JP2001288758A - 基礎耐震構造及び基礎耐震補強工法 - Google Patents

基礎耐震構造及び基礎耐震補強工法

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Yoshio Takeuchi
義夫 武内
Akihiro Takeuchi
章博 竹内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地盤アンカーと、地中連続壁とを用いた基礎
耐震構造及び基礎耐震補強工法を提供する。 【解決手段】 支持層より浅く根入れされた地中連続壁
1と、該地中連続壁1に囲まれた地盤変形抑制領域にお
いて地盤アンカー4により補強された建造物2とからな
ることを特徴とする基礎耐震構造を用いる。また、建造
物を地盤アンカー4で補強し、該地盤アンカー4を支持
層3より浅く根入れされた地中連続壁1で包囲して地盤
変形抑制領域を形成する基礎耐震補強工法を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建造物の耐震補強
に関し、より詳細には地中連続壁と、本設地盤アンカー
(以下単に地盤アンカーという。)とを用いた基礎耐震
構造及び基礎耐震補強工法に関する。
【0002】
【従来の技術】地中連続壁は、これまで耐震壁、合成
壁、二方向版耐側圧壁、壁杭等に多用されており、現在
に至るまで数多くが施工されている。
【0003】図3には、従来の地中連続壁を用いた建造
物を示す。図3(a)は、建造物の縦断面図を示し、図
3(b)は、この建造物の耐震補強等のために用いられ
る地中連続壁の横断面図を示す。図3(a)に示された
建造物は、地上に構築された建造物30と、図3(b)
に示されるように地下室31を4方向から構築する地中
連続壁32とから構成されている。図3(a)に示され
るように、地中連続壁32の天端32aは、建造物30
に連結され、この地中連続壁32は、天端32aから地
盤33を通して鉛直方向へと延ばされ、下端32bが、
支持層34へと根入れされていて、建造物30を補強し
ている。さらに、建造物30は、複数の杭35により支
持層34から支持されているのが示されている。この支
持層34からの支持のために用いることができる杭35
としては、場所打ちRC杭、鋼管杭、既製PC杭、PH
C杭を用いることができる。
【0004】図4は、従来の地中連続壁を用いた別の建
造物を示した図である。図3と同様に図4(a)は、建
造物の縦断面図であり、図4(b)は、地中連続壁の横
断面図である。図4(a)に示された建造物は、地上に
構築されたフーチング、耐圧盤や地中梁といった構造体
40と、図4(b)に示される断面形状を有する地中連
続壁41とから構成されている。地中連続壁41の天端
41aは、構造体40に連結され、この地中連続壁41
は、天端41aから地盤42を通して鉛直方向へと延ば
されて、下端41bが、支持層43へと根入れされてい
て、図3で示された建造物と同様に、構造体40やこの
構造体40上に構築される建造物を補強している。
【0005】上述したように、地中連続壁は、上部構造
を支持するための基礎として多く使用されている。しか
しながら、大地震、例えばレベル2の大地震により基礎
構造が被害を受けると、建造物の傾斜・倒壊といった被
害に直結する。このため、従来の地中連続壁の耐震性を
向上させ、さらに建造物の耐震性を向上させる必要があ
る。
【0006】また、上部構造を支持するため、地盤アン
カーを建造物の下部に設ける工法は、PTC工法を含め
て地震力や、暴風による建造物の転倒を防止するため、
また地下水から受ける建造物の、水圧による浮き上がり
を防止する等の目的のために用いられており、今後さら
に需要が拡大されることが予測される。
【0007】図5は、地盤アンカーを用いて補強された
従来の建造物の概略を示した図である。図5に示される
建造物50は、その下部構造が地盤51内に構築されて
おり、この下部構造に連結されたワイヤ52等と、この
ワイヤ52に連結された地盤51の支持層53内に保持
させたアンカー体54とから構成される地盤アンカー5
5により支持層53から保持されている。この地盤アン
カー55は、建造物50を地盤51に対して強固に保持
させていて、地震や、暴風の際に建造物50に例えば矢
線Aの方向から加えられる力により発生する転倒モーメ
ントに対して対抗させるために用いられる。図3及び図
4に示した従来例と同様に、建造物50は、支持層53
から杭56により支持されているのが示されている。
【0008】また、図6には、地盤アンカーを用いて地
下水により建造物に加えられる浮力に対して対抗させた
従来の建造物の概略を示す。図6に示される建造物60
は、地盤61における地下水位レベルGWLよりも下部
構造が深い位置に構築されている。このため、建造物6
0には、定常的な浮力の影響や、地下水位レベルGWL
の変動により生じる影響を抑える必要が生じる。このた
め、建造物60の下部構造には、ワイヤ62と、ワイヤ
62の他端に連結され支持層63へと保持させたアンカ
ー体64とから構成される地盤アンカー65が連結され
ている。建造物60は、地下水により加えられる矢線B
で示される浮力に対して地盤アンカー65により固定さ
れていて、定常的に加えられる浮力の影響に対抗するよ
うにされている。建造物60は、支持層63から杭66
により支持されていて、鉛直荷重を杭66により支持し
ている。
【0009】一方で、地震により加えられる曲げモーメ
ントや水平力は、地盤の深さに対応して常に一定という
わけではない。図7には、従来の地中連続壁を用いた基
礎耐震構造と、地震時に地中連続壁に加えられる曲げモ
ーメントの概略を示す。図7(a)に示した基礎耐震構
造では、地中連続壁71は、その天端71aが地表面
G.Lにまで延ばされており、その下端71bが、支持
層72へと根入れされて構築されていて、建造物73の
鉛直方向荷重を支持している。杭74は、上部建造物7
3は、地中連続壁71と共に建造物73の鉛直荷重を支
持している。大地震時に地震により加えられる曲げモー
メントや剪断応力は、地表面G.Lに近い側において大
きく、地表面G.Lから深くなるにつれて小さくなるこ
とが知られている。これを概略的に示したのが図7
(b)である。
【0010】建造物73の慣性力により建造物73の破
壊につながる、図7(b)に示す曲げモーメントが発生
するような状況においては、曲げ剛性が杭よりも大きい
地中連続壁を用いることが望ましい。
【0011】上述したように地中連続壁及び地盤アンカ
ーをそれぞれ単独で用いた基礎耐震構造は提案されてい
るものの、地中連続壁71を地表面G.Lから支持層7
2まで根入れするように構築すると、地盤アンカーのみ
で耐震補強を行う場合に比べて掘削量が増えるため掘削
コストがかさみ、さらには掘削土量が増え、投棄又は処
分しなければならない土砂が増加することになる。この
ため、掘削土の処分のためのコストや、処理場所の確保
といった環境的な観点から不都合が生じることとなる。
さらに、地盤アンカーを有効に用いた基礎耐震構造を提
供できれば、より、掘削コスト、掘削土量を低減でき、
より施工性に優れ、かつ環境的にも優れた基礎耐震構造
を提供することが可能となる。
【0012】また、地中連続壁71を支持層72にまで
達するように掘削した掘削孔へと鉄筋かごを挿入し、コ
ンクリートを打設する際には、打設するコンクリートの
量及び、鉄筋の量が多く、これにしたがって施工コスト
が増大するという不都合も生じることとなっている。一
方で、地中連続壁71を建造物の周囲の地盤中に構築す
ることにより得られる地盤変形抑制効果と、上述した地
盤アンカーにより得られる転倒モーメントに対抗させる
効果とを用いることにより、充分な耐震性を付与し、よ
り施工コストを低減させると共に環境的にも優れた基礎
耐震構造を提供することが可能となる。
【0013】したがって、これまで地盤アンカーと、地
中連続壁とを併用することにより、より効果的に耐震補
強を行うことを可能とする基礎耐震構造及び基礎耐震補
強工法が必要とされている。
【0014】さらには、新設される建造物ばかりではな
く、既設の建造物についても地中連続壁と地盤アンカー
とにより効果的に補強を行うことを可能とし、効果的に
地盤の液状化対策を提供することが可能な基礎耐震構造
及び耐震基礎工法が必要とされている。
【0015】さらに、地中連続壁を構築するための掘削
量やコンクリートといった材料を減少させることがで
き、掘削土量を低減することにより建設残土の量を低減
させることを可能とする環境的に優れた基礎耐震構造及
び耐震基礎工法を提供することが必要とされている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、地盤アンカーと地中連続壁とを併用した基礎耐震構
造及び基礎耐震補強工法を提供することを目的とする。
【0017】また、本発明は、地盤アンカーと、地中連
続壁とを併用することにより、より効果的な基礎耐震補
強工法を提供することを目的とする。
【0018】さらには、本発明は、新設される地中連続
壁ばかりではなく、既設の建造物についてもより効果的
に補強を行うことを可能とし、効果的に地盤の液状化対
策を提供することが可能な基礎耐震構造及び基礎耐震補
強工法を提供することを目的とする。
【0019】また、本発明は、地中連続壁を構築するた
めの掘削量やコンクリートといった材料を減少させるこ
とができ、さらには掘削土量を低減することにより建設
残土の量を低減させることを可能とする環境的に優れた
基礎耐震構造及び耐震補強工法を提供することを目的と
する。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、本
発明の基礎耐震構造及び基礎耐震補強工法を提供するこ
とにより提供される。
【0021】本発明の請求項1の発明によれば、支持層
より浅く根入れされた地中連続壁と、該地中連続壁に囲
まれた地盤変形抑制領域において地盤アンカーにより補
強された建造物とからなることを特徴とする基礎耐震構
造が提供される。
【0022】本発明の請求項2の発明によれば、上記地
盤アンカーは、前記建造物に連結された連結部材と、支
持層に保持され、前記連結部材に取付けられたアンカー
体とからなることを特徴とする基礎耐震構造が提供され
る。
【0023】本発明の請求項3の発明によれば、上記地
中連続壁は、上記建造物に隣接して構築されていること
を特徴とする基礎耐震構造が提供される。
【0024】本発明の請求項4の発明によれば、上記建
造物は、上記支持層にまで根入れされた杭によりさらに
補強されていることを特徴とする基礎耐震構造が提供さ
れる。
【0025】本発明の請求項5の発明によれば、建造物
を地盤アンカーで補強し、該地盤アンカーを支持層より
浅く根入れした地中連続壁で包囲して地盤変形抑制領域
を形成することを特徴とする基礎耐震補強工法が提供さ
れる。
【0026】本発明の請求項6の発明によれば、上記地
盤アンカーは、前記建造物に連結された連結部材と、支
持層に保持され、前記連結部材に取付けられたアンカー
体とからなることを特徴とする基礎耐震補強工法が提供
される。
【0027】本発明の請求項7の発明によれば、上記建
造物は、新設又は既設の建造物であることを特徴とする
基礎耐震補強工法が提供される。
【0028】本発明の請求項8の発明によれば、上記建
造物は、上記支持層にまで根入れされた杭によりさらに
補強されていることを特徴とする基礎耐震補強工法が提
供される。
【0029】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面をもって詳細に
説明する。図1は、本発明の基礎耐震構造の構成を示し
た断面図である。図1に示した基礎耐震構造は、鉄筋コ
ンクリート等で構築された地中連続壁1と、建造物2の
下部構造から支持層3にまで延ばされた地盤アンカー4
とから構成されている。地盤アンカー4は、連結部材4
aと、アンカー体4bとから構成されており、連結部材
4aは、建造物2とアンカー体4bとの間を連結して、
建造物2に対して転倒モーメントに対する抵抗性を付与
している。アンカー体4bは、支持層3中に保持されて
いて、地震の場合にも地盤の液状化の影響を受けずに建
造物2に対して充分な耐震性を付与するようにされてい
る。連結部材4aとしては具体的には、ワイヤ等を挙げ
ることができるが、同様の機能を有するいかなる別の部
材であっても用いることができる。また、図1において
は地盤アンカー4は、3本示されているが、本発明にお
いては建造物2を拘束するため適宜地盤アンカー4を用
いることができる。杭5は、建造物2の鉛直荷重を地中
連続壁1と共に支持させている。
【0030】本発明の基礎耐震構造において用いられる
地中連続壁1は、地表面G.Lから支持層レベルS.L
より浅く根入れされて構築されている。地中連続壁1の
根入れ深さは、本発明においては特に制限はないが、地
震により発生する曲げモーメントや、剪断力が大きい地
表面G.L付近において、地中連続壁1が建造物2を補
強できるようにすることが好ましい。特に大規模地震の
際の曲げモーメントが地中連続壁1の鉛直方向の長さに
わたって地下約10m程度にまで影響すること、及び掘
削土量を低減させて、建設残土を低減させるという環境
的な面、及び掘削コストを削減することを考えれば、地
中連続壁1は、地表面G.Lから深さ方向へと約5m〜
約10m程度の根入れ深さとして構築することが望まし
い。
【0031】地中連続壁1と、建造物2との間の距離
は、図1においては互いに隣接する構成とされているの
が示されているが、建造物2と、地中連続壁1との間に
は、距離を設けて構築することも可能である。
【0032】本発明の基礎耐震構造は、種々の工法によ
り構築することができる。例えば、地中連続壁1を構築
する際には、地中連続壁1を構築するための掘削を行
い、鉄筋かごを挿入し、コンクリートを打設して構築す
ることができる。また、地盤アンカー4を構築する場合
には、アンカー体4bが挿入できる程度の掘削孔を掘削
して、上部からアンカー体4bと、連結部材4aとを、
共にアンカー体4bが支持層3に保持されるまで挿入し
て行き、その後掘削孔を連結部材4aが突出するように
して埋設することによって形成することができる。
【0033】本発明において用いることができる地中連
続壁1と、地盤アンカー体4の構築の順序については、
施工性等を考慮して適宜前後させることも可能である。
また、連結部材4aと、建造物2の連結は、充分に転倒
モーメントに対して対抗することが可能な強度を有する
部材であれば、いかなるものでも用いることができる
し、建造物2と、連結部材4aとの連結に際しては、こ
れまで知られているいかなる張力調節機構を用いて連結
することも可能である。
【0034】さらに、本発明を用いてすでに地中に構築
された地盤アンカー体4により補強された建造物を補強
する場合には、建造物2の周囲の地盤を掘削して、地中
連続壁1を構築できるように掘削し、この掘削部へと鉄
筋かごを挿入しコンクリートを打設して地中連続壁1を
構築することにより、本発明の基礎耐震補強工法により
補強された基礎耐震構造を構築することができる。
【0035】上述した本発明における地中連続壁1を構
築する際の工法には特に制限はなく、具体的には例えば
地中連続鉄筋コンクリート壁工法、ソイルセメント壁工
法、泥水固化壁工法といった周知の工法を挙げることが
できる。
【0036】本発明においては、地中連続壁1と地盤ア
ンカー4とを用いて建造物2の耐震性を向上させるもの
である。この耐震建造物は、本発明の基礎耐震構造によ
り補強されているので、特に地震等の際に地下構造の破
壊を効果的に防止でき、さらに地盤アンカーにより転倒
モーメントに対抗できるので、建造物2の破壊や、倒壊
といった損傷を防止することができる。また、建造物2
は、必ずしも地表面G.Lよりも上に構築されるのでは
なく、地下構造部分を有していても良い。
【0037】以下図2を用いて本発明の基礎耐震構造の
補強作用について詳細に説明する。図2は、本発明の基
礎耐震構造と、この基礎耐震構造に対してレベル2程度
の大地震により加えられる応力とを概略的に示した図で
ある。本発明の基礎耐震構造は、図2に示されているよ
うに地中連続壁1と、アンカー体4bを支持層3に保持
させた地盤アンカー4と、杭5とから構成されている。
【0038】地震の際に本発明の基礎耐震構造に水平力
が作用すると、図2に示されるように、地中連続壁1の
壁頭部に最も大きな水平力Fhorzが加えられる。こ
の際、地中連続壁1は、地中連続壁1で囲まれた建造物
2に隣接した領域に対して作用する水平力を負担し、ま
た建造物2に隣接した地盤に対する地盤変形抑制効果を
与えることにより、液状化を防止する。図2において
は、地盤の液状化が生じる最も深いレベルを破線で示す
と共に、地盤からの反力Fを剛性の大きい地中連続壁1
が負担している様子を示している。
【0039】地盤アンカー4は、液状化が防止された地
盤変形抑制領域において建造物2を拘束しており、図2
においては地盤アンカー4が建造物2に対して及ぼして
いる転倒モーメントに起因する拘束力がFで示されて
いる。本発明は上述したように地震により建造物に加え
られる水平力Fhorzにより生じる転倒モーメントM
fallに対して、地中連続壁1により与えられる地盤
変形抑制効果に加え、地盤変形抑制領域において地盤ア
ンカー4により建造物2を拘束する相乗的な効果によ
り、より効果的に耐震性を向上させることを可能とす
る。
【0040】これまで本発明を図面に示した実施例を持
って説明してきたが、本発明は、図面に示された実施例
に限定されるものではなく、地中連続壁の工法及び厚
さ、地盤アンカーの構成、数、寸法、本発明の基礎耐震
構造の構築法については、これまで知られているいかな
るものでも用いることができることはいうまでもないこ
とである。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、上述したように地盤ア
ンカーと、地中連続壁とを併用することによる、より効
果的に耐震補強を行うことを可能とする基礎耐震構造及
び基礎耐震補強工法を提供することが可能となる。
【0042】さらに、本発明によれば、新設される建造
物ばかりではなく、既設の建造物についても地中連続壁
と地盤アンカーとにより効果的に補強を行うことを可能
とし、効果的に地盤の液状化対策を提供することが可能
な基礎耐震構造及び基礎耐震補強工法を提供することが
可能となる。
【0043】また、本発明によれば地中連続壁を構築す
るための掘削量やコンクリートといった材料を減少させ
ることができ、さらには掘削土量を低減することにより
建設残土の量を低減させ環境的に優れた基礎耐震構造及
び基礎耐震補強工法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基礎耐震構造を示した図。
【図2】本発明の地震時作用外力を示した図。
【図3】従来の地中連続壁を用いた建造物を示した図。
【図4】従来の地中連続壁を用いた別の建造物を示した
図。
【図5】従来の地盤アンカーを用いて耐震補強された建
造物を示した図。
【図6】従来の地盤アンカーを用いて耐震補強された別
の建造物を示した図。
【図7】地中連続壁を用いた従来の基礎耐震構造及び地
震時の曲げモーメントの分布を示した図。
【符号の説明】
1…地中連続壁 2…建造物 3…支持層 4…地盤アンカー 5…杭 4a…連結部材 4b…アンカー体 30…建造物 31…地下室 32…地中連続壁 33…地盤 34…支持層 35…杭 40…構造体 41…地中連続壁 42…地盤 43…支持層 50…建造物 51…地盤 52…ワイヤ 53…支持層 54…アンカー体 55…地盤アンカー 56…杭 60…建造物 61…地盤 62…ワイヤ 63…支持層 64…アンカー体 65…地盤アンカー 66…杭 71…地中連続壁 71a…天端 71b…下端 72…支持層 73…建造物 74…杭 G.L…地表面 S.L…支持層レベル

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持層より浅く根入れされた地中連続壁
    と、該地中連続壁に囲まれた地盤変形抑制領域において
    地盤アンカーにより補強された建造物とからなることを
    特徴とする基礎耐震構造。
  2. 【請求項2】 前記地盤アンカーは、前記建造物に連結
    された連結部材と、支持層に保持され、前記連結部材に
    取付けられたアンカー体とからなることを特徴とする請
    求項1に記載の基礎耐震構造。
  3. 【請求項3】 前記地中連続壁は、前記建造物に隣接し
    て構築されていることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の基礎耐震構造。
  4. 【請求項4】 前記建造物は、前記支持層にまで根入れ
    された杭によりさらに補強されていることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれか1つに記載の基礎耐震構造。
  5. 【請求項5】 建造物を地盤アンカーで補強し、該地盤
    アンカーを支持層より浅く根入れした地中連続壁で包囲
    して地盤変形抑制領域を形成することを特徴とする基礎
    耐震補強工法。
  6. 【請求項6】 前記地盤アンカーは、前記建造物に連結
    された連結部材と、支持層に保持され、前記連結部材に
    取付けられたアンカー体とからなることを特徴とする請
    求項5に記載の基礎耐震補強工法。
  7. 【請求項7】 前記建造物は、新設又は既設の建造物で
    あることを特徴とする請求項5又は6に記載の基礎耐震
    補強工法。
  8. 【請求項8】 前記建造物は、前記支持層にまで根入れ
    された杭によりさらに補強されていることを特徴とする
    請求項5〜7のいずれか1つに記載の基礎耐震補強工
    法。
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