JP4955848B2 - 電子素子用基板製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子素子用基板およびその製造装置に係り、特に、プラズマ成膜により半導体装置を製造する際等に用いて好適な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
活性多結晶シリコンからなる半導体層を持つ半導体装置の一例として、従来の薄膜トランジスタの一構造例を図40に示す。
【0003】
この薄膜トランジスタは、絶縁性のガラス基板101上に形成したチャネル生成部102の両側をソース領域部103とドレイン領域部104とで挟んで構成した活性多結晶シリコンからなる半導体層112を設けている。半導体層112を含む基板101全面上に二酸化シリコンからなるゲート絶縁層106と、ゲート絶縁層106を介して、チャネル生成部102と対峙したゲート電極107とが設けられている。ゲート電極107およびゲート絶縁層106を覆って二酸化シリコンからなる保護膜108が設けられ、この保護膜108およびゲート絶縁層106を貫通して形成したコンタクトホール109を通して、ソース領域103およびドレイン領域104に各々接続するソース電極110およびドレイン電極111が保護膜108上に設けられている。
【0004】
このような薄膜トランジスタの半導体装置を製造する際には、ガラス基板101上に形成された半導体層112を覆うように、ゲート絶縁層106および保護膜108を、プラズマ処理装置内でプラズマCVD成膜法により成膜する。
ここで、プラズマCVD成膜法等のプラズマ処理は、一対の電極を処理室内に有するようなプラズマ処理装置を用いて行う。
このプラズマ処理は、モノシラン等の成膜性ガスと非成膜性のキャリヤガスとの混合ガス雰囲気中で、一方の電極であるプラズマ励起電極に周波数100MHz程度の高周波電力を供給するとともに、他方の電極であるサセプタ電極に支持された、基板101にも周波数50Hzないし1.6MHz程度の高周波電力を供給することによりプラズマを発生させて行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
最近、配線層に銅(Cu)を採用することが検討されているが、電気抵抗率が低い銅を使用することにより、配線の電気抵抗に起因する配線遅延を防止することができ素子内における信号伝達速度が向上し、結果的に処理速度を向上することができる。このため、上述したような薄膜トランジスタにおいても、処理速度を向上するために、配線層に銅(Cu)を採用することが検討されている。
しかし、この場合においては、Cuと二酸化シリコン(SiO2 )との界面つまり、ゲート電極107とゲート絶縁層106との界面、および、ゲート電極107と保護膜108との界面において、二酸化シリコン中へのCuの拡散や、この界面における粗さ(roughness)の増加という、銅を採用したことを原因とする現象が発生する可能性がある。これにより、銅電極の抵抗の増加、耐圧の低下、および、界面特性の低下によるトランジスタ特性の劣化が発生するという問題があった。
このような問題を解決するために、Cuと二酸化シリコンとの界面部分にCr,Ti,TiNx 等からなる拡散等を防止するための膜を成膜することが考えられるが、このような手段を採用した場合には、製造工程上、これらの膜を成膜し、エッチング等をおこなうという手間が生じ、工程が複雑になるとともに、製造コストが増加してしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、以下の目的を達成しようとするものである。
▲1▼ 銅配線と隣接膜との元素の相互拡散を防止すること。
▲2▼ 素子特性の低減を防止してデバイスの安定性を向上し、銅配線の適用を可能とすること。
▲3▼ 同時に、製造工程を増加することなく、製造コストの増加を防止すること。
▲4▼ 上記のような電子素子用基板の製造装置を提供すること。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子素子用基板は、表面が絶縁性である基板上に銅配線が設けられ、該銅配線表面に酸化シリコン窒化物絶縁膜を介して二酸化シリコン絶縁膜が形成されていることにより上記課題を解決した。
銅配線と二酸化シリコン絶縁膜との間に、拡散等防止膜としての酸化シリコン窒化物絶縁膜が存在することにより、銅配線と二酸化シリコン絶縁膜との界面における特性を維持することができる。特に、ボトムゲート型TFTにおけるゲート電極付近の構造等に適応することができる。
【0008】
本発明の電子素子用基板は、表面が絶縁性である基板上に銅配線が設けられ、該銅配線表面に窒化シリコン絶縁膜を介して二酸化シリコン絶縁膜が形成されていることにより上記課題を解決した。
銅配線と二酸化シリコン絶縁膜との間に、拡散等防止膜としての窒化シリコン絶縁膜が存在することにより、銅配線と二酸化シリコン絶縁膜との界面における特性を維持することができる。特に、ボトムゲート型TFTにおけるゲート電極付近の構造等に適応することができる。
【0009】
本発明の電子素子用基板は、表面が絶縁性である基板上に銅配線が設けられ、該銅配線表面に銅シリサイド膜を介して二酸化シリコン絶縁膜が形成されていることにより上記課題を解決した。
銅配線と二酸化シリコン絶縁膜との間に、拡散等防止膜としての銅シリサイド膜が存在することにより、銅配線と二酸化シリコン絶縁膜との界面における特性を維持することができる。特に、ボトムゲート型TFTにおけるゲート電極付近の構造等に適応することができる。
【0010】
本発明の電子素子用基板は、基板上に形成された二酸化シリコン絶縁膜表面に、酸化シリコン窒化物絶縁膜を介して銅配線が設けられていることにより上記課題を解決した。
銅配線と二酸化シリコン絶縁膜との間に、拡散等防止膜としての酸化シリコン窒化物絶縁膜が存在することにより、銅配線と二酸化シリコン絶縁膜との界面における特性を維持することができる。特に、トップゲート型TFTにおけるゲート電極付近の構造等に適応することができる。
【0011】
本発明の電子素子用基板は、基板上に形成された二酸化シリコン絶縁膜表面に、窒化シリコン絶縁膜を介して銅配線が設けられていることにより上記課題を解決した。
銅配線と二酸化シリコン絶縁膜との間に、拡散等防止膜としての窒化シリコン絶縁膜が存在することにより、銅配線と二酸化シリコン絶縁膜との界面における特性を維持することができる。特に、トップゲート型TFTにおけるゲート電極付近の構造等に適応することができる。
【0012】
本発明の電子素子用基板製造装置は、真空室内に保持した基板上に窒化シリコン絶縁膜あるいは酸化シリコン窒化物絶縁膜をプラズマCVD成膜法により形成する工程と、次いで、該窒化シリコン絶縁膜あるいは酸化シリコン窒化物絶縁膜表面に、前記真空室内においてプラズマを生成させたままの状態で成膜反応ガスを切り換えることにより連続して二酸化シリコン絶縁膜をプラズマCVD成膜法により形成する工程と、を行わせる制御部を有することにより上記課題を解決した。
これにより、拡散等防止膜としての窒化シリコン絶縁膜あるいは酸化シリコン窒化物絶縁膜と、二酸化シリコン絶縁膜とを連続して形成することが可能であり、プラズマを生成したまま、ガスフローの制御のみで工程数を増加することなく、銅配線と二酸化シリコン絶縁膜との界面における特性を維持することができる。
特に、活性多結晶シリコン膜の形成された基板を覆う二酸化シリコン絶縁膜に銅配線が形成され、拡散等防止膜としての窒化シリコン絶縁膜あるいは酸化シリコン窒化物絶縁膜と、二酸化シリコン絶縁膜とを連続して形成し、トップゲート型TFTにおけるゲート電極付近の構造等に適応することができる。
また、銅配線の形成された基板に、拡散等防止膜としての窒化シリコン絶縁膜あるいは酸化シリコン窒化物絶縁膜と、二酸化シリコン絶縁膜とを連続して成膜し、この上に活性多結晶シリコン膜を形成することが可能であり、ボトムゲート型TFTにおけるゲート電極付近の構造等に適応することができる。
【0013】
本発明の電子素子用基板製造装置は、真空室内に保持した基板上に設けられた銅配線表面を、亜酸化窒素ガスまたはアンモニアガス雰囲気中に曝すことにより、前記銅配線表面を窒化し該表面に銅窒化物を形成する工程と、次いで、該銅窒化物表面に酸化雰囲気中で二酸化シリコン絶縁膜をプラズマCVD成膜法により連続して成膜することにより前記銅配線と前記二酸化シリコン絶縁膜との間に酸化シリコン窒化物絶縁膜を形成する工程と、を行わせる制御部を有することにより上記課題を解決した。
これにより、銅配線に、拡散等防止膜である酸化シリコン窒化物絶縁膜と、二酸化シリコン絶縁膜とを連続して形成することが可能である。特に、ガスフローの制御のみで、銅配線表面窒化工程と、窒化銅配線表面および二酸化シリコン絶縁膜の界面における拡散により酸化シリコン窒化物絶縁膜を形成する工程と、を連続して行い、工程数を増加することなく、銅配線と二酸化シリコン絶縁膜との界面における特性を維持することができる。
特に、基板上の銅配線に、銅窒化物を形成し、これと連続して拡散等防止膜としての酸化シリコン窒化物絶縁膜および二酸化シリコン絶縁膜を形成することが可能であり、ボトムゲート型TFTにおけるゲート電極付近の構造等に適応することができる。
【0014】
本発明の電子素子用基板製造装置は、真空室内に保持した基板上に設けられた銅配線表面に、シランガスのプラズマ処理を施すことにより銅シリサイド膜を形成する工程と、次いで、該銅シリサイド膜表面に、前記真空室内においてプラズマを生成させたままの状態で成膜反応ガスを切り換えることにより連続して二酸化シリコン絶縁膜をプラズマCVD成膜法により形成する工程と、を行わせる制御部を有することにより上記課題を解決した。
これにより、基板上の銅配線に、拡散等防止膜としての銅シリサイド膜と、二酸化シリコン絶縁膜とを連続して形成することが可能であり、プラズマを生成させた状態で、ガスフローの制御のみで工程数を増加することなく、銅配線と二酸化シリコン絶縁膜との界面における特性を維持することができる。特に、基板上の銅配線に、拡散等防止膜としての銅シリサイド膜と、二酸化シリコン絶縁膜とを連続して形成し、この上に活性多結晶シリコン膜を形成することが可能であり、ボトムゲート型TFTにおけるゲート電極付近の構造等に適応することができる。
【0015】
本発明の電子素子用基板製造装置は、真空室内に保持した基板上に設けられた銅配線表面に、該基板をシランガス雰囲気中に曝すことにより銅シリサイド膜を形成する工程と、次いで、前記真空室内においてプラズマを生成し、前記銅シリサイド膜表面にプラズマCVD成膜法により連続して二酸化シリコン絶縁膜を成膜する工程と、を行わせる制御部を有することにより上記課題を解決した。
これにより、銅配線表面の拡散等防止膜としての銅シリサイド膜と、二酸化シリコン絶縁膜とを連続して形成することが可能であり、ガスフローの制御のみで工程数を増加することなく、銅配線と二酸化シリコン絶縁膜との界面における特性を維持することができる。
特に、基板上に形成された銅配線に、拡散等防止膜としての銅シリサイド膜と二酸化シリコン絶縁膜とを連続してし、この上に活性多結晶シリコン膜を形成することが可能であり、ボトムゲート型TFTにおけるゲート電極付近の構造等に適応することができる。
【0016】
本発明の電子素子用基板製造装置は、真空室内に保持した基板上に二酸化シリコン絶縁膜をプラズマCVD成膜法により形成する工程と、次いで、該二酸化シリコン絶縁膜表面に、前記真空室内においてプラズマを生成させたままの状態で成膜反応ガスを切り換えることにより連続して窒化シリコン絶縁膜あるいは酸化シリコン窒化物絶縁膜をプラズマCVD成膜法により形成する工程と、を行わせる制御部を有することにより上記課題を解決した。
これにより、二酸化シリコン絶縁膜と、拡散等防止膜としての窒化シリコン絶縁膜あるいは酸化シリコン窒化物絶縁膜とを連続して形成することが可能であり、プラズマを生成した状態で、ガスフローの制御のみで工程数を増加することなく、銅配線と二酸化シリコン絶縁膜との界面における特性を維持することができる。
特に、活性多結晶シリコン膜の形成された基板に、二酸化シリコン絶縁膜と拡散等防止膜としての窒化シリコン絶縁膜あるいは酸化シリコン窒化物絶縁膜とを連続して形成し、この上に銅配線を形成することが可能であり、トップゲート型TFTにおけるゲート電極付近の構造等に適応することができる。
【0017】
本発明の電子素子用基板製造装置は、真空室内に保持した基板上に二酸化シリコン絶縁膜をプラズマCVD成膜法により形成する工程と、次いで、前記真空室内においてプラズマが生成しない状態で、亜酸化窒素ガスまたはアンモニアガス雰囲気中に二酸化シリコン絶縁膜が形成された前記基板を曝すことにより、前記二酸化シリコン絶縁膜表面を窒化し該表面に酸化シリコン窒化物絶縁膜を形成する工程と、を行わせる制御部を有することにより上記課題を解決した。
これにより、基板上に形成した二酸化シリコン絶縁膜と、拡散等防止膜としての酸化シリコン窒化物絶縁膜とを連続して形成することが可能であり、ガスフローの制御のみで工程数を増加することなく、銅配線と二酸化シリコン絶縁膜との界面における特性を維持することができる。
特に、活性多結晶シリコン膜の形成された基板に、二酸化シリコン絶縁膜と拡散等防止膜としての酸化シリコン窒化物絶縁膜とを連続して成膜し、この上に銅配線を形成形成することが可能であり、トップゲート型TFTにおけるゲート電極付近の構造等に適応することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電子素子用基板およびその製造装置の第1実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は本実施形態における電子素子用基板を示す正断面図であり、図において、符号1は基板、6はゲート絶縁膜(二酸化シリコン絶縁膜)、7はゲート電極(銅配線)、Bは酸化シリコン窒化物絶縁膜である。
本実施形態における薄膜トランジスタ(電子素子用基板)は、いわゆるトップゲート型TFTとされ、図1に示すように、ガラス等からなる透明な絶縁性基板1上に形成したチャネル生成部2の両側をソース領域部3とドレイン領域部4とで挟んで構成した活性多結晶シリコンからなる半導体膜12が設けられている。ここでチャネル生成部2は、不純物を含まない活性多結晶シリコン膜である。ソース領域部3およびドレイン領域部4はリン元素が活性多結晶シリコン中に注入された低抵抗半導体膜である。
【0019】
この半導体膜12を含む前記基板1上に、二酸化シリコン(SiO2 )からなるゲート絶縁膜6を介して酸化シリコン窒化物(SiON)からなる酸化シリコン窒化物絶縁膜Bが設けられており、また、ゲート電極7がこの酸化シリコン窒化物絶縁膜Bおよびゲート絶縁膜6を介してチャネル生成部2と対峙する位置に設けられている。ゲート電極7を形成する材料としては、抵抗値が低い金属として銅(Cu)を用いると、配線の電気抵抗に起因する配線遅延を防止することができ望ましい。
【0020】
ゲート絶縁膜6およびゲート電極7の上には、酸化シリコン窒化物(SiON)からなる酸化シリコン窒化物絶縁膜Cを介して二酸化シリコン(SiO2 )からなる保護膜8が設けられている。
ソース領域部3およびドレイン領域部4に、各々ソース電極10およびドレイン電極11とが接続されている。ソース電極10およびドレイン電極11は、クロム、モリブデンあるいはタングステン等がn+ 多結晶シリコン膜との良好な接続を得て望ましい。ソース電極10およびドレイン電極11は、酸化シリコン窒化物絶縁膜B、ゲート絶縁膜6および保護膜8に形成されたコンタクトホール9を通して、それぞれソース領域3およびドレイン領域4と接続している。
【0021】
次に本実施形態における電子素子用基板の製造方法を説明する。
図2ないし図8は本実施形態における製造工程を説明するための正断面図である。
絶縁性基板1上に、水素ガスとシランガスを用いてプラズマCVD成膜法によりアモルファスシリコン膜を成膜し、レーザアニールによりこのアモルファスシリコン膜を結晶化して活性多結晶シリコン膜を形成する。この活性多結晶シリコン膜にフォトリソ加工およびエッチング加工を施して、図2に示す半導体膜12を形成する。
【0022】
図3に示すように、半導体膜12表面を覆うよう、基板1の全面に二酸化シリコンからなるゲート絶縁膜6をプラズマCVD成膜法により成膜し、次いで、図4に示すように、このゲート絶縁膜6上に、連続して酸化シリコン窒化物絶縁膜BをプラズマCVD成膜法により成膜する。
【0023】
ここで、このゲート絶縁膜6および酸化シリコン窒化物絶縁膜Bを連続して成膜するプラズマ処理は、図9に示すようなプラズマ処理装置(電子素子用基板製造装置)20を用いて連続して行う。
【0024】
図9は本発明における電子素子用基板製造装置を示す模式説明図であり、図において、符号21はプラズマ励起電源、符号22はプラズマ励起電極、符号23はバイアス電源、符号24はサセプタ電極、25はプラズマ処理室(真空室)を各々示す。
【0025】
このプラズマ処理装置20は、図9に示すように、内部を真空雰囲気に維持することの可能なプラズマ処理室25と、プラズマ処理室25内にプラズマを発生するためのプラズマ励起電極22およびサセプタ電極24と、これらの電極22,23に所定の周波数の高周波電力を供給するプラズマ励起電源21およびバイアス電源23と、サセプタ電極24に載置された基板1を加熱する図示しない加熱手段と、プラズマ処理室25内部にガス導入管26を介して所望のガスを供給するガス供給手段27と、これに対応してプラズマ処理室25内の排気を行うガス排気手段28と、加熱手段,プラズマ励起電源21,バイアス電源23,ガス供給手段27,ガス排気手段28等、このプラズマ処理装置20の各部を制御する制御部29とを有する構造とされる。
【0026】
ここで、まず、プラズマ処理装置20に設けた一対のプラズマ励起電極22,サセプタ電極24のうち、サセプタ電極24に基板1を載置する。次に、制御部29によって制御された図示しない加熱手段によって、サセプタ電極24に載置された基板1を、例えば300℃とされる、所定の温度まで加熱する。
【0027】
基板1が所望の温度に加熱された後、この温度に基板1を維持した状態で、制御部29によりガス供給手段27およびガス排気手段28を制御して、プラズマ処理室25内が所望の圧力となるよう排気処理しながら、プラズマ処理室25内の圧力を前記所望の圧力に保持しつつ、前記プラズマ処理装置内に成膜反応ガスを供給する。
図10は、本実施形態におけるプラズマ処理室25内に供給するガスフローおよびRF電力供給を示すタイムチャートである。
【0028】
ここで、成膜反応ガスとしては、少なくともモノシラン、ジシラン等を含んでいるとともに、亜酸化窒素等を含んでいることが望ましく、例えば、水素(H2 )と亜酸化窒素(N2O )、モノシラン(SiH4 )、キャリヤーガスとしてのヘリウム(He)からなるものとされる。
このとき、例えば、成膜反応ガスの流量として、
2O /H2 /SiH4 /He=50/100/10/300sccm
の条件とすることが可能である。
【0029】
この状態で、制御部29によりプラズマ励起電源21およびバイアス電源23を制御して、図10に示すガスフローに従って、時刻t0 においてプラズマ励起電極22およびサセプタ電極24に高周波電力を供給してプラズマ処理装置20のプラズマ処理室25内にプラズマを励起する。
これにより、銅からなるゲート電極7を、SiH4 、H2 、N2O からなる成膜反応ガス雰囲気中に曝した状態で、プラズマ励起電極22に周波数100MHz程度の高周波電力を供給するとともに、基板1にも周波数50kHzないし1.6MHzの高周波電力を供給することによりプラズマ処理を行い、図3に示すように、基板1表面およびゲート電極7表面にの全面に二酸化シリコン(SiO2 )からなるゲート絶縁膜6が成膜される。
【0030】
所定の膜厚までゲート絶縁膜6が成膜された状態で、制御部29によりガス供給手段27およびガス排気手段28を制御して、プラズマ処理室25内が例えば200Paとされる所望の圧力に保持するよう排気処理しながら、図10に示すガスフローに従って、時刻t1 において前記プラズマ処理室25内に供給する成膜反応ガスを切り換える。
ここで、成膜反応ガスとしては、少なくともモノシラン、ジシラン等を含んでいるとともに窒化物雰囲気とすることが望ましく、例えば、亜酸化窒素(N2O )、アンモニア(NH3 )、モノシラン(SiH4 )、および、キャリヤーガスとしてのヘリウムガス(He)からなるものとされる。
このとき、例えば、成膜反応ガスの流量として、
2O /NH3 /SiH4 /He=50/100/10/300sccm
とすることが可能である。
【0031】
プラズマ処理室25内にプラズマを励起した状態で、供給するガスを切り換えることにより、NH3 とN2O にモノシランガス(SiH4 )とからなる成膜反応ガス雰囲気中で、プラズマ励起電極22に周波数100MHz程度の高周波電力を供給するとともに、基板1にも周波数50kHzないし1.6MHzの高周波電力を供給し、合計供給電力を600Wとすることによりプラズマ処理を行う。
これにより、二酸化シリコン(SiO2 )からなる前記ゲート絶縁膜6表面においては、酸化シリコン窒化物(SiON)からなる酸化シリコン窒化物絶縁膜Bが成膜される。
【0032】
次いで、この酸化シリコン窒化物絶縁膜B上にゲート電極となる導電体膜(銅膜)をスパッタ成膜法により成膜した後、フォトリソ加工およびエッチング加工により不要部分を除去し、図5に示すようゲート電極7を形成する。
次いでゲート電極7の上方からリン、砒素等の不純物のイオンを半導体膜12に注入することにより、半導体膜12のゲート電極7の下方を除いた領域をn+ 型シリコン膜とし、ソース領域部3およびドレイン領域部4を図6に示すように各々形成する。ここで半導体膜12の中央部で不純物イオンが注入されなかった領域がチャネル生成部2となる。
その後、図7に示すように、ゲート電極7を覆うように基板1全面に酸化シリコン窒化物絶縁膜Cおよび保護膜8を形成する。
【0033】
以後、基板1全面の保護膜8、酸化シリコン窒化物絶縁膜C、酸化シリコン窒化物絶縁膜Bおよびゲート絶縁膜6をフォトリソ加工およびエッチング加工によりパターニングして、図8に示すようなソース領域部3およびドレイン領域部4に各々達するコンタクトホール9を形成する。次いで全面に導電体膜を成膜しパターニングして、図1に示すようなソース電極10およびドレイン電極11をそれぞれ形成する。
以上の工程により図1に示した薄膜トランジスタが完成する。
【0034】
本実施形態においては、真空室25内に保持した基板1上に二酸化シリコン絶縁膜6をプラズマCVD成膜法により形成する工程と、次いで、該二酸化シリコン絶縁膜6表面に、前記真空室25内においてプラズマを生成させたままの状態で成膜反応ガスを切り換えることにより連続して酸化シリコン窒化物絶縁膜BをプラズマCVD成膜法により形成する工程とを行い、銅配線7とゲート絶縁膜6との間に、拡散等防止膜としての酸化シリコン窒化物絶縁膜Bを存在させることにより、この界面における特性を維持することができる。
また、これにより、二酸化シリコン絶縁膜6と、拡散等防止膜としての酸化シリコン窒化物絶縁膜Bとを連続して形成することが可能であり、ガスフローの制御のみで工程数を増加することなく、銅配線7とゲート絶縁膜6との界面における特性を維持することができる。
【0035】
以下、本発明に係る電子素子用基板およびその製造装置の第2実施形態を、図面に基づいて説明する。
本実施形態において、図1ないし図8に示す第1実施形態と異なる箇所は、酸化シリコン窒化物絶縁膜Bの成膜方法に関する点である。これ以外で、略同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略する。
【0036】
図11,図12は本実施形態における製造工程を説明するための正断面図、図13は、本実施形態におけるプラズマ処理室25内に供給するガスフローおよびRF電力供給を示すタイムチャートである。
【0037】
本実施形態における電子素子用基板の製造方法を説明する。
本実施形態の製造方法においては、図2に示す第1実施形態と同様に、絶縁性基板1上に、半導体膜12を形成する。
その後、図11,図12に示すように、半導体膜12表面を覆うよう、基板1の全面に二酸化シリコンからなるゲート絶縁膜6および酸化シリコン窒化物絶縁膜Bを連続して成膜する。
この処理は、前述した第1実施形態と同様に、図9に示すようなプラズマ処理装置(電子素子用基板製造装置)20を用いて連続して行う。
【0038】
ここで、まず、プラズマ処理装置20に設けた一対のプラズマ励起電極22,サセプタ電極24のうち、サセプタ電極24に基板1を載置する。次に、制御部29によって制御された加熱手段によって、サセプタ電極24に載置された基板1を所定の温度まで加熱する。
【0039】
基板1が所望の温度に加熱された後、この温度に基板1を維持した状態で、制御部29によりガス供給手段27およびガス排気手段28を制御して、プラズマ処理装置20のプラズマ処理室25内が所望の圧力に保持するよう排気処理しながら、前記プラズマ処理装置20内に成膜反応ガスを供給する。
ここで、成膜反応ガスとしては、少なくともモノシラン、ジシラン等を含んでいることが望ましく、例えば、亜酸化窒素(N2O )、水素(H2 )、モノシラン(SiH4 )、および、キャリヤーガスとしてのヘリウムガス(He)からなるものとされる。
これらの成膜反応ガスの流量は、例えば、
2O /H2 /SiH4 /He=50/100/10/300sccm
とされる。
【0040】
この状態で、図13に示すガスフローに従って、時刻t2 において制御部29によりプラズマ励起電源21およびバイアス電源23を制御して、プラズマ励起電極22に周波数100MHz程度の高周波電力を供給するとともに、基板1にも周波数50kHzないし1.6MHzの高周波電力を供給し、合計供給電力を600Wとして、プラズマ処理室25内にプラズマを励起して、プラズマ処理を行い、図11に示すように、半導体膜12を覆うよう基板1の全面に二酸化シリコン(SiO2 )からなる二酸化シリコン膜61を成膜する。
【0041】
ここで、成膜される二酸化シリコン膜61の膜厚は、ゲート絶縁膜6の膜厚と酸化シリコン窒化物絶縁膜Bの膜厚とを合計した膜厚に略等しく設定される。
所定の膜厚まで二酸化シリコン膜61が成膜された状態で、制御部29によりガス供給手段27およびガス排気手段28を制御して、図13に示すガスフローに従って、時刻t3 において前記プラズマ処理室25内に供給する成膜反応ガスを切り換えるとともに、制御部29によりプラズマ励起電源21およびバイアス電源23を制御してプラズマの発生を停止する。
【0042】
ここで、切り換えた成膜反応ガスとしては、モノシラン、ジシラン等を含んでいないことが望ましく、また、少なくとも亜酸化窒素、アンモニア、窒素のいずれか一種、または、これらの混合物を含んでいることが望ましく、例えば、水素(H2 )と亜酸化窒素(N2O )からなるものとされる。
プラズマ処理室25内に励起したプラズマをなくした状態で、供給するガスを切り換えることにより、H2 とN2O とからなる成膜反応ガス雰囲気中で、二酸化シリコン膜6’表面の窒化処理を行う。
【0043】
ここで、窒化反応ガスの流量は、例えば、
2O /H2 /He=50/100/300sccm
に設定される。
これにより、前記二酸化シリコン膜6’表面においては、図12に示すように、酸化シリコン窒化物(SiON)からなる酸化シリコン窒化物絶縁膜Bが連続して形成される。所定の膜厚まで酸化シリコン窒化物絶縁膜Bが形成されたら、図13に示すガスフローに従って、成膜反応性ガスの供給を停止する。
【0044】
次いで、この酸化シリコン窒化物絶縁膜B上にゲート電極となる導電体膜(銅膜)をスパッタ成膜法により成膜した後、フォトリソ加工およびエッチング加工により不要部分を除去し、図5に示す第1実施形態と同様にして、ゲート電極7を形成する。
ゲート電極7の上方からリン、砒素等の不純物のイオンを半導体膜12に注入することにより、半導体膜12のゲート電極7の下方を除いた領域をn+ 型シリコン膜とし、ソース領域部3およびドレイン領域部4を図6に示すように各々形成する。ここで半導体膜12の中央部で不純物イオンが注入されなかった領域がチャネル生成部2とする。図7に示す第1実施形態と同様に、ゲート電極7表面に酸化シリコン窒化物絶縁膜Cおよび保護膜8を形成する。
【0045】
以後、基板1全面の保護膜8、酸化シリコン窒化物絶縁膜C、酸化シリコン窒化物絶縁膜Bおよびゲート絶縁膜6をフォトリソ加工およびエッチング加工によりパターニングして、図8に示す第1実施形態と同様なソース領域部3およびドレイン領域部4に各々達するコンタクトホール9を形成する。次いで全面に導電体膜を成膜しパターニングして、図1に示す第1実施形態と同様なソース電極10およびドレイン電極11をそれぞれ形成する。
以上の工程により図1に示す第1実施形態と同様に薄膜トランジスタが完成する。
【0046】
本実施形態においては、図1ないし図8に示す第1実施形態と略同様の効果を奏する。
【0047】
なお、本実施形態においては、亜酸化窒素(N2O )ガスを含むガス雰囲気において窒化処理を行い、酸化シリコン窒化物絶縁膜Bを形成したが、アンモニア(NH3 )ガスを含むガス雰囲気にて窒化処理を行い酸化シリコン窒化物絶縁膜Bを成膜することも可能である。
この場合には、図14に示すようなガスフローにより、高周波電力を供給する時刻t2 からは成膜反応ガスが亜酸化窒素(N2O )を含むものとされ、高周波電力供給を停止する時刻t3 に、プラズマ処理室25内に供給する成膜反応ガスを水素(H2 )とアンモニア(NH3 )とからなるものに切り換えることが可能である。
ここで、例えば、N2O の流量を500sccm、供給RF電力500W、処理時間1分の条件で二酸化シリコン絶縁膜6を成膜し、その後、成膜反応ガスを切り換えて、その流量として、
NH3 /H2 /He=50/100/300sccm
の条件で窒化処理をおこない酸化シリコン窒化物絶縁膜Bを成膜することが可能である。
【0048】
この場合、本実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0049】
以下、本発明に係る電子素子用基板およびその製造装置の第3実施形態を、図面に基づいて説明する。
本実施形態において、図1ないし図8に示す第1実施形態と異なる箇所は、銅配線7とゲート絶縁膜6との間に形成される拡散等防止膜として酸化シリコン窒化物絶縁膜Bのかわりに、窒化シリコン(SiN)膜B1を採用し、また、銅配線7と保護膜8との間に形成される拡散等防止膜として酸化シリコン窒化物絶縁膜Cのかわりに、窒化シリコン(SiN)膜C1を採用し、これに伴い、成膜ガス等の条件を変更した点である。これ以外で、略同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略する。
【0050】
図15は本実施形態における電子素子用基板を示す正断面図、であり、図において、符号B1は窒化シリコン(SiN)膜である。
本実施形態における薄膜トランジスタ(電子素子用基板)は、図1に示した第1実施形態と同様に、いわゆるトップゲート型TFTとされ、このゲート電極7が銅からなるものとされる。このゲート絶縁膜6の表面には、窒化シリコン(SiN)からなる拡散等防止膜である窒化シリコン膜B1が形成されている。
銅配線7とゲート絶縁膜6との間に、拡散等防止膜としての窒化シリコン膜B1が存在することにより、この銅配線7と二酸化シリコン絶縁膜6との界面において、耐圧、トランジスタ特性等の特性を維持することができる。
【0051】
次に本実施形態における電子素子用基板の製造方法を説明する。
本実施形態の製造方法において、図2ないし図8に示す第1実施形態とガスフローが異なるものとされるが、それ以外は、概略同様に行われる。
まず、図2に示す第1実施形態と同様に、絶縁性基板1上に、半導体膜12を形成する。
【0052】
次いで、図3,図4に示す第1実施形態と同様に、基板1表面に二酸化シリコン絶縁膜6および窒化シリコン膜B1をプラズマCVD成膜法により形成する。
このプラズマ処理は、図9に示すようなプラズマ処理装置(半導体製造装置)20を用いて連続して行う。
【0053】
図16は、本実施形態におけるプラズマ処理室25内に供給するガスフローおよびRF電力供給を示すタイムチャートである。
ここで、制御部29によって、加熱手段を制御して基板1を例えば300℃まで加熱するとともに、制御部29によって、ガス供給手段27およびガス排気手段28を制御して、プラズマ処理室25内に成膜反応ガスを供給する。
ここで、成膜反応ガスとしては、少なくともモノシラン、ジシラン等を含んでいることが望ましく、例えば、モノシラン(SiH4 )と、水素(H2 )と亜酸化窒素(N2O )とからなるものとされる。
【0054】
この状態で、制御部29によりプラズマ励起電源21およびバイアス電源23を制御して、図16に示すガスフローに従って、時刻t4 においてプラズマ励起電極22およびサセプタ電極24(電極対)に高周波電力を供給してプラズマ処理室25内にプラズマを励起する。
これにより、基板1を、H2 とSiH4 とN2O とからなる成膜反応ガス雰囲気中に曝した状態で、プラズマ励起電極22に周波数100MHz程度の高周波電力を供給するとともに、基板1にも周波数50kHzないし1.6MHzの高周波電力を供給することによりプラズマ処理を行い、基板1の表面に二酸化シリコン絶縁膜6を形成する。
ここで、例えば、成膜反応ガスの流量として、
2O /H2 /SiH4 /He=50/100/10/300sccm
供給RF電力600Wの条件で二酸化シリコン絶縁膜6を成膜する。
ここで、その処理時間は1分とされる。
【0055】
所定の膜厚まで二酸化シリコン絶縁膜6が成膜された状態で、制御部29によりガス供給手段27およびガス排気手段28を制御して、プラズマ処理装置20のプラズマ処理室25内を例えば200Paの所望の圧力に保持するよう排気処理しながら、図16に示すガスフローに従って、時刻t5 において前記プラズマ処理室25内に供給する成膜反応ガスを切り換える。
ここで、成膜反応ガスとしては、少なくともモノシラン、ジシラン等を含んでいることが望ましく、例えば、アンモニア(NH3 )、モノシラン(SiH4 )からなるものとされる。
これらの成膜反応ガスの流量は、例えば、
NH3 /N2 /SiH4 /Ar=50/300/20/300sccm
供給RF電力600Wの条件で窒化シコン(SiN)からなる窒化シリコン膜B1を成膜することが可能である。
【0056】
ついで、この窒化シリコン膜B1上にゲート電極となる導電体膜(銅膜)をスパッタ成膜法により成膜した後、フォトリソ加工およびエッチング加工により不要部分を除去しゲート電極7を形成する。
このゲート電極7の上方からリン、砒素等の不純物のイオンを半導体膜12に注入することにより、半導体膜12のゲート電極7の下方を除いた領域をn+ 型シリコン膜とし、ソース領域部3およびドレイン領域部4を各々形成する。ここで半導体膜12の中央部で不純物イオンが注入されなかった領域がチャネル生成部2となる。
【0057】
以後、基板1全面の保護膜8、窒化シリコン膜C1、窒化シリコン膜B1およびゲート絶縁膜6をフォトリソ加工およびエッチング加工によりパターニングして、図8に示す第1実施形態のようなソース領域部3およびドレイン領域部4に各々達するコンタクトホール9を形成する。次いで全面に導電体膜を成膜しパターニングして、図15に示すようなソース電極10およびドレイン電極11をそれぞれ形成する。
以上の工程により図15に示した薄膜トランジスタが完成する。
【0058】
本実施形態においては、図1ないし図8に示す第1実施形態と略同様に、銅配線7と二酸化シリコン絶縁膜(ゲート絶縁膜)6との間に、拡散等防止膜としての窒化シリコン絶縁膜B1が存在することにより、この銅配線7と二酸化シリコン絶縁膜6との界面における素子特性を維持することができる。
【0059】
以下、本発明に係る電子素子用基板およびその製造装置の第4実施形態を、図面に基づいて説明する。
図17は本実施形態における電子素子用基板を示す図であり、図において、符号30は基板、31はゲート電極(銅配線)、32はゲート絶縁膜(二酸化シリコン絶縁膜)、B2は酸化シリコン窒化物絶縁膜である。
本実施形態における薄膜トランジスタ(電子素子用基板)は、いわゆるボトムゲート型TFTとされ、図17に示すように、ガラス等からなる透明な絶縁性基板30上に銅からなるゲート電極31が設けられ、このゲート電極31を含む前記基板30上に、二酸化シリコン(SiO2 )からなるゲート絶縁膜32が設けられている。これら、ゲート電極31とゲート絶縁膜32との間には、酸化シリコン窒化物(SiON)からなる酸化シリコン窒化物絶縁膜B2が形成されている。
【0060】
ゲート絶縁膜32上には、平面視してゲート電極31を跨ぐように、半導体能動膜になる半導体膜33が設けられる。半導体膜33は不純物を含まない活性多結晶シリコン膜である。この半導体膜33には、平面視してゲート電極31の両側に、ソース電極37とドレイン電極36とが不純物膜(n+ 膜)34を介して接続される。
これらソース電極37とドレイン電極36とは、それぞれ平面視して離間した位置に接続され、さらに、これらに対応して不純物膜(n+ 膜)34も、それぞれ離間した状態に半導体膜33表面上に設けられる。不純物膜(n+ 膜)34はリン元素を含む活性多結晶シリコンとされる低抵抗半導体膜である。
【0061】
これら半導体膜33,ソース電極37,ドレイン電極36,およびゲート絶縁膜32を覆って、パッシベーション膜38が形成されている。
ゲート電極31を形成する材料は、抵抗値が低い金属として銅が適用されることが望ましく、これにより、配線の電気抵抗に起因する配線遅延を防止することができる。また、ソース電極37とドレイン電極36とは、クロム、モリブデンあるいはタングステン等がn+ 多結晶シリコン膜との良好な接続を得て望ましい。
本実施形態によれば、銅配線31と二酸化シリコン絶縁膜32との間に、拡散等防止膜としての酸化シリコン窒化物絶縁膜B2が存在することにより、この銅配線31と二酸化シリコン絶縁膜32との界面における特性を維持することができる。
【0062】
次に本実施形態の半導体装置の製造方法を説明する。
図18ないし図24は本実施形態における製造工程を説明するための正断面図、図25は、本実施形態における酸化シリコン窒化物絶縁膜B2および二酸化シリコンからなるゲート絶縁膜32十を連続して成膜する際のプラズマ処理室25内に供給するガスフローおよびRF電力供給を示すタイムチャートである。
【0063】
まず、図18に示すように、ガラス等からなる絶縁性基板30上に、銅からなるゲート電極31を形成する。
【0064】
次に、図19,図20に示すように、ゲート電極31を覆う酸化シリコン窒化物絶縁膜B2、および、基板30の全面に二酸化シリコンからなるゲート絶縁膜32をプラズマCVD成膜法により連続して成膜する。
ここで、このプラズマ処理を、図9に示したようなプラズマ処理装置(電子素子用基板製造装置)20を用いて行うことができる。
【0065】
まず、プラズマ処理装置20に設けた一対のプラズマ励起電極22,サセプタ電極24のうち、一方のサセプタ電極24に基板30を載置する。次に、制御部29によって制御された図示しない加熱手段によって、サセプタ電極24に載置された基板30を所定の温度まで加熱する。
【0066】
基板30が所望の温度に加熱された後、この温度に基板30を維持した状態で、制御部29によりガス供給手段27およびガス排気手段28を制御して、プラズマ処理室25内が所望の圧力となるよう排気処理しながら、プラズマ処理室25内の圧力を前記所望の圧力に保持しつつ、前記プラズマ処理室25内に成膜反応ガスを供給する。
ここで、成膜反応ガスとしては、少なくともシランガス、亜酸化窒素、および、アンモニア、窒素、水素のいずれか一種、または、これらの混合物を含んでいることが望ましく、例えば、アンモニア(NH3 )と亜酸化窒素(N2O )とモノシランガス(SiH4 )からなるものとされる。
【0067】
この状態で、制御部29によりプラズマ励起電源21およびバイアス電源23を制御して、プラズマ励起電極22およびサセプタ電極24に高周波電力を供給してプラズマ処理室25内にプラズマを励起する。
これにより、基板30を、SiH4 ,NH3 とN2O からなる成膜反応ガス雰囲気中に曝した状態で、プラズマ励起電極22に周波数100MHz程度の高周波電力を供給するとともに、基板30にも周波数50kHzないし1.6MHzの高周波電力を供給することによりプラズマ処理を行い、図19に示すように、基板30表面およびゲート電極31表面に酸化シリコン窒化物からなる酸化シリコン窒化物絶縁膜B2を形成する。
【0068】
所定の膜厚まで酸化シリコン窒化物絶縁膜B2が成膜された状態で、制御部29によりガス供給手段27およびガス排気手段28を制御して、プラズマ処理室25内が所望の圧力となるよう排気処理しながら、プラズマ処理室25内の圧力を前記所望の圧力に保持しつつ、図25に示すガスフローに従って、時刻t6 において前記プラズマ処理室25内に供給する成膜反応ガスを切り換える。
ここで、成膜反応ガスとしては、少なくともモノシラン、ジシラン等を含んでいることが好ましく、例えば、亜酸化窒素(N2O )、水素(H2 )、モノシラン(SiH4 )からなるものとされる。
【0069】
プラズマ処理室25内にプラズマを励起した状態で、供給するガスを切り換えることにより、H2 とN2O にモノシランガス(SiH4 )とからなる成膜反応ガス雰囲気中で、プラズマ励起電極22に周波数100MHz程度の高周波電力を供給するとともに、基板30にも周波数50kHzないし1.6MHzの高周波電力を供給することによりプラズマ処理を行う。
これにより、図20に示すように、基板30の全面には、この酸化シリコン窒化物絶縁膜B2を覆うよう二酸化シリコン(SiO2 )からなるゲート絶縁膜32が成膜される。
【0070】
次いで、図25に示すガスフローに従って、時刻t7 において供給する成膜反応ガスを、水素ガスとシランガスに切り換えて、図21に示すように、プラズマCVD成膜法によりアモルファスシリコン膜を成膜した後、レーザアニールによりこのアモルファスシリコン膜を結晶化して活性多結晶シリコン膜(半導体活性膜)33’を形成する。
【0071】
以後、図22に示すように、半導体活性膜33’上に、この半導体活性膜33’の成膜工程と同様にして、リン元素を含む不純物膜34’を形成する。ここで、成膜反応ガスとしては、モノシランまたはジシランおよび、ホスフィン(PH3 )からなるものが適応される。
その後、図23に示すように、フォトリソ加工およびエッチング加工により不要部分を除去し、半導体膜33およびn+ 膜34を形成し、ソース電極37およびドレイン電極36となる導電体膜36’をスパッタ成膜法により成膜した後、図24に示すように、フォトリソ加工およびエッチング加工により不要部分を除去し、ソース電極37およびドレイン電極36を形成する。
次いで、全面に絶縁膜からなるパッシベーション膜38を成膜し、以上の工程により図17に示した薄膜トランジスタが完成する。
【0072】
本実施形態においては、真空室25内に保持した基板30上に酸化シリコン窒化物絶縁膜B2をプラズマCVD成膜法により形成する工程と、次いで、該酸化シリコン窒化物絶縁膜B2表面に、前記真空室25内においてプラズマを生成させたままの状態で成膜反応ガスを切り換えることにより連続して二酸化シリコン絶縁膜32をプラズマCVD成膜法により形成する工程と、を電子素子用基板製造装置により行い、銅配線31とゲート絶縁膜32との間に、拡散等防止膜としての酸化シリコン窒化物絶縁膜B2が存在することにより、この銅配線31と二酸化シリコン絶縁膜32との界面における特性を維持することができる。
また、これにより、二酸化シリコン絶縁膜32と、拡散等防止膜としての酸化シリコン窒化物絶縁膜B2とを連続して形成することが可能であり、プラズマを発生させた状態で、ガスフローの制御のみで工程数を増加することなく、銅配線31とゲート絶縁膜32との界面における特性を維持することができる。
【0073】
以下、本発明に係る電子素子用基板およびその製造装置の第5実施形態を、図面に基づいて説明する。
本実施形態において、図17ないし図27に示す第4実施形態と異なる箇所は、銅配線31の表面に形成される拡散等防止膜として酸化シリコン窒化物絶縁膜B2のかわりに、窒化シリコン絶縁膜B3を採用した点である。これ以外で、略同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略する。
【0074】
図26は本実施形態における電子素子用基板を示す図であり、図において、符号B3は窒化シリコン絶縁膜である。
本実施形態における薄膜トランジスタ(電子素子用基板)は、図17に示した第4実施形態と同様に、いわゆるボトムゲート型TFTとされ、このゲート電極31が銅からなるものとされる。このゲート電極31の表面には、窒化シリコン(SiN)からなる拡散等防止膜である窒化シリコン絶縁膜B3が形成されている。
銅配線31と二酸化シリコン絶縁膜(ゲート絶縁膜)32との間に、拡散等防止膜としての窒化シリコン絶縁膜B3が存在することにより、この銅配線31と二酸化シリコン絶縁膜32との界面における特性を維持することができる。
【0075】
次に本実施形態における電子素子用基板の製造方法を説明する。
図27は、本実施形態におけるプラズマ処理室25内に供給するガスフローおよびRF電力供給を示すタイムチャートである。
本実施形態の製造方法において、図17ないし図27に示す第4実施形態の製造方法とガスフローが異なる以外は、概略同様におこなわれる。
まず、絶縁性基板30上に、銅からなるゲート電極31を形成する。
次に、ゲート電極31を覆う窒化シリコン絶縁膜B3、および、基板30の全面に酸化シリコンからなるゲート絶縁膜32をプラズマCVD成膜法により連続して成膜する。
ここで、次の半導体活性膜33’とともに、図9に示したようなプラズマ処理装置(電子素子用基板製造装置)20を用いて行うことができる。
【0076】
ここで、基板30を所定の温度まで加熱し、制御部29によりガス供給手段27およびガス排気手段28を制御して、プラズマ処理室25内に成膜反応ガスを供給する。ここで、成膜反応ガスとしては、少なくともモノシラン、ジシラン等を含んでいることが望ましく、例えば、モノシラン(SiH4 )と、アンモニア(NH3 )とからなるものとされる。
この状態で、制御部29によりプラズマ励起電源21およびバイアス電源23を制御して、図27に示すガスフローに従って、プラズマ励起電極22およびサセプタ電極24(電極対)に高周波電力を供給してプラズマ処理装置20のプラズマ処理室25内にプラズマを励起する。
【0077】
これにより、基板30を、NH3 とSiH4 とからなる成膜反応ガス雰囲気中に曝した状態で、プラズマ励起電極22に周波数100MHz程度の高周波電力を供給するとともに、基板30にも周波数50kHzないし1.6MHzの高周波電力を供給することによりプラズマ処理を行い、基板30全面およびゲート電極31表面に窒化シリコン(SiN)からなる窒化シリコン絶縁膜B3を形成する。
【0078】
所定の膜厚まで窒化シリコン絶縁膜B3が成膜された状態で、制御部29によりガス供給手段27およびガス排気手段28を制御して、プラズマ処理装置20のプラズマ処理室25内が所望の圧力に保持するよう排気処理しながら、図27に示すガスフローに従って、時刻t8 において前記プラズマ処理室25内に供給する成膜反応ガスを切り換える。
ここで、成膜反応ガスとしては、少なくともモノシラン、ジシラン等を含んでいることが望ましく、例えば、水素(H2 )、亜酸化窒素(N2O )、モノシラン(SiH4 )からなるものとされる。
【0079】
プラズマ処理室25内にプラズマを励起した状態で、供給するガスを切り換えることにより、H2 とN2O にモノシランガス(SiH4 )とからなる成膜反応ガス雰囲気中で、プラズマ励起電極22に周波数100MHz程度の高周波電力を供給するとともに、基板30にも周波数50kHzないし1.6MHzの高周波電力を供給することによりプラズマ処理を行う。
これにより、窒化シリコン絶縁膜B3表面では、その全面に二酸化シリコン(SiO2 )からなる二酸化シリコン絶縁膜32が成膜される。
【0080】
次いで、供給する成膜反応ガスを、図27に示すガスフローに従って、時刻t9 において水素ガスとシランガスに切り換えて、図21に示す第4実施形態と同様に、プラズマCVD成膜法によりアモルファスシリコン膜を成膜した後、レーザアニールによりこのアモルファスシリコン膜を結晶化して活性多結晶シリコン膜を二酸化シリコン絶縁膜32上に形成する。
【0081】
以後、半導体活性膜33’上に、この半導体活性膜33’の成膜工程と同様にして、リン元素を含む不純物膜34’を形成する。ここで、成膜反応ガスとしては、モノシランまたはジシランおよび、ホスフィン(PH3 )が適応される。
その後、フォトリソ加工およびエッチング加工により不要部分を除去し、半導体膜33およびn+ 膜34を形成し、ソース電極37およびドレイン電極36となる導電体膜36’をスパッタ成膜法により成膜した後、フォトリソ加工およびエッチング加工により不要部分を除去し、ソース電極37およびドレイン電極36を形成する。
次いで、全面に絶縁膜からなるパッシベーション膜38を成膜し、以上の工程により図26に示した薄膜トランジスタが完成する。
【0082】
本実施形態においては、真空室25内に保持した基板30上の銅配線31表面に窒化シリコン絶縁膜B3をプラズマCVD成膜法により形成する工程と、次いで、該窒化シリコン絶縁膜B3表面に、前記真空室25内においてプラズマを生成させたままの状態で成膜反応ガスを切り換えることにより連続して二酸化シリコン絶縁膜32をプラズマCVD成膜法により形成する工程と、を電子素子用基板製造装置により行い、銅配線31とゲート絶縁膜32との間に、拡散等防止膜としての窒化シリコン絶縁膜B3が存在することにより、この界面における特性を維持することができる。
また、これにより、二酸化シリコン絶縁膜32と、拡散等防止膜としての窒化シリコン絶縁膜B3とを連続して形成することが可能であり、ガスフローの制御のみで工程数を増加することなく、銅配線31とゲート絶縁膜32との界面における特性を維持することができる。
【0083】
以下、本発明に係る電子素子用基板およびその製造装置の第6実施形態を、図面に基づいて説明する。
本実施形態において、図17ないし図27に示す第4実施形態と異なる箇所は、銅配線31の表面に形成される拡散等防止膜として酸化シリコン窒化物絶縁膜B2のかわりに、銅シリサイド膜を採用した点である。これ以外で、略同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略する。
【0084】
図28は本実施形態における電子素子用基板を示す図であり、図において、符号B4は銅シリサイド膜である。
本実施形態における薄膜トランジスタ(電子素子用基板)は、図17に示した第4実施形態と同様に、いわゆるボトムゲート型TFTとされ、このゲート電極31が銅からなるものとされる。このゲート電極31の表面には、銅シリサイドからなる拡散等防止膜である銅シリサイド膜B4が形成されている。
この銅シリサイド膜B4は、図17ないし図27に示す第4ないし第5実施形態における酸化シリコン窒化物絶縁膜B2と異なり、図28に示すように、銅配線31の表面のみに形成される。
銅配線31と二酸化シリコン絶縁膜(ゲート絶縁膜)32との間に、拡散等防止膜としての銅シリサイド膜B4が存在することにより、この銅配線31と二酸化シリコン絶縁膜32との界面における特性を維持することができる。
【0085】
次に本実施形態における電子素子用基板の製造方法を説明する。
図29ないし図35は本実施形態における製造工程を説明するための正断面図、図37は、本実施形態におけるプラズマ処理室25内に供給するガスフローおよびRF電力供給を示すタイムチャートである。
【0086】
まず、図29に示すように、絶縁性基板30上に、銅からなるゲート電極31を形成する。
次に、図30,図31に示すように、ゲート電極31を覆う銅シリサイド膜B4、および、基板30の全面に酸化シリコンからなるゲート絶縁膜32をプラズマCVD成膜法により連続して成膜する。
ここで、次の半導体活性膜33’とともに、図9に示したようなプラズマ処理装置(電子素子用基板製造装置)20を用いて行うことができる。
【0087】
ここで、基板30を所定の温度まで加熱し、制御部29によりガス供給手段27およびガス排気手段28を制御して、プラズマ処理室25内に反応ガスを供給する。ここで、反応ガスとしては、少なくともモノシラン、ジシラン等を含んでいることが望ましい。
この状態で、制御部29によりプラズマ励起電源21およびバイアス電源23を制御して、図36に示すガスフローに従って、プラズマ励起電極22およびサセプタ電極24(電極対)に高周波電力を供給してプラズマ処理装置20のプラズマ処理室25内にプラズマを励起する。
これにより、銅からなるゲート電極31を、SiH4 からなる反応ガス雰囲気中に曝した状態で、プラズマ励起電極22に周波数100MHz程度の高周波電力を供給するとともに、基板30にも周波数50kHzないし1.6MHzの高周波電力を供給することによりプラズマ処理を行い、基板30のゲート電極31表面をシリサイド化して、銅シリサイド(CuSi)からなる銅シリサイド膜B4を形成する。
【0088】
所定の膜厚まで銅シリサイド膜B4が形成された状態で、制御部29によりガス供給手段27およびガス排気手段28を制御して、プラズマ処理装置20のプラズマ処理室25内が所望の圧力に保持するよう排気処理しながら、図36に示すガスフローに従って、時刻t10において前記プラズマ処理室25内に供給する成膜反応ガスを切り換える。
ここで、成膜反応ガスとしては、少なくともモノシラン、ジシラン等を含んでいることが望ましく、例えば、水素(H2 )、亜酸化窒素(N2O )、モノシラン(SiH4 )からなるものとされる。
プラズマ処理室25内にプラズマを励起した状態で、供給するガスを切り換えることにより、H2 とN2O にモノシランガス(SiH4 )とからなる成膜反応ガス雰囲気中で、プラズマ励起電極22に周波数100MHz程度の高周波電力を供給するとともに、基板30にも周波数50kHzないし1.6MHzの高周波電力を供給することによりプラズマ処理を行う。
これにより、基板30表面および銅シリサイド膜B4表面では、この銅シリサイド膜B4を覆うよう基板30の全面に二酸化シリコン(SiO2 )からなる二酸化シリコン絶縁膜32が成膜される。
【0089】
次いで、図36に示すガスフローに従って、時刻t11において供給する成膜反応ガスを、水素ガスとシランガスに切り換えて、図32に示すように、プラズマCVD成膜法によりアモルファスシリコン膜を成膜した後、レーザアニールによりこのアモルファスシリコン膜を結晶化して活性多結晶シリコン膜を形成する。
【0090】
以後、半導体活性膜33’上に、図33に示すように、この半導体活性膜33’の成膜工程と同様にして、リン元素を含む不純物膜34’を形成する。ここで、成膜反応ガスとしては、モノシランまたはジシランおよび、ホスフィン(PH3 )が適応される。
その後、図34に示すように、フォトリソ加工およびエッチング加工により不要部分を除去し、半導体膜33およびn+ 膜34を形成し、ソース電極37およびドレイン電極36となる導電体膜36’をスパッタ成膜法により成膜した後、図35に示すように、フォトリソ加工およびエッチング加工により不要部分を除去し、ソース電極37およびドレイン電極36を形成する。
次いで、全面に絶縁膜からなるパッシベーション膜38を成膜し、以上の工程により図28に示した薄膜トランジスタが完成する。
【0091】
本実施形態においては、真空室25内に保持した基板30上の銅配線31表面に銅シリサイド膜B4をプラズマCVD成膜法により形成する工程と、次いで、該銅シリサイド膜B4表面に、前記真空室25内においてプラズマを生成させたままの状態で成膜反応ガスを切り換えることにより連続して二酸化シリコン絶縁膜32をプラズマCVD成膜法により形成する工程と、を電子素子用基板製造装置により行い、銅配線31とゲート絶縁膜32との間に、拡散等防止膜としての銅シリサイド膜B4が存在することにより、この界面における特性を維持することができる。
また、これにより、二酸化シリコン絶縁膜32と、拡散等防止膜としての銅シリサイド膜B4とを連続して形成することが可能であり、ガスフローの制御のみで工程数を増加することなく、銅配線31とゲート絶縁膜32との界面における特性を維持することができる。
【0092】
以下、本発明に係る電子素子用基板およびその製造装置の第7実施形態を、図面に基づいて説明する。
本実施形態において、図28ないし図36に示す第6実施形態と異なる箇所は、銅シリサイド膜B4の成膜時に、プラズマを発生させない点である。これ以外で、略同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略する。
【0093】
図37は、本実施形態におけるプラズマ処理室25内に供給するガスフローおよびRF電力供給を示すタイムチャートである。
本実施形態においては、図30,図31に示す第6実施形態と同様に、ゲート電極31を覆う銅シリサイド膜B4、および、基板30の全面に酸化シリコンからなるゲート絶縁膜32をプラズマCVD成膜法により連続して成膜する。
【0094】
ここで、基板30を所定の温度まで加熱し、制御部29によりガス供給手段27およびガス排気手段28を制御して、プラズマ処理室25内に成膜反応ガスを供給する。ここで、成膜反応ガスとしては、少なくともモノシラン、ジシラン等を含んでいることが望ましい。
この際、図37に示すガスフローに従って、プラズマを生成しない状態で、銅からなるゲート電極31を、SiH4 からなる反応ガス雰囲気中に曝した状態で、シリサイド処理を行い、基板30のゲート電極31表面をシリサイド化して、銅シリサイド(CuSi)からなる銅シリサイド膜B4を形成する。
【0095】
所定の膜厚まで銅シリサイド膜B4が形成された状態で、制御部29によりガス供給手段27およびガス排気手段28を制御して、プラズマ処理装置20のプラズマ処理室25内が所望の圧力に保持するよう排気処理しながら、図37に示すガスフローに従って、時刻t12において前記プラズマ処理室25内に供給する成膜反応ガスを切り換える。ここで、成膜反応ガスとしては、少なくともモノシラン、ジシラン等を含んでいることが望ましく、例えば、水素(H2 )、亜酸化窒素(N2O )、モノシラン(SiH4 )からなるものとされる。
この状態で、制御部29によりプラズマ励起電源21およびバイアス電源23を制御して、図37に示すガスフローに従って、時刻t12においてプラズマ励起電極22およびサセプタ電極24(電極対)に高周波電力を供給してプラズマ処理装置20のプラズマ処理室25内にプラズマを励起する。
プラズマ処理室25内に供給するガスを切り換えてプラズマを励起することにより、H2 とN2O にモノシランガス(SiH4 )とからなる成膜反応ガス雰囲気中で、プラズマ励起電極22に周波数100MHz程度の高周波電力を供給するとともに、基板30にも周波数50kHzないし1.6MHzの高周波電力を供給することによりプラズマ処理を行う。
これにより、基板30表面および銅シリサイド膜B4表面では、この銅シリサイド膜B4を覆うよう基板30の全面に二酸化シリコン(SiO2 )からなる二酸化シリコン絶縁膜32が成膜される。
【0096】
次いで、図37に示すガスフローに従って、時刻t13において供給する成膜反応ガスを、水素ガスとシランガスに切り換えて、プラズマCVD成膜法によりアモルファスシリコン膜を成膜した後、レーザアニールによりこのアモルファスシリコン膜を結晶化して活性多結晶シリコン膜を形成する。
【0097】
以後、半導体活性膜33’上に、この半導体活性膜33’の成膜工程と同様にして、リン元素を含む不純物膜34’を形成する。ここで、成膜反応ガスとしては、モノシランまたはジシランおよび、ホスフィン(PH3 )が適応される。
その後、フォトリソ加工およびエッチング加工により不要部分を除去し、半導体膜33およびn+ 膜34を形成し、ソース電極37およびドレイン電極36となる導電体膜36’をスパッタ成膜法により成膜した後、フォトリソ加工およびエッチング加工により不要部分を除去し、ソース電極37およびドレイン電極36を形成する。
次いで、全面に絶縁膜からなるパッシベーション膜38を成膜し、以上の工程により図28に示した代6実施形態と同様に薄膜トランジスタが完成する。
【0098】
本実施形態においては、図28ないし図36に示す第6実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0099】
以下、本発明に係る電子素子用基板およびその製造装置の第8実施形態を、図面に基づいて説明する。
本実施形態において、図28ないし図36に示す第6実施形態と異なる箇所は、銅シリサイド膜B4のかわりに、界面拡散により酸化シリコン窒化物絶縁膜B5を形成した点である。これ以外で、略同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略する。
【0100】
図38は本実施形態における電子素子用基板を示す正断面図であり、図において、符号B5は酸化シリコン窒化物絶縁膜である。
図39は、本実施形態におけるプラズマ処理室25内に供給するガスフローおよびRF電力供給を示すタイムチャートである。
本実施形態においては、図30,図31に示す第6実施形態と同様に、ゲート電極31を覆う酸化シリコン窒化物絶縁膜B5、および、基板30の全面に酸化シリコンからなるゲート絶縁膜32をプラズマCVD成膜法により連続して成膜する。
【0101】
ここで、まず、プラズマ処理装置20に設けた一対のプラズマ励起電極22,サセプタ電極24のうち、サセプタ電極24に基板30を載置する。次に、制御部29によって制御された図示しない加熱手段によって、サセプタ電極24に載置された基板30を、例えば300℃とされる、所定の温度まで加熱する。
【0102】
基板30が所望の温度に加熱された後、この温度に基板30を維持した状態で、制御部29によりガス供給手段27およびガス排気手段28を制御して、プラズマ処理室25内が所望の圧力となるよう排気処理しながら、プラズマ処理室25内の圧力を前記所望の圧力に保持しつつ、前記プラズマ処理装置内に成膜反応ガスを供給する。
ここで、成膜反応ガスとしては、少なくとも、アンモニア、を含んでいることが望ましい。
この際、図39に示すガスフローに従って、プラズマを生成した状態で、銅からなるゲート電極31を、NH3 からなる反応ガス雰囲気中に曝した状態で、窒化処理を行い、基板30のゲート電極31表面を窒化して、銅窒化物(CuN)からなる銅窒化物膜を形成する。
【0103】
所定の膜厚まで銅窒化物膜が成膜された状態で、制御部29によりガス供給手段27およびガス排気手段28を制御して、プラズマ処理装置20のプラズマ処理室25内が所望の圧力に保持するよう排気処理しながら、図39に示すガスフローに従って、時刻t14において前記プラズマ処理室25内に供給する成膜反応ガスを切り換える。ここで、成膜反応ガスとしては、少なくともモノシラン、ジシラン等を含んでいることが望ましく、例えば、水素(H2 )、亜酸化窒素(N2O )、モノシラン(SiH4 )からなるものとされる。
同時に、制御部29によりプラズマ励起電源21およびバイアス電源23を制御して、図39に示すガスフローに従って、時刻t14においてプラズマ励起電極22およびサセプタ電極24(電極対)に高周波電力を供給してプラズマ処理装置20のプラズマ処理室25内にプラズマを励起する。
【0104】
プラズマ処理室25内に供給するガスを切り換えてプラズマを励起することにより、H2 とN2O にモノシランガス(SiH4 )とからなる成膜反応ガス雰囲気中で、プラズマ励起電極22に周波数100MHz程度の高周波電力を供給するとともに、基板30にも周波数50kHzないし1.6MHzの高周波電力を供給することによりプラズマ処理を行う。
これにより、基板30表面およびゲート電極31表面の銅窒化物膜表面では、基板30の全面に二酸化シリコン(SiO2 )からなる二酸化シリコン絶縁膜32が成膜されると同時に、前記ゲート電極(銅配線)31表面においては、前記銅窒化物膜と二酸化シリコン絶縁膜32との間で界面拡散がおこり、酸化シリコン窒化物(SiON)からなる酸化シリコン窒化物絶縁膜B5が成膜されるとともに、基板30全面では、この酸化シリコン窒化物絶縁膜B5を覆うよう二酸化シリコン(SiO2 )からなるゲート絶縁膜32が成膜される。
【0105】
次いで、図39に示すガスフローに従って、時刻t13において供給する成膜反応ガスを、水素ガスとシランガスに切り換えて、プラズマCVD成膜法によりアモルファスシリコン膜を成膜した後、レーザアニールによりこのアモルファスシリコン膜を結晶化して活性多結晶シリコン膜を形成する。
【0106】
以後、半導体活性膜33’上に、この半導体活性膜33’の成膜工程と同様にして、リン元素を含む不純物膜34’を形成する。ここで、成膜反応ガスとしては、モノシランまたはジシランおよび、ホスフィン(PH3 )が適応される。
その後、フォトリソ加工およびエッチング加工により不要部分を除去し、半導体膜33およびn+ 膜34を形成し、ソース電極37およびドレイン電極36となる導電体膜36’をスパッタ成膜法により成膜した後、フォトリソ加工およびエッチング加工により不要部分を除去し、ソース電極37およびドレイン電極36を形成する。
次いで、全面に絶縁膜からなるパッシベーション膜38を成膜し、以上の工程により図38に示した薄膜トランジスタが完成する。
【0107】
本実施形態においては、図28ないし図36に示す第6実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0108】
なお、上述の各実施形態においては、制御部29に、それぞれの製造工程の条件を実行するシーケンスプログラムを記憶するメモリ部が設けられることにより、所定のシーケンスプログラムを実行することを可能とすることができる。さらに、このようなシーケンスプログラムを所望の回数繰り返して実行することも可能となる。
【0109】
【発明の効果】
本発明の電子素子用基板およびその製造装置によれば、プラズマCVD成膜法により二酸化シリコン絶縁膜と、拡散等防止膜としての窒化シリコン絶縁膜、酸化シリコン窒化物絶縁膜、または、銅シリサイド膜とを連続して成膜することにより、ガスフローの制御のみで工程数を増加することなく銅配線と二酸化シリコン絶縁膜との界面における特性を維持することができる。
このため、銅配線と隣接膜との元素の相互拡散を防止して、素子特性の低減を防止してデバイスの安定性を向上し、銅配線の適用を可能とし、同時に、製造工程を増加することなく、製造コストの増加を防止するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る電子素子用基板の第1実施形態を示す正断面図である。
【図2】 本発明に係る電子素子用基板の第1実施形態における製造工程を示す正断面図である。
【図3】 本発明に係る電子素子用基板の第1実施形態における製造工程を示す正断面図である。
【図4】 本発明に係る電子素子用基板の第1実施形態における製造工程を示す正断面図である。
【図5】 本発明に係る電子素子用基板の第1実施形態における製造工程を示す正断面図である。
【図6】 本発明に係る電子素子用基板の第1実施形態における製造工程を示す正断面図である。
【図7】 本発明に係る電子素子用基板の第1実施形態における製造工程を示す正断面図である。
【図8】 本発明に係る電子素子用基板の第1実施形態における製造工程を示す正断面図である。
【図9】 本発明における電子素子用基板の製造装置を示す模式説明図である。
【図10】 本発明に係る電子素子用基板の第1実施形態の製造工程におけるガスフローおよびRF電力供給を示すタイムチャートである。
【図11】 本発明に係る電子素子用基板の第2実施形態における製造工程を示す正断面図である。
【図12】 本発明に係る電子素子用基板の第2実施形態における製造工程を示す正断面図である。
【図13】 本発明に係る電子素子用基板の第2実施形態の製造工程におけるガスフローおよびRF電力供給を示すタイムチャートである。
【図14】 本発明に係る電子素子用基板の第2実施形態の製造工程におけるガスフローおよびRF電力供給を示す他のタイムチャートである。
【図15】 本発明に係る電子素子用基板の第3実施形態を示す正断面図である。
【図16】 本発明に係る電子素子用基板の第3実施形態の製造工程におけるガスフローおよびRF電力供給を示す他のタイムチャートである。
【図17】 本発明に係る電子素子用基板の第4実施形態を示す正断面図である。
【図18】 本発明に係る電子素子用基板の第4実施形態における製造工程を示す正断面図である。
【図19】 本発明に係る電子素子用基板の第4実施形態における製造工程を示す正断面図である。
【図20】 本発明に係る電子素子用基板の第4実施形態における製造工程を示す正断面図である。
【図21】 本発明に係る電子素子用基板の第4実施形態における製造工程を示す正断面図である。
【図22】 本発明に係る電子素子用基板の第4実施形態における製造工程を示す正断面図である。
【図23】 本発明に係る電子素子用基板の第4実施形態における製造工程を示す正断面図である。
【図24】 本発明に係る電子素子用基板の第4実施形態における製造工程を示すガスフロー図である。
【図25】 本発明に係る電子素子用基板の第4実施形態の製造工程におけるガスフローおよびRF電力供給を示すタイムチャートである。
【図26】 本発明に係る電子素子用基板の第5実施形態を示す正断面図である。
【図27】 本発明に係る電子素子用基板の第5実施形態の製造工程におけるガスフローおよびRF電力供給を示すタイムチャートである。
【図28】 本発明に係る電子素子用基板の第6実施形態を示す正断面図である。
【図29】 本発明に係る電子素子用基板の第6実施形態における製造工程を示す正断面図である。
【図30】 本発明に係る電子素子用基板の第6実施形態における製造工程を示す正断面図である。
【図31】 本発明に係る電子素子用基板の第6実施形態における製造工程を示す正断面図である。
【図32】 本発明に係る電子素子用基板の第6実施形態における製造工程を示す正断面図である。
【図33】 本発明に係る電子素子用基板の第6施形態における製造工程を示す正断面図である。
【図34】 本発明に係る電子素子用基板の第6実施形態における製造工程を示す正断面図である。
【図35】 本発明に係る電子素子用基板の第6施形態における製造工程を示す正断面図である。
【図36】 本発明に係る電子素子用基板の第6実施形態の製造工程におけるガスフローおよびRF電力供給を示すタイムチャートである。
【図37】 本発明に係る電子素子用基板の第8実施形態における製造工程を示す正断面図である。
【図38】 本発明に係る電子素子用基板の第8実施形態を示す正断面図である。
【図39】 本発明に係る電子素子用基板の第8実施形態の製造工程におけるガスフローおよびRF電力供給を示すタイムチャートである。
【図40】 従来の電子素子用基板を示す正断面図である。
【符号の説明】
1…基板
2…チャネル生成部
3…ソース領域部
4…ドレイン領域部
6…ゲート絶縁膜(二酸化シリコン絶縁膜)
7…ゲート電極(銅配線)
8…保護膜(二酸化シリコン絶縁膜)
9…コンタクトホール
10…ソース電極
11…ドレイン電極
12…半導体膜
21…プラズマ励起電源
22…プラズマ励起電極
23…バイアス電源
24…サセプタ電極
25…プラズマ処理室
26…ガス導入管
27…ガス供給手段
28…ガス排気手段
29…制御部
30…絶縁性基板
31…ゲート電極(銅配線)
32…ゲート絶縁膜(二酸化シリコン絶縁膜)
33…半導体膜
33’…半導体活性膜
34…不純物膜(n+ 膜)
34’…不純物膜
36…ドレイン電極
37…ソース電極
38…パッシベーション膜
B,B2,B5,C…酸化シリコン窒化物絶縁膜(拡散等防止膜)
B1,B3,C1…窒化シリコン膜(拡散等防止膜)
B4…銅シリサイド膜(拡散等防止膜)

Claims (1)

  1. 真空室内に保持した基板上に二酸化シリコン絶縁膜を亜酸化窒素(N O)、水素(H )、モノシラン(SiH )、および、キャリヤーガスを含んでいるガスを供給してプラズマCVD成膜法により形成する工程と、次いで、前記真空室内においてプラズマが生成しない状態で、水素(H)と亜酸化窒素(NO)ガスとからなる雰囲気中に二酸化シリコン絶縁膜が形成された前記基板を曝すことにより、前記二酸化シリコン絶縁膜表面を窒化し該二酸化シリコン絶縁膜の表面に酸化シリコン窒化物絶縁膜を形成する工程と、を有することを特徴とする電子素子用基板製造方法。
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