JP4958536B2 - 反射防止膜 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばレンズやフィルターなどの光学部材の一面に形成され、所定の波長帯の光に対して反射防止効果を発揮する反射防止膜に関する。
一般に、写真用カメラや放送用カメラなどの撮像装置においては、その光路上にレンズやプリズム、あるいはフィルターなどの光学部材が多数配置されている。各光学部材の表面では、光が入射するとその光の一部が反射光となる。ここで光学部材の総数が増加すると、それに応じて反射光の総量が増加してしまうことから、例えば放送用カメラでは映像にフレアやゴーストが発生するなどの障害が現れる。また、各光学部材の表面での反射率が入射光の波長に対して分布を有し、かつ、各光学部材の構成材料によって様々な反射率の波長依存性を示すことから、色度バランスが劣化し、撮像装置全体でのホワイトバランスを調整する必要がある。
こうしたことから、従来より、各光学部材の表面に反射防止膜を設けるようにしている。
反射防止膜は互いに異なる屈折率を有する誘電体膜を組み合わせた多層膜であり、例えば下記の特許文献1〜3に開示されたものが知られている。
特開2002−107506号公報 特開2001−100002号公報 特開2002−267801号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3に開示された反射防止膜では、一般的に可視域とされる波長帯の上下限付近(すなわち400nm付近および700nm付近)での反射率がやや劣化する傾向にあり、例えば0.15%以下の反射率となる波長帯が280nm程度の幅に留まっている。したがって、より広い波長帯において優れた光透過性を発揮することのできる反射防止膜が求められている。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、より広い波長帯においてより低い反射率を示す反射防止膜を提供することにある。
[1]
基板上に設けられ、前記基板と反対側から順に積層された第1層から第10層からなる反射防止膜であって、
第1層、第4層、および第9層は、d線に対して1.35以上1.50以下の屈折率を示す低屈折率材料からなり、
第3層、第5層、第7層、および第10層は、d線に対して1.55以上1.85以下の屈折率を示す中間屈折率材料からなり、
第2層、第6層、および第8層は、d線に対して1.70以上2.50以下の範囲において前記中間屈折率材料よりも高い屈折率を示す高屈折率材料からなり、
以下の条件式(1)〜(10)を全て満足することを特徴とする反射防止膜。
0.25×λ0≦N1・d1≦0.27×λ0 …… (1)
0.48×λ0≦N2・d2≦0.50×λ0 …… (2)
0.20×λ0≦N3・d3≦0.23×λ0 …… (3)
0.08×λ0≦N4・d4≦0.09×λ0 …… (4)
0.27×λ0≦N5・d5≦0.30×λ0 …… (5)
0.41×λ0≦N6・d6≦0.60×λ0 …… (6)
0.03×λ0≦N7・d7≦0.13×λ0 …… (7)
0.05×λ0≦N8・d8≦0.11×λ0 …… (8)
0.08×λ0≦N9・d9≦0.09×λ0 …… (9)
0.09×λ0≦N10・d10≦0.14×λ0 …… (10)
ただし、
λ0:中心波長
N1〜N10:第1層から第10層における中心波長λ0に対する屈折率
d1〜d10:第1層から第10層における物理的膜厚
[2]
前記基板は、d線に対して1.43以上1.58以下の屈折率を示すことを特徴とする[1]に記載の反射防止膜。
[3]
基板上に設けられ、前記基板と反対側から順に積層された第1層から第10層からなる反射防止膜であって、
第1層、第4層、および第9層は、d線に対して1.35以上1.50以下の屈折率を示す低屈折率材料からなり、
第3層、第5層、および第7層は、d線に対して1.55以上1.85以下の屈折率を示す中間屈折率材料からなり、
第2層、第6層、第8層、および第10層は、d線に対して1.70以上2.50以下の範囲において前記中間屈折率材料よりも高い屈折率を示す高屈折率材料からなり、
以下の条件式(1)〜(6)、(11)〜(14)を全て満足することを特徴とする反射防止膜。
0.25×λ0≦N1・d1≦0.27×λ0 …… (1)
0.48×λ0≦N2・d2≦0.50×λ0 …… (2)
0.20×λ0≦N3・d3≦0.23×λ0 …… (3)
0.08×λ0≦N4・d4≦0.09×λ0 …… (4)
0.27×λ0≦N5・d5≦0.30×λ0 …… (5)
0.41×λ0≦N6・d6≦0.60×λ0 …… (6)
0.03×λ0≦N7・d7≦0.04×λ0 …… (11)
0.06×λ0≦N8・d8≦0.11×λ0 …… (12)
0.08×λ0≦N9・d9≦0.14×λ0 …… (13)
0.04×λ0≦N10・d10≦0.10×λ0 …… (14)
ただし、
λ0:中心波長
N1〜N10:第1層から第10層における中心波長λ0に対する屈折率
d1〜d10:第1層から第10層における物理的膜厚
[4]
前記基板は、d線に対して1.43以上1.62以下の屈折率を示すことを特徴とする[3]に記載の反射防止膜。
[5]
基板上に設けられ、前記基板と反対側から順に積層された第1層から第12層からなる反射防止膜であって、
第1層、第4層、第9層、および第11層は、d線に対して1.35以上1.50以下の屈折率を示す低屈折率材料からなり、
第3層、第5層、および第7層は、d線に対して1.55以上1.85以下の屈折率を示す中間屈折率材料からなり、
第2層、第6層、第8層、第10層、および第12層は、d線に対して1.70以上2.50以下の範囲において前記中間屈折率材料よりも高い屈折率を示す高屈折率材料からなり、
以下の条件式(1)〜(6)、(15)〜(20)を全て満足することを特徴とする反射防止膜。
0.25×λ0≦N1・d1≦0.27×λ0 …… (1)
0.48×λ0≦N2・d2≦0.50×λ0 …… (2)
0.20×λ0≦N3・d3≦0.23×λ0 …… (3)
0.08×λ0≦N4・d4≦0.09×λ0 …… (4)
0.27×λ0≦N5・d5≦0.30×λ0 …… (5)
0.41×λ0≦N6・d6≦0.60×λ0 …… (6)
0.03×λ0≦N7・d7≦0.04×λ0 …… (15)
0.10×λ0≦N8・d8≦0.12×λ0 …… (16)
0.10×λ0≦N9・d9≦0.11×λ0 …… (17)
0.10×λ0≦N10・d10≦0.11×λ0 …… (18)
0.13×λ0≦N11・d11≦0.16×λ0 …… (19)
0.04×λ0≦N12・d12≦0.05×λ0 …… (20)
ただし、
λ0:中心波長
N1〜N12:第1層から第12層における中心波長λ0に対する屈折率
d1〜d12:第1層から第12層における物理的膜厚
[6]
前記基板は、d線に対して1.61以上1.67以下の屈折率を示すことを特徴とする[5]に記載の反射防止膜。
[7]
基板上に設けられ、前記基板と反対側から順に積層された第1層から第10層からなる反射防止膜であって、
第1層および第4層は、d線に対して1.35以上1.50以下の屈折率を示す低屈折率材料からなり、
第3層、第5層、第7層、および第9層は、d線に対して1.55以上1.85以下の屈折率を示す中間屈折率材料からなり、
第2層、第6層、第8層、および第10層は、d線に対して1.70以上2.50以下の範囲において前記中間屈折率材料よりも高い屈折率を示す高屈折率材料からなり、
以下の条件式(1)〜(6)、(21)〜(24)を全て満足することを特徴とする反射防止膜。
0.25×λ0≦N1・d1≦0.27×λ0 …… (1)
0.48×λ0≦N2・d2≦0.50×λ0 …… (2)
0.20×λ0≦N3・d3≦0.23×λ0 …… (3)
0.08×λ0≦N4・d4≦0.09×λ0 …… (4)
0.27×λ0≦N5・d5≦0.30×λ0 …… (5)
0.41×λ0≦N6・d6≦0.60×λ0 …… (6)
0.08×λ0≦N7・d7≦0.12×λ0 …… (21)
0.11×λ0≦N8・d8≦0.17×λ0 …… (22)
0.07×λ0≦N9・d9≦0.18×λ0 …… (23)
0.04×λ0≦N10・d10≦0.09×λ0 …… (24)
ただし、
λ0:中心波長
N1〜N10:第1層から第10層における中心波長λ0に対する屈折率
d1〜d10:第1層から第10層における物理的膜厚
[8]
前記基板は、d線に対して1.71以上2.01以下の屈折率を示すことを特徴とする[7]に記載の反射防止膜。
[9]
基板上に設けられ、前記基板と反対側から順に積層された第1層から第9層からなる反射防止膜であって、
第1層および第4層は、d線に対して1.35以上1.50以下の屈折率を示す低屈折率材料からなり、
第3層、第5層、第7層、および第9層は、d線に対して1.55以上1.85以下の屈折率を示す中間屈折率材料からなり、
第2層、第6層、および第8層は、d線に対して1.70以上2.50以下の範囲において前記中間屈折率材料よりも高い屈折率を示す高屈折率材料からなり、
以下の条件式(1)〜(6)、(25)〜(27)を全て満足することを特徴とする反射防止膜。
0.25×λ0≦N1・d1≦0.27×λ0 …… (1)
0.48×λ0≦N2・d2≦0.50×λ0 …… (2)
0.20×λ0≦N3・d3≦0.23×λ0 …… (3)
0.08×λ0≦N4・d4≦0.09×λ0 …… (4)
0.27×λ0≦N5・d5≦0.30×λ0 …… (5)
0.41×λ0≦N6・d6≦0.60×λ0 …… (6)
0.08×λ0≦N7・d7≦0.12×λ0 …… (25)
0.07×λ0≦N8・d8≦0.155×λ0 …… (26)
0.06×λ0≦N9・d9≦0.12×λ0 …… (27)
ただし、
λ0:中心波長
N1〜N9:第1層から第9層における中心波長λ0に対する屈折率
d1〜d9:第1層から第9層における物理的膜厚
[10]
前記基板は、d線に対して1.71以上1.89以下の屈折率を示すことを特徴とする[9]に記載の反射防止膜。
[11]
基板上に設けられ、前記基板と反対側から順に積層された第1層から第8層からなる反射防止膜であって、
第1層および第4層は、d線に対して1.35以上1.50以下の屈折率を示す低屈折率材料からなり、
第3層、第5層、および第7層は、d線に対して1.55以上1.85以下の屈折率を示す中間屈折率材料からなり、
第2層、第6層、および第8層は、d線に対して1.70以上2.50以下の範囲において前記中間屈折率材料よりも高い屈折率を示す高屈折率材料からなり、
以下の条件式(1)〜(6)、(28)、(29)を全て満足することを特徴とする反射防止膜。
0.25×λ0≦N1・d1≦0.27×λ0 …… (1)
0.48×λ0≦N2・d2≦0.50×λ0 …… (2)
0.20×λ0≦N3・d3≦0.23×λ0 …… (3)
0.08×λ0≦N4・d4≦0.09×λ0 …… (4)
0.27×λ0≦N5・d5≦0.30×λ0 …… (5)
0.41×λ0≦N6・d6≦0.60×λ0 …… (6)
0.08×λ0≦N7・d7≦0.11×λ0 …… (28)
0.05×λ0≦N8・d8≦0.07×λ0 …… (29)
ただし、
λ0:中心波長
N1〜N8:第1層から第8層における中心波長λ0に対する屈折率
d1〜d8:第1層から第8層における物理的膜厚
[12]
前記基板は、d線に対して1.66以上1.77以下の屈折率を示すことを特徴とする[11]に記載の反射防止膜。
[13]
基板上に設けられ、前記基板と反対側から順に積層された第1層から第11層からなる反射防止膜であって、
第1層、第4層、および第9層は、d線に対して1.35以上1.50以下の屈折率を示す低屈折率材料からなり、
第3層、第5層、第7層、および第11層は、d線に対して1.55以上1.85以下の屈折率を示す中間屈折率材料からなり、
第2層、第6層、第8層、および第10層は、d線に対して1.70以上2.50以下の範囲において前記中間屈折率材料よりも高い屈折率を示す高屈折率材料からなり、
以下の条件式(1)〜(6)、(30)〜(34)を全て満足することを特徴とする反射防止膜。
0.25×λ0≦N1・d1≦0.27×λ0 …… (1)
0.48×λ0≦N2・d2≦0.50×λ0 …… (2)
0.20×λ0≦N3・d3≦0.23×λ0 …… (3)
0.08×λ0≦N4・d4≦0.09×λ0 …… (4)
0.27×λ0≦N5・d5≦0.30×λ0 …… (5)
0.41×λ0≦N6・d6≦0.60×λ0 …… (6)
0.04×λ0≦N7・d7≦0.05×λ0 …… (30)
0.06×λ0≦N8・d8≦0.12×λ0 …… (31)
0.07×λ0≦N9・d9≦0.12×λ0 …… (32)
0.05×λ0≦N10・d10≦0.06×λ0 …… (33)
0.04×λ0≦N11・d11≦0.26×λ0 …… (34)
ただし、
λ0:中心波長
N1〜N11:第1層から第11層における中心波長λ0に対する屈折率
d1〜d11:第1層から第11層における物理的膜厚
[14]
前記基板は、d線に対して1.61以上1.72以下の屈折率を示すことを特徴とする[13]に記載の反射防止膜。
[15]
基板上に設けられ、前記基板と反対側から順に積層された第1層から第11層からなる反射防止膜であって、
第1層、第4層、第9層、および第11層は、d線に対して1.35以上1.50以下の屈折率を示す低屈折率材料からなり、
第3層、第5層、および第7層は、d線に対して1.55以上1.85以下の屈折率を示す中間屈折率材料からなり、
第2層、第6層、第8層、および第10層は、d線に対して1.70以上2.50以下の範囲において前記中間屈折率材料よりも高い屈折率を示す高屈折率材料からなり、
以下の条件式(1)〜(6)、(35)〜(39)を全て満足することを特徴とする反射防止膜。
0.25×λ0≦N1・d1≦0.27×λ0 …… (1)
0.48×λ0≦N2・d2≦0.50×λ0 …… (2)
0.20×λ0≦N3・d3≦0.23×λ0 …… (3)
0.08×λ0≦N4・d4≦0.09×λ0 …… (4)
0.27×λ0≦N5・d5≦0.30×λ0 …… (5)
0.41×λ0≦N6・d6≦0.60×λ0 …… (6)
0.03×λ0≦N7・d7≦0.04×λ0 …… (35)
0.10×λ0≦N8・d8≦0.12×λ0 …… (36)
0.11×λ0≦N9・d9≦0.12×λ0 …… (37)
0.07×λ0≦N10・d10≦0.09×λ0 …… (38)
0.08×λ0≦N11・d11≦0.09×λ0 …… (39)
ただし、
λ0:中心波長
N1〜N11:第1層から第11層における中心波長λ0に対する屈折率
d1〜d11:第1層から第11層における物理的膜厚
[16]
前記基板は、d線に対して1.61以上1.67以下の屈折率を示すことを特徴とする[15]に記載の反射防止膜。
[17]
前記低屈折率材料は、フッ化マグネシウム(MgF 2 )、二酸化珪素(SiO 2 )およびフッ化アルミニウム(AlF 3 )のうちの少なくとも1種を含むものであり、
前記中間屈折率材料は、酸化アルミニウム(Al 2 3 )、酸化ゲルマニウム(GeO 2 )および酸化イットリウム(Y 2 3 )のうちの少なくとも1種を含むものであり、
前記高屈折率材料は、チタン酸ランタン(LaTiO 3 )、酸化ジルコニウム(ZrO 2 )、酸化チタン(TiO 2 )、酸化タンタル(Ta 2 5 )、酸化ニオブ(Nb 2 5 )、酸化ハフニウム(HfO 2 )および酸化セリウム(CeO 2 )のうちの少なくとも1種を含むものである
ことを特徴とする[1]から[16]のいずれか1項に記載の反射防止膜。
なお、本発明は上記〔1〕〜〔17〕に関するものであるが、参考のためその他の事項についても記載した。
本発明の反射防止膜は、基板上に設けられると共に基板と反対側から順に積層された第1層から第8層を少なくとも含むものである。ここで、第1層および第4層がd線に対して1.35以上1.50以下の屈折率を示す低屈折率材料により構成され、第3層および第5層がd線に対して1.55以上1.85以下の屈折率を示す中間屈折率材料により構成され、第2層および第6層がd線に対して1.70以上2.50以下の範囲において中間屈折率材料よりも高い屈折率を示す高屈折率材料により構成されている。
本発明の反射防止膜では、基板と反対側から順に少なくとも第1層から第8層を含み、かつ、第1層から第6層が所定の屈折率を示す材料からなるようにしたので、より広い波長帯において反射率分布が十分に低減される。
本発明の反射防止膜では、さらに、以下の条件式(1)〜(6)を全て満足しているこ
とが望ましい。ただし、λ0は中心波長、N1〜N6は第1層から第6層における中心波長λ0に対する屈折率、d1〜d6は第1層から第6層における物理的膜厚である。
0.25×λ0≦N1・d1≦0.27×λ0 …… (1)
0.48×λ0≦N2・d2≦0.50×λ0 …… (2)
0.20×λ0≦N3・d3≦0.23×λ0 …… (3)
0.08×λ0≦N4・d4≦0.09×λ0 …… (4)
0.27×λ0≦N5・d5≦0.30×λ0 …… (5)
0.41×λ0≦N6・d6≦0.60×λ0 …… (6)
本発明の反射防止膜では、第7層が中間屈折率材料からなり、第8層が高屈折率材料からなるようにすることが好ましい。
本発明の反射防止膜では、第8層の基板側に低屈折率材料からなる第9層と中間屈折率材料からなる第10層とを順に積層するようにしてもよい。その場合、以下の条件式(7)〜(10)を全て満足していることが望ましい。ただし、N7〜N10は第7層から第10層における中心波長λ0に対する屈折率であり、d7〜d10は第7層から第10層における物理的膜厚である。
0.03×λ0≦N7・d7≦0.13×λ0 …… (7)
0.05×λ0≦N8・d8≦0.11×λ0 …… (8)
0.08×λ0≦N9・d9≦0.09×λ0 …… (9)
0.09×λ0≦N10・d10≦0.14×λ0 …… (10)
また、本発明の反射防止膜では、第8層の基板側に低屈折率材料からなる第9層と高屈折率材料からなる第10層とを順に積層するようにしてもよい。その場合、以下の条件式(11)〜(14)を全て満足していることが望ましい。ただし、N7〜N10は第7層から第10層における中心波長λ0に対する屈折率であり、d7〜d10は第7層から第10層における物理的膜厚である。
0.03×λ0≦N7・d7≦0.04×λ0 …… (11)
0.06×λ0≦N8・d8≦0.11×λ0 …… (12)
0.08×λ0≦N9・d9≦0.14×λ0 …… (13)
0.04×λ0≦N10・d10≦0.10×λ0 …… (14)
また、本発明の反射防止膜では、第8層の基板側に低屈折率材料からなる第9層と高屈折率材料からなる第10層と低屈折率材料からなる第11層と高屈折率材料からなる第12層とを順に積層するようにしてもよい。その場合、以下の条件式(15)〜(20)を全て満足していることが望ましい。ただし、N7〜N12は第7層から第12層における中心波長λ0に対する屈折率であり、d7〜d12は第7層から第12層における物理的膜厚である。
0.03×λ0≦N7・d7≦0.04×λ0 …… (15)
0.10×λ0≦N8・d8≦0.12×λ0 …… (16)
0.10×λ0≦N9・d9≦0.11×λ0 …… (17)
0.10×λ0≦N10・d10≦0.11×λ0 …… (18)
0.13×λ0≦N11・d11≦0.16×λ0 …… (19)
0.04×λ0≦N12・d12≦0.05×λ0 …… (20)
また、本発明の反射防止膜では、第8層の基板側に中間屈折率材料からなる第9層と高屈折率材料からなる第10層とを順に積層するようにしてもよい。その場合、以下の条件式(21)〜(24)を全て満足していることが望ましい。ただし、N7〜N10は第7層から第10層における中心波長λ0に対する屈折率であり、d7〜d10は第7層から第10層における物理的膜厚である。
0.08×λ0≦N7・d7≦0.12×λ0 …… (21)
0.11×λ0≦N8・d8≦0.17×λ0 …… (22)
0.07×λ0≦N9・d9≦0.18×λ0 …… (23)
0.04×λ0≦N10・d10≦0.09×λ0 …… (24)
また、本発明の反射防止膜では、第8層の基板側に中間屈折率材料からなる第9層を積層するようにしてもよい。その場合、以下の条件式(25)〜(27)を全て満足していることが望ましい。ただし、N7〜N9は第7層から第9層における中心波長λ0に対する屈折率であり、d7〜d9は第7層から第9層における物理的膜厚である。
0.08×λ0≦N7・d7≦0.12×λ0 …… (25)
0.07×λ0≦N8・d8≦0.155×λ0 …… (26)
0.06×λ0≦N9・d9≦0.12×λ0 …… (27)
また、本発明の反射防止膜では、第1層から第8層のみによって構成することもできる。その場合、以下の条件式(28)および(29)を共に満足していることが望ましい。ただし、N7およびN8は第7層および第8層における中心波長λ0に対する屈折率であり、d7およびd8は第7層および第8層における物理的膜厚である。
0.08×λ0≦N7・d7≦0.11×λ0 …… (28)
0.05×λ0≦N8・d8≦0.07×λ0 …… (29)
また、本発明の反射防止膜では、第8層の基板側に低屈折率材料からなる第9層と高屈折率材料からなる第10層と中間屈折率材料からなる第11層とを順に積層するようにしてもよい。その場合、以下の条件式(30)〜(34)を全て満足していることが望ましい。ただし、N7〜N11は第7層から第11層における中心波長λ0に対する屈折率であり、d7〜d11は第7層から第11層における物理的膜厚である。
0.04×λ0≦N7・d7≦0.05×λ0 …… (30)
0.06×λ0≦N8・d8≦0.12×λ0 …… (31)
0.07×λ0≦N9・d9≦0.12×λ0 …… (32)
0.05×λ0≦N10・d10≦0.06×λ0 …… (33)
0.04×λ0≦N11・d11≦0.26×λ0 …… (34)
また、本発明の反射防止膜では、第8層の基板側に低屈折率材料からなる第9層と高屈折率材料からなる第10層と低屈折率材料からなる第11層とを順に積層するようにしてもよい。その場合、以下の条件式(35)〜(39)を全て満足していることが望ましい。ただし、N7〜N11は第7層から第11層における中心波長λ0に対する屈折率であり、d7〜d11は第7層から第11層における物理的膜厚である。
0.03×λ0≦N7・d7≦0.04×λ0 …… (35)
0.10×λ0≦N8・d8≦0.12×λ0 …… (36)
0.11×λ0≦N9・d9≦0.12×λ0 …… (37)
0.07×λ0≦N10・d10≦0.09×λ0 …… (38)
0.08×λ0≦N11・d11≦0.09×λ0 …… (39)
本発明の反射防止膜によれば、基板上に設けられると共に基板と反対側から順に積層された第1層から第8層を少なくとも含み、d線に対して1.35以上1.50以下の屈折率を示す第1層および第4層と、d線に対して1.55以上1.85以下の屈折率を示す第3層および第5層と、d線に対して1.70以上2.50以下の範囲において第3層および第5層よりも高い屈折率を示す第2層および第6層とを所定の順序で積層するようにしたので、比較的少ない積層数でありながら、より広い波長帯に亘って反射率を十分に低減することができる。したがって、本発明の反射防止膜を写真用カメラや放送用カメラな
どの撮像装置における光学系に適用した場合には、フレアやゴーストの発生を抑制すると共に、より優れた色度バランス性を得ることができる。
以下、本発明におけるいくつかの実施の形態について、図面を参照して各々詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明における第1の実施の形態としての反射防止膜C1の構成を示す概略断面図である。図1の反射防止膜C1は、後述の第1の数値実施例(図9および図10)に対応している。
反射防止膜C1は、光学基板100の表面100S上に設けられた合計10層からなる多層膜であり、第1層1から第10層10までの各層が、光学基板100と反対側から順に積層されたものである。なお、ここでは表面100Sを平面としたが、これに限らず曲面としてもよい。すなわち、光学基板100として球面や非球面を有するレンズを用い、その球面や非球面の上に反射防止膜C1を設けるようにしてもよい。
光学基板100は、ガラスや結晶材料などの透明材料によって構成されている。具体的には、d線(波長λ=587.56nm)に対して例えば1.43以上1.58以下の屈折率を示すフッ化カルシウム(CaF2)、二酸化珪素(SiO2)、BK7(独国ショット社)、LF1(独国ショット社)などを用いることが望ましい。
第1層1、第4層4および第9層9は、d線に対して1.35以上1.50以下の屈折率を示す低屈折率材料からなる低屈折率層である。第1層1および第4層4はd線に対して特に1.38以上1.39以下の屈折率を示す低屈折率材料によって構成されていることが望ましく、第9層9はd線に対して特に1.46以上1.47以下の屈折率を示す低屈折率材料によって構成されていることが望ましい。また、第3層3、第5層5、第7層7および第10層10は、d線に対して1.55以上1.85以下、特に1.62以上1.63以下の屈折率を示す中間屈折率材料からなる中間屈折率層である。さらに、第2層2、第6層6および第8層8は、d線に対して1.70以上2.50以下、特に2.09以上2.10以下の範囲において中間屈折率材料よりも高い屈折率を示す高屈折率材料からなる高屈折率層である。
低屈折率材料としては、例えばフッ化マグネシウム(MgF2)、SiO2およびフッ化アルミニウム(AlF3)、ならびにそれらの混合物および化合物を用いることができる。特に、本実施の形態では、第1層1および第4層4にMgF2を用いると共に第9層9にSiO2を用いるとよい。また、中間屈折率材料としては、例えば酸化アルミニウム(Al23)、酸化ゲルマニウム(GeO2)および酸化イットリウム(Y23)、ならびにそれらの混合物および化合物を用いることができる。さらに、高屈折率材料としては、例えばチタン酸ランタン(LaTiO3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化チタン(TiO2)、酸化タンタル(Ta25)、酸化ニオブ(Nb25)、酸化ハフニウム(HfO2)および酸化セリウム(CeO2)、ならびにそれらの混合物および化合物を用いることができる。
第1層1から第6層6については、以下の条件式(1)〜(6)を全て満足するように構成されていることが望ましい。ただし、λ0は中心波長(単位:nm)であり、N1〜N6は第1層1から第6層6における中心波長λ0に対する屈折率であり、d1〜d6は第1層1から第6層6における物理的膜厚(単位:nm)である。
0.25×λ0≦N1・d1≦0.27×λ0 …… (1)
0.48×λ0≦N2・d2≦0.50×λ0 …… (2)
0.20×λ0≦N3・d3≦0.23×λ0 …… (3)
0.08×λ0≦N4・d4≦0.09×λ0 …… (4)
0.27×λ0≦N5・d5≦0.30×λ0 …… (5)
0.41×λ0≦N6・d6≦0.60×λ0 …… (6)
また、第7層7から第10層10については、以下の条件式(7)〜(10)を全て満足するように構成されていることが望ましい。ただし、N7〜N10は第7層7から第10層10における中心波長λ0に対する屈折率であり、d7〜d10は第7層7から第10層10における物理的膜厚(単位:nm)である。
0.03×λ0≦N7・d7≦0.13×λ0 …… (7)
0.05×λ0≦N8・d8≦0.11×λ0 …… (8)
0.08×λ0≦N9・d9≦0.09×λ0 …… (9)
0.09×λ0≦N10・d10≦0.14×λ0 …… (10)
このように、本実施の形態の反射防止膜C1によれば、各々所定範囲の屈折率を示す第1層1〜第10層10を光学基板100と反対側(すなわち空気側)から順に積層するようにしたので、比較的少ない積層数でありながら、より広い波長帯に亘って反射率を十分に低減することができる。具体的には、少なくとも300nmの幅をなす波長帯において0.15%以下の反射率に抑えることができる。さらに、各条件式(1)〜(10)を満たすことにより光学膜厚N・dの最適化を図るようにしたので、上記の効果をよりいっそう高めることができる。したがって、この反射防止膜C1を写真用カメラや放送用カメラなどにおける光学系に適用した場合には、入射光の反射を低減することにより、フレアやゴーストの発生を抑制すると共に、より優れた色度バランス性を得ることができる。
[第2の実施の形態]
図2は、本発明における第2の実施の形態としての反射防止膜C2の構成を示す概略断面図である。図2の反射防止膜C2は、後述の第2の数値実施例(図11〜図18)に対応している。
反射防止膜C2は、上記第1の実施の形態における反射防止膜C1と同様、光学基板100の表面100S上に設けられた合計10層からなる多層膜であり、第1層1から第10層10までの各層が、光学基板100と反対側から順に積層されたものである。なお、反射防止膜C2に関する以下の説明においては、上記第1の実施の形態における反射防止膜C1と実質的に異なる構成要素について主に記載し、同一の構成要素については適宜記載を省略する。
光学基板100については、d線に対して例えば1.43以上1.62以下の屈折率を示す透明材料、具体的にはCaF2、SiO2、BK7、LF1、F−3(独国ショット社)などによって構成することが望ましい。
第1層1、第4層4および第9層9は、d線に対して1.35以上1.50以下の屈折率を示す低屈折率材料からなる低屈折率層である。第1層1および第4層4はd線に対して特に1.38以上1.39以下の屈折率を示す低屈折率材料によって構成されていることが望ましく、第9層9はd線に対して特に1.46以上1.47以下の屈折率を示す低屈折率材料によって構成されていることが望ましい。また、第3層3、第5層5および第7層7は、d線に対して1.55以上1.85以下、特に1.62以上1.63以下の屈折率を示す中間屈折率材料からなる中間屈折率層である。さらに、第2層2、第6層6、
第8層8および第10層10は、d線に対して1.70以上2.50以下、特に1.80以上2.10以下の範囲において中間屈折率材料よりも高い屈折率を示す高屈折率材料からなる高屈折率層である。
第1層1から第6層6については、上記した条件式(1)〜(6)を全て満足するように構成されていることが望ましい。
また、第7層7から第10層10については、以下の条件式(11)〜(14)を全て満足するように構成されていることが望ましい。
0.03×λ0≦N7・d7≦0.04×λ0 …… (11)
0.06×λ0≦N8・d8≦0.11×λ0 …… (12)
0.08×λ0≦N9・d9≦0.14×λ0 …… (13)
0.04×λ0≦N10・d10≦0.10×λ0 …… (14)
このように、本実施の形態の反射防止膜C2によれば、各々所定範囲の屈折率を示す第1層1〜第10層10を光学基板100と反対側(すなわち空気側)から順に積層するようにしたので、比較的少ない積層数でありながら、より広い波長帯に亘って反射率を十分に低減することができる。具体的には、少なくとも300nmの幅をなす波長帯において0.15%以下の反射率に抑えることができる。さらに、各条件式(1)〜(6),(11)〜(14)を満たすことにより光学膜厚N・dの最適化を図るようにしたので、上記の効果をよりいっそう高めることができる。したがって、上記第1の実施の形態の反射防止膜C1と同様の効果が得られる。
[第3の実施の形態]
図3は、本発明における第3の実施の形態としての反射防止膜C3の構成を示す概略断面図である。図3の反射防止膜C3は、後述の第3の数値実施例(図19,図20)に対応している。
反射防止膜C3は、光学基板100の表面100S上に設けられた合計12層からなる多層膜であり、第1層1から第12層12までの各層が光学基板100と反対側から順に積層されたものである。なお、反射防止膜C3に関する以下の説明においては、上記第1および第2の実施の形態における反射防止膜C1,C2と実質的に異なる構成要素について主に記載し、同一の構成要素については適宜記載を省略する。
光学基板100については、d線に対して例えば1.61以上1.67以下の屈折率を示す透明材料、具体的にはF−3やBASF−2(独国ショット社)などによって構成することが望ましい。
第1層1、第4層4、第9層9および第11層11は、d線に対して1.35以上1.50以下の屈折率を示す低屈折率材料からなる低屈折率層である。第1層1および第4層4はd線に対して特に1.38以上1.39以下の屈折率を示す低屈折率材料によって構成されていることが望ましく、第9層9および第11層11はd線に対して特に1.46以上1.47以下の屈折率を示す低屈折率材料によって構成されていることが望ましい。また、第3層L3、第5層5および第7層7は、d線に対して1.55以上1.85以下、特に1.62以上1.63以下の屈折率を示す中間屈折率材料からなる中間屈折率層である。さらに、第2層2、第6層6、第8層8、第10層10および第12層12は、d線に対して1.70以上2.50以下、特に2.09以上2.10以下の範囲において中間屈折率材料よりも高い屈折率を示す高屈折率材料からなる高屈折率層である。
第1層1から第6層6については、上記した条件式(1)〜(6)を全て満足するよう
に構成されていることが望ましい。
また、第7層7から第12層12については、以下の条件式(15)〜(20)を全て満足することが望ましい。ただし、N7〜N12は第7層7から第12層12における中心波長λ0に対する屈折率であり、d7〜d12は第7層7から第12層12における物理的膜厚である。
0.03×λ0≦N7・d7≦0.04×λ0 …… (15)
0.10×λ0≦N8・d8≦0.12×λ0 …… (16)
0.10×λ0≦N9・d9≦0.11×λ0 …… (17)
0.10×λ0≦N10・d10≦0.11×λ0 …… (18)
0.13×λ0≦N11・d11≦0.16×λ0 …… (19)
0.04×λ0≦N12・d12≦0.05×λ0 …… (20)
このように、本実施の形態の反射防止膜C3によれば、各々所定範囲の屈折率を示す第1層1〜第12層12を光学基板100と反対側(すなわち空気側)から順に積層するようにしたので、比較的少ない積層数でありながら、より広い波長帯に亘って反射率を十分に低減することができる。具体的には、少なくとも300nmの幅をなす波長帯において0.15%以下の反射率に抑えることができる。さらに、各条件式(1)〜(6),(15)〜(20)を満たすことにより光学膜厚N・dの最適化を図るようにしたので、上記の効果をよりいっそう高めることができる。したがって、上記第1の実施の形態の反射防止膜C1と同様の効果が得られる。
[第4の実施の形態]
図4は、本発明における第4の実施の形態としての反射防止膜C4の構成を示す概略断面図である。図4の反射防止膜C4は、後述の第4の数値実施例(図21〜図24)に対応している。
反射防止膜C4は、光学基板100の表面100S上に設けられた合計10層からなる多層膜であり、第1層1から第10層10までの各層が光学基板100と反対側から順に積層されたものである。なお、反射防止膜C4に関する以下の説明においては、上記第1〜第3の実施の形態における反射防止膜C1〜C3と実質的に異なる構成要素について主に記載し、同一の構成要素については適宜記載を省略する。
光学基板100については、d線に対して例えば1.71以上2.01以下の屈折率を示す透明材料、具体的にはSF−1、SF−14(独国ショット社)、あるいはS−LAH79(オハラ社)などによって構成することが望ましい。
第1層1および第4層4は、d線に対して1.35以上1.50以下、特に1.38以上1.39以下の屈折率を示す低屈折率材料からなる低屈折率層である。また、第3層3、第5層5、第7層7および第9層9は、d線に対して1.55以上1.85以下、特に1.62以上1.63以下の屈折率を示す中間屈折率材料からなる中間屈折率層である。さらに、第2層2、第6層6、第8層8および第10層10は、d線に対して1.70以上2.50以下、特に2.09以上2.10以下の範囲において中間屈折率材料よりも高い屈折率を示す高屈折率材料からなる高屈折率層である。
第1層1から第6層6については、上記した条件式(1)〜(6)を全て満足することが望ましい。
また、第7層7から第10層10については、以下の条件式(21)〜(24)全てを
満足することが望ましい。
0.08×λ0≦N7・d7≦0.12×λ0 …… (21)
0.11×λ0≦N8・d8≦0.17×λ0 …… (22)
0.07×λ0≦N9・d9≦0.18×λ0 …… (23)
0.04×λ0≦N10・d10≦0.09×λ0 …… (24)
このように、本実施の形態の反射防止膜C4によれば、各々所定範囲の屈折率を示す第1層1〜第10層10を光学基板100と反対側(すなわち空気側)から順に積層するようにしたので、比較的少ない積層数でありながら、より広い波長帯に亘って反射率を十分に低減することができる。具体的には、少なくとも300nmの幅をなす波長帯において0.15%以下の反射率に抑えることができる。さらに、各条件式(1)〜(6),(21)〜(24)を満たすことにより光学膜厚N・dの最適化を図るようにしたので、上記の効果をよりいっそう高めることができる。したがって、上記第1の実施の形態の反射防止膜C1と同様の効果が得られる。
[第5の実施の形態]
図5は、本発明における第5の実施の形態としての反射防止膜C5の構成を示す概略断面図である。図5の反射防止膜C5は、後述の第5の数値実施例(図25〜図32)に対応している。
反射防止膜C5は、光学基板100の表面100S上に設けられた合計9層からなる多層膜であり、第1層1から第9層9までの各層が、光学基板100と反対側から順に積層されたものである。なお、反射防止膜C5に関する以下の説明においては、上記第1〜第4の実施の形態における反射防止膜C1〜4と実質的に異なる構成要素について主に記載し、同一の構成要素については適宜記載を省略する。
光学基板100については、d線に対して例えば1.71以上1.89以下の屈折率を示す透明材料、具体的にはSF1、SF14、SF6(独国ショット社)、LASF−N17(オハラ社)、NBFD13(HOYA社)などによって構成することが望ましい。
第1層1および第4層4は、d線に対して1.35以上1.50以下、特に1.38以上1.39以下の屈折率を示す低屈折率材料からなる低屈折率層である。また、第3層3、第5層5、第7層7および第9層9は、d線に対して1.55以上1.85以下、特に1.62以上1.63以下の屈折率を示す中間屈折率材料からなる中間屈折率層である。さらに、第2層2、第6層6および第8層8は、d線に対して1.70以上2.50以下、特に2.09以上2.10以下の範囲において中間屈折率材料よりも高い屈折率を示す高屈折率材料からなる高屈折率層である。
第1層1から第6層6については、上記した条件式(1)〜(6)を全て満足することが望ましい。
また、第7層7から第9層9については、以下の条件式(25)〜(27)を全て満足することが望ましい。
0.08×λ0≦N7・d7≦0.12×λ0 …… (25)
0.07×λ0≦N8・d8≦0.155×λ0 …… (26)
0.06×λ0≦N9・d9≦0.12×λ0 …… (27)
このように、本実施の形態の反射防止膜C5によれば、各々所定範囲の屈折率を示す第1層1〜第9層9を光学基板100と反対側(すなわち空気側)から順に積層するようにしたので、比較的少ない積層数でありながら、より広い波長帯に亘って反射率を十分
に低減することができる。具体的には、少なくとも300nmの幅をなす波長帯において0.15%以下の反射率に抑えることができる。さらに、各条件式(1)〜(6),(25)〜(27)を満たすことにより光学膜厚N・dの最適化を図るようにしたので、上記の効果をよりいっそう高めることができる。したがって、上記第1の実施の形態の反射防止膜C1と同様の効果が得られる。
[第6の実施の形態]
図6は、本発明における第6の実施の形態としての反射防止膜C6の構成を示す概略断面図である。図6の反射防止膜C6は、後述の第6の数値実施例(図33〜図35)に対応している。
反射防止膜C6は、光学基板100の表面100S上に設けられた合計8層からなる多層膜であり、第1層1から第8層8までの各層が、光学基板100と反対側から順に積層されたものである。なお、反射防止膜C6に関する以下の説明においては、上記第1〜第5の実施の形態における反射防止膜C1〜5と実質的に異なる構成要素について主に記載し、同一の構成要素については適宜記載を省略する。
光学基板100については、d線に対して例えば1.66以上1.77以下の屈折率を示す透明材料、具体的にはBASF−2、SF1、SF14(独国ショット社)などによって構成することが望ましい。
第1層L1および第4層L4は、d線に対して1.35以上1.50以下、特に1.38以上1.39以下の屈折率を示す低屈折率材料からなる低屈折率層である。また、第3層3、第5層5および第7層7は、d線に対して1.55以上1.85以下、特に1.62以上1.63以下の屈折率を示す中間屈折率材料からなる中間屈折率層である。さらに、第2層2、第6層6および第8層8は、d線に対して1.70以上2.50以下、特に2.09以上2.10以下の範囲において中間屈折率材料よりも高い屈折率を示す高屈折率材料からなる高屈折率層である。
第1層1から第6層6については、上記した条件式(1)〜(6)を全て満足することが望ましい。
また、第7層7および第8層8については、以下の条件式(28),(29)を共に満足することが望ましい。
0.08×λ0≦N7・d7≦0.11×λ0 …… (28)
0.05×λ0≦N8・d8≦0.07×λ0 …… (29)
このように、本実施の形態の反射防止膜C6によれば、各々所定範囲の屈折率を示す第1層1〜第8層8を光学基板8と反対側(すなわち空気側)から順に積層するようにしたので、比較的少ない積層数でありながら、より広い波長帯に亘って反射率を十分に低減することができる。具体的には、少なくとも300nmの幅をなす波長帯において0.15%以下の反射率に抑えることができる。さらに、各条件式(1)〜(6),(28),(29)を満たすことにより光学膜厚N・dの最適化を図るようにしたので、上記の効果をよりいっそう高めることができる。したがって、上記第1の実施の形態の反射防止膜C1と同様の効果が得られる。
[第7の実施の形態]
図7は、本発明における第7の実施の形態としての反射防止膜C7の構成を示す概略断面図である。図7の反射防止膜C7は、後述の第7の数値実施例(図36〜図38)に対応している。
反射防止膜C7は、光学基板100の表面100S上に設けられた合計11層からなる多層膜であり、第1層1から第11層11までの各層が、光学基板100と反対側から順に積層されたものである。なお、反射防止膜C7に関する以下の説明においては、上記第1〜第6の実施の形態における反射防止膜C1〜6と実質的に異なる構成要素について主に記載し、同一の構成要素については適宜記載を省略する。
光学基板100については、d線に対して例えば1.61以上1.72以下の屈折率を示す透明材料、具体的にはF−3、BASF−2、SF1(独国ショット社)などによって構成することが望ましい。
第1層1、第4層4および第9層9は、d線に対して1.35以上1.50以下の屈折率を示す低屈折率材料からなる低屈折率層である。第1層1および第4層4はd線に対して特に1.38以上1.39以下の屈折率を示す低屈折率材料によって構成されていることが望ましく、第9層9はd線に対して特に1.46以上1.47以下の屈折率を示す低屈折率材料によって構成されていることが望ましい。また、第3層3、第5層5、第7層7および第11層11は、d線に対して1.55以上1.85以下、特に1.62以上1.63以下の屈折率を示す中間屈折率材料からなる中間屈折率層である。さらに第2層2、第6層6、第8層8および第10層10は、d線に対して1.70以上2.50以下、特に2.09以上2.10以下の範囲において中間屈折率材料よりも高い屈折率を示す高屈折率材料からなる高屈折率層である。
第1層1から第6層6については、上記した条件式(1)〜(6)を全て満足することが望ましい。
また、第7層7から第11層11については、以下の条件式(30)〜(34)を全て満足することが望ましい。
0.04×λ0≦N7・d7≦0.05×λ0 …… (30)
0.06×λ0≦N8・d8≦0.12×λ0 …… (31)
0.07×λ0≦N9・d9≦0.12×λ0 …… (32)
0.05×λ0≦N10・d10≦0.06×λ0 …… (33)
0.04×λ0≦N11・d11≦0.26×λ0 …… (34)
このように、本実施の形態の反射防止膜C7によれば、各々所定範囲の屈折率を示す第1層1〜第11層11を光学基板100と反対側(すなわち空気側)から順に積層するようにしたので、比較的少ない積層数でありながら、より広い帯域において優れた光透過性を発揮し、反射率を十分に低減することができる。具体的には、少なくとも300nmの幅をなす波長域において0.15%以下の反射率に抑えることができる。さらに、各条件式(1)〜(6),(30)〜(34)を満たすことにより光学膜厚N・dの最適化を図るようにしたので、上記の効果をよりいっそう高めることができる。したがって、上記第1の実施の形態の反射防止膜C1と同様の効果が得られる。
[第8の実施の形態]
図8は、本発明における第8の実施の形態としての反射防止膜C8の構成を示す概略断面図である。図8の反射防止膜C7は、後述の第8の数値実施例(図39〜図40)に対応している。
反射防止膜C8は、上記第7の実施の形態における反射防止膜C7と同様、光学基板100の表面100S上に設けられた合計11層からなる多層膜であり、第1層1から第11層11までの各層が、光学基板100と反対側から順に積層されたものである。なお、
反射防止膜C7に関する以下の説明においては、上記反射防止膜C7と実質的に異なる構成要素について主に記載し、同一の構成要素については適宜記載を省略する。
光学基板100については、d線に対して例えば1.61以上1.67以下の屈折率を示す透明材料、具体的にはF−3やBASF−2(独国ショット社)などによって構成することが望ましい。
第1層1、第4層4、第9層9および第11層11は、d線に対して1.35以上1.50以下の屈折率を示す低屈折率材料からなる低屈折率層である。第1層1および第4層4はd線に対して特に1.38以上1.39以下の屈折率を示す低屈折率材料によって構成されていることが望ましく、第9層9および第11層11はd線に対して特に1.46以上1.47以下の屈折率を示す低屈折率材料によって構成されていることが望ましい。また、第3層3、第5層5および第7層7は、d線に対して1.55以上1.85以下、特に1.62以上1.63以下の屈折率を示す中間屈折率材料からなる中間屈折率層である。さらに、第2層2、第6層6、第8層8および第10層10は、d線に対して1.70以上2.50以下、特に2.09以上2.10以下の範囲において中間屈折率材料よりも高い屈折率を示す高屈折率材料からなる高屈折率層である。
第1層1から第6層6については、上記した条件式(1)〜(6)を全て満足することが望ましい。
また、第7層7から第11層11については、以下の条件式(35)〜(39)を全て満足することが望ましい。
0.03×λ0≦N7・d7≦0.04×λ0 …… (35)
0.10×λ0≦N8・d8≦0.12×λ0 …… (36)
0.11×λ0≦N9・d9≦0.12×λ0 …… (37)
0.07×λ0≦N10・d10≦0.09×λ0 …… (38)
0.08×λ0≦N11・d11≦0.09×λ0 …… (39)
このように、本実施の形態の反射防止膜C8によれば、各々所定範囲の屈折率を示す第1層1〜第11層11を光学基板100と反対側(すなわち空気側)から順に積層するようにしたので、比較的少ない積層数でありながら、より広い波長帯に亘って反射率を十分に低減することができる。具体的には、少なくとも300nmの幅をなす波長帯において0.15%以下の反射率に抑えることができる。さらに、各条件式(1)〜(6),(35)〜(39)を満たすことにより光学膜厚N・dの最適化を図るようにしたので、上記の効果をよりいっそう高めることができる。したがって、上記第1の実施の形態の反射防止膜C1と同様の効果が得られる。
次に、本実施の形態に係る反射防止膜の具体的な数値実施例について説明する。
<第1の数値実施例>
第1の数値実施例(実施例1−1,1−2)を図9,図10に示す。ここで図9(A),および図10(A)が、図1に示した反射防止膜C1に対応する実施例1−1,1−2の基本データをそれぞれ示している。さらに、図9(B)および図10(B)が、実施例1−1,1−2の反射率分布をそれぞれ示している。
図9(A)および図10(A)には、各層の構成材料、d線に対する屈折率N、物理的膜厚d(単位:nm)および光学膜厚(単位:nm)をそれぞれ示す。構成材料の欄における「sub−h4」は、LaTiO3を主成分とするサブスタンスH4(独国メルク社
)を表している。また光学膜厚N・dの欄に示した中心波長λ0については全て480nmとした。各図から明らかなように、各層の屈折率Nおよび光学膜厚N・dの値は条件式(1)〜(10)を全て満足している。一方、図9(B)および図10(B)では、縦軸を反射率(%)とし、横軸を測定時の波長λ(nm)とし、各実施例における反射率(%)の波長依存性を示している。各図から明らかなように、おおよそ400nmから700nmの波長帯において反射率が0.05%〜0.15%の範囲内に収まっている。
<第2の数値実施例>
第2の数値実施例(実施例2−1〜2−8)を図11〜図18に示す。
図11(A),図12(A),図13(A),図14(A),図15(A),図16(A),図17(A),図18(A)が、図2に示した反射防止膜C2に対応する実施例2−1〜2−8の基本データをそれぞれ示している。光学膜厚N・dの欄に示した中心波長λ0については全て480nmとした。また、最も基板側の第10層については、実施例2−1〜2−3ではY23によって構成し、実施例2−4〜2−8ではサブスタンスH4(独国メルク社)によって構成している。各図から明らかなように、各層の屈折率Nおよび光学膜厚N・dの値は条件式(1)〜(6)および(11)〜(14)を全て満足している。
一方、図11(B),図12(B),図13(B),図14(B),図15(B),図16(B),図17(B),図18(B)が、実施例2−1〜2−8の反射率分布をそれぞれ示している。各図から明らかなように、おおよそ400nmから700nmの波長帯において反射率が0.05%〜0.15%の範囲内に収まっている。
<第3の数値実施例>
図3に示した反射防止膜C3に対応する第3の数値実施例(実施例3−1,3−2)を図19および図20に示す。
図19(A)および図20(A)が、実施例3−1,3−2の基本データをそれぞれ示している。光学膜厚N・dの欄に示した中心波長λ0については全て480nmとした。各図から明らかなように、各層の屈折率Nおよび光学膜厚N・dの値は条件式(1)〜(6)および(15)〜(20)を全て満足している。
一方、図19(B)および図20(B)が、実施例3−1,3−2の反射率分布をそれぞれ示している。各図から明らかなように、おおよそ400nmから700nmの波長帯において反射率が0.05%〜0.15%の範囲内に収まっている。
<第4の数値実施例>
第4の数値実施例(実施例4−1〜4−4)を図21〜図24に示す。
図21(A),図22(A),図23(A)および図24(A)が、図4に示した反射防止膜C4に対応する実施例4−1〜4−4の基本データをそれぞれ示している。光学膜厚N・dの欄に示した中心波長λ0については実施例4−1〜4−3では480nmとし、実施例4−4では690nmとした。各図から明らかなように、各層の屈折率Nおよび光学膜厚N・dの値は条件式(1)〜(6)および(21)〜(24)を全て満足している。
一方、図21(B),図22(B),図23(B)および図24(B)が、実施例4−1〜4−4の反射率分布をそれぞれ示している。各図から明らかなように、実施例4−1〜4−3では、おおよそ400nmから700nmの波長帯において反射率がほぼ0.15%以下に収まっており、実施例4−4では、おおよそ550nmから1000nmの波長帯において反射率がほぼ0.15%以下に収まっている。
<第5の数値実施例>
第5の数値実施例(実施例5−1〜5−8)を図25〜図32に示す。
図25(A),図26(A),図27(A),図28(A),図29(A),図30(A),図31(A)および図32(A)が、図5に示した反射防止膜C5に対応する実施例5−1〜5−8の基本データをそれぞれ示している。光学膜厚N・dの欄に示した中心波長λ0については、実施例5−1〜5−6では480nmとし、実施例5−7,5−8では690nmとした。各図から明らかなように、各層の屈折率Nおよび光学膜厚N・dの値は条件式(1)〜(6)および(25)〜(27)を全て満足している。
一方、図25(B),図26(B),図27(B),図28(B),図29(B),図30(B),図31(B)および図32(B)が、実施例5−1〜5−8の反射率分布をそれぞれ示している。各図から明らかなように、実施例5−1〜5−6ではおおよそ400nmから700nmの波長帯において反射率が0.15%以下に収まっており、実施例5−7および5−8ではおおよそ550nmから1000nmの波長帯において反射率が0.05%〜0.15%の範囲内に収まっている。
<第6の数値実施例>
第6の数値実施例(実施例6−1〜6−3)を図33〜図35に示す。
図33(A),図34(A)および図35(A)が、図6に示した反射防止膜C6に対応する実施例6−1〜6−3の基本データをそれぞれ示している。光学膜厚N・dの欄に示した中心波長λ0については、全て480nmとした。各図から明らかなように、各層の屈折率Nおよび光学膜厚N・dの値は条件式(1)〜(6),(28),(29)を全て満足している。
一方、図33(B),図34(B)および図35(B)が、実施例6−1〜6−3の反射率分布をそれぞれ示している。各図から明らかなように、おおよそ400nmから700nmの波長帯において反射率が0.15%以下に収まっている。
<第7の数値実施例>
第7の数値実施例(実施例7−1〜7−3)を図36〜図38に示す。
図36(A),図37(A)および図38(A)が、図7に示した反射防止膜C7に対応する実施例7−1〜7−3の基本データをそれぞれ示している。光学膜厚N・dの欄に示した中心波長λ0については、全て480nmとした。各図から明らかなように、各層の屈折率Nおよび光学膜厚N・dの値は条件式(1)〜(6)および(30)〜(34)を全て満足している。
一方、図36(B),図37(B)および図38(B)が、実施例7−1〜7−3の反射率分布をそれぞれ示している。各図から明らかなように、おおよそ400nmから700nmの波長帯において反射率が0.15%以下に収まっている。
<第8の数値実施例>
第8の数値実施例(実施例8−1,8−2)を図39および図40に示す。
図39(A)および図40(A)が、図8に示した反射防止膜C8に対応する実施例8−1,8−2の基本データをそれぞれ示している。光学膜厚N・dの欄に示した中心波長λ0については、全て480nmとした。各図から明らかなように、各層の屈折率Nおよ
び光学膜厚N・dの値は条件式(1)〜(6)および(35)〜(39)を全て満足している。
一方、図39(B)および図40(B)が、実施例8−1,8−2の反射率分布をそれぞれ示している。各図から明らかなように、おおよそ400nmから700nmの波長帯において反射率が0.15%以下に収まっている。
以上の各基本データおよび各反射率分布図から明らかなように、各実施例において極めて良好な反射率分布が発揮されている。すなわち、本発明の反射防止膜によれば、所定の波長帯における反射率を十分に低減し、かつ、その反射率の分布を十分に平坦化することが可能なことが確認された。
以上、実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態および実施例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、各層および各基板の屈折率および光学膜厚の値は、上記各数値実施例で示した値に限定されず、他の値をとり得るものである。また、各層および各基板を構成する材料種についても上記各数値実施例で示したものに限定されず、他の材料種を利用することが可能である。
さらに、各層を、等価膜理論に基づき、複数の膜によって構成してもよい。すなわち、2種類の屈折率膜を対称に積層することにより、光学的に単層として振る舞うように構成してもよい。
本発明における第1の実施の形態としての反射防止膜の断面図である。 本発明における第2の実施の形態としての反射防止膜の断面図である。 本発明における第3の実施の形態としての反射防止膜の断面図である。 本発明における第4の実施の形態としての反射防止膜の断面図である。 本発明における第5の実施の形態としての反射防止膜の断面図である。 本発明における第6の実施の形態としての反射防止膜の断面図である。 本発明における第7の実施の形態としての反射防止膜の断面図である。 本発明における第8の実施の形態としての反射防止膜の断面図である。 図1に示した反射防止膜に対応する実施例1−1の基本データおよび反射率分布図である。 図1に示した反射防止膜に対応する実施例1−2の基本データおよび反射率分布図である。 図2に示した反射防止膜に対応する実施例2−1の基本データおよび反射率分布図である。 図2に示した反射防止膜に対応する実施例2−2の基本データおよび反射率分布図である。 図2に示した反射防止膜に対応する実施例2−3の基本データおよび反射率分布図である。 図2に示した反射防止膜に対応する実施例2−4の基本データおよび反射率分布図である。 図2に示した反射防止膜に対応する実施例2−5の基本データおよび反射率分布図である。 図2に示した反射防止膜に対応する実施例2−6の基本データおよび反射率分布図である。 図2に示した反射防止膜に対応する実施例2−7の基本データおよび反射率分布図である。 図2に示した反射防止膜に対応する実施例2−8の基本データおよび反射率分布図である。 図3に示した反射防止膜に対応する実施例3−1の基本データおよび反射率分布図である。 図3に示した反射防止膜に対応する実施例3−2の基本データおよび反射率分布図である。 図4に示した反射防止膜に対応する実施例4−1の基本データおよび反射率分布図である。 図4に示した反射防止膜に対応する実施例4−2の基本データおよび反射率分布図である。 図4に示した反射防止膜に対応する実施例4−3の基本データおよび反射率分布図である。 図4に示した反射防止膜に対応する実施例4−4の基本データおよび反射率分布図である。 図5に示した反射防止膜に対応する実施例5−1の基本データおよび反射率分布図である。 図5に示した反射防止膜に対応する実施例5−2の基本データおよび反射率分布図である。 図5に示した反射防止膜に対応する実施例5−3の基本データおよび反射率分布図である。 図5に示した反射防止膜に対応する実施例5−4の基本データおよび反射率分布図である。 図5に示した反射防止膜に対応する実施例5−5の基本データおよび反射率分布図である。 図5に示した反射防止膜に対応する実施例5−6の基本データおよび反射率分布図である。 図5に示した反射防止膜に対応する実施例5−7の基本データおよび反射率分布図である。 図5に示した反射防止膜に対応する実施例5−8の基本データおよび反射率分布図である。 図6に示した反射防止膜に対応する実施例6−1の基本データおよび反射率分布図である。 図6に示した反射防止膜に対応する実施例6−2の基本データおよび反射率分布図である。 図6に示した反射防止膜に対応する実施例6−3の基本データおよび反射率分布図である。 図7に示した反射防止膜に対応する実施例7−1の基本データおよび反射率分布図である。 図7に示した反射防止膜に対応する実施例7−2の基本データおよび反射率分布図である。 図7に示した反射防止膜に対応する実施例7−3の基本データおよび反射率分布図である。 図8に示した反射防止膜に対応する実施例8−1の基本データおよび反射率分布図である。 図8に示した反射防止膜に対応する実施例8−2の基本データおよび反射率分布図である。
符号の説明
1〜12…第1層〜第12層、C1〜C8…反射防止膜、100…光学基板、100S…表面。


Claims (17)

  1. 基板上に設けられ、前記基板と反対側から順に積層された第1層から第10からなる反射防止膜であって、
    第1層第4層、および第9層は、d線に対して1.35以上1.50以下の屈折率を示す低屈折率材料からなり、
    第3層第5層、第7層、および第10層は、d線に対して1.55以上1.85以下の屈折率を示す中間屈折率材料からなり、
    第2層第6層、および第8層は、d線に対して1.70以上2.50以下の範囲において前記中間屈折率材料よりも高い屈折率を示す高屈折率材料からなり、
    以下の条件式(1)〜(10)を全て満足することを特徴とする反射防止膜。
    0.25×λ0≦N1・d1≦0.27×λ0 …… (1)
    0.48×λ0≦N2・d2≦0.50×λ0 …… (2)
    0.20×λ0≦N3・d3≦0.23×λ0 …… (3)
    0.08×λ0≦N4・d4≦0.09×λ0 …… (4)
    0.27×λ0≦N5・d5≦0.30×λ0 …… (5)
    0.41×λ0≦N6・d6≦0.60×λ0 …… (6)
    0.03×λ0≦N7・d7≦0.13×λ0 …… (7)
    0.05×λ0≦N8・d8≦0.11×λ0 …… (8)
    0.08×λ0≦N9・d9≦0.09×λ0 …… (9)
    0.09×λ0≦N10・d10≦0.14×λ0 …… (10)
    ただし、
    λ0:中心波長
    N1〜N10:第1層から第10層における中心波長λ0に対する屈折率
    d1〜d10:第1層から第10層における物理的膜厚
  2. 前記基板は、d線に対して1.43以上1.58以下の屈折率を示すことを特徴とする請求項に記載の反射防止膜。
  3. 基板上に設けられ、前記基板と反対側から順に積層された第1層から第10からなる反射防止膜であって、
    第1層第4層、および第9層は、d線に対して1.35以上1.50以下の屈折率を示す低屈折率材料からなり、
    第3層第5層、および第7層は、d線に対して1.55以上1.85以下の屈折率を示す中間屈折率材料からなり、
    第2層第6層、第8層、および第10層は、d線に対して1.70以上2.50以下の範囲において前記中間屈折率材料よりも高い屈折率を示す高屈折率材料からなり、
    以下の条件式(1)〜(6)、(11)〜(14)を全て満足することを特徴とする反射防止膜。
    0.25×λ0≦N1・d1≦0.27×λ0 …… (1)
    0.48×λ0≦N2・d2≦0.50×λ0 …… (2)
    0.20×λ0≦N3・d3≦0.23×λ0 …… (3)
    0.08×λ0≦N4・d4≦0.09×λ0 …… (4)
    0.27×λ0≦N5・d5≦0.30×λ0 …… (5)
    0.41×λ0≦N6・d6≦0.60×λ0 …… (6)
    0.03×λ0≦N7・d7≦0.04×λ0 …… (11)
    0.06×λ0≦N8・d8≦0.11×λ0 …… (12)
    0.08×λ0≦N9・d9≦0.14×λ0 …… (13)
    0.04×λ0≦N10・d10≦0.10×λ0 …… (14)
    ただし、
    λ0:中心波長
    N1〜N10:第1層から第10層における中心波長λ0に対する屈折率
    d1〜d10:第1層から第10層における物理的膜厚
  4. 前記基板は、d線に対して1.43以上1.62以下の屈折率を示すことを特徴とする請求項に記載の反射防止膜。
  5. 基板上に設けられ、前記基板と反対側から順に積層された第1層から第12からなる反射防止膜であって、
    第1層第4層、第9層、および第11層は、d線に対して1.35以上1.50以下の屈折率を示す低屈折率材料からなり、
    第3層第5層、および第7層は、d線に対して1.55以上1.85以下の屈折率を示す中間屈折率材料からなり、
    第2層第6層、第8層、第10層、および第12層は、d線に対して1.70以上2.50以下の範囲において前記中間屈折率材料よりも高い屈折率を示す高屈折率材料からなり、
    以下の条件式(1)〜(6)、(15)〜(20)を全て満足することを特徴とする反射防止膜。
    0.25×λ0≦N1・d1≦0.27×λ0 …… (1)
    0.48×λ0≦N2・d2≦0.50×λ0 …… (2)
    0.20×λ0≦N3・d3≦0.23×λ0 …… (3)
    0.08×λ0≦N4・d4≦0.09×λ0 …… (4)
    0.27×λ0≦N5・d5≦0.30×λ0 …… (5)
    0.41×λ0≦N6・d6≦0.60×λ0 …… (6)
    0.03×λ0≦N7・d7≦0.04×λ0 …… (15)
    0.10×λ0≦N8・d8≦0.12×λ0 …… (16)
    0.10×λ0≦N9・d9≦0.11×λ0 …… (17)
    0.10×λ0≦N10・d10≦0.11×λ0 …… (18)
    0.13×λ0≦N11・d11≦0.16×λ0 …… (19)
    0.04×λ0≦N12・d12≦0.05×λ0 …… (20)
    ただし、
    λ0:中心波長
    N1〜N12:第1層から第12層における中心波長λ0に対する屈折率
    d1〜d12:第1層から第12層における物理的膜厚
  6. 前記基板は、d線に対して1.61以上1.67以下の屈折率を示すことを特徴とする請求項に記載の反射防止膜。
  7. 基板上に設けられ、前記基板と反対側から順に積層された第1層から第10からなる反射防止膜であって、
    第1層および第4層は、d線に対して1.35以上1.50以下の屈折率を示す低屈折率材料からなり、
    第3層第5層、第7層、および第9層は、d線に対して1.55以上1.85以下の屈折率を示す中間屈折率材料からなり、
    第2層第6層、第8層、および第10層は、d線に対して1.70以上2.50以下の範囲において前記中間屈折率材料よりも高い屈折率を示す高屈折率材料からなり、
    以下の条件式(1)〜(6)、(21)〜(24)を全て満足することを特徴とする反射防止膜。
    0.25×λ0≦N1・d1≦0.27×λ0 …… (1)
    0.48×λ0≦N2・d2≦0.50×λ0 …… (2)
    0.20×λ0≦N3・d3≦0.23×λ0 …… (3)
    0.08×λ0≦N4・d4≦0.09×λ0 …… (4)
    0.27×λ0≦N5・d5≦0.30×λ0 …… (5)
    0.41×λ0≦N6・d6≦0.60×λ0 …… (6)
    0.08×λ0≦N7・d7≦0.12×λ0 …… (21)
    0.11×λ0≦N8・d8≦0.17×λ0 …… (22)
    0.07×λ0≦N9・d9≦0.18×λ0 …… (23)
    0.04×λ0≦N10・d10≦0.09×λ0 …… (24)
    ただし、
    λ0:中心波長
    N1〜N10:第1層から第10層における中心波長λ0に対する屈折率
    d1〜d10:第1層から第10層における物理的膜厚
  8. 前記基板は、d線に対して1.71以上2.01以下の屈折率を示すことを特徴とする請求項に記載の反射防止膜。
  9. 基板上に設けられ、前記基板と反対側から順に積層された第1層から第からなる反射防止膜であって、
    第1層および第4層は、d線に対して1.35以上1.50以下の屈折率を示す低屈折率材料からなり、
    第3層第5層、第7層、および第9層は、d線に対して1.55以上1.85以下の屈折率を示す中間屈折率材料からなり、
    第2層第6層、および第8層は、d線に対して1.70以上2.50以下の範囲において前記中間屈折率材料よりも高い屈折率を示す高屈折率材料からなり、
    以下の条件式(1)〜(6)、(25)〜(27)を全て満足することを特徴とする反射防止膜。
    0.25×λ0≦N1・d1≦0.27×λ0 …… (1)
    0.48×λ0≦N2・d2≦0.50×λ0 …… (2)
    0.20×λ0≦N3・d3≦0.23×λ0 …… (3)
    0.08×λ0≦N4・d4≦0.09×λ0 …… (4)
    0.27×λ0≦N5・d5≦0.30×λ0 …… (5)
    0.41×λ0≦N6・d6≦0.60×λ0 …… (6)
    0.08×λ0≦N7・d7≦0.12×λ0 …… (25)
    0.07×λ0≦N8・d8≦0.155×λ0 …… (26)
    0.06×λ0≦N9・d9≦0.12×λ0 …… (27)
    ただし、
    λ0:中心波長
    N1〜N9:第1層から第9層における中心波長λ0に対する屈折率
    d1〜d9:第1層から第9層における物理的膜厚
  10. 前記基板は、d線に対して1.71以上1.89以下の屈折率を示すことを特徴とする請求項に記載の反射防止膜。
  11. 基板上に設けられ、前記基板と反対側から順に積層された第1層から第からなる反射防止膜であって、
    第1層および第4層は、d線に対して1.35以上1.50以下の屈折率を示す低屈折率材料からなり、
    第3層第5層、および第7層は、d線に対して1.55以上1.85以下の屈折率を示す中間屈折率材料からなり、
    第2層第6層、および第8層は、d線に対して1.70以上2.50以下の範囲において前記中間屈折率材料よりも高い屈折率を示す高屈折率材料からなり、
    以下の条件式(1)〜(6)、(28)、(29)を全て満足することを特徴とする反射防止膜。
    0.25×λ0≦N1・d1≦0.27×λ0 …… (1)
    0.48×λ0≦N2・d2≦0.50×λ0 …… (2)
    0.20×λ0≦N3・d3≦0.23×λ0 …… (3)
    0.08×λ0≦N4・d4≦0.09×λ0 …… (4)
    0.27×λ0≦N5・d5≦0.30×λ0 …… (5)
    0.41×λ0≦N6・d6≦0.60×λ0 …… (6)
    0.08×λ0≦N7・d7≦0.11×λ0 …… (28)
    0.05×λ0≦N8・d8≦0.07×λ0 …… (29)
    ただし、
    λ0:中心波長
    N1〜N8:第1層から第8層における中心波長λ0に対する屈折率
    d1〜d8:第1層から第8層における物理的膜厚
  12. 前記基板は、d線に対して1.66以上1.77以下の屈折率を示すことを特徴とする請求項11に記載の反射防止膜。
  13. 基板上に設けられ、前記基板と反対側から順に積層された第1層から第11からなる反射防止膜であって、
    第1層第4層、および第9層は、d線に対して1.35以上1.50以下の屈折率を示す低屈折率材料からなり、
    第3層第5層、第7層、および第11層は、d線に対して1.55以上1.85以下の屈折率を示す中間屈折率材料からなり、
    第2層第6層、第8層、および第10層は、d線に対して1.70以上2.50以下の範囲において前記中間屈折率材料よりも高い屈折率を示す高屈折率材料からなり、
    以下の条件式(1)〜(6)、(30)〜(34)を全て満足することを特徴とする反射防止膜。
    0.25×λ0≦N1・d1≦0.27×λ0 …… (1)
    0.48×λ0≦N2・d2≦0.50×λ0 …… (2)
    0.20×λ0≦N3・d3≦0.23×λ0 …… (3)
    0.08×λ0≦N4・d4≦0.09×λ0 …… (4)
    0.27×λ0≦N5・d5≦0.30×λ0 …… (5)
    0.41×λ0≦N6・d6≦0.60×λ0 …… (6)
    0.04×λ0≦N7・d7≦0.05×λ0 …… (30)
    0.06×λ0≦N8・d8≦0.12×λ0 …… (31)
    0.07×λ0≦N9・d9≦0.12×λ0 …… (32)
    0.05×λ0≦N10・d10≦0.06×λ0 …… (33)
    0.04×λ0≦N11・d11≦0.26×λ0 …… (34)
    ただし、
    λ0:中心波長
    N1〜N11:第1層から第11層における中心波長λ0に対する屈折率
    d1〜d11:第1層から第11層における物理的膜厚
  14. 前記基板は、d線に対して1.61以上1.72以下の屈折率を示すことを特徴とする請求項13に記載の反射防止膜。
  15. 基板上に設けられ、前記基板と反対側から順に積層された第1層から第11からなる反射防止膜であって、
    第1層第4層、第9層、および第11層は、d線に対して1.35以上1.50以下の屈折率を示す低屈折率材料からなり、
    第3層第5層、および第7層は、d線に対して1.55以上1.85以下の屈折率を示す中間屈折率材料からなり、
    第2層第6層、第8層、および第10層は、d線に対して1.70以上2.50以下の範囲において前記中間屈折率材料よりも高い屈折率を示す高屈折率材料からなり、
    以下の条件式(1)〜(6)、(35)〜(39)を全て満足することを特徴とする反射防止膜。
    0.25×λ0≦N1・d1≦0.27×λ0 …… (1)
    0.48×λ0≦N2・d2≦0.50×λ0 …… (2)
    0.20×λ0≦N3・d3≦0.23×λ0 …… (3)
    0.08×λ0≦N4・d4≦0.09×λ0 …… (4)
    0.27×λ0≦N5・d5≦0.30×λ0 …… (5)
    0.41×λ0≦N6・d6≦0.60×λ0 …… (6)
    0.03×λ0≦N7・d7≦0.04×λ0 …… (35)
    0.10×λ0≦N8・d8≦0.12×λ0 …… (36)
    0.11×λ0≦N9・d9≦0.12×λ0 …… (37)
    0.07×λ0≦N10・d10≦0.09×λ0 …… (38)
    0.08×λ0≦N11・d11≦0.09×λ0 …… (39)
    ただし、
    λ0:中心波長
    N1〜N11:第1層から第11層における中心波長λ0に対する屈折率
    d1〜d11:第1層から第11層における物理的膜厚
  16. 前記基板は、d線に対して1.61以上1.67以下の屈折率を示すことを特徴とする請求項15に記載の反射防止膜。
  17. 前記低屈折率材料は、フッ化マグネシウム(MgF2)、二酸化珪素(SiO2)およびフッ化アルミニウム(AlF3)のうちの少なくとも1種を含むものであり、
    前記中間屈折率材料は、酸化アルミニウム(Al23)、酸化ゲルマニウム(GeO2)および酸化イットリウム(Y23)のうちの少なくとも1種を含むものであり、
    前記高屈折率材料は、チタン酸ランタン(LaTiO3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化チタン(TiO2)、酸化タンタル(Ta25)、酸化ニオブ(Nb25)、酸化ハフニウム(HfO2)および酸化セリウム(CeO2)のうちの少なくとも1種を含むものである
    ことを特徴とする請求項1から請求項16のいずれか1項に記載の反射防止膜。
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