JP4236361B2 - 壁頭補強地中連続壁、耐震建造物及び地中連続壁の壁頭補強方法 - Google Patents

壁頭補強地中連続壁、耐震建造物及び地中連続壁の壁頭補強方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建造物の耐震補強に関し、より詳細には地中連続壁に補強部材を固定した壁頭補強地中連続壁、耐震建造物及び地中連続壁の補強方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
地中連続壁は、これまで耐震壁、合成壁、二方向耐側圧壁、壁杭等に多用されており、現在に至るまで数多くが施工されている。
【0003】
図4には、従来の地中連続壁を用いた建造物を示す。図4(a)は、建造物の縦断面図を示し、図4(b)は、この建造物の耐震補強等のために用いられる地中連続壁の横断面図を示す。図4(a)に示された建造物は、地上に構築された地上建造物40と、図4(b)に示されるように地下室41を4方向から画成する地中連続壁42とから構成されている。図4(a)に示されるように、地中連続壁42の天端42aは、地上建造物40に連結され、この地中連続壁42は、天端42aから地盤43を通して鉛直方向へと延ばされて、下端42bが、支持層44へと根入れされていて、地上構造物40を補強している。
【0004】
図5は、従来の地中連続壁を用いた別の建造物を示した図である。図4と同様に図5(a)は、建造物の縦断面図であり、図5(b)は、地中連続壁の横断面図である。図5(a)に示された建造物は、地上に構築されたフーチング、耐圧盤や地中梁といった構造体50と、図5(b)に示される断面形状を有する地中連続壁51とから構成されている。地中連続壁51の天端51aは、構造体50に連結され、この地中連続壁51は、天端51aから地盤52を通して鉛直方向へと延ばされて、下端51bが、支持層53へと根入れされていて、図4で示された建造物と同様に、構造体50やこの構造体50上に構築される建造物を補強している。
【0005】
上述したように、地中連続壁は、上部構造を支持するための基礎として多く使用されている。しかしながら、大地震、例えばレベル2の大地震により基礎構造が被害を受けると、上部建造物の傾斜・倒壊といった被害に直結する。このため、従来の地中連続壁の耐震性を向上させ、さらに建造物の耐震性を向上させる必要がある。また、新設される地中連続壁の壁頭補強ばかりではなく、既設の地中連続壁についても耐震補強を行うことができればよりいっそう、大地震時の建造物の被害を低減させることができる。
【0006】
基礎の地盤側に設けられる耐震構造体の耐震性を向上させるための試みとして従来では、杭頭部を補強した杭が提案されている。このような補強が行われた杭を図6に示す。この耐震補強は、既製杭や、場所打ち杭60の耐震補強のため、既製杭や場所打ち杭60といった円筒形の耐震構造体の杭頭部61に鋼管62を接続し、杭頭部61と鋼管62とを互いに付着させることにより曲げ剛性を向上させたSC杭が提案されている。このようなSC杭を用いることにより、大地震時に杭頭部へと加えられる曲げ応力に対する耐力が得られている
【0007】
地中連続壁についても大地震時は、地表面付近において大きな曲げ応力が加えられる。このため、上述したようなSC杭のように壁頭部の曲げ剛性を向上させることが望ましい。しかしながら、これまでのところ地中連続壁は、特開平11−269895号公報、特開平11−148143号公報、特開平11−107295号公報において開示されているように、杭等によって耐震補強された構造物の周囲に単独で設置され、地盤変形抑制領域を形成させるために用いられているいるのみであり、地中連続壁自体の耐震補強についてはほとんど検討されていないのが現状である。地中連続壁を単に上部構造の基礎として用いるばかりではなく、地中連続壁を地盤変形抑制領域を形成させるために用いる場合であっても地中連続壁、特に大地震時の大きな曲げ応力の加えられる壁頭部の補強を行うことにより、よりいっそう大地震時の上部建造物の耐震性を向上させることが可能となる。
【0008】
また、壁頭部を特に補強することにより壁頭補強地中連続壁の曲げ剛性を向上すれば、地中連続壁により地盤変形抑制領域を形成することが可能となり、地中連続壁を用いて耐震補強と同時に地盤の液状化に対して対処することも可能となる。
【0009】
さらには、新設される地中連続壁ばかりではなく、既設の地中連続壁についても適用できる地中連続壁の補強方法があれば、効果的な地中連続壁の耐震補強及び地盤の液状化対策を提供することが可能となる。
【0010】
さらに、地中連続壁の強度を効果的に向上させることができれば、地中連続壁の壁厚を低減でき、また鉄筋量を低減させることができるため、より低コストで経済的な地中連続壁による耐震補強が可能となる。
【0011】
したがってこれまで、地中連続壁を耐震補強することにより、地中連続壁を用いた建造物における耐震性をより一層向上させ、地盤の液状化対策にも対応できる壁頭補強地中連続壁、該地中連続壁を用いた耐震建造物が望まれており、さらには、新設、既設を問わず地中連続壁の補強を可能とする地中連続壁の補強方法が強く望まれていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
したがって本発明は、地中連続壁を耐震補強することにより、地中連続壁を用いた建造物における耐震性をより一層向上させ、地盤の液状化対策にも対応でき、さらには、新設、既設を問わず補強が可能な壁頭補強地中連続壁、該地中連続壁を用いた耐震建造物、及び地中連続壁の補強方法を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、本発明の壁頭補強地中連続壁、耐震建造物及び地中連続壁の補強方法を提供することにより達成される。
【0014】
すなわち、本発明の請求項1の発明によれば、地盤中に延設された地中連続壁と、少なくとも該地中連続壁の壁頭部に沿って固定され上記地中連続壁の鉛直方向長さ以下の長さを有すると共に、上記地盤に向かって突出する補強部材とを有する壁頭補強地中連続壁が提供される
【0015】
本発明の請求項2の発明によれば、上記補強部材は、鋼板、少なくとも炭素繊維又は芳香族ポリアミド繊維を含有する複合材プレートから構成されていることを特徴とする壁頭補強地中連続壁が提供される。
【0016】
本発明の請求項3の発明によれば、地盤中に延設された地中連続壁と、少なくとも該地中連続壁の壁頭部に沿って固定され上記地中連続壁の鉛直方向長さ以下の長さを有すると共に、上記地盤に向かって突出する補強部材とを備える壁頭補強地中連続壁により補強された基礎を有する耐震建造物が提供される。
【0017】
本発明の請求項4の発明によれば、上記補強部材は、鋼板、少なくとも炭素繊維又は芳香族ポリアミド繊維により補強された複合材プレートから構成されていることを特徴とする耐震建造物が提供される。
【0018】
本発明の請求項5の発明によれば、地盤中に延設される地中連続壁を、該地中連続壁の鉛直方向長さ以下の長さとされ、上記地盤に向かって突出すると共に、上記地中連続壁の壁頭部に沿って固定された補強部材により補強することを特徴とする地中連続壁の補強方法が提供される。
【0019】
本発明の請求項6の発明によれば、上記補強部材を鋼板、少なくとも炭素繊維又は芳香族ポリアミド繊維により補強された複合材プレートから構成することを特徴とする地中連続壁の補強方法が提供される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図面をもって詳細に説明する。図1は、本発明の壁頭補強地中連続壁の構成を示した斜視図である。図1に示した壁頭補強地中連続壁は、コンクリート等で構築された地中連続壁1と、この地中連続壁1の壁頭部に対して隣接して固定された補強部材2a,2bとから構成されている。
【0021】
図1に示す本発明の壁頭補強地中連続壁に用いられる補強部材2a,2bは、例えば鋼板、炭素繊維(カーボンファイバ)や、芳香族ポリアミドから形成された繊維、すなわちアラミド繊維を、プラスチック、コンクリート、モルタルといった結着剤で結合した複合材プレートから形成することができる。上述の補強部材2a,2bは、それぞれ、図1に示すように一枚のプレートとされて構成されていても良く、また、複数のより薄いプレートを複数積層して構成されていても良い。
【0022】
また、上述した補強部材2a,2bは、本発明の壁頭補強地中連続壁において壁頭部、すなわち、地中連続壁1の天端1aに隣接して、地中連続壁1に対して連結され、一体として構成される。補強部材2a,2bは、図1中では、地中連続壁1の長さにわたって配置されているのが示されているが、必ずしも地中連続壁1の全長にわたって配置されていなくとも、その一部に沿って配置されているだけでも良い。
【0023】
また、本発明の壁頭補強地中連続壁において用いられる補強部材2a,2bの地表面G.Lからの鉛直方向への長さは、図1では、地中連続壁1の途中まで延びるように延設されているのが示されている。しかしながら、本発明においては、補強部材2a,2bの鉛直方向への長さには特に制限はなく、鉛直方向に沿って壁頭部から地中連続壁1の下側端1bまで地中連続壁1の全長にわたる長さとすることもできるし、施工時の取扱や、大規模地震の際の曲げモーメントが地中連続壁1の鉛直方向の長さにわたって地下約10m程度にまで影響することを考えれば、補強部材2a,2bを、地表面G.Lから地中連続壁1の深さ方向へと約5m〜約10m程度で配置させることもできる。
【0024】
また、このようにして用いられる補強部材2a,2bは、必要な長さにわたって長さ方向に一体とされたプレートから構成することもできるし、必要な最終的長さを得られるように複数の短尺のセグメントを連結させて用いることもできる。
【0025】
また図1に示される本発明の壁頭補強地中連続壁は、補強部材2a,2bが地中連続壁1の両側に配置されているのが示されている。しかしながら、本発明の壁頭補強地中連続壁においては、補強部材2a,2bを対として用いるのではなく、いずれか一方の側のみに用いることが可能である。
【0026】
本発明の壁頭補強地中連続壁は、種々の方法により構築することができる。
上述した壁頭補強地中連続壁は、種々の工法により構築することができる。例えば、地中連続壁1を構築する際に上述の補強部材2a,2bの装着される部分の周辺土壌を固定した後、地中連続壁1の厚さよりも大きく掘削し、補強部材2a,2bを拡張して掘削された部分に配置してせき板として用い、コンクリート等を打設して地中連続壁1を構築する。この地中連続壁1を構築する際の工法には特に制限はなく、具体的には例えば地中連続鉄筋コンクリート壁工法、ソイルセメント壁工法、泥水固化壁工法といった周知の工法を挙げることができる。
【0027】
コンクリート等を打設して地中連続壁1を構築する際には、補強部材2a,2bには、図示しないアンカー筋等を溶接したり、コンクリートにのみ込ませるための突起を設けておくこともできる。このようにすることにより地中連続壁1のためのコンクリートが打設された後、補強部材2a,2bの地中連続壁1に対する一体性を向上させることができる。
【0028】
上述した補強部材2a,2bに設けられる突起は、いかなる形状とされていても良く、ピン状、棒状、地中連続壁1に向いた頭部が拡大されたピン又は棒状とされていても良く、地中連続壁1に底部を向けた円錐、四角錐、三角錐等の多角錐といった形状として、補強部材2a,2bと、地中連続壁1との間の一体性を向上させることもできる。また、補強部材2a,2bにアンカー筋を設ける場合には、このアンカー筋には、地中連続壁1との一体性を向上させるため、地中連続壁1に向いた端部を屈曲させておくこともできる。
【0029】
この他、可能である場合には、本発明の壁頭補強地中連続壁は、周辺土壌を薬液により固定化した後、周辺土壌を掘削し、その後コンクリート等を打設して地中連続壁1を構築し、その後掘削部へと予め別の場所において補強部材2a,2bと構築される地中連続壁1の厚さと略同一の厚さのコンクリート板とを一体化させた壁頭補強セグメントを挿入して地中連続壁1の上部へと接続することもできる。この際の地中連続壁1と壁頭補強セグメントとの間の接合方法及び接合手段としては従来知られているいかなるものでも用いることができる。
【0030】
また、本発明の壁頭補強地中連続壁は、壁頭補強地中連続壁を構築する場合に、周辺土壌を固定化後、まず、地中連続壁1を構築してしまい、地中連続壁1の天端1aから補強部材2a,2bを配置することができるように土壌を掘削し、接着剤又は接着材により補強部材2a,2bを壁頭部に固定して構築することも可能である。この地中連続壁の補強方法は、上述したように地中連続壁を新設する際に用いることもできるが、既設の地中連続壁を補強するためにも適用することができる。
【0031】
既設の地中連続壁1の補強を行う場合には、まず、必要とされる場合には上部構造物を取り壊して、地中連続壁1を露出させ、この地中連続壁1の側面に沿って所定幅だけ掘削し、上述した補強部材2a,2bを接着材、又は接着剤によって地中連続壁1へと固定する。このようにして既設の地中連続壁1の壁頭部を補強することが可能となる。この地中連続壁の補強方法を用いる場合には、補強部材2a,2bと地中連続壁1との間の密着性を向上させるため、粗面化処理といったいかなる方法でも用いることができる。
【0032】
図2は、本発明の壁頭補強地中連続壁を用いた建造物の縦断面図を示した図である。図2に示されるように、地表面G.Lには、フーチング基礎、耐圧盤といった基礎3が設けられている。また、図示しないものの基礎3としては、地中梁を用いることもできる。この基礎3の下側の地盤4中には、本発明の壁頭補強地中連続壁が構築されており、補強された天端1aが基礎3に連結され、また地中連続壁1の下側端1bは、支持層5にまで根入れされていて、基礎3を補強している。また、図2では、補強部材2a,2bは、地中連続壁1に上述した方法により密着・一体化されていて、壁頭部の補強をより確実に行うことができるように構成されている。本発明においては、上述したように壁頭補強地中連続壁により補強された基礎3上に上部建造物を構築して、耐震性の向上した耐震建造物が構築されることになる。
【0033】
以下図3を用いて本発明の壁頭補強地中連続壁の補強作用について詳細に説明する。図3は、本発明の壁頭補強地中連続壁に対してレベル2程度の大地震により加えられる応力を詳細に示した図である。本発明の壁頭補強地中連続壁は、図3に示されているように鋼板や、炭素繊維強化プレート、アラミド繊維強化プレート等の高強度、高靭性の材料から構成された補強部材2a,2bにより補強されていて、壁頭部における剛性及び靭性が向上されている。
【0034】
大地震により上部建造物からの慣性力が壁頭補強地中連続壁に作用すると、図3に示されるように、壁頭部に最大の曲げモーメントFbendが発生する。この曲げモーメントFbendが地中連続壁1の強度を上回る場合には、従来の地中連続壁1は、破壊され、それに伴って上部建造物が傾斜したり、倒壊する。しかしながら本発明の壁頭補強地中連続壁は、壁頭部が地中連続壁1の壁頭部両側に設けられた補強部材2a,2bにより保持されているので、強度が向上し破壊を免れることができる。
【0035】
さらに、本発明の壁頭補強地中連続壁に用いられる補強部材2a,2bは、地中連続壁1から地盤4中へとその所定厚さの分だけ厚さ方向に突出し、さらに深さ方向へと突出しているので、頭部補強された杭に比較し、壁頭部を両側から厚くした効果に加え、Fbendが加えられることによる壁頭部の揺動に対応した上下動に対してストッパとして機能して、よりいっそう壁頭部の変位を小さくすることを可能とする。このようにして地中連続壁1に加えられる曲げモーメントFbendによる曲げ変形及び面外方向への剪断力FOPS(Out-Of-Plane-Shear)により生じる面外への剪断変形の影響を低減することが可能となる。
【0036】
さらに、壁頭補強地中連続壁に加えられる面内方向の剪断力FIPS(In-Plane-Shear)についても、補強部材2a,2bが、所定厚さだけ地盤4へと突出し、さらに地中連続壁1に一体化されているため、面内方向に対してもストッパとして機能し、面内方向への剪断力FIPSによる面内方向への剪断変形も抑制できることになる。補助地中連続壁1を地中連続壁1の特に一部に沿って配置させる場合には、地中連続壁1に継手部6が設けられているのであれば、補助地中連続壁2a,2bを継手部6に沿った部分に構築することも可能である。地中連続壁1の継手部6に沿って補助地中連続壁2a,2bを構築することにより、特に地中連続壁1の継手部6の剪断変形及び曲げ変形を抑制することが可能となる。
【0037】
【発明の効果】
これまで説明したように、本発明の壁頭補強地中連続壁によれば、大地震時に最も応力が加えられる部分が補強された高強度の地中連続壁を提供することができる。
【0038】
また、本発明の壁頭補強地中連続壁によれば、壁頭部を補強することにより壁頭補強地中連続壁の曲げ剛性を向上することができるので建造物の耐震性を向上することが可能となる。
【0039】
さらに、本発明の壁頭補強地中連続壁によれば、地盤変形抑制領域を形成することが可能となり、地中連続壁を用いた地盤の液状化対策を提供することが可能となる。
【0040】
また、本発明の壁頭補強地中連続壁を用いた耐震建造物によれば、大地震時に最も応力が加えられる部分が補強された高強度の地中連続壁を用いて耐震補強されているので、耐震性を向上できると共に、地盤変形抑制領域を形成することが可能となり、地中連続壁を用いた地盤の液状化に高い耐久性を付与することができる。
【0041】
さらに、本発明の地中連続壁の補強方法は、新設される地中連続壁ばかりではなく、既設の地中連続壁についても補強部材を接着、接合等するすることにより適用でき、効果的な地中連続壁の耐震補強及び地盤の液状化対策を提供することができる。
【0042】
また、本発明の壁頭補強地中連続壁によれば、地中連続壁の強度を全体として向上させることが可能となるので、地中連続壁の壁厚や鉄筋量を減少させることが可能となり、より経済的に地中連続壁による耐震補強が可能となる。
【0043】
これまで、本発明を図面に示された実施例をもって詳細に説明してきたが、本発明においては、寸法、形状、材料、施工手順について、本発明の効果が得られる限り、いかなるものでも用いることができることはいうまでもないことである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の壁頭補強地中連続壁を示した斜視図。
【図2】本発明の壁頭補強地中連続壁を用いた建造物を示した図。
【図3】本発明の壁頭補強地中連続壁の作用を示した図。
【図4】従来の地中連続壁を用いた建造物を示した図。
【図5】従来の地中連続壁を用いた建造物を示した図。
【図6】従来の杭頭部が補強された杭を示した図。
【符号の説明】
1…地中連続壁
1a…天端
1b…下側端
2a,2b…補強部材
3…基礎
4…地盤
5…支持層
6…継手部
G.L…地表面
40…地上建造物
41…地下室
42…地中連続壁
43…地盤
44…支持層
50…構造体
51…地中連続壁
52…地盤
53…支持層
60…杭
61…杭頭部
62…鋼管

Claims (6)

  1. 地盤中に延設され継手部により連結されてなる地中連続壁と、少なくとも該地中連続壁の壁頭部および前記継手部に沿って接着することにより固定され前記地中連続壁の鉛直方向長さ以下の長さを有すると共に、前記地盤に向かって前記地中連続壁の厚さ方向および前記鉛直方向へと突出する補強部材とを有する補強地中連続壁。
  2. 前記補強部材は、鋼板、炭素繊維により補強された複合材プレート、芳香族ポリアミド繊維により補強された複合材プレートから選択される請求項1に記載の補強地中連続壁。
  3. 地盤中に延設され継手部により連結されてなる地中連続壁と、少なくとも該地中連続壁の壁頭部および前記継手部に沿って接着することにより固定され前記地中連続壁の鉛直方向長さ以下の長さを有すると共に、前記地盤に向かって前記地中連続壁の厚さ方向および前記鉛直方向へと突出する補強部材とを備える補強地中連続壁により補強された基礎を有する耐震建造物。
  4. 前記補強部材は、鋼板、炭素繊維により補強された複合材プレート、芳香族ポリアミド繊維により補強された複合材プレートから選択される請求項3に記載の耐震建造物。
  5. 地盤中に延設され継手部により連結されてなる地中連続壁を、該地中連続壁の鉛直方向長さ以下の長さとされ、前記地盤に向かって前記地中連続壁の厚さ方向および前記鉛直方向へと突出すると共に、前記地中連続壁の壁頭部および前記継手部に沿って接着することにより固定された補強部材により補強することを特徴とする地中連続壁の補強方法。
  6. 前記補強部材、鋼板、炭素繊維により補強された複合材プレート、芳香族ポリアミド繊維により補強された複合材プレートから選択される請求項5に記載の地中連続壁の補強方法。
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