JP2012077917A - 内面溝付コルゲート管、及び熱交換器 - Google Patents

内面溝付コルゲート管、及び熱交換器 Download PDF

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Abstract

【課題】圧力損失を低く抑えつつ伝熱性能を向上させることのできる内面溝付コルゲート管、及び熱交換器を提供する。
【解決手段】本発明に係る内面溝付コルゲート管1は、内周面10a、及び外周面10bを有する主管10と、内周面10aに設けられる複数のフィン12と、複数のフィン12の間の複数の溝14と、外周面10bに設けられるコルゲート溝16とを備え、コルゲート溝16の深さをHc、主管10の外径をODとした場合に、0.04≦Hc/ODを満たし、複数のフィン12の高さをHf、主管10の最大内径をIDとした場合に、0.022{30.7×(Hc/OD)+1.13}^(−0.5)≦Hf/ID≦0.037を満たし、コルゲート溝16のコルゲートピッチをPcとした場合に、1.1≦Pc/IDを満たす。
【選択図】図1A

Description

本発明は、内面溝付コルゲート管、及び熱交換器に関する。特に、本発明は、自然冷媒ヒートポンプ式給湯機(以下、単に「ヒートポンプ給湯機」と称する場合もある)の水−冷媒熱交換器用伝熱管としての内面溝付コルゲート管、及び当該内面溝付コルゲート管を用いた熱交換器に関する。
従来、自然冷媒ヒートポンプ式給湯機の熱交換器として、水が流通する外管と、冷媒が流通する内管との二重管からなる二重管式熱交換器が知られている。このような二重管式熱交換器の場合、冷媒が流通する内管に腐食による孔が開くと水と冷媒とが混合してしまうことから、水又は冷媒の漏洩を検知し、装置を停止させる漏洩検知部(つまり、漏洩検知溝を有する漏洩検知管)を設けることがある(なお、漏洩検知管を設けることによって、実質的に三重管構造になる。)。
一方、自然冷媒ヒートポンプ式給湯機は、夜間に時間をかけてお湯を沸かす給湯機であり、水の流速が小さく、水の流れは層流となる。したがって、熱交換器としての性能を向上させるためには、水管の伝熱性能を向上させることを要する。なお、自然冷媒ヒートポンプ式給湯器とは、貯湯タンクユニットとヒートポンプユニットとから構成され、自然冷媒であるCOをヒートポンプユニットにおける熱移動媒体として、貯湯タンクユニットの水と熱交換する装置である。
伝熱性能の向上を目的とした熱交換器としては、コルゲート溝深さをHc、コルゲート外径をODとした場合に、0.04≦Hc/ODを満たし、コルゲート溝と管軸とのなす角をねじれ角βcとした場合に、βc≧40゜を満たし、内面溝のフィン高さをHf、管の最大内径をIDとした場合に、0.022{30.7×(Hc/OD)+1.13}^(−0.5)≦Hf/ID≦0.037を満たす内面溝付コルゲート管と、内面溝付コルゲート管の外側に配置される外管とを備える熱交換器が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載の熱交換器によれば、自然冷媒ヒートポンプ式給湯機のような水の流速が小さい使用形態においても熱交換器の伝熱性能を向上させることができる熱交換器用伝熱管、及び当該熱交換器用伝熱管を用いた熱交換器を得ることができる。
特開2009−174833号公報
ここで、2006年から改正省エネ法(エネルギーの使用の合理化に関する法律)が施行され、COPに代わる省エネの基準値としてAPFが採用された。この法改正により、従来のヒートポンプのみの効率評価から、貯湯ユニットを含むシステム全体の効率評価へと評価基準が変わった。
これにより、貯湯ユニット側の消費電力も低減させることで、APFを向上させるニーズが高まっている。具体的には、水管の圧力損失を低減させることで、ポンプ動力の省エネになる。そして、省エネを実現すべく、水管の更なる高性能化、及び低圧力損失化が求められている。
したがって、本発明の目的は、圧力損失を低く抑えつつ伝熱性能を向上させることのできる内面溝付コルゲート管、及び熱交換器を提供することにある。
(1)本発明は、上記課題を解決することを目的として、内周面、及び外周面を有する主管と、内周面に設けられる複数のフィンと、複数のフィンの間の複数の溝と、外周面に設けられるコルゲート溝とを備え、コルゲート溝の深さをHc、主管の外径をODとした場合に、0.04≦Hc/ODを満たし、複数のフィンの高さをHf、主管の最大内径をIDとした場合に、0.022{30.7×(Hc/OD)+1.13}^(−0.5)≦Hf/ID≦0.037を満たし、コルゲート溝のコルゲートピッチをPcとした場合に、1.1≦Pc/IDを満たす内面溝付コルゲート管が提供される。
(2)また、上記内面溝付コルゲート管において、Pc/IDが、1.1≦Pc/ID≦2.0を満たしてもよい。
(3)また、本発明は、上記課題を解決することを目的として、上記(1)又は(2)に記載の内面溝付コルゲート管を備える熱交換器が提供される。
本発明に係る内面溝付コルゲート管、及び熱交換器によれば、圧力損失を低く抑えつつ伝熱性能を向上させることのできる内面溝付コルゲート管、及び熱交換器を提供できる。
本発明の第1の実施の形態に係る内面溝付コルゲート管の構造の概要図である。 (a)は図1AのB−Bにおける断面の一部の図であり、(b)は図1AのA部分の部分拡大断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る熱交換器の構成の概要図である。 本発明の第3の実施の形態に係る熱交換器の構成の概要図である。 本発明の第4の実施の形態に係る熱交換器の構成の概要図である。 本発明の第5の実施の形態に係る熱交換器の構成の概要図である。 本発明の第6の実施の形態に係る熱交換器の構成の概要図である。 レイノルズ数Reが5000のときの、内面溝付コルゲート管のPc/IDと無次元化熱伝達率との関係(比較例1に対する無次元化熱伝達率比)を示す図である。 レイノルズ数Reが5000のときの、コルゲート管のPc/IDと圧力損失との関係(比較例1に対する管摩擦係数比)を示す図である。 レイノルズ数Reが5000のときの、Pc/IDと(無次元化熱伝達率比/圧力損失比)との関係を示す図である。
(実施の形態の要約)
内面溝付コルゲート管は、熱交換器を構成する水管として用いられる内面溝付コルゲート管であって、内周面、及び外周面を有する主管と、前記内周面に設けられる複数のフィンと、前記複数のフィンの間の複数の溝と、前記外周面に設けられるコルゲート溝とを備え、前記コルゲート溝の深さをHc、前記主管の外径をODとした場合に、0.04≦Hc/ODを満たし、前記複数のフィンの高さをHf、前記主管の最大内径をIDとした場合に、0.022{30.7×(Hc/OD)+1.13}^(−0.5)≦Hf/ID≦0.037を満たし、前記コルゲート溝のコルゲートピッチをPcとした場合に、1.1≦Pc/IDを満たす内面溝付コルゲート管である。
[第1の実施の形態]
(内面溝付コルゲート管1の構成)
図1Aは、本発明の第1の実施の形態に係る内面溝付コルゲート管の構造の概要を示し、図1Bの(a)は、図1AのB−Bにおける断面の一部を示し、図1Bの(b)は、図1AのA部分の部分拡大断面図を示す。
第1の実施の形態に係る内面溝付コルゲート管1は、例えば、自然冷媒ヒートポンプ式給湯機の水−冷媒熱交換器に用いられる伝熱管としての内面溝付コルゲート管である。内面溝付コルゲート管1は、主管10の内周面10aに複数の螺旋状の溝14を有すると共に、主管20の外周面10bに螺旋状のコルゲート溝16を有し、コルゲート溝16が設けられている外周面10bの位置に対応する主管10の内周面10aに凸部16aを有する。
具体的に内面溝付コルゲート管1は、所定の熱伝導率、所定の機械的強度を有する金属材料を用いて構成され、内周面10a及び外周面10bを有する主管10と、主管10の管軸100に対し、所定の角度(すなわち、内面溝ネジレ角)を有して内周面10aに設けられる複数のフィン12と、複数のフィン12の間に設けられる複数の溝14と、主管10の外周面10bに設けられるコルゲート溝16とを備える。なお、主管10は、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等から形成することができる。
ここで、内面溝付コルゲート管1は、コルゲート溝16の深さをHc、主管10の外径をODとした場合に、0.04≦Hc/ODを満たすと共に、複数のフィン12の高さをHf、主管10の最大内径をIDとした場合に、0.022{30.7×(Hc/OD)+1.13}^(−0.5)≦Hf/ID≦0.037を満たす。また、内面溝付コルゲート管1は、コルゲート溝16のコルゲートピッチをPcとした場合に、1.1≦Pc/IDを満たす。なお、Pc/IDは、1.1≦Pc/ID≦2.0を満たすことが好ましい。
ここで、図1A及び図1Bにおいて、「Tw」は主管10の端部の平滑部分における肉厚である(以下、この領域を「端末平滑部」と称する。)。したがって、主管10の外径「OD」は、主管10の最大内径「ID」と、主管10の断面における端末平滑部の肉厚「Tw」を2倍して算出される値との加算値に等しくなる。よって、IDはID=(OD−2×Tw)で定義することができる。なお、内面溝付コルゲート管1の端末平滑部の肉厚Twは、例えば、0.4mm≦Tw≦1.7mmである。
また、内面溝付コルゲート管1のコルゲート溝16と管軸100とのなす角をねじれ角βcとする。なお、上述の内面溝付コルゲート管1の定義から、ねじれ角βcは、0°≦βc<90°の範囲である。ねじれ角βcの範囲は、好ましくは40°≦βc≦82°である。これにより、コルゲート溝16の凸部16aを乗り越えた流体の乱流化を促進することができる。
(内面溝付コルゲート管1の製造方法)
第1の実施の形態に係る内面溝付コルゲート管1の製造方法の一例としては、主管10の内周面10aに螺旋状の連続溝を形成した後、コルゲート加工を主管10の外周面10bに施す方法が挙げられる。
具体的には、まず、連続した螺旋状の複数の溝を有するプラグを主管10に挿入する。そして、プラグが挿入された主管10からプラグを引き抜く引抜き加工を主管10に施しつつ、プラグを挿入した部分に主管10の外側から連続的に荷重を加え、プラグ形状を主管10の内面に転造して内面溝(つまり、溝14)を形成する。次に、主管10の長手方向に主管10を等速度で移動させながら外周面10bに対し、円盤状のディスクで押し込みコルゲート加工を施すことによりコルゲート溝16を形成する。このような加工方法によると、コルゲート加工が施された主管10の外周面10bは湾曲の少ない平滑面とみなすことができる。
(第1の実施の形態の効果)
第1の実施の形態に係る内面溝付コルゲート管1は、0.04≦Hc/ODと、0.022{30.7×(Hc/OD)+1.13}^(−0.5)≦Hf/ID≦0.037と、1.1≦Pc/IDとを満たすので、内面溝付コルゲート管1における圧損を大幅に低減させることができ、これにより(無次元化熱伝達率比/圧力損失比)を大幅に向上させることができる。
[第2の実施の形態]
図2は、本発明の第2の実施の形態に係る熱交換器の構成の概要を示す。
第2の実施の形態に係る熱交換器2(つまり、二重管式熱交換器)は、第1の実施の形態に係る内面溝付コルゲート管1を内管として、内管を覆う外側に外管20を備える。そして、内面溝付コルゲート管1の外表面と外管20の内表面との間に、冷媒が流れる環状路が設けられる。
[第3の実施の形態]
図3は、本発明の第3の実施の形態に係る熱交換器の構成の概要を示す。
第3の実施の形態に係る熱交換器3(つまり、三重管式熱交換器)は、第1の実施の形態に係る内面溝付コルゲート管1を内管として、内管の外側に漏洩検知部(つまり、漏洩検知溝32)が形成されるように、平滑管からなる漏洩検知管30が内管を覆う外側に配置される。また、漏洩検知管30を覆う外側に外管20が配置され、漏洩検知管30と外管20との間に、冷媒が流れる環状路が設けられる。
[第4の実施の形態]
図4は、本発明の第4の実施の形態に係る熱交換器の構成の概要を示す。
第4の実施の形態に係る熱交換器4は、第2の実施の形態に係る熱交換器2とは、コルゲート外管の形状が異なる点を除き、第2の実施の形態に係る熱交換器2と略同一の構成及び機能を備える。よって、相違点を除き詳細な説明は省略する。
熱交換器4が備えるコルゲート外管40は、コルゲート溝42を外表面に有する。したがって、コルゲート外管40の可撓性を向上させることができる。
[第5の実施の形態]
図5は、本発明の第5の実施の形態に係る熱交換器の構成の概要を示す。
第5の実施の形態に係る熱交換器5は、第3の実施の形態に係る熱交換器3とは、コルゲート外管の形状が異なる点を除き、第3の実施の形態に係る熱交換器3と略同一の構成及び機能を備える。よって、相違点を除き詳細な説明は省略する。
熱交換器5が備えるコルゲート外管50は、コルゲート溝52を外表面に有する。したがって、コルゲート外管50の可撓性を向上させることができる。
[第6の実施の形態]
図6は、本発明の第6の実施の形態に係る熱交換器の構成の概要を示す。
第6の実施の形態に係る熱交換器6は、第1の実施の形態に係る内面溝付コルゲート管1の外周面10bに設けられているコルゲート溝16に沿って、冷媒流通用の螺旋状伝熱管60が巻き付けられて構成される。なお、必要に応じて、コルゲート溝16と螺旋状伝熱管60とをロウ付け等で固着することもできる。
熱交換器6においては、内面溝付コルゲート管1の内を流れる水と、内面溝付コルゲート管1の外周に接触する螺旋状伝熱管60の内を流れる冷媒との間で熱が交換される。コルゲート溝16に沿って螺旋状伝熱管60を巻き付けることで、第1の実施の形態に係る内面溝付コルゲート管1が奏する効果に加え、内面溝付コルゲート管1と螺旋状伝熱管60との有効接触面積(つまり、有効伝熱面積)を増大させることができる。
以上のように、第1の実施の形態に係る内面溝付コルゲート管1乃至第6の実施の形態に係る熱交換器によれば、自然冷媒ヒートポンプ式給湯機の水−冷媒熱交換器において、同等の圧力損失のまま、伝熱性能を向上させることができる。
実施例1及び実施例2、並びに比較例1及び比較例2に係る内面溝付コルゲート管を作製した。実施例1及び実施例2、並びに比較例1及び比較例2に係る内面溝付コルゲート管の構成を表1に示す。
Figure 2012077917
実施例1及び実施例2、並びに比較例1及び比較例2に係る伝熱管のいずれも、主管の材質としてリン脱酸銅を用いた。そして、比較例1〜2及び実施例1〜2は全て、主管の外径(OD)を12.7mmにした。なお、比較例1は内面溝が設けられていないコルゲート管であり、比較例2及び実施例1〜2は同形状の内面溝を有する一方で、コルゲートピッチPcが異なる内面溝付コルゲート管である。
ここで、伝熱性能を評価するために一般的によく用いられている無次元化熱伝達率で各内面溝付コルゲート管の特性を評価した。すなわち、無次元化熱伝達率は流体の物性の影響を相殺するために、ヌセルト数Nuをプラントル数Prの0.4乗で除したものと定義される(無次元化熱伝達率a:Nu/Pr0.4)。
またNuは、管内熱伝達率をα、円管の相当直径をD、水の熱伝導率をλとすると、1/α=D/Nu・λで定義され、伝熱性能の指標として用いられる。更に、ヌセルト数Nu及びプラントル数Prは管内を流れる水の質量流量、温度変化、及び圧力により決定される無次元数である。実施例では、この無次元化熱伝達率aを評価に用いた。すなわち、比較例1の内面溝が設けられていないコルゲート管の無次元化熱伝達率aに対する比較例2及び実施例1〜2の無次元化熱伝達率aの比を性能の指標とした。同様にして、比較例の圧力損失に対する実施例の圧力損失の比を圧力損失の指標とした。
(実施例及び比較例に係るコルゲート管の無次元化熱伝達率と圧力損失の評価)
図7は、レイノルズ数Reが5000のときの、内面溝付コルゲート管のPc/IDと無次元化熱伝達率との関係(比較例1に対する無次元化熱伝達率比)を示す。
すなわち、レイノルズ数Reが5000のとき、横軸に比較例2及び実施例1〜2の内面溝付コルゲート管のPc/ID、縦軸に比較例2及び実施例1〜2の、比較例1の内面溝が設けられていないコルゲート管に対する無次元化熱伝達率比を示す。ここで、レイノルズ数Reを5000に設定した理由は、実際に内面溝付コルゲート管が熱交換器に用いられる際には、レイノルズ数Reが1000程度から9000程度まで連続的に変化するので、実施例においては中間値であるレイノルズ数Reを5000とした。
図8は、レイノルズ数Reが5000のときの、コルゲート管のPc/IDと圧力損失との関係(比較例1に対する管摩擦係数比)を示す。
すなわち、レイノルズ数Reが5000のとき、横軸に比較例2及び実施例1〜2の内面溝付コルゲート管のPc/ID、縦軸に比較例2及び実施例1〜2の、比較例1の内面溝が設けられていないコルゲート管に対する圧力損失比を示す。ここで、圧力損失は図1Aに示される内面溝付コルゲート管1の両端部において差圧計を用いて測定することができる。
図7から明らかなように、Pc/IDが増加するにつれて無次元化熱伝達率比は減少している。これは、単位長さあたりのコルゲート数が減少することにより、内面溝付コルゲート管の内面におけるコルゲート溝による水流に対する撹拌効果が薄れるためである。
また、図8では、図7と同様にPc/IDが増加するにつれて圧力損失比も減少している。これは、単位長さあたりのコルゲート数減少により表面粗さも減少するためである。ここで、管摩擦係数とは、ΔP=λ×L/de×(ρ×v2)/2の関係式で規定される無次元数λであり、その大きさは管内面の表面粗さに起因する。なお、ΔPは伝熱管の圧力損失、Lは伝熱管長さ、deは伝熱管の相当直径(4×流路面積/濡れ縁長さ)、ρは流体の密度、vは流体の流速である。
図9は、レイノルズ数Reが5000のときの、Pc/IDと(無次元化熱伝達率比/圧力損失比)との関係を示す。
図9から明らかなように、Pc/ID≧1.1のときに、実施例に係る内面溝付コルゲート管の(無次元化熱伝達率比/圧力損失比)は100%を超えている。したがって、比較例1に対して実施例に係る内面溝付コルゲート管の性能が優れていることが分かる。更に、1.1≦Pc/ID≦2.0においては、実施例に係る内面溝付コルゲート管の無次元化熱伝達率比も100%以上となり、実際に熱交換器として使用する際にはより望ましいといえる。
実施例1及び実施例2において、コルゲートピッチPcが大きくなった場合に(無次元化熱伝達率比/圧力損失比)が100%を超える理由について以下に説明する。
まず、内面溝付コルゲート管の伝熱促進効果は、主管内を流れる水がコルゲートによる主管内の凸部を乗り越えて乱流化し、内周面の溝により表面積が増加したコルゲート溝で挟まれる領域(複数の凸部の間)に接触することに起因する。この伝熱促進効果は、コルゲートピッチPcが大きくなるほど、つまり、内面溝付コルゲート管の単位長さあたりの圧力損失が小さくなるにしたがいコルゲート溝で挟まれる領域の粘性底層が増加して、フィン高さ方向の有効伝熱面積は減少することにより減少する。
一方、コルゲート溝で挟まれる領域の面積が増加すると、コルゲート溝16によって生じる主管の内側の凸部を水が乗り越えて乱流化した後に、当該水が接触する水流方向の有効伝熱面積は増加する。
これにより、本実施例においては、コルゲートピッチPcが大きくなった場合でも、粘性底層の増加によるフィンの高さ方向の有効伝熱面積の減少分を、水流方向の有効伝熱面積の増大によりカバーできるため、圧力損失比の低下に比べて無次元化熱伝達率比は大きく低下しなかった。したがって、本実施例においては、コルゲートピッチPcが大きくなった場合に(無次元化熱伝達率比/圧力損失比)を向上させることができる。
更に、発明者らは、3000≦Re≦7000においてもPc/ID≧1.1のときに、(無次元化熱伝達率比/圧力損失比)が比較例1を上回ることを確認している。
以上、本発明の実施の形態及び実施例を説明したが、上記に記載した実施の形態及び実施例は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態及び実施例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
1 内面溝付コルゲート管
2、3、4、5、6 熱交換器
10 主管
10a 内周面
10b 外周面
12 フィン
14 溝
16 コルゲート溝
16a 凸部
20 外管
30 漏洩検知管
32 漏洩検知溝
40 コルゲート外管
42 コルゲート溝
50 コルゲート外管
52 コルゲート溝
60 螺旋状伝熱管
100 管軸

Claims (3)

  1. 内周面、及び外周面を有する主管と、
    前記内周面に設けられる複数のフィンと、
    前記複数のフィンの間の複数の溝と、
    前記外周面に設けられるコルゲート溝と
    を備え、
    前記コルゲート溝の深さをHc、前記主管の外径をODとした場合に、0.04≦Hc/ODを満たし、
    前記複数のフィンの高さをHf、前記主管の最大内径をIDとした場合に、0.022{30.7×(Hc/OD)+1.13}^(−0.5)≦Hf/ID≦0.037を満たし、
    前記コルゲート溝のコルゲートピッチをPcとした場合に、1.1≦Pc/IDを満たす内面溝付コルゲート管。
  2. 前記Pc/IDが、1.1≦Pc/ID≦2.0を満たす請求項1に記載の内面溝付コルゲート管。
  3. 請求項1又は2に記載の内面溝付コルゲート管を備える熱交換器。
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