JP4961806B2 - ソイルセメント壁、基礎構造 - Google Patents

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Description

本発明は、ソイルセメント壁及び基礎構造に関し、特に、軟弱層を含んだ地盤の液状化を防止すべく建物を取り囲むように地中に設けられるソイルセメント壁及びこのソイルセメント壁と基礎杭からなる基礎構造に関する。
水分を多く含む砂質の軟弱層は、地震などが起こると地震動の作用により液状化現象を起こすことがある。地盤の液状化が起こると、地盤が建物の荷重を負担することができなくなり、建物の沈下や倒壊を招いてしまう。
このため、軟弱層を含む地盤に建物を建てる際には、液状化対策を講じなければならない。このような液状化に対する対策としては、地盤改良を施す方法や地中連続壁で建物の地下部分の外周を囲う方法があげられる。しかし、地盤改良を施す方法では、建物の支持地盤を所定深さまで掘削し支持地盤を構成する土砂を入れ替えなければならず、手間とコストがかかり、また、地中連続壁を構築する方法も地盤の掘削とコンクリート打設のために多額の費用が必要となる。
そこで、安価な液状化対策方法として、例えば特許文献1には、建物の地下部分の外周に山留め壁として設けられるソイルセメント柱列壁の芯材として用いた鋼管を、継手を介して接続し、さらに、ソイルセメント柱列壁上部と建物を一体に設けることによる液状化対策方法が記載されている。
特開平8−9867号公報
しかし、この液状化対策方法は、ソイルセメント柱列壁の内外を隔離し、外部の間隙水圧の上昇が内部に伝わることを抑えるために、ソイルセメント柱列壁に埋設された鋼管を継手を用いて接続するのみであり、鋼管同士を一体に緊結したものではない。そのため、特許文献1記載のソイルセメント柱列壁では、ソイルセメント柱列壁内部の土砂を拘束するためには耐力が不十分であり、大きい地震などの場合に軟弱層に大きなせん断歪みが生じた場合は、ソイルセメント柱列壁を通して軟弱層にせん断歪みが伝達してしまい、液状化が生ずるおそれがある。
そこで、本発明の目的は、地震などによる地盤の液状化を防止することができるとともに、経済性及び施工性を向上することのできるソイルセメント壁を提供することとにある。
本発明のソイルセメント壁は、軟弱層を含んだ地盤の液状化を防止すべく建物を取り囲むように地中に設けられたソイルセメント壁であって、直方向に延びるH型鋼のウェブの両面にアングル材の断面く字状の両端部を、該アングル材により形成される凸部が、その上方から頂部に向けて高さが次第に増加し、頂部から下方に向けて高さが次第に減少するように取り付けてなる芯部材がソイルセメント内に埋設されると共に、ソイルセメントの少なくとも一部が高強度ソイルセメントにより構成されていることを特徴とする。
また、本発明のソイルセメント壁は、軟弱層を含んだ地盤の液状化を防止すべく建物を取り囲むように地中に設けられたソイルセメント壁であって、直方向に延びるH型鋼のウェブの両面にアングル材の断面く字状の両端部を、該アングル材により形成される凸部が、その上方から頂部に向けて高さが次第に増加し、頂部から下方に向けて高さが次第に減少するように取り付けてなる複数の鉄骨部材が横方向に並ぶように配置され、これら鉄骨部材が壁面両側で横方向に延びる鋼材により連結されてなる芯部材がソイルセメント内に埋設されると共に、ソイルセメントの少なくとも一部が高強度ソイルセメントにより構成されていることを特徴とする。
また、本発明のソイルセメント壁は、軟弱層を含んだ地盤の液状化を防止すべく建物を取り囲むように地中に設けられたソイルセメント壁であって、鉛直方向に延びるH型鋼のウェブの両面にアングル材の断面く字状の両端部を、該アングル材により形成される凸部が、その上方から頂部に向けて高さが次第に増加し、頂部から下方に向けて高さが次第に減少するように取り付けてなる芯部材がソイルセメント内に埋設されると共に、支持層まで到達する壁杭部を備え、少なくとも前記軟弱層内及び支持層内のソイルセメントが高強度ソイルセメントにより構成されていることを特徴とする。
また、本発明のソイルセメント壁は、軟弱層を含んだ地盤の液状化を防止すべく建物を取り囲むように地中に設けられたソイルセメント壁であって、直方向に延びるH型鋼のウェブの両面にアングル材の断面く字状の両端部を、該アングル材により形成される凸部が、その上方から頂部に向けて高さが次第に増加し、頂部から下方に向けて高さが次第に減少するように取り付けてなる複数の鉄骨部材が横方向に並ぶように配置され、これら鉄骨部材が壁面両側で横方向に延びる鋼材により連結されてなる芯部材がソイルセメント内に埋設されると共に、支持層まで到達する壁杭部を備え、少なくとも前記軟弱層内及び支持層内のソイルセメントが高強度ソイルセメントにより構成されていることを特徴とする
上記のソイルセメント壁において、少なくとも前記軟弱層に相当する部分に、横方向に並ぶように配置された鉛直方向に延びる複数の鉄骨と、これら鉄骨を壁面両側で連結する横方向に延びる鋼材とからなる第2の芯部材をソイルセメント内に埋設してもよい。
また、本発明のソイルセメント壁は、軟弱層を含んだ地盤の液状化を防止すべく建物を取り囲むように地中に設けられたソイルセメント壁であって、鉛直方向に延びるH型鋼のウェブの両面にアングル材の断面く字状の両端部を、該アングル材により形成される凸部が、その上方から頂部に向けて高さが次第に増加し、頂部から下方に向けて高さが次第に減少するように取り付けてなる第1の芯部材がソイルセメント内に埋設されると共に、支持層まで到達する壁杭部を備え、前記壁杭部は、支持層内のソイルセメントが高強度ソイルセメントにより構成されており、少なくとも前記軟弱層に相当する部分に、横方向に並ぶように配置された鉛直方向に延びる複数の鉄骨と、これら鉄骨を壁面両側で連結する横方向に延びる鋼材とからなる第2の芯部材がソイルセメント内に埋設されていることを特徴とする。
また、本発明のソイルセメント壁は、軟弱層を含んだ地盤の液状化を防止すべく建物を取り囲むように地中に設けられたソイルセメント壁であって、直方向に延びるH型鋼のウェブの両面にアングル材の断面く字状の両端部を、該アングル材により形成される凸部が、その上方から頂部に向けて高さが次第に増加し、頂部から下方に向けて高さが次第に減少するように取り付けてなる複数の鉄骨部材が横方向に並ぶように配置され、これら鉄骨部材が壁面両側で横方向に延びる鋼材により連結されてなる第1の芯部材がソイルセメント内に埋設されると共に、支持層まで到達する壁杭部を備え、前記壁杭部は、支持層内のソイルセメントが高強度ソイルセメントにより構成されており、少なくとも前記軟弱層に相当する部分に、横方向に並べた複数本の鉄骨と、これら鉄骨を壁面両側でお互いに連結する横方向に延びる鋼材とを備える第2の芯部材をソイルセメント内に埋設されていることを特徴とする。
本発明によれば、ソイルセメント壁に囲まれた軟弱層を堅固に拘束することにより、軟弱地盤を構成する土砂に生じるせん断歪みを抑え、地盤の液状化を防止することができる。また、ソイルセメント壁に表面に凸部を有する鉄骨部材からなる芯材が埋設された壁杭部を設けることにより、伝達された建物の荷重を高強度ソイルセメントを介して、支持層に確実に伝達することができる。
ここで、前記凸部は、前記H型鋼の支持層に相当する位置に設けられていてもよい。
さらに、本発明は、以上のソイルセメント壁と、複数の基礎杭とを備えることを特徴とする建物の基礎構造を含むものとする。
本発明によれば、ソイルセメント壁に囲まれた軟弱層を堅固に拘束することにより、軟弱地盤を構成する土砂に生じるせん断歪みを抑え、地盤の液状化を防止する。また、壁杭部に、表面に凸部を有する鉄骨を備える芯材を埋設したため、鉄骨に伝達された建物の荷重を支持層に確実に伝達することができる。このため、壁杭部を建物の外周近傍の基礎杭のとして機能させることができるので、基礎杭の本数を減らすことができ、基礎杭を造成するためにかかるコストや工期を削減することができる。
以下、本発明の地中壁の一実施形態を図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明ではソイルセメント壁を用いた場合について説明するが、これに限らず、ソイルセメント柱列壁を用いてもよい。
図1は、ソイルセメント壁10の配置を示す水平方向断面図であり、図2は、図1におけるII−II’断面図であり、図3は、図1におけるIII−III’断面図であり、図4は図1におけるIV−IV’断面図である。本実施形態のソイルセメント壁10は、土砂等からなる軟弱層4と、支持層3とを備える液状化を起こす可能性を有する地盤に設けられるものである。図1〜4に示すように、ソイルセメント壁10は、建物2の周囲を取り囲むように設けられており、さらに、その下端は液状化を起こす可能性のある軟弱層4よりも深くまで到達している。また、ソイルセメント壁10は、適宜間隔をあけて、下端が支持層3まで到達するように形成された壁杭部20を備える。
図5は、壁杭部20の詳細な構成を示す水平方向断面図である。同図に示すように、壁杭部20は、ソイルセメント13と、ソイルセメント13内に埋設された芯材11とで構成される。壁杭部20を構成するソイルセメント13は、支持層3及び軟弱層4に相当する部分が高強度ソイルセメント16により構成され、それ以外の部分は、普通強度のソイルセメントにより構成される。なお、高強度ソイルセメント16は、普通強度のソイルセメントに比べて土砂に対するセメント量の割合を増加させることで形成され、4[N/mm]〜20[N/mm]程度の強度を有するソイルセメントである。
図6は、壁杭部20に埋設された芯材11を示す図であり、同図(A)は斜視図であり、(B)は正面図である。同図に示すように、芯材11は、横方向に並べられた鉛直方向に延びる複数のH型鋼12と、これら複数のH型鋼12を連結するようにH型鋼12の両フランジ面12Aに取り付けられた鋼板14とを備える。
図7は、芯材11を構成するH型鋼12を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は、鉛直方向断面図、(C)は正面図である。同図に示すように、H型鋼12のウェブ12Bの前記支持層3に相当する部位の表面には、水平方向に延びる凸部15が形成されている。この凸部15は、例えばアングル材をH型鋼12のウェブ12Bの表面に水平向きに溶接することにより形成することができる。このように形成された凸部15は、その上方から頂部に向けて高さが次第に増加し、頂部から下方に向けて高さが次第に減少する構成となる。この凸部15はH型鋼12のウェブ12Bの表面の少なくとも支持層3に相当する部分に取り付けられていればよいが、図3では凸部15が支持層3より上方の地盤内にも設けた例を示している。
ソイルセメント壁10の壁杭部20以外の部分は、ソイルセメント13と、ソイルセメント13内に埋設された鉄骨18とを備える。壁杭部20以外の部分のソイルセメントは、軟弱層4に相当する深さの部分が高強度ソイルセメント16により構成され、それ以外の部分は、普通強度のソイルセメントにより構成される。
通常のソイルセメント壁は、地盤を掘削することで発生した掘削土と掘削機の先端から噴出されたセメントミルクを混合攪拌してソイルセメントを形成し、このソイルセメントが硬化する前に鉄骨を挿入することにより構築される。
本実施形態のソイルセメント壁10の壁杭部20を構築する場合は、軟弱層4に相当する部分の土砂を掘削しながら掘削した土砂とセメントミルクとを混合攪拌する際に、土砂に混合するセメント量を増加させる。これにより、軟弱層4に相当する部分のソイルセメントを高強度ソイルセメント16とすることにより構築することができる。また、壁杭部20先端に高強度ソイルセメント16を用いる場合にも、同様に、壁杭部20下端において土砂に混合するセメント量を増加すればよい。なお、ソイルセメント壁10内に埋設される芯材11は、予め、地上において複数のH型鋼12を鋼鈑14により連結したておき、これをソイルセメント13に挿入すればよい。
上述したように、本実施形態のソイルセメント壁10は、軟弱層4あたる深さに高強度ソイルセメント16を配置されているため、ソイルセメント壁10で囲まれた軟弱層4の土砂を堅固に拘束することができるため、地震動による軟弱層4のせん断歪みが減少し、液状化を防ぐことができる。ソイルセメント壁10は、液状化対策として従来用いられていた地中連続壁などに比べて、構築するために必要なコストを安く抑えることができるため、コストを削減することができる。
また、上述したように、H型鋼12の凸部15はその上下から頂部に向けて次第に高さが増加する形状であるため、芯材11をソイルセメント13内に挿入する際に抵抗とならず、容易に挿入することができるとともに、アングル材の下部に空気が入り込むことを防止し、さらに、ソイルセメント13が硬化する際に生じるブリージングやスライムが凸部15の下部に残留するのを防止できる。
また、本実施形態のソイルセメント壁10の壁杭部20は基礎杭の機能を持たせることができる。図8は、壁杭部20に作用する力が芯材11により支持層3に伝達される力の流れを示す図である。同図に示すように、建物2の荷重は鉛直下向きに壁杭部20の芯材11のH型鋼12に伝達される。この荷重により、表面に設けられた凸部15と高強度ソイルセメント16との間に支圧力が作用し、この支圧力により建物の鉛直荷重が高強度ソイルセメント16に伝達される。高強度ソイルセメント16は支持層3まで到達しているため、建物の荷重は高強度ソイルセメント16から支持層3に伝達される。
このように、本実施形態のソイルセメント壁10は支持層3まで達する壁杭部20を備えるとともに、この壁杭部20に埋設されたH型鋼12が凸部15を有することで、基礎杭と同様に、建物2の荷重を支持層3に伝達することができる。なお、H型鋼12には、支圧力により互いに離れる方向に力が作用するが、H型鋼12同士が鋼板14により連結されているため、この力に抵抗することができる。
以上説明したように、本実施形態のソイルセメント壁10によれば基礎杭と同様に建物2の鉛直荷重を支持層3に伝達することができるため、基礎構造の一部として用いることができる。以下、本実施形態のソイルセメント壁10を用いた基礎構造を説明する。
図9は、比較例として、従来の基礎構造30を示す断面図である。また、図10は、本実施形態のソイルセメント壁10を用いた基礎構造40を示す図である。図9に示すように、従来の基礎構造30では、所定の間隔ごとに基礎杭31が設けられており、これらの基礎杭31のみで、建物2の鉛直荷重を支持層3に伝達している。
これに対して、図10に示すように、本実施形態の基礎構造40は、基礎杭41に加えて、建物2の外周にソイルセメント壁10を備える。上述したように、ソイルセメント壁10の壁杭部20は建物2の鉛直荷重を支持層3に伝達することができる。従って、従来の基礎構造30において、建物2の外周近傍の基礎杭31が負担していた荷重をソイルセメント壁10の壁杭部20に負担させることができるため、建物2の外周近傍の基礎杭41を省略することができる。
このように、本実施形態のソイルセメント壁10を備えた基礎構造40によれば、外周近傍の基礎杭を省略することができるため、費用の削減及び工期の短縮が可能となる。また、当然ながら、根切りを行う際は、ソイルセメント壁10を山留め壁として用い、ソイルセメント壁10の内部の掘削を行うことができる。そのため、仮設である山留め壁を再利用することができるため、工費を削減することが可能である。
なお、上記の実施形態では、凸部15をH型鋼12の表面にアングル材を溶接することにより形成するものとしたが、これに限らず、例えば、H型鋼12の表面に溝形、等辺の山形、不等辺山形、不等辺不等圧、I型、その他の一般形鋼や波板などを取付けることにより凸部を設けても良く、要するに、高強度ソイルセメント16との間で支圧力が働き、H型鋼12に作用する鉛直方向荷重を高強度ソイルセメント16に伝達することができればよい。
なお、上記の実施形態では、H型鋼12の表面に凸部15のみを設ける構成としたが、これに加えて、図10に示すように、スタッド17を打設してもよい。上述したように、H型鋼12の凸部15において支圧力が発生し、この支圧力によりH型鋼12と高強度ソイルセメント16とを離間させる方向に力が作用するが、スタッド17によりH型鋼12と高強度ソイルセメント16とが一体化することで、この力に抵抗することができる。すなわち、スタッド17を設けることにより、凸部15の支圧力によってH型鋼12と高強度ソイルセメント16を離間させる向きの力を打ち消すことができる。
また、上記の実施形態では、芯材11を構成する鉄骨部材としてH型鋼12を用いているが、これに限らず、鋼管などを用いてもよく、鋼管の表面に凸部を設けることにより同様の効果が得られる。
なお、上記の実施形態では、芯材11が複数のH型鋼12を鋼板14で連結した構成としたが、これに限らず、表面に凸部を有するH型鋼が連結されることなく独立した構成としてもよい。このような構成でも、凸部と高強度ソイルセメントとの間で支圧力が作用するため、H型鋼に作用する建物の荷重を高強度ソイルセメントに伝達することができる。
また、上記実施形態のソイルセメント壁10において、軟弱層4に相当する深さの部分のソイルセメント13が高強度ソイルセメント16により構成されるものとしたが、これに限らず、ソイルセメント壁を構成するソイルセメントの軟弱層に相当する部位に、横方向に並べられた複数のH型鋼と、複数のH型鋼を互いに連結する鋼板とで構成される芯部材(請求項の第2の芯部材に該当)を埋設する構成としてもよい。かかる構成によれば、複数のH型鋼を水平方向に緊結することにより、複数のH型鋼が一体となって地震動による水平せん断力を負担するため、水平方向せん断力に対する耐力を増大することができる。このため、上記の実施形態と同様に、地震動による軟弱層のせん断歪みを減らし、液状化を防ぐことができる。
また、ソイルセメント壁を構成するソイルセメントの軟弱層に相当する部位を高強度ソイルセメントで構成し、さらに、横方向に並べられた複数のH型鋼と、複数のH型鋼を互いに連結する鋼板とで構成される芯部材(請求項の第2の芯部材に該当)を埋設する構成としてもよい。
なお、上記の説明では、ソイルセメント壁に壁杭部を設けた場合について説明したが、これに限らず、壁杭部を設けずに、ソイルセメント壁を構成するソイルセメント内に上述した芯材を埋設する構成としてもよい。また、上記の説明では、軟弱層及び支持層内のソイルセメントが高強度ソイルセメントからなる構成としたが、これに限らず、ソイルセメント壁の少なくとも一部が高強度ソイルセメントで構成されていればよい。
本実施形態のソイルセメント壁の配置を示す水平方向断面図である。 図1におけるII−II´断面図である。 図1におけるIII−III´断面図である。 図1におけるIV−IV´断面図である。 壁杭部の構成を示す断面図である。 壁杭部に埋設された芯材を示す図であり、(A)は斜視図であり、(B)は正面図である。 芯材に用いられているH型鋼を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は断面図、(C)は正面図である。 芯材による荷重の伝達を示す図である。 従来の基礎構造を示す断面図である。 本実施形態の基礎構造を示す断面図である。 芯材に用いられる、表面にスタッドの取り付けられたH型鋼を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は断面図、(C)は正面図である。
符号の説明
2 建物
3 支持層 4 軟弱層
10 ソイルセメント壁 11 芯材
12 H型鋼 13 ソイルセメント
14 鋼板 15 凸部
16 高強度ソイルセメント 17 スタッド
18 鉄骨 20 壁杭部
30 従来の基礎構造 31 基礎杭
40 基礎構造 41 基礎杭

Claims (9)

  1. 軟弱層を含んだ地盤の液状化を防止すべく建物を取り囲むように地中に設けられたソイルセメント壁であって、
    直方向に延びるH型鋼のウェブの両面にアングル材の断面く字状の両端部を、該アングル材により形成される凸部が、その上方から頂部に向けて高さが次第に増加し、頂部から下方に向けて高さが次第に減少するように取り付けてなる芯部材がソイルセメント内に埋設されると共に、
    ソイルセメントの少なくとも一部が高強度ソイルセメントにより構成されていることを特徴とするソイルセメント壁。
  2. 軟弱層を含んだ地盤の液状化を防止すべく建物を取り囲むように地中に設けられたソイルセメント壁であって、
    直方向に延びるH型鋼のウェブの両面にアングル材の断面く字状の両端部を、該アングル材により形成される凸部が、その上方から頂部に向けて高さが次第に増加し、頂部から下方に向けて高さが次第に減少するように取り付けてなる複数の鉄骨部材が横方向に並ぶように配置され、これら鉄骨部材が壁面両側で横方向に延びる鋼材により連結されてなる芯部材がソイルセメント内に埋設されると共に、
    ソイルセメントの少なくとも一部が高強度ソイルセメントにより構成されていることを特徴とするソイルセメント壁。
  3. 軟弱層を含んだ地盤の液状化を防止すべく建物を取り囲むように地中に設けられたソイルセメント壁であって、
    直方向に延びるH型鋼のウェブの両面にアングル材の断面く字状の両端部を、該アングル材により形成される凸部が、その上方から頂部に向けて高さが次第に増加し、頂部から下方に向けて高さが次第に減少するように取り付けてなる芯部材がソイルセメント内に埋設されると共に、支持層まで到達する壁杭部を備え、
    少なくとも前記軟弱層内及び支持層内のソイルセメントが高強度ソイルセメントにより構成されていることを特徴とするソイルセメント壁。
  4. 軟弱層を含んだ地盤の液状化を防止すべく建物を取り囲むように地中に設けられたソイルセメント壁であって、
    直方向に延びるH型鋼のウェブの両面にアングル材の断面く字状の両端部を、該アングル材により形成される凸部が、その上方から頂部に向けて高さが次第に増加し、頂部から下方に向けて高さが次第に減少するように取り付けてなる複数の鉄骨部材が横方向に並ぶように配置され、これら鉄骨部材が壁面両側で横方向に延びる鋼材により連結されてなる芯部材がソイルセメント内に埋設されると共に、支持層まで到達する壁杭部を備え、
    少なくとも前記軟弱層内及び支持層内のソイルセメントが高強度ソイルセメントにより構成されていることを特徴とするソイルセメント壁。
  5. 請求項3又は4記載のソイルセメント壁であって、
    少なくとも前記軟弱層に相当する部分に、横方向に並ぶように配置された鉛直方向に延びる複数の鉄骨と、これら鉄骨を壁面両側で連結する横方向に延びる鋼材とからなる第2の芯部材をソイルセメント内に埋設してなることを特徴とするソイルセメント壁。
  6. 軟弱層を含んだ地盤の液状化を防止すべく建物を取り囲むように地中に設けられたソイルセメント壁であって、
    直方向に延びるH型鋼のウェブの両面にアングル材の断面く字状の両端部を、該アングル材により形成される凸部が、その上方から頂部に向けて高さが次第に増加し、頂部から下方に向けて高さが次第に減少するように取り付けてなる第1の芯部材がソイルセメント内に埋設されると共に、支持層まで到達する壁杭部を備え、
    前記壁杭部は、支持層内のソイルセメントが高強度ソイルセメントにより構成されており、
    少なくとも前記軟弱層に相当する部分に、横方向に並ぶように配置された鉛直方向に延びる複数の鉄骨と、これら鉄骨を壁面両側で連結する横方向に延びる鋼材とからなる第2の芯部材がソイルセメント内に埋設されていることを特徴とするソイルセメント壁。
  7. 軟弱層を含んだ地盤の液状化を防止すべく建物を取り囲むように地中に設けられたソイルセメント壁であって、
    直方向に延びるH型鋼のウェブの両面にアングル材の断面く字状の両端部を、該アングル材により形成される凸部が、その上方から頂部に向けて高さが次第に増加し、頂部から下方に向けて高さが次第に減少するように取り付けてなる複数の鉄骨部材が横方向に並ぶように配置され、これら鉄骨部材が壁面両側で横方向に延びる鋼材により連結されてなる第1の芯部材がソイルセメント内に埋設されると共に、支持層まで到達する壁杭部を備え、
    前記壁杭部は、支持層内のソイルセメントが高強度ソイルセメントにより構成されており、
    少なくとも前記軟弱層に相当する部分に、横方向に並べた複数本の鉄骨と、これら鉄骨を壁面両側でお互いに連結する横方向に延びる鋼材とを備える第2の芯部材をソイルセメント内に埋設されていることを特徴とするソイルセメント壁。
  8. 前記凸部は、前記H型鋼の支持層に相当する位置に設けられていることを特徴とする請求項1から何れかに記載のソイルセメント壁。
  9. 請求項1から何れかに記載のソイルセメント壁と、複数の基礎杭を備えることを特徴とする建物の基礎構造。
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