JP2868651B2 - 地下既設構造物上方における山留工法 - Google Patents

地下既設構造物上方における山留工法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、建造物を構築するた
めに地面を掘削する際、土砂の崩壊を防止するために行
う山留工法に関する。
【0002】
【従来の技術】建造物、例えばビルなどを構築する際、
ビルの高層化や大規模化に伴い地下室を何層にも深く造
成することが多くなると、これに伴い構築前に地面を掘
削する必要が生じてくる。
【0003】また地下街など、地下に建造物を構築する
場合にも掘削が必要である。このような掘削において
は、周囲の土砂が崩壊しないように土留壁を設け、この
土留壁を、梁や柱で支える支保工をつくる。
【0004】このような土留壁及び支保工を施工するた
めの山留工法には、建造物の規模の大きさや地面の状態
などいろいろな条件から、種々のものが存在する。例え
ば、図5は従来の土留工法によって作られた一般的な支
保工を内部から見た斜視図である。土留壁1を構成する
横矢板3は、H型鋼からなる親杭5によって支持され、
これら横矢板3及び親杭5は、内側に撓んでしまわない
ように腹起こし7を介して切梁9によって支えられる。
この切梁9は、相対杭する2つの土留壁1の間に設けら
れジャッキ11などで支持する力が調整されると共に、
支持杭13によって支えられている。
【0005】この支持杭13及び前記親杭5の一部また
は全部を、土留杭として予め地中深く打ち込むことがあ
る。このように、高層ビル等のように深く地面を掘削す
る必要がある場合には、支保工を構成する柱、すなわち
予め土留杭を地中深く打ち込んでおき、その後地面を掘
削する必要がある。例えば、まずボーリングを行い、ボ
ーリングにより形成された縦穴にコンクリートを打設し
て深礎を形成し、同時に土留杭を立て込む。そして地面
を掘り進みつつ、掘った地面の内壁に土留壁をあて、土
留杭に梁を設け土留を支持する。この支持を行いながら
さらに地面を深く掘削していく。
【0006】なお、深礎を形成せずに、土留杭をさらに
深く打ち込んでおくことでその替わりとすることも可能
である。しかしながら、首都圏や都市部において地下に
既にコンクリート構造物などが設けられている場合に
は、深礎を形成するためのボーリングが行えなかった
り、土留杭を深く打ち込むことができない場合がある。
このような場合には、支保工が十分に設けられないので
土留壁を支持する力が弱くなり、土砂の崩壊のおそれが
大きくなるので、土砂を固めるための薬液を大規模に注
入していた。
【0007】また、土留杭を深く打ち込むことができな
いので、土留杭の数を増大させ支保工全体の強度を高め
ていた。さらにまた、既設構造物が十分に浅い所に存在
する場合には、この既設構造物を切りまわし、あるいは
改造することにより、できるだけ十分な山留が行えるよ
うにしていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、大規模
薬液注入、土留杭の数の増大、既設構造物の切りまわし
や改造は、山留のコスト高を招くものであり、さらには
地下の既設構造物が輻輳する地区においては、これら従
来の山留工法ではきわめて多くの費用や時間がかかって
しまうものであった。
【0009】この発明は以上の問題点を解決するために
なされたもので、地下に既設構造物を有する地区におい
ても容易に山留を行うことができ、建設コストや時間を
節約できる地下既設構造物上方における山留工法を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は以上の目的を
達成するため、地下の既設構造物に達するまで深礎掘削
を行う工程と、深礎掘削した縦穴に土留杭を立て込む工
程と、土留杭の下端を既設構造物に根固めする工程と、
根固めされた土留杭に対し切梁を設けて土留壁を支持す
る工程と、を有する山留工法である。
【0011】また前記切梁を、地面の掘削が深く進むに
従い複数段設け、これらの切梁間に、切梁同士を連結す
る連結部材を傾斜状態に設置して支保工全体をトラス構
造として、その強化を図ることもできる。
【0012】
【作用】既設構造物の強度を利用して土留杭を根固めす
れば、強度の充分な大きな支保工を作ることができ、土
留壁を確実に支持することができる。
【0013】また支保工全体をトラス構造とした場合
は、これをさらに強固なものにすることができる。
【0014】
【実施例】以下、この発明の第1実施例を図1〜図4に
おいて説明する。図1はこの実施例の山留工法によって
作られた支保工の全体正面図であり、図1の土留杭の拡
大図を図2に示す。また図2の要部を図3に示す。図3
の平面図を図4に示す。
【0015】この実施例において、建造物を構築しよう
とする地区の地下には既にコンクリート構造物(既設構
造物15)が設けられている。この地区で山留を行うた
めの支保工17をつくるため、予め土留杭19を地中に
設ける必要がある。このためまず、土留杭19を設ける
位置の履行を行い、その後、掘削バケット(例えばクラ
ムシュルバケット)などにより深礎掘削を行なって縦穴
21を形成し、既設構造物15の表面にまで達する。
【0016】そして、この土留杭19を根固めするため
の、根固め工23を据え付ける。この据え付けは、図3
及び図4に示すように、既設構造物15のコンクリート
表面に細い複数の縦穴25を掘り、ケミカルアンカー2
7を設け、このケミカルアンカー27により根固め工2
3を取り付けて行う。
【0017】その後、土留杭19を前記深礎掘削によっ
て形成した縦穴21に立て込む。そして根固め工23に
対し土留杭19の下端を根固めする。この縦穴21は根
固め後、埋め戻す。
【0018】このようにして土留杭19を設けた後に
は、この土留杭19を元にして支保工17を作る方法は
種々の方法が考えられる。例えば、地面29を掘削しつ
つ、この土留杭19に対し土留壁1を構成するための横
矢板3を設ける。そしてさらに、この土留壁1が内側に
撓むのを防止するために腹起こし7を水平方向に設け、
この腹起こし7を切梁9で支持する。この切梁9は相対
杭する2つの土留壁1を突っ張るようにして設けられ、
中央のジャッキなどで突張力を調整する。また切梁9は
支持杭13などによって支持される。この支持杭13
は、本実施例に係る土留杭であってもよいし、あるいは
根固めの行われない単なる中間杭であってもよい。この
ような切梁9は、地面の掘削が深く進むにつれて複数段
設けられていくが、この複数段の切梁9の間を、傾斜状
態に設けられる連結部材31(切梁9と同じ材料)で連
結し、支保工17全体が強い構造物を有するトラス構造
とすることもできる。
【0019】なお、このようにして支保工を作る際に利
用される地下の既設構造物15については、強度の確認
あるいは他の必要な状況の調査を行う。以上の実施例に
よれば、土留杭19は十分に地中深く打ち込むことがで
きないものの、すでに設けられていたコンクリート構造
物(既設構造物15)に対し根固めされるので、この土
留杭19を元に作られた支保工17は、十分に大きな強
度を有する。
【0020】また、土留杭19は、地中深く打ち込めら
れた場合に比較して単にコンクリート構造物に止められ
ているだけなので、土砂によって加えられる横方向の荷
重に対し撓みやすいが、この撓みに対し、前記トラス構
造が支保工17全体の強度を高めて支持するので、支保
工全体の安定性を増加させることができる。これによっ
て安定して土留壁1を支持することができる。
【0021】このように首都圏や都市部などのように、
地下に既設構造物15が輻輳する地区においても十分な
強度を有する支保工17を作ることができ、従って地下
の大規模な掘削が可能となる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の地下既
設構造物上方における土留工法によれば、地下の既設構
造物を利用して土留杭を根固めし、十分に大きな強度の
支保工を設け、土留壁を支持することができるので、従
来のように土留壁を十分に支持できないため地中の土砂
を固めるための薬液を大規模に注入する必要もなく、土
留杭の数を増大させずに済み、また既設構造物を切りま
わしたり改造する手間も不要となるので、コスト及び時
間を節約して山留を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例に係る山留工法による支
保工の正面図
【図2】 図1の土留杭の拡大図
【図3】 図2の土留杭の下端を示す拡大図
【図4】 図3の水平断面図
【図5】 従来の山留工法による支保工を内側から見た
斜視図
【符号の説明】
1 土留壁 3 横矢板 5 親杭 7 腹起こし 9 切梁 13 支持杭 15 既設構造物 17 支保工 19 土留杭 21 縦穴 23 根固め工

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地下に既設構造物を有する地区における
    山留工法において、地下の既設構造物に達するまで深礎
    掘削を行う工程と、深礎掘削した縦穴に土留杭を立て込
    む工程と、土留杭の下端を既設構造物に根固めする工程
    と、根固めされた土留杭に対し切梁を設けて土留壁を支
    持する工程と、を有する山留工法。
  2. 【請求項2】 前記切梁を、地面の掘削が深く進むに従
    い複数段設け、これらの切梁間に、切梁同士を連結する
    連結部材を傾斜状態に設置して支保工全体をトラス構造
    とした請求項1の山留工法。
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