JP4912030B2 - 橋脚と杭との接合部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のコンクリート製杭と鋼製橋脚とを鋼製の接合構造体により連結する接合部の構造に関する。
従来、複数の杭と鋼製橋脚とを接合するフーチング構造体は、たとえば特許文献1に示されるように、複数の杭にそれぞれ対応してI型鋼を十字に連結した鋼殻スケルトンを形成するとともに、これら鋼殻スケルトンの下部に、杭の杭頭部に一体化される杭挿入部を取り付けている。そして、これらを設置現場に運搬し、各鋼殻スケルトンの杭挿入部をそれぞれRC杭の杭頭部に差し込み、杭頭部にコンクリートを充填して鋼殻スケルトンと杭とを一体化する。さらに各鋼殻スケルトンを添接板を介して互いにボルト結合する。そして、鋼殻スケルトンのウェブの上部と下部に格子鉄筋を組み込んだ後、型枠を設置し、鋼殻スケルトンの周りにコンクリートを充填して、鋼殻スケルトン接合体を内在したフーチング構造体を形成する。さらに鋼製橋脚とフーチング構造体とを一体化する。
特開2005−90123
しかし、上記従来構成では、杭頭部に杭挿入部を差し込んでコンクリートを流し込み、杭と鋼殻スケルトンを一体化した後、各鋼殻スケルトンをボルト結合するため、杭の施工精度、杭頭への鋼殻スケルトンの据付精度、鋼殻スケルトンの組立精度が悪いと、誤差を吸収できず、鋼殻スケルトン同士の連結が困難になる。また鋼殻スケルトンの結合後、格子鉄筋を組み込んだり、型枠を組み立てるため、長い施工時間を必要とし、施工性が悪いという問題があった。
本発明は上記問題点を解決して、誤差を吸収することができ、また施工時間を短縮できて施工性のよい橋脚と杭の接合部構造を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、複数のコンクリート製杭と鋼製橋脚とを鋼製の接合構造体により連結する橋脚と杭との接合部構造であって、前記接合構造体、橋脚の基端部を支持する脚支持部と、当該脚支持部から張出された複数の地中梁と、当該地中梁の先端側で杭の杭頭に接合される杭接合部とを具備し、前記脚支持部と前記地中梁とを箱桁構造体により形成し、前記杭接合部、前記地中梁の箱桁構造体に一体に接合され杭頭の上方部を囲んで配置される鋼板製の外筒体と、前記地中梁の箱桁構造体に一体に設けられて前記外筒体の外周部を囲む複数のリングスチフナと、前記外筒体内に充填されて当該外筒体と杭頭とを一体に接合する充填コンクリートと、前記外筒体に設けられて外筒体と充填コンクリートの剥離を防止する筒部ずれ止め部材と、杭頭から前記外筒体内に伸びる複数の杭鉄筋とを有するものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の構成において、杭頭が余長部の距離だけ外筒体の充填コンクリート内に嵌入され、外筒体が、最上段の筒部ずれ止め部材から杭頭までの接合長と、前記余長部の距離とを確保するように形成されたものである。
請求項3記載の発明は、複数のコンクリート製杭と鋼製橋脚とを鋼製の接合構造体により連結する橋脚と杭との接合部構造であって、前記接合構造体は、橋脚の基端部を支持する脚支持部と、当該脚支持部から張出された複数の地中梁と、当該地中梁の先端側で杭の杭頭に接合される杭接合部とを具備し、前記脚支持部と前記地中梁とを箱桁構造体により形成し、前記杭接合部、前記地中梁の箱桁構造体に一体に接合され杭頭の上方部を囲んで配置される鋼板製の外筒体と、前記地中梁の箱桁構造体の延長上に前記外筒体内に一体に接合された補剛箱桁と、前記外筒体内に充填されて当該外筒体と杭頭とを一体に接合する充填コンクリートと、前記補剛箱桁に設けられて補剛箱桁と充填コンクリートとをずれ止めする桁部ずれ止め部と、前記外筒体に設けられて外筒体と充填コンクリートの剥離を防止する筒部ずれ止め部材と、杭頭から前記外筒体内に伸びる複数の杭鉄筋とを有するものである。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の構成において、杭頭が余長部の距離だけ外筒体の充填コンクリート内に嵌入され、外筒体は、補剛箱桁より所定距離上位の上端面から、補剛箱桁より所定距離下方の杭頭までの接合長と、前記余長部の距離とを確保するように形成されたものである。
請求項1記載の発明によれば、杭頭の上方部を囲んで配置される外筒体を有する杭接合部により、各杭と接合構造体とを接合するので、杭の外径と外筒体の内径の範囲内で、杭の施工誤差や接合構造体の据付、組立誤差を吸収することができる。また外筒体を型枠として外筒体内に充填コンクリートを打設して接合構造体と杭とを一体化するので、施工時間を短縮することができ施工性がよい。さらに、外筒体の外周部を囲む複数のリングスチフナにより、地中梁から外筒体に加わる応力に対して、外筒体がその形状を保持するのに十分な剛性を確保することができ、外筒体の局部的な変形を防止して、地中梁から杭接合部への応力伝達を円滑に行うことができる。さらにまた、外筒体により充填コンクリートを拘束して耐力を向上させることができるので、充填コンクリートに内挿するフープ筋を不要にでき、また筒部ずれ止め部材により、外筒体と充填コンクリートの剥離を防止することができ、さらに杭鉄筋により充填コンクリートと杭頭とを良好に連結することができる。
請求項2記載の発明によれば、杭頭が余長部の距離だけ外筒体内の充填コンクリート内に嵌め込まれるので、杭頭上面と杭接合部の間の断面形状の変化による応力集中を効果的に緩和することができる。また外筒体において、最上段の筒部ずれ止め部材から杭頭までの接合長と、前記余長部とを有効長として確保することにより、橋脚から脚支持部および地中梁を介して伝達される応力を、杭接合部から杭に確実に伝達することができる。
請求項3記載の発明によれば、杭頭の上方部を囲んで配置される外筒体を有する杭接合部により、各杭と接合構造体とを接合するので、杭の外径と外筒体の内径の範囲内で、杭の施工誤差や接合構造体の据付、組立誤差を吸収することができる。また外筒体を型枠として外筒体内に充填コンクリートを打設して接合構造体と杭とを一体化するので、施工時間が短縮することができ施工性がよい。さらに、地中梁の箱桁構造体から連続する位置に外筒体内に設けられた補剛箱桁により、外筒体や充填コンクリートを補強して、地中梁から外筒体に加わる応力に対して、外筒体がその形状を保持するのに十分な剛性を確保することができ、外筒体の局部的な変形を防止して、地中梁から杭接合部への応力伝達を円滑に行うことができる。さらに、外筒体により充填コンクリートを拘束して耐力を向上できるので、充填コンクリートに内挿するフープ筋を不要にでき、また桁部ずれ止め部により補剛箱桁と充填コンクリートとを確実に結合することができ、さらに筒部ずれ止め部材により、外筒体と充填コンクリートの剥離を防止することができ、また杭鉄筋により充填コンクリートと杭頭とを良好に連結することができる。
請求項4記載の発明によれば、杭頭が余長部の距離だけ外筒体内の充填コンクリート中に嵌め込まれるので、杭頭と杭接合部の間の断面形状の変化による応力集中を効果的に緩和することができる。また外筒体に、最上段の筒部ずれ止め部材から杭頭までの間の十分な接合長と、前記余長部とを有効長として確保することにより、橋脚から脚支持部および地中梁を介して伝達された応力を、杭接合部から杭に確実に伝達することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明に係る橋脚と杭の接合部は、図1に示すように、たとえば都市交通の渋滞を緩和するために設けられる立体交差橋において、1本の鋼製橋脚1と、橋脚1の周囲の四隅位置の地盤に所定深さに打設された複数のコンクリート製杭(以下、RC杭という)2とを鋼製の接合構造体3により連結するもので、RC杭2はたとえばリバース工法による場所打ち杭であり、この接合部は鋼・コンクリートの複合構造により構成される。
図2〜図14に示す実施の形態1は1柱4杭の接合部構造を示し、図15〜図18に示す実施の形態2は実施の形態1の変形例である。また図19,図20に示す実施の形態3は1柱2杭の接合部構造を示し、図20,図21に示す実施の形態4は実施の形態3の変形例である。プレハブ化した鋼製の接合構造体3に鋼・コンクリート複合構造を採用することにより、RC杭2の杭頭2aに、地中梁5を有する接合構造体3を据え付けてコンクリートを充填するだけのシンプルな施工作業となり、施工期間を大幅に短縮できるとともに、誤差を吸収できるものである。
[実施の形態1]
1柱4杭の橋脚1と杭2との接合部構造を図2〜図14を参照して説明する。
図2〜図5に示すように、前記接合構造体3は、橋脚1の基端部(第1節)を接合する脚接合部4aを有する脚支持部4と、当該脚支持部4から水平方向でかつ対称方向に張出された地中梁5,5と、これら地中梁5,5の先端側で杭2の杭頭2aにそれぞれ接合される杭接合部6とからなり、脚支持部4と地中梁5とがそれぞれ箱桁構造体11により構成されている。また前記地中梁5は、一方に隣接する杭接合部6,6同士を互いに連結する副梁部5B,5Bと、脚支持部4と各副梁部5Bとをそれぞれ連結する主梁部5A,5Aとで平面視がH形に形成されている。
脚支持部4と地中梁5を構成する箱桁構造体11は、上面板11aと下面板11bと外側面板11c,11cと仕切り板11dからなる複数のボックス体により形成されている。そして、上面板11aと下面板11bと外側面板11c,11cと仕切り板11dの内面には、補強リブ12がそれぞれ垂設され、仕切り板11dにはマンホール13が形成されている。また主梁部5Aは、その中間位置で横断面に沿って分離されて、その接続部は、表面と内面とに配置された添接板14を介して高力ボルトを用いた高力ボルト摩擦結合により結合されている。これにより、接合構造体3が、脚支持部4および主梁部5Aの一部からなる平面視直線状の1つの基部ブロック3Aと、主梁部5Aの一部と副梁部5Bと杭接合部6からなる平面視T字形状の2つの先端ブロック3Bとに分割される。
図6,図7に示すように、杭接合部6は、副梁部5Bの箱桁構造体11に取り付けられて円柱状の杭2の杭頭2aの上方部に所定間隙Eをあけて外嵌される鋼板製の円筒状の外筒体21と、副梁部5Bの箱桁構造体11に一体に設けられて外筒体21の外周部を囲む上下二段のリングスチフナ22A,22Bと、前記外筒体21内に充填されて外筒体21と杭頭2aとを一体に接合する充填コンクリート24と、外筒体21の内周面所定位置に半径方向に複数植設されたスタッドジベル(筒部ずれ止め部材)23と、杭頭2aの上端面から周方向に所定ピッチで突出されて外筒体21内に伸びる複数の杭鉄筋2bとで構成されている。
外筒体21は、RC杭1の施工誤差および接合構造体3の据付、組立誤差を吸収可能な内径を有する円筒体に形成され、スタッドジベル23と杭鉄筋2bとにより外筒体21と充填コンクリート24と杭頭2aとが一体化されて結合され、橋脚1から接合構造体3の地中梁5を介して伝達される応力(曲げモーメント、せん断力、鉛直力およびねじりなどをいう)を杭2に伝達する。そして充填コンクリート24の型枠としての役割と、充填コンクリート24を拘束して耐力を向上させる役割を持っている。この外筒体21の充填コンクリート24の拘束による耐力の向上はフープ筋と同等以上の役割であり、この外筒体21により充填コンクリート24に内挿されるフープ筋を不要としている。
上段下段のリングスチフナ22A,22Bは、副梁部5Bからの軸方向の応力に対して、外筒体21にその形状を保持するのに十分な剛性を付与し、外筒体21の局部的な変形を防止して、地中梁5から杭接合部6への応力伝達を円滑に行うためのもので,上段のリングスチフナ22Aは副梁部5Bの上面板11aに連続して同一平面上に形成され、また下段のリングスチフナ22Bは副梁部5Bの下面板11bに連続して同一平面上に形成されている。
前記外筒体21の全長(高さ)は、最上段のスタッドジベル23uから杭頭2Aまでの有効長Lに、杭頭2aが外筒体21に嵌入された余長部25と、上段のスタッドジベル23uから外筒体21の天面までの距離とをプラスしたものに設定されている。これにより、充填コンクリート24を収容する外筒体21における接合長を十分に確保して、橋脚1から接合構造体3の脚支持部4ならびに地中梁5を介して伝達される応力をRC杭2に確実に伝達することができる。また外筒体21の上端部には、内周縁に充填コンクリート24の上面を規制するリング板26が取り付けられている。
外筒体21の下部で杭頭2aが嵌め込まれた余長部25は、杭頭2aの上面と杭接合部6の間の断面形状の変化による応力集中を緩和するための区間で、杭頭2aの外周縁から所定の角度θ=45°下方に傾斜する線より外筒体21の下端が下方に位置するように設定される。すなわち、余長部25≧間隙E[(外筒体21の内径−RC杭2の外径)/2]であり、好ましく余長部25=間隙Eである。これは余長部25が間隙E未満だと応力集中を緩和する効果が低く信頼性に欠けるためであり、余長部25が間隙Eを越えると、外筒体21の構造重量の増加を招き、またその増大分だけ地盤の掘削量が増加するためである。たとえばRC杭2の外径より外筒体21の内径が300mm大きいとすると間隙Eが150mmとなり、余長部25は150mm以上となる。
上記構成において、図8に示すように、橋脚1から曲げモーメント、せん断力、鉛直力およびねじりなどの応力を、箱桁構造体11からなる接合構造体3に伝達し、さらに杭接合部6の外筒体21に伝達された応力を、スタッドジベル23を介して充填コンクリート24に伝達させる。さらにこの充填コンクリート24から引っ張り応力については杭鉄筋2bを介して、また圧縮応力については充填コンクリート24を介してそれぞれRC杭2に伝達させる。この時、副梁部5Bの箱桁構造体11から外筒体21に直接応力を伝達させると、充填コンクリート24に過大な支圧応力が発生して充填コンクリート24を局部的に破壊させたり、外筒体21が局部的に変形するおそれがあるので、外筒体21の外周部に上段下段のリングスチフナ22A,22Bをそれぞれ取り付け、箱桁構造体11からの応力を円滑に充填コンクリート24に伝達させるとともに、荷重の緩和・分散を図っている。また,杭接合部6とRC杭2との境界部分は、断面が変化してせん断応力が集中しやすいことから、杭頭2aを外筒体21の充填コンクリート24内に余長部25を食い込ませて、充填コンクリート24と外筒体21とで杭頭2aとの境界部分を囲むことにより、せん断応力に対抗するように構成されている。図8に示すように、橋脚1から脚支持部4にモーメントMxが作用した時の接合構造体3の杭接合部6における破壊現象を下記に列記する。
a.RC杭2の杭頭2aへの曲げクラック。
b.杭鉄筋2bの付着切れもしくは破断。
c.スタッドジベル23のせん断破壊。
d.充填コンクリート24のせん断変形による斜めの引っ張りクラック。
e.充填コンクリート24の圧縮部分の圧壊。
f.余長部25の充填コンクリート24のせん断破壊。
g.リングスチフナ22A,22Bに対応する充填コンクリート24の部分の支圧破壊。
h.接合構造体3やリングスチフナ22A,22Bの破壊。
次に上記接合部の施工手順を図9〜図14を参照して説明する。
1)製造工場において、図9に示すように、接合構造体3を、脚接合部4aを有する脚支持部4および主梁部5Aの一部からなる基部ブロック3Aと、一対の杭接合部6および副梁部5Bと主梁部5Aの一部からなる2つの先端ブロック3B,3Bとに分けて製造し、トレーラーなどでそれぞれ施工現場に運搬する。
2)施工現場において、添接板14による摩擦接合により基部ブロック3Aと2つの先端ブロック3B,3Bとを結合し、接合構造体3を形成する。
3)図10に示すように、所定位置にリバース工法によりRC杭(場所打ち杭)が設置され、またその掘削部周囲に土留め板31が設置されている。そして杭頭2aと接合構造体3の設置範囲の地盤を必要な深さまで掘り下げる。杭鉄筋2bは、接合に必要な長さを杭頭2aから出しておき、杭頭2a頂部の品質の悪いコンクリートははつって除去しておく。
4)図11に示すように、組み立てた接合構造体3に据付精度調整用の調整梁32を取り付け、杭頭2aに設置した仮置き台33上に接合構造体3を仮置きする。そして、図12に示すように、調整台34の調整ジャッキ35により調整梁32を介して接合構造体3の位置調整を行い、調整後に接合構造体3を固定する。
5)図13に示すように、コンクリートポンプ車から外筒体21内にコンクリートを注入してバイブレータで締固めを行い、さらに養生を行って充填コンクリート24を形成する。養生後に、調整梁32を撤去する。
6)図14に示すように、橋脚1の基端部(第一節)を脚接合部4aに架設後、橋脚1の耐力と変形性能の向上、橋脚1への車両衝突による損傷防止のための中埋めコンクリート36を施工してから、埋め戻し土36Cにより掘削部を埋め戻す。さらに土留め板31を撤去する。
上記実施の形態1によれば、接合構造体3の基部ブロック3Aと先端ブロック3B,3Bとを製造工場で製作して、施工現場に運び組立てた後、杭頭2a上に設置し、さらに外筒体21を型枠として充填コンクリート24を打設し、接合構造体3と杭1とを接合するので、現場での型枠、配筋等の作業を大幅に削減することができ、現場での施工期間が長いRCフーチングに比較して、施工期間も短くかつ施工手順が簡単ですむ。またRC杭2の外径より内径が大きい外筒体21を用いることで、RC杭1の施工誤差および接合構造体3の据付、組立誤差を吸収することができ、施工を容易化することができる。
また外筒体21が充填コンクリート24の外周部を拘束するため、フープ筋などの配筋を省略でき、またスタッドジベル23により充填コンクリート24を効果的にずれ止めし、曲げモーメント、せん断力、鉛直力およびねじりなどの応力を確実に外筒体21から充填コンクリート24に伝達することができる。
さらに、リングスチフナ22A,22Bにより、副梁部5Bからの軸方向の応力に対して、外筒体21に十分な剛性を付与してその形状を保持することができ、外筒体21の局部的な変形を防止することができる。
さらにまた、外筒体21における接合長を十分に確保することにより、橋脚1から接合構造体3の脚支持部4および地中梁5を介して伝達される応力をRC杭2に確実に伝達することができる。
また外筒体21の下部でRC杭2が嵌め込まれる余長部25を、RC杭2と外筒体21の間隙Eに、余長部25と等しい距離を確保したので、杭頭2aの上面と杭接合部6の間の断面形状の変化による応力集中を効果的に緩和することができる。また外筒体21の内径とRC杭2の径との差により、RC杭1の施工誤差や接合構造体3の据付、組立誤差を吸収することができる。
さらに、接合構造体3の寸法や配置形状を自在に変更することができ、様々なRC杭2の本数、RC杭2の外径に対して適応させることができる。
[実施の形態2]
実施の形態2を図15〜図18を参照して説明する。実施の形態2は、実施の形態1のリングスチフナ22A,22Bに代えて外筒体21内に連結・補強用の補剛箱桁41を取り付け、またこの補剛箱桁41と充填コンクリート24を結合するために、この補剛箱桁41に複数の孔明きジベル42を設けたものである。なお、実施の形態1と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
外筒体21内には、地中梁5の副梁部5Bに連続する位置に、外筒体21の鋼板を挟んで補剛箱桁41が接合されている。この補剛箱桁41は、上面板41aおよび下面板41bと、外側面板41c,41cとで矩形断面に形成され、上面板41aおよび下面板41bに開口部43A,43Bがそれぞれ形成されている。また杭鉄筋2bは、下面板41bと開口部43Bを貫通している。さらに上面板41aおよび下面板41bと外側面板41c,41cには、それぞれ複数の貫通孔からなり、鋼板に孔をあけただけで強固なずれ止め効果を発揮する孔明きジベル(桁部ずれ止め部)42が形成され、補剛箱桁41と充填コンクリート24とがずれ止めされて結合されている。
上記構成において、外筒体21は、副梁部5Bの箱桁構造体11と補剛箱桁41とを連結して一体化するとともに、充填コンクリート24を拘束して,孔明きジベル42の位置を保持しずれ止めを行う。そして、接合構造体3からの応力が、外筒体21および補剛箱桁41から充填コンクリート24に伝達され、さらに充填コンクリート24から杭鉄筋2bを介してRC杭2に伝達される。
上記実施の形態2によれば、リングスチフナ22A,22Bに代えて外筒体21内に連結・補強用の補剛箱桁41を内挿し、また補剛箱桁41に複数の孔明きジベル42を形成することにより、外筒体21に十分な強度を付与するとともに、補剛箱桁41と充填コンクリート24とを確実に結合し、外筒体21と充填コンクリート24とをスタッドジベル23で結合して、充填コンクリート24と外筒体21との剥離防止効果を発揮することができる。そして上記構成により、実施の形態1と同様の作用効果を奏することができる。
なお、杭鉄筋2bは下面板41bを貫通させたが、仮想線で示すように、杭頭2a部分で杭鉄筋2bを中心側に折り曲げて上方に伸ばし開口部43Bを通過させてもよい。
[実施の形態3]
実施の形態3を図19,図20を参照して説明する。なお、実施の形態1と同一の構造を有する1柱2杭の接合部構造で、実施の形態1と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
接合構造体103は、脚支持部4と、この脚支持部4から対称方向に張り出された地中梁5,5と、これら地中梁5,5の先端部に設けられて外筒体21とリングスチフナ22A,22Bを有する杭接合部6から構成されている。
実施の形態3によれば、1柱2杭であっても実施の形態1と同様の作用効果を奏することができる。
[実施の形態4]
実施の形態4を図21〜図22を参照して説明する。なお、実施の形態2と同一の構造を有する1柱2杭の接合部構造で、実施の形態2と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
接合構造体103は、脚支持部4と、この脚支持部4から対称方向に張り出された地中梁5,5と、これら地中梁5,5の先端部に設けられた外筒体21と補剛箱桁41を有する杭接合部6から構成されている。
実施の形態4によれば、1柱2杭であっても実施の形態2と同様の作用効果を奏することができる。
なお、上記実施の形態1〜4では、1柱2杭と1柱4杭のものを説明したが、1柱6杭など他の杭数のものも適用可能である。
本発明に係る橋脚の全体側面図である。 本発明に係る橋脚と杭の接合部の実施の形態1を示す地中梁の全体平面図である。 図2に示すA−A断面図である。 図2に示すB−B断面図である。 図2に示すC−C断面図である。 杭接合部の平面図である。 杭接合部の縦断面図である。 杭接合部の破壊現象を説明する縦断面図である。 地中梁の基部ブロックと先端ブロックとを示す平面図である。 接合部の施工手順を示す杭頭の正面視の断面図である。 接合部の施工手順を示す地中梁の据付状態を示す正面視の断面図である。 接合部の施工手順を示す地中梁の位置調整状態を示す側面視の断面図である。 接合部の施工手順を示す充填コンクリートの充填状態を示す正面視の断面図である。 接合部の施工手順を示す中埋めコンクリートの施工状態を示す正面視の断面図である。 本発明に係る橋脚と杭の接合部の実施の形態2を示す地中梁の全体平面図である。 図15に示すD−D断面図である。 杭接合部を示す平面図である。 杭接合部を示す縦断面図である。 本発明に係る橋脚と杭の接合部の実施の形態3を示す地中梁の全体平面図である。 地中梁の縦断面図である。 本発明に係る橋脚と杭の接合部の実施の形態3を示す地中梁の全体平面図である。 地中梁の縦断面図である。
符号の説明
1 橋脚
2 RC杭
2a 杭頭
2b 杭鉄筋
3,103,203 接合構造体
3A 基部ブロック
3B 先端ブロック
4 脚支持部
4a 脚接合部
5 地中梁
5A 主梁部
5B 副梁部
6 杭接合部
11 箱桁構造体
14 継手フランジ
21 外筒体
22A 上段のリングスチフナ
22B 下段のリングスチフナ
23 スタッドジベル
23u 最上段のスタッドジベル
24 充填コンクリート
25 余長部
26 リング板
41 補剛箱桁
42 孔明きジベル

Claims (4)

  1. 複数のコンクリート製杭と鋼製橋脚とを鋼製の接合構造体により連結する橋脚と杭との接合部構造であって、
    前記接合構造体、橋脚の基端部を支持する脚支持部と、当該脚支持部から張出された複数の地中梁と、当該地中梁の先端側で杭の杭頭に接合される杭接合部とを具備し
    前記脚支持部と前記地中梁とを箱桁構造体により形成し、
    前記杭接合部、前記地中梁の箱桁構造体に一体に接合され杭頭の上方部を囲んで配置される鋼板製の外筒体と、前記地中梁の箱桁構造体に一体に設けられて前記外筒体の外周部を囲む複数のリングスチフナと、前記外筒体内に充填されて当該外筒体と杭頭とを一体に接合する充填コンクリートと、前記外筒体に設けられて外筒体と充填コンクリートの剥離を防止する筒部ずれ止め部材と、杭頭から前記外筒体内に伸びる複数の杭鉄筋とを有する
    橋脚と杭との接合部構造。
  2. 杭頭が余長部の距離だけ外筒体の充填コンクリート内に嵌入され、
    外筒体が、最上段の筒部ずれ止め部材から杭頭までの接合長と、前記余長部の距離とを確保するように形成された
    請求項1記載の橋脚と杭との接合部構造。
  3. 複数のコンクリート製杭と鋼製橋脚とを鋼製の接合構造体により連結する橋脚と杭との接合部構造であって、
    前記接合構造体は、橋脚の基端部を支持する脚支持部と、当該脚支持部から張出された複数の地中梁と、当該地中梁の先端側で杭の杭頭に接合される杭接合部とを具備し
    前記脚支持部と前記地中梁とを箱桁構造体により形成し、
    前記杭接合部、前記地中梁の箱桁構造体に一体に接合され杭頭の上方部を囲んで配置される鋼板製の外筒体と、前記地中梁の箱桁構造体の延長上に前記外筒体内に一体に接合された補剛箱桁と、前記外筒体内に充填されて当該外筒体と杭頭とを一体に接合する充填コンクリートと、前記補剛箱桁に設けられて補剛箱桁と充填コンクリートとをずれ止めする桁部ずれ止め部と、前記外筒体に設けられて外筒体と充填コンクリートの剥離を防止する筒部ずれ止め部材と、杭頭から前記外筒体内に伸びる複数の杭鉄筋とを有する
    橋脚と杭との接合部構造。
  4. 杭頭が余長部の距離だけ外筒体の充填コンクリート内に嵌入され、
    外筒体が、最上段の筒部ずれ止め部材から杭頭までの接合長と、前記余長部の距離とを確保するように形成された
    請求項3記載の橋脚と杭との接合部構造。
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