JP5431210B2 - 伝熱管及び熱交換器 - Google Patents

伝熱管及び熱交換器 Download PDF

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本発明は、伝熱管及び熱交換器に関する。特に、本発明は、自然冷媒ヒートポンプ式給湯機に用いられる水−冷媒熱交換機用の伝熱管、及び当該伝熱管を備える熱交換器に関する。
従来、自然冷媒ヒートポンプ式給湯機の熱交換器として、水が流通する外管と、冷媒が流通する内管との二重管からなる二重管式熱交換器が知られている。自然冷媒ヒートポンプ式給湯機は、主として夜間に一定の時間をかけて湯を沸かす装置であり、当該給湯機が備える熱交換器の伝熱管を流れる水の流速は小さい。したがって、伝熱管内を流れる水の流れが層流になることから、熱交換器としての伝熱性能を向上させることを目的とする場合、水を流通させる伝熱管の伝熱性能を向上させることが不可欠である。
従来、自然冷媒ヒートポンプ式給湯器において、熱交換器を構成する水管として使用されるコルゲート形状の伝熱管であって、コルゲート形状のコルゲート溝深さをHc、コルゲート外径をODとしたときに、0.04≦Hc/ODを満たす伝熱管が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の伝熱管は、上記構成を備えるので、自然冷媒ヒートポンプ式給湯機のような水の流速が小さい使用形態においても熱交換器の伝熱性能を向上させることが可能である。
特開2007−218486号公報
しかし、特許文献1に記載の伝熱管は、給湯器に適したコルゲート管を用いることで熱交換の高性能化を図ることはできるものの、熱交換効率を更に向上させて流体への伝熱性能を更に向上させる点については、まだ改善の余地がある。
したがって、本発明の目的は、熱交換効率が高く、伝熱性能が更に向上する伝熱管、及び当該伝熱管を備える熱交換器を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、内周面及び外周面を有する主管と、前記外周面に螺旋状に形成されるコルゲート溝と、前記外周面に前記主管の軸方向について前記コルゲート溝と逆向きの螺旋状に並んで配置される複数のくぼみ部と、を備え、前記内周面には、前記コルゲート溝に対応する突条部と、前記複数のくぼみ部に対応する突起部が形成されている伝熱管が提供される。
また、上記伝熱管は、前記コルゲート溝の深さをHc、前記くぼみ部の深さをHd、前記くぼみ部の前記主管の軸方向についてのピッチをPd、伝熱管の外径をODとした場合に、0.04≦Hc/OD≦0.1、かつ、1.3≦Hd/Hc≦1.6、かつ、0.4≦Pd/OD≦0.6の関係を満たすことが好ましい。
また、本発明は、上記目的を達成するため、上記伝熱管と、前記伝熱管の外側に配置される外管と、を備える熱交換器が提供される。
また、上記熱交換器は、前記伝熱管は、前記外管の内側に配置されており、前記伝熱管と前記外管との間に流体が流通可能な流通路が形成されることが好ましい。
また、上記熱交換器は、前記伝熱管の外周面と面接触する平滑な内周面を有する漏洩検知管を備え、前記流通路は、前記漏洩検知管と前記外管の間に形成されることが好ましい。
また、上記熱交換器は、前記外管は、コルゲート溝を有することが好ましい。
また、上記熱交換器は、前記伝熱管は、第1流体用の第1伝熱管であり、前記外管は、第2流体用の第2伝熱管であり、前記第1伝熱管の外周面と接合されていることが好ましい。
本発明に係る伝熱管及び熱交換器によれば、熱交換効率が高く、伝熱性能が更に向上する。
本発明の第1の実施形態の伝熱管の縦断面の概要を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態の熱交換器の概要を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態の熱交換器の概要を示す説明図である。 本発明の第3の実施形態の熱交換器の概要を示す説明図である。 本発明の第4の実施形態の熱交換器の概要を示す説明図である。 本発明の第5の実施形態の熱交換器の概要を示す説明図である。 本発明の第6の実施形態の熱交換器の概要を示す説明図である。 図7AのC−C線における断面図である。 実施例1、比較例1及び比較例2の伝熱管の層流領域(レイノルズ数Reが小さい領域)での伝熱性能を、平滑管に対する比で示したグラフである。 実施例1、比較例1及び比較例2の伝熱管の層流領域(レイノルズ数Reが小さい領域)での圧力損失を、平滑管に対する比で示したグラフである。 実施例1、実施例2及び実施例4の伝熱管におけるくぼみ深さとコルゲート深さの比Hd/Hcと伝熱性能との関係を示すグラフである。 実施例1、実施例3、実施例5及び実施例6の伝熱管におけるくぼみ部の軸方向ピッチと伝熱管の外径の比Pd/ODと伝熱性能との関係を示すグラフである。
[実施形態の要約]
熱交換器を構成する伝熱管において、内周面及び外周面を有する主管と、外周面に螺旋状に形成されるコルゲート溝と、外周面に主管の軸方向についてコルゲート溝と逆向きの螺旋状に並んで配置される複数のくぼみ部と、を備え、内周面には、コルゲート溝に対応する突条部と、複数のくぼみ部に対応する突起部が形成されている伝熱管が提供される。また、伝熱管を備える熱交換器において、内周面及び外周面を有する主管と、外周面に螺旋状に形成されるコルゲート溝と、外周面に主管の軸方向についてコルゲート溝と逆向きの螺旋状に並んで配置される複数のくぼみ部と、を備え、内周面には、コルゲート溝に対応する突条部と、複数のくぼみ部に対応する突起部が形成されている伝熱管と、伝熱管が内側に配置される外管と、を備える熱交換器が提供される。
[第1の実施形態]
(伝熱管1の構成の概要)
図1は、本発明の第1の実施形態の伝熱管の縦断面の概要を示す。
第1の実施形態の伝熱管1は、第1流体と第2流体の熱交換に用いられる熱交換器用の伝熱管である。例えば、熱交換器が自然冷媒ヒートポンプ式給湯機である場合、第1流体として水が用いられ、第2流体として二酸化炭素等の冷媒が用いられる。本実施形態においては、伝熱管1が内部に第1流体が流通する管として用いられ、伝熱管1の内部を流れる第1流体と、伝熱管1の外部を流れる第2流体との間で熱交換が行われる。
伝熱管1は、内周面10a及び外周面10bを有する断面円環状の主管10と、主管10の外周面10bに形成された螺旋状のコルゲート溝20と、主管10に形成された複数のくぼみ部30と、を有する。図1に示すように、側面視にて、コルゲート溝20の延在方向は、主管10の軸方向に対して所定の角度だけ傾斜している。また、各くぼみ部30は、ディンプル加工により形成され、外周面10bに螺旋方向に間隔をおいて並んで配置されている。図1に示すように、側面視にて、各くぼみ部30の螺旋状の並び方向は、主管10の軸方向に対して所定の角度だけ傾斜している。
本実施形態においては、コルゲート溝20の延在方向と、各くぼみ部30の並び方向は、軸方向について逆の方向に傾斜しており、コルゲート溝20と各くぼみ部30を結んだ仮想線は、所定周期で交差するようになっている。一方、内周面10aには、コルゲート溝20に対応して突条部20aが形成されるとともに、各くぼみ部30に対応して複数の突起部30bが形成されている。
ここで、伝熱管1から各くぼみ部30を除いた形態の伝熱管をコルゲート管という。そして、本実施形態の伝熱管1は、コルゲート溝20及び各くぼみ部30を備え、コルゲート溝20の延在方向と各くぼみ部30の並び方向が交差(クロス)していることから、「クロスコルゲート伝熱管」と呼ぶ場合がある。
(コルゲート溝20の詳細)
本実施形態の伝熱管1は、コルゲート溝20のコルゲート深さ(主管10の外周面10bからコルゲート溝20の底部までの距離)をHc、伝熱管1の外径をODとした場合に、外径ODに対する凹凸の比を表すHc/ODの値が、通常の内面溝付き管に比べて大きいことが好ましい。なお、内面溝付き管における凹凸の比もまた、「溝深さ/外径」で表すことができる。本実施形態においては、Hc/ODの値につき、0.04≦Hc/OD≦0.1の関係を満たすことが好ましい。また、伝熱管1の伝熱性能を更に良好にすることを目的とした場合、Hc/ODの値は、0.03≦Hc/OD≦0.07を満たすことが更に望ましい。尚、この範囲であれば、圧力損失の増大は抑制される。
また、コルゲート溝20の軸方向のピッチPcは、一例として、3mm≦Pc≦30mmの範囲内で設定することができるが、斯かる範囲内の値に限定されない。
(くぼみ部30の詳細)
また、本実施形態の伝熱管1は、各くぼみ部30のくぼみ深さ(主管10の外周面10bからくぼみ部30の底部までの距離)をHdとしたときに、1.3≦Hd/Hc≦1.6の関係を満たすことが好ましい。また、各くぼみ部30の軸方向のピッチPdは、レイノルズ数3000未満ではコルゲート溝20のピッチPcより小さいことが好ましく、レイノルズ数3000以上では大きいことが好ましい。さらに、軸方向のピッチPdと外径ODは、0.4≦Pd/OD≦0.6の関係を満たすことが好ましい。
(伝熱管1の材質等)
伝熱管1は、伝熱管1の使用目的に応じて、所定の熱伝導率、及び所定の機械的強度を有する金属材料から形成することができる。例えば、金属材料は、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等を用いることができる。また、主管10の肉厚、具体的には、伝熱管1の端末の表面が平滑な部分における肉厚Twは、一例として、0.4mm≦Tw≦1.7mmの範囲内に設定することができるが、斯かる範囲内の値に限定されない。
(第1の実施形態における伝熱管1の効果)
以上のように構成された伝熱管1によれば、コルゲート溝20の延在方向と、各くぼみ部30の並び方向が、主管10の軸方向について逆向きの螺旋となるようにしたので、伝熱管1内を流れる第1流体の流速が小さい場合であっても、伝熱管1の伝熱性能を向上させることができると共に、伝熱管1を流れる第1流体の圧力損失の増大を抑制することができる。
特に、1.3≦Hd/Hc≦1.6と0.4≦Pd/OD≦0.6の関係を満たすようにすることにより、伝熱性能が飛躍的に向上させつつ、圧力損失の増大を抑制することができ、実用に際して極めて有利である。
尚、第1の実施形態においては、コルゲート溝20が1つの突条部からなるものを示したが、コルゲート溝20の突条部の数は複数であってもよい。内面溝付きの伝熱管では困難な大きなねじれ角を実現するには、突条部の数を3以下とすることが望ましい。コルゲート溝20の条数が複数である場合は、軸方向のピッチPcは、軸方向に隣接しているコルゲート溝20同士の距離となる。
(熱交換器2の構成)
図2は、本発明の第1の実施形態の熱交換器の概要を示す。
図2に示すように、この熱交換器2は、二重管式の熱交換器であり、伝熱管1と、伝熱管1が内側に配置される外管40と、を備える。本実施形態においては、外管40は、外周面10bと距離をおいて伝熱管1を覆う本体部41を有し、本体部41の両端が伝熱管1の外周面10bに接合部10cにより接合されている。接合部10cにおいては、例えばロウ付けにより伝熱管1と外管40が接合されている。
(外管40の構成)
本体部41は、伝熱管1の外径よりも大きな内径を有し、伝熱管1の外周面10bと本体部41の内周面40aとの間には環状の流通路46が形成されている。また、本体部41の両端は、冷媒流入口42及び冷媒流出口44と連通しており、冷媒流入口42から流通路46を通じて冷媒流出口44へ向けて第2流体が流れる。伝熱管1内には第1流体として水が流通し、外管40内には第2流体として二酸化炭素等の冷媒が流通する。尚、環状部46の冷媒の流通方向と、伝熱管1の水の流通方向とは逆方向にすることができる。
(第1の実施形態における熱交換器2の効果)
以上のように構成された熱交換器2によれば、伝熱管1内を流れる水の流速が小さい場合であっても、伝熱管1の伝熱性能を向上させることができると共に、伝熱管1を流れる流体の圧力損失の増大を抑制することができる。従って、伝熱管1内の水への伝熱性能を向上させることができ、熱交換器2を備える給湯機システム全体の熱交換効率を向上させることができる。また、伝熱管1の水の圧力損失を低減させることができるので、ポンプ入力の低減を図ることができる。
[第2の実施形態]
図3は、本発明の第2の実施形態の熱交換器の概要を示す説明図である。
第2の実施形態の熱交換器3は、第1の実施形態の熱交換器2と異なり、伝熱管1の外周面10bに沿って漏洩検知管としての平滑管50が設けられている点を除き、熱交換器2と略同一の構成・機能を備える。
熱交換器3は、第1流体が流れる伝熱管1と、伝熱管1の外周面10bと面接触する平滑な内周面50bを有する断面円環状の平滑管50と、平滑管50の外周面50aから距離をおいて外周面50aを覆う外管40と、を備える。すなわち、平滑管50は、伝熱管1と外管40との間に配置され、平滑管50の外周面50aと外管40の内周面40aとの間に環状の流通路46が形成され、この流通路46に第2流体が流れるように形成される。この熱交換器3は、三重管式熱交換器ということができる。なお、平滑管50は、伝熱管1からの流体の漏洩を検知する機能と、当該流体の流通路46への漏洩を防止する機能とを有する。
また、伝熱管1の外周面10bにはコルゲート溝20が形成されていることから、平滑管50の内周面50bとコルゲート溝20の間に空洞52が形成されている。この空洞52は、図示しない漏洩検知部に接続されている。そして、漏洩検知部は、第1流体が流通する伝熱管1に腐食等に基づく孔が生じた場合等に、第1流体の漏洩を検知して装置を停止させる。これにより、流通路46を流れる第2流体と伝熱管1を流れる第1流体とが混合することを防止できる。
[第3の実施形態]
図4は、本発明の第3の実施形態の熱交換器の概要を示す説明図である。
第3の実施形態の熱交換器4は、第2の実施形態の熱交換器3とは、外管の形態が異なる点を除き、熱交換器3と略同一の構成・機能を備える。
第3の実施形態の熱交換器4は、伝熱管1と、伝熱管1が内側に配置される外管60と、を備える。外管60は、外周面にコルゲート溝70が形成され、内周面60aにコルゲート溝70に対応する突条部70aが形成されている。この熱交換器4においても、外管60の本体部61は、冷媒流入口62及び冷媒流出口64と連通しており、冷媒流入口62から流通路66を通じて冷媒流出口64へ向けて第2流体が流れる。このように、外管60にコルゲート溝70が形成されているので、熱交換器4の可撓性を向上させることができる。
[第4の実施形態]
図5は、本発明の第4の実施形態の熱交換器の概要を示す説明図である。
第4の実施形態の熱交換器5は、第2の実施形態の熱交換器3とは外管の形態が異なる点を除き、熱交換器3と略同一の構成・機能を備える。
第4の実施形態の熱交換器5は、伝熱管1と、伝熱管1の外周面10bと面接触する平滑な内周面50bを有する断面円環状の平滑管50と、伝熱管1及び平滑管50が内側に配置されコルゲート溝70が形成される外管60と、を備える。外管60がコルゲート溝70を有しているので、熱交換器5の可撓性を向上させることができる。
[第5の実施形態]
図6は、本発明の第5の実施形態の熱交換器の概要を示す説明図である。
第5の実施形態の熱交換器6は、第1の実施形態の伝熱管1と、伝熱管1の外側に配置され、外周面10bに螺旋状に巻き付けられた冷媒流通用の冷媒伝熱管80と、を備える。冷媒伝熱管80は、例えばロウ付けにより伝熱管1に固着される。この熱交換器6では、伝熱管1内を流れる水と、冷媒伝熱管80を流れる冷媒との間で熱交換が行われる。
[第6の実施形態]
図7Aは、本発明の第6の実施形態の熱交換器の概要を示す説明図であり、図7Bは、図7AのC−C線における断面図である。
第6の実施形態の熱交換器7は、図7Aに示すように、第1の実施形態の伝熱管1と、伝熱管1と接触し、伝熱管1と平行に配置される2本の冷媒伝熱管80とを備える。伝熱管1及び各冷媒伝熱管80はいずれも略直線状に伸び、図8Bに示すように、伝熱管1の外周面10bと冷媒伝熱管80の外周面80aとは、接続部80bにてロウ付けで固着されている。この熱交換器7においても、伝熱管1内を流れる水と、冷媒伝熱管80内を流れる冷媒との間で熱交換が行われる。なお、伝熱管1の管径によって変わる伝熱の最適パスに応じて、伝熱管1の外部に設けられる冷媒伝熱管80の本数を変えることができる。
以下、本発明の実施例の伝熱管について説明する。実施例1〜6の伝熱管、比較例1、2の伝熱管として、表1に示す構成を備える伝熱管をそれぞれ作製した。実施例1〜6の伝熱管は、第1の実施形態の伝熱管1と同様の構造であり、比較例1はくぼみ部が形成されていないコルゲート管であり、比較例2はくぼみ部の代わりにコルゲート溝を追加形成して2つのコルゲート溝を交差させた管である。
Figure 0005431210
実施例1〜6、比較例1、2に係る伝熱管はいずれも、リン脱酸銅から形成して、外径(OD)を14mmにした。また、実施例1〜6の伝熱管1においては、コルゲート溝と各くぼみ部とを同時に形成した。実施例1〜6の伝熱管それぞれのHc/OD、Hd/Hc、Pd/ODの値、及び条数は表1に示した通りである。また、比較例1及び2のPc/ODも表1に示した通りである。さらに、比較例2の伝熱管について、追加されたコルゲート溝の深さHc’とし、Hc’/Hcの値を表1に示してある。
そして、各伝熱管の伝熱性能平滑管比を、層流領域(レイノルズ数Reが所定値以下の領域)で比較した。ここで、伝熱性能とは、流体の物性の影響を相殺するために、ヌセルト数Nuをプラントル数Prの0.4乗で除した値(Nu/Pr0.4)で定義する。また、伝熱性能は、ヒートポンプ式給湯機において実際に用いられる水流量に対応するレイノルズ数で比較した。
図8は、実施例1、比較例1及び比較例2の伝熱管の層流領域(レイノルズ数Reが小さい領域)での伝熱性能を、平滑管に対する比で示したグラフである。また、図9は、比較例1及び比較例2の伝熱管の層流領域(レイノルズ数Reが小さい領域)での圧力損失を、平滑管に対する比で示したグラフである。
図8を参照すると明らかなように、実施例1の伝熱管は、比較例1の伝熱管に対して、測定したレイノルズ数Reの全領域において伝熱性能が向上することが示された。また、図9を参照すると、実施例1の伝熱管は比較例2の伝熱管に対し全領域において圧力損失が同レベルであるものの、図8に示すように、レイノルズ数Reが4000以下の領域で、比較例2の伝熱管に対して伝熱性能が向上することが示された。
図10は、実施例1、実施例2及び実施例4の伝熱管におけるくぼみ深さとコルゲート深さの比Hd/Hcと伝熱性能との関係を示すグラフである。図10では、伝熱性能は、平滑管に対する比で示している。また、レイノルズ数Reは1500とした。
図10を参照すると明らかなように、Hc/ODとPd/ODを一定した場合、Hd/Hcが1.3以上のとき、伝熱性能が平滑管に対して1.2倍以上となる。従って、1.3≦Hd/Hcを満たすことが望ましい。尚、図10に示すように、伝熱性能が良好であることは、Hd/Hcが1.63までは確認されている。
図11は、実施例1、実施例3、実施例5及び実施例6の伝熱管におけるくぼみ部の軸方向ピッチと伝熱管の外径の比Pd/ODと伝熱性能との関係を示すグラフである。図11では、伝熱性能は、平滑管に対する比で示している。また、レイノルズ数Reは1500とした。
図11を参照すると明らかなように、Hc/ODとHd/Hcを一定した場合、0.4≦Pd/OD≦0.6の範囲内のとき、伝熱性能が平滑管に対して1.2倍以上となる。従って、0.4≦Pd/OD≦0.6を満たすことが望ましい。
以上、本発明の実施形態及び実施例を説明したが、上記に記載した実施形態及び実施例は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施形態及び実施例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
1 伝熱管
3、4、5、6、7 熱交換器
10 主管
10a 内周面
10b 外周面
10c 接合部
20 コルゲート溝
20a 突条部
30 くぼみ部
30a 突起部
40 外管
40a 内周面
41 本体部
42 冷媒流入口
44 冷媒流出口
46 流通路
50 平滑管
50a 外周面
50b 内周面
52 空洞
60 外管
60a 内周面
61 本体部
62 冷媒流入口
64 冷媒流出口
66 流通路
70 コルゲート溝
70a 突条部
80 冷媒伝熱管
80a 外周面
80b 接触部

Claims (7)

  1. 内周面及び外周面を有する主管と、
    前記外周面に螺旋状に形成されるコルゲート溝と、
    前記外周面に前記主管の軸方向について前記コルゲート溝と逆向きの螺旋状に並んで配置される複数のくぼみ部と、を備え、
    前記内周面には、前記コルゲート溝に対応する突条部と、前記複数のくぼみ部に対応する突起部が形成されている伝熱管。
  2. 前記コルゲート溝の深さをHc、前記くぼみ部の深さをHd、前記くぼみ部の前記主管の軸方向についてのピッチをPd、伝熱管の外径をODとした場合に、0.04≦Hc/OD≦0.1、かつ、1.3≦Hd/Hc≦1.6、かつ、0.4≦Pd/OD≦0.6の関係を満たす請求項1に記載の伝熱管。
  3. 請求項2に記載の伝熱管と、
    前記伝熱管の外側に配置される外管と、を備える熱交換器。
  4. 前記伝熱管は、前記外管の内側に配置されており、
    前記伝熱管と前記外管との間に流体が流通可能な流通路が形成される請求項3に記載の熱交換器。
  5. 前記伝熱管の外周面と面接触する平滑な内周面を有する漏洩検知管を備え、
    前記流通路は、前記漏洩検知管と前記外管の間に形成される請求項4に記載の熱交換器。
  6. 前記外管は、コルゲート溝を有する請求項5に記載の熱交換器。
  7. 前記伝熱管は、第1流体用の第1伝熱管であり、
    前記外管は、第2流体用の第2伝熱管であり、前記第1伝熱管の外周面と接合されている請求項4から6のいずれか1項に記載の熱交換器。
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