JP2003089510A - カーボンナノチューブの精製方法 - Google Patents

カーボンナノチューブの精製方法

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JP2003089510A
JP2003089510A JP2001275199A JP2001275199A JP2003089510A JP 2003089510 A JP2003089510 A JP 2003089510A JP 2001275199 A JP2001275199 A JP 2001275199A JP 2001275199 A JP2001275199 A JP 2001275199A JP 2003089510 A JP2003089510 A JP 2003089510A
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五和 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 未精製カーボンナノチューブ試料に含まれる
複数種類の不純物を同時に効率よく除去することの可能
なカーボンナノチューブの精製方法を提供する。 【解決手段】 金属触媒やアモルファスカーボン等の不
純物を含む未精製カーボンナノチューブ試料を、過酸化
水素と酸との混合溶液中で加熱処理する。アモルファス
カーボンは主として過酸化水素により酸化除去され、触
媒金属は主として酸により溶解除去されるとともに、過
酸化水素の触媒金属による分解が抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属触媒やアモル
ファスカーボン等の不純物を含有するカーボンナノチュ
ーブ試料の精製方法およびその精製方法により精製され
たカーボンナノチューブを用いたガス貯蔵材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】カーボンナノチューブはグラフェンシー
トを丸めた円筒の様な構造となっており、円筒が単一の
ものから成るシングルウォールカーボンナノチューブ
(SWNTs)や、円筒が多層になったマルチウォール
カーボンナノチューブ(MWNT)がある。
【0003】カーボンナノチューブの製造方法として
は、各種方法が実験、報告されている。例えば、SWN
Tsに関しては、Fe、Co、Ni等の触媒金属と複合
化したカーボンターゲットに、強力なレーザーを照射し
て高温の炭素と金属の混合蒸気を発生させ、これを冷却
させてカーボンナノチューブ含有試料を得る方法があ
る。
【0004】また、Fe、Co、Ni等の触媒金属と複
合化したカーボンロッド2本を一定間隔で保持し、これ
らロッド間に高電圧を印加することによりアーク放電を
発生させ、高温の炭素と金属との混合蒸気を発生させ、
冷却してカーボンナノチューブ含有試料を得る方法があ
る。
【0005】また、MWNTに関しては、アーク放電法
や、炭素含有原料の熱分解による方法や、レーザー蒸発
法等の方法がある。MWNTに関しては、触媒金属を使
用しない方法もある。
【0006】これらの方法により作製したカーボンナノ
チューブ含有試料は、目的とするカーボンナノチューブ
以外に、製造過程で同時に生成するアモルファスカーボ
ンやナノサイズの微小グラファイト粒子や、原料として
使用した触媒金属等の不純物を多量に含んでいる。その
ためカーボンナノチューブの純度を高めるためには、こ
れらの不純物を除去する必要がある。
【0007】不純物を除去する精製方法としては、様々
な方法が実験、公開されている。例えば、触媒金属を除
去するためには、カーボンナノチューブ含有試料を塩酸
や硝酸等の酸に浸漬し、溶解除去する方法がある(特開
平8−198611号公報参照)。
【0008】また、アモルファスカーボンを除去するた
めに、空気等の酸化雰囲気中におけるカーボンナノチュ
ーブとアモルファスカーボンとの酸化開始温度の差異を
利用した方法がある(特開平7−48110号公報参
照)。
【0009】また、微小グラファイト粒子を除去するた
めには、微小グラファイト粒子とカーボンナノチューブ
との形状やサイズの違いを利用して、遠心分離法やミク
ロンオーダのフィルターを使用したろ過法がある。
【0010】ところで、上記した精製方法は、いずれも
除去対象に対して一つの精製方法であるため、一つの方
法だけでは試料中の不純物を全て除去できないという欠
点がある。そのため複数の処理方法を適宜組み合わせて
試料を精製するのが一般的となっている。
【0011】例えば、まず、アーク放電法により作製し
た未精製の試料を、最初に、カーボンナノチューブの酸
化は少ししか進行しないがアモルファスカーボンの酸化
は急激に進行する温度で、雰囲気を酸化雰囲気として一
定時間保持することにより、アモルファスカーボンを酸
化除去する。
【0012】次に、触媒金属もしくは触媒金属の酸化物
を溶解可能な硝酸等の酸水溶液中に浸漬して、触媒金属
もしくは触媒金属酸化物を溶解除去する。次に、試料の
入った酸水溶液を数ミクロンオーダ(例えば2ミクロ
ン)のフィルタを通して、微小グラファイト粒子を通過
させ、ファイバ状であるため通過しにくいカーボンナノ
チューブをフィルタ上に回収するという方法が報告され
ている。
【0013】カーボンナノチューブの精製は、上記のよ
うに、除去対象物に合わせた複数の工程を組み合わせる
ことにより、精製されるわけである。また精製する純度
(精製された後のナーボンナノチューブの純度)に関し
ては、処理の時間、酸水溶液の濃度、フィルタ細孔径等
の処理条件を調整することにより変えることが可能であ
る。ただし、純度を高めれば高めるほど、回収量が少な
くなってしまう。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
個々の不純物除去方法に関しても、試料を精製する際に
は問題点がいくつかある。
【0015】酸化により、アモルファスカーボンを除去
する方法では、同時にカーボンナノチューブも酸化して
しまうため、回収量が減少してしまう問題がある。ま
た、カーボンナノチューブがアモルファスカーボンに付
着した状態では、アモルファスカーボンの酸化に伴う局
所的な温度上昇により、カーボンナノチューブの酸化も
同等に進行してしまい、回収量の減少につながる。
【0016】酸により触媒金属を溶解除去する方法で
は、通常、未精製試料においては、触媒金属をアモルフ
ァスカーボンが被覆しているため、常温では酸への溶解
量が少なくなってしまう。そのため、例えば、硝酸水溶
液の場合には、水溶液を加熱してアモルファスカーボン
も高温硝酸により酸化し、触媒金属を露出させる必要が
ある。
【0017】この際の加熱温度は低すぎると、硝酸の酸
化能力が弱いためアモルファスカーボンの酸化が少なく
なってしまう。そのため、煮沸する程度まで過熱する必
要があるが、それによって突沸の危険性があり、また煮
沸しない条件下においても、処理時間が長くなるという
問題がある。
【0018】また、遠心分離やフィルタによりろ過分離
する方法は、未精製試料では、カーボンナノチューブと
アモルファスカーボンやグラファイト微粒子や触媒金属
が、強固に付着した状態であるため、単独では精製効果
はなく、他の酸化処理や、酸による処理と組み合わせて
使用する必要がある。
【0019】このように、従来においては、触媒金属、
アモルファスカーボン、微小グラファイト粒子といった
不純物の複数種類を同時に一つの方法で効率よく精製す
ることはできなかった。また、複数の方法を組み合わせ
た場合でも、個々の精製方法において、それぞれ効率よ
く精製ができないといった問題があった。
【0020】そこで、本発明は上記問題に鑑み、未精製
カーボンナノチューブ試料に含まれる複数種類の不純物
を同時に効率よく除去することの可能なカーボンナノチ
ューブの精製方法を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者は、最近報告されている過酸化水素による
精製方法に着目した。これは、過酸化水素の酸化作用に
より、アモルファスカーボンを酸化除去しようというも
のであるが、やはり、触媒金属の除去は原理的に不可能
で、またグラファイト微粒子も残留する。
【0022】本発明者はこの過酸化水素を用いた精製方
法について鋭意検討を行った。アーク放電法やレーザー
蒸発法等により作製した、カーボンナノチューブ以外
に、触媒金属や、アモルファスカーボン、グラファイト
微粒子等の不純物を含む未精製のカーボンナノチューブ
試料を、過酸化水素により精製する場合において、過酸
化水素水溶液のみで処理する場合には、以下の現象が起
きているものと考えられる。
【0023】触媒金属を使用して作製した未精製試料中
には、触媒金属が含まれ、しかもカーボンナノチューブ
や触媒金属がアモルファスカーボンにより被覆され、ま
た固着され、凝集した状態になっている。
【0024】この未精製試料を過酸化水素のみの溶液中
に浸漬し、反応性を高めるべく加熱すると、過酸化水素
により、試料中に含まれるアモルファスカーボンは酸化
されて、COやCO2に変化し試料から除去される。
【0025】カーボンナノチューブも、過酸化水素によ
り、炭素間の結合が一部切断され、構造的にダメージを
受けるが、構造的にアモルファスカーボンよりも耐酸化
性は強く、また作製時にカーボンナノチューブの束(ロ
ープ)の表面をアモルファスカーボンが被覆した状態と
なっているため、処理条件を適宜選定すれば、表面のア
モルファスカーボンを酸化除去して、内部のカーボンナ
ノチューブヘのダメージを低減することが可能である。
【0026】しかし、並行して、過酸化水素により触媒
金属を被覆しているアモルファスカーボンも酸化され、
一部の触媒金属が露出することになる。露出した触媒金
属は過酸化水素により酸化されて、金属酸化物になるこ
とが考えられる。また、未精製試料を酸素のある雰囲気
下に暴露しておいた場合には、すでに触媒金属の一部は
酸化していることも考えられる。
【0027】これらの露出した触媒金属あるいは金属酸
化物により、過酸化水素は触媒分解(例えば、水や酸素
に分解する)が急激に進行する。このため、溶液中の過
酸化水素が急激に分解し、減量してしまうことになる。
結果として、除去対象のアモルファスカーボンの一部を
酸化しただけで、精製処理が実効的に終了してしまい、
精製が不十分なままとなってしまうことになる。
【0028】また、過酸化水素の急激な分解は、溶液の
突沸や飛散、処理容器内の圧力の急激な上昇という危険
ももたらすことになる。このように、過酸化水素による
カーボンナノチューブの精製には、触媒金属による過酸
化水素の消費という問題が伴う。本発明は、このような
過酸化水素による精製における問題に鑑みて、さらに実
験検討を行った結果得られたものである。
【0029】すなわち、請求項1に記載の発明では、金
属触媒やアモルファスカーボン等の不純物を含む未精製
カーボンナノチューブ試料を、過酸化水素と酸との混合
溶液中で加熱処理することを特徴とする。
【0030】本発明のように、過酸化水素だけの溶液で
はなく、過酸化水素と酸の混合溶液を用いることによ
り、以下のような効果が発現する。
【0031】加熱された混合溶液中では、過酸化水素に
より、アモルファスカーボンの酸化が進行する。また、
過酸化水素により、微小グラファイト粒子もある程度除
去することができる。また、酸もアモルファスカーボン
の化学結合の切断に寄与し、アモルファスカーボンの酸
化に寄与することになる。
【0032】触媒金属を被覆したアモルファスカーボン
が酸化されて、触媒金属が露出すると、酸による触媒金
属の溶解が起こり、触媒金属の酸化が抑制される。ま
た、触媒金属または金属酸化物表面での、酸による溶解
反応と過酸化水素の触媒分解が競合するため、過酸化水
素の反応比率が低下し、過酸化水素の急激な触媒分解が
抑制される。
【0033】また、未精製試料中に、処理前にすでに露
出した金属触媒や触媒金属の酸化物が存在していた場合
においても、酸により溶解され、過酸化水素の減量を抑
制することができる。これらの結果として、アモルファ
スカーボンの酸化に利用可能な過酸化水素の比率が増加
し、精製効率の向上をもたらすことになる。
【0034】つまり、請求項1に記載の精製方法では、
酸と過酸化水素との混合溶液を用いることにより、触媒
金属とアモルファスカーボンの除去、および微小グラフ
ァイと粒子の一部除去が同時に実現できる。
【0035】そして、従来、過酸化水素のみの精製にお
いて問題であった触媒金属による過酸化水素の消費は、
酸によって触媒金属が溶解除去されるとともに触媒金属
の酸化物が減量するため、抑制される。そのため、過酸
化水素によるアモルファスカーボンの除去が効率良く実
現可能となる。また、過酸化水素の急激な触媒分解が抑
制されるため、溶液の突沸や飛散、処理容器内の圧力の
急激な上昇といった問題も緩和される。
【0036】したがって、本発明によれば、未精製カー
ボンナノチューブ試料に含まれる、触媒金属およびアモ
ルファスカーボン等の複数種類の不純物を、同時に効率
よく除去することの可能なカーボンナノチューブの精製
方法を提供することができる。
【0037】また、請求項2に記載の発明では、上記混
合溶液の酸が、無機酸から選択された少なくとも1種で
あるか、あるいは2種以上の酸の混合酸であることを特
徴とする。
【0038】混合溶液に使用する酸としては過酸化水素
と反応性の低い酸が望ましい。また触媒金属を溶解する
能力を持つ酸であることが必要となる。
【0039】そのための酸としては、無機酸である塩
酸、硝酸、硫酸等が、安価かつ入手容易で、また金属お
よび金属酸化物の溶解能力が高いことから望ましい。ま
た、これら無機酸の2種以上の酸を混合することによ
り、触媒金属または金属酸化物の反応性を高めることも
可能である。
【0040】また、請求項3に記載の発明では、加熱処
理の温度が、40℃以上から混合溶液の沸点以下である
ことを特徴とする。
【0041】混合溶液に限らず、化学反応は一般的に温
度が高い方が、反応速度は速くなる。室温(20℃程
度)では、反応速度が遅いため、見た目では、わずかな
気泡の発生が出る程度であったり、露出した金属や金属
酸化物のある場合には、その溶解が確認可能な程度とな
り、精製に長時間を要することとなる。
【0042】そのため、混合溶液を加熱して反応を進行
させるわけであるが、加熱し過ぎても、混合溶液の沸点
以上には温度上昇せず、熱量の無駄であるか、または急
激な突沸を引き起こすことにもなる。また、精製対象試
料の状態、具体的にはアモルファスカーボンや触媒金属
の含有量や凝集状態により、加熱温度を変化させること
が望ましい。
【0043】アモルファスカーボンや触媒金属の量が少
ない場合や、アモルファスカーボンがカーボンナノチュ
ーブと強固に付着していない場合には、加熱温度を低め
にしてカーボンナノチューブのダメージを低下させるこ
とが望ましい。一方、アモルファスカーボンがカーボン
ナノチューブに強固に付着している場合には、加熱温度
を高めにして反応を高めることが望ましい。
【0044】このように、未精製試料の加熱処理温度に
関しては、試料の状態により、適宜調整することが望ま
しく、望ましくは、請求項3の発明のように、40℃か
ら混合溶液の沸点以下の温度で加熱処理することが好ま
しい。
【0045】また、請求項4に記載の発明では、未精製
カーボンナノチューブ試料を混合溶液中で加熱処理した
後に、酸化処理することを特徴とする。
【0046】未精製試料中のアモルファスカーボンの量
が多いか、またはアモルファスカーボンとカーボンナノ
チューブが強固に凝集していた場合には、過酸化水素と
酸の混合溶液で処理した時点では、まだアモルファスカ
ーボンが残留していることもある。
【0047】この場合には、混合溶液の処理により、ア
モルファスカーボンが残留していたとしても、アモルフ
ァスカーボンの構造がダメージを受け、カーボンナノチ
ューブとの密着性も弱くなっている。そのため、本発明
のように、混合溶液での処理後に酸化処理を行うことに
より、アモルファスカーボン量をさらに低減させること
が可能となる。
【0048】また、請求項5に記載の発明では、未精製
カーボンナノチューブ試料を混合溶液中で加熱処理する
前に、酸化処理することを特徴とする。
【0049】過酸化水素と酸の混合溶液により、未精製
カーボンナノチューブ試料を精製する場合において、過
酸化水素と酸の混合溶液により処理する前に、あらかじ
め酸化処理を行っておく。それにより、触媒金属を被覆
しているアモルファスカーボンを一部酸化除去し、過酸
化水素と酸の混合溶液による処理の際に、触媒金属もし
くは触媒金属酸化物を溶解しやすくすることも可能であ
る。
【0050】また、請求項6に記載の発明では、未精製
カーボンナノチューブ試料を混合溶液中で加熱処理した
後に、真空中で加熱処理することを特徴とする。
【0051】過酸化水素と酸の混合溶液により加熱処理
した試料は、通常、ろ過・水洗し、乾燥して、試料を回
収する。
【0052】しかし、この様にして処理した精製試料
は、ナノメーターサイズの微粒子の集合体であり、また
ナノサイズの細孔も多数あり、さらに処理により反応性
の高い炭素問結合の切断部がカーボンナノチューブやア
モルファスカーボン内に生成するため、処理の際に試料
内部に取り込まれた水、CO、CO2等のガス成分や、
炭素に結合した水酸基や酸素等の物質や、さらには残留
金属成分が、精製試料中に含まれている。
【0053】そのため、これらの物質を除去する必要が
ある場合は、本発明のように、精製試料を真空中で加熱
処理して離脱させても良い。
【0054】また、請求項7に記載の発明では、未精製
カーボンナノチューブ試料を混合溶液中で加熱処理した
後に、遠心分離処理することを特徴とする。
【0055】過酸化水素と酸の混合溶液で加熱処理する
ことにより精製した試料においては、カーボンナノチュ
ーブや触媒金属、微小グラファイト粒子を凝集させてい
た試料中のアモルファスカーボンは、処理によりダメー
ジを受け、個々の粒子の結合は緩くなっている。この状
態で液中に分散させ、遠心分離することにより、カーボ
ンナノチューブと触媒金属、微小グラファイト粒子の沈
降速度の差を利用して分離することができる。
【0056】この場合、加熱処理後の混合溶液中で試料
が分散した状態のまま、遠心分離を行ってもよい。ま
た、加熱処理後の混合溶液をろ過、水洗処理して得られ
る湿った状態の試料を、蒸留水やエタノール等の分散媒
体に入れて、超音波分散させ、遠心分離してもよい。
【0057】この湿った状態の試料は固まった状態であ
るため、遠心分離前に超音波分散させる必要がある。加
熱処理後の混合溶液中で分散した状態および湿った状
態、いずれの場合においても、遠心分離前に超音波分散
を行うことが望ましい。
【0058】また、請求項8に記載の発明では、請求項
1〜請求項7の精製方法により精製されたカーボンナノ
チューブを用いることを特徴とするガス貯蔵材料を提供
する。
【0059】本発明によれば、上記各方法にて精製した
試料をガス吸着用試料として使用することができる。ガ
スとしては各種のものが吸着可能であるが、メタン、水
素、一酸化炭素等の低分子量ガスの吸蔵用試料に特に使
用することができる。
【0060】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一
例である。
【0061】
【発明の実施の形態】本実施形態は、例えばアーク放電
法やレーザー蒸発法等により作製したSWNTsやMW
NTの構造を有するカーボンナノチューブであって、カ
ーボンナノチューブ以外に、Fe、Co、Ni等の触媒
金属やその金属酸化物、アモルファスカーボン、グラフ
ァイト微粒子等の不純物を含む未精製カーボンナノチュ
ーブ試料を精製する方法を提供する。
【0062】その方法としては、未精製カーボンナノチ
ューブ試料を、過酸化水素と酸との混合溶液中に分散さ
せ、この分散液を加熱処理するものである。それによ
り、混合溶液中では、主として過酸化水素により、アモ
ルファスカーボンの酸化除去およびある程度の微小グラ
ファイト粒子の酸化除去が進行する。
【0063】また、触媒金属を被覆したアモルファスカ
ーボンが酸化されて、触媒金属が露出すると、酸による
触媒金属の溶解が起こり、過酸化水素を分解してしまう
ような触媒金属または金属酸化物の量が、この酸による
溶解によって減る。そのため、過酸化水素の急激な分解
が抑制されることから、過酸化水素によるアモルファス
カーボンの酸化除去が効率よく進行するとともに、溶液
の突沸や飛散、処理容器内の圧力の急激な上昇といった
問題も緩和される。
【0064】このように、過酸化水素と酸の混合溶液に
より加熱処理する精製方法によれば、未精製カーボンナ
ノチューブ試料に含まれる触媒金属およびアモルファス
カーボン等の複数種類の不純物を、同時に効率よく除去
することができる。こうして加熱処理を行った後、ろ過
・水洗、乾燥等の処理を経て、精製された試料(カーボ
ンナノチューブ)を回収する。
【0065】ここで、混合溶液の酸としては、無機酸で
ある塩酸、硝酸、酢酸、硫酸等から選択された1種の
酸、あるいは、これら無機酸から選択された2種以上の
酸を混合した混合酸を使用することができる。
【0066】また、加熱処理の温度は、40℃以上から
混合溶液の沸点以下であることが好ましい。混合溶液を
加熱して反応を進行させるわけであるが、加熱し過ぎて
も、混合溶液の沸点以上には温度上昇せず、熱量の無駄
であるか、または急激な突沸を引き起こすことにもな
る。
【0067】そのため、精製対象試料の状態、具体的に
はアモルファスカーボンや触媒金属の含有量や凝集状態
を、EPMA等の元素分析装置やSEMまたはTEM等
の電子顕微鏡を用いて調べ、その状況に応じて、加熱温
度を変化させることが望ましい。
【0068】また、混合溶液中で加熱処理する前の未精
製カーボンナノチューブ試料や、混合溶液中で加熱処理
した後の試料を、酸化ガス雰囲気中での加熱等により酸
化処理しても良い。加熱処理前の酸化処理では、試料中
において、触媒金属を被覆しているアモルファスカーボ
ンを一部酸化除去し、混合溶液による加熱処理の際に、
触媒金属もしくは触媒金属酸化物を溶解しやすくするこ
とができる。
【0069】一方、加熱処理後の酸化処理では、当該加
熱処理を行っても精製しきれず残留しているアモルファ
スカーボンを除去でき、アモルファスカーボン量をさら
に低減させることが可能となる。これは、混合溶液によ
る加熱処理により、アモルファスカーボンが構造的にダ
メージを受け、カーボンナノチューブとの密着性も弱く
なっているためである。
【0070】また、混合溶液により加熱処理し、ろ過・
水洗・乾燥を経て回収した試料を、真空中で加熱処理す
るようにしても良い。それにより、試料内部に取り込ま
れた水分(混合溶液や水洗等に起因する)、CO、CO
2等のガス成分(過酸化水素のカーボン分解等に起因す
る)や、炭素に結合した水酸基や酸素等の物質や、さら
には精製しきれず残留している触媒金属等の金属成分
を、試料から離脱させることができ、さらなる精製が実
現できる。
【0071】例えば、真空装置等の内部に回収した精製
試料を入れ、10-4Paの真空中で、1000℃程度の
温度で加熱処理する。実質的にほとんど酸素のない真空
中の加熱であるから、酸化反応は起こらず、熱エネルギ
ーにより、試料中の吸着水分やガスや金属成分等を離脱
させることができる。
【0072】また、未精製カーボンナノチューブ試料を
混合溶液中で加熱処理した後に、試料を溶液に分散さ
せ、遠心分離器を用いて遠心分離処理を行っても良い。
【0073】この遠心分離処理は、加熱処理後の混合溶
液中で試料が分散した状態のまま行っても良いし、加熱
処理後の混合溶液をろ過、水洗処理して得られる湿った
状態の試料を、蒸留水やエタノール等の分散媒体に入れ
て遠心分離しても良い。いずれの場合においても、遠心
分離前に超音波分散を行うことが好ましい。
【0074】なお、本実施形態の精製方法は、金属触媒
やアモルファスカーボン等の不純物を含む未精製カーボ
ンナノチューブ試料を、過酸化水素と酸との混合溶液中
で加熱処理することを要旨とするもので、この混合溶液
による加熱処理に、上述した酸化処理、真空加熱処理、
遠心分離処理の三つの手段を組み合わせることで、さら
に精製物の純度(精製純度)を上げることができる。
【0075】混合溶液による加熱処理に組み合わせる場
合、酸化処理、真空加熱処理、遠心分離処理の三つから
一つを選択しても、二つを選択しても、三つとも選択し
ても良い。つまり、精製純度に関しては、目的とする精
製状態に応じて選定すれば良く、選定された純度に応じ
て上記三つの手段から選択すれば良い。
【0076】また、未精製試料が強固に凝集している場
合等には、混合液による加熱処理および上記三つの手段
を、精製順序も最適化して、組み合わせて行うことで精
製することが望ましい。
【0077】これら本実施形態の精製方法により精製さ
れたカーボンナノチューブは、例えば、ガス容器に充填
されて、メタン、水素、一酸化炭素等の低分子量ガスの
吸蔵用試料すなわちガス貯蔵材料として使用することが
できる。
【0078】次に、限定するものではないが、本実施形
態を以下の実施例によって、さらに具体的に説明する。
【0079】
【実施例】(実施例1)図1に本実施例1の精製方法の
工程図を示す。
【0080】[未精製試料の秤量および粉砕]市販され
ている、アーク放電により作製されたカーボンナノチュ
ーブ未精製試料200mgを秤量する。この未精製試料
には、アモルファスカーボンや微小グラファイト粒子と
いった不純物、Fe、Co、Niやその酸化物といった
触媒金属に係る不純物が含有されている。
【0081】この未精製試料は、そのままでは凝集した
塊状であるため、乳鉢で軽く乾式粉砕する。粉砕試料は
三角フラスコに入れる。
【0082】[混合溶液の作製]次に、60%硝酸10
0mlと、30%過酸化水素水200mlと、水100
mlとを混合して、本発明の混合溶液を調合し、この混
合溶液を、試料を入れた三角フラスコに注ぎ込む。
【0083】[試料の混合溶液への分散]次に、この状
態で超音波洗浄器中に入れ、1時間、混合溶液に超音波
振動を印加し、試料粒子を分散させる。これにより、未
精製試料が混合溶液に均一に分散した分散液ができる。
【0084】[分散液の加熱処理]超音波分散後、三角
フラスコを冷却器に接続し、ホットプレートにて加熱す
る。加熱温度は、混合液の沸点(本例では170℃程
度)以上とならないように、また、試料の精製状態をE
PMAやSEMまたはTEMで確認して設定する。ここ
では、ホットプレートの温度を100℃から200℃の
範囲にて設定することが望ましいが、150℃を標準と
する。加熱時間は、試料の精製状態を確認して設定する
が8時間程度を標準とする。
【0085】なお、以上の試料と混合溶液の比率、混合
溶液の配合比率、超音波分散の時間、加熱処理温度、加
熱時間に関しては、試料の不純物含有量(EPMA等で
確認)、凝集状態(SEMやTEM等で確認)に応じ
て、最適化する必要があるため、上記の配合比率、試料
と混合溶液の比率等の実験条件に限定されるものではな
い。
【0086】[試料のろ過・水洗および試料の乾燥]こ
のように、150℃、8時間、未精製カーボンナノチュ
ーブ試料を混合溶液中で加熱処理した後、3ミクロンの
テフロン(登録商標)フィルタを使用して、三角フラス
コ内の試料をろ過し、フィルタ上に試料を回収する。回
収された試料を水洗して試料表面に付着した混合溶液を
洗い流す。水洗後、試料は120℃の乾燥器内で、12
時間乾燥して、精製試料を作製した。
【0087】本例では、EPMAを用いた分析やSEM
またはTEMによる観察により、精製後の試料は、精製
前に比べて、アモルファスカーボンや触媒金属、微小グ
ラファイト粒子が除去されていることが確認された。
【0088】(実施例2)本例は、未精製カーボンナノ
チューブ試料を混合溶液中で加熱処理した後に、酸化処
理するものである。上記実施例1と同様に、未精製試料
の秤量および粉砕、混合溶液の作製、試料の混合溶液へ
の分散、分散液の加熱処理、試料のろ過・水洗、試料の
乾燥までを行う。
【0089】次に、乾燥処理された試料を乳鉢で軽く微
粉砕し、電気炉中にセットする。電気炉内に乾燥空気を
200ml毎分の量で流し、10℃/分の昇温速度で4
50℃まで昇温し、30分間保持し酸化処理を行う。保
持後、自然冷却し、精製試料を取り出して回収する。
【0090】この時の酸化条件は、上記の加熱温度、昇
温速度、保持時間、冷却条件、ガス量、ガス種類に限定
されるものではなく、酸と過酸化水素との混合溶液での
処理状態により、最適化する必要がある。また、酸化ガ
スに関しても、上記の乾燥空気に限定されるものではな
く、酸素の比率を変化させたり、二酸化炭素等の他の酸
化ガスを使用してもよい。
【0091】本例では、酸化処理を行うことによって、
混合溶液による加熱処理を行っても精製しきれず残留し
ているアモルファスカーボンを除去できるため、上記実
施例1に比べて、アモルファスカーボン量をさらに低減
させ、精製純度を上げることができた。
【0092】(実施例3)本例は、未精製カーボンナノ
チューブ試料を混合溶液中で加熱処理する前に、酸化処
理するものである。市販されている、アーク放電により
作製されたカーボンナノチューブ未精製試料を、乳鉢で
軽く乾式粉砕する。粉砕した試料400mgを電気炉中
にセットする。
【0093】次に、この粉砕試料に対して、上記実施例
2と同様の条件(乾燥空気:200ml/分、昇温速
度:10℃/分で450℃まで昇温、30分間保持)に
て酸化処理を行う。酸化処理後、自然冷却し、試料を取
り出す。取り出した試料200mgを三角フラスコに入
れる。
【0094】次に、上記実施例1と同じ組成の混合溶液
を作製し、三角フラスコに入れる。その後、上記実施例
1と同様にして、試料の混合溶液への分散、分散液の加
熱処理、試料のろ過・水洗、試料の乾燥を順次行い、精
製された試料を回収する。
【0095】本例では、加熱処理前の酸化処理によっ
て、触媒金属を被覆しているアモルファスカーボンを一
部酸化除去し、混合溶液による加熱処理の際に、触媒金
属もしくは触媒金属酸化物を溶解しやすくすることがで
きるため、上記実施例1に比べて、精製純度を上げるこ
とができた。
【0096】(他の実施例)なお、例えば、上記実施例
1において、試料の乾燥まで行い回収された精製試料
を、さらに真空中で加熱処理(例えば10-4Pa、10
00℃程度)するようにしても良い。
【0097】また、例えば、上記実施例1において、分
散液の加熱処理を行った後の分散液、または、水洗後で
あって乾燥させる前の試料を蒸留水やエタノールに分散
させた溶液を、超音波分散処理した後、遠心分離器にセ
ットして遠心分離処理しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の精製方法を示す工程図であ
る。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属触媒やアモルファスカーボン等の不
    純物を含む未精製カーボンナノチューブ試料を、過酸化
    水素と酸との混合溶液中で加熱処理することを特徴とす
    るカーボンナノチューブの精製方法。
  2. 【請求項2】 前記酸が、無機酸から選択された少なく
    とも1種であるか、あるいは2種以上の酸の混合酸であ
    ることを特徴とする請求項1に記載のカーボンナノチュ
    ーブの精製方法。
  3. 【請求項3】 前記加熱処理の温度が、40℃以上から
    前記混合溶液の沸点以下であることを特徴とする請求項
    1または2に記載のカーボンナノチューブの精製方法。
  4. 【請求項4】 前記未精製カーボンナノチューブ試料を
    前記混合溶液中で加熱処理した後に、酸化処理すること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載の
    カーボンナノチューブの精製方法。
  5. 【請求項5】 前記未精製カーボンナノチューブ試料を
    前記混合溶液中で加熱処理する前に、酸化処理すること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載の
    カーボンナノチューブの精製方法。
  6. 【請求項6】 前記未精製カーボンナノチューブ試料を
    前記混合溶液中で加熱処理した後に、真空中で加熱処理
    することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一つ
    に記載のカーボンナノチューブの精製方法。
  7. 【請求項7】 前記未精製カーボンナノチューブ試料を
    前記混合溶液中で加熱処理した後に、遠心分離処理する
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一つに記
    載のカーボンナノチューブの精製方法。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれか一つに記載
    の精製方法により精製されたカーボンナノチューブを用
    いることを特徴とするガス貯蔵材料。
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