JP4951553B2 - 半導体受光素子 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体受光素子に関する。
半導体受光素子として、互いに対向する第1及び第2の主面を有する第1導電型の半導体基板と、半導体基板の第1の主面側に形成されており、半導体基板との接合によりフォトダイオードを構成する第2導電型の半導体領域と、を備えているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された半導体受光素子では、半導体基板の第2の主面(裏面)にキャリアライフタイムの短い層を形成して、当該層にて発生するキャリアを光電流に寄与する前に短時間で消滅させることにより、不要成分(例えば、入射光における長波長成分)がノイズとして検出されることを防いでいる。キャリアライフタイムの短い層は、第1導電型又は第2導電型の高濃度不純物層にて構成されている。
特開2002−26368号公報
しかしながら、特許文献1に記載された半導体受光素子では以下の問題点を有している。半導体基板に入射した光の波長によっては、第1導電型の半導体基板と第2導電型の半導体領域との接合に近い位置でキャリアが発生することがある。このため、半導体基板の裏面側に形成されているキャリアライフタイムの短い層、すなわち高濃度不純物層の厚みを十分なものに設定しておく必要がある。特許文献1に記載された半導体受光素子では、半導体基板の裏面から不純物を拡散させて高濃度不純物層を形成していることから、高濃度不純物層の厚みが厚くなればなるほど、高濃度不純物層の形成に必要とされる時間が長くなり、半導体受光素子の製造時間を短縮するのが困難であった。
そこで、本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、ノイズの発生を抑制しつつ、製造時間を短縮することが可能な半導体受光素子を提供することを目的とする。
本発明に係る半導体受光素子は、互いに対向する第1及び第2の主面を有する第1導電型の半導体基板と、半導体基板の第1の主面側に形成されており、半導体基板との接合によりフォトダイオードを構成する第2導電型の半導体領域と、を備えた半導体受光素子であって、半導体基板には、第2の主面と半導体領域との間の所定位置に集光点を合わせてレーザ光を照射することによって、複数の改質領域が形成されており、複数の改質領域のうち互いに隣接している改質領域の間隔は、光の入射によって半導体基板に発生するキャリアの拡散長よりも短く設定されていることを特徴とする。
本発明に係る半導体受光素子では、半導体基板における第2の主面と半導体領域との間の所定位置に複数の改質領域が形成され、複数の改質領域のうち互いに隣接している改質領域の間隔が、光の入射によって半導体基板に発生するキャリアの拡散長よりも短く設定されている。これにより、半導体基板における第2の主面と複数の改質領域との間の部分にて発生するキャリアは、当該部分を拡散している間に、複数の改質領域のうちいずれかの改質領域にトラップされることとなる。改質領域にトラップされたキャリアは、その後、再結合して消滅する。従って、本発明によれば、半導体基板における第2の主面と複数の改質領域との間の部分にて発生するキャリアが、フォトダイオードにて光電流として検出されることが抑制され、ノイズの発生を抑制することができる。
本発明では、各改質領域は第2の主面と半導体領域との間の所定位置に集光点を合わせてレーザ光を照射することによって形成されているため、複数の改質領域を短時間にて形成することができる。この結果、半導体受光素子の製造時間を短縮することができる。
また、複数の改質領域の形状は、長手方向及び該長手方向に直交する短手方向を有しており、複数の改質領域は、行列状に二次元配列されていると共に、その長手方向が交互に行方向及び列方向を向くように形成されていることが好ましい。この場合、半導体基板の耐久性を低下させることなく、高密度に改質領域を形成することができる。
また、複数の改質領域の形状は、長手方向及び該長手方向に直交する短手方向を有しており、複数の改質領域は、行列状に二次元配列されていると共に、その長手方向が交互に直交する方向を向くように形成されていることが好ましい。この場合、半導体基板の耐久性を低下させることなく、高密度に改質領域を形成することができる。
また、複数の改質領域は、隣接する改質領域同士が連続して格子状に形成されていることが好ましい。この場合、複数の改質領域をレーザ加工により容易に形成することができる。
また、複数の改質領域は、それぞれが所定の方向に伸びて直線状に形成されていることが好ましい。この場合、複数の改質領域をレーザ加工により容易に形成することができる。
本発明によれば、ノイズの発生を抑制しつつ、製造時間を短縮することが可能な半導体受光素子を提供することを目的とする。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
[第1実施形態]
図1〜図3を参照して、第1実施形態に係る半導体受光素子の構成について説明する。図1は、第1実施形態に係る半導体受光素子の平面図である。図2は、図1に示した半導体受光素子のII−II線断面図であり、図3は、図2に示した半導体受光素子のIII−III線断面図である。
図1に示すように、半導体受光素子1は、n型(第1導電型)の半導体基板3と、絶縁層4と、p型(第2導電型)半導体領域5と、n型半導体領域7と、アノード電極9と、カソード電極11とを備えている。以下の説明においては、光L1の入射面を表面(第1の主面)3aとし、その反対側の面を裏面(第2の主面)3bとしている。
半導体基板3は、半導体材料(例えば、Si(シリコン)等)によって略正方形状に形成されており、厚さが例えば300μmである。半導体基板3は、不純物(例えば、リン等)を含み、その濃度は例えば1×1012〜1×1016/cmのn型半導体である。半導体基板3は、内部の所定位置に後述する複数の改質領域20を有している。
絶縁層4は、シリコン酸化物(SiO)又はシリコン窒化物(SiN)からなり、半導体基板3の表面3a上に形成されている。絶縁層4は、表面3aを保護するための保護膜として機能する。
p型半導体領域5は、半導体材料(例えば、Si等)によって略正方形状に形成されており、厚さが例えば0.5μmである。p型半導体領域5は、不純物(例えば、ボロン等)が拡散又はイオン注入されることにより含まれており、その濃度は例えば1×1015〜1×1018/cmである。p型半導体領域5は、半導体基板3の表面3a側の中央に形成されており、半導体基板3とのpn接合13によりフォトダイオード15を構成している。pn接合13は、半導体基板3に空乏層が広がることによりフォトダイオード15の光感応領域として機能する。
n型半導体領域7は、半導体材料(例えば、Si等)からなり、厚さが例えば1μmである。n型半導体領域7は、不純物(例えば、リン等)が拡散又はイオン注入されることにより含まれており、その濃度は例えば1×1015〜1×1018/cmである。n型半導体領域7は、半導体基板3の表面3a側において、p型半導体領域5と離隔して、p型半導体領域5の外周を囲むように形成されている。
アノード電極9及びカソード電極11は、金属材料(例えば、Al又はAu等)からなり、例えば蒸着法又はスパッタ法等によって矩形状に形成されている。アノード電極9は、p型半導体領域5の形成位置に対応する絶縁層4上において、p型半導体領域5の一端部に沿って形成されている。カソード電極11は、n型半導体領域7の形成位置に対応する絶縁層4上において、p型半導体領域5におけるアノード電極9が形成されている一端部と反対側の端部に沿って形成されている。アノード電極9及びカソード電極11は、絶縁層4に設けられたコンタクトホールを介して、それぞれp型半導体領域5,n型半導体領域7と電気的に接続されている。
次に、図2及び図3を用いて、改質領域20について説明する。改質領域20は、図2に示すように、半導体基板3の裏面3bとp型半導体領域5との間における表面3aから所定の深さ位置(例えば、20〜50μm)において、pn接合13から半導体基板3に広がる空乏層の外側に複数形成されている。複数の改質領域20は、半導体基板3の表面3aと略平行に形成されている。改質領域20は、後述するように表面3aから所定の深さ位置に集光点Fを合わせてレーザ光Laを照射することによって、例えば多光子吸収により形成されている。なお、集光点Fとはレーザ光Laが集光した箇所のことである。
複数の改質領域20の形状は、図3に示すように、例えば半導体基板3の側面と略平行な長手方向及び該長手方向に直交する短手方向を有している。複数の改質領域20は、断面の略全面において行列状(例えば15×31)に二次元配列されていると共に、その長手方向が交互に行方向及び列方向を向くように形成されている。複数の改質領域20のうち互いに隣接している改質領域20の間隔Pは、光L1の入射によって半導体基板3に発生するキャリアの拡散長より短く(例えば、100μm)設定されている。各改質領域20は、長手方向と垂直な平面で切断した断面が深さ方向に長軸を有する楕円状を呈していると共に、短軸方向の幅が例えば3μmに形成されている(図2参照)。
以上の構成を有する半導体受光素子1は、次の動作を行う。半導体受光素子1の表面3a側から光L1が入射すると、光L1は絶縁層4を透過し、半導体基板3、p型半導体領域5及びn型半導体領域7に達する。そして、光L1における各波長成分によって発生するキャリアが、半導体基板3、p型半導体領域5及びn型半導体領域7の内部における電界に従って拡散する。
光L1によって半導体基板3の裏面3bと複数の改質領域20との間の部分にて発生するキャリアは、当該部分を拡散している間に、複数の改質領域20のうちいずれかの改質領域20にトラップされることとなる。改質領域20にトラップされたキャリアは、その後、再結合して消滅する。p型半導体領域5と複数の改質領域20との間の部分にて発生し、pn接合13に達したキャリアはフォトダイオード15にて光電流として検出され、アノード電極9から外部に取り出される。この光電流により、半導体受光素子1は、光L1の光波長成分に応じた電気信号を出力することとなる。
次に、図4を用いて、多光子吸収により改質領域20を形成するためのレーザ加工方法について説明する。図4は、第1実施形態に係るレーザ加工方法を示す断面図である。
まず、多光子吸収について簡単に説明する。光子のエネルギーhνが、材料の吸収のバンドギャップEよりも小さい場合、光学的に透明となる。よって、hν>Eである場合には、材料に吸収が生じる。しかし、光学的に透明であっても、レーザ光の強度を非常に大きくした場合には、nhν>Eの条件(n=2,3,4,・・・)において材料に吸収が生じる。この現象を多光子吸収という。パルス波の場合、レーザ光の強度はレーザ光の集光点のピークパワー密度(W/cm)で決まり、例えばピークパワー密度が1×10(W/cm)以上の条件で多光子吸収が生じる。ピークパワー密度は、(集光点におけるレーザ光の1パルス当たりのエネルギー)÷(レーザ光のビームスポット断面積×パルス幅)により求められる。また、連続波の場合、レーザ光の強度はレーザ光の集光点の電界強度(W/cm)で決まる。
改質領域20は、半導体受光素子1において複数の改質領域20を除く部分が形成されている構成を有する加工対象物25に形成された形成予定ライン(図示せず)に沿って、レーザ光Laを相対移動させることにより形成される。形成予定ラインは、直線状に延びた仮想線であり、各改質領域20の形成位置に対応するように、例えば加工対象物25の裏面3bに形成されている。
レーザ光Laを多光子吸収が生じる条件に設定し、図4に示すように、加工対象物25における表面3aから所定の深さ位置に対し、例えば加工対象物25の裏面3bよりレーザ光Laの集光点Fを合わせる。改質領域20は、集光点Fより加工対象物25の裏面3b方向に向かって拡がることにより、断面が深さ方向に長軸を有する楕円状を呈して形成される。
次に、複数の改質領域20の形状が長手方向及び該長手方向に直交する短手方向を有するように、集光点Fを上述の形成予定ラインに沿って相対移動させる。また、複数の改質領域20が、行列状(15×31)に二次元配列されると共に、その長手方向が交互に行方向及び列方向を向いて形成されるように、表面3a及び半導体基板3の側面と略平行に集光点Fを半導体基板3の各側面まで相対移動させる。この際、複数の改質領域20のうち互いに隣接している改質領域20の間隔Pが100μmとなるように集光点Fを相対移動させる。以上により、図2及び図3に示されるような複数の改質領域20が形成される。
第1実施形態に係るレーザ加工では、加工対象物25がレーザ光Laを吸収することにより、加工対象物25を発熱させて改質領域20を形成するのではない。加工対象物25にレーザ光Laを透過させ加工対象物25の内部に多光子吸収を発生させて改質領域20を形成している。よって、加工対象物25の裏面3bではレーザ光Laがほとんど吸収されないので、加工対象物25の裏面3bが溶融することはない。
第1実施形態において多光子吸収により形成される改質領域20の一つの例として、溶融処理領域がある。
この場合には、レーザ光を加工対象物25の内部に集光点Fを合わせて、集光点Fにおける電界強度が1×10(W/cm)以上でかつパルス幅が1μs以下の条件で照射する。これにより、加工対象物25の内部は多光子吸収によって局所的に加熱される。この加熱により、加工対象物25の内部に溶融処理領域が形成される。
溶融処理領域とは一旦溶融後再固化した領域、溶融状態中の領域及び溶融から再固化する状態中の領域のうち少なくともいずれか一つを意味する。溶融処理領域は、相変化した領域や結晶構造が変化した領域ということもできる。溶融処理領域は、単結晶構造、非晶質構造又は多結晶構造において、ある構造が別の構造に変化した領域ということもできる。つまり、例えば、単結晶構造から非晶質構造に変化した領域、単結晶構造から多結晶構造に変化した領域、単結晶構造から非晶質構造及び多結晶構造を含む構造に変化した領域を意味する。加工対象物25がシリコン単結晶構造の場合、溶融処理領域は例えば非晶質シリコン構造である。なお、電界強度の上限値としては、例えば1×1012(W/cm)である。パルス幅は例えば1〜200nsが好ましい。
以上のレーザ加工により、図1及び図2に示すような構成の半導体受光素子1が得られる。
以上のように、第1実施形態では、半導体基板3における裏面3bとp型半導体領域5との間における表面3aから所定の深さ位置に複数の改質領域20が形成され、複数の改質領域20のうち互いに隣接している改質領域20の間隔Pが、光L1の入射によって半導体基板3に発生するキャリアの拡散長よりも短く設定されている。これにより、半導体基板3における裏面3bと改質領域20との間の部分にて発生するキャリアは、当該部分を拡散している間に、複数の改質領域20のうちいずれかの改質領域20にトラップされることとなる。改質領域20にトラップされたキャリアは、その後、再結合して消滅する。従って、第1実施形態によれば、半導体基板3における裏面3bと改質領域20との間の部分にて発生するキャリアが、フォトダイオード15にて光電流として検出されることが抑制され、ノイズの発生を抑制することができる。
第1実施形態では、各改質領域20は半導体基板3の裏面3bとp型半導体領域5との間における表面3aから所定の深さ位置に集光点Fを合わせてレーザ光Laを照射することによって形成されているため、複数の改質領域20を短時間にて形成することができる。この結果、半導体受光素子1の製造時間を短縮することができる。
第1実施形態では、複数の改質領域20の形状は、長手方向及び該長手方向に直交する短手方向を有しており、複数の改質領域20は、行列状に二次元配列されていると共に、その長手方向が交互に行方向及び列方向を向くように形成されている。この場合、半導体基板3の耐久性を低下させることなく、高密度に改質領域を形成することができる。
第1実施形態では、複数の改質領域20は、半導体基板3の表面3aと略平行に形成されている。これにより、半導体基板3における裏面3bと改質領域20との間の部分にて発生するキャリアは、当該部分を拡散している間に、複数の改質領域20のうちいずれかの改質領域20に均一にトラップされることとなる。従って、第1実施形態によれば、半導体基板3における裏面3bと改質領域20との間の部分にて発生するキャリアが、フォトダイオード15にて光電流として検出されることが均一に抑制され、ノイズの発生を均一に抑制することができる。
次に、図5に基づいて、第1実施形態の変形例に係る半導体受光素子31について説明する。図5は、第1実施形態の変形例に係る半導体受光素子の断面図である。半導体受光素子31は、複数の改質領域20の構成の点で上述した半導体受光素子1と異なる。
半導体受光素子31における複数の改質領域20の形状は、図5に示すように、例えば半導体基板3の側面と略平行な長手方向及び該長手方向に直交する短手方向を有している。複数の改質領域20は、例えば断面の略全面において行列状(例えば15×15)に二次元配列されていると共に、その長手方向が交互に直交する方向を向くように形成されている。複数の改質領域20のうち互いに隣接している改質領域20の間隔Pは、光L1の入射によって半導体基板3に発生するキャリアの拡散長より短く(例えば、100μm)設定されている。その他の点については、第1実施形態と同様である。
以上のように、第1実施形態と同様に、第1実施形態の変形例では、半導体基板3における裏面3bとp型半導体領域5との間における表面3aから所定の深さ位置に複数の改質領域20が形成され、複数の改質領域20のうち互いに隣接している改質領域20の間隔Pが、光L1の入射によって半導体基板3に発生するキャリアの拡散長よりも短く設定されている。従って、ノイズの発生を抑制することができる。第1実施形態の変形例では、各改質領域20は裏面3bとp型半導体領域5との間における表面3aから所定の深さ位置に集光点Fを合わせてレーザ光Laを照射することによって形成されているため、半導体受光素子31の製造時間を短縮することができる。
第1実施形態の変形例では、複数の改質領域20の形状は、長手方向及び該長手方向に直交する短手方向を有しており、複数の改質領域20は、行列状に二次元配列されていると共に、その長手方向が交互に直交する方向を向くように形成されている。この場合、半導体基板3の耐久性を低下させることなく、高密度に改質領域20を形成することができる。
[第2実施形態]
次に、図6に基づいて、第2実施形態に係る半導体受光素子41について説明する。図6は、第2実施形態に係る半導体受光素子の断面図である。第2実施形態に係る半導体受光素子41は、複数の改質領域20の構成の点で上述した半導体受光素子1と異なる。
半導体受光素子41における複数の改質領域20の形状は、図6に示すように、例えば半導体基板3の側面と略平行な長手方向及び該長手方向に直交する短手方向を有している。複数の改質領域20は、断面の略全面において、隣接する改質領域20同士が連続しており、互いに直交する各15本の部分からなる格子状に形成されている。複数の改質領域20のうち互いに隣接している改質領域20の間隔Pは、光L1の入射によって半導体基板3に発生するキャリアの拡散長より短く(例えば、100μm)設定されている。その他の点については、第1実施形態と同様である。
以上のように、第1実施形態と同様に、第2実施形態では、半導体基板3における裏面3bとp型半導体領域5との間における表面3aから所定の深さ位置に複数の改質領域20が形成され、複数の改質領域20のうち互いに隣接している改質領域20の間隔Pが、光L1の入射によって半導体基板3に発生するキャリアの拡散長よりも短く設定されている。従って、ノイズの発生を抑制することができる。第2実施形態では、各改質領域20は裏面3bとp型半導体領域5との間における表面3aから所定の深さ位置に集光点Fを合わせてレーザ光Laを照射することによって形成されているため、半導体受光素子41の製造時間を短縮することができる。
第2実施形態では、複数の改質領域20は、隣接する改質領域20同士が連続して格子状に形成されている。この場合、複数の改質領域20をレーザ加工により容易に形成することができる。
次に、図7に基づいて、第2実施形態の変形例に係る半導体受光素子51について説明する。図7は、第2実施形態の変形例に係る半導体受光素子の断面図である。半導体受光素子51は、複数の改質領域20の構成の点で上述した半導体受光素子1と異なる。
半導体受光素子51における複数の改質領域20は、図7に示すように、例えば互いに略平行に半導体基板3の一側面方向に伸びて15本の直線状に形成されており、半導体基板3の側面まで形成されている。複数の改質領域20のうち互いに隣接している改質領域20の間隔Pは、光L1の入射によって半導体基板3に発生するキャリアの拡散長より短く(例えば、100μm)設定されている。その他の点については、第1実施形態と同様である。
以上のように、第1実施形態と同様に、第2実施形態の変形例では、半導体基板3における裏面3bとp型半導体領域5との間における表面3aから所定の深さ位置に複数の改質領域20が形成され、複数の改質領域20のうち互いに隣接している改質領域20の間隔Pが、光L1の入射によって半導体基板3に発生するキャリアの拡散長よりも短く設定されている。従って、ノイズの発生を抑制することができる。第2実施形態の変形例では、各改質領域20は裏面3bとp型半導体領域5との間における表面3aから所定の深さ位置に集光点Fを合わせてレーザ光Laを照射することによって形成されているため、半導体受光素子51の製造時間を短縮することができる。
第2実施形態に係る変形例では、複数の改質領域20は、互いに略平行に半導体基板3の一側面方向に伸びて直線状に形成されている。この場合、複数の改質領域20をレーザ加工により容易に形成することができる。
ところで、本発明の実施形態に係る半導体受光素子1,31,41及び51は、複数の改質領域20を半導体基板3の表面3aから所望の深さに形成することによって、所望の分光感度特性を得ることができる。図8は、複数の改質領域が形成されている半導体基板の表面からの深さ位置が異なる場合における、本発明の実施形態に係る半導体受光素子の分光感度特性の一例を示す図である。図中において、縦軸、横軸はそれぞれ分光感度、光の波長を示しており、「QE=100%」は、量子効率が100%となる分光感度特性を示す。
図8に示すように、半導体基板3の表面3aから深さ20〜50μmの位置に複数の改質領域20が形成されている場合には、光L1における長波長成分(800〜1200nm)の分光感度が顕著に抑制されている。すなわち、複数の改質領域20をp型半導体領域5に近い位置に形成すればするほど、光L1におけるより短波長側の波長成分に起因する分光感度が抑制されることとなる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。例えば、複数の改質領域20は、半導体基板3の裏面3bよりレーザ光Laを照射することによって形成されていることに限定されるものではなく、表面3aからレーザ光Laを照射することによって形成されていてもよい。
複数の改質領域20は、形状、半導体基板3の表面3aからの深さ位置、各改質領域20の数、各改質領域20の断面における短軸方向の幅、互いに隣接している改質領域20の間隔Pは、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、複数の改質領域20の形状は、長手方向及び該長手方向に直交する短手方向を有しており、複数の改質領域20は、行列状に二次元配列されていると共に、その長手方向が行方向又は列方向の一方を向くように形成されていてもよい。複数の改質領域20は、半導体基板3の裏面3bとp型半導体領域5との間に形成されている限り、半導体基板3の側面に至るまで形成されていなくてもよい。複数の改質領域20は、多光子吸収以外によって改質されて形成されていてもよい。
半導体基板3、p型半導体領域5及びn型半導体領域7の材料、形状、厚さ、不純物濃度及び不純物の種類は、上述した実施形態に限定されるものではない。半導体基板3、p型半導体領域5及びn型半導体領域7は、上述した実施形態とは逆の導電型となる不純物を含んでいてもよい。
半導体基板3は、Siによって形成されていることに限定されるものではなく、例えば半導体基板3とp型半導体領域5が同一の化合物半導体(例えば、GaAs又はGaSb等)によって形成されていてもよい。また、例えば半導体基板3と半導体基板3の表面3a上に形成された半導体層とが異なる化合物半導体によって形成されていてもよく、この場合には、半導体基板3の裏面3bと、半導体基板3及び当該半導体層のヘテロ接合領域との間に複数の改質領域20が形成される。
第1実施形態に係る半導体受光素子の平面図である。 図1におけるII−II線断面図である。 図1におけるIII−III線断面図である。 第1実施形態に係るレーザ加工方法を示す断面図である。 第1実施形態の変形例に係る半導体受光素子の断面図である。 第2実施形態に係る半導体受光素子の断面図である。 第2実施形態の変形例に係る半導体受光素子の断面図である。 本発明の実施形態に係る半導体受光素子の分光感度特性の一例を示す図である。
符号の説明
1,31,41,51…半導体受光素子、3…n型(第1導電型)の半導体基板、3a…半導体基板の表面(第1の主面)、3b…半導体基板の裏面(第2の主面)、5…p型(第2導電型)半導体領域、13…pn接合、15…フォトダイオード、20…改質領域、F…集光点、La…レーザ光、P…互いに隣接している改質領域の間隔、L1…光。

Claims (5)

  1. 互いに対向する第1及び第2の主面を有する第1導電型の半導体基板と、
    前記半導体基板の前記第1の主面側に形成されており、前記半導体基板との接合によりフォトダイオードを構成する第2導電型の半導体領域と、を備え、
    前記半導体基板には、前記第2の主面と前記半導体領域との間の所定位置に集光点を合わせてレーザ光を照射することによって、複数の改質領域が形成されており、
    前記複数の改質領域のうち互いに隣接している改質領域の間隔は、光の入射によって前記半導体基板に発生するキャリアの拡散長よりも短く設定されていることを特徴とする半導体受光素子。
  2. 前記複数の改質領域の形状は、長手方向及び該長手方向に直交する短手方向を有しており、
    前記複数の改質領域は、行列状に二次元配列されていると共に、その長手方向が交互に行方向及び列方向を向くように形成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体受光素子。
  3. 前記複数の改質領域の形状は、長手方向及び該長手方向に直交する短手方向を有しており、
    前記複数の改質領域は、行列状に二次元配列されていると共に、その長手方向が交互に直交する方向を向くように形成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体受光素子。
  4. 前記複数の改質領域は、隣接する改質領域同士が連続して格子状に形成されていることを特徴とする請求項2又は3記載の半導体受光素子。
  5. 前記複数の改質領域は、それぞれが所定の方向に伸びて直線状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体受光素子。


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