JP2008037694A - ナノカーボン材料製造装置及びナノカーボン材料精製方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】炭素原料11と触媒12を供給してなり、流動層反応器13により触媒付ナノカーボン材料14を製造するナノカーボン材料製造部15と、得られた触媒付ナノカーボン材料14を非水系溶剤16に分散してなり、触媒付ナノカーボン材料14から触媒12を分離・分散する分散処理装置17と、前記分散処理した触媒12とナノカーボン材料18とを分離する分離装置19と、触媒12が分離されたナノカーボン材料18を含む分離液23を回収する回収装置とからなるものである。
【選択図】 図1
Description
しかし、この製造方法では、生成物中に、単層ナノチューブの他、多層ナノチューブ、黒鉛、アモルファスカーボンが混在し、収率が低いだけでなく、単層ナノチューブの径及び長さにもばらつきがあり、径及び長さの比較的揃った単層ナノチューブを高収率で製造することは困難であった。
この凝集物は例えば樹脂等に混合する際に、遍在化の原因となり、精製の過程において、ナノカーボン材料の凝集を防止することが切望されている。
触媒が分離されたナノカーボン材料を含む分離液を回収する回収工程とからなることを特徴とするナノカーボン材料精製方法にある。
本実施の形態に係るナノカーボン材料製造装置の概略図を図1に示す。
図1に示すように、実施の形態1に係るナノカーボン材料製造装置10Aは、炭素原料11と触媒12を供給してなり、流動層反応器13により触媒付ナノカーボン材料14(500〜1000μm)を製造するナノカーボン材料製造部15と、得られた触媒付ナノカーボン材料14を非水系溶剤16に分散してなり、触媒付ナノカーボン材料14から触媒12を分離・分散する分散処理装置17と、前記分散処理した触媒12とナノカーボン材料18とを分離する分離装置19と、触媒12が分離されたナノカーボン材料18を含む分離液23を回収する回収装置とからなるものである。
なお、図1中、符号20は触媒付ナノカーボン材料と流動触媒とを分離する回収装置、21は分離された流動触媒を再度流動層反応器13で再利用する再利用ラインを各々図示する。
特に、用いる非水系溶媒としては、溶解性尺度であるSP(Solubility Parameter)値を用いて、例えば樹脂としてポリカーボネート(PC)を用いる場合、1,2−ジクロロベンゼン(SP値:10.0)、クロロホルム(SP値:9.3)を用いることが好ましい。
ここで、前記イオン性液体は、カチオンの基本構造の違いにより、ピリジン系のイオン性液体、脂環式アミン系のイオン性液体及び脂肪族アミン系のイオン性液体等を用いることもできる。
また、イミダゾリウムイオンからなるイオン性液体として、例えばカチオンがアルキルイミダゾリウムイオン、アルキルピリジニウムイオン、アルキルアンモニウムイオンまたはアルキルホスフォニウムイオン等を挙げることができる。
これは、5nmの細孔に対して、相対的に50nm、100nmと細孔が大きくなるのど分散性が高くなり、好ましい。
なお、細孔径分布が小さい場合には、30nmを境として大小を決定するものではなく、例えば20nm又は15nm又は10nmを境として大小を決定するようにしてもよい。
前記繊維状構造は、炭素六角網面が積層して、その積層方法が繊維軸であるもの、所謂プレートリット(Platelet)積層の斜め方向(1〜89°)が繊維軸であるもの、所謂ヘリングボーン(Herringbone)又はフィシュボーン(Fishbone)構造、積層方向に対して垂直に繊維軸があるもの、所謂のチューブラ(Tubular)、リボン(Ribbon)またはパラレール(Parallel)のいずれかの構造である。なお、ヘリングボーン(Herringbone)構造は、その斜めが対になっており、その双方の傾きは等しくなくともよい。
ここで、単層の場合にはその濃度は、20〜99%、より好ましくは85〜99%である。また、単層と二層とを併せた濃度は、20〜99%、より好ましくは75〜99%である。
ここで、アパタイトとは、M10 2+(Z5-O4)6X2 -の組成をもつ鉱物でM、ZO4、Xに対して次のような各元素が単独あるいは2種類以上の固溶状態で入るものをいう。
M:Ca、Pb、Ba、Sr、Cd、Zn、Ni、Mg、Na、K、Fe、Alその他
ZO4:PO4、AsO4、VO4、SO4、SiO4、CO3
X:F、OH、Cl、Br、O、I
この場合には、微細化された活性成分部分からのみナノカーボン材料が生長することになるので、単層のナノカーボン材料のみを良好に製造することもできる。
図2に示すように、本実施形態にかかるナノカーボン材料の製造部15は、内部に触媒と流動材とを兼用した流動触媒61を充填した流動層反応部62−1と、炭素源である炭素原料11を前記流動層反応部62−1内に供給する原料供給装置63と、流動触媒61を前記流動層反応部62−1内に供給する流動触媒供給装置64と、前記流動層反応部62−1内の流動材である流動触媒61が飛散及び流下する空間を有するフリーボード部62−2と、前記流動層反応部62−1に導入し、内部の流動触媒61を流動させる流動ガス65を供給する流動ガス供給装置66と、流動層反応部62−1を加熱する加熱部62−3と、該フリーボード部62−2から排出される排ガス22を処理する排ガス処理装置67と、前記流動層反応部62−1から触媒付ナノカーボン材料14を回収ライン68により抜出して回収する回収装置20とを具備するものである。
本実施の形態に係るナノカーボン材料製造装置の概略図を図3に示す。なお、実施の形態1と同一の部材については同一の符号を付してその説明は省略する。
図3に示すように、実施の形態2に係るナノカーボン材料製造装置10Bは、実施の形態1のナノカーボン材料製造装置10Aにおいて、前記分散処理装置17の前流側に設けられ、触媒付ナノカーボン材料14を例えば1μm以下まで微粉砕する微粉砕・分級する微粉砕・分級装置31を有するものである。
これによりナノカーボン材料の微粉砕物32を得ることができ、その後、非水系溶媒16で触媒と分離することで分離効率の向上を図ることができる。
また、乾式解砕法としては、ジェットミル法、ボールミル法を挙げることができる。
本実施の形態に係るナノカーボン材料製造装置の概略図を図4に示す。なお、実施の形態1と同一の部材については同一の符号を付してその説明は省略する。
図4に示すように、実施の形態3に係るナノカーボン材料製造装置10Cは、実施の形態1のナノカーボン材料製造装置10Aにおいて、前記分散処理装置17の前流側に設けられ、触媒付ナノカーボン材料を熱処理する加熱処理装置33を有するものである。
例えば担体に担持されている活性成分がFeの場合には、該Feとナノカーボン材料との接合部分が燃焼により消滅し、ナノカーボン材料を分離することができる。
なお、第1の加熱処理及び第2の加熱処理はいずれが先であってもよい。
本実施の形態に係るナノカーボン材料を含む樹脂組成物の製造システムの概略図を図5に示す。なお、実施の形態1と同一の部材については同一の符号を付してその説明は省略する。
図5に示すように、実施の形態4に係るナノカーボン材料を含む樹脂組成物の製造システム50は、例えば図1に示すようなナノカーボン材料製造装置10Aと、前記分離したナノカーボン材料18を含む分離液23を樹脂に混合する樹脂混合装置51とを有するものである。
これにより、ナノカーボン材料18を樹脂に混合させて、例えば導電性を付与するようにしている。
14 触媒付ナノカーボン材料
15 ナノカーボン材料の製造装置
16 非水系溶媒
17 分散処理装置
18 ナノカーボン材料
19 分離装置
23 分離液
Claims (22)
- 触媒付ナノカーボン材料を非水系溶剤に分散してなり、触媒付ナノカーボン材料から触媒を分離・分散する分散処理装置と、
前記分散処理した触媒とナノカーボン材料とを分離する分離装置とからなることを特徴とするナノカーボン材料製造装置。 - 請求項1において、
前記分散処理装置が超音波分散処理装置であることを特徴とするナノカーボン材料製造装置。 - 請求項1又は2において、
前記分散処理装置の前流側に設けられ、触媒付ナノカーボン材料を微粉砕・分級する微粉砕・分級装置を有することを特徴とするナノカーボン材料製造装置。 - 請求項1乃至3のいずれか一つにおいて、
前記分散処理装置の前流側に設けられ、触媒付ナノカーボン材料を熱処理する加熱処理装置を有することを特徴とするナノカーボン材料製造装置。 - 請求項1乃至4のいずれか一つにおいて、
前記非水系溶剤が、ナノカーボン材料との相溶性が良好であることを特徴とするナノカーボン材料製造装置。 - 請求項1乃至4のいずれか一つにおいて、
前記非水系溶剤が、ナノカーボン材料と混合する樹脂との相溶性が良好であることを特徴とするナノカーボン材料製造装置。 - 請求項1乃至6のいずれか一つにおいて、
前記触媒付ナノカーボン材料を製造する製造装置が流動層反応器であることを特徴とするナノカーボン材料製造装置。 - 請求項7において、
前記流動層反応器に供給する流動触媒を供給する流動触媒供給装置を具備することを特徴とする流動層反応器によるナノカーボン材料製造装置。 - 請求項8において、
前記流動触媒の粒子径が200μm〜5mmであることを特徴とする流動層反応器によるナノカーボン材料製造装置。 - 請求項1乃至9のいずれか一つのナノカーボン材料製造装置と、
前記分離されたナノカーボン材料を含む分離液を樹脂に混合する樹脂混合装置とを有することを特徴とするナノカーボン材料を含む樹脂組成物の製造システム。 - 触媒付ナノカーボン材料を非水系溶剤に分散し、触媒を分離・分散する分散処理工程と、
分散処理した後、触媒とナノカーボン材料とを分離する分離工程と、
触媒が分離されたナノカーボン材料を含む分離液を回収する回収工程とからなることを特徴とするナノカーボン材料精製方法。 - 請求項11において、
前記分散処理工程が、超音波処理により行うことを特徴とするナノカーボン材料精製方法。 - 請求項11又は12において、
前記分離工程で得られる残渣を分散工程に戻すことを特徴とするナノカーボン材料精製方法。 - 請求項11乃至13のいずれか一つにおいて、
前記分散処理工程の前に、触媒付ナノカーボン材料を微粉砕・分級する微粉砕・分級工程を有することを特徴とするナノカーボン材料精製方法。 - 請求項11乃至14のいずれか一つにおいて、
前記分散処理工程の前に、触媒付ナノカーボン材料を熱処理する加熱処理工程を有することを特徴とするナノカーボン材料精製方法。 - 請求項11乃至15のいずれか一つにおいて、
前記非水系溶剤が、ナノカーボン材料との相溶性が良好であることを特徴とするナノカーボン材料精製方法。 - 請求項11乃至15のいずれか一つにおいて、
前記非水系溶剤が、ナノカーボン材料と混合する樹脂との相溶性が良好であることを特徴とするナノカーボン材料精製方法。 - 請求項11乃至17のいずれか一つのナノカーボン材料精製方法を用いて、ナノカーボン材料を精製した後、
前記分離したナノカーボン材料を樹脂に混合する樹脂混合工程を有することを特徴とするナノカーボン材料樹脂組成物の製造方法。 - 請求項18において、
前記樹脂混合工程が、非水系溶剤に分散したナノカーボン材料と樹脂とを混練し、ナノカーボン材料を分散した樹脂混練物を得ることを特徴とするナノカーボン材料を含む樹脂組成物の製造方法。 - 請求項18において、
ナノカーボン材料を分散した非水系溶剤に樹脂を投入して溶解・混合し、その後非水系溶剤を除去し、ナノカーボン材料を分散した樹脂シート体を得るナノカーボン材料を含む樹脂組成物の製造方法。 - 請求項18において、
ナノカーボン材料を分散した非水系溶剤と樹脂溶解物とを混合し、その後非水系溶剤を除去し、ナノカーボン材料を分散した樹脂シート体を得るナノカーボン材料を含む樹脂組成物体の製造方法。 - 請求項18において、
ナノカーボン材料を分散した非水系溶剤と樹脂溶解物とを混合し、その後混練し、ナノカーボン材料を分散した樹脂混練物を得ることを特徴とするナノカーボン材料を含む樹脂組成物の製造方法。
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