JP5448242B2 - 磁気抵抗記憶装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、磁界書き込み方式の磁気抵抗記憶装置及びその製造方法に関する。
磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM: Magnetic Random Access Memory)は、高集積・高速動作の観点から有望な不揮発性メモリである。MRAMにおいては、TMR(Tunnel MagnetoResistance)効果などの「磁気抵抗効果」を示す磁気抵抗素子が利用される。磁気抵抗素子には、例えば、トンネルバリア層が2層の強磁性体層で挟まれた磁気トンネル接合(MTJ; Magnetic Tunnel Junction)が形成される。その2層の強磁性体層は、磁化方向が固定された磁化固定層(ピン層)と、磁化方向が反転可能な磁化自由層(フリー層)から構成される。
磁化固定層と磁化自由層の磁化方向が“反平行”である場合のMTJの抵抗値(R+ΔR)は、磁気抵抗効果により、それらが“平行”である場合の抵抗値(R)よりも大きくなる。MRAMは、このような磁気抵抗素子を磁気メモリセルとして用い、その抵抗値の変化を利用することによってデータを不揮発的に記憶する。磁気メモリセルに対するデータの書き込みは、磁化自由層の磁化方向を反転させることによって行われる。
MRAMに対する典型的なデータ書き込み方式は、「磁界書き込み方式」である。磁界書き込み方式によれば、磁気抵抗素子の近傍に設けられた書き込み配線に書き込み電流が流される。その書き込み電流によって発生する磁界が磁化自由層に印加され、印加磁界の方向に応じて磁化自由層の磁化方向が反転する。磁界印加による磁化反転はナノ秒以下で実現されるため、高速書き込みが可能である。また、磁界書き込み方式では、トンネルバリア層を貫通して大電流が流れることが無いため、トンネルバリア層の劣化が防止され、高い信頼性が得られる。
特許文献1は、磁界書き込み方式の中でも特にセル選択性と高速動作の点で優れている「一軸磁界書き込み方式」を開示している。図1及び図2は、それぞれ、特許文献1で開示されているMRAMの磁気メモリセルの回路構成及び構造を示している。
図1及び図2に示されるように、1つの磁気メモリセルは、書き込み配線120、磁気抵抗素子130、第1トランジスタTR1、及び第2トランジスタTR2を備えている。磁気抵抗素子130は、書き込み配線120上に形成されており、その両端は書き込み配線120とグランド線GNDにそれぞれ接続されている。書き込み配線120の一端は、第1トランジスタTR1を介して第1ビット線BL1に接続されており、その他端は、第2トランジスタTR2を介して第2ビット線BL2に接続されている。第1トランジスタTR1及び第2トランジスタTR2のゲートは、ワード線WLに接続されている。
データ書き込み時、選択セルにつながるワード線WLが駆動され、選択セル中の第1トランジスタTR1及び第2トランジスタTR2がONする。また、選択セルにつながる第1ビット線BL1と第2ビット線BL2との間に所定の電位差が印加される。その結果、書き込み配線120を通って、第1ビット線BL1から第2ビット線BL2へ、あるいは、第2ビット線BL2から第1ビット線BL1へ、書き込み電流IWが流れる。その書き込み電流IWによって発生する磁界は、磁気抵抗素子130の磁化自由層に印加され、その結果、磁化自由層の磁化方向が反転する。磁化自由層の磁化方向、すなわち、磁気メモリセルに記録されるデータは、書き込み電流IWの方向に応じて定まる。
特開2004−348934号公報
一般的に、データ書き込みに要する書き込み電流の大きさは、磁化自由層の異方性磁界の大きさに比例する。従って、磁化自由層の異方性磁界が小さくなれば、必要な書き込み電流も減少する。
その一方で、磁化自由層では、データ書き込み以外の状況において、その磁化方向すなわち記憶情報が安定的に保持されなければならない。記憶情報を安定的に10年間保持し続けるためには、パラメータ「ΔE/kT」の値が60以上であることが望ましいことが知られている。ここで、kはボルツマン定数であり、Tは絶対温度であり、ΔEは磁化自由層における磁化反転経路でのエネルギーバリアである。エネルギーバリアΔEは、磁化自由層の異方性磁界、飽和磁化、及び体積に比例する。従って、磁化自由層の異方性磁界が小さくなれば、エネルギーバリアΔEも小さくなり、記憶情報の熱的安定性が低くなってしまう。
熱的安定性の低下を防ぐために、磁化自由層の飽和磁化や膜厚を大きくして、エネルギーバリアΔEを増加させることが考えられる。しかしながら、実効的な異方性磁界(特に形状磁気異方性による異方性磁界)は、飽和磁化や膜厚に依存して増大する。従って、熱的安定性を確保するために飽和磁化や膜厚を大きくすることは、書き込み電流の増加を招く。
また、熱的安定性の低下を防ぐために、磁化自由層の面積を大きくすることにより、磁化自由層の体積を増加させることも考えられる。この場合は、磁化自由層の異方性磁界は増加しない。しかしながら、磁化自由層の面積が大きくなると、データ書き込みのための書き込み配線の幅もそれに応じて大きくする必要がある。その場合、同じ大きさの書き込み磁場を生成するにも書き込み電流の総量は増加してしまう。言い換えれば、電流−磁界変換効率が低下するため、書き込み電流を低減することがやはりできない。
以上に説明されたように、書き込み電流の低減と記憶情報の熱的安定性とはトレードオフの関係にある。本発明の1つの目的は、磁界書き込み方式の磁気抵抗記憶装置において、記憶情報の熱的安定性を確保しながら、書き込み電流を低減することにある。
本発明の1つの観点において、磁気抵抗記憶装置が提供される。磁気抵抗記憶装置は、磁気抵抗素子と、第1電流端子及び第2電流端子に接続された配線層と、を備える。データ書き込み時、配線層を通って第1電流端子と第2電流端子との間に書き込み電流が流れる。磁気抵抗素子は、磁化方向が固定された磁化固定層と、書き込み電流により発生する磁界に応じて磁化方向が反転する磁化自由層と、磁化固定層と磁化自由層との間に挟まれた非磁性層と、を備える。配線層は、磁気抵抗素子と少なくともオーバーラップする配線中央部と、配線中央部よりも外側に位置し、配線中央部よりも抵抗値が高い配線側部と、を含む。
本発明の他の観点において、磁気抵抗記憶装置の製造方法が提供される。その製造方法は、(A)下地層上に配線材料で配線層を形成する工程と、(B)配線層上に磁気抵抗素子を形成する工程と、(C)磁気抵抗素子を覆い、且つ、所定の配線パターンを有するマスクを形成する工程と、(D)マスクを用いて配線層を下地層までエッチングする工程と、(E)該エッチングで形成された配線層の側面と反応性ガスとを反応させることにより、配線材料よりも抵抗値が高い配線側部を形成する工程と、を含む。
本発明によれば、磁界書き込み方式の磁気抵抗記憶装置において、記憶情報の熱的安定性を確保しながら、書き込み電流を低減することが可能となる。
図1は、関連技術に係る磁気メモリセルの回路構成を示している。 図2は、関連技術に係る磁気メモリセルの構造を示している。 図3は、本発明の実施の形態に係るMRAMの構成を示す回路ブロック図である。 図4は、本実施の形態に係る磁気メモリセルの構造を示す平面図である。 図5は、図4中の線A−A’に沿った構造を示す断面図である。 図6Aは、本実施の形態に係る磁気メモリセルの製造工程を示す断面図である。 図6Bは、本実施の形態に係る磁気メモリセルの製造工程を示す断面図である。 図6Cは、本実施の形態に係る磁気メモリセルの製造工程を示す断面図である。 図6Dは、本実施の形態に係る磁気メモリセルの製造工程を示す断面図である。 図6Eは、本実施の形態に係る磁気メモリセルの製造工程を示す断面図である。 図6Fは、本実施の形態に係る磁気メモリセルの製造工程を示す断面図である。 図7は、第1の変形例における磁気メモリセルの構造を示す平面図である。 図8は、図7中の線A−A’に沿った構造を示す断面図である。 図9は、第2の変形例における磁気メモリセルの構造を示す平面図である。 図10は、図9中の線A−A’に沿った構造を示す断面図である。
添付図面を参照して、本発明の実施の形態に係る磁気抵抗記憶装置及びその製造方法を説明する。
1.全体構成
磁気抵抗記憶装置は、磁気抵抗素子を利用した記憶装置である。以下、磁気抵抗記憶装置の一例として、MRAMを説明する。本実施の形態に係るMRAMは、一軸磁界書き込み方式のMRAMである。
図3は、本実施の形態に係るMRAM100の構成を概略的に示している。MRAM100は、セルアレイ101、コントローラ102、ワードドライバ103、及び電流供給回路104を備えている。セルアレイ101は、アレイ状に配置された複数の磁気メモリセル1、ワード線WL、第1ビット線BL1及び第2ビット線BL2を備えている。第1ビット線BL1と第2ビット線BL2とは、相補ビット線対を構成する。
各磁気メモリセル1は、書き込み配線(配線層)20、磁気抵抗素子30、第1トランジスタTR1、及び第2トランジスタTR2を備えている。磁気抵抗素子30は、書き込み配線20とグランド線GNDとの間に接続されている。書き込み配線20の一端は、第1トランジスタTR1を介して第1ビット線BL1に接続されており、その他端は、第2トランジスタTR2を介して第2ビット線BL2に接続されている。第1トランジスタTR1及び第2トランジスタTR2のゲートは、ワード線WLに接続されている。
データ書き込み時の動作は、次の通りである。ワードドライバ103は、コントローラ102からの指示に従って、選択セルにつながるワード線WLを駆動する。これにより、選択セル中の第1トランジスタTR1及び第2トランジスタTR2がONする。また、電流供給回路104は、コントローラ102からの指示に従って、選択セルにつながる第1ビット線BL1と第2ビット線BL2との間に所定の電位差を印加し、それら第1ビット線BL1と第2ビット線BL2に書き込み電流IWを供給する。このとき、書き込み電流IWは、選択セル中の書き込み配線120を通って、第1ビット線BL1から第2ビット線BL2へ、あるいは、第2ビット線BL2から第1ビット線BL1へ流れる。その書き込み電流IWによって発生する磁界は、選択セル中の磁気抵抗素子30の磁化自由層に印加され、その結果、磁化自由層の磁化方向が反転する。磁化自由層の磁化方向、すなわち、磁気メモリセル1に記録されるデータは、書き込み電流IWの方向に応じて定まる。
2.磁気メモリセル
図4は、本実施の形態に係る磁気メモリセル1の構造を示す平面図である。図5は、図4中の線A−A’に沿った断面構造を示している。尚、X方向は、書き込み電流IWが流れる平面方向である。Y方向は、X方向と直交する平面方向である。Z方向は、X方向及びY方向と直交する鉛直方向である。
本実施の形態に係る磁気メモリセル1は、配線層20と磁気抵抗素子30とを備えている。配線層20は、データ書き込み時に書き込み電流IWが流れる導電層であり、磁気抵抗素子30の近傍に設けられる。図4及び図5で示される例では、磁気抵抗素子30は配線層20上に形成されている。
配線層20は、第1電流端子CT1と第2電流端子CT2に接続されている。第1電流端子CT1は、第1トランジスタTR1を介して第1ビット線BL1に接続されている。第2電流端子CT2は、第2トランジスタTR2を介して第2ビット線BL2に接続されている。これら第1電流端子CT1及び第2電流端子CT2は、配線層20に書き込み電流IWを供給するために用いられる。より詳細には、第1電流端子CT1と第2電流端子CT2は、配線層20上でX方向に分かれて配置されており、第1電流端子CT1と第2電流端子CT2とを結ぶ線はX方向に延在している。データ書き込み時には、配線層20を通って、第1電流端子CT1と第2電流端子CT2との間に、X方向の書き込み電流IWが流れる。尚、このとき、書き込み電流IWは磁気抵抗素子30を流れないことに留意されたい。
また、図4で示される例において、配線層20は、長方形状の平面パターンを有しており、その長手方向はX方向である。すなわち、配線層20は、X方向と平行に形成されている。
磁気抵抗素子30は、磁化自由層31、非磁性層32、磁化固定層33、及び反強磁性層34を有している。図5で示される例では、磁化自由層31が配線層20上に形成されている。磁化固定層33は、非磁性層32を介して磁化自由層31上に形成されている。すなわち、非磁性層32は、磁化自由層31と磁化固定層33との間に挟まれている。反強磁性層34は、磁化固定層33上に積層されている。
磁化自由層31及び磁化固定層33は、強磁性体層である。その材料は、Fe,Co,及びNiから選択される少なくとも一種類の元素を含んでいる。また、Ag,Cu,Au,B,C,N,O,Mg,Al,Si,P,Ti,Cr,Zr,Nb,Mo,Hf,Ta,W,Pd,及びPtから選択される少なくとも一種類の非磁性元素を含んでいてもよい。これらの非磁性元素を添加することによって所望の磁気特性が得られるように調整することができる。
本実施の形態において、磁化自由層31及び磁化固定層33の磁化容易軸方向は、X方向と直交するY方向である。磁気異方性は、形状、材料、結晶構造等に基づいて制御することができる。例えば図4に示されるように、磁気抵抗素子30は、長軸方向がY方向である楕円形状の平面パターンを有している。
磁化固定層33の磁化方向は、実質的に一方向に固定されている。例えば、磁化固定層33の磁化方向は、−Y方向に固定される。反強磁性層34は、磁化固定層33の磁化方向を固定するために設けられている。磁化固定層33は、2つの強磁性層が非磁性層を介して反強磁性結合した積層フェリ構造を有していてもよい。その場合の磁化固定層33と反強磁性層34の積層構造として、CoFe/Ru/CoFe/PtMnが例示される。
一方、磁化自由層31の磁化方向は、反転可能であり、磁化固定層33の磁化方向と“平行”あるいは“反平行”となることが許される。つまり、磁化自由層31の磁化方向は、+Y方向あるいは−Y方向となり得る。本実施の形態では、+X方向あるいは−X方向に流れる書き込み電流IWによって、配線層20の近傍に+Y方向あるいは−Y方向の磁場が発生する。その磁場が磁化自由層31に作用することにより、磁化自由層31の磁化が+Y方向あるいは−Y方向を向く。すなわち、書き込み電流IWの向きを制御することによって、磁化自由層31の磁化方向を反転させることができる。
非磁性層32は、上記磁化自由層31と磁化固定層33との間に挟まれている。典型的には、非磁性層32は絶縁層(トンネルバリア層)であり、その材料として、Al、SiO、MgO、AlNが例示される。その場合、磁化自由層31、トンネルバリア層32、及び磁化固定層33によって磁気トンネル接合(MTJ)が形成される。あるいは、非磁性層32は、Cu、Zn、Al、Au、Ag等の導電性非磁性材料により形成されてもよい。
図4及び図5に示されるように、本実施の形態に係る配線層20は、配線中央部20Aと配線側部20Bとを含んでいる。配線中央部20Aは、配線層20の比較的内側に位置し、少なくとも磁気抵抗素子30とオーバーラップしている。一方、配線側部20Bは、配線中央部20Aよりも配線層20の外側に位置している。図4及び図5で示される例では、配線側部20Bは、配線中央部20AからY方向に位置しており、配線中央部20A及び配線側部20Bは共にX方向に延在している。より詳細には、X方向に延びる2本の配線側部20Bが、X方向に延びる配線中央部20Aを挟むように、配線中央部20Aの両側に形成されている。
本実施の形態において、配線側部20Bの電気抵抗値は、配線中央部20Aの電気抵抗値よりも高い。例えば、配線中央部20AがCuで形成されている場合、配線側部20BはCuよりも電気抵抗が高いCuSi(銅シリサイド)あるいはCuNで形成される。また例えば、配線中央部20AがAlで形成されている場合、配線側部20BはAlよりも電気抵抗が高いAlSiあるいはAlNで形成される。あるいは、配線中央部20Aが電気伝導度の低いC化合物で形成され、配線側部20Bが電気伝導度の高いC単体あるいはC化合物で形成されてもよい。
このような構造を有する配線層20では、書き込み電流IWは主に、低電気抵抗の配線中央部20Aを流れることになる。一方、高電気抵抗の配線側部20Bにはほとんど電流が流れない。その結果、配線層20において実質的に書き込み電流IWが流れる領域の幅が狭くなる。すなわち、実質的な電流経路幅が、物理的な配線幅よりも狭くなる。
図5に示されるように、磁気抵抗素子30のY方向の最大幅(長軸長)は“L”であり、配線層20のY方向の幅(配線幅)は“W”である。ここで、配線層20の幅Wを磁気抵抗素子30の幅Lより小さくすることはできない。実際には、製造上の目ズレを考慮してマージンが設けられるため、配線層20の幅Wは磁気抵抗素子30の幅Lよりも大きい(W>L)。一般に、そのマージンの大きさは、片側で20〜50nm程度である。
しかしながら、そのようなマージン領域を流れる電流は、書き込み電流IWの総量を増加させるにもかかわらず、磁化自由層31における磁化反転にはほとんど寄与しない。書き込み電流IWの総量に対する磁化自由層31への印加磁界の大きさの比を、電流−磁界変換効率Effとする。仮に、配線層20において書き込み電流IWが均一に流れるとすれば、電流−磁界変換効率Effは、次の式(1)で表される。尚、Cは係数である。
式(1):Eff=C/W
本実施の形態に係る配線層20は、上述の通り、低電気抵抗の配線中央部20Aと、高電気抵抗の配線側部20Bとを含んでいる。従って、書き込み電流IWは、主に配線中央部20Aを流れ、上記マージン領域周辺の配線側部20Bにはほとんど流れない。つまり、配線層20において実質的に書き込み電流IWが流れる領域の幅が狭くなる。すなわち、図5に示されるように、実効的な配線幅W’が、物理的な配線幅Wよりも小さくなる(W’<W)。この場合の電流−磁界変換効率Eff’は、次の式(2)で表され、上記式(1)で表されるものより高くなる。
式(2):Eff’=C/W’
以上に説明されたように、配線層20が、低電気抵抗の配線中央部20Aと高電気抵抗の配線側部20Bとを含んでいるため、電流−磁界変換効率が向上する。その結果、磁化反転に要する書き込み電流IWを低減することが可能となる。
ここで、本実施の形態では、磁化自由層31ではなく、配線層20において工夫がなされていることに留意されたい。先述の通り、書き込み電流を低減するために磁化自由層の膜厚等を変更すると記憶情報の熱的安定性は劣化し、逆に、その熱的安定性を向上させるために磁化自由層を変更すると書き込み電流が増加してしまう。すなわち、磁化自由層31が変更される場合、書き込み電流の低減と熱的安定性の確保はトレードオフの関係となる。本実施の形態によれば、熱的安定性に関わる磁化自由層31の構成を変更することなく、書き込み電流IWを低減することが可能である。従って、記憶情報の熱的安定性を確保しながら、書き込み電流IWを低減することが可能となる。
更に、配線層20の表面が高抵抗化されるため、エレクトロマイグレーション耐性が向上する。
3.製造方法
次に、図6A〜図6Fを参照して、本実施の形態に係る磁気メモリセル1の製造方法を説明する。
まず、図6Aに示されるように、下地層10(層間絶縁膜あるいは基板)上に、配線層20が形成される。配線層20の材料である配線材料は、Cu、Al等である。
次に、図6Bに示されるように、配線層20上に、磁化自由層31、非磁性層32、磁化固定層33及び反強磁性層34が順番に積層される。各層の材料は、先述の通りである。更に、反強磁性層34上に、磁気抵抗素子30の平面パターンとなる所定のパターンを有するマスク40が形成される。例えば、その所定のパターンは、図4で示された磁気抵抗素子30の平面パターンである。
次に、図6Cに示されるように、上記マスク40を用いることにより、反強磁性層34、磁化固定層33、非磁性層32及び磁化自由層31が、順番にエッチングされる。ここで、ストッパ層は配線層20であり、エッチングは配線層20が露出するまで行われる。その結果、所定の平面パターンを有する磁気抵抗素子30が、配線層20上に形成される。磁気抵抗素子30のY方向の最大幅(長軸長)は“L”である。その後、マスク40は除去される。
次に、図6Dに示されるように、磁気抵抗素子30を覆うようにマスク50が形成される。そのマスク50は、配線層20の平面パターンとなる所定の配線パターンを有する。例えば、その所定の配線パターンは、図4で示された配線層20の平面パターンである。
次に、図6Eに示されるように、上記マスク50を用いることにより、配線層20がエッチングされる。ここで、ストッパ層は下地層10であり、エッチングは下地層10が露出するまで行われる。その結果、所定の配線パターンを有する配線層20が形成される。その配線層20のY方向の幅(配線幅)は“W”であり、磁気抵抗素子30のY方向の幅“L”よりも大きい。また、このエッチングにより、配線層20の側面20Sが形成される。
次に、図6Fに示されるように、反応性ガス60が供給され、その反応性ガス60と配線層20の側面20Sとが反応する。その結果、配線層20の両側部に、配線材料(Cu、Al等)よりも抵抗値が高い配線側部20Bが形成される。配線側部20Bに挟まれている部分は、配線材料のままの配線中央部20Aであり、配線側部20Bよりも低抵抗である。
例えば、配線材料がCuである場合に、反応性ガス60としてシランガス(SiHガス)が供給される。Cuとシランガスとの反応の結果、Cuよりも高抵抗のCuSi(銅シリサイド)が配線側部20Bとして形成される。温度、ガス濃度、反応時間を制御することによって、CuSiの形成膜厚を調整することができる。また、反応性ガス60として、アンモニアガスあるいは窒素ガスプラズマが用いられてもよい。その場合、Cuよりも高抵抗のCuNが配線側部20Bとして形成され、同様の効果が得られる。配線材料がAlの場合も、Cuの場合と同様の処理を行うことによって、高抵抗の配線側部20Bを形成することが可能である。
4.変形例
図7は、第1の変形例における磁気メモリセル1の構造を示す平面図である。図8は、図7中の線A−A’に沿った断面構造を示している。第1の変形例において、磁化自由層35が、配線層20の下にも形成されている。磁化自由層31と磁化自由層35とは磁気的に結合している。このように磁化自由層35を配置することにより、書き込み電流IWを更に低減することができる。
図9は、第2の変形例における磁気メモリセル1の構造を示す平面図である。図10は、図9中の線A−A’に沿った断面構造を示している。第2の変形例において、配線層20上に、磁化自由層36と非磁性層37が順番に積層されている。磁気抵抗素子30は、非磁性層37上に形成されており、磁化自由層36と磁化自由層31とは、非磁性層37を介して磁気的に結合している。また、磁化自由層38が、配線層20の下にも形成されている。磁化自由層36と磁化自由層38とは磁気的に結合している。このように磁化自由層を配置することにより、書き込み電流IWを更に低減することができる。
更に他の変形例として、第2トランジスタTR2と第2ビット線BL2は省略されてもよい。その場合、第2電流端子CT2は、第2ビット線BL2の代わりにグランド線GNDに接続される。この場合でも、一軸磁界書き込み方式は可能である。
更に、本発明に係る磁気抵抗記憶装置は、MRAMに限られない。本実施の形態に係る配線層20と磁気抵抗素子30を用いた、磁界書き込み方式の記憶装置であれば何でもよい。
以上、本発明の実施の形態が添付の図面を参照することにより説明された。但し、本発明は、上述の実施の形態に限定されず、要旨を逸脱しない範囲で当業者により適宜変更され得る。
1 磁気メモリセル
10 下地層
20 配線層(書き込み配線)
20A 配線中央部
20B 配線側部
30 磁気抵抗素子
31 磁化自由層
32 非磁性層
33 磁化固定層
34 反強磁性層
35 磁化自由層
36 磁化自由層
37 非磁性層
38 磁化自由層
40 マスク
50 マスク
60 反応性ガス
100 MRAM
101 セルアレイ
102 コントローラ
103 ワードドライバ
104 電流供給回路
BL1 第1ビット線
BL2 第2ビット線
CT1 第1電流端子
CT2 第2電流端子
IW 書き込み電流
TR1 第1トランジスタ
TR2 第2トランジスタ
WL ワード線

Claims (7)

  1. 磁気抵抗素子と、
    第1電流端子及び第2電流端子に接続された配線層と
    を備え、
    データ書き込み時、前記配線層を通って前記第1電流端子と前記第2電流端子との間に書き込み電流が流れ、
    前記磁気抵抗素子は、
    磁化方向が固定された磁化固定層と、
    前記書き込み電流により発生する磁界に応じて磁化方向が反転する磁化自由層と、
    前記磁化固定層と前記磁化自由層との間に挟まれた非磁性層と
    を備え、
    前記配線層は、
    前記磁気抵抗素子と少なくともオーバーラップする配線中央部と、
    前記配線中央部よりも外側に位置し、前記配線中央部よりも抵抗値が高い配線側部と
    を含み、
    前記第1電流端子と前記第2電流端子とを結ぶ線は第1方向に延在し、
    第2方向は、前記第1方向と直交し、
    前記配線側部は、前記配線中央部から前記第2方向に位置し、
    前記第2方向の幅は、前記磁気抵抗素子よりも前記配線層の方が大きい
    磁気抵抗記憶装置。
  2. 請求項1に記載の磁気抵抗記憶装置であって、
    前記配線中央部及び前記配線側部は共に、前記第1方向に延在している
    磁気抵抗記憶装置。
  3. 請求項1又は2に記載の磁気抵抗記憶装置であって、
    前記配線中央部は、配線材料で形成されており、
    前記配線側部は、前記配線材料とSiあるいはNとの化合物で形成されている
    磁気抵抗記憶装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の磁気抵抗記憶装置であって、
    更に、アレイ状に配置された複数の磁気メモリセルを備え、
    前記複数の磁気メモリセルの各々が、前記磁気抵抗素子と前記配線層を備える
    磁気抵抗記憶装置。
  5. 請求項4に記載の磁気抵抗記憶装置であって、
    前記第1電流端子と前記第2電流端子の少なくとも一方は、トランジスタを介してビット線に接続されている
    磁気抵抗記憶装置。
  6. 下地層上に配線材料で配線層を形成する工程と、
    前記配線層上に磁気抵抗素子を形成する工程と、
    前記磁気抵抗素子を覆い、且つ、所定の配線パターンを有するマスクを形成する工程と、
    前記マスクを用いて前記配線層を前記下地層までエッチングする工程と、
    前記エッチングで形成された前記配線層の側面と反応性ガスとを反応させることにより、前記配線材料よりも抵抗値が高い配線側部を形成する工程と
    を含む
    磁気抵抗記憶装置の製造方法。
  7. 請求項6に記載の磁気抵抗記憶装置の製造方法であって、
    前記反応性ガスは、シランガス、アンモニアガス、窒素ガスプラズマのいずれかであり、
    前記配線側部は、前記配線材料とSiあるいはNとの化合物で形成される
    磁気抵抗記憶装置の製造方法。
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