JP4958150B2 - 給湯機用水熱交換器 - Google Patents

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Description

本発明は、熱交換媒体と水との間で熱交換を行う給湯機用水熱交換器に係り、中でも、炭酸ガスを主体とする冷媒を熱交換媒体として、これと水とを熱交換するための給湯機用の水熱交換器に関するものである。
従来から、熱交換媒体(冷媒)と水とを熱交換する給湯機用水熱交換器として、かかる冷媒を流通させる流路(冷媒側流路)と水を流通させる流路(水側流路)とを、2つの伝熱管を組み合わせて構成し、それら水と冷媒との間で熱交換を行うようにした水熱交換器が、各種用いられてきている。
また、そのような水熱交換器で用いられる熱交換媒体(冷媒)としては、従来のフロン系冷媒に代えて、オゾン層保護や地球温暖化防止の観点から、温暖化係数の低い自然冷媒が注目されてきており、近年、この自然冷媒を利用した熱交換器の開発が行われている。そして、そのような自然冷媒の中でも、炭酸ガスを用いた場合にあっては、高温高圧のガス条件が得られることから、特に注目を受けている。
ところで、このような炭酸ガスを主体とする冷媒と水との間で熱交換を行う方式の熱交換器としては、従来より、特許文献1〜4に開示されているもののように、内部に冷媒を流通させる伝熱管と、内部に水を流通させる伝熱管とを組み合わせて、一つの熱交換器を構成したものが、各種提案されている。
例えば、特開2003−214778号公報(特許文献1)においては、内部に被熱交換液が流される第1熱交換パイプの周壁に、その軸方向に沿って窪み部を形成し、その窪み部内に、内部に所定の熱媒体が流される第2熱交換パイプを配設すると共に、それら第1熱交換パイプと第2熱交換パイプをロウ付けして、一体化することにより、両者間に隙間を発生させることなく、第2熱交換パイプ内を流れる熱媒体の熱が、ロウ材を介して、第1熱交換パイプ内を流れる被熱交換液に伝達されて、熱交換されるようにしたものが、明らかにされている。
一方、特開2003−202194号公報(特許文献2)においては、水通路を構成する大径の芯管の内周面に、冷媒通路を構成する複数の小径の細管を、芯管の内壁に沿って長手方向に平行に配設し、それらをロウ付け等によって一体的に組み付けてなる熱交換器が、明らかにされている。さらに、特開2002−122390号公報(特許文献3)においては、内部に冷媒が流通せしめられる多数本の微細チューブを、熱交換される水が流通せしめられる水チューブ内に同軸的に配置せしめた、所謂二重管式の熱交換器が、明らかにされている。
また、そのような二重管式の熱交換器の伝熱促進効果を向上させ得るものとして、特開2001−201275号公報(特許文献4)においては、内管と外管からなる二重管式の熱交換器において、内管と外管との間に形成される流路を螺旋状に仕切る伝熱促進体を介設して、かかる流路の流路長を増大させると共に、流れる流体の流速および乱流化を増大せしめて、内管内を流れる流体から内管と外管との間を流れる流体への伝熱が促進されるようにした二重管式熱交換器が、明らかにされている。
しかしながら、それら提案技術のうち、例えば特許文献1に開示のものにあっては、水側流路となる第1熱交換パイプに冷媒側流路である第2熱交換パイプを嵌め込むための窪み部が形成されて、第1熱交換パイプの外壁部分が水側流路内に張り出した形状とされているために、水側の圧力損失が増大するといった問題が内在しているのである。また、特許文献2に開示のものにあっても、水通路とされる大径の芯管の内周面に冷媒通路とされる小径の細管がロウ付けされて、一体化されているところから、特許文献1の熱交換器と同様に、水側の圧力損失が増大してしまうのである。そして、このように、水側の圧力損失が増大するようになると、給水ポンプの揚程不足を招く恐れがあるところから、その対策のためには、給水ポンプの能力を大きくする必要があり、その結果、給湯機全体として生産コストの増大を引き起こしてしまうといった問題が、新たに惹起されることとなる。
また、特許文献1や特許文献2に開示の熱交換器のように、水側流路となる管体と冷媒側流路となる管体とをロウ付けにて接合して、熱交換器を構成したものにあっては、そのようなロウ付け部におけるロウ付け不良により、冷媒側流路と水側流路の接触面積不足を招き易く、性能のばらつきが生じ易いという欠点がある。さらに、ロウ付け不良による歩留低下を引き起こし易く、生産コストが向上してしまうという問題も内在している。
一方、特許文献3にて開示されている二重管式熱交換器にあっては、高温側である冷媒流路が、低温側となる水側流路の中に完全に封じ込められた形態とされているため、水側流路の管体と冷媒側流路の管体とをロウ付けにて接合した形態のものよりも、冷媒の熱が外気へと放出されてしまうことが低く抑えられるという利点を有しているのであるが、水側への伝熱面積を増加するためには、流路長を長くする必要があるところから、熱交換器の小型化が難しくなる問題がある。
そこで、そのような二重管式熱交換器の、水側の伝熱促進効果を高めるための方法として、特許文献4においては、水側流路(外管)と冷媒側流路(内管)との間に、螺旋状の伝熱促進体を介設するようにした構造が、明らかにされている。しかしながら、かかる文献に開示されている熱交換器においては、水側流路におけるスケール形成の問題が生じやすいという問題が、新たに惹起されることとなる。つまり、熱交換器を長期に亘って使用することにより、水道水に含まれるカルシウム等の成分が水流路内にスケールとして析出して、流路壁に付着し、そしてその付着量(厚さ)が経時的に増大することによって、最終的には流路を閉塞してしまうようになるのである。そこで、かかるスケールの付着が或る程度進行したときに、その付着したスケールを除去する作業が必要となるのであるが、水側流路に介設されている螺旋状の伝熱促進体の存在によって、その作業は非常に行い難くなるのである。このため、現実的には、熱交換器全体を交換することとなり、これが、運用コストの悪化に繋がる問題を内在しているのである。
加えて、かかる二重管式熱交換器において、その内部に形成される水側流路に、角部や鋭角の凹部が存在すると、その部分の水流が澱むことにより、熱伝達が他の部分より劣化することとなる。また、その様な角部では、二次渦等の剥離流れを生じ、その剥離流れも、角部における局所熱伝達率の低下を招く。そして、局所熱伝達率が低下した領域では、壁面過熱度が増加し、その部分において、水中のスケール成分の濃縮が進むこととなるのであり、その結果として、水道水に含まれるカルシウム等の成分が、スケールとして析出し易くなるのであって、これが、また、上記した問題を大きくしているのである。
特開2003−214778号公報 特開2003−202194号公報 特開2002−122390号公報 特開2001−201275号公報
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、比較的単純で、コンパクトな構造にて、熱交換性能を大幅に向上させることの出来る、給湯機用水熱交換器を提供することにあり、また、他の課題とするところは、水側の伝熱促進を効果的に向上せしめ、且つ水側流路内におけるスケールの付着を効果的に抑制することの出来る水熱交換器を、提供することにもある。
そして、本発明にあっては、そのような課題の解決のために、所定の熱交換媒体が管内を流通せしめられる1本の細径の内管が、それとは別体の太径の外管内に挿入されて、該内管の外周面から径方向外方に一体的に突出し且つ軸方向に延びる複数の支持脚によって、該外管内周面に複数箇所において接触せしめられて支持されていると共に、該支持脚の両側面が、管横断面形状において、該内管の外周面から湾曲して一体的に延び、該外管の内周面に対して湾曲形状乃至は鈍角を為す角部をもって接続されるようにして、かかる複数箇所における接触支持によって該外管内周面と該内管外周面との間に形成される複数の空間が、湾曲形状又は鈍角を為す複数の角部を含んで構成される、全体として滑らかな曲線にて囲まれる外方に凸なる内面形状とされて、熱交換されるべき水の流路として構成されていることを特徴とする給湯機用水熱交換器を、その要旨とするものである。
なお、かかる本発明に従う給湯機用水熱交換器の望ましい態様の一つによれば、前記内管としては、その内面に伝熱促進手段を設けた伝熱管が、有利に用いられ、また、前記外管としても、その内面に伝熱促進手段が設けられた伝熱管が、用いられることとなる。
また、本発明に従う給湯機用水熱交換器の望ましい態様の他の一つによれば、前記内管は、銅又は銅合金にて構成されることが望ましい。
さらに、本発明の別の望ましい態様によれば、前記熱交換媒体としては、炭酸ガスを主体とする冷媒が用いられることとなる。
このように、本発明に従う給湯機用水熱交換器にあっては、太径の外管内に、一本の細径の内管が、かかる外管の内周面に複数箇所接触するように内挿されて、形成されていることによって、比較的単純な、コンパクトな構造にて、熱交換媒体側流路と水側流路とが有利に形成され得ていると共に、それら熱交換媒体側流路と低温の水側流路との間の隔壁には、圧着部やロウ付部が存在していないことによって、それらの間の伝熱に際しての熱損失を効果的に抑制し得て、水側への伝熱促進効果を有利に高めることが可能となる。
しかも、かかる本発明に従う給湯機用水熱交換器にあっては、外管内周面と内管外周面との間に形成される複数の空間が、外方に凸状の、滑らかな曲線で囲まれる断面形状を与える内面形状において形成されて、水側流路として構成されていることにより、スケール生成の大きな要因である二次渦の発生を効果的に抑制することが出来ることとなるのであり、以て、水側流路におけるスケールの発生を効果的に抑制乃至は阻止して、そのようなスケールの生成によるところの熱損失を、有利に抑制せしめ、熱交換性能の大幅な向上を、効果的に達成し得るのである。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1及び図2には、本発明に従う水熱交換器の一実施形態が、示されている。そこにおいて、図1は、かかる水熱交換器を、横断面図の形態において、また図2は、図1に示される水熱交換器を、縦断面図(図1におけるA−A断面)の形態において、それぞれ示している。そして、それらの図から明らかなように、水熱交換器10は、太径の外管12の内部に、それとは別体の、略矩形の横断面形状とされた細径の内管14が、その四つの角部から外方に延びるそれぞれの支持脚16によって、同軸的に支持されて、位置固定に配置せしめられている。
より具体的には、外管12は、銅や銅合金等の所定の金属材料を用いて形成された、一般に外径:8〜20mm、肉厚:0.3〜1.0mm程度の、太径の、断面が円形の管体にて構成されている。また、内管14は、かかる外管12と同様に、銅や銅合金等の所定の金属材料を用いて、略矩形の横断面形状を呈する角筒形態において形成されていると共に、それぞれの角部が、管径方向外方に突出せしめられて、軸方向に延びる支持脚16として、それぞれ構成されている。しかも、かかる内管14の各辺の外周面は、その周方向両側に位置する支持脚16,16の側面と共に、径方向内方に凹陥した、滑らかな連続した曲面にて与えられる湾曲面18にて構成されている。一方、そのような内管14の管内には、図1に示される如く、一体的に設けられた支持脚16の内側にそれぞれ頂点(特異点)を有し、そしてそれぞれの頂点を内方に凹陥する曲線で結んだ、略矩形の断面形状を有する内孔が形成されている。また、この内管14の各角部に一体的に設けた支持脚16の先端部が、その両側面において外方に向って湾曲して広がる、扇型形状を呈するように、形成されているのである。
そして、かかる別体に形成されてなる外管12と内管14とを用い、外管12内に内管14を挿入して、抽伸加工等によって、外管12を縮径させることにより、内管14の四つの支持脚16の先端部を、外管12の内周面に当接させて、密着せしめるようにすることにより、それら外管12の内周面と内管14の外周面との間の空間が、4つに仕切られて、それぞれ独立した水側流路20が、管軸方向に形成される一方、内管14の管内が、所定の熱交換媒体の流路22とされた二重管構造の水熱交換器10が、構成されるのである。しかも、このような水熱交換器10においては、支持脚16の先端部の側面が、湾曲した形状において構成され、これによって、外管12の内面に連続した形態において接続されて、外管12と内管14との間に形成される4つの水側流路20が、何れも略楕円形状の横断面とされて、全体として滑らかな曲線にて囲まれる外方に凸なる内面形状(内側に凸状となっている部分が存在しない形状)を呈するように、構成されているのである。
従って、このような構造の水熱交換器10にあっては、内管14の管内流路22には、所定の高温の熱交換媒体、特に炭酸ガスを主体とする冷媒が流通せしめられる一方、外管12と内管14との間に形成された4つの略楕円形状の水側流路20内には、加熱されるべき低温の水が流通せしめられることとなるのであるが、かかる水側流路20が、その横断面形状において、外方に凸なる湾曲した滑らかな曲線で囲まれる内面形状において構成され、複雑な断面形状を呈するものではないところから、熱損失を効果的に抑制しつつ、スケール生成の大きな要因である二次渦の発生を、有利に抑制乃至は阻止することが出来ることとなるのであり、以て、水側流路20におけるスケールの付着が、効果的に抑制され得るようになっているのである。
要するに、熱交換器の長期使用により、水道水に含まれるカルシウム等の成分が、スケールとして析出し、流路壁に付着して、堆積し、流路を閉塞するようになるのであるが、本実施形態に係る水熱交換器10においては、水側流路20が、その断面形状において、略楕円形状の滑らかな曲線とされているところから、二次渦の発生が、効果的に抑制され得ることとなるのであり、以て、スケールが発生し難くなっているのであり、また、スケールが発生しても、滑らかな曲線にて構成される内面形状の故に、その除去が容易となっており、例えば、通常の配管洗浄剤で洗い流す等の手段を採用することによって、充分に対応し得るのである。
また、かくの如き構成の水熱交換器10にあっては、太径の外管12内に、一本の細径の内管14が、かかる外管12の内周面に、複数箇所(ここでは、4箇所)において接触するように内挿されて、構成されているところから、比較的簡単な構造において、コンパクトに形成され得、また熱交換媒体流路22と低温の水側流路20との間の隔壁に、従来の水熱交換器の如く、圧着部やロウ付部が存在することはなく、そのために、熱損失を効果的に抑制することも可能となっているのである。
なお、ここでは、外管12や内管14の材質に、熱伝導率の高い銅や銅合金を用いるようにすることによって、内管14内を流通せしめられる熱交換媒体の熱を、外管12と内管14との間に形成される外側の水側流路20内を流通せしめられる水に対して、効果的に伝達することが出来るようになっており、以て、熱交換器10の熱交換効率が、効果的に向上させられ得るようになっている。
さらに、内管14内の流路22を流通せしめられる熱交換媒体として、炭酸ガスを主体とする冷媒が用いられるようにすることによって、従来のフロン系冷媒のように、オゾン層破壊の恐れや、地球温暖化の問題が、有利に解消せしめられると共に、高温・高圧ガス条件が得られるところから、かかる水熱交換器を単段の熱交換器として用いた場合にあっても、高い湯温が得られるといった利点も、享受し得ることとなる。
ところで、このような、外管12の内周面に対して、内管14の外周面から一体的に延びる複数の支持脚16の先端部を当接せしめてなる構造の水熱交換器10は、例えば、以下に示すような方法によって、製造されることとなる。
先ず、外管12として、また内管14を与える素管として、それぞれ、単純な円形断面を有する管体が用意される。ここでは、その一例として、外径:9.52mm、肉厚:0.5mmの単純円筒断面の管体が、外管12として準備される一方、内管14を与える素管としては、外径:7.00mm、肉厚:0.5mmの単純な円形断面の管体が、準備されている。なお、それら二つの管体の材質は、何れも、りん脱酸銅(JIS H 3300 C1220)とされている。
そして、内管14を与える単純円形断面の素管には、その外表面(外周面)に対して、曲面を有する凸部を備えた複数のダイスを押し当て、徐々にダイス間距離を狭めることにより、外表面に、曲面からなる複数(ここでは、4つ)の凹部(18)を、周方向に対称的に形成すると共に、隣接する凹部の接続部が外方に突出した支持脚16として形成された異形管が、製作されることとなる。なお、この異形管の大きさとしては、外管12を与える管体の内周面に略内接する程度の寸法、換言すればスムーズに挿入することが出来、且つ出来るだけその内周面との間の隙間が小さくなるような寸法とされている。
次いで、このようにして得られた異形管(内管14)を、前記外管12としての管体内に挿入して、それら管体(外管)と異形管(内管)の一端を固定した状態において、縮径ダイスを用いて、抽伸加工することにより、かかる管体にて構成される外管12の内周面に、異形管からなる内管14の支持脚16の先端部を密着せしめるようにすることによって、図示の如き略楕円形状の水側流路20の4つが形成されてなる水熱交換器10が、完成されるのである。なお、前記したサイズの外管用管体や内管用素管を用いた場合において、水熱交換器10に形成される水側流路20の楕円形状は、長径が約5.5mm、短径が約2.3mm程度のものとなっている。
また、かくの如き構成の水熱交換器10において、内管14より一体的に延びる支持脚16にて、内管14と外管12との間の空間が、複数箇所において仕切られることによって形成される複数の水側流路(20)は、その横断面において、例示の如き略楕円形状とされたり、円形形状とされていることが、水側流路(20)における二次渦の発生の抑制に最も効果的となるのであり、そのために、外管12の内周面に対して、内管14の支持脚16先端部の当接部において、湾曲面18が滑らかな曲線において、外管12の内周面に繋がるように、図1に示される如く湾曲(R)形状とされていることが、望ましい。なお、図3(a)〜(c)には、支持脚16の先端部における外管12内面との各種の接続形態が示されており、(a)では、湾曲(R)形状をもって接続され、また(b)においては、鈍角を為す角部の複数を含んで形成されており、更に(c)においては、鋭角を為す角部をもって接続されている。
そして、かかる図3に示される如き外管12の内周面に対する接続形態において、水側流路(20)における二次渦抑制効果は、(c)の接続構造に比べて、(b)、(a)の接続構造の順に良好となるところから、本発明にあっては、かかる(a)や(b)の接続構造が、有利に採用されることとなるのである。また、そのような(a)の如き接続構造においても、そのR形状の曲率半径が、大きくなる程良好となるところから、本発明にあっては、可及的に大きな曲率半径のR形状が、有利に採用されることとなる。また、(a)に示されるR形状や、(b)に示される多角形状となるように、外管12の内周面に対する内管14における支持脚16の側面形状を選択して、外管12と内管14との組付け、一体化が行われることとなるのである。
以上、本発明の代表的な実施形態の一つについて詳述してきたが、それは、あくまでも例示に過ぎないものであって、本発明は、そのような実施形態に係る具体的な記述によって、何等限定的に解釈されるものでないことが、理解されるべきである。
例えば、前述した実施形態においては、外管12と内管14との間に、4つの水側流路20が形成されているのであるが、そのような水側流路20の個数は、何等限定されるものではなく、例えば、図4に示される如く、3つの水側流路20が形成されていても、また図5や図6に示される如く、8つの水側流路20が形成されていても、何等、差支えないのである。更に、内管14内に形成される熱交換媒体の流路22の形状としては、水側流路20のように限定されるものではなく、各種の断面形状が採用可能であり、図5に示される如き円形断面形状であっても、図6に示される如き水側流路20に対応して内方に突出した形状を備えた流路22とされていても、何等、差支えないのである。
そして、外管12の外形形状にあっても、図1〜図6の如き円形形状の他、図7に示される如き矩形形状として、目的とする水熱交換器10を構成することも、可能である。
また、本発明に従う水熱交換器10にあっては、その内管14を介しての熱交換媒体と水との間の熱交換を有利に実現すべく、内管14の内面に、従来と同様に、溝や突起を設けたり、微細構造面を付与して、熱交換媒体側の伝熱面積を増やすことが有効であり、その一例が、図8に示されている。そこでは、内管14の内周面に、多数の突起24が一体的に設けられて、流路22内を流通せしめられる熱交換媒体に接触せしめられ得るようになっている。
さらに、水側の伝熱面積を増やす方法として、図9に示されるように、外管12の内面に、突起26を一体的に設けたり、またそのような突起26に代えて、溝を設けたり、或いは微細構造面を付与したりすることも可能である。特に、図9に示される如き突起26を外管12内面に形成することにより、付着するスケールが一定量に達したときに、それを剥離させるようにする作用を発揮させることも可能である。
加えて、上述した実施の形態においては、内管14として、その管内を所定の熱交換媒体が流通せしめられる単純な構造の伝熱管が用いられているが、例えば、図10に示される如く、内周面に、漏洩検知機能28を設けてなる構造の伝熱管を採用することも、可能である。なお、そのような漏洩検知機能を有する伝熱管としての内管14の構造については、特開2005−69620号公報等において明らかにされている公知の構造が、そのまま採用され得るものであるところから、ここでは、その詳細は省略することとする。
また、流路20を流通せしめられる水と流路22を流通せしめられる熱交換媒体の流通方向にあっても、図2に示される如き、同一方向とされる他、互いに異なる方向の対向流として流通させられ得るものであることは、言うまでもないところである。
その他、一々列挙はしないが、本発明が、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施されるものであり、また、そのような実施の態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、何れも、本発明の範疇に属するものであることは、言うまでもないところである。
本発明に従う給湯機用水熱交換器の一例を示す、管軸に垂直な方向の断面となる横断面の説明図である。 図1におけるA−A断面説明図である。 内管から延びる支持脚の先端部が、外管の内面に接続せしめられる形態を示す断面説明図であって、(a)〜(c)は、それぞれ異なる接続形態を示している。 本発明に従う水熱交換器の他の一例を示す、図1に対応する断面説明図である。 本発明に従う水熱交換器の更に他の一例を示す、図1に対応する断面説明図である。 本発明に従う水熱交換器の別の一例を示す、図1に対応する断面説明図である。 本発明に従う水熱交換器の更に別の一例を示す、図1に対応する断面説明図である。 本発明に従う水熱交換器の異なる一例を示す、図1に対応する断面説明図である。 本発明に従う水熱交換器の更に異なる一例を示す、図1に対応する断面説明図である。 本発明に従う水熱交換器の異なる別の例を示す、図1に対応する断面説明図である。
符号の説明
10 水熱交換器
12 外管
14 内管
16 支持脚
18 湾曲面
20 水側流路
22 流路
24,26 突起
28 漏洩検知機能

Claims (5)

  1. 所定の熱交換媒体が管内を流通せしめられる1本の細径の内管が、それとは別体の太径の外管内に挿入されて、該内管の外周面から径方向外方に一体的に突出し且つ軸方向に延びる複数の支持脚によって、該外管内周面に複数箇所において接触せしめられて支持されていると共に、該支持脚の両側面が、管横断面形状において、該内管の外周面から湾曲して一体的に延び、該外管の内周面に対して湾曲形状乃至は鈍角を為す角部をもって接続されるようにして、かかる複数箇所における接触支持によって該外管内周面と該内管外周面との間に形成される複数の空間が、湾曲形状又は鈍角を為す複数の角部を含んで構成される、全体として滑らかな曲線にて囲まれる外方に凸なる内面形状とされて、熱交換されるべき水の流路として構成されていることを特徴とする給湯機用水熱交換器。
  2. 前記内管が、内面に伝熱促進手段を設けた伝熱管であることを特徴とする請求項1に記載の給湯機用水熱交換器。
  3. 前記外管が、内面に伝熱促進手段を設けた伝熱管であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の給湯機用水熱交換器。
  4. 前記内管が、銅又は銅合金にて構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載の給湯機用水熱交換器。
  5. 前記熱交換媒体が、炭酸ガスを主体とする冷媒であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一つに記載の給湯機用水熱交換器。
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