JP2008218736A - 磁気記憶装置 - Google Patents

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丈晴 黒岩
Takashi Osanaga
隆志 長永
Yutaka Takada
裕 高田
Shuichi Ueno
修一 上野
Yosuke Takeuchi
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Abstract

【課題】磁化反転磁界のばらつきを低減できるように固着層からの漏れ磁界の影響を受けにくく安定に動作する磁気記憶装置を実現する。
【解決手段】磁気記憶装置における磁気記憶素子MMは、磁化方向が固定された固着層1と、少なくとも磁化容易軸を有し外部磁界によって磁化方向が変化する記録層3とを含んでいる。記録層3の膜厚方向における磁化の重心Gaの位置が記録層3の膜厚の1/2よりも固着層1側に位置している。
【選択図】図4

Description

本発明は磁気記憶装置に関し、特に、トンネル磁気抵抗効果を有する磁気抵抗効果素子を用いた磁気記憶装置に関するものである。
磁気抵抗(MR:magnetoresistive)効果は、磁性体に磁界を加えることにより電気抵抗が変化する現象であり、磁界センサや磁気ヘッドなどに利用されている。近年、非常に大きな磁気抵抗効果を示す巨大磁気抵抗(GMR:giant magnetoresistance)効果材料として、Fe/Cr、Co/Cuなどの人工格子膜などが非特許文献1、2で紹介されている。
また、強磁性層間の交換結合作用がなくなる程度に厚い非磁性金属層を持つ強磁性層/非磁性層/強磁性層/反強磁性層からなる積層構造を用いた磁気抵抗効果素子が提案されている。この素子では、強磁性層と反強磁性層とが交換結合されて、その強磁性層の磁気モーメントが固定され、他方の強磁性層のスピンのみが外部磁場で容易に反転できるようにされている。これが、いわゆるスピンバルブ膜として知られている素子である。この素子では、2つの強磁性層間の交換結合が弱いために小さな磁場でスピンが反転できる。このため、スピンバルブ膜は上記交換結合膜に比べて高感度の磁気抵抗素子を提供することができる。反強磁性体としては、FeMn、IrMn、PtMnなどが用いられている。このスピンバルブ膜は、用いる際に膜面内方向に電流を流すが、上記のような特徴のために、高密度磁気記録用再生ヘッドに用いられている。
一方、膜面に対して垂直方向に電流を流す垂直磁気抵抗効果を利用すると、更に大きな磁気抵抗効果が得られることが、非特許文献3に示されている。
さらには、強磁性トンネル接合によるトンネル磁気抵抗(TMR:tunneling magneto-resistive)効果も、非特許文献4に示されている。このトンネル磁気抵抗は、強磁性層/絶縁層/強磁性層からなる3層膜において、外部磁界によって2つの強磁性層のスピンを互いに平行あるいは反平行にすることにより、膜面垂直方向のトンネル電流の大きさが異なることを利用したものである。
近年、GMRおよびTMR素子を、不揮発性磁気記憶半導体装置(MRAM:magnetic random access memory)に利用する研究が、たとえば非特許文献5〜7に示されている。
この場合、保磁力の異なる2つの強磁性層で非磁性金属層を挟んだ擬スピンバルブ素子や強磁性トンネル効果素子が検討されている。MRAMへ利用する場合にはこれらの素子をマトリックス状に配置し、別に設けた配線に電流を流して磁界を印加し、各素子を構成する2つの磁性層を互いに平行、反平行に制御することにより、"1"、"0"が記録される。読み出しはGMRやTMR効果を利用して行なわれる。
MRAMにおいては、GMR効果に対しTMR効果を利用した方が低消費電力であるから、主としてTMR素子を用いることが検討されている。TMR素子を利用したMRAMでは、室温でMR変化率が20%以上と大きく、かつトンネル接合における抵抗が大きいので、より大きな出力電圧が得られる。またTMR素子を利用したMRAMでは、読み出し時にスピン反転をする必要がなく、それだけ小さい電流で読み出しが可能である。このため、TMR素子を利用したMRAMは、高速書き込み・読み出し可能な低消費電力型の不揮発性半導体記憶装置として期待されている。
MRAMの書き込み動作においては、TMR素子における強磁性層の磁気特性を制御することが望まれる。具体的には、非磁性層を挟む2つの強磁性層の相対的な磁化方向を、平行・反平行に制御する技術、および所望のセルにおける一方の磁性層を確実かつ効率的に磁化反転する技術が望まれる。非磁性層を挟む2つの強磁性層の相対的な磁化方向を、交差する2つの配線を用いて膜面内において均一に平行・反平行に制御する技術は、たとえば特許文献1、3、4に示されている。
またMRAMでは、高集積化のためにセルの微細化を実施した場合、磁性層の膜面方向の大きさに依存して反磁界により反転磁界が増大する。これにより書き込み時に大きな磁界が必要となり、消費電力も増大する。このため、特許文献2、5、6に示されるように強磁性層の形状を最適化し、磁化反転を容易にする技術が提案されている。
D. H. Mosca et al., "Oscillatory interlayer coupling and giant magnetoresistance in Co/Cu multilayers", Journal of Magnetism and Magnetic Materials 94 (1991) pp.L1-L5 S. S. P. Parkin et al., "Oscillatory Magnetic Exchange Coupling through Thin Copper Layers", Physical Review Letters, vol.66, No.16, 22 April 1991, pp.2152-2155 W. P. Pratt et al., "Perpendicular Giant Magnetoresistances of Ag/Co Multilayers", Physical Review Letters, vol.66, No.23, 10 June 1991, pp.3060-3063 T. Miyazaki et al., "Giant magnetic tunneling effect in Fe/Al2O3/Fe junction", Journal of Magnetism and Magnetic Materials 139 (1995), pp.L231-L234 S. Tehrani et al., "High density submicron magnetoresistive random access memory (invited)", Journal of Applied Physics, vol.85, No.8, 15 April 1999, pp.5822-5827 S. S. P. Parkin et al., "Exchange-biased magnetic tunnel junctions and application to nonvolatile magnetic random access memory (invited)", Journal of Applied Physics, vol.85, No.8, 15 April 1999, pp.5828-5833 ISSCC 2001 Dig of Tech. Papers, p.122 特開平11−273337号公報 特開2002−280637号公報 特開2000−353791号公報 米国特許第6,005,800号明細書 特開2004−296858号公報 米国特許第6,570,783号明細書
しかしながら、従来のMRAMでは次のような問題点があった。
特許文献3によれば、MRAMのメモリセルには、交差する2つの配線層と、磁気記憶素子と、トランジスタ素子と、磁気記憶素子およびトランジスタ素子を電気的に接続する接続部材とが必要とされる。磁気記憶素子は、強磁性体である記録層と固着層、および記録層と固着層に挟まれる非磁性層を有している。
情報の読み取りでは、磁気記憶装置の抵抗に基づいて、所定の配線を経て磁気記憶素子を流れる電流が検知される。一方、情報の書き換えでは、交差する2つの配線層の双方に電流を流して生じる合成磁界が印加される特定の磁気記憶素子の記録層の磁化方向を選択的に反転するが、この時、磁気記憶素子における記録層の形状を磁化困難軸に対して対称、磁化容易軸に関して非対称とすることで、書き換えできる磁界範囲を拡大できることが特許文献5,6に開示されている。
ここで、磁気記憶素子がマトリクス状に多数並べられた場合を考えると、各々の磁気記憶素子の磁化反転磁界のばらつきのため、全ての素子を書き換えることができる磁界範囲は大幅に狭められてしまうという問題があった。
また、磁化反転磁界がばらつく要因として固着層磁化による漏れ磁界の影響が考えられるが、全ての素子で漏れ磁界を一様にすることが事実上困難であり、固着層漏れ磁界の影響を受けやすい一部の磁気記憶素子で誤動作が生じるという問題があった。
それゆえ、本発明の目的は、磁化反転磁界のばらつきを低減できるように固着層からの漏れ磁界の影響を受けにくく安定に動作する磁気記憶装置を実現することである。
本実施の形態における磁気記憶装置は、第1配線と、第2配線と、磁気記憶素子とを備えている。第1配線は、第1の方向に延在するように形成されている。第2配線は、第1配線と上下方向に間隔を隔てられ、かつ第1の方向と交差する第2の方向に延在するように形成されている。磁気記憶素子は、第1配線と第2配線とが交差する領域において第1配線と第2配線との間に挟み込まれるように形成されている。磁気記憶素子は、磁化方向が固定された固着層と、少なくとも磁化容易軸を有し外部磁界によって磁化方向が変化する記録層とを含んでいる。記録層の膜厚方向における磁化の重心位置が記録層の膜厚の1/2よりも固着層側に位置している。
本実施の形態における磁気記憶装置によれば、記録層の膜厚方向における磁化の重心位置が記録層の膜厚の1/2よりも固着層側に位置している。これにより、固着層磁化に起因する漏れ磁界が記録層に影響する場合においても、記録層磁化の向きが安定化され、磁化反転磁界のばらつきが低減して素子選択の信頼性が高くなり、安定した動作が可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
(メモリセルの回路と構造)
まず、本発明の実施の形態における磁気記憶装置に関し、磁気記憶装置のメモリセルの回路について説明する。
図1は、本発明の一実施の形態における磁気記憶装置のメモリセルの回路図である。図1を参照して、磁気記憶装置では、1つのメモリセルMC(点線枠内)は、素子選択用トランジスタTRと磁気記憶素子(強磁性トンネル接合素子)MMとから構成されている。メモリセルMCはマトリクス状に複数形成されている。
その磁気記憶素子MMに対して、情報の書き換えと読み取りを行うためのライト線WTとビット線BLとが交差する。ビット線BLは、一方向(たとえば行)に並んで配置された磁気記憶素子MMのそれぞれの一端の側に電気的に接続されている。
一方、ライト線WTは、他方向(たとえば列)に並んで配置された磁気記憶素子MMのそれぞれの他端の側に電気的に接続されている。また、その磁気記憶素子MMの他端の側は、素子選択用トランジスタTRのドレイン側と電気的に接続されている。一方向に並んで配置された複数の素子選択用トランジスタTRのそれぞれのソース側が、ソース線SLによって電気的に接続されている。また、他方向に並んで配置された複数の素子選択用トランジスタTRのそれぞれのゲートが、ワード線WDによって互いに電気的に接続されている。
次に、本実施の形態における磁気記憶装置の構造について説明する。
図2は、本発明の一実施の形態における磁気記憶装置の構成を示す概略断面図である。図2を参照して、半導体基板11におけるメモリセル領域MRでは、素子分離絶縁膜12によって区切られた素子形成領域の表面(半導体基板11の表面)に素子選択用トランジスタTRが形成されている。素子選択用トランジスタTRは、ドレイン領域Dと、ソース領域Sと、ゲート電極本体Gとを主に有している。ドレイン領域Dおよびソース領域Sは、互いに所定の距離を開けて半導体基板11の表面に形成されている。ドレイン領域Dおよびソース領域Sは、互いに所定導電型の不純物領域から形成されている。ゲート電極本体Gは、ドレイン領域Dおよびソース領域Sに挟まれる領域上にゲート絶縁膜GIを介在して形成されている。ゲート電極本体Gの側壁は、サイドウォール状の側壁絶縁膜SIによって覆われている。
素子選択用トランジスタTRを覆うように層間絶縁膜13が形成されている。この層間絶縁膜13にはその上面からドレイン領域Dに達する孔が設けられている。この孔内には、接続部材14が形成されている。層間絶縁膜13上には、層間絶縁膜15が形成されている。この層間絶縁膜15にはその上面から接続部材14に達する孔と層間絶縁膜13に達する孔とが形成されている。これらの孔の各々にはライト線WTと接続部材16とが形成されている。その接続部材16は、接続部材14によってドレイン領域Dと電気的に接続されている。
ライト線WTと接続部材16とを覆うように、層間絶縁膜13上に層間絶縁膜17が形成されている。この層間絶縁膜17にはその上面から接続部材16に達する孔が設けられている。この孔内には接続部材18が形成されている。層間絶縁膜17上には、導電層19と、磁気記憶素子MMとが形成されている。その導電層19は、接続部材18、16、14によってドレイン領域Dと電気的に接続されている。
磁気記憶素子MMは磁気抵抗効果素子であり、下から順に積層された、固着層1と、非磁性層であるトンネル絶縁層2と、記録層3とを有している。固着層1は、導電層19に接するように形成されている。
磁気記憶素子MMを覆うように保護膜20が形成されており、その保護膜20上に層間絶縁膜21が形成されている。この保護膜20および層間絶縁膜21には、これらの膜20、21を貫通して記録層3に達する孔が設けられている。この孔内には、接続部材23が形成されている。層間絶縁膜21上には、ビット線BLが形成されている。このビット線BLは、接続部材23によって磁気記憶素子MMに電気的に接続されている。
ビット線BLを覆うように層間絶縁膜26が形成されている。その層間絶縁膜21上には、所定の配線層29および絶縁層28が形成されている。
一方、半導体基板11における周辺(論理)回路領域RRでは、論理回路を構成するトランジスタTRAが形成されている。このトランジスタTRAは、半導体基板11の表面に互いに所定の距離を置いて形成された1対のソース/ドレイン領域S/Dと、その1対のソース/ドレイン領域S/Dに挟まれる領域上にゲート絶縁膜GIを介して形成されたゲート電極Gとを有している。ゲート電極Gの側壁は、サイドウォール状の側壁絶縁膜SIによって覆われている。
このトランジスタTRAの上には、所定の配線層16、25、29と、その各配線層16、25、29を電気的に接続するための接続部材14、23、27と、層間絶縁膜13、15、17、21、24、26、28とが形成されている。
次に、メモリセルの構造についてさらに詳しく説明する。
図3は、磁気記憶素子MMの付近の構成を概略的に示す斜視図である。図3を参照して、情報としての磁化が行われる磁気記憶素子MMは、ライト線WTとビット線BLとが交差する領域において、ライト線WTとビット線BLとに上下方向から挟み込まれるように配置されている。磁気記憶素子MMは、たとえば固着層1、トンネル絶縁層2および記録層3の積層構造とされる。固着層1では、磁化の方向が固定されている。また、記録層3では、所定の配線(たとえばビット線BL)に流れる電流によって生じる磁界やスピン偏極した電子の注入によって磁化方向が変化する。
その磁気記憶素子MMの固着層1が、図2に示すように導電層19および接続部材18、16、14を介して素子選択用トランジスタTRのドレイン領域Dに電気的に接続されている。一方、磁気記憶素子MMの記録層3側は、接続部材23を介してビット線BLに電気的に接続されている。
図4は、本発明の一実施の形態における磁気記憶素子の構成を概略的に示す断面図である。図4を参照して、本実施の形態では、記録層3は、その平面視上の面積が固着層1側に向かって面積が大きくなるように構成されている。つまり、記録層3の膜厚方向の断面形状は、固着層1側に向かって記録層3の膜厚方向に垂直な方向の面積が大きくなるような形状を有している。このため、記録層3の磁化分布の膜厚方向における磁化の重心Gaの位置は、記録層3の膜厚方向において固着層1に近い側、具体的には、記録層3の膜厚の1/2の位置(図中一点鎖線A−Aで示す位置)よりも固着層1側に存在している。
記録層3の膜厚方向の断面形状は、たとえば台形で近似することができ、その台形の断面形状における底面と側面のなす角度θが90度より小さければ良いが、より好ましくは80度以下が良い。また、その底面と側面のなす角度θが小さい場合、磁気記憶素子MM部の平面視上の面積の増大、ひいてはチップサイズの増大に繋がるため、底面と側面のなす角度θに関し、さらに好ましくは45度以上80度以下が良い。
外部から与えられる磁界によって磁化の向きが変化する記録層3については、一般に、結晶構造や形状などによって磁化しやすい方向がある。この方向はエネルギが低い状態であり、磁化しやすい方向は磁化容易軸(Ea:Easy-axis)と呼ばれる。これに対して、磁化されにくい方向は、磁化困難軸(Ha:Hard-axis)と呼ばれる。
図5は、本発明の一実施の形態における磁気記憶装置において磁化容易軸および磁化困難軸を説明するための磁気記憶素子の概略平面図である。図5を参照して、本実施の形態においては、矢印91に示す方向と平行な方向が、磁化容易軸63の方向である。また、磁化容易軸63に垂直な方向が磁化困難軸64の方向である。
本実施の形態における磁気記憶素子MMの平面視上の形状に関する一つの態様として、図5に示すような長方形の角となる部分のうち一部を曲線に置き換えた形状がある。
図5においては、記録層3は平面形状において、磁化容易軸63方向に直線状の直線部702、703を有し、磁化困難軸64方向(磁化容易軸63に垂直な軸方向)に直線状の直線部704a、704bを有している。これらの直線部703と直線部704bとは交点が垂直になるように形成され、また、直線部703と直線部704aとは交点が垂直になるように形成されている。これに対して、直線部704aと直線部702とは曲線部701aを介して接続され、直線部704bと直線部702とは曲線部701bを介して接続されている。直線部702と直線部703とは互いに平行であり、また、直線部704aと直線部704bとは互いに平行である。本実施の形態においては、曲線部701aおよび曲線部701bは、それぞれ円弧になるように形成されている。すなわち、記録層3の平面形状が、磁化容易軸63に対して非対称かつ磁化困難軸64(磁化容易軸63に垂直な軸)に対して線対称になるように形成されている。
また、磁化容易軸63の方向の長さと磁化困難軸64の方向の長さとを比べたとき、磁化容易軸63の方向の長さが長くなるように形成されている。すなわち、記録層3の平面形状において、磁化容易軸63の方向に長手方向を有するように形成されている。一例として図5の平面形状は、アスペクト比が1.2の長方形の角の一部を曲線部に置き換えた形状である。
本実施の形態においては、固着層1およびトンネル絶縁層2も、図5に示した平面形状を有しているが、特にこの形態に限られず、たとえば、記録層3のみが曲線部を有するように形成され、固着層1およびトンネル絶縁層2は、平面形状が長方形になるように形成され、さらに、平面視したときに記録層3よりも大きくなるように形成されていても構わない。すなわち、トンネル絶縁層2および固着層1は、平面形状が記録層3と同じ形状であってもよいし、記録層3の平面形状を含んで、記録層3よりも大きい面積を有する任意の平面形状であってもよい。
図6は、本発明の一実施の形態における磁気記憶素子MMの位置の説明図であり、磁気記憶素子を平面的に透視したときの図である。図6を参照して、磁気記憶素子MMは、磁化容易軸Eaの方向が、ライト線WTの延在方向とほぼ平行になるように配置されている。すなわち、磁気記憶素子MMは、長手方向が、ライト線WTの延在方向とほぼ平行になるように配置されている。また、磁気記憶素子MMの磁化困難軸Haの方向と、ビット線BLの延在方向とがほぼ平行になるように配置されている。本実施の形態においては、ライト線WTとビット線BLとのそれぞれの延在方向が互いにほぼ垂直になるように形成されている。
(メモリセルの動作)
次に、メモリセルの動作について説明する。
図2を参照して、読み出し動作は、特定のメモリセルの磁気記憶素子MMに所定の電流を流し、磁化の向きによる抵抗値の違いを検知することによって行われる。まず、特定のメモリセルの選択用トランジスタTRがON状態とされて、所定のセンス信号がビット線BLから特定の磁気記憶素子MMを経て、接続部材18、16、14および選択用トランジスタTRを介してソース線SLに伝わる。
このとき、磁気記憶素子MMにおける記録層3と固着層1の磁化の向きが同じ向き(平行)の場合では抵抗値が相対的に低く、記録層3と固着層1の磁化の向きが互いに反対向き(反平行)の場合では抵抗値が相対的に高くなる。トンネル磁気抵抗効果素子は、記録層3と固着層1との各磁化方向が平行の場合には抵抗値が小さくなり、かつ記録層3と固着層1との各磁化方向が反平行の場合には抵抗値が大きくなる特性を有している。
これにより、磁気記憶素子MMの磁化の向きが平行の場合では、ソース線SLに流れるセンス信号の強度は所定の参照メモリセルの信号強度より大きくなる。一方、磁気記憶素子MMの磁化の向きが反平行の場合では、センス信号の強度は所定の参照メモリセルの信号強度より小さくなる。こうして、センス信号の強度が所定の参照メモリセルの信号強度よりも大きいか小さいかによって、特定のメモリセルに書き込まれた情報が「0」であるか「1」であるかが判定されることになる。
書き込み(書き換え)動作については、ビット線BLとライト線WTに所定の電流を流し、磁気記憶素子MMを磁化(磁化反転)することによって行われる。まず、選択されたビット線BLとライト線WTのそれぞれに所定の電流を流すことによってビット線BLとライト線WTのまわりにはそれぞれ電流の流れの方向に対応した磁界(図6の矢印53a、54a)が生じる。選択されたビット線BLとライト線WTとが交差する領域に位置する磁気記憶素子MMには、ビット線BLを流れる電流によって生じた磁界とライト線WTを流れる電流によって生じた磁界との合成磁界(図6の矢印55a)が作用することになる。
このとき、その合成磁界によって、磁気記憶素子MMの記録層3が固着層1の磁化の方向と同じ向きに磁化される態様と、記録層3が固着層1の磁化の方向とは反対の向きに磁化される態様とがある。こうして、記録層3と固着層1の磁化の向きが、同じ向き(平行)の場合と互いに反対向き(反平行)の場合とが実現されて、この磁化の向きが「0」または「1」に対応する情報として記録されることになる。
(磁気記憶装置の製造方法)
次に、上述した磁気記憶素子および磁気記憶装置の製造方法の一例について説明する。
図7〜図11は、本発明の一実施の形態における磁気記憶装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。まず、図7を参照して、半導体基板11の主表面における所定の領域に素子分離絶縁膜12を形成することによって、メモリセル領域MRおよび周辺回路領域RRが形成される。そのメモリセル領域MRおよび周辺回路領域RRに位置する半導体基板11の表面にゲート絶縁膜GIを介してゲート電極本体Gが形成される。そのゲート電極本体Gなどをマスクとして半導体基板11の表面に所定導電型の不純物を導入することにより、不純物領域からなるドレイン領域Dおよびソース領域Sと、1対のソース/ドレイン領域S/Dが形成される。こうして、メモリセル領域MRでは、ゲート電極G、ドレイン領域Dおよびソース領域Sを含む素子選択用トランジスタTRが形成され、周辺回路領域RRでは、論理回路を構成するトランジスタTRAが形成される。
その素子選択用トランジスタTRおよびトランジスタTRAを覆うように、たとえばCVD(Chemical Vapor Deposition)法により層間絶縁膜13が形成される。その層間絶縁膜13に対して所定の写真製版およびエッチングを施すことによって、半導体基板11の表面を露出するコンタクトホール13a、13bが形成される。そのコンタクトホール13a、13bを充填するように層間絶縁膜13上にたとえばタングステン層(図示せず)が形成される。そのタングステン層に対してCMP(Chemical Mechanical Polishing)処理を施すことによって、層間絶縁膜13の上面上に位置するタングステン層の部分が除去される。
図8を参照して、上記のタングステン層の除去により、コンタクトホール13a、13b内の各々にタングステン層が残存されて接続部材14が形成される。
図9を参照して、たとえばCVD法により層間絶縁膜13上にさらに層間絶縁膜15が形成される。その層間絶縁膜15に所定の写真製版およびエッチングを施すことにより、メモリセル領域MRでは、ライト線および所定の配線層を形成するための開口部15a、15bが形成される。また、周辺回路領域RRでは、所定の配線層を形成するための開口部15cが層間絶縁膜15に形成される。その開口部15a、15b、15cを充填するように、層間絶縁膜15上にたとえば銅層(図示せず)が形成される。その銅層にCMP処理を施すことによって、層間絶縁膜15の上面上に位置する銅層が除去されて、開口部15a、15b、15c内に銅層が残存される。これにより、メモリセル領域MRでは開口部15a内にライト線WT、開口部15b内に配線層16が形成される。また周辺回路領域RRでは開口部15c内に配線層16が形成される。
なお、開口部15a、15b、15cを充填する銅層の形成においては、銅層と層間絶縁膜との反応を防止するための反応防止層が積層される場合がある。さらに、ライト線WTの形成時には、配線電流磁界を所定の磁気記憶素子へ集中させるため、銅層は高透磁率膜と積層される場合がある。
図10(a)、(b)を参照して、層間絶縁膜15上にたとえばCVD法によりさらに層間絶縁膜17が形成される。その層間絶縁膜17に所定の写真製版およびエッチングを施すことにより、配線層16の表面を露出するコンタクトホール17aが形成される。そのコンタクトホール17a内を充填するように層間絶縁膜17上にたとえば銅層(図示せず)が形成される。その銅層にたとえばCMP処理等を施すことによって層間絶縁膜17の上面上に位置する銅層が除去され、コンタクトホール17a内に銅層が残存されて接続部材18が形成される。
次に、メモリセル領域MRにおける層間絶縁膜17の上に、導電層19と磁気記憶素子MMとが形成される。その磁気記憶素子MMは、固着層1と、トンネル絶縁層2と、記録層3との積層膜から構成される。まず、固着層1となる膜として、たとえば膜厚約20nmの白金マンガン膜(反強磁性層)と膜厚約3nmのコバルト合金膜(強磁性層)が順次形成される。次に、トンネル絶縁層2となる膜として、たとえば膜厚約1nmのアルミニウム酸化膜が形成される。そして、記録層3としては、たとえば膜厚約3nmのニッケル合金膜が形成される(いずれも図示せず)。なお、白金マンガン膜、コバルト合金膜、アルミニウム酸化膜、ニッケル合金膜は、たとえばスパッタ法によって形成される。
その後、そのニッケル合金膜、アルミニウム酸化膜、コバルト合金膜および白金マンガン膜に所定の写真製版およびエッチングを施すことによって、固着層1、トンネル絶縁層2および記録層3を備えた所定形状の磁気記憶素子MMが形成されることになる。一般に、エッチング後のレジストパターン除去においてドライプロセス(アッシング)を用いる場合には酸素を主成分とするガスが使用される。好ましくは、固着層1、記録層3の構成材料に対して酸化性でないガス、たとえば水素、窒素、アンモニア、およびそれらの混合ガスを用い、固着層1、記録層3の酸化が抑制される。
なお、固着層1は、反強磁性層/強磁性層/非磁性層/強磁性層の積層構造とする場合がある。また、記録層3は、磁気特性の異なる強磁性膜の積層や強磁性層/非磁性層/強磁性層の積層構造としても問題ない。
図11を参照して、磁気記憶素子MMがその後のプロセスによってダメージを受けないように、磁気記憶素子MMを覆うように保護膜20が形成される。その保護膜20を覆うように層間絶縁膜17上にたとえばCVD法によりさらに層間絶縁膜21が形成される。メモリセル領域MRでは、その層間絶縁膜21および保護膜20に所定の写真製版およびエッチングを施すことにより、記録層3の表面を露出するコンタクトホール21aが形成される。また周辺回路領域RRでは、その層間絶縁膜21および層間絶縁膜17に所定の写真製版およびエッチングを施すことにより、配線層16の表面に達するコンタクトホール21bが形成される。これらのコンタクトホール21a、21b内を充填するように層間絶縁膜21上にたとえば銅層(図示せず)が形成される。その銅層にたとえばCMP処理等を施すことによって層間絶縁膜21の上面上に位置する銅層が除去され、コンタクトホール21a、21b内の各々に銅層が残存されて接続部材23が形成される。
その層間絶縁膜21を覆うように層間絶縁膜21上にたとえばCVD法によりさらに層間絶縁膜24が形成される。その層間絶縁膜24に所定の写真製版およびエッチングを施すことにより、メモリセル領域MRでは層間絶縁膜24にビット線を形成するための開口部が形成され、周辺回路領域RRでは層間絶縁膜24に開口部24aが形成される。これらの開口部内を充填するように層間絶縁膜24上にたとえば銅層(図示せず)が形成される。その銅層にたとえばCMP処理等を施すことによって層間絶縁膜24の上面上に位置する銅層が除去され、ビット線用の開口部内に銅層が残存されてビット線BLが形成され、開口部24a内には銅層が残存されて配線層25が形成される。
なお上記においてはシングルダマシン法について説明したが、層間絶縁膜21の形成後、さらに層間絶縁膜24を形成し、それらの層間絶縁膜21、24に対して、デュアルダマシン法により所定の接続部材と配線層が形成されてもよい。この場合、まず層間絶縁膜24に対して所定の写真製版およびエッチングを施すことにより、メモリセル領域MRでは、ビット線を形成するための開口部(図示せず)が形成される。周辺回路領域RRでは、配線層を形成するための開口部24aが形成される。次に、層間絶縁膜21に対して所定の写真製版およびエッチングを施すことにより、メモリセル領域MRでは、磁気記憶素子MMの記録層3の表面に達するコンタクトホール21aが形成される。周辺回路領域RRでは、配線層16の表面に達するコンタクトホール21bが形成される。なお、層間絶縁膜21、24にコンタクトホールを形成した後に、層間絶縁膜24に開口部24aなどが形成されてもよい。
次に、コンタクトホール21a、21bおよび開口部24aなどの内部を充填するように層間絶縁膜24上にたとえば銅層(図示せず)が形成される。その銅層にたとえばCMP処理等を施すことによって層間絶縁膜24の上面上に位置する銅層の部分が除去される。これにより、メモリセル領域MRでは、コンタクトホール21a内を埋め込んで記録層3に電気的に接続される接続部材23が形成されるとともに、開口部内にはその接続部材23に電気的に接続されるビット線BLが形成される。なお、接続部材23を用いなくてもビット線BLと記録層3とが電気的に接続できれば問題はない。一方、周辺回路領域RRでは、コンタクトホール21b内に配線層16に電気的に接続される接続部材23が形成されるとともに、開口部24a内には接続部材23に電気的に接続される配線層25が形成される。
図2を参照して、上記で形成されたビット線BLおよび配線層25を覆うように、層間絶縁膜24上に、さらに層間絶縁膜26が形成される。周辺回路領域RRにおいては層間絶縁膜26に孔が形成され、その孔に接続部材27が形成される。この層間絶縁膜26上にさらに層間絶縁膜28が形成される。その層間絶縁膜28に開口部が形成され、その開口部に配線層29が形成される。
なお上記においてはシングルダマシン法について説明したが、層間絶縁膜26の形成後、さらに層間絶縁膜28を形成し、それらの層間絶縁膜26、28に対して、上記と同様にデュアルダマシン法により接続部材27と配線層29が形成されてもよい。
以上により、本実施の形態の磁気記憶装置が製造される。
なお、上述した磁気記憶装置の製造方法では、接続部材14などとして、タングステン層を例に挙げて説明したが、たとえばシリコンが適用されてもよい。また、銅、チタンあるいはタンタルなどの金属が適用されてもよい。さらに、このような金属の合金やこのような金属の窒化物なども適用することができる。また、接続部材14などの形成方法としてCMP法あるいはRIE法を例に挙げて説明したが、たとえばメッキ法、スパッタリング法、CVD法などが適用されてもよい。金属として銅を適用する場合には、いわゆるダマシン法を適用することができ、接続部材14と並行して配線層を形成することもできる。
また、ライト線WTの形成方法としてシングルダマシン法を例に挙げて説明したが、ライト線WTを接続部材14と同時に形成する場合には、デュアルダマシン法を適用することもできる。さらに、配線材料としてシリコン、タングステン、アルミニウム、チタンなどの金属、そのような金属の合金あるいはそのような金属の化合物を適用することによって、ドライエッチングによる配線の形成も可能になる。
また配線層と配線層との間に介在する層間絶縁膜の膜厚は適用デバイスによって異なることになるが、この磁気記憶装置では、当該膜厚はたとえば約40nmである。
また磁気記憶素子MMのトンネル絶縁層2としてアルミニウム酸化物を例に挙げて説明したが、トンネル絶縁層2としては非磁性材料が好ましい。たとえばアルミニウム、シリコン、タンタル、マグネシウムなどの金属の酸化物、その金属の窒化物、シリケートなどに代表されるその金属の合金酸化物、あるいはその合金の窒化物などがトンネル絶縁層2として好ましい。また、そのトンネル絶縁層2は、膜厚約0.3〜5nm程度の比較的薄い膜として形成されることが好ましい。なお、トンネル絶縁層2に換えて非磁性金属材料を用いる場合には、いわゆる膜面に対して垂直方向の巨大磁気抵抗効果を利用することもできる。
さらに、磁気記憶素子MMの固着層1として白金マンガン合金膜とコバルト鉄合金膜との積層構造を例に挙げ、記録層3としてニッケル鉄合金膜を例に挙げたが、固着層1および記録層3については、たとえばニッケル、鉄および/またはコバルトを主成分とする強磁性材料が好ましい。さらに、その強磁性材料の磁気特性向上と熱的安定性のため、それら強磁性材料にホウ素、窒素、シリコン、モリブデンなどの添加物が導入されてもよい。特に、記録層3に対しては、記録層3上に記録層3の磁気特性を改善する体心立方型、ルチル型、塩化ナトリウム型、閃亜鉛鉱型の結晶構造を有する結晶性材料薄膜を積層する、および/またはタンタル、ルテニウムなどの酸化防止膜を積層するなどして、磁気特性の向上・安定化を達成することも可能である。さらに、ハーフメタルと呼ばれるNiMnSb、Co2MnGeなどを適用することも可能である。ハーフメタルでは一方のスピンバンドにエネルギギャップが存在するので、非常に大きな磁気効果を得ることができ、その結果、大きな信号出力を得ることができる。
固着層1では、反強磁性層と強磁性層との積層構造とすることで、磁化方向をより固定することができる。つまり、反強磁性層が強磁性層のスピンの向きを固定することで、強磁性層の磁化の方向が一定に保たれる。反強磁性層としては、鉄などの強磁性材料または貴金属の少なくとも1つと、マンガンとの化合物が好ましい。
なお、上述した製造方法では、この磁気記憶素子を構成する固着層1、トンネル絶縁層2および記録層3をそれぞれスパッタ法によって形成する場合を例に挙げた。しかし、固着層1、トンネル絶縁層2および記録層3のそれぞれは、スパッタ法の他に、たとえばMBE(Molecular Beam Epitaxy)法、化学気相成長法あるいは蒸着法などにより形成することも可能である。
また、上述した磁気記憶装置の製造方法では、磁気記憶素子MMの固着層1と接続部材18との間に導電層19がある場合について説明したが、固着層1と接続部材18とが直接接続されていてもよい。また、接続部材18を介さずに配線層16とその導電層19とを直接接続させた構造としてもよい。この場合、その導電層19は、固着層1と平面視において重なるように固着層1の平面形状と同じ形状に形成されてもよい。その導電層19の材料として、低抵抗の金属、たとえば白金、ルテニウム、銅、アルミニウム、タンタル等を適用することが好ましい。また、導電層19の膜厚としては、その導電層の上に形成される固着層1、トンネル絶縁層2および記録層3の平坦性が損なわれないように、たとえば300nm以下にすることが好ましい。
なお、固着層1を記録層3と平面視において同じ大きさに形成する場合には、導電層19が接続部材14と接続されるように導電層19を固着層1よりも平面視において大きく形成する必要がある。このように導電層19が固着層1よりも平面的に大きく形成されたとしても、磁気記憶素子として何ら問題はない。
このように層間絶縁膜15と磁気記憶素子MMとの間に所定の導電層19を介在させることによって、接続部材18をたとえば銅により形成した場合には、磁気記憶素子MMをエッチングによってパターニングする際に、銅の接続部材18が腐食するのを阻止することもできる。また、その導電層19に磁気記憶素子MMの固着層1の抵抗よりも低い抵抗からなる材料を適用することで、読み出しの際の電流の経路の抵抗を下げることができて、読み出し速度の向上を図ることもできる。
また、さらに、上述した本実施の形態の磁気記憶装置では、磁気記憶素子MMが形成された後の工程において磁気記憶素子MMがダメージを受けるのを防止するために、磁気記憶素子MMを覆うように保護膜20を形成する場合を例に挙げて説明した。製造工程において磁気記憶素子MMが被る可能性のあるダメージとしては、たとえば層間絶縁膜を形成する際の熱処理がある。層間絶縁膜としてシリコン酸化膜を形成する場合、温度約400℃程度の酸化雰囲気のもとでシリコン酸化膜が形成されることになる。
このとき、酸化雰囲気のもとで磁性膜が酸化するおそれがあり、これによって、磁気記憶素子MMの磁気特性が劣化してしまうことがある。磁気記憶素子MMを、シリコン窒化膜等の保護膜20により被覆することで、保護膜20はこの酸化のバリアとして機能して磁気記憶素子MMを保護することができる。
また、このような酸化を防ぐために、層間絶縁膜が、シリコン窒化膜などの非酸化性雰囲気のもとで成膜可能な薄膜と、酸化性絶縁膜との2層構造とされてもよい。この場合、2層構造の層間絶縁膜のうち、シリコン窒化膜が磁気記憶素子MMの保護膜となる。
さらに、保護膜20としては、絶縁性金属窒化物、絶縁性金属炭化物およびFeよりも酸化物生成自由エネルギが低い金属の酸化処理によって形成した金属酸化物のうち少なくとも1つの材料を含む膜が好ましい。このような材料を用いることにより、少なくともFeを含む磁性材料薄膜を用いた磁気記憶装置の製造工程における酸化工程中に磁気記憶素子MMが酸化するのを抑制することができる。その結果、製造が容易でかつ動作特性が安定した磁気記憶装置を得ることができる。
(作用効果)
次に、本実施の形態の磁気記憶装置の作用効果について説明する。
まず図12に示すように、磁化困難軸方向しきい値が素子毎にばらついてしまう場合を考える。図12は、記録層3の強磁性材料およびその厚さを一定にして、本実施の形態に適用した形状でのアステロイド曲線35と磁化困難軸方向しきい値が高磁界側にシフトした場合36と低磁界側にシフトした場合37との変化を説明する図である。横軸は、磁化困難軸方向に印加される磁界Hxの大きさを示し、縦軸は、磁化容易軸方向に印加される磁界Hyの大きさを示す。磁界Hxは、ライト線WTに電流を流した際に発生する磁界であり、磁界Hyは、ビット線BLに電流を流した際に発生する磁界である。グラフにプロットされているそれぞれの測定点は、記録層3の磁化の向きが磁界Hyの負の向きの状態で、一定の磁界Hxを印加して、磁化の向きが反転するのに必要な磁界Hyを計測した結果である。すなわち、それぞれのプロット35〜37を結ぶ曲線は、それぞれの記録層3のアステロイド曲線を示す。
図12を参照して、図5に示す形状を有する記録層3を採用すると、後述するようにプロット35において磁化困難軸方向に印加される磁界Hxが一定の値(以下、「磁化困難軸方向しきい値」という)より小さくなれば、磁化容易軸方向の反転に必要な磁界Hyは、急激に大きくなる。すなわち、磁界Hxが磁化困難軸方向しきい値よりも小さい領域においてのみ、磁化容易軸方向に対して大きな反転磁界が必要になる。
この場合、磁化困難軸方向しきい値が高磁界側にシフトした場合36では、記録層の磁化反転を行なうことができる領域(図中ハッチング領域)46が狭くなる、あるいは情報の書き込みができなくなることが考えられる。また、磁化困難軸方向しきい値が低磁界側にシフトした場合37では、ビット線BLおよび/またはライト線WTに電流を流して形成された磁界によって非選択の磁気記憶素子が誤って磁化反転する可能性がある。すなわち、磁化困難軸方向しきい値が素子毎にばらつくと書き込みエラーが起こる。
磁化困難軸方向しきい値のばらつき要因の一つとして、固着層1を構成する強磁性層からの漏れ磁界が外部磁界に重畳することにより、漏れ磁界成分だけ磁化反転磁界がシフトすることが挙げられる。したがって、磁化困難軸方向しきい値ばらつきを低減するためには、外部磁界が印加されていない場合における固着層1からの漏れ磁界を全ての磁気記憶素子MMで同じにし、外部磁界が印加されている場合における固着層1の磁化の傾きを全ての磁気記憶素子MMで同じにする必要がある。
しかしながら、MRAMのような高集積化デバイスでは、全ての磁気記憶素子MMに対して固着層1からの漏れ磁界を同じに設定することは事実上困難である。このため、実用的観点からは固着層1からの漏れ磁界の影響を受けにくい磁気記憶素子MMの構造として本実施の形態の構成が提案される。
具体的には、固着層1の漏れ磁界成分による記録層3の磁化反転磁界のシフトが漏れ磁界を被る記録層3の磁化量と相関するため、本実施の形態では固着層1からの距離が近く固着層1からの漏れ磁界の影響を受け易い記録層3の部分の磁化を増大させる構成が採用されている。
図4を参照して、本実施の形態では、記録層3は、その平面視における面積が固着層1側に向かって面積が大きくなるように構成されている。このため、記録層3の磁化分布の膜厚方向における磁化の重心Gaの位置は、記録層3の膜厚方向(図中上下方向)において固着層1に近い側、具体的には記録層3の膜厚の1/2の位置(一点鎖線A−A)よりも固着層1側の位置に存在する。このため、固着層1からの距離が近く、漏れ磁界の影響が大きい部分での記録層3の磁化が大きくなり、磁化困難軸方向しきい値が漏れ磁界に対して安定になる。換言すれば、固着層1からの漏れ磁界に起因する磁化困難軸方向しきい値ばらつきを低減することができる。
一般に、記録層3の総磁化が大きくなると磁化反転磁界を増大させることが知られている。本実施の形態では、記録層3の平面視における面積は記録層3の上面(固着層1と反対側の面)に向かって小さくなっているため、記録層3全体の総磁化は増大しない。このため、外部磁界による磁化反転磁界を増大させることはなく、効率のよい磁化反転が可能である。
上記効果については、記録層3の磁化分布の膜厚方向における磁化の重心Gaの位置が記録層3膜厚の1/2よりも固着層1側に存在すれば良い。このため、記録層3の断面形状について、たとえば台形で近似すると、底面部と側面部のなす角度θが90度より小さければ良く、80度以下であることがより好ましい。また、底面部と側面部のなす角度θが小さい場合、磁気記憶素子MM部の平面視における面積の増大、ひいてはチップサイズの増大に繋がるため、底面部と側面部のなす角度θについては、45度以上80度以下であることがさらに好ましい。
また、底面部と側面部のなす角度θが80度より大きい場合でも、図13および図14に示す構成でも上記と同様の効果が得られる。図13は本発明の一実施の形態における磁気記憶素子の構成を概略的に示す断面図であり、図14は図13の記録層中のXIV−XIV線に沿う相の含有割合の変化を示す図である。図13を参照して、記録層3が記録層3の主成分となる強磁性体の第1相と、その第1相の飽和磁化よりも小さな飽和磁化を持つ強磁性体の第2相もしくは常磁性を示す第2相とを有している。図14を参照して、その第2相が固着層1側から記録層3表面に向かって連続的に含有割合を増している。記録層3がこの構造を有する場合でも、記録層3の磁化分布の膜厚方向における磁化の重心Gaの位置が記録層3の膜厚の1/2よりも固着層1側に存在することになるため、上記と同様の効果が得られる。
また、固着層1からの距離が近く固着層1からの漏れ磁界の影響を受け易い記録層3の一部分の磁化を増大させるためには、記録層3を積層膜構造とすることも有効である。図15および図16は、本発明の一実施の形態における磁気記憶素子の記録層を積層膜構造とした場合の構成を示す概略断面図である。図15を参照して、記録層3は、たとえば相対的に飽和磁化の大きな第1の強磁性層3aと、相対的に飽和磁化の小さな第2の強磁性層3bとの少なくとも2層を有する積層膜構造からなっている。また図16を参照して、記録層3は、相対的に飽和磁化の大きな第1の強磁性層3aと、相対的に飽和磁化の小さな第2の強磁性層3bと、その第1および第2の強磁性層3a、3b間に挟まれた非磁性層3cとの少なくとも3層を有する積層構造であってもよい。図15および図16に示すように記録層3中において相対的に飽和磁化の大きな第1の強磁性層3aが固着層1側に位置し、かつ相対的に飽和磁化の小さな第2の強磁性層3bが記録層3表面側に位置することで、記録層3の磁化分布の膜厚方向における磁化の重心Gaの位置が記録層3の膜厚の1/2よりも固着層1側に存在することになる。
図16に示す強磁性層3a/非磁性層3c/強磁性層3bの3層構造の場合、2つの強磁性層3a、3bが強磁性的に結合する場合の他、スピン交換相互作用あるいは静磁結合作用によって反強磁性的に結合される場合がある。いずれの場合においても、飽和磁化の大きな第1の強磁性層3aが固着層1側に配置されるような構造とすれば、固着層1からの漏れ磁界に起因する磁化困難軸方向しきい値ばらつきを低減することができる。
次に、記録層の平面形状を図5に示す形状とすることによる作用効果について説明する。
上記作用効果を説明するうえで、まず書き換え動作についてさらに詳しく説明する。
図17は、記録層3の強磁性材料およびその厚さを一定にして、本実施の形態に適用した形状でのアステロイド曲線35と矩形形状における一般的なアステロイド曲線31との変化を説明する図である。横軸は、磁化困難軸方向に印加される磁界Hxの大きさを示し、縦軸は、磁化容易軸方向に印加される磁界Hyの大きさを示す。磁界Hxは、ライト線WTに電流を流した際に発生する磁界であり、磁界Hyは、ビット線BLに電流を流した際に発生する磁界である。グラフにプロットされているそれぞれの測定点は、記録層の磁化の向きが磁界Hyの負の向きの状態で、一定の磁界Hxを印加して、磁化の向きが反転するのに必要な磁界Hyを計測した結果である。すなわち、それぞれのプロット31、35を結ぶ曲線は、それぞれの記録層のアステロイド曲線を示す。
図17を参照して、プロット35に示すように、図5に示す形状を有する記録層3を採用すると、磁化困難軸方向しきい値より小さくなれば、磁化容易軸方向の反転に必要な磁界Hyは、急激に大きくなる。すなわち、磁界Hxが磁化困難軸方向しきい値よりも小さい領域においてのみ、磁化容易軸方向に対して大きな反転磁界が必要になる。また、磁化困難軸方向しきい値よりも磁界Hxが大きければ、逆に、反転に必要な磁界Hyは小さくなる。
記録層3の磁化反転を行なうことができる領域(図中右下がりハッチング領域)45は、記録層3の平面形状が矩形形状である場合の磁化反転を行なうことができる領域(図中左下がりハッチング領域)41よりも大きくなっており、特に磁界Hyで示される磁化容易軸方向に領域が大きくなっている。すなわち、ビット線BLに電流が流れることによる書込みエラーが起りにくくなる。したがって、磁化容易軸方向のみに磁界が印加されて生じる磁化反転を抑制することができる。すなわち、書込みビット線BLから発生される磁界によって、当該書込みビット線BLに沿った磁気記憶素子MMの記録層3が、誤って磁化反転されることが抑制され得る。
このように、図5に示した平面形状を有する記録層3を備える磁気記憶素子MMにおいては、非選択の磁気記憶素子MMにおいて反転磁界を従来の記録層よりも大きくして、選択された磁気記憶素子MMにおいては、反転磁界を従来よりも小さくすることができる。したがって、磁気記憶素子MMの選択についての信頼性が向上する。
図17に示すように、磁化容易軸方向において、反転磁界の大きさが磁化困難軸方向の磁界の大きさに依存して顕著に異なる現象は、磁化状態の差異に起因する。図18および図19は、磁化容易軸方向の磁界Hyと磁化困難軸方向の磁界Hxとの合成磁界が、反転磁界よりも小さい場合と大きい場合との磁化分布を示す図であり、本発明の一実施の形態における磁気記憶素子MMの記録層3の平面図である。図18および図19中のそれぞれの矢印は、それぞれの位置における磁化の向きを示している。図18および図19は、それぞれの磁界Hyが同じ大きさで、磁界Hxの大きさが異なるように磁界が印加されている。図18にて印加されている磁界Hxは磁化困難軸方向しきい値よりも小さく、図19にて印加されている磁界Hxは磁化困難軸方向しきい値よりも大きい。
図18に示されるような磁化分布の形態はC型(第1の磁化分布)と呼ばれ、安定な磁化状態であるため磁化容易軸方向の磁化反転磁界は大きくなる。これに対し、図19に示されるような磁化分布の形態はS型(第2の磁化分布)と呼ばれ、外部磁界によるトルクを受けやすく磁化反転磁界が急激に小さくなる。このS型とC型との磁化分布状態の概念図を図20および図21に示す。本実施の形態の記録層3は、このS型とC型との磁化分布状態を外部磁界によって制御できる平面形状を有している。
このように、記録層3の平面形状を磁化容易軸に対して非対称にして、かつ磁化容易軸に垂直な軸に対して対称の形状にすることによって、上記のようなS型とC型の磁化分布状態を得ることができる。S型とC型の磁化分布状態を得ることにより、図17に示すように記録層3の磁化反転を行なうことができる領域45が大きくなり、磁化容易軸方向のみに磁界が印加されて生じる磁化反転を抑制することができる。
(変形例)
上記においてはS型とC型の磁化分布状態を得ることのできる記録層3の平面形状として図5に示す形状について説明したが、記録層3の平面形状はこれ以外の形状であってもよい。たとえば、記録層3の平面形状は、図21に示すような磁化容易軸63に対して非対称かつ磁化困難軸64に対して対称な形状であってもよい。この図21に示す記録層3の平面形状は、記録層3の平面形状と内部で接する矩形形状から記録層3の平面形状部分を抜いた部分(図中ハッチング部分)SA1、SA2、SA3、SB1、SB2を磁化容易軸63で分割した場合において分割された部分の面積が互いに同じ(SA1+SA2+SA3=SB1+SB2)となるように凸また凹を有する形状であっても良い。この場合、記録層3の面内方向磁化分布の重心Gaの位置が記録層3の形状中心近傍に位置することになるため、記録層3の面内方向において配線電流磁界が均等に印加されることになり、磁化反転磁界のばらつきを低減することができる。
上記の磁化容易軸63で分割した場合において分割された部分の面積が互いに同じとなるようは平面形状は、たとえば図22〜図24に示すような形状であってもよい。
また図25および図26に示すように記録層3の平面形状が磁化容易軸63および磁化困難軸64に対してそれぞれ対称である場合であっても、磁化困難軸64方向に直線部(直線状の外形部)を有し、磁化容易軸63方向に記録層3の長さの1/2よりも大きな曲率半径を有する曲線部(曲線状の外形部)を一部に有する形状であってもよい。図25に示す形状の場合には図27に示すS型および図28に示すC型のように、図26に示す形状の場合には図29に示すS型および図30に示すC型のように磁化分布が変化する。
なおたとえば図25に示す記録層3の平面形状において、磁化容易軸63方向に記録層3の長さの1/2よりも大きな曲率半径を有する曲線部とは、図58に示すように曲線部3dが内接する円の半径Rが記録層3の長さ(記録層3が内接する矩形形状の長手方向(磁化容易軸63方向)の寸法)の1/2よりも大きいことを意味する。
また図31および図32に示すように記録層3の平面形状が磁化容易軸63および磁化困難軸64に対してそれぞれ対称である場合であっても、磁化容易軸63方向に直線部を有し、磁化困難軸64方向に記録層3の幅(記録層3が内接する矩形形状の短手方向(磁化困難軸64方向)の寸法)の1/2よりも大きな曲率半径を有する曲線部を一部に有する形状であってもよい。図31に示す形状の場合には図33に示すS型および図34に示すC型のように、図32に示す形状の場合には図35に示すS型および図36に示すC型のように磁化分布が変化する。
また図37〜図40に示すように記録層3の平面形状が磁化容易軸63および磁化困難軸64に対してそれぞれ対称である場合であっても、磁化容易軸63方向に記録層3の長さの1/2よりも大きな曲率半径を有する曲線部と、磁化困難軸64方向に記録層3の幅の1/2よりも大きな曲率半径を有する曲線部とを結んでできる形状であってもよい。図37に示す形状の場合には図41に示すS型および図42に示すC型のように、図38に示す形状の場合には図43に示すS型および図44に示すC型のように、図39に示す形状の場合には図45に示すS型および図46に示すC型のように、図40に示す形状の場合には図47に示すS型および図48に示すC型のように磁化分布が変化する。なお図40に示す平面形状では、図49に示すように実際の磁化容易軸は記録層3の平面形状と内部で接する矩形形状における対角線方向となるが問題はない。
また図50および図51に示すように、記録層3の磁化容易軸方向および固着層1の磁化方向が記録層3の平面形状と内部で接する矩形形状における短辺方向にあっても外部磁界によって記録層3の磁化分布をC型とS型に遷移できれば良い。
さらに図52に示すように記録層3の平面形状が磁化容易軸63および磁化困難軸64に対してそれぞれ非対称になる場合であっても良い。また図53に示すように記録層3の磁化容易軸63が磁化容易軸63と同じ方向に磁界を与える配線方向(ライト線WTの延在方向)63aに対して傾いて配置されている場合であっても良い。図52および図53のいずれの形状においても、記録層3が固着層1の強磁性層に起因する漏れ磁界を与えられた場合において、記録層3の平面内の磁化分布の重心Gaの位置が記録層3の形状中心もしくは記録層3の形状中心より磁化困難軸方向に移動した位置になれば上記と同様の効果を得ることが可能である。
なお図52に示す形状の場合には図54に示すS型および図55に示すC型のように、図53に示す形状の場合には図56に示すS型および図57に示すC型のように磁化分布が変化する。
なお、磁気記憶素子を含むメモリセルと論理回路とを搭載した混載デバイスに対して、保護膜としてシリコン窒化膜のように比較的誘電率の高い材料を酸化バリヤとして用いる場合には、次のことに留意しなければならない。すなわち、たとえば論理回路からなるデバイスでは、デバイスの動作速度やアクセスタイミングをも考慮して、金属配線層間の容量や配線抵抗が設定されている。そのため、誘電率の高い材料が論理回路部に配置されると、論理回路部における金属配線層間の容量などが所定の設計パラメータの範囲から外れてしまい、デバイスが所望の動作を行わなくなるおそれがある。これを回避するには、保護膜は磁気記憶素子MMだけを被覆するように形成して、論理回路が形成される周辺回路領域RRには保護膜を形成させない構造とすることが好ましい。
上述した磁気記憶素子を利用した磁気記憶装置では、記憶情報の読み出しを記憶状態を破壊することなく行なうことが可能である。そのため、再書き込みをする動作が不要であり、読み出し速度が高速になる。また、磁化反転速度は1ナノ秒以下であるので、情報の書き込みも非常に高速で行うことができる。さらに、磁化反転動作に関しては、一般に反転を繰り返すことにより特性が劣化する疲労現象は生じないといわれている。すなわち、MRAMと称される当該磁気記憶装置により、事実上、動作回数に制限がない不揮発性メモリデバイスを提供できることになる。
上述した特徴は、記憶装置単体としても有用であるが、上記メモリセルを論理回路と混載した混載デバイスの場合に、より一層有用に作用する。すなわち、混載デバイスの場合、高速動作に基づいてネットワーク環境や移動体通信における情報のインタラクティブな取り扱い環境が改善される。さらに、コンピュータや携帯端末等へ当該磁気記憶装置を適用することによって消費電力の低減や動作環境の改善などを大幅に図ることができることになる。
また、上述した磁気記憶素子および磁気記憶装置では、半導体基板を利用した磁気記憶装置について説明したが、磁気抵抗効果素子とライト線およびビット線に係る配線層との関係は、情報の記憶に限定されるものではなく、たとえば磁気センサ、磁気記録ヘッド、磁気記録媒体などのパターン化された磁気素子等に広く適用することが可能である。
また、さらに、上述した磁気記憶素子および磁気記憶装置では、1つのメモリセルに1つの磁気記憶素子を設けたメモリセルを例に挙げて説明したが、1つのメモリセルに2つ以上の磁気記憶素子を設けてもよく、また、それらのメモリセルが互いに積層されていてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示にすぎず、これに制限されるものではない。本発明は上記で説明した範囲ではなく、特許請求の範囲によって示されるもので、特許請求の範囲と均等の意味および範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、トンネル磁気抵抗効果を有する磁気抵抗効果素子を用いた磁気記憶装置に特に有利に適用され得る。
本発明の一実施の形態における磁気記憶装置のメモリセルの回路図である。 本発明の一実施の形態における磁気記憶装置の構成を示す概略断面図である。 磁気記憶素子MMの付近の構成を概略的に示す斜視図である。 本発明の一実施の形態における磁気記憶装置の磁気記憶素子の構成を概略的に示す断面図である。 本発明の一実施の形態における磁気記憶装置において磁化容易軸および磁化困難軸を説明するための磁気記憶素子の概略平面図である。 本発明の一実施の形態における磁気記憶素子MMの位置の説明図であり、磁気記憶素子を平面的に透視したときの図である。 本発明の一実施の形態における磁気記憶装置の製造方法の第1工程を示す概略断面図である。 本発明の一実施の形態における磁気記憶装置の製造方法の第2工程を示す概略断面図である。 本発明の一実施の形態における磁気記憶装置の製造方法の第3工程を示す概略断面図である。 本発明の一実施の形態における磁気記憶装置の製造方法の第4工程を示す概略断面図(a)と、磁気記憶素子部分を拡大して示す拡大断面図(b)である。 本発明の一実施の形態における磁気記憶装置の製造方法の第5工程を示す概略断面図である。 記録層3の強磁性材料およびその厚さを一定にして、本実施の形態に適用した形状でのアステロイド曲線35と磁化困難軸方向しきい値が高磁界側にシフトした場合36と低磁界側にシフトした場合37との変化を説明する図である。 本発明の一実施の形態における磁気記憶素子の構成を概略的に示す断面図である。 図13の記録層中のXIV−XIV線に沿う相の含有割合の変化を示す図である。 本発明の一実施の形態における磁気記憶素子の記録層を2層の積層膜構造とした場合の構成を示す概略断面図である。 本発明の一実施の形態における磁気記憶素子の記録層を3層の積層膜構造とした場合の構成を示す概略断面図である。 記録層3の強磁性材料およびその厚さを一定にして、本実施の形態に適用した形状でのアステロイド曲線35と矩形形状における一般的なアステロイド曲線31との変化を説明する図である。 磁化容易軸方向の磁界Hyと磁化困難軸方向の磁界Hxとの合成磁界が、反転磁界よりも小さい場合の磁化分布を示す図であり、本発明の一実施の形態における磁気記憶素子MMの記録層3の平面図である。 磁化容易軸方向の磁界Hyと磁化困難軸方向の磁界Hxとの合成磁界が、反転磁界よりも大きい場合の磁化分布を示す図であり、本発明の一実施の形態における磁気記憶素子MMの記録層3の平面図である。 S型の磁化分布状態の概念図である。 C型の磁化分布状態の概念図である。 記録層の平面形状の一の例を示す図である。 記録層の平面形状の他の例を示す図である。 記録層の平面形状のさらに他の例を示す図である。 記録層の平面形状のさらに他の例を示す図である。 記録層の平面形状のさらに他の例を示す図である。 図25に示す記録層の平面形状においてS型の磁化分布を示す図である。 図25に示す記録層の平面形状においてC型の磁化分布を示す図である。 図26に示す記録層の平面形状においてS型の磁化分布を示す図である。 図26に示す記録層の平面形状においてC型の磁化分布を示す図である。 記録層の平面形状のさらに他の例を示す図である。 記録層の平面形状のさらに他の例を示す図である。 図31に示す記録層の平面形状においてS型の磁化分布を示す図である。 図31に示す記録層の平面形状においてC型の磁化分布を示す図である。 図32に示す記録層の平面形状においてS型の磁化分布を示す図である。 図32に示す記録層の平面形状においてC型の磁化分布を示す図である。 記録層の平面形状のさらに他の例を示す図である。 記録層の平面形状のさらに他の例を示す図である。 記録層の平面形状のさらに他の例を示す図である。 記録層の平面形状のさらに他の例を示す図である。 図37に示す記録層の平面形状においてS型の磁化分布を示す図である。 図37に示す記録層の平面形状においてC型の磁化分布を示す図である。 図38に示す記録層の平面形状においてS型の磁化分布を示す図である。 図38に示す記録層の平面形状においてC型の磁化分布を示す図である。 図39に示す記録層の平面形状においてS型の磁化分布を示す図である。 図39に示す記録層の平面形状においてC型の磁化分布を示す図である。 図40に示す記録層の平面形状においてS型の磁化分布を示す図である。 図40に示す記録層の平面形状においてC型の磁化分布を示す図である。 図40に示す記録層の平面形状において実際の磁化容易軸は記録層の平面形状と内部で接する矩形形状における対角線方向となることを説明するための図である。 記録層の平面形状のさらに他の例を示す図である。 記録層の平面形状のさらに他の例を示す図である。 記録層の平面形状のさらに他の例を示す図である。 記録層の平面形状のさらに他の例を示す図である。 図52に示す記録層の平面形状においてS型の磁化分布を示す図である。 図52に示す記録層の平面形状においてC型の磁化分布を示す図である。 図53に示す記録層の平面形状においてS型の磁化分布を示す図である。 図53に示す記録層の平面形状においてC型の磁化分布を示す図である。 図25に示す記録層の平面形状において、磁化容易軸方向に記録層の長さの1/2よりも大きな曲率半径を有する曲線部の意味を説明するための図である。
符号の説明
1 固着層、2 トンネル絶縁層、3 記録層、3a,3b 強磁性層、3c 非磁性層、11 半導体基板、12 素子分離絶縁膜、13,15,17,21,24,26,28 層間絶縁膜、13a,17a,21a,21b コンタクトホール、14,16,18,23,27 接続部材、15a,15b,15c,24a 開口部、16,25,29 配線層、19 導電層、20 保護膜、28 絶縁層、BL ビット線、D ドレイン領域、G ゲート電極、GI ゲート絶縁膜、MC メモリセル、MM 磁気記憶素子、MR メモリセル領域、RR 周辺回路領域、S ソース領域、S/D ソース/ドレイン領域、SL ソース線、TR 素子選択用トランジスタ、TRA トランジスタ、WD ワード線、WT ライト線。

Claims (19)

  1. 第1の方向に延在するように形成された第1配線と、
    前記第1配線と上下方向に間隔を隔てられ、かつ前記第1の方向と交差する第2の方向に延在するように形成された第2配線と、
    前記第1配線と前記第2配線とが交差する領域において前記第1配線と前記第2配線との間に挟み込まれるように形成された磁気記憶素子とを備え、
    前記磁気記憶素子は、磁化方向が固定された固着層と、少なくとも磁化容易軸を有し外部磁界によって磁化方向が変化する記録層とを含み、
    前記記録層の膜厚方向における磁化の重心位置が前記記録層の膜厚の1/2よりも前記固着層側に位置している、磁気記憶装置。
  2. 前記記録層は、磁化反転磁界が大きい第1の磁化分布と、磁化反転磁界が小さい第2の磁化分布とを外部磁界によって制御できる形状を有することを特徴とする、請求項1に記載の磁気記憶装置。
  3. 前記記録層は、平面形状において、前記磁化容易軸に対して非対称であり、前記磁化容易軸に垂直な軸に対して対称であることを特徴とする、請求項2に記載の磁気記憶装置。
  4. 前記記録層の平面形状と内部で接する矩形形状から前記記録層の前記平面形状を抜いた部分を、前記磁化容易軸で分割した場合において分割された部分の面積が互いに同じとなることを特徴とする、請求項3に記載の磁気記憶装置。
  5. 前記記録層は、平面形状において、前記磁化容易軸に垂直な軸方向に直線状の外形部を有することを特徴とする、請求項3に記載の磁気記憶装置。
  6. 前記記録層は、平面形状において、前記磁化容易軸と前記磁化容易軸に垂直な軸とに対してそれぞれ対称になることを特徴とする、請求項2に記載の磁気記憶装置。
  7. 前記記録層は、平面形状において、前記磁化容易軸に垂直な軸方向に直線状の外形部を有し、かつ前記磁化容易軸方向に前記記録層の長さの1/2よりも大きな曲率半径を有する曲線部の外形状を有することを特徴とする、請求項6に記載の磁気記憶装置。
  8. 前記記録層は、平面形状において、前記磁化容易軸方向に直線状の外形部を有し、かつ前記磁化容易軸に垂直な軸方向に前記記録層の幅の1/2よりも大きな曲率半径を有する曲線部の外形状を有することを特徴とする、請求項6に記載の磁気記憶装置。
  9. 前記記録層は、平面形状において、前記磁化容易軸に垂直な軸方向に前記記録層幅の1/2よりも大きな曲率半径を有する曲線部を有する外形状と、前記磁化容易軸方向に前記記録層長さの1/2よりも大きな曲率半径を有する曲線部を有する外形状とを結んでできる外形状を有することを特徴とする、請求項6に記載の磁気記憶装置。
  10. 前記記録層の前記磁化容易軸が、前記記録層の平面形状と内部で接する矩形形状における対角線方向にあることを特徴とする、請求項6に記載の磁気記憶装置。
  11. 前記記録層は、平面形状において、前記磁化容易軸と前記磁化容易軸に垂直な軸とに対してそれぞれ非対称になることを特徴とする、請求項2に記載の磁気記憶装置。
  12. 前記記録層の前記磁化容易軸が、前記磁化容易軸と同じ方向に磁界を与える前記第1および第2配線のいずれかの延在方向に対して傾いて配置されていることを特徴とする、請求項2に記載の磁気記憶装置。
  13. 前記記録層は、前記固着層に起因する漏れ磁界を与えられた場合において、前記記録層の平面内における磁化分布の重心位置が、前記記録層の形状中心もしくは前記記録層の形状中心より磁化容易軸方向に垂直な軸方向に移動した位置になることを特徴とする、請求項11または12に記載の磁気記憶装置。
  14. 前記記録層の前記磁化容易軸方向および前記固着層の磁化方向が、前記記録層の平面形状と内部で接する矩形形状における短辺方向であることを特徴とする、請求項2に記載の磁気記憶装置。
  15. 前記記録層の膜厚方向の断面形状は、前記固着層側に向かって前記記録層の膜厚方向に垂直な方向の面積が大きくなるような形状を有していることを特徴とする、請求項1に記載の磁気記憶装置。
  16. 前記記録層の膜厚方向の断面形状が台形であり、前記台形の断面形状における底面と側面で作る角度が45度以上80度以下であることを特徴とする、請求項15に記載の磁気記憶装置。
  17. 前記記録層は、前記記録層の主成分となる強磁性体の第1相と、前記第1相に対して飽和磁化が小さい強磁性もしくは常磁性を示す第2相とを有し、前記第2相は前記固着層側から前記記録層表面に向かって連続的に含有割合を増していく構造を有することを特徴とする、請求項1に記載の磁気記憶装置。
  18. 前記記録層は、飽和磁化の大きな第1の強磁性層と、飽和磁化の小さな第2の強磁性層との少なくとも2層を有する積層膜構造からなり、前記第1の強磁性層が前記第2の強磁性層よりも前記固着層側に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の磁気記憶装置。
  19. 前記記録層は、飽和磁化の大きな第1の強磁性層と、飽和磁化の小さな第2の強磁性層と、前記第1および第2の強磁性層間に挟まれる非磁性層との少なくとも3層を有する積層膜構造からなり、前記第1の強磁性層が前記第2の強磁性層よりも前記固着層側に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の磁気記憶装置。
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