JP4954006B2 - クラック幅計測システム、操作装置、クラック幅計測方法、及びクラック幅計測プログラム - Google Patents

クラック幅計測システム、操作装置、クラック幅計測方法、及びクラック幅計測プログラム Download PDF

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Description

本発明は、撮像対象物の表面に生じたクラックの幅を計測するクラック幅計測システム、操作装置、クラック幅計測方法、及びクラック幅計測プログラムに関する。
近年、住宅の高品質化を目指す国策や、家屋リフォームの要求、防災に対する関心の高まりから、住宅や家屋などの建造物の点検を行う機会が増加している。また、建造物の床下や天井裏等については、人目に触れにくい一方で建造物の基幹部分であるため、点検のニーズが高い。
しかし、建造物の床下や天井裏等は、一般的に非常に狭い空間であり、衛生状態も悪い。このため、移動体(移動ロボット)を導入し、当該移動体を遠隔操作することによって建造物の床下や天井裏を点検(撮像)することが望まれている。他にも、原子力発電所の内部や、地中設備の中、地中の土管の中など、人が入るのが困難なところ、あるいは人が入れないところの点検(撮像)も望まれている。
また、建造物に多用されるコンクリートなどの表面においては、経年劣化などによってクラック(すなわち、ひび割れ)が生じることがある。建造物の健全性を診断する上で、クラックの幅(以下、クラック幅)を計測することは重要な点検項目である。その理由は、クラック幅が壁や建造物自体の強度の指標となるためである。
このような背景から、画像処理技術を利用して、クラック幅を計測するシステムが提案されている(特許文献1参照)。具体的には、特許文献1の手法では、コンクリート表面の画像からクラックが存在する箇所を抽出し、表示画面上に表示されたクラックスケールによってクラックの幅が特定される。なお、クラックスケールとは、クラック幅の計測に用いられる計測器具である。
特開2005−310044号公報([0009]段落)
しかしながら、特許文献1では、表示画面上に表示されたクラックスケールに関して、具体的な表示方法や操作内容について述べられていない。つまり、表示画面上に表示されたクラックスケール(計測用画像)を用いてクラック幅を計測する手法には、クラック幅を計測する精度を向上する点において、改善の余地があった。
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、表示画面上に表示された計測用画像を用いてクラック幅を計測する場合において、クラック幅を計測する精度を向上することが可能なクラック幅計測システム、操作装置、クラック幅計測方法、及びクラック幅計測プログラムを提供することを目的とする。
本発明の特徴は、撮像装置(カメラ211)を具備し、撮像対象物(例えば、壁面WS)を撮像する移動体(床下点検ロボット200)と、前記移動体を遠隔操作する操作装置(ロボット操作装置100)とを備え、撮像対象物の表面に生じたクラック(クラックCR)の幅を計測するクラック幅計測システムであって、前記移動体が撮像対象物を撮像することによって得られた撮像画像(撮像画像P)のデータを取得する撮像画像取得部(制御部130、通信装置110)と、クラック幅の計測に用いられる線画及び数字が付された計測用画像(クラックスケール画像SC)のデータを取得する計測用画像取得部(図形描画部160)と、前記撮像画像取得部によって取得された前記撮像画像のデータと、前記計測用画像取得部によって取得された前記計測用画像のデータとを合成することによって、合成画像データを生成する画像合成部(画像合成部170)と、前記画像合成部によって生成された前記合成画像データに応じて、前記撮像画像及び前記計測用画像を表示する表示部(表示部180)とを備え、前記画像合成部は、前記表示部において前記計測用画像が前記撮像画像上に重ねて表示されるように、前記合成画像データを生成することを要旨とする。
このような特徴によれば、撮像画像中のクラック上に計測用画像を重ね、撮像画像中のクラックに計測用画像を近接させた状態でクラック幅を計測可能となり、計測誤差が低減する。したがって、クラック幅の計測精度を向上可能なクラック幅計測システムを提供できる。
本発明の特徴は、上記の特徴に係るクラック幅計測システムにおいて、ユーザからの入力を受付ける操作受付け部(入力部120)と、前記操作受付け部が受付けた入力に応じて、前記計測用画像を操作する計測用画像操作部(制御部130、演算部150、図形描画部160)とをさらに備え、前記計測用画像操作部は、前記計測用画像の種別の選択、前記計測用画像に付された線画の拡大又は縮小、前記計測用画像が表示される表示領域(表示ウィンドウ)の移動、前記計測用画像の回転、又は前記計測用画像が表示される表示領域内における前記計測用画像の移動の少なくとも1つを実行することを要旨とする。
このような特徴によれば、ユーザからの入力に応じて、計測用画像、及び計測用画像が表示される表示領域を操作可能となり、撮像画像中のクラックに適した計測用画像を用いてクラック幅を計測可能となり、クラック幅の計測精度が向上する。また、ユーザの利便性も向上する。
本発明の特徴は、上記の特徴に係るクラック幅計測システムにおいて、撮像スケールに基づいて、表示スケールを調整する表示スケール調整部(制御部130、演算部150、図形描画部160)をさらに備え、前記撮像スケールは、前記撮像画像の1画素に対する、前記撮像装置が撮像した範囲内における撮像対象物の実際の長さの比であり、前記表示スケールは、前記計測用画像の1画素に対する、前記計測用画像が示す実際の長さの比であり、前記表示スケール調整部は、前記表示スケールと前記撮像スケールとが一致するように、前記表示スケールを調整することを要旨とする。
このような特徴によれば、表示スケールと撮像スケールとが一致するように、表示スケールを調整するので、計測用画像を撮像スケールと同一スケールの表示スケールとすることができ、クラック幅の計測精度が向上する。
本発明の特徴は、上記の特徴に係るクラック幅計測システムにおいて、表示スケールと撮像スケールとに基づいて、前記撮像装置のズーム率を制御するズーム率調整部(カメラ制御装置216、制御部130)をさらに備え、前記表示スケールは、前記計測用画像の1画素に対する、前記計測用画像が示す実際の長さの比であり、前記撮像スケールは、前記撮像画像の1画素に対する、前記撮像装置が撮像した範囲内における撮像対象物の実際の長さの比であり、前記ズーム率調整部は、前記撮像スケールと前記表示スケールとが一致するように、前記ズーム率を調整することを要旨とする。
このような特徴によれば、撮像スケールと表示スケールとが一致するように、撮像装置のズーム率を調整するので、表示スケールと同一スケールの撮像スケールとすることができ、クラック幅の計測精度が向上する。また、計測用画像の表示の際、表示画素数が元画像の画素数よりもかなり小さいと精度が落ちる一方、元画像の画素数での表示が最も精度が良く、元画像の画素数の整数倍でも精度は保たれる。このため、計測用画像を元画像の画素数の整数倍で表示させ、その表示スケールに撮像スケールを合わせるようにズーム率を調整することで、クラック幅の計測精度がより向上する。
本発明の特徴は、上記の特徴に係るクラック幅計測システムにおいて、平面視において、前記撮像装置の光軸と、撮像対象物とのなす角度を計測する角度計測部(カメラ制御装置216、制御部130)と、前記角度計測部によって計測された角度に応じて、前記撮像装置の光軸と撮像対象物とのなす角度が許容角度範囲内に収まるように前記移動体を制御する移動体制御部(カメラ制御装置216、移動制御装置250、制御部130)とをさらに備えることを要旨とする。
このような特徴によれば、撮像装置の光軸が撮像対象物表面の法線方向に一致するように移動体を制御するので、計測誤差が低減し、クラック幅の計測精度が向上する。
本発明の特徴は、上記の特徴に係るクラック幅計測システムにおいて、前記撮像画像上に前記計測用画像が重ねて表示された状態の画像である合成画像のデータを記録する合成画像記録部(記憶部140)をさらに備えることを要旨とする。
このような特徴によれば、撮像画像上に計測用画像が重ねて表示された状態の画像である合成画像のデータを記録するので、精度良く計測されたクラック幅の計測結果が記録可能となり、ユーザの利便性が向上する。また、クラック幅の計測結果を人手によって記録する場合と比較して、記録ミスが生じることを回避できる。
本発明の特徴は、撮像対象物を撮像する移動体を遠隔操作する操作装置であって、前記移動体が撮像対象物を撮像することによって得られた撮像画像のデータを取得する撮像画像取得部と、クラック幅の計測に用いられる線画及び数字が付された計測用画像のデータを取得する計測用画像取得部と、前記撮像画像取得部によって取得された前記撮像画像のデータと、前記計測用画像取得部によって取得された前記計測用画像のデータとを合成することによって、合成画像データを生成する画像合成部と、前記画像合成部によって生成された前記合成画像データに応じて前記撮像画像及び前記計測用画像を表示する表示部とを備え、前記画像合成部は、前記表示部において前記計測用画像が前記撮像画像上に重ねて表示されるように、前記合成画像データを生成することを要旨とする。
このような特徴によれば、撮像画像中のクラック上に計測用画像を重ね、撮像画像中のクラックに計測用画像を近接させた状態でクラック幅を計測可能となり、計測誤差が低減する。したがって、クラック幅を計測する精度を向上させることが可能な操作装置を提供できる。
本発明の特徴は、撮像対象物を撮像する移動体と、前記移動体を遠隔操作する操作装置とを用いたクラック幅計測方法であって、前記移動体が撮像対象物を撮像することによって得られた撮像画像のデータを取得するステップと、クラック幅の計測に用いられる線画及び数字が付された計測用画像のデータを取得するステップと、取得された前記撮像画像のデータと、取得された前記計測用画像のデータとを合成することによって、合成画像データを生成するステップと、生成された前記合成画像データに応じて、前記撮像画像及び前記計測用画像を表示するステップとを備え、前記生成するステップでは、前記表示するステップにおいて前記計測用画像が前記撮像画像上に重ねて表示されるように、前記合成画像データを生成することを要旨とする。
このような特徴によれば、撮像画像中のクラック上に計測用画像を重ね、撮像画像中のクラックに計測用画像を近接させた状態でクラック幅を計測可能となり、計測誤差が低減する。したがって、クラック幅を計測する精度を向上させることが可能なクラック幅計測方法を提供できる。
本発明の特徴は、撮像対象物を撮像する移動体を遠隔操作する操作装置として機能するコンピュータに、前記移動体が撮像対象物を撮像することによって得られた撮像画像のデータを取得する手順と、クラック幅の計測に用いられる線画及び数字が付された計測用画像のデータを取得する手順と、取得された前記撮像画像のデータと、取得された前記計測用画像のデータとを合成することによって、合成画像データを生成する手順と、生成された前記合成画像データに応じて、前記撮像画像及び前記計測用画像を表示する手順とを実行させ、前記生成する手順では、前記表示する手順において前記計測用画像が前記撮像画像上に重ねて表示されるように、前記合成画像データを生成することを要旨とする。
このような特徴によれば、撮像画像中のクラック上に計測用画像を重ね、撮像画像中のクラックに計測用画像を近接させた状態でクラック幅を計測可能となり、計測誤差が低減する。したがって、クラック幅を計測する精度を向上させることが可能なクラック幅計測プログラムを提供できる。
本発明によれば、表示画面上に表示された計測用画像を用いてクラック幅を計測する場合において、クラック幅を計測する精度を向上することが可能なクラック幅計測システム、操作装置、クラック幅計測方法、及びクラック幅計測プログラムを提供できる。
次に、図面を参照して、本発明の第1〜第5実施形態を説明する。以下の第1〜第5実施形態における図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
以下の第1〜第5実施形態では、住宅や家屋などの建造物の床下を点検する床下点検ロボット(移動体)を用いた床下点検システムにおいて、床下に存在するクラックの幅を計測する場合について説明する。
[第1実施形態]
本実施形態では、(1)床下点検システムの概略構成、(2)床下点検システムの詳細構成、(3)表示画面の構成例、(4)クラックスケール、(5)クラックスケール画像、(6)クラックスケール画像操作手順、(7)画像保存処理、(8)床下点検システムの概略動作、(9)作用・効果について説明する。
(1)床下点検システムの概略構成
図1は、本実施形態に係る床下点検システムの概略構成図である。
本実施形態に係る床下点検システムは、ロボット操作装置(操作装置)100及び床下点検ロボット(移動体)200を備える。
ロボット操作装置100は、床下点検ロボット200と無線通信を実行し、床下点検ロボット200を遠隔操作する。図1では、ロボット操作装置100としてノートPCを例示している。
床下点検ロボット200は、建造物の床下空間A1を点検する。具体的には、床下点検ロボット200は、建造物の床下空間A1内を撮像し、撮像して得られた撮像画像データをロボット操作装置100へ送信する。
ロボット操作装置100は、床下点検ロボット200から受信した撮像画像データに基づき、撮像画像を表示部180上にリアルタイムに表示する。ロボット操作装置100は、ユーザからの入力操作に応じて、床下点検ロボット200を操作する操作コマンド(カメラ制御コマンド、移動制御コマンドなど)を床下点検ロボット200へ送信する。
また、床下点検ロボット200は、前輪202Fと、後輪202Rと、前輪202F及び後輪202Rに掛け渡されたクローラ201とを備える。クローラ201は、前輪202F及び後輪202Rの回転に伴って回転する。床下点検ロボット200は、クローラ201の回転により、前進、後進、その場旋回を組み合わせて移動する。
床下点検ロボット200は、上方に突出して設けられたカメラユニット210を備える。以下においては、床下点検ロボット200においてカメラユニット210を除く本体部分を適宜「車体」と呼ぶ。カメラユニット210は、車体とは独立して、パン方向及びチルト方向に回動可能である。
次に、図2を用いて、床下空間A1内の環境の一例について説明する。
床下空間A1は、高さ32cm〜37cm程度の空間であり、基礎により長方形の区画に区切られている。床下点検ロボット200は、基礎に形成されている通気口を通過して隣の区画へ移動する。
床下点検ロボット200は、ロボット操作装置100の制御下で、基礎、配管、ケーブル・パイプ、束、束基礎などを撮像する。
基礎は、コンクリートによって形成されている。基礎の壁面(表面)WSには、経年劣化などによりクラックCRが生じる。床下点検ロボット200は、ロボット操作装置100の制御下で、基礎の壁面WSに生じたクラックCRを撮像する。
(2)床下点検システムの詳細構成
次に、床下点検ロボット200及びロボット操作装置100の構成について説明する。
(2.1)床下点検ロボットの構成
図3は、床下点検ロボット200の機能ブロック構成図である。図3に示すように、床下点検ロボット200は、カメラユニット210、通信装置220、センサ部230、走行用モータ240、移動制御装置250、及び電源装置260を備える。
通信装置220は、例えば無線LAN方式に準拠して構成され、無線通信を実行する。センサ部230は、障害物センサや、前輪202Fや後輪202Rの回転を検出するエンコーダ、車体の向き(進行方向)を検出するジャイロセンサなどを備える。
走行用モータ240は、電源装置260から電力が供給され、前輪202Fや後輪202Rを駆動する。移動制御装置250は、ロボット操作装置100から送信された移動コマンドに応じて、走行用モータ240を制御する。電源装置(バッテリ)260は、床下点検ロボット200が動作する電力源である。
カメラユニット210は、カメラ(撮像装置)211、パン用モータ212、チルト用モータ213、ズーム機構214、フォーカス機構215、及びカメラ制御装置216を備える。なお、床下空間A1内を照明する照明装置が、カメラユニット210に備えられていてもよい。
カメラ211は例えばCCDカメラであり、カメラ211から得られた撮像画像データは、カメラ制御装置216及び通信装置220を介してロボット操作装置100に送信される。
チルト用モータ213は、カメラ211をチルト方向に回動させる。パン用モータ212は、カメラ211(カメラユニット210全体)をパン方向に回動させる。
ズーム機構214は、カメラ211のズーム率を変更する。ズーム機構214としては例えば光学ズームが利用できる。フォーカス機構215は、カメラ211をフォーカス制御する。
カメラ制御装置216は、ロボット操作装置100から送信された撮像コマンドに応じて、カメラユニット210全体を制御する。
(2.2)ロボット操作装置の構成
図4は、ロボット操作装置100の機能ブロック構成図である。図4に示すように、ロボット操作装置100は、通信装置110、入力部120、制御部130、記憶部140、演算部150、図形描画部160、画像合成部170、及び表示部180を備える。
通信装置110は、例えば無線LAN方式に準拠して構成され、無線通信を実行する。入力部120は、ユーザからの入力を受付ける。
制御部130は、ロボット操作装置100全体を制御するとともに、床下点検ロボット200に各種コマンドを送信したり、床下点検ロボット200から各種情報を取得したりする。演算部150は、制御部130と連携して、各種の演算処理を実行する。
通信装置110及び制御部130は、床下点検ロボット200が撮像対象物を撮像することによって得られた撮像画像データを取得する撮像画像取得部として機能する。
図形描画部160は、クラック幅の計測に用いられる線画及び数字が付された計測用画像(以下、クラックスケール画像)のデータを取得する計測用画像取得部として機能する。 また、図形描画部160、演算部150、及び制御部130は、入力部120が受付けた入力に応じて、クラックスケール画像を操作する計測用画像操作部として機能する。当該計測用画像操作部は、以下の(a)〜(e)の少なくとも1つを実行する。
(a)クラックスケール画像の種別の選択
(b)クラックスケール画像に付された線画の拡大又は縮小
(c)クラックスケール画像が表示される表示領域(表示ウィンドウ)の移動
(d)クラックスケール画像の回転
(e)クラックスケール画像が表示される表示領域内におけるクラックスケール画像の移動
画像合成部170は、撮像画像のデータと、クラックスケール画像のデータとを合成することによって、合成画像データを生成する。具体的には、画像合成部170は、表示部180においてクラックスケール画像が撮像画像上に重ねて表示されるように、合成画像データを生成する。
表示部180は、画像合成部によって生成された合成画像データに応じて、撮像画像及びクラックスケール画像を表示する。なお、表示部180は、床下点検ロボット200から受信したセンサデータも表示してよい。
記憶部140は、撮像画像上にクラックスケール画像が重ねて表示された状態の画像である合成画像のデータを記録する合成画像記録部として機能する。
(3)表示画面の構成例
図5は、ロボット操作装置100の表示部180における表示画面構成の一例を示す図である。
図5の例では、表示部180において、クラックCRを含む撮像画像Pが表示されている。また、クラックスケール画像SCが表示されるクラックスケール表示領域(表示ウィンドウ)SAが、撮像画像P上に位置している。
ロボット操作装置100では、制御部130、演算部150、及び図形描画部160は、入力部120が受付けたユーザ入力に応じて、クラックスケール画像SCを操作する。これにより、クラックスケール画像SCを用いて、撮像画像P中のクラックCRの幅が計測可能となる。なお、図5では、クラックCRの幅が0.5mmであると計測される。
(4)クラックスケール
クラックスケール画像SCの説明の前に、計測器具としてのクラックスケールについて簡単に説明する。
一般的なクラックスケールは、図6(a)に示すように、透明樹脂板に、幅寸法が異なる複数の直線(線画)と、各直線の幅を示す数字とが印刷されたものである。作業者がクラックスケールを用いてクラック幅を計測する際には、図6(b)に示すように、クラックを有する壁面にクラックスケールを押し当てることによって、クラック幅が計測される。
本実施形態では、このようなクラックスケールを画像として表示・操作可能とすることにより、従来と同様の操作感でクラック幅を計測可能としている。
(5)クラックスケール画像
図7は、クラックスケール画像SCの構成例(表示例)を示す図である。
(5.1)クラックスケール画像の構成例1
図7(a)及び図7(b)は、スキャナなどで取り込んだ画像や予めCAD等を用いて作成されたクラックスケール画像SCを表示する例である。
図7(a)に示すクラックスケール画像SCは、従来のクラックスケールと同様に、幅寸法が異なる複数の直線(線画)と、各直線の幅を示す数字とを含む。クラックスケール画像SCは、表示部180において、クラックスケール表示領域SA内に表示される。
(5.2)クラックスケール画像の構成例2
図7(b)に示すクラックスケール画像SCには、図7(a)の構成に加え、クラックスケール画像SCの表示スケールを拡大する拡大ボタンB1と、クラックスケール画像SCの表示スケールを縮小する縮小ボタンB2とが追加されている。具体的には、クラックスケール画像SCは、クラックスケール画像SCを元画像サイズの整数倍(或いは任意倍率)に変更可能である。
(5.3)クラックスケール画像の構成例3
図7(c)は、ソフトウェアによって画素単位で描画された線画を含むクラックスケール画像SCを表示する例である。
具体的には、図7(c)に示すクラックスケール画像SCでは、まず線画の線幅がチェックボックスにより選択され、次いで拡大ボタンB1及び縮小ボタンB2により線幅を画素単位で変更する。
図7(c)に示すクラックスケール画像SCは、線幅を画素単位で描画するため精度が高い。ただし、画素単位未満の線幅の描画はできないため、チェックボックスによって線幅を切り替えて1本ずつ描画する。また、クラックCRを線幅と比較する際に、他の線幅も表示した方がより正確にクラック幅を特定可能となるので、図7(c)に示すように比較用の線幅を表示してもよい。ここで、1画素以下での描画を行えないことにより比較用の線幅は表示精度が低下している可能性があるので、その旨を知らせるために、例えば比較用の線幅は異なる色で表示しても良い。
なお、ユーザ入力によって、図7(a)〜図7(c)の各クラックスケール画像SCを任意に切り替えて使用してもよい。
また、図7(a)〜図7(c)に示すクラックスケール画像SCにおいて、線画の幅を示す数字が、クラックスケール画像SCが示す実際の長さに相当する。
(6)クラックスケール画像操作手順
図8は、クラックスケール画像操作手順を説明するための図である。ここでは、図7(a)に示したクラックスケール画像SCを用いる場合について説明する。
(6.1)手順1
まず、図8(a)に示すように、撮像画像P上において、クラックスケール表示領域SAを移動する。その際、例えばマウスカーソルCによってクラックスケール表示領域SAを選択・移動することができる。図8(a)の例では、クラックスケール表示領域SAが、マウスカーソルCを用いて撮像画像Pの右上方向に移動している。
(6.2)手順2
次に、図8(b)に示すように、クラックスケール表示領域SA内において、クラックスケール画像SCを回転し、クラックスケール画像SCを撮像画像P中のクラックCRの方向に一致させる。その際、例えばマウスカーソルCによってクラックスケール画像SCを回転することができる。図8(b)の例では、クラックスケール画像SCが、マウスカーソルCを用いて反時計回りに回転している。
(6.3)手順3
次に、図8(c)に示すように、クラックスケール表示領域SA内において、クラックスケール画像SCを移動する。すなわち、撮像画像P中のクラックCRの幅に一致するクラックスケール画像SCの線幅を選択する処理である。その際、例えばマウスカーソルCによって、クラックスケール表示領域SA内においてクラックスケール画像SCを移動することができる。
なお、図8(b)及び図8(c)の各手順は、逆であってもよく、繰り返してもよい。また、クラックCRは、垂直方向に生じることが多いので、図8(b)の手順を省略しても構わない。
(7)画像保存処理
図9は、画像保存処理を説明するための図である。ロボット操作装置100では、図9に示すように、撮像画像P上にクラックスケール画像SCが重ねて表示された状態の画像である合成画像を記録する。
図9(a)は、図7(a)に示したクラックスケール画像SCを用いた場合の合成画像を示し、図9(b)は、図7(c)に示したクラックスケール画像SCを用いた場合の合成画像を示している。
以下においては、クラックスケール画像SCを用いたクラック幅の計測・保存機能を適宜「クラックスケール機能」という。
(8)床下点検システムの概略動作
次に、図10に示すフローチャートを参照して、本実施形態に係る床下点検システムの概略動作について説明する。
ステップS100において、床下点検ロボット200は、前方距離センサを用いて壁面WSとの間の距離を計測する。そして、床下点検ロボット200又はロボット操作装置100は、床下点検ロボット200に設けられたカメラ211の光軸と、壁面WSとのなす角度を算出する。ステップS100の詳細については、第4実施形態において説明する。
ステップS200において、床下点検ロボット200又はロボット操作装置100は、ステップS100において得られた距離及び角度に基づき、クラックスケール機能の精度が保証されるか否かを判定する。
クラックスケール機能の精度が保証できないと判定された場合、ステップS400に処理が進む。ステップS400において、ロボット操作装置100は、精度が保証できない旨を表示、又はクラックスケール機能を使用不可とする。ステップS400の詳細については、第5実施形態において説明する。
一方、クラックスケール機能の精度が保証できると判定された場合、ステップS300に処理が進む。ステップS300において、床下点検ロボット200又はロボット操作装置100は、ステップS100において得られた角度に基づき、誤差対応動作を実行する。ステップS300の詳細については、第3実施形態において説明する。
ステップS500において、ロボット操作装置100は、クラックスケール画像SCを表示し、クラック幅を計測する。ここで、ロボット操作装置100及び床下点検ロボット200は、撮像画像Pの撮像スケールと、クラックスケール画像SCの表示スケールとを一致させる処理を実行する。当該処理の詳細については、第2実施形態において説明する。
ステップS600において、ロボット操作装置100は、撮像画像P及びクラックスケール画像SCの合成画像を保存するか否かを判定する。撮像画像P及びクラックスケール画像SCの合成画像を保存すると判定された場合、ステップS700に処理が進む。
ステップS700において、ロボット操作装置100は、撮像画像P及びクラックスケール画像SCの合成画像を保存する。
(9)作用・効果
本実施形態によれば、床下点検ロボット200は、カメラユニット210を具備し、撮像対象物(床下構造物)の表面(壁面WS)を撮像する。ロボット操作装置100は、クラックスケール画像SCを、床下点検ロボット200が撮像した撮像画像P上に重ねて表示する。
したがって、撮像画像P中のクラックCR上にクラックスケール画像SCを重ね、撮像画像P中のクラックCRにクラックスケール画像SCを近接させた状態でクラック幅を計測可能となり、計測誤差が低減する。したがって、クラック幅の計測精度を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、ユーザからの入力に応じて、クラックスケール画像SC、及びクラックスケール画像SCが表示される表示領域(表示ウィンドウ)SAを操作可能となり、撮像画像P中のクラックCRに適したクラックスケール画像SCを用いてクラック幅を計測可能となり、クラック幅の計測精度が向上する。また、ユーザの利便性も向上させることができる。
本実施形態によれば、撮像画像P上にクラックスケール画像SCが重ねて表示された合成画像のデータを記録するので、精度良く計測されたクラック幅の計測結果が記録可能となり、ユーザの利便性が向上する。また、クラック幅の計測結果を人手によって記録する場合と比較して、記録ミスが生じることを回避できる。
[第2実施形態]
本実施形態では、撮像画像Pの撮像スケールと、クラックスケール画像SCの表示スケールとを一致させる動作について説明する。当該動作は、図7に示したクラックスケール画像SCに応じて異なったものとなる。
具体的には、図7(a)又は図7(b)に示したクラックスケール画像SCでは、以下の(A)又は(B)のいずれかが適用できる。
(A)クラックスケール画像SCの表示スケールと撮像画像Pの撮像スケールとが一致するようにクラックスケール画像SCの表示スケールを調整する。
ここで、表示スケールとは、クラックスケール画像SCの1画素に対する、クラックスケール画像SCの実際の長さの比である。撮像スケールとは、撮像画像Pの1画素に対する、カメラ211が実際に撮像した範囲内における撮像対象物の実際の長さの比である。
(B)撮像画像Pの撮像スケールとクラックスケール画像SCの表示スケールとが一致するように、カメラ211のズーム率を調整する。
一方、図7(c)に示したクラックスケール画像SCでは、上記(B)のみが適用可能である。
以下においては、図7(a)又は図7(b)に示したクラックスケール画像SCにおける上記(A)の動作を「動作パターン1」と呼ぶ。図7(a)又は図7(b)に示したクラックスケール画像SCにおける上記(B)の動作を「動作パターン2」と呼ぶ。図7(c)に示したクラックスケール画像SCにおける上記(B)の動作を「動作パターン3」と呼ぶ。
なお、本実施形態において、床下点検ロボット200の制御部130、演算部150、及び図形描画部160は、表示スケールと撮像スケールとが一致するように、表示スケールを調整する表示スケール調整部を構成する。
また、本実施形態において、床下点検ロボット200の制御部130、及び床下点検ロボット200のカメラ制御装置216は、撮像スケールと表示スケールとが一致するように、カメラ211のズーム率を調整するズーム率調整部を構成する。
(1)スケール調整動作
次に、図11〜図14を参照して、撮像画像Pの撮像スケールと、クラックスケール画像SCの表示スケールとを一致させる動作について説明する。
具体的な動作説明の前に、図11を用いて、当該動作において用いられる用語について説明する。
図11(a)に示すように、平面視において、壁面WS(撮像対象物)に対し、カメラ211の光軸が直交する場合、撮像画像Pの実横長さWは、以下のようにして算出される。
=2Ltan(θ/2) ・・・(1)
ここで、θはカメラ211の水平画角であり、Lはカメラ211と壁面WSとの間の距離である。また、実横長さとは、カメラ211が撮像した範囲内における撮像対象物の実際の長さを意味する(例えば、〜mm等)。
なお、距離Lを算出する方法としては、例えばカメラ211のフォーカス値を距離に換算する方法や、光学距離センサを用いる方法がある。フォーカス値を距離に換算する場合、カメラ211が実際に撮像する対象物のフォーカスが合っている点までの距離Lを確実に求めることができる。
図11(b)に示すように、撮像スケールS1を、撮像画像Pの1画素あたりの実長さとすると、
S1=W/W ・・・(2)
となる。ここで、Wは撮像画像Pの横実長さであり、Wは撮像画像Pの横画素数である。同様にして、縦方向においても撮像スケールS1を算出可能である。この場合、撮像画像Pの縦実長さHと、撮像画像Pの縦画素数Hによって撮像スケールS1が算出される。
図11(c)に示すように、図7(a)又は図7(b)に示したクラックスケール画像SCにおいては、表示スケールS2は、
S2=(1/R)・(D/D) ・・・(3)
となる。ここで、Rはクラックスケール画像SC表示時の拡大倍率であり、Dはクラックスケール画像SCの実横長さであり、Dはクラックスケール画像SCの横画素数である。なお、D/Dは、クラックスケール画像SC毎に定まる固定値である。
図11(d)に示すように、図7(c)に示したクラックスケール画像SCにおいては、表示スケールS2は、
S2=d/d ・・・(4)
となる。ここで、dはクラックスケール画像描画線幅L1の実長さであり、dはクラックスケール画像描画線幅L1の画素数である。なお、図7(c)に示したクラックスケール画像SCでは、dをチェックボックスを選択することで固定し、dを拡大・縮小ボタンで変化させることになる。
(1.1)動作パターン1
次に、図12のフローチャートを参照して、上述した動作パターン1について説明する。
ステップS511において、ロボット操作装置100は、カメラ211のズーム率を任意に設定する。
ステップS512において、ロボット操作装置100は、ステップS511において設定されたズーム率により現水平画角θを算出する。
ステップS513において、ロボット操作装置100は、ステップS512において算出された水平画角θと、距離Lから、式(1)に従って撮像画像Pの実横長さWrを算出する。
ステップS514において、ロボット操作装置100は、ステップS513において算出された実横長さWと、撮像画像Pの横画素数Dとから、式(2)に従って撮像スケールS1を算出する。
ステップS515において、ロボット操作装置100は、ステップS514において算出された撮像スケールS1と、クラックスケール画像SCの横実長さD、クラックスケール画像SCの横画素数Dとから、クラックスケール画像SC表示時の拡大倍率Rを算出する。
具体的には、撮像画像Pの撮像スケールS1とクラックスケール画像SCの表示スケールS2とが等しい場合、式(2)及び式(3)より、
/W=(1/R)・(D/D
R=(W/W)・(D/D) ・・・(5)
が成り立つ。よって、式(5)より、クラックスケール画像SC表示時の拡大倍率Rを算出することができる。
ステップS516において、ロボット操作装置100は、ステップS515において算出された拡大倍率Rに応じて、クラックスケール画像SCを拡大又は縮小する。
(1.2)動作パターン2
次に、図13のフローチャートを参照して、上述した動作パターン2について説明する。
ステップS521において、ロボット操作装置100は、クラックスケール画像SC表示時の拡大倍率Rを任意に設定する。
ステップS522において、ロボット操作装置100は、ステップS521において設定された拡大倍率Rに基づき、クラックスケール画像SCを拡大又は縮小する。
ステップS523において、ロボット操作装置100は、拡大倍率Rと、クラックスケール画像SCの横実長さDrと、クラックスケール画像SCの横画素数Dと、撮像画像Pの横画素数Wとにより、撮像画像Pの実横長さWを算出する。
具体的には、撮像画像Pの撮像スケールS1とクラックスケール画像SCの表示スケールS2とが等しい場合、実横長さWは、式(2)及び式(3)より、
/W=(1/R)・(D/D
=W・(1/R)・(D/D) (R=1,2,3,...) ・・・(6)
となる。よって、式(6)より、実横長さWを算出することができる。
ステップS524において、ロボット操作装置100は、距離L、実横長さWより、カメラ211の水平画角θを算出する。具体的には、水平画角θは、式(1)より、
θ=2tan−1{(1/2L)・W} ・・・(7)
となる。式(7)より、水平画角θを算出することができる。
ステップS525において、ロボット操作装置100は、ステップS524において算出された水平画角θより、カメラ211のズーム率を算出する。
ステップS526において、ロボット操作装置100及び床下点検ロボット200は、ステップS525において算出されたズーム率に基づき、カメラ211のズーム率を自動制御する。
(1.3)動作パターン3
次に、図14のフローチャートを参照して、上述した動作パターン3について説明する。
ステップS531において、ロボット操作装置100は、クラックスケール描画線幅L1の実長さdを任意に設定する。
ステップS532において、ロボット操作装置100は、クラックスケール描画線幅L1の画素数dを任意に設定する。
ステップS533において、ロボット操作装置100は、クラックスケール描画線幅L1の画素数dの線幅にてクラックスケールを描画する。
ステップS534において、ロボット操作装置100は、実長さd、画素数d、横画素数Wより、実横長さWを算出する。
具体的には、撮像画像Pの撮像スケールS1とクラックスケール画像SCの表示スケールS2とが等しい場合、実横長さWは、式(2)及び式(4)より、
/W=d/d
=W・(d/d) ・・・(8)
となる。よって、式(8)より、実横長さWを算出することができる。
ステップS535において、ロボット操作装置100は、距離L、実横長さWより、式(7)に従ってカメラ211の水平画角θを算出する。
ステップS536において、ロボット操作装置100は、ステップS535において算出された水平画角θより、カメラ211のズーム率を算出する。
ステップS537において、ロボット操作装置100は、ステップS536において算出されたズーム率に基づき、カメラ211のズーム率を自動制御する。
(2)作用・効果
本実施形態によれば、表示スケールと撮像スケールとが一致するように、表示スケールを調整するので、クラックスケール画像SCを撮像スケールと同一スケールの表示スケールとすることができ、クラック幅の計測精度が向上する。
また、本実施形態によれば 撮像スケールと表示スケールとが一致するように、カメラ211のズーム率を調整するので、表示スケールと同一スケールの撮像スケールとすることができ、クラック幅の計測精度が向上する。
さらに、クラックスケール画像SCの表示の際、表示画素数が元画像の画素数よりもかなり小さいと精度が落ちる一方、元画像の画素数での表示が最も精度が良く、元画像の画素数の整数倍でも精度は保たれる。このため、クラックスケール画像SCを元画像の画素数の整数倍で表示させ、その表示スケールと撮像スケールとを合わせるようにズーム率を調整することで、クラック幅の計測精度がより向上する。
ただし、光学ズームを利用する場合には、図7(b)及び(c)の動作パターン2及び3において表示スケールと撮像スケールとを合わせるようにズーム率を調整する際、最大光学ズーム倍率を超える場合もあり得る。その場合、光学ズームの不足分を補うようにデジタルズームを併用しても良い。また、撮像対象物までの距離が近いなどの理由により、光学ズームでズームアップした際にフォーカスが合わなくなる場合もある。その際は、光学ズームにてフォーカスが合う所までズームアップし、それ以降はデジタルズームを用いても良い。
[第3実施形態]
本実施形態では、図10のステップS300の詳細な処理内容、具体的には、クラックスケール機能の精度が不十分である場合のクラック幅の誤差対応動作について説明する。
図15(a)に示すように、平面視において、カメラ211の光軸と壁面WSとのなす角度φがπ/2でない場合、図15(b)に示すように、A(1−sinφ)の誤差、つまり、(1−sinφ)×100%の誤差が生じる。
そこで、カメラ211の光軸と壁面WSとのなす角度φが許容角度φ未満の場合には、誤差対応動作が実行される。例えば、クラック幅の誤差を5%許容する場合、φは、sin−1(0.95)、つまり71.8[deg]となる。なお、壁の強度の観点から、クラック幅の誤差許容範囲が定められる。
誤差対応動作としては、以下の(A)及び(B)のいずれかが適用される。
(A)カメラ211の光軸と壁面WSとのなす角度が許容範囲内となるように、床下点検ロボット200を移動する(動作パターン1)。
(B)カメラ211の光軸が壁面WSに正対するように撮像画像Pを補正する(動作パターン2)。
なお、本実施形態において、床下点検ロボット200のカメラ制御装置216と、ロボット操作装置100の制御部130とは、カメラ211の光軸と、撮像対象物(壁面WS)とのなす角度を計測する角度計測部として機能する。
また、本実施形態において、床下点検ロボット200の移動制御装置250及びカメラ制御装置216と、ロボット操作装置100の制御部130とは、角度計測部によって計測された角度に応じて、カメラ211の光軸が撮像対象物(壁面WS)表面の法線方向に一致するように床下点検ロボット200を制御する移動体制御部として機能する。
(1)誤差対応動作
次に、図16〜図19を参照して、誤差対応動作の動作パターン1及び動作パターン2について説明する。
(1.1)動作パターン1
図16は、誤差対応動作の動作パターン1を説明するための概念図である。
図16(a)に示すように、平面視において、カメラ211の光軸と壁面WSとのなす角度φが許容角度範囲(π−φ≧φ≧φ)に収まっていない場合、図16(b)に示すように、角度φが許容角度範囲に収まるように、床下点検ロボット200を移動させる。ここで、床下点検ロボット200は、カメラ211をパン方向に回動させることによって、カメラ211の光軸を常に撮像点Pに合わせることができる。
また、床下点検ロボット200の車体自体は壁面WSに正対する必要はなく、カメラ211の光軸が壁面WSと直交(壁面WSの法線方向に一致)すればよい。なお、チルト方向の誤差については対応できないが、クラックCRは垂直方向に沿って生じることが一般的であり、大きな支障はない。
図17は、誤差対応動作の動作パターン1の手順を示すフローチャートである。
ステップS311において、床下点検ロボット200及びロボット操作装置100は、カメラ211の光軸と壁面WSとのなす角度φが許容角度範囲(π−φ≧φ≧φ)に収まっているか否かを判定する。角度φが許容角度範囲に収まっていないと判定された場合、ステップS312に処理が進む。
ステップS312において、床下点検ロボット200及びロボット操作装置100は、カメラ211の光軸と壁面WSとのなす角度φが許容角度範囲(π−φ≧φ≧φ)に収まるよう、床下点検ロボット200の移動を制御する。
(1.2)動作パターン2
図18は、誤差対応動作の動作パターン2を説明するための概念図である。
図18に示すように、カメラ211の光軸と壁面WSとのなす角度φが許容角度範囲(π−φ≧φ≧φ)に収まっていない場合、床下点検ロボット200又はロボット操作装置100は、画像処理技術によって、撮像画像Pを補正する。具体的には、カメラ211の光軸と壁面WSとが直交する場合の撮像画像Pとなるように補正される。
図19は、誤差対応動作の動作パターン2の手順を示すフローチャートである。
ステップS321において、床下点検ロボット200及びロボット操作装置100は、カメラ211の光軸と壁面WSとのなす角度φが許容角度範囲(π−φ≧φ≧φ)に収まっているか否かを判定する。角度φが許容角度範囲に収まっていないと判定された場合、ステップS322に処理が進む。
ステップS322において、床下点検ロボット200及びロボット操作装置100は、カメラ211の光軸と壁面WSとのなす角度φが許容角度範囲に収まるよう、撮像画像Pを補正する。
(2)作用・効果
本実施形態によれば、カメラ211の光軸が撮像対象物(壁面WS)表面の法線方向に一致するように床下点検ロボット200を制御するので、計測誤差が低減し、クラック幅の計測精度が向上する。
また、本実施形態によれば、カメラ211の光軸が撮像対象物(壁面WS)に正対するように撮像画像Pを補正するので、計測誤差が低減し、クラック幅の計測精度が向上する。
[第4実施形態]
本実施形態では、図10のステップS100の詳細な処理内容、具体的には、カメラ211の光軸と壁面WSとのなす角度φ(以下、適宜「傾斜角」という)の算出動作について説明する。
(1)傾斜角算出動作
次に、図20〜図25を参照して、傾斜角算出動作の動作パターン1〜3について説明する。
(1.1)動作パターン1
図20は、傾斜角算出動作の動作パターン1を説明するための概念図である。
動作パターン1では、カメラ211のフォーカス値を、壁面WSとの距離に換算する。あるいは、カメラ211とともに移動する距離センサを用いて壁面WSとの距離を計測してもよい。
また、床下点検ロボット200は、カメラ211をパン方向に回動することによって、クラックCRが存在する撮像点Pの方向を含む複数の方向に対して距離計測を行う。図20(a)及び図20(b)の例では、3方向に対して距離計測が行われている。
図20(c)の側面視において、カメラチルト角度θ、チルト方向の傾斜角φには、以下の関係が成り立つ。
φ=(π/2)−θ ・・・(9)
また、壁面WSとの投影距離lは、
=rcosθ ・・・(10)
によって算出される。lとθpnとによってφが算出される。
図21は、傾斜角算出動作の動作パターン1の手順を示すフローチャートである。
ステップS111において、床下点検ロボット200は、カメラ211中心からクラックCRまでの距離を計測するとともに、その時点におけるカメラ211のパン角度及びチルト角度(A)を記録する。
ステップS112において、床下点検ロボット200は、カメラ211をパン方向に回動し、ステップS111と異なる方向に対して、カメラ211中心からクラックCRまでの距離を計測するとともに、その時点におけるカメラ211のパン角度及びチルト角度(B)を記録する。
ステップS113において、床下点検ロボット200は、ステップS111において計測した距離及び記録されたパン角度及びチルト角度(A)と、ステップS112において計測した距離及び記録されたパン角度及びチルト角度(B)とに基づき、傾斜角を算出する。
ステップS114において、床下点検ロボット200は、車体の進行方向F(図20(a)参照)に対する壁面WSの傾斜角と、ステップS111において記録されたパン角度及びチルト角度(A)より、カメラ211の光軸に対する壁面WSの傾斜角を算出する。
(1.2)動作パターン2
図22は、傾斜角算出動作の動作パターン2を説明するための概念図である。
動作パターン2では、まず、床下点検ロボット200の車体前端の両側部に配置された距離センサSR,SLを用いて、床下点検ロボット200の車体進行方向Fに対する壁面WSの傾斜角を計測する。
具体的には、車体進行方向Fに対する壁面WSの傾斜角αは、図22の平面視において、
α=tan−1{W/(l−l)} ・・・(11)
により算出される。
次いで、クラック撮像時のカメラ211のパン・チルト角度より、カメラ211の光軸に対する壁面WSの傾斜角が算出される。傾斜角φは、式(11)のαを用いて、
φ=α−θ ・・・(12)
となる。その他の動作は、動作パターン1と同様である。
図23は、傾斜角算出動作の動作パターン2の手順を示すフローチャートである。
ステップS121において、床下点検ロボット200は、クラックCR撮像時のカメラ211のパン角度及びチルト角度を記録する。
ステップS122において、床下点検ロボット200は、距離センサSR,SLを用いて、壁面WSまでの距離を計測する。
ステップS123において、床下点検ロボット200は、ステップS122において計測された各距離計測結果より、車体に対する壁面WSの傾斜角を算出する。
ステップS124において、床下点検ロボット200は、ステップS123において算出された車体に対する壁面WSの傾斜角と、ステップS121において記録したカメラ211のパン・チルト角度とによって、カメラ211の光軸に対する壁面WSの傾斜角を算出する。
(1.3)動作パターン3
図24は、傾斜角算出動作の動作パターン3を説明するための概念図である。
動作パターン3では、床下点検ロボット200は、距離センサSR,SLの一方のみを使用する。床下点検ロボット200は、車体をその場旋回して、クラックCRの方向を含む複数の方向に対して距離を計測することで、車体に対する壁面WSの傾斜角を算出する。
そして、床下点検ロボット200は、クラック撮像時のカメラ211のパン・チルト角度より、カメラ211の光軸に対する壁面WSの傾斜角を算出する。
図24の平面視において、車体旋回方向中心から距離センサ測定点へのベクトルbは、
=a+l ・・・(13)
によって算出される。
また、動作パターン1におけるθpnをβに置き換え、動作パターン1におけるlを|b|に置き換えると、動作パターン1と同様にして、傾斜角φが算出可能となる。
図25は、傾斜角算出動作の動作パターン3の手順を示すフローチャートである。
ステップS131において、床下点検ロボット200は、クラック撮像時におけるカメラ211のパン角度及びチルト角度(A)を記録する。
ステップS132において、床下点検ロボット200は、距離センサを用いて、車体中心から壁面WSまでの距離を計測する。
ステップS133において、床下点検ロボット200は、車体をその場旋回させて距離を計測し、その時点におけるカメラ211のパン角度及びチルト角度(B)を記録する。
ステップS134において、床下点検ロボット200は、計測した距離及び記録されたパン角度及びチルト角度(A),(B)より、車体に対する壁面WSの傾斜角を算出する。
ステップS124において、床下点検ロボット200は、車体に対する壁面WSの傾斜角、及び記録されたパン角度及びチルト角度(A)より、カメラ211の光軸に対する壁面WSの傾斜角を算出する。
(3)作用・効果
本実施形態によれば、カメラ211のフォーカス値や、距離センサSR,SL、カメラ211のパン・チルト角度を用いて、カメラ211の光軸に対する壁面WSの傾斜角を精度良く算出することができる。
[第5実施形態]
本実施形態では、図10のステップS400の詳細な処理内容、具体的には、クラックスケール機能の精度を保証できない場合の動作について説明する。
表示されるクラックスケール画像SCの精度が保証できない場合として、以下の(A)及び(B)の2種類がある。
(A)壁面WSまでの距離がある一定以上遠い場合、カメラ211のフォーカス値から換算した距離の誤差が大きくなり、また距離センサSR,SLの計測誤差も大きくなる。
(B)カメラ211の光軸と壁面WSとのなす角度が小さいと、撮像画像P中のクラックCRが小さく表示され、クラックCRに相当する画素数が減少し、画素数が減少することで補正前画像中のクラックの表示精度が低下するため、撮像画像Pを精度良く補正することができなくなる。
したがって、このような場合には、その旨を表示する、又はクラックスケール機能を停止することによって、クラック幅の計測が高精度であることを保証することができる。
[その他の実施形態]
上記のように、本発明は第1〜第5実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
上述した実施形態では、クローラを備える床下点検ロボット200について説明したが、クローラを備えず、車輪によって走行する車両型の移動体であってもよい。
上述した実施形態では、基礎の壁面WSに生じたクラックの幅の計測について主に説明したが、基礎に限らず、配管、ケーブル・パイプ、束基礎などに生じたクラックの幅を計測してもよい。
なお、床下の点検に限定されるものではなく、例えば建造物の天井裏等であっても適用可能であることは勿論である。更には、原子力発電所の内部や、地中設備の中、地中の土管の中など、人が入るのが困難なところ、あるいは人が入れないところの点検にも適用可能である。
さらに、床下点検ロボット200とロボット操作装置100が有線通信可能であってもよい。
また、図7に示したクラックスケール画像SCに限らず、物差し状の画像を計測用画像として用いてもよい。具体的には、図6(a)中の範囲“M”に示すような物差しを画像として表示した物差し状の画像を用いることができる。この場合、線画の間隔(距離)が、計測用画像が示す実際の長さに相当する。
上述した各実施形態で説明した各処理・手順において、床下点検ロボット200が実行すると説明した各処理・手順をロボット操作装置100が実行してもよく、ロボット操作装置100が実行すると説明した各処理・手順を床下点検ロボット200が実行してもよい。
なお、上述した各実施形態で説明した各処理・手順をコンピュータプログラムとして実装し、PC等に実行させることが可能である。
このように本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲の発明特定事項によってのみ限定されるものである。
本発明の第1実施形態に係る床下点検システムの概略構成図である。 床下空間内の環境の一例について説明する。 本発明の第1実施形態に係る床下点検ロボットの機能ブロック構成図である。 本発明の第1実施形態に係るロボット操作装置の機能ブロック構成図である。 本発明の第1実施形態に係るロボット操作装置の表示部における表示画面構成の一例を示す図である。 計測器具としてのクラックスケールを示す図である。 本発明の第1実施形態に係るクラックスケール画像の構成例(種別)を示す図である。 本発明の第1実施形態に係るクラックスケール画像操作手順を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係る画像保存処理を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係る床下点検システムの概略動作について説明するフローチャート。 本発明の第2実施形態に係るスケール調整動作において用いられる用語について説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係るスケール調整動作の動作パターン1を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係るスケール調整動作の動作パターン2を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係るスケール調整動作の動作パターン3を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る誤差対応動作を説明する概念図である。 本発明の第3実施形態に係る誤差対応動作の動作パターン1を説明するための概念図である。 本発明の第3実施形態に係る誤差対応動作の動作パターン1の手順を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る誤差対応動作の動作パターン2を説明するための概念図である。 本発明の第3実施形態に係る誤差対応動作の動作パターン2の手順を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係る傾斜角算出動作の動作パターン1を説明するための概念図である。 本発明の第4実施形態に係る傾斜角算出動作の動作パターン1の手順を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係る傾斜角算出動作の動作パターン2を説明するための概念図である。 本発明の第4実施形態に係る傾斜角算出動作の動作パターン2の手順を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係る傾斜角算出動作の動作パターン3を説明するための概念図である。 本発明の第4実施形態に係る傾斜角算出動作の動作パターン3の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
100…ロボット操作装置、110…通信装置、120…入力部、130…制御部、140…記憶部、150…演算部、160…図形描画部、170…画像合成部、180…表示部、200…床下点検ロボット、201…クローラ、202F…前輪、202R…後輪、210…カメラユニット、211…カメラ、212…パン用モータ、213…チルト用モータ、214…ズーム機構、215…フォーカス機構、216…カメラ制御装置、220…通信装置、230…センサ部、240…走行用モータ、250…移動制御装置、260…電源装置

Claims (9)

  1. 撮像装置を具備し、撮像対象物を撮像する移動体と、
    前記移動体を遠隔操作する操作装置と
    を備え、
    撮像対象物の表面に生じたクラックの幅を計測するクラック幅計測システムであって、
    前記移動体が撮像対象物を撮像することによって得られた撮像画像のデータを取得する撮像画像取得部と、
    クラック幅の計測に用いられる線画及び数字が付された計測用画像のデータを取得する計測用画像取得部と、
    前記撮像画像取得部によって取得された前記撮像画像のデータと、前記計測用画像取得部によって取得された前記計測用画像のデータとを合成することによって、合成画像データを生成する画像合成部と、
    前記画像合成部によって生成された前記合成画像データに応じて、前記撮像画像及び前記計測用画像を表示する表示部と
    を備え、
    前記画像合成部は、前記表示部において前記計測用画像が前記撮像画像上に重ねて表示されるように、前記合成画像データを生成することを特徴とするクラック幅計測システム。
  2. ユーザからの入力を受付ける操作受付け部と、
    前記操作受付け部が受付けた入力に応じて、前記計測用画像を操作する計測用画像操作部と
    をさらに備え、
    前記計測用画像操作部は、
    前記計測用画像の種別の選択、
    前記計測用画像に付された線画の拡大又は縮小、
    前記計測用画像が表示される表示領域の移動、
    前記計測用画像の回転、
    又は前記計測用画像が表示される表示領域内における前記計測用画像の移動
    の少なくとも1つを実行することを特徴とする請求項1に記載のクラック幅計測システム。
  3. 撮像スケールに基づいて、表示スケールを調整する表示スケール調整部をさらに備え、
    前記撮像スケールは、前記撮像画像の1画素に対する、前記撮像装置が撮像した範囲内における撮像対象物の実際の長さの比であり、
    前記表示スケールは、前記計測用画像の1画素に対する、前記計測用画像が示す実際の長さの比であり、
    前記表示スケール調整部は、前記表示スケールと前記撮像スケールとが一致するように、前記表示スケールを調整することを特徴とする請求項1又は2に記載のクラック幅計測システム。
  4. 表示スケールと撮像スケールとに基づいて、前記撮像装置のズーム率を制御するズーム率調整部をさらに備え、
    前記表示スケールは、前記計測用画像の1画素に対する、前記計測用画像が示す実際の長さの比であり、
    前記撮像スケールは、前記撮像画像の1画素に対する、前記撮像装置が撮像した範囲内における撮像対象物の実際の長さの比であり、
    前記ズーム率調整部は、前記撮像スケールと前記表示スケールとが一致するように、前記ズーム率を調整することを特徴とする請求項1又は2に記載のクラック幅計測システム。
  5. 平面視において、前記撮像装置の光軸と、撮像対象物とのなす角度を計測する角度計測部と、
    前記角度計測部によって計測された角度に応じて、前記撮像装置の光軸と撮像対象物とのなす角度が許容角度範囲内に収まるように前記移動体を制御する移動体制御部と
    をさらに備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のクラック幅計測システム。
  6. 前記撮像画像上に前記計測用画像が重ねて表示された状態の画像である合成画像のデータを記録する合成画像記録部をさらに備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のクラック幅計測システム。
  7. 撮像対象物を撮像する移動体を遠隔操作する操作装置であって、
    前記移動体が撮像対象物を撮像することによって得られた撮像画像のデータを取得する撮像画像取得部と、
    クラック幅の計測に用いられる線画及び数字が付された計測用画像のデータを取得する計測用画像取得部と、
    前記撮像画像取得部によって取得された前記撮像画像のデータと、前記計測用画像取得部によって取得された前記計測用画像のデータとを合成することによって、合成画像データを生成する画像合成部と、
    前記画像合成部によって生成された前記合成画像データに応じて前記撮像画像及び前記計測用画像を表示する表示部と
    を備え、
    前記画像合成部は、前記表示部において前記計測用画像が前記撮像画像上に重ねて表示されるように、前記合成画像データを生成することを特徴とする操作装置。
  8. 撮像対象物を撮像する移動体と、
    前記移動体を遠隔操作する操作装置と
    を用いたクラック幅計測方法であって、
    前記移動体が撮像対象物を撮像することによって得られた撮像画像のデータを取得するステップと、
    クラック幅の計測に用いられる線画及び数字が付された計測用画像のデータを取得するステップと、
    取得された前記撮像画像のデータと、取得された前記計測用画像のデータとを合成することによって、合成画像データを生成するステップと、
    生成された前記合成画像データに応じて、前記撮像画像及び前記計測用画像を表示するステップと
    を備え、
    前記生成するステップでは、前記表示するステップにおいて前記計測用画像が前記撮像画像上に重ねて表示されるように、前記合成画像データを生成することを特徴とするクラック幅計測方法。
  9. 撮像対象物を撮像する移動体を遠隔操作する操作装置として機能するコンピュータに、
    前記移動体が撮像対象物を撮像することによって得られた撮像画像のデータを取得する手順と、
    クラック幅の計測に用いられる線画及び数字が付された計測用画像のデータを取得する手順と、
    取得された前記撮像画像のデータと、取得された前記計測用画像のデータとを合成することによって、合成画像データを生成する手順と、
    生成された前記合成画像データに応じて、前記撮像画像及び前記計測用画像を表示する手順と
    を実行させ、
    前記生成する手順では、前記表示する手順において前記計測用画像が前記撮像画像上に重ねて表示されるように、前記合成画像データを生成することを特徴とするクラック幅計測プログラム。
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