JP4959406B2 - 絶縁カバー装置 - Google Patents

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Description

本発明は、送配電線の分岐部や引き留め部、露出充電部などを絶縁カバーするために取り付けられる絶縁カバー装置に関する。
電柱などに架設された送配電線の分岐部や引き留め部などには、送配電線や高圧引留クランプを絶縁カバーするための絶縁カバーが取り付けられている。また、送配電線に対して活線作業を行うとき、送配電線の一部の絶縁被覆を剥ぎ取って充電部(導体部)を露出させ、この露出された充電部に接地短絡器具などを取り付けるが、作業が終了して接地短絡器具を取り外した後には、露出充電部を筒状の絶縁カバーで覆うようにしている。
従来、このような絶縁カバーとしては、例えば、特許文献1で示されるような分岐スリーブカバーや、特許文献2で示されるような引留クランプカバー、特許文献3で示されるような露出充電部を覆う絶縁電線カバーなどが公知となっている。
このうち、特許文献1に示される分岐スリーブカバーは、ヒンジ部を支点に開閉自在な二つ割り部材を合わせてT字形筒状に形成された可撓性のケーシングを有し、このケーシングの開口縁部にボタンとボタン孔とからなる閉塞手段を設けるようにしたものである。
また、特許文献2に示される引留クランプカバーは、二つ割りに形成された左右体の上辺部を連結し、この上辺部を薄肉に形成して左右体を折り畳み可能とし、左右体の一方には開口部の近傍に凸ホックを形成し、左右体の他方には開口部の近傍に前記凸ホックと嵌合する凹ホックを形成するようにしたものである。
さらに、特許文献3に示される絶縁電線カバーは、ヒンジ部を支点に開閉自在な一対のカバー部材と、この一対のカバー部材の各下端に対向するように設けられた一対の鍔部と、この鍔部の一方に形成された係止ボタンと、他方の鍔部に形成された段付孔とからなる係止手段を有して構成するようにしたものである。
特開平8−88931号公報 特開平2000−152472号公報 特開平2007−6655号公報
しかしながら、上述の絶縁カバーにおいては、ヒンジによって結合された対をなすカバー部材を開口部の周縁に係止手段を設けて構成するようにしたものであるが、風などにより電線が振動すると、この振動に起因して係止部分が外れ、充電部が露出する不都合がある。このような充電部の露出は、鳥獣による地絡等の送配電線事故を引き起こす原因となる。また、電線の振動等により絶縁カバーがずれて充電部が露出することにより同様の送配電線事故を引き起こすことも想定される。特に絶縁カバーにおいては、送配電線の軸方向に対して移動しやすい構成であるため、位置ずれが一層懸念される。
本発明は係る事情に鑑みてなされたものであり、送配電線に取り付けられた絶縁カバーの口開きやカバーのずれなどに起因する充電部の露出をなくし、充電部の露出に起因する送配電線事故の発生を抑制することができる絶縁カバー装置を提供することを主たる課題としている。
上記課題を達成するために、この発明に係る絶縁カバー装置は、送配電線の所定箇所を絶縁カバーするために用いられる絶縁カバー装置において、ヒンジ部を支点に開閉自在に回動可能な対をなすカバー部材を備えたカバー本体と、一端が連結された相互に向き合う一対の挟持片を備え、この一対の挟持片を前記カバー本体にスライドさせて装着させることにより前記対をなすカバー部材を前記一対の挟持片で挟み込むように装着するカバー装着用クリップと、前記カバー装着用クリップに連結されると共に、一端が連結された一対の挟持片を備え、前記送配電線に装着可能な電線装着用クリップと、を有し、前記カバー装着用クリップ及び前記電線装着用クリップのそれぞれの一対の挟持片は、薄板状に形成されてそれぞれの自由端に互いに外側へ延設された拡開誘導部を備え、それぞれの前記拡開誘導部の先端部にさらに外側へ屈曲されたフランジ部を具備することを特徴としている。
したがって、対をなすカバー部材をヒンジ部を支点として開いて送配電線の所望箇所(分岐部、引き留め部、露出充電部等)へ持っていき、この箇所を覆うように挟み込んで取付けた後、カバー装着用クリップをスライドさせてカバー本体に装着させることにより対をなすカバー部材を挟持片により挟み込むようにしたので、電線が振動しても、対をなすカバー部材はカバー装着用クリップによって開くことがなくなる。
また、上述の構成において、カバー装着用クリップに連結されると共に、送配電線に装着可能な電線装着用クリップを更に備えるようにしたので、カバー本体が電線の振動等で位置ずれして充電部が露出する不都合もなくなる。
さらに、開誘導部の先端部にさらに外側へ屈曲されたフランジ部が形成されているので、間接活線工具によって把持しやすくなると共に、カバー部材の外側面に、カバー装着用クリップの挟持片を移動可能に挿通させる挿通孔が形成された突部が形成される構成においては、このフランジ部によりカバー装着用クリップの脱落を防止することが可能となるものです。
上述したカバー装着用クリップの態様としては、カバー装着用クリップの一対の挟持片を薄板状に形成すると共にそれぞれの自由端部に互いに外側へ向いた拡開誘導部を設け、前記前記カバー装着用クリップを、前記カバー本体を前記一対の挟持片間に前記拡開誘導部間から収容するよう前記カバー本体にスライドさせて前記対をなすカバー部材を挟持片により弾性的に挟持する構成としても、カバー装着用クリップを、それが取り付けられる送配電線に対して軸方向にスライド可能とし、カバー本体に装着させるスライド方向に対して後方側へ向かうにつれて前記一対の挟持片の間隔が狭められており、前記カバー本体を前記軸方向から前記一対の挟持片間に収容するよう前記カバー本体にスライドさせて前記対をなすカバー部材を前記挟持片により挟持する構成としてもよい。
また、絶縁カバー装置は、前記カバー装着用クリップを、前記カバー本体に対して変位可能に一体的に取り付けるものであっても、前記カバー装着用クリップを所定の装着方向へ案内するガイド手段を設けるようにしてもよい。さらに、前記電線装着用カバー部材は、異なる電線の径に合わせた把持部が複数形成されるものであってもよい。
尚、上述した構成においては、間接活線作業を行うために、前記拡開誘導部を間接活線工具によって把持できる大きさに形成することが好ましい。
以上述べたように、本発明によれば、対をなすカバー部材をヒンジ部を支点として開いて送配電線の所望箇所(分岐部、引き留め部、露出充電部等)を覆うように挟み込んで取付け、しかる後に、カバー装着用クリップをスライドさせてカバー本体に装着させることで、カバー本体の対をなすカバー部材をカバー装着用クリップの挟持片により挟み込むようにしたので、電線が振動しても、対をなすカバー部材が開くことがなくなり、カバー本体の口開きによる充電部の露出がなくなる。このため、充電部の露出に起因する鳥獣による地絡等の送配電線事故の発生を抑制することが可能となる。しかも、カバー本体に対してカバー装着用クリップをスライドさせて取り付けるようにしたので、間接活線工具を用いた作業が容易となる。
また、カバー装着用クリップに連結されて送配電線に装着可能な電線装着用クリップを更に設けるようにしたので、カバー本体の位置ずれもなくなり、位置ずれによる充電部の露出もなくなる。
さらに、開誘導部の先端部にさらに外側へ屈曲されたフランジ部が形成されているので、間接活線工具によって把持しやすくなると共に、カバー部材の外側面に、カバー装着用クリップの挟持片を移動可能に挿通させる挿通孔が形成された突部が形成される構成においては、このフランジ部によりカバー装着用クリップの脱落を防止することが可能となる。
また、カバー装着用クリップを、カバー本体に対して変位可能に一体的に取り付けるようにすれば、カバー本体をカバー装着用クリップと共に送配電線の分岐部や引き留め部、露出充電部などに取り付けることが可能となるので、絶縁カバーの付設作業が容易になると共に作業効率を高めることが可能となる。
さらに、電線装着用カバー部材は、異なる電線の径に合わせた把持部を複数形成するようにすれば、電線の種類が異なっても電線装着用カバー部材を送配電線に固定させることが可能となるので、カバー本体の位置ずれによる充電部の露出を送配電線の種類に拘わらず回避することが可能となる。
以下、本発明の最良の実施形態を添付図面を参照しながら説明する。
図1において、本発明に係る絶縁カバー装置の実施形態が示されている。この絶縁カバー装置は、送配電線の所定箇所をカバーするカバー本体1とカバー本体1に装着されるカバー装着用クリップ2と送配電線3に装着される電線装着用クリップ4とにより構成されている。この例においては、カバー本体1は、送配電線3の図示しない分岐部を覆う絶縁性の分岐スリーブカバーとして構成されており、絶縁性の樹脂材料からなる半割筒状の一対のカバー部材5,6を上端部のヒンジ部7を支点として開閉自在に連結して構成されている。各カバー部材5,6は、送配電線3の電線分岐部を囲う筒状形状部を縦に二分割した半筒状の分岐部収容壁5a,6aと、この分岐部収容壁5a,6aの両側縁に延設されて送配電線3の出入口となる筒状形状部を縦に二分割した半筒状の電線挿通壁5b,5c,6b,6cとが一体に形成されている。
一対のカバー部材5,6の各下端には、互いに対向する鍔部5d,6dが形成され、この鍔部には、互いのカバー部材5,6を結合させる係止手段を設けるようにしてもよいが、この例においては、係止手段は特に設けられていない。
カバー装着用クリップ2は、図2(a)にも示されるように、一端が断面U字状の連結部8により連結された相互に向き合う一対の挟持片9、10を備え、この一対の挟持片9,10は、薄板状に形成されると共にそれぞれの自由端部に互いに外側へ向いた拡開誘導部9a,10aが一体に形成されている。この対をなす拡開誘導部9a,10aは、外側から拡開誘導部間に押圧力が付勢されると、互いに離反する方向へ弾性的に押し広げられるようになっており、挟持辺9a,9bの連結部8と拡開誘導部9a,10aとの間には、カバー本体1を挟み込むことができるように湾曲された収容部9b,10bが形成されている。
尚、拡開誘導部9a,10aは、間接活線工具によって把持可能な大きさに形成されており、好ましくは、先端に外側へ屈曲されたフランジ部9c、10cを形成して把持しやすくしてある。
電線装着用クリップ4は、図2(b)にも示されるように、一端が断面U字状の連結部11により連結された相互に向き合う一対の挟持片12,13を備え、この一対の挟持片12,13は、薄板状に形成されると共にそれぞれの自由端部に互いに外側へ向いた拡開誘導部12a,13aが形成されている。この対をなす拡開誘導部12a,13aは、外側から拡開誘導部間に押圧力が付勢されると、互いに離反する方向へ弾性的に押し広げられるようになっており、挟持辺12,13の連結部11と拡開誘導部12a,13aとの間には、異なる電線の径に対応できるように、曲率半径の異なる複数の対をなす把持部12b,12c,12d,13b,13c,13dが形成されている。この例においては、それぞれの挟持片12,13に半筒状の把持部が連結部11から自由端にかけて曲率半径の小さい順に複数形成されている。例えば、25sqの電線に対応した半筒面状の把持部12b,13bが連結部11の最も近傍に形成され、これに続いて58sq、200sqの電線に対応した半筒面状の把持部12c,12d,13c,13dが連結部11から遠ざかる位置に順次形成され、200sqの電線に対応した半筒面状の把持部12d,13dの開放端に前記拡開誘導部12a,13aが形成されている。
尚、拡開誘導部12a,13aは、間接活線工具によって把持可能な大きさに形成されており、好ましくは、先端に外側へ屈曲されたフランジ部12e、13eを形成して把持しやすくしてある。
そして、カバー装着用クリップ2と電線装着用クリップ4のそれぞれの上端部には、図2(c)にも示されるように、連結用突出部15,16が形成され、これらの連結用突出部15,16がゴム状又はバネ状の連結部材17によって連結されている。
以上の構成において、送配電線3の分岐部にこの絶縁カバー装置を取り付けるには、先ず、カバー本体1を開いて(カバー部材5,6をヒンジ部7を支点として開くように回動させて)、間接活線工具(絶縁ヤットコ)20で把持して分岐部へ持っていき、分岐部収容壁5a,6a間に分岐部を収容すると共に電線挿通壁5c、6c間に送配電線3を収容するようにカバー本体を閉じる(カバー部材5,6をヒンジ部7を支点として回動させて閉じる)。
次に、カバー装着用クリップ2の一方の挟持片9の拡開誘導部9aを間接活線工具(絶縁ヤットコ)20で把持して、図3に示されるように、カバー本体1の上方から拡開誘導部9a,10aをカバー本体1にあてがい、その状態で間接活線工具(絶縁ヤットコ)20を下方に引き下げてカバー装着用クリップ2をカバー本体1に上方から押し付ける。すると、カバー装着用クリップ2の拡開誘導部9a,10aは押し広げられ、その状態でカバー装着用クリップ2がケース本体1の側面を下方へスライドし、ケース本体1が拡開誘導部9a,10a間から収容部9b,10b間へ相対的に移動してこの収容部9b,10b間に収容され、対をなすカバー部材5,6が挟持片9,10によって挟み込まれる。
また、電線装着用クリップ4の一方の挟持片12の拡開誘導部12aを絶縁ヤットコで把持して送配電線3の上方から拡開誘導部12a,13aを送配電線3にあてがい、その状態で絶縁ヤットコを下方に引き下げて電線装着用クリップ4を送配電線3に上方から押し付ける。すると、電線装着用クリップ4の拡開誘導部12a.13aは押し広げられ、送配電線3が拡開誘導部12a,13aから送配電線3の径に合ったいずれかの把持部12b,12c,12d,13b,13c,13dへ相対的に移動し、この把持部によって送配電線3が挟み込まれる。
したがって、上述の構成においては、カバー装着用クリップ2をカバー本体1にスライドさせて対をなすカバー部材5,6を挟持片9,10により挟み込むようにしたので、送配電線3が風などによって振動しても、対をなすカバー部材5,6はカバー装着用クリップ2によって開くことがなくなり、充電部が露出することがなくなる。このため、充電部の露出に起因する鳥獣による地絡等の送配電線事故の発生を抑制することが可能となる。しかも、カバー本体1に対してカバー装着用クリップ2をスライドさせて取り付けるようにしたので、間接活線作業が容易となる。
また、カバー装着用クリップ2に連結された電線装着用クリップ4が送配電線3に装着されているので、カバー本体1の位置ずれもなくなり、カバー本体1の位置ずれによる充電部の露出もなくなる。
以上は、本装置を、送配電線3の分岐部を覆う絶縁性の分岐スリーブカバーに適用した例であるが、図4に示されるように、露出充電部を覆う絶縁電線カバーに適用した場合も同様の構成を採用するようにしてもよい。特に、絶縁電線カバーが同図に示されるようにスリーブ状のカバー本体1である場合には、送配電線3の軸方向の力に対して保持力が弱いため、カバー装着用クリップ2と連結する電線装着用クリップ4を設けることはカバー本体1の位置ずれを抑制する上で有効である。
尚、カバー装着用クリップ2と電線装着用クリップ4との連結手段は、上述したゴム状又はバネ状の連結部材17に限らず、クリップ間の距離を調節可能なロッド等によって連結させてもよい。
図5及び図6において、他の構成例が示されており、この例においては、カバー装着用クリップ2がカバー本体1に対して変位可能に一体的に取り付けられている。カバー本体1を構成するそれぞれのカバー部材5,6の外側面には、カバー装着用クリップ2の挟持片9,10を移動可能に挿通させる挿通孔21が形成された突部22が形成されている。この例においては、カバー装着用クリップ2がカバー本体1の前後に2つ設けられており、これに対応してそれぞれのカバー部材5,6にも挟持片9,10を挿通させる突部22が前後に2つずつ形成されている。
特に、この例においては、カバー装着用クリップ2の挟持片先端部に形成される拡開誘導部9a,10aが、図6(a)に示されるように、カバー部材5,6の開状態を保持できるように形成されており、また拡開誘導部9a,10aの先端のフランジ部9c,10cによりカバー装着用クリップ2の脱落を防止するようにしている。
尚、他の構成は、前記構成例と同様であるので、同一箇所に同一符号を付して説明を省略する。
このような構成において、絶縁カバー装置を送配電線3の所定箇所に取り付けるには、図6(a)に示されるように、カバー装着用クリップ2を拡開誘導部9a,10aの先端のフランジ部9c、10cが突部22に当接するまでカバー本体1の上方へ引き上げる。すると、カバー部材5,6がカバー装着用クリップ2の拡開誘導部9a,10aにより開かれると共にカバー装着用クリップ2はその挟持片9,10が狭められる方向へ弾性変形し、この弾性力によりカバー部材5,6の開状態が保持される。
そして、この状態でカバー本体1を送配電線3の所定箇所を覆うようにあてがい、カバー装着用クリップ2を押し下げてカバー本体1に対して下方へスライドさせると、図6(b)に示されるように、拡開誘導部9a,10aが突部22から離れ、挟持片9,10は、対をなすカバー部材5,6を弾性的に挟持するようになる。
したがって、この構成においては、カバー装着用クリップ2がカバー本体1に対して変位可能に一体的に設けられているので、絶縁カバー装置の取付け作業時においてカバー本体1又はカバー装着用クリップ2の一方が過不足することがなくなり、また、カバー装着用クリップ2の取付作業が一層容易となる。特に拡開誘導部9a,10aにより開状態が保持されるので、送配電線3への取り付けも容易となり、また、カバー装着用クリップ2の脱落がフランジ部9c、10cにより防止されるので、作業中にカバー装着用クリップ2が落下して種々の事故が生じる恐れもなくなる。
上述したカバー装着用クリップ2がカバー本体1に一体的に設けられる構成は、上述の構成に限定されるものではなく、図7に示されるように、1つの幅広のカバー装着用クリップ2をカバー本体1の広範囲に亘って設けるようにしてもよい。
また、前記図1や図4で示すようなカバー装着用クリップと前記図5や図7で示すようなカバー本体に一体化されたカバー装着用クリップとを組み合わせて用いるようにしても良い。例えば、図8に示されるように、カバー本体1を引留クランプカバーとして構成する場合には、本線30を導入する本線開口部23の周壁に、第1のカバー装着用クリップ24をカバー部材5,6のそれぞれに形成された突部22の挿通孔21に変位可能に挿通させてカバー本体1に一体的に取り付け、縁回し線31を導入する縁回し線開口部25の周壁、及び、耐張碍子の支持金具32をカバーする碍子用開口部26の周壁に、第2及び第3のカバー装着用クリップ27,28を対をなすカバー部材5,6を挟み込むように側方からスライドさせて取り付けるようにしてもよい。
図9及び図10において、他の構成例が示されており、この例においてカバー装着用クリップ2は、カバー本体1が取り付けられる送配電線3の軸方向にスライドさせてカバー本体1に着脱されるもので、上端部の連結部8により連結された合成樹脂等で構成された一対の対向する挟持片9,10を有し、それぞれの挟持片9,10は、カバー装着用クリップ2をカバー本体1に装着させるスライド方向に対して後方側へ向かうにつれて間隔が徐々狭められるように厚みが徐々に大きく形成されている。
挟持片9,10は、カバー本体1の側面を上部から下部にかけて覆う程度の大きさに形成され、連結部8を支点として弾性的に拡がるようになっている。また、少なくとも一方の挟持片9の外表面には、絶縁ヤットコ等の間接活線工具によって把持可能な被把持部33が突出形成されている。
このような構成においては、カバー本体1を送配電線3の所定箇所に取り付けた後に、間接活線工具により被把持部33をつまんでカバー装着用クリップ2をカバー本体1の近傍において上方から送配電線3に被せ、送配電線3を挟持片9,10間に配置する。しかる後にカバー装着用クリップ2をカバー本体1に向けて送配電線3に沿ってスライドさせ、カバー本体1の表面に移動させる。すると、挟持片9,10はスライド方向の後端側が徐々に肉厚となって挟持片間が徐々に狭められているので、カバー装着用クリップ2は、対をなすカバー部材5,6を挟持片9,10によって挟持した状態でカバー本体1に装着される。
このような構成においても、カバー装着用クリップ2をスライドさせて挟持片9,10によって対をなすカバー部材5,6を挟み込むようにしたので、送配電線3が風などによって振動しても、対をなすカバー部材5,6はカバー装着用クリップ2によって開くことがなくなり、充電部が露出することがなくなる。このため、充電部の露出に起因する鳥獣による地絡等の送配電線事故の発生を抑制することが可能となる。しかも、カバー本体1に対してカバー装着用クリップ2をスライドさせて取り付けるようにしたので、間接活線作業が容易に行える。
尚、この構成においても、前述した電線装着用クリップ4をカバー装着用クリップ2に連結して送配電線3に装着させるようにし、カバー本体1の位置ずれを防ぐようにしてもよい。
図11乃至図14において、カバー本体1とカバー装着用クリップ2の少なくとも一方に、カバー装着用クリップを所定の装着方向へ案内するガイド手段を設けるようにした構成が示されている。
このうち、図11及び12で示される例は、それぞれのカバー部材5,6の外側面にカバー装着用クリップ2の装着方向(例えば、上下方向)に延びるI字状またはT字状(この例では、I字状)に形成された係合凸部を形成し、これに対してカバー装着用クリップ2のそれぞれの挟持片9,10の内側面に前記係合凸部35と係合する対をなすガイドレール36を装着方向(挟持片の長手方向)に形成するようにしている。
このような構成においては、ケース本体1を送配電線3の所定箇所に取り付けた後に、カバー部材5,6の係合凸部35を挟持片9,10のガイドレール36に挿入するようカバー装着用クリップ2を上方からカバー本体1にあてがい、その上でカバー装着用クリップ2を係合凸部35の延設方向へスライドさせれば、カバー装着用クリップ2がカバー本体1の所定箇所に装着される。
また、図13及び14で示される例は、それぞれのカバー部材5,6の外側面にカバー装着用クリップ2の側縁を挿入可能な対をなすガイド溝37が形成された対をなすガイドレール38がカバー装着用クリップ2の装着方向(例えば、上下方向)に延設されている。
このような構成においては、ケース本体1を送配電線3の所定箇所に取り付けた後に、カバー部材5,6のガイドレール38のガイド溝37に挟持片9,10を挿入するようカバー装着用クリップ2を上方からカバー本体1にあてがい、その上でカバー装着用クリップ2をガイドレール38の延設方向へスライドさせれば、カバー装着用クリップ2がカバー本体1の所定箇所に装着される。
したがって、図11乃至14に示される構成においては、前述した効果に加え、カバー装着用クリップ2の位置決めが容易に行えると共に、カバー装着用クリップ2の装着位置を誤ることがなくなる。
図1は、本発明にかかる絶縁カバー装置の構成例を示す斜視図であり、カバー本体を送配電線の分岐部を覆う絶縁性の分岐スリーブカバーとして構成した場合を示す。 図2は、図1で示す絶縁カバー装置に用いられたカバー装着用クリップと電線装着用クリップを示す図であり、(a)はカバー装着用クリップの単品図、(b)は電線装着用クリップの単品図、(c)はカバー装着用クリップと電線装着用クリップとを連結部材を介して連結した状態を示す図である。 図3は、図1で示す絶縁カバー装置の取り付け手順を説明する斜視図である。 図4は、本発明にかかる絶縁カバー装置の他の構成例を示す斜視図であり、カバー本体を送配電線の露出充電部を覆う絶縁電線カバーとして構成した場合を示す。 図5は、本発明にかかる絶縁カバー装置の他の構成例を示す斜視図であり、複数のカバー装着用クリップ2がカバー本体1に対して変位可能に一体的に取り付けられている例を示す。 図6は、図5で示す絶縁カバー装置のカバー本体の開閉状態を示す図であり、(a)はカバー本体の開状態を示し、(b)はカバー本体の閉状態を示す図である。 図7は、本発明にかかる絶縁カバー装置の他の構成例を示す斜視図であり、幅広の1つのカバー装着用クリップ2がカバー本体1に対して変位可能に一体的に取り付けられている例を示す。 図8は、本発明にかかる絶縁カバー装置の他の構成例を示す斜視図であり、カバー本体1を引留クランプカバーとして構成した場合を示す。 図9は、本発明にかかる絶縁カバー装置の他の構成例を示す斜視図であり、カバー装着用クリップを送配電線の軸方向にスライドさせて装着する構成を示す図である。 図10は、図9に示す絶縁カバー装置に用いられるカバー装着用クリップを示す図であり、(a)はその正面図、(b)はその側面図である。 図11は、本発明にかかる絶縁カバー装置の他の構成例を示す斜視図であり、カバー本体に係合凸部を設け、カバー装着用クリップに係合凸部と係合するガイドレールを設けた例を示し、カバー本体にカバー装着用クリップを取り付ける前の状態を示す。 図12は、図11で示すカバー装着用クリップをカバー本体に取り付けた状態を示す図であり、(a)はその側面図、(b)は(a)のA−A線で切断して上方から見た図である。 図13は、本発明にかかる絶縁カバー装置の他の構成例を示す斜視図であり、カバー本体にカバー装着用クリップを挿入するガイドレールを設けた例を示し、カバー本体にカバー装着用クリップを取り付ける前の状態を示す。 図14は、図13で示すカバー装着用クリップをカバー本体に取り付けた状態を示す図であり、(a)はその側面図、(b)は(a)のB−B線で切断して上方から見た図である。
1 カバー本体
2 カバー装着用クリップ
3 送配電線
4 電線装着用クリップ
5,6 カバー部材
7 ヒンジ部
9,10 挟持片
9a,10a 拡開誘導部
12b,12c,12d,13b,13c,13d 把持部
22 突部
35 係合凸部
36、38 ガイドレール
37 ガイド溝

Claims (3)

  1. 送配電線の所定箇所を絶縁カバーするために用いられる絶縁カバー装置において、
    ヒンジ部を支点に開閉自在に回動可能な対をなすカバー部材を備えたカバー本体と、
    一端が連結された相互に向き合う一対の挟持片を備え、この一対の挟持片を前記カバー本体にスライドさせて装着させることにより前記対をなすカバー部材を前記一対の挟持片で挟み込むように装着するカバー装着用クリップと
    前記カバー装着用クリップに連結されると共に、一端が連結された一対の挟持片を備え、前記送配電線に装着可能な電線装着用クリップと、
    を有し、
    前記カバー装着用クリップ及び前記電線装着用クリップのそれぞれの一対の挟持片は、薄板状に形成されてそれぞれの自由端に互いに外側へ延設された拡開誘導部を備え、それぞれの前記拡開誘導部の先端部にさらに外側へ屈曲されたフランジ部を具備する
    ことを特徴とする絶縁カバー装置。
  2. 前記カバー装着用クリップは、前記カバー本体に対して変位可能に一体的に取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の絶縁カバー装置。
  3. 前記電線装着用カバー部材は、異なる電線の径に合わせた把持部が複数形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の絶縁カバー装置。
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