JP4951551B2 - 半導体光検出装置 - Google Patents

半導体光検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4951551B2
JP4951551B2 JP2008044730A JP2008044730A JP4951551B2 JP 4951551 B2 JP4951551 B2 JP 4951551B2 JP 2008044730 A JP2008044730 A JP 2008044730A JP 2008044730 A JP2008044730 A JP 2008044730A JP 4951551 B2 JP4951551 B2 JP 4951551B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
semiconductor substrate
semiconductor
processing circuit
signal processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008044730A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009206173A (ja
Inventor
義磨郎 藤井
徳之 村松
昌立 米田
隆二 杉浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hamamatsu Photonics KK filed Critical Hamamatsu Photonics KK
Priority to JP2008044730A priority Critical patent/JP4951551B2/ja
Publication of JP2009206173A publication Critical patent/JP2009206173A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4951551B2 publication Critical patent/JP4951551B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、半導体光検出装置に関する。
半導体光検出装置として、互いに対向する第1及び第2の主面を有する第1導電型の半導体基板と、半導体基板の第1の主面側に形成されており、半導体基板との接合によりフォトダイオードを構成する第2導電型の半導体領域と、半導体基板の第1の主面側に形成されている信号処理回路部と、を備えているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された半導体光検出装置では、第2導電型の半導体領域及び信号処理回路部の周囲を囲むように、半導体基板の第1の主面の端部に第2導電型の高濃度半導体領域が形成されており、該高濃度半導体領域が、半導体基板の側面及び第1の主面側の外縁部から入射する光の不要成分(例えば、入射光における長波長成分)によって発生したキャリアを吸収することによって、不要成分が信号処理回路部においてノイズとして検出されることを防いでいる。
特開2002−217448号公報
しかしながら、特許文献1に記載された半導体光検出装置では、以下のような問題点を有している。半導体基板の第2の主面から光が入射すると、その入射光の不要成分によって、半導体基板における第2の主面と第2導電型の半導体領域や信号処理回路部との間の位置でキャリアが発生することとなる。特に、半導体基板における第2の主面と第2導電型の半導体領域や信号処理回路部との間にて発生したキャリアは、半導体基板の端部に形成された高濃度半導体領域から離れていることもあって、該高濃度半導体領域に吸収されることなく信号処理回路部に達し、ノイズとして検出されてしまう。
そこで、本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、信号処理回路部におけるノイズ発生の抑制効果を向上させることが可能な半導体光検出装置を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明に係る半導体光検出装置は、互いに対向する第1及び第2の主面を有する第1導電型の半導体基板と、半導体基板の第1の主面側に形成されており、半導体基板との接合によりフォトダイオードを構成する第2導電型の半導体領域と、半導体基板の第1の主面側に形成されており、フォトダイオードから出力された電気信号が入力される信号処理回路部と、を備え、半導体基板には、第2の主面と信号処理回路部との間の所定位置に集光点を合わせてレーザ光を照射することによって、複数の改質領域が形成されており、複数の改質領域のうち互いに隣接している改質領域の間隔は、光の入射によって半導体基板に発生するキャリアの拡散長よりも短く設定されていることを特徴とする。
本発明に係る半導体光検出装置では、半導体基板における第2の主面と信号処理回路部との間の所定位置に複数の改質領域が形成され、複数の改質領域のうち互いに隣接している改質領域の間隔が、光の入射によって半導体基板に発生するキャリアの拡散長よりも短く設定されている。これにより、半導体基板の第2の主面より入射する光の不要成分によって、半導体基板の第2の主面と、第2導電型の半導体領域や信号処理回路部との間の部分で発生するキャリアは、当該部分を拡散している間に、複数の改質領域のうちいずれかの改質領域にトラップされることとなる。改質領域にトラップされたキャリアは、その後、再結合して消滅する。このため、半導体基板における第2の主面と改質領域との間の部分において、第2の主面から入射光の不要成分によって発生するキャリアが、信号処理回路部に達することが妨げられることとなり、信号処理回路部におけるノイズ発生の抑制効果を向上させることができる。
また、半導体基板の第1の主面側には、信号処理回路部の外周の少なくとも一部に沿った領域の所定位置に集光点を合わせてレーザ光を照射することによって、改質領域がさらに形成されていることが好ましい。信号処理回路部の外周の少なくとも一部に沿って形成されている改質領域により、半導体基板の第2の主面から入射する光の不要成分だけでなく、側面から入射する光の不要成分によって発生するキャリアもトラップされ、消滅することとなる。従って、信号処理回路部におけるノイズ発生の抑制効果を一層向上させることができる。
また、半導体基板の第1の主面側に形成されている改質領域は、信号処理回路部の外周を囲むように形成されていることが好ましい。これにより、半導体基板の第2の主面及び側面から入射する光の不要成分によって発生するキャリアを確実にトラップして、消滅させることができる。
本発明によれば、信号処理回路部におけるノイズ発生の抑制効果を向上させることが可能な半導体光検出装置を提供することを目的とする。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1〜図3を参照して、本実施形態に係る半導体光検出装置の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る半導体光検出装置の断面図である。図2は、図1に示した半導体光検出装置のII−II線断面図である。図3は、図1に示した半導体光検出装置のIII−III線断面図である。
図1に示すように、半導体光検出装置1は、n型(第1導電型)の半導体基板3と、絶縁層5と、フォトダイオード部7と、信号処理回路部9と、を備えている。以下の説明においては、半導体基板3の一主面を表面(第1の主面)3aとし、その反対側の面(第2の主面)を裏面3bとしている。
半導体基板3は、半導体材料(例えば、Si(シリコン)等)によって矩形状に形成されており、厚さが例えば300μmである。半導体基板3は、不純物(例えば、リン等)を含み、その濃度は例えば1×1012〜1×1016/cmのn型半導体である。半導体基板3は、後述する改質領域60を有している。
絶縁層5は、例えばシリコン酸化物(SiO)又はシリコン窒化物(SiN)からなり、半導体基板3の表面3a上に形成されている。絶縁層5は、表面3aを保護するための保護膜として機能する。
次に、フォトダイオード部7について説明する。フォトダイオード部7は、p型半導体領域18と、n型半導体領域20と、アノード電極22と、カソード電極24とによって構成されている。
p型半導体領域18は、半導体材料(例えば、Si等)からなり、厚さが例えば0.5μmである。p型半導体領域18は、不純物(例えば、ボロン等)を含み、その濃度は例えば1×1015〜1×1018/cmである。p型半導体領域18は、半導体基板3の表面3a側に形成されており、半導体基板3とのpn接合26によりフォトダイオード28を構成している。pn接合26は、電圧が印加され、半導体基板3に空乏層が広がることによりフォトダイオード28の光感応領域として機能する。
n型半導体領域20は、半導体材料(例えば、Si等)からなり、厚さが例えば1μmである。n型半導体領域20は、不純物(例えば、リン等)を含み、その濃度は例えば1×1015〜1×1018/cmである。n型半導体領域20は、半導体基板3の表面3a側において、p型半導体領域18と離隔して、半導体基板3の一端部に形成されている。
アノード電極22及びカソード電極24は、金属材料(例えば、Al又はAu等)からなり、例えばスパッタ法又は蒸着法等によって形成されている。アノード電極22は、n型半導体領域20と反対側に位置するp型半導体領域18の端部上において、絶縁層5に設けられたコンタクトホールを介してp型半導体領域18と電気的に接続されている。カソード電極24は、n型半導体領域20上において、絶縁層5に設けられたコンタクトホールを介してn型半導体領域20と電気的に接続されている。
次に、信号処理回路部9について説明する。信号処理回路部9は、例えばNMOSトランジスタ11と、PNPバイポーラトランジスタ13と、PMOSトランジスタ(図示せず)と、NPNバイポーラトランジスタ(図示せず)とを有している。半導体基板3の表面3a側において、フォトダイオード部7と、NMOSトランジスタ11と、PNPバイポーラトランジスタ13とは、例えばこの順序で並んで配置されている。
NMOSトランジスタ11は、p型ウェル領域30と、n型ソース領域32と、n型ドレイン領域34と、2つのコンタクト電極36a,36bとによって構成されている。p型ウェル領域30は、半導体基板3の表面3a側に形成されており、厚さが例えば0.5μmである。p型ウェル領域30は、不純物(例えば、ボロン等)を含み、その濃度は例えば1×1014〜1×1017/cmである。p型ウェル領域30は、半導体基板3との間においてpn接合38を形成している。
n型ソース領域32は、p型ウェル領域30の表面3a側に形成されており、厚さが例えば0.2μmである。n型ソース領域32は、不純物(例えばリン等)を含み、その濃度は例えば1×1015〜1×1018/cmである。n型ドレイン領域34は、p型ウェル領域30の表面3a側に形成されており、厚さが例えば0.2μmである。n型ドレイン領域34は、不純物(例えば、リン等)を含み、その濃度は例えば1×1015〜1×1018/cmである。n型ソース領域32とn型ドレイン領域34とは、p型ウェル領域30の表面3a側の中央を挟んで離隔して形成されている。
2つのコンタクト電極36a,36bは、金属材料(例えば、Al又はAu等)からなり、スパッタ法又は蒸着法等によって形成されている。コンタクト電極36aは、n型ソース領域32上において絶縁層5に設けられたコンタクトホールを介してn型ソース領域32と電気的に接続されている。コンタクト電極36bは、n型ドレイン領域34上において絶縁層5に設けられたコンタクトホールを介してn型ドレイン領域34と電気的に接続されている。
次に、PNPバイポーラトランジスタ13の構成について説明する。PNPバイポーラトランジスタ13は、コレクタ領域40と、ベース領域42と、エミッタ領域44と、3つの電極46a〜46cとによって構成されている。
コレクタ領域40は、半導体基板3の表面3a側に形成されており、厚さが例えば0.5μmである。コレクタ領域40は、不純物(例えば、ボロン等)を含み、その濃度は例えば1×1013〜1×1016/cmのp型半導体である。電極46aは、コレクタ領域40上において絶縁層5に形成されたコンタクトホールを介して、コレクタ領域40と電気的に接続している。コレクタ領域40の表面3a側には、不純物濃度がコレクタ領域40よりも高い(例えば1×1015〜1×1018/cm)p型半導体領域48が形成されている。コレクタ領域40は、半導体基板3との間においてpn接合50を形成している。
ベース領域42は、コレクタ領域40の表面3a側においてp型半導体領域48と離隔してNMOSトランジスタ11側に形成されており、厚さが例えば0.4μmである。ベース領域42は、不純物(例えば、リン等)を含み、その濃度は例えば1×1014〜1×1017/cmのn型半導体である。電極46bは、ベース領域42上において絶縁層5に形成されたコンタクトホールを介して、ベース領域42と電気的に接続している。
エミッタ領域44は、ベース領域42の表面3a側において電極46bの形成位置と離隔してNMOSトランジスタ11側に形成されており、厚さが例えば0.2μmである。エミッタ領域44は、不純物(例えば、ボロン等)を含み、その濃度は例えば1×1015〜1×1018/cmのp型半導体である。電極46cは、エミッタ領域44上において絶縁層5に形成されたコンタクトホールを介して、エミッタ領域44と電気的に接続している。
次に、改質領域60について説明する。改質領域60は、図1に示すように、第1の改質領域60a及び第2の改質領域60bから構成されている。改質領域60は、後述するように半導体基板3の内部の所定位置に集光点Fを合わせてレーザ光Laを照射することによって、例えば多光子吸収により形成されている。なお、集光点Fとはレーザ光Laが集光した箇所のことである。
第1の改質領域60aは、図1に示すように、表面3aにおける信号処理回路部9側の略半分の部分と、半導体基板3の裏面3bとの間において、表面3aから所定の深さ位置(例えば、20〜50μm)に複数形成されている。第1の改質領域60aは、pn接合38,50に電圧が印加され、pn接合38,50から半導体基板3に広がる空乏層の外側に形成されている。
複数の第1の改質領域60aの形状は、図2に示すように、例えば半導体基板3の側面と略平行な長手方向及び該長手方向に直交する短手方向を有している。複数の第1の改質領域60aは、例えば隣接する第1の改質領域60a同士が連続して格子状に形成されている。格子状の第1の改質領域60aは、例えば互いに直交する方向に伸びているそれぞれ10本の直線によって構成されている。複数の第1の改質領域60aのうち互いに隣接している部分の間隔Pは、光の入射によって半導体基板3に発生するキャリアの拡散長より短く(例えば、100μm)設定されている。複数の第1の改質領域60aは、長手方向に垂直な平面で切断した断面が深さ方向に長軸を有する楕円状を呈していると共に、短軸方向の幅が例えば3μmに形成されている(図1参照)。
第2の改質領域60bは、第1の改質領域60aの表面3a側において複数形成されており、例えば表面3aに露出しないように表面3a近傍まで形成されている。複数の第2の改質領域60bは、例えば隣接する第2の改質領域60b同士が連続して形成されており、図3に示すように、例えば信号処理回路部9の外周を隙間なく連続的に囲むように形成されている。複数の第2の改質領域60bは、例えば第1の改質領域60aの深さ位置まで形成されており、第1の改質領域60aと一体に形成されている(図1参照)。
次に、図4及び図5を用いて、多光子吸収により改質領域60を形成するためのレーザ加工方法について説明する。図4及び図5は、本実施形態に係る改質領域の形成方法を示す断面図である。
まず、多光子吸収について簡単に説明する。光子のエネルギーhνが、材料の吸収のバンドギャップEよりも小さい場合、光学的に透明となる。よって、hν>Eである場合には、材料に吸収が生じる。しかし、光学的に透明であっても、レーザ光の強度を非常に大きくした場合には、nhν>Eの条件(n=2,3,4,・・・)において材料に吸収が生じる。この現象を多光子吸収という。パルス波の場合、レーザ光の強度はレーザ光の集光点のピークパワー密度(W/cm)で決まり、例えばピークパワー密度が1×10(W/cm)以上の条件で多光子吸収が生じる。ピークパワー密度は、(集光点におけるレーザ光の1パルス当たりのエネルギー)÷(レーザ光のビームスポット断面積×パルス幅)により求められる。また、連続波の場合、レーザ光の強度はレーザ光の集光点の電界強度(W/cm)で決まる。
改質領域60は、半導体光検出装置1において改質領域60を除く部分が形成されている構成を有する加工対象物80に形成された形成予定ライン(図示せず)に沿って、レーザ光Laの集光点Fを相対移動させることにより形成される。形成予定ラインは、直線状に延びた仮想線であり、各改質領域60の形成位置に対応するように、例えば加工対象物80の裏面3bに形成されている。
図4を用いて、レーザ加工による第1の改質領域60aの形成方法について説明する。まず、レーザ光Laを多光子吸収が生じる条件に設定し、図4に示すように、加工対象物80における表面3aから所定の深さ位置に対し、例えば加工対象物80の裏面3bよりレーザ光Laの集光点Fを合わせる。第1の改質領域60aは、集光点Fより加工対象物80の裏面3b側に向かって拡がることにより、断面が深さ方向に長軸を有する楕円状を呈して形成される。
次に、複数の第1の改質領域60aの形状が、長手方向及び該長手方向に直交する短手方向を有するように、集光点Fを上述の形成予定ラインに沿って相対移動させる。また、隣接する第1の改質領域60a同士が連続して格子状に形成されるように、半導体基板3の表面3a及び側面と略平行に集光点Fを相対移動させる。この際、複数の第1の改質領域60aのうち互いに隣接している部分の間隔Pが100μmとなるように集光点Fを相対移動させる。以上により、図1及び図2に示されるような複数の第1の改質領域60aが形成される。
次に、図5を用いて、レーザ加工による第2の改質領域60bの形成方法について説明する。第2の改質領域60bは、図5に示すように、第1の改質領域60aの表面3a側において、信号処理回路部9の外周に沿った領域の所定位置に集光点Fを合わせた後、信号処理回路部9の外周に沿って集光点Fを相対移動させる。この際、集光点Fから広がって改質される領域が、第1の改質領域60aに跨るように集光点Fを相対移動させ、第1の改質領域60aと一体となるように第2の改質領域60bを形成する。これにより、図1及び図3に示されるような複数の第2の改質領域60bが形成される。
本実施形態に係るレーザ加工では、加工対象物80がレーザ光Laを吸収することにより、加工対象物80を発熱させて改質領域60を形成するのではない。加工対象物80にレーザ光Laを透過させ加工対象物80の内部に多光子吸収を発生させて改質領域60を形成している。よって、加工対象物80の裏面3bではレーザ光Laがほとんど吸収されないので、加工対象物80の裏面3bが溶融することはない。
本実施形態において多光子吸収により形成される改質領域60の一つの例として、溶融処理領域がある。
この場合には、レーザ光を加工対象物80の内部に集光点Fを合わせて、集光点Fにおける電界強度が1×10(W/cm)以上でかつパルス幅が1μs以下の条件で照射する。これにより、加工対象物80の内部は多光子吸収によって局所的に加熱される。この加熱により、加工対象物80の内部に溶融処理領域が形成される。
溶融処理領域とは一旦溶融後再固化した領域、溶融状態中の領域及び溶融から再固化する状態中の領域のうち少なくともいずれか一つを意味する。溶融処理領域は、相変化した領域や結晶構造が変化した領域ということもできる。溶融処理領域は、単結晶構造、非晶質構造又は多結晶構造において、ある構造が別の構造に変化した領域ということもできる。つまり、例えば、単結晶構造から非晶質構造に変化した領域、単結晶構造から多結晶構造に変化した領域、単結晶構造から非晶質構造及び多結晶構造を含む構造に変化した領域を意味する。加工対象物80がシリコン単結晶構造の場合、溶融処理領域は例えば非晶質シリコン構造である。なお、電界強度の上限値としては、例えば1×1012(W/cm)である。パルス幅は例えば1〜200nsが好ましい。
以上のレーザ加工により、図1に示すような構成の半導体光検出装置1が得られる。
以上のように、本実施形態では、半導体基板3における裏面3bと信号処理回路部9との間の所定位置に複数の第1の改質領域60aが形成され、複数の第1の改質領域60aのうち互いに隣接している部分の間隔Pが、光の入射によって半導体基板3に発生するキャリアの拡散長よりも短く設定されている。これにより、半導体基板3の裏面3bより入射する光の不要成分によって、半導体基板3の裏面3bと、フォトダイオード部7や信号処理回路部9との間の部分で発生するキャリアは、当該部分を拡散している間に、複数の第1の改質領域60aのうちいずれかの第1の改質領域60aにトラップされることとなる。第1の改質領域60aにトラップされたキャリアは、その後、再結合して消滅する。このため、半導体基板3における裏面3bと第1の改質領域60aとの間の部分において、半導体基板3の裏面3bから入射する光の不要成分によって発生するキャリアが、信号処理回路部9に達することが妨げられることとなり、信号処理回路部9におけるノイズ発生の抑制効果を向上させることができる。
本実施形態では、第2の改質領域60bは、信号処理回路部9の外周を囲むように形成されている。これにより、半導体基板3の裏面3bから入射する光の不要成分だけでなく、側面(例えば、側面3c,3d)から入射する光の不要成分によって発生するキャリアを確実にトラップし、消滅させることができる。
本実施形態では、第2の改質領域60bは、第1の改質領域60aと一体となって形成されている。これにより、半導体基板3の裏面3b及び側面(例えば、側面3c,3d)から入射する光の不要成分によって発生するキャリアが、第1の改質領域60a及び第2の改質領域60bの間から信号処理回路部9へ作用することが妨げられることとなる。従って、信号処理回路部9におけるノイズ発生の抑制効果を一層向上させることができる。
次に、図6に基づいて、本実施形態の変形例に係る半導体光検出装置2について説明する。図6は、本実施形態の変形例に係る半導体光検出装置の断面図である。半導体光検出装置2は、改質領域60の構成の点で上述した半導体光検出装置1と異なる。半導体光検出装置2の改質領域60は、図6に示すように、半導体光検出装置1における第1の改質領域60aによって形成されており、第2の改質領域60bは形成されていない。その他の点については、半導体光検出装置1と同様である。
以上のように、本実施形態に係る変形例では、本実施形態と同様に、半導体基板3における裏面3bと信号処理回路部9との間の所定位置に改質領域60が複数形成されており、複数の改質領域60のうち互いに隣接している部分の間隔Pが、光の入射によって半導体基板3に発生するキャリアの拡散長よりも短く設定されている。従って、半導体基板3の裏面3bより入射する光の不要成分によって、半導体基板3の裏面3bと、フォトダイオード部7や信号処理回路部9との間の部分で発生するキャリアは、改質領域60にトラップされるため、信号処理回路部9におけるノイズ発生の抑制効果を向上させることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、改質領域60は、半導体基板3の裏面3bよりレーザ光Laを照射することによって形成されていることに限定されるものではなく、表面3aからレーザ光Laを照射することによって形成されていてもよい。改質領域60は、多光子吸収以外によって改質されて形成されていてもよい。
複数の第1の改質領域60aは、形状、半導体基板3の表面3aからの深さ位置、数、断面における短軸方向の幅、互いに隣接している部分の間隔Pは、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、複数の第1の改質領域60aは、それぞれが所定の方向に伸びて直線状に形成されていてもよい。
複数の第2の改質領域60bは、信号処理回路部9の外周を隙間なく連続的に囲むように形成されていることに限定されるものではない。例えば、複数の第2の改質領域60bは、信号処理回路部9の外周を囲むように断続的に形成されていてもよく、互いに隣接している複数の第2の改質領域60bの間隔が、光の入射によって半導体基板3に発生するキャリアの拡散長より短くなるように形成されていてもよい。複数の第2の改質領域60bは、例えば信号処理回路部9の外周における半導体基板3の側面3c側や側面3d側の部分のみに形成されていてもよい。
第2の改質領域60bの表面3aからの深さは、上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば第1の改質領域60aよりも表面3a側又は裏面3b側の深さ位置まで形成されていてもよい。第2の改質領域60bは、表面3aに露出せず、表面3a付近まで形成されていることに限定されるものではなく、表面3aから露出するように形成されていてもよい。
半導体基板3は、Siによって形成されていることに限定されるものではなく、例えば半導体基板3とコレクタ領域40が同一の化合物半導体(例えば、GaAs又はGaSb等)によって形成されていてもよい。また、例えば半導体基板3と半導体基板3の表面3a上に形成されたコレクタ層とが異なる化合物半導体によって形成されていてもよく、この場合には、半導体基板3及び当該コレクタ層のヘテロ接合と、半導体基板3の裏面3bとの間に第1の改質領域60aが形成される。
本実施形態に係る半導体光検出装置の断面図である。 図1におけるII−II線断面図である。 図1におけるIII−III線断面図である。 本実施形態に係る改質領域の形成方法を示す断面図である。 本実施形態に係る改質領域の形成方法を示す断面図である。 本実施形態の変形例に係る半導体光検出装置の断面図である。
符号の説明
1,2…半導体光検出装置、3…n型(第1導電型)の半導体基板、3a…半導体基板の表面(第1の主面)、3b…半導体基板の裏面(第2の主面)、9…信号処理回路部、18…p型(第2導電型)半導体領域、26,38,50…pn接合、28…フォトダイオード、60…改質領域、F…集光点、La…レーザ光、P…互いに隣接している第1の改質領域の間隔。

Claims (3)

  1. 互いに対向する第1及び第2の主面を有する第1導電型の半導体基板と、
    前記半導体基板の前記第1の主面側に形成されており、前記半導体基板との接合によりフォトダイオードを構成する第2導電型の半導体領域と、
    前記半導体基板の前記第1の主面側に形成されており、前記フォトダイオードから出力された電気信号が入力される信号処理回路部と、を備え、
    前記半導体基板には、前記第2の主面と前記信号処理回路部との間の所定位置に集光点を合わせてレーザ光を照射することによって、複数の改質領域が形成されており、
    前記複数の改質領域のうち互いに隣接している改質領域の間隔は、光の入射によって前記半導体基板に発生するキャリアの拡散長よりも短く設定されていることを特徴とする半導体光検出装置。
  2. 前記半導体基板の前記第1の主面側には、前記信号処理回路部の外周の少なくとも一部に沿った領域の所定位置に集光点を合わせてレーザ光を照射することによって、改質領域がさらに形成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体光検出装置。
  3. 前記半導体基板の前記第1の主面側に形成されている前記改質領域は、前記信号処理回路部の外周を囲むように形成されていることを特徴とする請求項2記載の半導体光検出装置。
JP2008044730A 2008-02-26 2008-02-26 半導体光検出装置 Active JP4951551B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008044730A JP4951551B2 (ja) 2008-02-26 2008-02-26 半導体光検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008044730A JP4951551B2 (ja) 2008-02-26 2008-02-26 半導体光検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009206173A JP2009206173A (ja) 2009-09-10
JP4951551B2 true JP4951551B2 (ja) 2012-06-13

Family

ID=41148180

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008044730A Active JP4951551B2 (ja) 2008-02-26 2008-02-26 半導体光検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4951551B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5482040B2 (ja) 2009-09-07 2014-04-23 村田機械株式会社 画像読取装置、画像読取方法、画像処理システム及びコンピュータプログラム
JP6294721B2 (ja) * 2014-03-25 2018-03-14 エイブリック株式会社 イメージセンサ

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2664459B2 (ja) * 1989-02-13 1997-10-15 三菱電機株式会社 赤外検知装置
JP2934111B2 (ja) * 1992-12-14 1999-08-16 シャープ株式会社 半導体素子の製造方法
JPH0799337A (ja) * 1993-09-28 1995-04-11 Sharp Corp 受光素子
JPH08330620A (ja) * 1995-06-05 1996-12-13 Sharp Corp 受光素子
JPH10200148A (ja) * 1997-01-07 1998-07-31 Mitsubishi Electric Corp フォト・ダイオード素子を有する半導体集積回路装置及びその製造方法
JP4131031B2 (ja) * 1998-03-17 2008-08-13 ソニー株式会社 受光素子を有する半導体装置、光学ピックアップ装置、および受光素子を有する半導体装置の製造方法
JP2002217448A (ja) * 2001-01-19 2002-08-02 Toshiba Corp 半導体光照度センサ
JP4298953B2 (ja) * 2002-03-11 2009-07-22 浜松ホトニクス株式会社 レーザゲッタリング方法
JP3624909B2 (ja) * 2002-03-12 2005-03-02 浜松ホトニクス株式会社 レーザ加工方法
JP4394904B2 (ja) * 2003-06-23 2010-01-06 浜松ホトニクス株式会社 フォトダイオードアレイの製造方法
JP4322881B2 (ja) * 2006-03-14 2009-09-02 浜松ホトニクス株式会社 レーザ加工方法及びレーザ加工装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009206173A (ja) 2009-09-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN103606588B (zh) 光电二极管以及光电二极管阵列
JP5805680B2 (ja) フォトダイオード及びフォトダイオードアレイ
WO2010140621A1 (ja) 半導体光検出素子及び半導体光検出素子の製造方法
JP2010205824A (ja) 炭化珪素半導体装置の製造方法
JP5668270B2 (ja) 半導体素子の製造方法
US20230282757A1 (en) Method for manufacturing a uv-radiation detector device based on sic, and uv-radiation detector device based on sic
JP4394904B2 (ja) フォトダイオードアレイの製造方法
JP2012004185A (ja) 炭化珪素半導体装置の製造方法
JP4951551B2 (ja) 半導体光検出装置
JP5363222B2 (ja) 半導体光検出素子及び半導体光検出素子の製造方法
JP5087426B2 (ja) フォトダイオードアレイ
JP5247486B2 (ja) 裏面入射型フォトダイオードアレイ及び放射線検出器
JP5107092B2 (ja) 半導体受光素子の製造方法
JP4951553B2 (ja) 半導体受光素子
JP4951552B2 (ja) 半導体光検出装置
JP6429168B2 (ja) パワー半導体装置及びパワー半導体装置の製造方法
JP5970806B2 (ja) 絶縁ゲート型半導体装置の製造方法
TW201101526A (en) Photodiode manufacturing method and photodiode
JP5247484B2 (ja) 裏面入射型フォトダイオードアレイ及び放射線検出器
JP5247488B2 (ja) フォトダイオードアレイ及び放射線検出器
JP5247483B2 (ja) フォトダイオードアレイ及び放射線検出器
JP5857575B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP5247485B2 (ja) 放射線検出器及びその製造方法
JP6215099B2 (ja) メサ型半導体装置の製造方法及びメサ型半導体装置
JP2020027829A (ja) 受光素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101014

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120221

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120312

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150316

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4951551

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250