体の(小さい細孔径)/(大きい細孔径)比が、20以下であることを特徴とするナノカーボン材料生成用担体。
  4. 請求項3において、
    前記小さい細孔径が0.1〜30nmの範囲であり、大きい細孔径が10〜200nmの範囲であることを特徴とするナノカーボン材料生成用担体。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一つにおいて、
    流動層に用いる場合の粒径が0.1〜10mmの範囲であることを特徴とするナノカーボン材料生成用担体。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一つにおいて、
    前記ナノカーボン材料が単層ナノカーボンチューブであることを特徴とするナノカーボン材料生成用担体。
  7. 結晶性の低い担体を高温熱処理することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一つのナノカーボン材料生成用担体の製造方法。
  8. 請求項7において、高温熱処理する熱源がナノカーボン材料製造時に排出される排ガスの排熱であることを特徴とするナノカーボン材料生成用担体の製造方法。
  9. 請求項7において、
    高温熱処理して、担体のd値の面指数(h,k,l)=(2,0,0)のX線ピークにおいて、その半値幅が0.05°以下とすることを特徴とするナノカーボン材料生成用担体の製造方法。
  10. 請求項7において、
    高温熱処理して、担体の(小さい細孔径)/(大きい細孔径)比が、20以下とすることを特徴とするナノカーボン材料生成用担体の製造方法。
  11. 反応器内に炭素原料を供給してナノカーボン材料を製造するナノカーボン材料の製造装置において、
    請求項1乃至6のいずれか一つのナノカーボン材料生成用担体を用いてなることを特徴とするナノカーボン材料の製造装置。
  12. 請求項11において、
    前記反応器が気流層反応器、固定層反応器、移動層反応器、流動層反応器のいずれか一つであることを特徴とするナノカーボン材料の製造装置。
  13. 請求項1乃至6のいずれか一つのナノカーボン材料生成用担体を用いてなるナノカーボン材料の製造装置と、
    前記ナノカーボン材料を製造装置から回収する回収装置と、
    該回収されたナノカーボン材料から担体を分離するナノカーボン材料精製装置と、を具備することを特徴とするナノカーボン材料の製造システム。
  14. 請求項11において、
    ナノカーボン材料生成用担体を高温処理する熱処理装置を具備することを特徴とするナノカーボン材料の製造システム。
  15. 請求項13において、
    前記回収装置の排熱を前記熱処理装置に利用することを特徴とするナノカーボン材料の製造システム。
  16. 請求項12乃至15のいずれか一つにおいて、前記ナノカーボン材料が単層ナノカーボンチューブであることを特徴とするナノカーボン材料の製造システム。
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