JP4502442B2 - 耐震基礎構造、耐震建造物、及び杭補強方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建造物の耐震補強に関し、より詳細には杭と地中連続壁とを用いた耐震基礎構造、該耐震基礎構造を用いた耐震建造物及び地中連続壁による杭補強方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
地中連続壁は、これまで耐震壁、合成壁、二方向版耐側圧壁、壁杭等に多用されており、現在に至るまで数多くが施工されている。
【0003】
図4には、従来の地中連続壁を用いた建造物を示す。図4(a)は、建造物の縦断面図を示し、図4(b)は、この建造物の耐震補強等のために用いられる地中連続壁の横断面図を示す。図4(a)に示された建造物は、地上に構築された上部建造物40と、図4(b)に示されるように地下室41を4方向から構築する地中連続壁42とから構成されている。図4(a)に示されるように、地中連続壁42の天端42aは、上部建造物40に連結され、この地中連続壁42は、天端42aから地盤43を通して鉛直方向へと延ばされて、下端42bが、支持層44へと根入れされていて、上部建造物40を補強している。
【0004】
図5は、従来の地中連続壁を用いた別の建造物を示した図である。図4と同様に図5(a)は、建造物の縦断面図であり、図5(b)は、地中連続壁の横断面図である。図5(a)に示された建造物は、地上に構築されたフーチング、耐圧盤や地中梁といった構造体50と、図5(b)に示される断面形状を有する地中連続壁51とから構成されている。地中連続壁51の天端51aは、構造体50に連結され、この地中連続壁51は、天端51aから地盤52を通して鉛直方向へと延ばされて、下端51bが、支持層53へと根入れされていて、図4で示された建造物と同様に、構造体50やこの構造体50上に構築される建造物を補強している。
【0005】
上述したように、地中連続壁は、上部構造を支持するための基礎として多く使用されている。しかしながら、大地震、例えばレベル2の大地震により基礎構造が被害を受けると、上部建造物の傾斜・倒壊といった被害に直結する。このため、従来の地中連続壁の耐震性を向上させ、さらに建造物の耐震性を向上させる必要がある。
【0006】
基礎の地盤側に設けられる耐震構造体の耐震性を向上させるための試みとして従来では、既製杭、鋼管杭、場所打ち杭といった各種の杭を用いる補強方法が知られており、杭自体の耐震補強を行うため杭頭部を補強した杭が提案されている。このような補強が行われた杭を図6に示す。図6(a)は、杭頭部が補強されたSC杭を示す。この耐震補強は、既製杭や、場所打ち杭60の耐震補強のため、既製杭や場所打ち杭60といった円筒形の耐震構造体の杭頭部61に鋼管を接続し、杭頭部61と鋼管とを互いに付着させることにより曲げ剛性及び剪断剛性を向上させており、これらは例えばSC杭として知られている。このようなSC杭を用いることにより、大地震時に杭頭部へと加えられる曲げ応力及び剪断力に対する耐力が得られている。また、図6(b)は、杭頭部61aを拡大させて曲げ応力及び剪断応力に対抗させた拡頭杭を示す。いずれの杭においても杭頭部が補強されることにより、杭自体の耐久性の向上を達成するようにされている。
【0007】
地中連続壁についても大地震時は、地表面付近において大きな曲げ応力が加えられる。しかしながら、これまでのところ地中連続壁は、特開平9−332468号公報、特開平11−269895号公報、特開平11−148143号公報、特開平11−107295号公報において開示されているように、杭等によって耐震補強された構造物の周囲に単独で設置され、地盤変形抑制領域を形成させるために用いられているのみであり、地中連続壁と杭とを組み合わせて一体化させ、直接建造物の基礎として用いる耐震補強についてはほとんど検討されていないのが現状である。
【0008】
図7には、従来の地中連続壁を用いた耐震基礎構造と、地震時に地中連続壁に発生する曲げモーメントの概略を示す。図7(a)に示した耐震基礎構造では、地中連続壁71は、その天端71aが地表面G.Lにまで延ばされており、その下端71bが、支持層72へと根入れされて構築されていて、上部構造物73の鉛直方向荷重を支持している。大地震時に地震により発生する曲げモーメントや剪断応力は、地表面G.Lに近い側において大きく、地表面G.Lから深くなるにつれて小さくなることが知られている。これを概略的に示したのが図7(b)である。
【0009】
上部建造物73の転倒モーメントに代表される上部建造物73の破壊につながる、図7(b)に示す曲げモーメントが発生するような状況における、地表面G.L付近における補強を杭のみにより行う場合には、杭の小さい断面に対して直接地震による水平力が加えられるため、杭のみでは充分とはいえず、杭頭部付近において、杭が破壊される場合が多い。このため地表面G.Lでは、剛性が杭よりも大きい地中連続壁を用いることが、大地震時の転倒モーメント、曲げモーメント、剪断応力に対抗するためには望ましい。
【0010】
しかしながら、地中連続壁71を地表面G.Lから支持層72まで根入れするように構築すると、杭のみで耐震補強を行う場合に比べて掘削量が増えるため掘削コストがかさみ、さらには掘削土量が増え、投棄又は処分しなければならない土砂が増加することになり、環境的な観点からは掘削土の処分のためのコストや、処理場所の確保といった不都合が生じることとなっている。
【0011】
また、地中連続壁71を支持層72にまで達するように掘削された掘削孔へと鉄筋挿入やコンクリート打設をする際には、杭を用いて耐震補強する場合に比較して打設するコンクリートの量及び、鉄筋の量が増大し、これにしたがって施工コストが増大するという不都合も生じることとなっている。
【0012】
したがって、これまで杭と、地中連続壁とを一体化させ、より効果的に耐震補強を行うことを可能とする耐震基礎構造が必要とされている。
【0013】
また、より効果的に耐震補強が行われた耐震建造物が必要とされている。
【0014】
さらには、新設される杭ばかりではなく、既設杭についても地中連続壁により効果的に補強を行うことを可能とし、効果的に地盤の液状化対策を提供することが可能な杭補強方法が必要とされている。
【0015】
さらに、地中連続壁を構築するための掘削土量やコンクリートといった材料を減少させることができ、さらには掘削土量を低減することにより建設残土の量を低減させ環境的に優れた耐震基礎構造を提供することが必要とされている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は、杭と、地中連続壁とを一体化させた耐震基礎構造を提供することを目的とする。
【0017】
また、本発明は、より効果的に耐震補強が行われた耐震建造物を提供することを目的とする。
【0018】
さらには、本発明は、新設される杭ばかりではなく、既設杭についても地中連続壁により効果的に補強を行うことを可能とし、効果的に地盤の液状化対策を提供することが可能な杭補強方法を提供することを目的とする。
【0019】
また、本発明は、地中連続壁を構築するための掘削土量やコンクリートといった材料を減少させることができ、さらには掘削土量を低減することにより建設残土の量を低減させ環境的に優れた耐震基礎構造を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、本発明の耐震基礎構造、耐震建造物、及び杭補強方法を提供することにより提供される。
【0021】
本発明の請求項1の発明によれば、支持層より浅く根入れされた地中連続壁と、該地中連続壁に一体化され上記支持層にまで根入れされた杭とからなる耐震基礎構造が提供される。
【0022】
本発明の請求項2の発明によれば、上記杭が上記地中連続壁の内部にまで延ばされていることを特徴とする耐震基礎構造が提供される。
【0023】
本発明の請求項3の発明によれば、上記杭は、既製杭、又は鋼管杭、又は場所打ち杭であることを特徴とする耐震基礎構造が提供される。
【0024】
本発明の請求項4の発明によれば、支持層より浅く根入れされた地中連続壁と、該地中連続壁に一体化され上記支持層にまで根入れされた杭とからなる耐震基礎構造を有する耐震建造物が提供できる。
【0025】
本発明の請求項5の発明によれば、上記杭が上記地中連続壁の内部にまで延ばされていることを特徴とする耐震建造物が提供できる。
【0026】
本発明の請求項6の発明によれば、上記杭は、既製杭、又は鋼管杭、又は場所打ち杭であることを特徴とする耐震建造物が提供できる。
【0027】
本発明の請求項7の発明によれば、複数の杭の杭頭部を、該杭頭部と一体化され支持層より浅く根入れされた地中連続壁により連結すること特徴とする杭補強方法が提供される。
【0028】
本発明の請求項8の発明によれば、上記杭が上記地中連続壁の内部にまで延ばされていることを特徴とする杭補強方法が提供される。
【0029】
本発明の請求項9の発明によれば、上記杭は、既製杭、又は鋼管杭、又は場所打ち杭であることを特徴とする杭補強方法が提供される。
【発明の実施の形態】
以下本発明を図面をもって詳細に説明する。図1は、本発明の耐震基礎構造の構成を示した斜視図である。図1に示した耐震基礎構造は、コンクリート等で構築された地中連続壁1と、この地中連続壁1の壁頭部に対して一体化された杭2とから構成されている。
【0030】
本発明の耐震基礎構造において用いられる地中連続壁1は、地表面G.Lから支持層レベルS.Lより浅く根入れされて構築されている。また、地中連続壁1の上端1aからは、地中連続壁1と一体化された杭2が深さ方向へと支持層レベルS.Lを超えて支持層まで延ばされていて、図示しない上部建造物からの鉛直方向荷重を支持している。地中連続壁1の根入れ深さは、本発明においては特に制限はないが、地震により発生する曲げモーメント、剪断力が大きい地表面G.L付近において、地中連続壁1が杭2を補強できるようにすることが好ましい。特に大規模地震の際の曲げモーメントが地中連続壁1の鉛直方向の長さにわたって地下約10m程度にまで影響すること、及び掘削土量を低減させて、建設残土を低減させるという環境的な面、及び掘削コストを削減することを考えれば、地中連続壁1は、地表面G.Lから深さ方向へと約5m〜約10m程度の根入れ深さとして構築することが望ましい。
【0031】
本発明の耐震基礎構造は、種々の工法により構築することができる。
例えば、地中連続壁1を構築する際に、地中連続壁1を構築するための掘削を行い、この掘削と同時に杭を支持層にまで根入れして構築するため別途杭を構築するための掘削を支持層に達するまで行い、地中連続壁1と杭2とをコンクリートを打設して同時に構築することもできる。この際、杭2のための掘削と、地中連続壁1のための掘削との順は、適宜施工性等を考慮して適宜設定することができる。
【0032】
この際、杭を構築する際に用いる鉄筋篭を支持層から地中連続壁1内部に達するまで延長することにより、地中連続壁1と、杭2との間、特に地中連続壁1の下端1bにおける地中連続壁1と杭2との間の一体性をより向上させることができる。このような構成とすることにより、地震時に地中連続壁1と杭2との境界部において応力が集中しても境界部において、地中連続壁1と杭2とが分断されてしまわないように地中連続壁1と杭2との一体性をより向上させることができる。また、地中連続壁1と、杭2との境界部へと応力が集中してしまうのを防止するため、本発明の耐震基礎構造においては、地中連続壁1と、杭2との境界部を地中連続壁1の下端1bから杭2の径まで順次減少して行くようなテーパとして形成することも可能である。
【0033】
また、プレキャストコンクリート杭といった既製杭を用いる場合には、地中連続壁1を構築するための掘削を行い、杭を支持層にまで根入れして構築するための掘削を行った後、プレキャストコンクリート杭や、鋼管杭を掘削孔へと埋設し、その後地中連続壁1をコンクリートを場所打ちして構築することもできる。このプレキャストコンクリート杭や鋼管杭を構築する場合にも、杭の少なくとも一部が地中連続壁1の内部にまで延びるように構築されることが、境界部における破壊を防止する上で好ましい。この場合にも地中連続壁1と、杭2との境界部へと応力が集中してしまうのを防止するため、本発明の耐震基礎構造においては、地中連続壁1と、杭2との境界部を地中連続壁1の下端1bから杭2の径まで順次減少して行くようなテーパとして形成しても良い。
【0034】
さらに、本発明によりすでに地中に構築された既製杭を補強する場合には、杭2の周囲の地盤を杭2の一部を埋設させつつ地中連続壁1を構築できるように掘削し、この掘削部へとコンクリートを打設して地中連続壁1を構築することにより、杭2と、地中連続壁1とが一体化されることにより補強した本発明の耐震基礎構造を構築することができる。また、この場合にも地中連続壁1と、杭2との境界部を地中連続壁1の下端1bから杭2の径まで順次減少して行くようなテーパとして形成することができる。
【0035】
上述した本発明における地中連続壁1を構築する際の工法には特に制限はなく、具体的には例えば地中連続鉄筋コンクリート壁工法、ソイルセメント壁工法、泥水固化壁工法といった周知の工法を挙げることができる。
【0036】
また、本発明に用いることができる杭としては、プレキャストコンクリート杭、といった既製杭、鋼管杭、場所打ち杭等を挙げることができ、新設される杭の他、既設の杭であっても良い。
【0037】
図2は、図1に示した本発明の耐震基礎構造を図1の矢線A−Aに沿った断面とした断面図である。図2に示されるように、地表面G.Lには、フーチング基礎、耐圧盤といった上部建造物の基礎3が設けられている。また、図示しないものの基礎3としては、地中梁を用いることもできる。この基礎3の下側の地盤4中には、本発明の耐震基礎構造が構築されている。この耐震基礎構造は、支持層5に達しない程度の根入れ深さとして構築された地中連続壁1の天端1aが基礎3に連結され、また地中連続壁1の下側端1bからは、杭2が延びており、この杭2が支持層5にまで根入れされている。
【0038】
本発明においては、図2に示されるように地震時に大きな水平力が加えられる部分に対しては、地中連続壁1の平面構造により水平力を受け止めて杭頭部に加えられる水平力を分散させるものである。さらに、上部建造物から加えられる鉛直方向荷重については、地中連続壁1を介して杭2を支持層にまで根入れすることにより鉛直荷重を支持させるものである。また、杭2は、地中連続壁1に一体化されていて、地中連続壁1により複数の杭の杭頭部を連結させることにより杭頭部の補強をより確実に行うと共に、地盤の液状化をより効果的に防止することができるようにしている。
【0039】
本発明においては、上述したように補強された基礎3上に図示しない上部建造物を構築して、耐震性の向上した耐震建造物が構築される。この耐震建造物は、本発明の耐震基礎構造により補強されているので、特に地震等の際に地下構造の破壊を効果的に防止できるので、上部建造物の破壊や、倒壊といった損傷を防止することができる。また、基礎3や上部構造物は、必ずしも地表面G.Lよりも上に構築されるのではなく、地下構造部分を有していても良い。
【0040】
以下図3を用いて本発明の耐震基礎構造の補強作用について詳細に説明する。図3は、本発明の耐震基礎構造と、この耐震基礎構造に対してレベル2程度の大地震により加えられる応力とを概略的に示した図である。本発明の耐震基礎構造は、図3に示されているように地中連続壁1と、この地中連続壁1に一体化され、支持層にまで根入れされた杭2とから構成されている。
【0041】
図示しない上部建造物からの慣性力が地震の際に本発明の基礎構造体に作用すると、図3に示されるように、壁頭部に最大の曲げモーメントFbendが発生する。この曲げモーメントFbendが杭の強度を上回る場合には、従来の杭のみの基礎は、破壊され、それに伴って上部建造物が傾斜したり、倒壊する。
【0042】
地震時に発生する曲げモーメントの地表面G.Lから支持層までの深さ方向に沿った分布は、図7(b)に示すように地表面G.L付近で大きく、支持層に近づくにつれて小さくなり、支持層付近では、ほぼ0となる。このため、支持層付近では、杭による補強程度で充分鉛直荷重及び地震により発生する曲げモーメントに対抗することが可能となる。また、地表付近では、図3のFhorzで示される地震の水平力を受け止めることが可能となる。
【0043】
このため、杭頭部を地中連続壁1で補強することにより、杭が個々に構築されている場合に比べ、曲げ剛性が大きくなり、よりいっそう地表面G.L付近での曲げモーメントや剪断応力に対抗させることができる。
【0044】
地震時には、上部構造の慣性力に起因する水平加重Fhorzが発生する。この水平加重が基礎構造に作用した場合、杭頭近傍部分において最大曲げモーメント及び最大剪断力が発生する。本発明の如く杭頭部を地中連続壁とした場合、杭頭部の剛性の向上により従来の杭のみの場合に比して曲げ応力及び剪断力に対する耐震性能は顕著となる。さらに、本発明の耐震基礎構造は、地中連続壁1の厚さ及び深さ方向へと地盤4中に突出し、地中連続壁1の長さ方向へと杭頭部が連結されているので、図6に示す頭部補強された杭に比較し、壁頭部を大きくする効果に加え、Fbendが加えられても地中連続壁1が、上下動に対する有効なストッパとして機能して、地表面G.Lにおける変位を小さくすることができ、地震時によりいっそう上部建造物に対する支持を行うことが可能となる。
【0045】
これまで本発明を図面に示した実施例を持って説明してきたが、本発明は、図面に示された実施例に限定されるものではなく、地中連続壁の工法及び厚さ、杭の種類、数、寸法、本発明の耐震基礎構造の構築法については、これまで知られているいかなるものでも用いることができることはいうまでもないことである。
【0046】
【発明の効果】
したがって、本発明によれば、杭と、地中連続壁とを一体化させ、より効果的に耐震補強を行うことを可能とする耐震基礎構造が提供できる。
【0047】
また、本発明によれば、より効果的に耐震補強が行われた耐震建造物が提供できる。
【0048】
さらには、本発明によれば、新設される杭ばかりではなく、既設杭についても地中連続壁により効果的に補強を行うことを可能とし、効果的に地盤の液状化対策を提供することが可能な杭補強方法が提供できる。
【0049】
さらに、本発明によれば、地中連続壁を構築するための掘削土量やコンクリートといった材料を減少させることができ、さらには掘削土量を低減することにより建設残土の量を低減させ掘削コストを削減でき、材料の低減を測ることが可能で環境的に優れた耐震基礎構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の耐震基礎構造を示した斜視図。
【図2】本発明の耐震基礎構造を用いた建造物を示した図。
【図3】本発明の地震時発生応力状況を示した図。
【図4】従来の地中連続壁を用いた建造物を示した図。
【図5】従来の地中連続壁を用いた建造物を示した図。
【図6】従来の杭頭部が補強された杭を示した図。
【図7】地中連続壁を用いた従来の耐震基礎構造及び地震時の曲げモーメントの分布を示した図。
【符号の説明】
1…地中連続壁
1a…天端
1b…下側端
2…杭
3…基礎
4…地盤
5…支持層
40…上部建造物
41…地下室
42…地中連続壁
43…地盤
44…支持層
50…構造体
51…地中連続壁
52…地盤
53…支持層
60…杭
61…杭頭部
71…地中連続壁
72…支持層
73…上部構造物
G.L…地表面
S.L…支持層レベル
Claims (6)
- 支持層より浅く根入れされた地中連続壁と、該地中連続壁に一体化され前記支持層にまで根入れされた杭とからなり、前記杭が前記支持層から前記地中連続壁の内部にまで延ばされ、前記地中連続壁と前記杭との境界部を、該地中連続壁の下端から前記支持層へ向けて、該杭の径まで順次減少していくようなテーパとして形成することを特徴とする、耐震基礎構造。
- 前記杭は、既製杭、又は鋼管杭、又は場所打ち杭であることを特徴とする請求項1に記載の耐震基礎構造。
- 支持層より浅く根入れされた地中連続壁と、該地中連続壁に一体化され前記支持層にまで根入れされた杭とからなり、前記杭が前記支持層から前記地中連続壁の内部にまで延ばされ、前記地中連続壁と前記杭との境界部を、該地中連続壁の下端から前記支持層へ向けて、該杭の径まで順次減少していくようなテーパとして形成することを特徴とする耐震基礎構造を有する耐震建造物。
- 前記杭は、既製杭、又は鋼管杭、又は場所打ち杭であることを特徴とする請求項3に記載の耐震建造物。
- 複数の杭の杭頭部を、該杭頭部と一体化され支持層より浅く根入れされた地中連続壁により連結し、前記杭が前記支持層から前記地中連続壁の内部にまで延ばされ、前記地中連続壁と前記杭との境界部を、該地中連続壁の下端から前記支持層へ向けて、該杭の径まで順次減少していくようなテーパとして形成すること特徴とする杭補強方法。
- 前記杭は、既製杭、又は鋼管杭、又は場所打ち杭であることを特徴とする請求項5に記載の杭補強方法。
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