JP2809196B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

Info

Publication number
JP2809196B2
JP2809196B2 JP8137144A JP13714496A JP2809196B2 JP 2809196 B2 JP2809196 B2 JP 2809196B2 JP 8137144 A JP8137144 A JP 8137144A JP 13714496 A JP13714496 A JP 13714496A JP 2809196 B2 JP2809196 B2 JP 2809196B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
wiring
insulating film
forming
copper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP8137144A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09321045A (ja
Inventor
郁 三ケ木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
Nippon Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Electric Co Ltd filed Critical Nippon Electric Co Ltd
Priority to JP8137144A priority Critical patent/JP2809196B2/ja
Publication of JPH09321045A publication Critical patent/JPH09321045A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2809196B2 publication Critical patent/JP2809196B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置の製造方
に関し、特に銅配線を有する半導体装置の製造方法
関する。
【0002】
【従来の技術】LSIの微細化・高集積化に伴い、低抵
抗でエレクトロマイグレーション耐性の高い銅(Cu)
の配線が用いられるようになってきている。銅配線を用
いた第1の従来例としては、ノブヨシ アワヤ、ヨシノ
ブ アリタ(Nobuyoshi Awaya and
Yoshinobu Arita)によりジャーナル
オブ エレクトロニック マテリアルズ(Journa
l of Electronic Material
s)Vol.21,No.10,1992,pp959
−954)に報告されたものがある。以下図3に示した
断面図を用いて説明する。
【0003】まず図3(a)に示すように、シリコン
(Si)基板11上に形成され、銅(以下Cu)に対す
るバリア性とCuの酸化防止能力の高いSi窒化膜12
Aの上層に、Cuの拡散防止と下地との密着性改善を目
的としたクロム(Cr)より構成されるバリア膜3Aと
Cu膜4及びCrより構成されるバリア膜3Bを形成
し、パターニングして3つの導電層よりなる配線を形成
する。
【0004】次に図3(b)に示すように、配線の上層
にSi窒化膜12Bを形成し、Cu配線の耐酸化性、耐
食性、密着性を改善するものである。
【0005】一方、竹脇らはCu配線周囲の耐酸化性を
高める構造とその製法を示している(1995年電子情
報通信学会エレクトロニクスソサイエティ大会講演論文
集2、講演番号C−418、pp115−116)。以
下この製造方法を第2の従来例とし、図4の断面図を用
いて説明する。
【0006】まず図4(a)に示すように、Si基板1
1上にSi酸化膜より構成される第1絶縁膜14を形成
したのち、その上にCu膜4より構成される配線を形成
する。続いてSi基板11を加熱しながらモノシラン
(SiH4 )ガス6に曝して、CuとSiH4 ガス中の
Siを反応させ、図4(b)に示すように、配線の周囲
にCuシリサイド層(Cux Siy )7を形成し、この
Cuシリサイド層7によりCuの酸化を防止している。
【0007】また、宮崎らはCu配線上への層間絶縁膜
形成時のCuの酸化を防止する手法を提唱している(1
995年電子情報通信学会エレクトロニクスソサイエテ
ィ大会講演論文集2、講演番号C−419、pp117
−118)。以下この方法を第3の従来例として図5の
断面図を用いて説明する。
【0008】まず図5(a)に示すように、Si基板1
1上に形成されたPSG膜より構成される第1絶縁膜1
4上に、タングステン(W)より構成されるバリア膜1
3AとCu膜4及びWより構成されるバリア膜13Bを
順次形成し、絶縁膜をエッチングマスク(図示せず)と
し、四塩化シリコン(SiCl4 )+窒素(N2 )+酸
素(O2 )の混合ガスをエッチングガスとした、250
℃の高温での反応性イオンエッチング法により、上述の
3つの導電層を順次エッチングしてW膜、Cu膜、W膜
の積層膜より構成されるCu配線を形成する。
【0009】次に図5(b)のごとく、テトラ・エトキ
シ・シラン(Tetra−Ethoxy−Silan
e、以下TEOSと記す)+O2 混合ガスを用いたプラ
ズマCVD法により、Cu配線上にSi酸化膜であるプ
ラズマTEOS酸化膜15を形成するものである。
【0010】この高温の反応性イオンエッチング工程で
はCu配線側壁部にシリコン酸化膜系の側壁保護膜が形
成され、さらにTEOS存在下ではCuの酸化が非常に
遅いため、絶縁膜形成時のCuの酸化は実用上問題とは
ならないとしている。
【0011】一方岡部らは、Cuを酸化させずにCu膜
の表面に自己整合的にSi酸化膜を形成する方法を明ら
かにしている(1993年秋季応用物理学会学術講演会
29p−ZE−5)。以下この方法を第4の従来例とし
図6を用いて説明する。
【0012】まず図6(a)のように、Si基板11上
に形成した第1絶縁膜14の上に合金ターゲットを用い
たスパッタ法により、CuにSiが1.0〜5.0重量
%含まれたCu−Si合金膜4Aを500nmの厚みで
形成する。
【0013】次に図6(b)のごとく、Si基板11を
2 −7ppmO2 雰囲気中で500℃1時間の熱処理
を行ってCu−Si合金膜4A中のSiを外方拡散さ
せ、Cu−Si合金膜表面でO2 と反応させることによ
ってCuを酸化させる事なくCu−Si合金膜表面にS
i酸化膜16を形成するものである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述した第1の従来例
の半導体装置は、Si窒化膜をCu配線の上下に形成し
ている為、Cuの酸化、Cuの拡散、Cuの腐食のすべ
てを防止する事ができる。
【0015】しかしSi窒化膜の比誘電率はSi酸化膜
よりも2倍近く大きいため、層間絶縁膜の容量が大幅に
増加して、この容量増加による信号遅延が大きくなり半
導体装置の性能低下をもたらす。特に微細な半導体装置
では、回路全体の遅延におよぼす層間膜容量に起因する
遅延の占める割合が高くなるため、この遅延の影響は深
刻になり、Cuを使用するメリットをなくしてしまうと
言う欠点がある。
【0016】第2の従来例のように、配線の周囲にCu
シリサイド層を形成した場合、Cu配線の耐酸化性、耐
食性及び耐エレクトロマイグレーション性の改善効果が
あり、しかも層間絶縁膜にSi窒化膜を使用する必要が
なくなるため層間容量も増加しない。しかし配線全体の
表面積に対する高抵抗なCuシリサイド層の比表面積が
大きくなるため、配線抵抗が増加する。
【0017】さらに配線の微細化にともない、配線の体
積に対する表面積の割合はより高くなるために配線抵抗
の増加率はさらに高くなり、半導体装置の特性低下が生
じる。従って抵抗の低いCuを配線の主導電層に採用す
るメリットがなくなる。また、CuとSiH4 との反応
は比較的速いために制御は簡単ではない。そのためシリ
サイド層の膜厚制御も難しく、ウェーハ面内やロット内
で均一な配線抵抗を得る事が難しく、安定した電気特性
の半導体装置を得にくいと言う欠点がある。
【0018】第3の従来例のように、エッチング時にC
u配線の側壁部にSi酸化膜系の保護膜を形成し、次で
TEOSソースを用いてSi酸化膜をCu配線上に形成
する手法では、絶縁膜形成時のCuの酸化を防止でき、
配線抵抗も増加しない。また層間容量の増加による遅延
も起こらない。
【0019】しかしCu配線側壁部の保護膜は導電膜の
プラズマエッチング中の非平衡状態下で形成される熱的
安定性の低いものであり、Cuの拡散防止能力の高いも
のではない、さらにTEOSソースのプラズマCVD法
により形成したSi酸化膜もCuに対するバリア性があ
まり高いものではないため、配線を多層化する際に施さ
れる複数回の熱処理によりCuの拡散や酸化が進行して
配線間の電流リーク不良や配線抵抗上昇が発生する可能
性があり、高い製造歩留や長期信頼性が得にくいと言う
欠点がある。
【0020】第4の従来例のように、Cu−Si合金膜
表面に自己整合的にSi酸化膜を形成する方法では、C
uにSiを添加する事によってCuの電気抵抗が3μΩ
cm以上にまで増加するため、Cu配線の利点が失われ
る。さらにSi酸化膜を形成するのに500℃と言う高
い温度と、1時間と言う長い時間がかかるため、製造コ
ストが増加するという欠点がある。
【0021】本発明の目的は、Cu配線の電気抵抗増大
を最小限に抑制しながら、Cu配線の耐酸化性、耐食
性、耐エレクトロマイグレーション性、耐ストレスマイ
グレーション性などの長期信頼性や製造歩留を向上させ
ることのできる半導体装置およびその製造方法を提供す
ることにある。
【0022】
【0023】
【0024】
【課題を解決するための手段】 第1の 発明の半導体装置
の製造方法は、半導体基板上に第1絶縁膜を形成する工
程と、前記第1絶縁膜上に第1導電膜と銅膜と第2導電
膜を順次形成する工程と、前記第2導電膜と前記銅膜及
び前記第1導電膜をパターニングし配線を形成する工程
と、前記配線の側壁部の露出した銅膜表面を珪素を含有
するガスに曝し、銅珪素化合物にする工程と、前記第1
絶縁膜および前記配線上に第2絶縁膜を形成する工程と
を有する事を特徴とするものである。
【0025】第2の発明の半導体装置の製造方法は、半
導体基板上に第1絶縁膜を形成する工程と、前記第1絶
縁膜に配線溝を形成する工程と、前記配線溝上を含む全
面に第1導電膜および銅膜を順次形成し、前記配線溝を
埋める工程と、前記配線溝外部の前記第1導電膜および
前記銅膜を除去し前記第1導電膜および前記銅膜より構
成される配線を形成する工程と、前記配線上部の露出し
た銅膜表面を珪素を含有するガスに曝し、銅珪素化合物
層にする工程と、前記銅珪素化合物層表面を含む全面に
第2絶縁膜を形成する工程とを有する事を特徴とするも
のである。
【0026】
【作用】本発明によれば、配線の周囲がCuの酸化防
止、Cuの拡散防止、Cuの耐エレクトロマイグレーシ
ョン性や耐ストレスマイグレーション性の改善に効果的
なバリア膜とCuシリサイド層により被覆されたCu配
線を、高い制御性、高い均一性および高い再現性のもと
で形成できる。
【0027】そのためCu配線上にSi窒化膜よりも非
誘電率は低いが成膜時にCuを酸化させてしまう可能性
のあるSi酸化膜などの絶縁膜を形成した場合でもCu
は酸化はされず、Cu配線の長期信頼性が改善される。
さらにCu配線多層化のために複数回の熱処理が加わっ
た場合でも配線や絶縁膜の特性劣化が生じないため、高
い性能と高い長期信頼性を有する半導体装置を高い歩留
で製造できる。
【0028】
【発明の実施の形態】次に本発明について図面を参照し
て説明する。図1(a)〜(d)は本発明の第1の実施
の形態を説明する為の製造工程順に示した半導体チップ
の断面図である。
【0029】まず図1(a)に示す通り、Si基板1上
にSi酸化膜より構成される第1絶縁膜2Aを熱酸化法
又はSiH4 と亜酸化窒素(N2 O)、あるいはTEO
SとO2 を用いたプラズマCVD法により約500nm
の厚さに形成する。
【0030】この第1絶縁膜はSi酸化膜に限定される
ものではなく、これ以外にSi酸化膜にリン(P)やボ
ロン(B)が含まれたPSG膜やBPSG膜、あるいは
ポリイミドなどの有機膜でも構わない。またその形成方
法についてもプラズマCVD法に限られるものではな
い。続いて窒化チタン膜(以下TiN膜)より構成され
るバリア膜3Aを、チタンターゲットを用いた反応性ス
パッタ法により、パワー2.5〜5.0kW、圧力2〜
10mTorrの条件で25〜100nmの厚みで形成
する。
【0031】次にこのバリア膜3A上にCu膜4をスパ
ッタ法により、成膜パワー2.0〜5.0kW、成膜圧
力2〜10mTorrの条件の下、250〜500nm
の厚みで形成する。次でこのCu膜4上にTiN膜より
構成されるバリア膜3Bをバリア膜3Aと同様の条件に
より25〜100nmの厚みで形成する。
【0032】バリア膜3A,3BはTiN膜に限らず、
その他にチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム
(Cr)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モ
リブデン(Mo)、ハフニウム(Hf)、タンタル(T
a)、タングステン(W)やこれらのケイ化物、ホウ化
物、窒化物、炭化物、およびこれらを含有する合金を用
いる事ができる。
【0033】このバリア膜は、配線の主導電層であるC
uの酸化やCuの絶縁膜中への拡散の防止、および下層
に存在する第1絶縁膜との間の密着性を確保する事を目
的として形成される。
【0034】次に、TEOS+O2 をソースとして用い
たプラズマCVD法により、バリア膜3B上に厚さ30
0〜500nmの酸化膜を形成して、フォトレジストを
マスクとした反応性イオンエッチング法によりパターニ
ングし、配線加工時のエッチング用のマスク5とする。
【0035】次に図1(b)に示すように、SiC
4 、塩素(Cl2 )、アンモニア(HN3 )及びN2
を用いた反応性イオンエッチング法により、温度280
℃、圧力=2Pa、SiCl4 =20sccm、Cl2
=20sccm、HN3 =10〜30sccm、N2
80sccm、N2 =80sccm、RFパワー=20
0Wの条件でバリア膜3B,Cu膜4およびバリア膜3
Aを順次エッチグして配線を形成する。続いてバリア膜
3Bの上部に残ったマスク5を、炭素−フッ素系ガスを
用いた反応性イオンエッチング法により除去する。
【0036】次に図1(c)に示すように、Si基板1
を300℃〜400℃に恒温保持された真空室に導入
し、圧力50〜500PaでSiH4 ガス、あるいはア
ルゴン(Ar)などの不活性ガスやN2 で希釈したSi
4 ガス6を真空室に導入し、Si基板1をSiH4
ス6雰囲気に曝す。そして配線の側壁部の露出したCu
膜とSiH4 ガスを反応させ、厚さ10〜20nmのC
uシリサイド層7(Cux Siy 化合物、x,yは整
数)を配線側壁部に形成する。
【0037】配線側壁部に形成されるCuシリサイド層
7の組成や膜厚は、圧力、温度、曝露時間、SiH4
スの濃度および分圧などにより決定されるが、およそ1
分の処理で厚さ5〜20nmのCuシリサイド層が形成
できる。モノシラン以外にも、同じくSi−H結合を有
するジシラン(Si2 6 )や、Fの結合も有するジフ
ロルシラン(SiH2 2 )などを用いることができ
る。減圧雰囲気下で希釈したSiH4 ガスを用いてCu
をシリサイド化させる場合、シリサイド化の反応速度を
遅くできる。そのため、薄いCuシリサイド膜を高い均
一性と制御性のもとで形成でき、Cu配線の電気特性も
安定したものとなる。
【0038】この工程において配線側壁部のCuが酸化
されていたり、配線側壁部にSi酸化膜系の堆積物が存
在するとCuとSiH4 ガスが反応しにくくなる。その
ためCuが酸化されている場合、前処理としてSiH4
導入前に水素(H2 )ガスを導入して400℃程度に加
熱してやれば、Cuの酸化物をCuに還元でき、後のシ
リサイド化反応を促進できる。この前処理はSiH4
スを導入する真空室で行ってもよいし、別の真空室で行
ってから真空を破らずにSiH4 ガスを導入する真空室
に搬送しても良い。
【0039】配線側壁にSi酸化膜系の堆積物が存在す
る場合には、前処理としてSiH4導入前に別の真空室
でフッ酸(HF)ガスを導入・曝露してやれば、Si酸
化膜系の堆積物の除去が可能であり、後のシリサイド化
反応を促進できる。この際Cuはエッチングされない
が、バリア膜はエッチングされる可能性があるため、バ
リア膜と堆積物のエッチングレートを考慮して前処理条
件を決定する必要がある。
【0040】この前処理は腐食性の強いHFガスを用い
るため、SiH4 ガスを導入する真空室とは別の真空室
で行い、その後真空を破らずにSiH4 ガスを導入する
真空室に搬送する。配線側壁部に薄いCuシリサイド層
が形成されると、配線の耐酸化性は大幅に改善され、さ
らにCuシリサイド層の膜厚は充分に薄いため、配線抵
抗はほとんど増加しない。
【0041】続いて図1(d)に示すように、真空を破
ることなくTEOS+O2 をソースとして用いたプラズ
マCVD法により、配線上にSi酸化膜より構成される
第2絶縁膜2Bを500〜1000nmの厚みで堆積す
る。この絶縁膜の堆積はCuシリサイド層を形成した真
空室と同じ真空室で行っても、別の真空室に搬送してか
ら行ってもよい。従来例で示したように、TEOSをソ
ースとしたプラズマCVDではCuの酸化が遅く、さら
にCu表面はシリサイド化されているため、第2絶縁膜
の堆積時に配線の側壁部はほとんど酸化されない。
【0042】配線側壁部のシリサイド化による表面保護
と絶縁膜の堆積を連続プロセスで行うと、工程数を増加
させる事なく上述のメリットが得られる。しかし装置の
構成上の問題などで、Cuのシリサイド化と絶縁膜堆積
の連続真空処理ができない場合や、Cuを酸化しやすい
SiH4 +N2 Oを用いたプラズマCVD法により連続
真空処理を行う場合には、Si基板を大気に曝露した時
の配線表面の吸着O2やN2 O成分により、絶縁膜堆積
時にCuシリサイド層の酸化が起こりやすくなる。その
場合は絶縁膜の堆積温度を下げるなどの条件の最適化な
どが必要となるが、絶対に連続真空処理でなければ不可
能と言うわけではない。
【0043】この第2絶縁膜2Bは必ずしもTEOS+
2 のプラズマCVD法により形成されたSi酸化膜で
ある必要はなく、SiH4 +N2 Oを用いたプラズマC
VD法により形成したSi酸化膜、TEOS+O2 にフ
ォスフィン(PH3 )やジボラン(B2 6 )を加えた
ソースを用いたプラズマCVD法により形成されたPS
G膜やBPSG膜であってもよい。また、塗布法により
比誘電率の小さなポリイミドなどの有機系材料を形成し
てもよく、この手法は層間容量の低減に有効である。
【0044】上述した第1の実施の形態で製造した半導
体装置は、Cu配線の上下と側壁がCuの酸化防止、C
uの拡散防止、Cuの耐エレクトロマイグレーション性
や耐ストレスマイグレーション性の改善に効果的なバリ
ア膜3A,3BとCuシリサイド層7により被覆されて
いる。そのため、Cu配線上にSi窒化膜よりも比誘電
率は低いが、成膜時にCuを酸化させてしまう可能性の
あるSi酸化膜などの絶縁膜を形成した場合でもCuは
酸化されず、Cu配線の長期信頼性が改善される。
【0045】またその製造工程において、Cu配線の多
層化のために複数回の熱処理が加わった場合でも配線や
絶縁膜の特性劣化が生じないため、高い性能と高い長期
信頼性を有する半導体装置を高い制御性、均一性及び再
現性そして高い歩留で製造できる。
【0046】上述した半導体装置とその製造方法は、M
OS、バイポーラ等の半導体装置の種類を選ばず適用す
る事ができる。
【0047】図2(a)〜(d)は本発明の第2の実施
の形態を説明する為の製造工程順に示した半導体チップ
の断面図である。
【0048】まず図2(a)に示すように、Si基板1
上に厚さ500〜1500nmのSi酸化膜より構成さ
れる第1絶縁膜2Aを既知の手法であるプラズマCVD
法により形成し、続いてフォトレジスト膜をマスクとし
た反応性イオンエッチング法により第1絶縁膜2Aをエ
ッチングして深さ300〜800nmの配線溝8を形成
する。次でこの配線溝8を含む全面にTiN膜より構成
されるバリア膜3をチタンターゲットを用いた反応性ス
パッタ法により、パワー2.5〜5.0kW、圧力2〜
10mTorrの条件で25〜100nmの厚みで形成
する。
【0049】次に図2(b)に示すように、バリア膜3
上にCu(HFA)(TMVS)(Copper He
xa Fluoro Athethylacetona
teTri−Methyl Vinyl Silan
e、Cu(C5 HF6 2 )(C5 12Si))を原料
とした有機ソースを用いるCu−CVD法により厚さ5
00〜1000nmのCu膜4を形成し、配線溝8がバ
リア膜3とCu膜4で充填されるようにする。Cu−C
VD法は原料ソース20〜50sccm、キャリアH2
ガス50〜200sccm、温度150〜250℃、圧
力5.0〜20.0Paの条件で行うと、平滑で高いス
テップカバレッジのCu膜を形成する事ができる。
【0050】次でアルミナ(Al2 3 )微粉末と過酸
化水素(H2 2 )を主成分としたスラリーを用いた化
学的機械研磨法(Chemical Mechanic
alPolishing、以下CMP法)により、配線
溝以外の部分に露出したCu膜4とバリア膜3を研磨・
除去し、バリア膜3とCu膜4より構成される溝埋め込
みのCu配線を形成する。
【0051】次に図2(c)のごとく、Si基板1を3
00〜400℃に恒温保持された真空室に導入し、圧力
50〜500PaでSiH4 ガス、あるいはArなどの
不活性ガスやN2 で希釈したSiH4 ガス6を真空室に
導入し、Si基板1をSiH4 ガス6雰囲気に曝す。そ
して配線上部の露出したCu膜4とSiH4 ガスを反応
させ、厚さ10〜20nmのCuシリサイド層7をCu
配線の上部のみに形成する。配線の上部に形成されるC
uシリサイド層7の組成や膜厚は、圧力、温度、曝露時
間、SiH4 ガスの温度および分圧などにより決定され
るが、およそ1分の処理で形成できる。
【0052】シリサイド層7の形成にはSiH4 以外
に、同じくSi−H結合を有するジシラン(Si
6 6 )や、Fの結合も有するジフロルシラン(SiH
2 2 )などを用いてもよい。減圧雰囲気下で希釈した
SiH4 ガスを用いてCuをシリサイド化させる場合、
シリサイド化の反応速度を遅くできる。そのため、薄い
Cuシリサイド層を高い均一性と制御性のもとで形成で
きる。この工程において溝埋め込みのCu配線上部のC
uが酸化されているとSiH4 ガスと反応しにくくな
る。特にCMP工程ではスラリー中に酸化力の強いH2
2 が含まれているため、配線上部のCu表面が酸化さ
れている可能性が高い。その場合、前処理としてSiH
4 導入前に水素ガスを導入して400℃程度に加熱して
やれば、Cuの酸化物をCuに還元でき、後のシリサイ
ド化反応を促進できる。この前処理はSiH4 ガスを導
入する真空室で行ってもよいし、別の真空室で行ってか
ら真空を破らずにSiH4 ガスを導入する真空室に搬送
しても良い。Cu配線の上部に薄いCuシリサイド層が
形成されると、配線のCu露出部の耐酸化性が大幅に改
善される。しかしCuシリサイド層の膜厚は充分に薄い
ため、配線抵抗はほとんど増加しない。
【0053】次に図2(d)のように、Cu配線上に、
TEOS+O2 をソースとしたプラズマCVD法により
Si酸化膜より構成される第2絶縁膜2Bを500〜1
000nmの厚みで形成する。第2の実施の形態におい
て適用できる第2絶縁膜の種類や堆積条件は、第1の実
施の形態の場合と同様で、Si酸化膜以外にもPSG
膜、BPSG膜、ポリイミドなども適用可能である。
【0054】上述の方法で製造した半導体装置は、溝埋
め込みCu配線の底部と側壁がバリア膜、配線上部がC
uシリサイドにより被覆されている。そのため、成膜時
にCuを酸化させてしまう可能性のあるSi酸化膜など
の絶縁膜を形成した場合でもCuは酸化されず、Cu配
線の長期信頼性が改善される。
【0055】またその製造工程において、Cu配線を多
層化するために複数回の熱処理が加わった場合でも配線
や絶縁膜には特性劣化が生じないため、高性能と高長期
信頼性の半導体装置を高い制御性,均一性及び再現性そ
して高い歩留で製造できる。
【0056】上述した半導体装置とその製造方法は、第
1の実施の形態の場合と同様にMOS、バイポーラ等の
半導体装置の種類を選ばず適用する事ができる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明の半導体装置
の製造方法は、配線の周囲がCuの酸化防止、Cuの拡
散防止、Cuの耐エレクトロマイグレーション性や耐ス
トレスマイグレーション性の改善に効果的なバリア膜と
Cuシリサイド層により被覆された構造のCu配線を高
い制御性、高い均一性および高い再現性のもとで形成で
きる。
【0058】そのためCu配線上にSi窒化膜よりも比
誘電率は低いが成膜時にCuを酸化させてしまう可能性
のあるSi酸化膜などの絶縁膜を形成した場合でもCu
は酸化はされず、Cu配線の長期信頼性が改善される。
さらにCu配線多層化のために複数回の熱処理が加わっ
た場合でも配線や絶縁膜の特性劣化が生じないため、高
い性能と高い長期信頼性を有する半導体装置を高い歩留
で製造できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を説明する為の半導
体チップの断面図。
【図2】本発明の第2の実施の形態を説明する為の半導
体チップの断面図。
【図3】第1の従来例を説明する為の半導体チップの断
面図。
【図4】第2の従来例を説明する為の半導体チップの断
面図。
【図5】第3の従来例を説明する為の半導体チップの断
面図。
【図6】第4の従来例を説明する為の半導体チップの断
面図。
【符号の説明】
1,11 Si基板 2A 第1絶縁膜 2B 第2絶縁膜 3A,3B バリア膜 4 Cu膜 4A Cu−Si合金膜 5 マスク 6 シランガス 7 Cuシリサイド層 8 溝 12A,12B Si窒化膜 13A,13B バリア膜 14 第1絶縁膜 15 プラズマTEOS酸化膜 16 Si酸化膜

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に第1絶縁膜を形成する工
    程と、前記第1絶縁膜上に第1導電膜と銅膜と第2導電
    膜を順次形成する工程と、前記第2導電膜と前記銅膜及
    び前記第1導電膜をパターニングし配線を形成する工程
    と、前記配線の側壁部の露出した銅膜表面を珪素を含有
    するガスに曝し、銅珪素化合物にする工程と、前記第1
    絶縁膜および前記配線上に第2絶縁膜を形成する工程と
    を有する事を特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 半導体基板上に第1絶縁膜を形成する工
    程と、前記第1絶縁膜に配線溝を形成する工程と、前記
    配線溝上を含む全面に第1導電膜および銅膜を順次形成
    し、前記配線溝を埋める工程と、前記配線溝外部の前記
    第1導電膜および前記銅膜を除去し前記第1導電膜およ
    び前記銅膜より構成される配線を形成する工程と、前記
    配線上部の露出した銅膜表面を珪素を含有するガスに曝
    し、銅珪素化合物層にする工程と、前記銅珪素化合物層
    表面を含む全面に第2絶縁膜を形成する工程とを有する
    事を特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 珪素を含有するガスがモノシランあるい
    はジシランである請求項1又は請求項2記載の半導体装
    置の製造方法。
JP8137144A 1996-05-30 1996-05-30 半導体装置の製造方法 Expired - Fee Related JP2809196B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8137144A JP2809196B2 (ja) 1996-05-30 1996-05-30 半導体装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8137144A JP2809196B2 (ja) 1996-05-30 1996-05-30 半導体装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09321045A JPH09321045A (ja) 1997-12-12
JP2809196B2 true JP2809196B2 (ja) 1998-10-08

Family

ID=15191852

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8137144A Expired - Fee Related JP2809196B2 (ja) 1996-05-30 1996-05-30 半導体装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2809196B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7229921B2 (en) 2002-03-13 2007-06-12 Nec Electronics Corporation Semiconductor device and manufacturing method for the same

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6251775B1 (en) 1999-04-23 2001-06-26 International Business Machines Corporation Self-aligned copper silicide formation for improved adhesion/electromigration
JP2001217247A (ja) 2000-02-04 2001-08-10 Nec Corp 半導体装置およびその製造方法
JP4955848B2 (ja) * 2000-02-28 2012-06-20 エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド 電子素子用基板製造方法
JP2003045960A (ja) * 2001-08-01 2003-02-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体装置及びその製造方法
JP4647184B2 (ja) 2002-12-27 2011-03-09 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体装置の製造方法
JP4963349B2 (ja) * 2005-01-14 2012-06-27 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体装置の製造方法
JP4655725B2 (ja) * 2005-04-01 2011-03-23 パナソニック株式会社 半導体装置の製造方法
JP2007109736A (ja) 2005-10-11 2007-04-26 Nec Electronics Corp 半導体装置およびその製造方法
JP5154140B2 (ja) * 2006-12-28 2013-02-27 東京エレクトロン株式会社 半導体装置およびその製造方法
JP5277552B2 (ja) * 2007-03-19 2013-08-28 富士通セミコンダクター株式会社 半導体装置の製造方法
JP5448242B2 (ja) * 2009-04-09 2014-03-19 日本電気株式会社 磁気抵抗記憶装置及びその製造方法
JP2012253148A (ja) * 2011-06-01 2012-12-20 Toshiba Corp 半導体装置及びその製造方法
KR102166898B1 (ko) * 2014-01-10 2020-10-19 삼성디스플레이 주식회사 박막 트랜지스터 표시판 및 그 제조 방법
JP2016111104A (ja) 2014-12-03 2016-06-20 株式会社Joled 薄膜半導体基板の製造方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09255687A (ja) * 1995-03-20 1997-09-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd 膜形成用材料及び配線形成方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7229921B2 (en) 2002-03-13 2007-06-12 Nec Electronics Corporation Semiconductor device and manufacturing method for the same

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09321045A (ja) 1997-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100588887B1 (ko) 질화막 형성 방법, 반도체 장치의 배선 형성 방법
US6261951B1 (en) Plasma treatment to enhance inorganic dielectric adhesion to copper
JP4180145B2 (ja) 半導体デバイス形成方法
JP2828540B2 (ja) シリコン半導体ウエハのための低抵抗かつ低欠陥密度のタングステンコンタクトを形成する方法
EP0596364B1 (en) Method of producing semiconductor device having buried contact structure
US6150270A (en) Method for forming barrier layer for copper metallization
JP2809196B2 (ja) 半導体装置の製造方法
US8058728B2 (en) Diffusion barrier and adhesion layer for an interconnect structure
US7727883B2 (en) Method of forming a diffusion barrier and adhesion layer for an interconnect structure
JP2003017496A (ja) 半導体装置及びその製造方法
US6159857A (en) Robust post Cu-CMP IMD process
JPH10321561A (ja) 基板の表面上に金属層を作製する方法
US20060237821A1 (en) Interconnects including members integral with bit lines, as well as metal nitride and metal silicide, and methods for fabricating interconnects and semiconductor device structures including the interconnects
JP2002043315A (ja) 半導体装置およびその製造方法
US6888252B2 (en) Method of forming a conductive contact
JP3244058B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP3208124B2 (ja) 半導体装置、半導体装置の製造方法、および半導体装置の製造装置
JPH10199881A (ja) 半導体装置の製造方法
JPH0869980A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP3911643B2 (ja) 埋め込み導電層の形成方法
US6136691A (en) In situ plasma clean for tungsten etching back
JP2002026021A (ja) 半導体装置のメタルパターンの形成方法
JP4752108B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
US7858518B2 (en) Method for forming a selective contact and local interconnect in situ
JP3592209B2 (ja) 半導体装置の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19980630

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees