JP4840297B2 - 地中構造物の構築方法、地中構造物 - Google Patents

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本発明は、鋼繊維コンクリートに主筋が埋設されてなる壁状の地中構造物及びこの地中構造物の構築方法に関する。
従来より、土留壁などの仮設構造物、あるいは基礎構造物として鉄筋コンクリートからなる地中連続壁が用いられている。このような鉄筋コンクリート造の地中連続壁は、地盤の地中連続壁にあたる部分を掘削し、掘削孔内に主筋と、せん断補強筋と、横筋とをかご状に組んだ鉄筋かごを挿入し、コンクリートを打設することにより構築していた。
しかしながら、このように鉄筋かごを用いる方法では、鉄筋かごの組立てや建込みに時間がかかる、又、大きな組立てスペースや大型の揚重機が必要になるという問題があった。このため、例えば、特許文献1には、地中連続壁を平面多角形状又は円形状とし、地中連続壁を構成するコンクリートを鋼繊維コンクリートとすることにより、鉄筋かごを省略することが記載されている。
特許文献1記載の方法では、コンクリートを鋼繊維コンクリートとすることで引張り耐力が向上するため、せん断補強筋や横筋を省略できる。また、地中連続壁が平面視において多角形又は円形などの環状であるため、周囲から作用する土水圧が圧縮力として作用し、この圧縮力に対してコンクリートが抵抗するので、主筋を省略することが可能となるのである。
特開2006―125148号公報
しかしながら、環状以外の形状の地中連続壁の場合には、地盤から作用する土水圧が曲げ荷重として作用するためコンクリートにより抵抗することができない。そこで、従来と同様にコンクリート内に鉄筋かごを埋設することも考えられるが、鉄筋かごを用いる方法では、鉄筋かごの組立てに時間がかかり、また、鉄筋かごの組立てや仮置きするためのスペースが必要となり、更に、狭隘な土地や高さ方向に制限があるような敷地では施工が困難になるといった問題がある。
本発明は、上記の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、平面視において環状以外の形状の地中連続壁を構築する場合に、狭隘な土地や高さに制限があるような敷地においても施工可能な、土水圧に抵抗可能な地中連続壁を構築する方法を提供することである。
本発明の地中構造物の構築方法は、壁状の地中構造物の構築方法であって、地盤の前記地中構造物に当たる部分を掘削し、掘削孔を形成する掘削工程と、前記掘削孔内の壁厚方向少なくとも片側の壁面に沿って壁幅方向に並ぶとともに鉛直方向に延びるように複数の主筋を建て込む主筋建込工程と、前記掘削孔内に鋼繊維コンクリートを打設するコンクリート打設工程と、を備え、前記主筋建込工程では、前記掘削孔内の壁厚方向両側の壁面に沿って壁幅方向に並ぶように複数の主筋を建て込み、前記主筋建込工程の後に、前記建て込んだ複数の主筋を揚重し、壁厚方向に対向する主筋の間に、これら主筋の間隔を保つ間隔保持材を取り付ける保持材取付工程を備えることを特徴とする。
また、本発明の地中構造物の構築方法は、壁状の地中構造物の構築方法であって、地盤の前記地中構造物に当たる部分を掘削し、掘削孔を形成する掘削工程と、前記掘削孔内の壁厚方向少なくとも片側の壁面に沿って壁幅方向に並ぶとともに鉛直方向に延びるように複数の主筋を建て込む主筋建込工程と、前記掘削孔内に鋼繊維コンクリートを打設するコンクリート打設工程と、を備え、前記コンクリート打設工程では、前記鋼繊維コンクリートを打設するのに先だって、前記主筋の下端近傍に錘を取り付けておくことを特徴とする。
なお、本発明における壁状の地中構造物とは、地中連続壁、地中壁、及び壁基礎を含むものである。
上記の地中構造物の構築方法において 前記主筋建込工程では、予め、パネル状に拘束された前記複数の主筋を前記掘削孔内の壁厚方向少なくもと片側の壁面に沿って建て込んでもよい。
また、前記主筋は複数に分割された鉄筋からなり、前記主筋建込工程では、前記複数に分割された鉄筋を接続しながら建て込んでもよい。
また、本発明の地中構造物は、上記の方法により構築されたことを特徴とする。
本発明によれば、地中構造物を、鉄筋かごを用いることなく構築できるので、施工の際に鉄筋かごを組み立てる手間を削減することができ、また、狭隘な敷地や高さに制限があるような敷地でも施工可能である。また、本発明により構築された地中構造物は、縦方向に延びるように埋設された主筋を備えるため、地中構造物が平面視において環状ではない形状に構築された場合であっても、周囲から作用する土水圧に抵抗することが可能となる。
<第1実施形態>
以下、本発明の地中構造物の構築方法の第1実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、地中構造物として地中連続壁100を構築する場合について説明する。
図1は、本実施形態の方法により構築された地中連続壁100を示し、(A)は、一部を分解して示す正面図であり、(B)は、(A)におけるI―I´断面図である。同図に示すように地中連続壁100は、平面視で直線状に延びる壁状の地中構造物であり、土留壁などの仮設構造物や基礎の一部として用いられる。地中連続壁100は、長手方向(図中左右方向)に複数の区間に分けて構築されており、各区間は、地盤を掘削することにより形成された掘削孔内に打設された鋼繊維コンクリート10と、鋼繊維コンクリート10の表裏面の近傍に鉛直方向に延びるように埋設された複数の主筋20とを備える。地中連続壁100は鋼繊維コンクリート10を用いることにより、引張耐力が向上しており、このため、従来の地中連続壁において、水平方向に作用する引張力を負担させるためにコンクリートに埋設されていた横筋及びせん断補強筋が省略されている。
図2〜図10は、地中連続壁100の構築方法を説明するための図である。図2において、(A)は、壁厚方向断面図であり、(B)は平面図であり、(C)は壁幅方向断面図を示し、図3、図5〜6、及び図9において、(A)は、壁厚方向断面図であり、(B)は平面図である。また、図10において、(A)〜(C)はコンクリートを打設する流れを示す壁厚方向断面図である。なお、上記のように地中連続壁100は複数の区間に分けて連続的に構築することにより構成されている。そこで、以下の説明ではその一区間を構築する工程を説明する。
まず、図2に示すように、地盤の地中連続壁100の構築対象となる区間にあたる部分を掘削し、掘削孔30を形成する。そして、クレーンなどの揚重装置(不図示)により、冶具80を介して鉄筋パネル25Aを吊り上げ、掘削孔30内に壁厚方向の一方の側の内壁に沿って建て込み、掘削孔30の縁に掘削孔30の上部に突出するように設けられた鉄筋仮受架台31Aにより、鉄筋パネル25Aの上端を保持する。
なお、鉄筋仮受架台31Aは、掘削孔30の縁に固定され、先端に鉄筋を保持する機構を備えた部材である。また、鉄筋パネル25Aは、主筋20を構成する複数の鉄筋21を所定の間隔で拘束部材22により拘束することにより形成したパネル状の部材である。これらの鉄筋パネル25Aは、予め、敷地内に搬入され、スタンド23に積層された状態で置かれている。
次に、図3に示すように、掘削孔30の他方の側(上記の工程で鉄筋パネル25Aを建て込んだ側と対向する側)の掘削孔30の内壁に沿って鉄筋パネル25Bを建て込み、鉄筋パネル25Aの場合と同様にして、鉄筋仮受架台31Bにより鉄筋パネル25Bを保持する。
次に、図4に示すように、上記の工程で掘削孔30内に建て込んだ壁厚方向両側の鉄筋パネル25A、25Bを揚重装置により冶具80を介して揚重し、地上まで引き上げる。
そして、図5に示すように、揚重装置により鉄筋パネル25A、25Bを下降させながら、地上高さにおいて、揚重装置により揚重した鉄筋パネル25A,25Bの間を結ぶように、これらを所定の間隔で保持する間隔保持材40を、又、壁幅方向に所定の間隔で保持する拘束部材22を上下に複数段取り付ける。また、両側の鉄筋パネル25A、25Bの壁厚方向外側にかぶり厚を確保するためのスペーサ41を取り付ける。なお、図中では、鉄筋パネル25A、25Bの拘束部材22の間に間隔保持材40を設ける場合を示しているが、これに限らず、鉄筋パネル25A、25Bを構成する鉄筋21の間に間隔保持材40を設けてもよい。
次に、図6に示すように、建て込んだ鉄筋パネル25A、25Bの内側に、壁面に沿って鉄筋パネル25C,25Dを建て込み、鉄筋パネル25A、25Bの場合と同様に、掘削孔30の縁に設けた鉄筋仮受架台31C,31Dによりこれらの鉄筋パネル25C,25Dを保持する。
次に、図7に示すように、揚重装置により、上記の工程において後から建て込んだ鉄筋パネル25C,25Dを、その下端が鉄筋仮受架台31A,31Bにより保持された状態の鉄筋パネル25A,25Bの上方まで揚重する。
次に、図8に示すように、揚重装置により揚重した状態の鉄筋パネル25C,25Dの鉄筋21の下端と、掘削孔30内に鉄筋仮受架台31A,31Bにより保持された状態の鉄筋パネル25A、25Bの鉄筋21の上端とを接続する。接続方法としては、溶接接続する方法、機械式継手を用いて接続する方法、又は鉄筋21同士を重ね継手により接続する方法などを用いることができる。そして、後から建込んだ鉄筋パネル25C,25Dを保持していた鉄筋仮受架台31C,31Dを取り外し、接続されて一体となった鉄筋パネル25を掘削孔30内に下降させながら、上方の鉄筋パネル25C,25Dの鉄筋21の間に間隔保持材40、拘束部材22及びスペーサ41を上下に複数段取り付ける。
次に、図9に示すように、接続された状態の鉄筋パネル25を揚重装置により掘削孔30内に所定の深さまで下降させ、鉄筋パネル25の上部を鉄筋仮受架台31A,31Bにより保持する。
次に、図10(A)に示すように、掘削孔30内に引き上げるためのワイヤー51の取り付けられたウエイト(錘)50を降下させ、最も低い位置に取り付けられた間隔保持材40の上部にウエイト50を配置する。この状態で、図10(B)に示すように、トレミー管60により掘削孔30内の下方に鉄筋パネル25の下端が埋設されるまで、鋼繊維コンクリート10を打設する。この際、ウエイト50の重さにより、鋼繊維コンクリート10を打設する際に鉄筋21の浮き上がりや位置ずれが生ずるのを防止できる。鉄筋パネル25の下端が埋設される高さまで鋼繊維コンクリート10を打設した後、ワイヤー51によりウエイト50を掘削孔30の外部に引き上げる。
次に、図10(C)に示すように、掘削孔30内に鋼繊維コンクリート10を打設する。なお、上記のように、対向する鉄筋パネル25間に間隔保持材40が取り付けられており、さらに、鉄筋パネル25の下端が鋼繊維コンクリート10に埋設されているため、鋼繊維コンクリート10の打設圧による鉄筋パネル25の位置ずれや浮き上がりを防止できる。
以上の工程を繰り返すことにより地中連続壁100を構築することができる。
本実施形態によれば、鋼繊維コンクリート10を用いることにより、引張り耐力が向上されるため、従来、引張り力を負担するために必要であったせん断補強筋や横筋を省略することができる。また、上記の方法により構築された地中連続壁100は、壁厚方向両側に鉛直方向に延びるように主筋20が埋設されているため、平面視において環状としなくても、土水圧に抵抗することが可能となる。このようにせん断補強筋や横筋を省略できることにより、鉄筋かごを組み立てる必要がなくなり、主筋として分割された鉄筋を溶接接続して用いることが可能となるため、手間を削減することができるとともに、狭隘な敷地や高さ方向に制限があるような敷地であっても施工することができる。
また、壁厚方向両側の鉄筋パネル25の間に間隔保持材40を、又、壁幅方向に拘束部材22を取り付けることにより、鋼繊維コンクリート10の打設圧により、鉄筋パネル25が移動してしまうことを防止できる。また、鋼繊維コンクリート10の打設の際に、最も低い位置に取り付けられた間隔保持材40の上部にウエイト50を配置することにより、鉄筋パネル25の動きを拘束することができるため、打設圧による鉄筋21の浮き上がりなどを防止できる。
また、鉄筋21をパネル状に拘束した鉄筋パネル25を用いることにより、一度に複数の鉄筋21を建て込むことができるので、施工性が向上する。
なお、本実施形態では、2つの鉄筋パネル25を溶接接続する場合について説明したが、これに限らず、構築する地中連続壁100の深さに合わせて、鉄筋パネル25を連結しなくてもよいし、3つ以上連結する構成としてもよい。また、必ずしも鉄筋21をパネル状に拘束する必要はなく、複数の鉄筋21を夫々建て込んでもよい。
また、本実施形態では、地中連続壁100の壁圧方向両側に鉄筋を埋設することにより、土水圧に抵抗することとしたが、これに限らず、鋼繊維コンクリート10に鉄骨を埋設する構成としてもよい。かかる構成によれば鉄骨の間隔を従来よりも広くとることが可能となる。
<参考例>
次に、本発明の地中構造物の構築方法の参考例を説明する。本参考例では、地中連続壁100の壁厚方向両側に引張荷重を負担する主筋20として、可撓性を有するストランド(PC鋼線)を用いる場合について説明する。なお、本参考例でも、第1実施形態と同様に、地中連続壁100を壁幅方向に複数の区間に分けて構築する際の何れか一つの区間を構築する場合について説明する。
図11は、本参考例の構築方法を説明するための図である。本参考例の構築方法では、ストランド建込み装置200を用いて施工を行う。本参考例の構築方法は、例えば、図11に示すような上方に切梁300が設けられた現場など、高さの制限がある場合に好適である。ストランド建込み装置200は、掘削孔30の上部に設置された架台130と、架台130上に設置されたストランド210A,210Bを送り出す一対のドラム110A、110Bと、ドラム110A、110Bより送り出されたストランド210A,210Bを掘削孔30の壁厚方向両側の壁面に沿うように送り出す一対のガイド120と、を備える。
ドラム110A,110Bは、地中連続壁100の主筋20の埋設される間隔に合わせて複数のストランド210A,210Bが巻かれた円筒状の部材であり、回転することにより巻かれているストランド210A、210Bを送り出すことができる。
参考例では、ドラム110Aが図11(A)における左側の面の主筋を構成するストランド110Aを送り出し、ドラム110Bが同図における右側の面の主筋を構成するストランド110Bを送り出す。これらのドラム110A,110Bはストランド210A,210Bを同じ速度で送り出すように回転が制御されている。また、必要に応じて、回転を停止させて、ストランド210A,210Bの送り出しを停止することができる。
ガイド120は、ストランド210A,210Bを挿通可能な筒状部材からなり、地中連続壁100の主筋20に対応する位置に下方に向けて取り付けられている。ドラム110A,110Bより送り出されたストランド210A,210Bは、このガイド120内を通過することにより下方に向けて案内される。
以下、このストランド建込み装置200を用いて地中連続壁100を構築する方法を説明する。
まず、地中連続壁100にあたる部分の地盤を掘削し、掘削孔40を形成する。
次に、この掘削孔40の上方にストランド建込み装置200を設置する。そして、ドラム110A,110Bによりストランド210A,210Bを送り出し、ガイド120よりストランド210A,210Bの先端を突出させ、この先端より突出した部分に、両側のストランド210A,210Bを結ぶように間隔保持材40を、又、壁幅方向に拘束部材22を取り付ける。そして、この間隔保持材40にウエイト50を取り付ける。なお、このウエイト50には、鋼繊維コンクリートを打設する際に、ウエイト50を掘削孔外に取り出すための回収用ワイヤー51が取り付けられている。
次に、ウエイト50の荷重を利用しながら、掘削孔30の両側に沿ってストランド210A,210Bを送り出す。上記のように、一対のドラム110A,110Bは同じ速度でストランド210A,210Bを送り出すように回転が制御されているため、ストランド210A,210Bは同じ速度で掘削孔30内に下降していくこととなる。なお、このストランド210A,210Bを送り出す作業の際に、適宜なタイミングで、ドラム110A,110Bを停止させ、ストランド210A,210Bの間を結ぶように間隔保持材40を、又、壁幅方向に拘束部材22を取り付ける。そして、ストランド210A,210Bの下端が所定の深さまで到達したら、ストランド210A,210Bの送り出しを停止する。そして、ストランド210A,210Bを所定の位置で切断し、ストランド建込み装置200を撤去する。
次に、掘削孔30内にストランド210A,210Bの下端が埋設される高さまで鋼繊維コンクリート10を打設する。この際、間隔保持材40にウエイト50を取り付けておくことにより、鋼繊維コンクリート10を打設した際のストランド210A,210Bの位置ずれや浮き上がりを防ぐことができる。そして、鋼繊維コンクリート10を打設した後、ウエイト50に取り付けられた回収用のワイヤー51によりウエイト50を地上まで引き上げる。
次に、地中連続壁100の上端となる高さまで、鋼繊維コンクリート10を打設する。この際、間隔保持材40及び拘束部材22によりストランド210A,210Bが所定の間隔に保たれ、鋼繊維コンクリート10の打設圧によりストランドストランド210A,210Bが移動することを防止できる。そして、この鋼繊維コンクリート10が硬化することにより、この区間の地中連続壁が完成する。
以上の工程を各区間について繰り返すことにより地中連続壁100を構築することができる。
参考例の地中連続壁100の構築方法によれば、第1実施形態と同様の効果に加えて、可撓性を備えたストランド210A,210Bを用いているため、上方に切梁300が構築された現場などのクレーンなどの揚重装置を用いることができない高さに制限があるような場合においても、地中連続壁100の構築を行うことができる。
なお、上記の実施形態及び参考例では、地中連続壁100を構築する場合について説明したが、これに限らず、本発明の構築方法は、地中壁や壁基礎を構築する場合にも適用することができる。また、上記の実施形態及び参考例では、壁厚方向両側に主筋20が埋設された地中壁を構築する場合について説明したが、これに限らず、周囲の地盤より土水圧が作用した場合に、引張応力が作用する側のみに主筋が埋設された地中壁を構築するような場合であっても、本発明を適用することができる。
本実施形態の方法により構築された地中連続壁を示し、(A)は、一部を分解して示す正面図であり、(B)は、(A)におけるI―I´断面図である。 掘削孔内の一方の側に鉄筋パネルを建て込む様子を示す図であり、A)は、壁厚方向断面図であり、(B)は平面図であり、(C)は壁幅方向断面図である。 掘削孔内の他方の側に鉄筋パネルを建て込む様子を示す図であり、(A)は、壁厚方向断面図であり、(B)は平面図である。 両方の側の鉄筋パネルを揚重する様子を示す図である。 鉄筋パネルの間に間隔保持材を取り付ける様子を示す図であり、(A)は、壁厚方向断面図であり、(B)は平面図である。 主筋の上部を構成する鉄筋パネルを建て込んだ状態を示す図であり、(A)は、壁厚方向断面図であり、(B)は平面図である。 鉄筋を接続する様子を示す図である。 上方の鉄筋パネルの間に間隔保持材を取り付ける様子を示す図である。 接続された鉄筋パネルが建て込まれた様子を示す図であり、(A)は、壁厚方向断面図であり、(B)は平面図である。 鋼繊維コンクリートを打設する様子を示す図である。 参考例の主筋を構成するストランドを建て込む様子を示す図である。
符号の説明
10 鋼繊維コンクリート
20 主筋
21 鉄筋
22 拘束部材
23 スタンド
25、25A、25B、25C、25D 鉄筋パネル
30 掘削孔
31A、31B、31C、31D 鉄筋仮受架台
40 間隔保持材
41 スペーサ
50 ウエイト
51 ワイヤー
60 トレミー管
80 冶具
100 地中連続壁
110A,110B ドラム
120 ガイド
130 架台
200 ストランド建込み装置
210A、210B ストランド

Claims (5)

  1. 壁状の地中構造物の構築方法であって、
    地盤の前記地中構造物に当たる部分を掘削し、掘削孔を形成する掘削工程と、
    前記掘削孔内の壁厚方向少なくとも片側の壁面に沿って壁幅方向に並ぶとともに鉛直方向に延びるように複数の主筋を建て込む主筋建込工程と、
    前記掘削孔内に鋼繊維コンクリートを打設するコンクリート打設工程と、を備え
    前記主筋建込工程では、前記掘削孔内の壁厚方向両側の壁面に沿って壁幅方向に並ぶように複数の主筋を建て込み、
    前記主筋建込工程の後に、
    前記建て込んだ複数の主筋を揚重し、壁厚方向に対向する主筋の間に、これら主筋の間隔を保つ間隔保持材を取り付ける保持材取付工程を備えることを特徴とする地中構造物の構築方法。
  2. 壁状の地中構造物の構築方法であって、
    地盤の前記地中構造物に当たる部分を掘削し、掘削孔を形成する掘削工程と、
    前記掘削孔内の壁厚方向少なくとも片側の壁面に沿って壁幅方向に並ぶとともに鉛直方向に延びるように複数の主筋を建て込む主筋建込工程と、
    前記掘削孔内に鋼繊維コンクリートを打設するコンクリート打設工程と、を備え
    前記コンクリート打設工程では、前記鋼繊維コンクリートを打設するのに先だって、前記主筋の下端近傍に錘を取り付けておくことを特徴とする地中構造物の構築方法。
  3. 請求項1又は2記載の地中構造物の構築方法であって、
    前記主筋建込工程では、予め、パネル状に拘束された前記複数の主筋を前記掘削孔内の壁厚方向少なくもと片側の壁面に沿って建て込むことを特徴とする地中構造物の構築方法。
  4. 請求項1から3のうち何れか1項記載の地中構造物の構築方法であって、
    前記主筋は複数に分割された鉄筋からなり、
    前記主筋建込工程では、前記複数に分割された鉄筋を接続しながら建て込むことを特徴とする地中構造物の構築方法。
  5. 請求項1からのうち何れか1項記載の方法により構築されたことを特徴とする地中構造物。
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