JP4950940B2 - 錠付き什器類 - Google Patents

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Description

本願発明は、例えば金庫のように扉に施錠手段が設けられている什器類に関するものである。なお、本願発明の什器類には、例えば金庫室や危険物保管室のように建物の一部になっている構造体も含まれる。
従来から、金庫における水平回動式の扉の前面には、上下回動操作が可能なハンドルが設けられている。扉の背面側(又は内部)には、ハンドルの上下回動に連動して扉の外周側に出没動するロック杆が設けられている一方、金庫本体の開口内周側には、ロック杆を係脱させるための係合穴が形成されている。
この場合、ハンドルの上下回動操作にてロック杆を金庫本体の係合穴に対して係脱させることにより、扉の開閉が阻止又は許容される。そして、ロック杆が金庫本体の係合穴に係合した状態で、ロック杆の没入動(後退動)を施錠手段にて阻止することにより、扉が施錠される。施錠手段としては、ダイヤル錠及びシリンダ錠の組合せや、扉の前面に設けられた入力部を操作して解錠する電子錠が採用される。
特開平9−78911号公報
前記従来の構成において扉を開放する手順は以下のようになる。まず、施錠手段を解錠操作した後、ハンドルを握って所定の上下方向に回動操作する。そうすると、ロック杆が没入動(後退動)して金庫本体の係合穴との係合が解除される。そして、この状態でハンドルを手前に引くのである。
このように前記従来の構成では、扉を開放するに際して、ハンドルを握った状態で、手首を捻ってから手前に引くという不連続な動作をしなければならないから、操作し易いとは言い難く、昨今提唱されているユニバーサルデザイン(人が簡単且つスムーズに使えるように設計すること)の観点から見ると、未だ改善の余地があった。
本願発明は、このような現状を改善することを主たる課題とするものである。
請求項1の発明は、前面を開口した収容本体と、前記収容本体の前面開口部を塞ぐ水平回動式の扉と、前記扉を開放不能にするロック手段を操作するためのハンドル部材とを備えており、前記ハンドル部材は、正面視において水平横向きに延びる形態で前記扉の前面に取り付けられていて、前記扉の開閉方向に移動操作可能になっており、
前記ハンドル部材を前記扉の開放方向に向けて移動させれば、前記ロック手段が前記扉の開閉を許容するフリー状態になる、という基本構成である。
そして、上記基本構成において、前記扉の前面のうち前記ハンドル部材の横側方には、前向きに突出した操作筐体が取り付けられており、前記操作筐体の前面に、前記ロック手段をロック状態に保持する施錠手段の操作部が設けられている一方、前記ハンドル部材は、前記扉の開閉方向に向けて水平回動又は前後スライドするトリガー体と、前記トリガー体の前面側を覆うと共に前記トリガー体と一緒に手で握り得るグリップ体とを備えており、前記グリップ体と前記操作筐体とを左右方向に連続するように配置している。
請求項2の発明は、請求項1において、前記操作筐体の前面は、前記扉の前方に向けて斜め下向きに傾斜した傾斜面になっている。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、前記操作筐体の一側部が平面視において前記グリップ体の一側部に重なっている。
本願発明によると、ハンドル部材は、正面視において水平横向きに延びる形態で扉の前面に取り付けられていて、前記扉の開閉方向に移動操作可能になっており、前記ハンドル部材を前記扉の開放方向に向けて移動させれば、ロック手段が前記扉の開閉を許容するフリー状態になるように構成されている。
このため、前記扉を開放する際は、施錠手段を解錠した後、前記ハンドル部材を握って前記扉を手前(前記開放方向)に引くという極めて自然な動作をするだけで、前記ロック手段をフリー状態にして前記扉を開くことができる。従って、人は簡単且つスムーズに扉の開操作を行うことができて、ユニバーサルデザインの観点からもユーザーフレンドリーな錠付き什器類となるのである。
ところで、従来の金庫では、扉における鉛直な前面に、施錠手段の操作部(ダイヤル摘みやテンキー式の入力部等)を直接取り付けている。このため、金庫の大きさにもよるが、使用者が操作部を操作する際に、立ったままでは操作部が見づらく、操作部と正対するのに一々しゃがまなければならない。
この点、請求項2の発明によると、前記操作筐体の前面は、前記扉の前方に向けて斜め下向きに傾斜した傾斜面になっているため、使用者が前記操作部を操作する際は、目線を下げるか前屈みになれば、一々しゃがみ込まなくても、前記操作部と正対できる。従って、前記操作部が見易くその操作性が向上するという効果を奏する。
また、本願発明において、前記ハンドル部材は、前記扉の開閉方向に向けて水平回動可能なトリガー体と、前記トリガー体の前面側を覆うと共に前記トリガー体と一緒に手で握り得るグリップ体とを備えた構成であるから、前記トリガー体が回動式であっても、操作力が回動支点付近に集中的に作用するのを防止できる。このため、トリガー体が回動式であってもその円滑な回動を確保して、トリガー体の回動にこじれが生ずるのを防止でき、その結果、前記扉の開閉をスムーズに行える。
また、グリップ体と操作筐体とは互いに連続するかのような一体感のある外観になっているから、前記ハンドル部材及び前記操作筐体の組合せ全体としてデザイン的に違和感がなく、美感にも優れている。
請求項3の発明によると、ハンドル部材の水平横方向の長さ(手で握る部分の長さ)を十分に確保した上で、ハンドル部材と操作筐体とをコンパクトにまとめて配置できる。
以下に、本願発明を錠付き什器類の一例である金庫に適用した実施形態を図面(図1〜図9)に基づいて説明する。図1は第1実施形態における金庫の斜視図、図2のうち(a)は扉の背面側の説明図、(b)はロック杆収納機構の説明図、図3はハンドル部材及び操作筐体の拡大正面図、図4はハンドル部材及び操作筐体の拡大平面図、図5はハンドル部材の拡大平面断面図、図6は操作筐体の拡大側面図、図7はダイヤル錠の取り付け態様を示す拡大斜視図、図8のうち(a)は操作筐体に設けられた操作部の第2実施形態を示す要部拡大図、(b)は操作部の第3実施形態を示す要部拡大図、図9は第2実施形態における操作筐体の拡大側面図である。
(1).金庫の概要
まず始めに、図1及び図2を参照しながら、金庫1の概要について説明する。なお、図2(a)(b)では内カバー体の図示を省略して内部構造を開示している。
錠付き什器類の一例としての金庫1は、前面を開口した略箱型の収容本体2と、収容本体2の前面開口部を塞ぐ水平回動式の扉3とを備えている。収容本体2及び扉3は、防盗性及び耐火性を有する従来公知の材料(例えばコンクリート)が内部壁として充填された金属板枠製のものである。扉3は、横一側部に設けられた蝶番4を介して、水平回動可能(開閉可能)に構成されている。なお、以下の説明では、金庫1において扉3のある側面を前面と称して、これを基準に前後左右を表現する(従って、正面視での左右と逆になる)。
扉3の前面のうち自由端寄りの箇所には、開閉操作用のハンドル部材5が装着されている。ハンドル部材5は正面視において水平横向きに延びる形態に形成されている。扉3の前面のうちハンドル部材5の横側方(実施形態では蝶番4側である左側方)には、前向きに突出する略箱型の操作筐体6が背面側からの複数のボルト7(図4〜図5参照)にて固定されている。操作筐体6の前面には、施錠手段としてのダイヤル錠8の操作部であるダイヤル摘み9を露出させている。また、扉3の前面のうちハンドル部材5の下方には、シリンダ錠10の鍵穴11を露出させている。
図2(a)に示すように、扉3の内部には、前述したダイヤル錠8及びシリンダ錠10と、扉3の外周側に出没動可能なロック手段としての複数のロック杆12と、ロック杆12群の出没動とハンドル部材5の操作とを関連させる機械的連動機構13とが配置されている。扉3の背面側には金属板製の内カバー体(図示省略)が設けられており、扉3の内部にある部品(各ロック杆12の基部や機械的連動機構13)は、扉3の背面側からも見えなくなっている(隠されている)。なお、詳細は図示していないが、収容本体2内には、貴重品等の物品を収容するための棚板や抽斗が多段に設けられている。
(2).ハンドル部材と操作筐体との詳細構造
次に、図3〜図5を参照しながら、ハンドル部材5と操作筐体6との詳細構造について説明する。
ハンドル部材5は、扉3の開閉方向に向けて移動操作可能なトリガー体15と、トリガー体15の前面側を覆うグリップ体16とを備えている。グリップ体16は、水平横長の把手部17と、把手部17の左右両端部から同じ向きに突出する一対の脚部18,19とにより、平面視略コ字状の形態になっている。左右両脚部18,19が扉3の前面にボルト及びナットにて締結されている。グリップ体16と扉3の前面とで囲われた空間Sは手指を挿入可能な大きさになっている。把手部17の前面側には、水平横長の化粧板20が取り付けられている。グリップ体16の内周側(隙間Sに臨む側)には、左脚部18から把手部17を経て右脚部19に至る凹み溝21が形成されている(図5参照)。
トリガー体15は、グリップ体16と扉3との間の空間Sに露出した把持アーム部22と、扉3を厚み方向に貫通した連動アーム部23とにより、平面視略L字状の形態になっている。このように、トリガー体15の把持アーム部22をグリップ体16と扉3との間の空間Sに露出させているため、空間S内に手指を挿入して、トリガー体15の把持アーム部22とグリップ体16の把手部17とを一緒に握ることが可能になっている。把持アーム部22と連動アーム部23とのコーナ部は、グリップ体16の凹み溝21のうち左脚部18側の箇所に、縦向きの枢支軸24にて水平回動可能に枢着されている。
詳細は後述するが、実施形態では、トリガー体15の把持アーム部22が枢支軸24の軸心回りに水平回動すると、連動アーム部23が把持アーム部22と共に枢支軸24回りに一体回動し、その先端部の押圧作用にて、扉3の内部に配置されたスライド板34を左右方向(図2(a)の矢印SL,SR方向参照)にスライド移動させるように構成されている。
図1及び図4〜図6から分かるように、ハンドル部材5の左側方に配置された操作筐体6は、上面及び前面を開口した略箱型の基台25と、基台25の上面から前面までを覆う 蓋カバー体26とにより構成されており、基台25の背面部が扉3の前面にボルト7締結されている。蓋カバー体26は基台25の上面及び前面側に取り外し可能に取り付けられている。
蓋カバー体26における前面の大部分は、扉3の前方に向けて斜め下向きに傾斜した傾斜面27に形成されている。換言すると、蓋カバー体26における前面の大部分は、側面視において上端から下端に近付くに連れて操作筐体6の前後長さが長くなるように傾斜した傾斜面27になっている。蓋カバー体26の前面下部は、前向き凸の湾曲面28に形成されている。傾斜面27と湾曲面28とのつなぎ目には段差がなく、互いに滑らかに連続した外観になっている。実施形態では、傾斜面27の水平に対する傾斜角度θが約55°に設定されている(図6参照)。
蓋カバー体26の傾斜面27上には、施錠手段としてのダイヤル錠8の操作部であるダイヤル摘み9が前方に露出するようにして配置されている。このため、ダイヤル摘み9から後ろ向きに突出するダイヤル軸29は、傾斜面27と直交する後方斜め下向きに延びて、操作筐体6と扉3とを貫通することになる。
ところで、従来の金庫では、扉における鉛直な前面に、施錠手段の操作部(ダイヤル摘みやテンキー式の入力部等)を直接取り付けている。このため、金庫の大きさにもよるが、使用者が操作部を操作する際に、立ったままでは操作部が見づらく、操作部と正対するのに一々しゃがまなければならない。
この点、実施形態では、蓋カバー体26のうち前方斜め下向きに傾斜した傾斜面27上には、ダイヤル錠8のダイヤル摘み9を配置しているので、使用者がダイヤル摘み9を操作する際は、目線を下げるか前屈みになれば、一々しゃがみ込まなくても、ダイヤル摘み9と正対できる。従って、ダイヤル摘み9が見易くその操作性向上できるのである。
また、前述の通り、蓋カバー体26のうち前方斜め下向きに傾斜した傾斜面27上にダイヤル摘み9を配置しているから、ダイヤル軸29は、傾斜面27と直交する後方斜め下向きに延びることになる。このため、賊が金庫を壊す際にダイヤル摘み9をハンマー等で水平に叩いたりしても、ダイヤル軸29には、水平の殴打力のうち後方斜め下向きの分力しか作用せず、ダイヤル軸29を抜き取り難いという利点もある。
操作筐体6(蓋カバー体26及び基台25)の左下コーナ部には、グリップ体16の左脚部18に対応した段部30(図3参照)が凹み形成されている。扉3の前面に操作筐体6を取り付けた状態では、操作筐体6の段部30がグリップ体16の左脚部18に上方から被さっている。換言すると、操作筐体6の右側部は、平面視においてグリップ体16の左脚部18に重なっている(オーバーラップしている)。グリップ体16における化粧板20の左端部は、正面視において蓋カバー体26の前面下部側に張り出した状態になっている。
図1及び図6に示すように、グリップ体16における化粧板20の前面は、蓋カバー体26の前面下部と同様に、前向き凸の湾曲面31に形成されている。その上、蓋カバー体26の傾斜面27及び湾曲面28と、化粧板20の湾曲面31とは、それぞれ別体ではあるものの、互いに連続する同一の曲面であるかのように、一体感のある外観に形成されている。
このように構成すると、操作筐体6の右側部が平面視においてグリップ体16の左脚部18に重なっている(オーバーラップしている)ので、ハンドル部材5の水平横方向の長さ(手で握る部分の長さ)を十分に確保した上で、ハンドル部材5と操作筐体6とをコンパクトにまとめて配置できる。
また、蓋カバー体26の傾斜面27及び湾曲面28と、化粧板20の湾曲面31とが、互いに連続する同一の曲面であるかのように一体感のある外観に形成されているため、ハンドル部材5及び操作筐体6の組合せ全体としてデザイン的に違和感がなく、美感にも優れているのである。
(3).扉内部の解施錠に関する構造
次に、図2及び図7を参照しながら、扉3内の解施錠に関する構造について説明する。
扉3の内部に配置された機械的連動機構13は、扉3の内背面から後ろ向きに突出する回転軸32に回転可能に枢支された回転盤33を備えている。回転盤33には、蝶番4側に向けて水平状に延びるスライド板34と、ロック手段としての複数のロック杆12とがそれぞれピンにて結節されている。なお、以下の説明及び図面では便宜上、扉3の上端面に向けて延びる第1ロック杆12に符号aを、扉3の自由端に向けて延びる第2ロック杆12に符号bを、扉3の下端面に向けて延びる第3ロック杆12に符号cを付している。
スライド板34及び各ロック杆12は、例えばピン等のガイド手段にて、長手方向に沿ってスライド移動し得るように支持されている。スライド板34の長手中途部には、横長の角穴35が形成されている。当該角穴35には、トリガー体15のうち扉3を厚み方向に貫通した連動アーム部23の先端部が差し込まれている。
ダイヤル錠8及びシリンダ錠10を解錠すると共に扉3を閉じた状態で、トリガー体15の把持アーム部22が、図4及び図5において枢支軸24回りの反時計回り方向(扉3の開放方向)に水平回動すると(図5の二点鎖線状態参照)、連動アーム部23の先端部がスライド板34を図2(a)の矢印SR方向に押圧してスライド移動させる。すると、スライド板34の作用にて、回転盤33が図2(a)において回転軸32の軸心回りに時計回り方向(矢印TR方向参照)に回転し、これにより、各ロック杆12の先端側が扉3の外周面から一斉に没入(後退)する。その結果、収容本体2の内周面に形成された係合穴(図示せず)と各ロック杆12の係合が解除され、扉3の開閉を許容するフリー状態になる。
開いた扉3を閉じてから、トリガー体15の把持アーム部22が、図4及び図5において枢支軸24の軸心回り時計回り方向(扉3の閉止方向)に水平回動すると(図4及び図5の実線状態参照)、連動アーム部23の先端部がスライド板34を図2(a)の矢印SL方向に押圧してスライド移動させ、回転盤33が図2(a)において回転軸32の軸心回り反時計回り方向(矢印TL方向参照)に回転する。すると、各ロック杆12の先端側が扉3の外周面から一斉に突出して、収容本体2の係合穴(図示せず)に係合し、扉3の開を阻止するロック状態になるのである。
実施形態では、第3ロック杆12cが、その長手中途部と扉3の内背面に突設された取り付け軸36との間に装架された引っ張りバネ37にて、扉3の下端面から下向きに突出する方向に常時付勢されている。このため、トリガー体15を操作していない状態では、引っ張りバネ37の弾性付勢力が各ロック杆12を扉3の外周面から突出させる方向に作用することになる。
この点に関して実施形態では、特開平10−184118号公報等で公知のものと同様なロック杆収納機構60が採用されている。すなわち、図2(b)に示すように、扉3の内背面のうち第3ロック杆12cの近傍に、板バネ製の規制片61が、上端側のみボルト止めした吊り下げ状態で配置されており、扉3を開放した状態では、規制片61の背面側に突設された係止片部62に、フリー状態のときの第3ロック杆12cの端面部63を当接(引っ掛かり係合)させることによって、扉3を閉止するまでの間は、各ロック杆12を突出不能に保持して、没入状態(フリー状態)を維持するように構成されている。
また、この構成においては、扉3を奥側(扉3の閉止方向)に押し込むと、収容本体2の下端開口縁が規制片61の先端部を前向きに押圧するため、規制片61の係止片部62と第3ロック杆12cの端面部63との引っ掛かり係合が解除される。その結果、引っ張りバネ37の弾性付勢力にて、全てのロック杆12が扉3の外周面から突出したロック状態に保持されることになり、ひいては、トリガー体15の把持アーム部22が図4及び図5に示す水平姿勢に保持されることになる。なお、ロック杆収納機構60自体は本願発明と直接的に関係しないのでこれ以上詳述しないが、必要であれば前記公報(特開平10−184118号公報)等を参照されたい。
扉3の内背面のうち回転盤33の近傍には、取り付けブラケット38がスライド板34の左半部を跨ぐようにして(後方から被さるようにして)ボルト締結されている(図7参照)。取り付けブラケット38の下半部は、扉3の内背面に向けて斜め下向きに傾斜した傾斜面39になっている。詳細は図示しないが、取り付けブラケット38の傾斜面39と操作筐体6における蓋カバー体26の傾斜面27とは平行状な関係に設定されている。
取り付けブラケット38の傾斜面39には、施錠手段としてのダイヤル錠8が取り付けられている。ダイヤル摘み9から後方斜め下向きに延びるダイヤル軸29は、取り付けブラケット38を貫通してダイヤル錠8に連結されている。ダイヤル錠8は、ダイヤル摘み9の回転操作にて回転盤33に向けて進退動するダイヤル閂体40を備えている。他方、回転盤33の広幅面には、各ロック杆12がロック状態のときに、突出状態のダイヤル閂体40に当接して回転盤33の矢印TR方向への回転を阻止するロック突片41が後ろ向きに突設されている。
扉3を閉じてから各ロック杆12を突出させ、かかるロック状態でダイヤル錠8を施錠操作すると、ダイヤル閂体40が進出動して回転盤33のロック突片41に当接し、回転盤33の矢印TR方向への回転を阻止する。その結果、回転盤33ひいては各ロック杆12がロック状態に保持され、扉3が開放不能になる。
扉5の内背面のうち回転盤33の下方で且つ第3ロック杆12cの近傍には、シリンダ錠10が取り付けられている。シリンダ錠10は、鍵(図示せず)の回転操作にて第3ロック杆12cに向けて進退動するシリンダ閂体42を備えている。他方、第3ロック杆12cの長手中途部には、第3ロック杆12cがロック状態のときにシリンダ閂体42を係脱させる切り欠き43が形成されている。
扉3を閉止してから各ロック杆12を突出させ、かかるロック状態でシリンダ錠10を施錠操作すると、シリンダ閂体42が進出動して第3ロック杆12cの切り欠き43に係合し、第3ロック杆12cがスライド不能になる。その結果、第1及び第2ロック杆12a,12bもロック状態に保持され、扉3が開放不能になる。
(4).作用効果
以上の構成において、扉3を開放する際は、ダイヤル錠8及びシリンダ錠10を解錠した後、ハンドル部材5のグリップ体16と扉3の前面とで囲われた空間Sに手指を差し入れ、トリガー体15の把持アーム部22とグリップ体16の把手部17とを共に握ることによって、各ロック杆12の先端を扉3の外周面から一斉に没入(後退)させ、各ロック杆12をフリー状態にする。そして、ハンドル部材5を握ったままで手前(扉3の開放方向)に引けばよい。
すなわち、ハンドル部材5を握って扉3を手前(扉3の開放方向)に引くという極めて自然な動作で扉3を開放できるから、人は簡単且つスムーズに扉3の開放操作を行え、ユニバーサルデザインの観点からもユーザーフレンドリーである。
また、扉3を閉止する際は、扉3を奥側(扉3の閉止方向)に押し込むと、ロック杆収納機構60による各ロック杆12の没入状態(フリー状態)の維持が解除され、引っ張りバネ37の弾性付勢力にて、各ロック杆12の先端が扉3の外周面から一斉に突出し、各ロック杆12が自動的にロック状態になる。その後、ダイヤル錠8及びシリンダ錠10を施錠すればよい。
このように、扉3の閉じ操作は扉3を奥側(扉3の閉止方向)に押すだけでよいから、極めて簡単に扉3の閉止操作を行える。
特に実施形態では、各ロック杆12をフリー状態にするために、トリガー体15の把持アーム部22とグリップ体16の把手部17とを一緒に握る構成になっているから、トリガー体15を枢支軸24回りに回動操作するための操作力が、枢支軸24付近に集中的に作用するのを防止できる。このため、トリガー体15の円滑な回動を確保して、トリガー体15の回動にこじれが生ずるのを防止でき、その結果、扉3の開閉をスムーズに行えるのである。
(5).他の実施形態
図8(a)(b)及び図9には、蓋カバー体26の傾斜面27上に設けられる操作部の別例を示している。
図8(a)に示す第2実施形態では、蓋カバー体26の傾斜面27上に、施錠手段としての電子錠(図示せず)の操作部であるテンキー式の入力部44と、指紋照合装置45の指紋認識部46と、操作指令を表示可能な液晶パネル部47とを配置した点において、第1実施形態のものと相違している。この場合、電子錠は第1実施形態のダイヤル錠8に代わるものである。詳細は省略するが、予め設定された指紋パターン及び暗証番号通りの入力が行われると、回転盤33に向けて進退動可能な閂体がモータの駆動にて退入動し、回転盤33の回転、ひいては、各ロック杆12のスライド移動が許容されることになる。
ところで、操作筐体6は、側面視において上端から下端に近付くに連れて前後長さが長くなる形態に形成されているため、基台25の下部にはスペースがある。かかるスペースには、前述のモータに駆動電力を供給する複数の乾電池48を収容するための蓋体50付きの電池収容部49が形成されている。蓋体50は、基台25のうち段部30と反対側の側面(実施形態では左側面)に開閉可能に設けられている。乾電池48群は、乾電池ホルダに装着した状態で電池収容部49内に挿入される。基台25における電池収容部49の上方には、指紋照合装置45の本体部分が内蔵されている。その他の構成は第1実施形態と同様である。
このように構成すると、操作筐体6内に、乾電池48や指紋照合装置45の本体部分を収容でき、これらを収容するための穴を扉3に形成する必要がないから、扉3の剛性を高い状態に維持できる。また、電力供給源として乾電池48を利用するため、商用電源のコンセント等がないような場所でも金庫1を使用でき、取り扱い易いという利点もある。しかも、電池収容部49が収容本体2及び扉3の外部に設けられているため、乾電池48の入れ替えの際に扉3を開閉しなくても済む。この点も防盗性の向上に寄与している。
図8(b)に示す第3実施形態では、蓋カバー体26の傾斜面27上に、施錠手段としての電子錠(図示せず)の操作部であるテンキー式の入力部51を配置した点において、第1実施形態のものと相違している。この場合は、予め設定された暗証番号通りの入力が行われると、回転盤33に向けて進退動可能な閂体がモータの駆動にて退入動し、回転盤33の回転、ひいては、各ロック杆12のスライド移動が許容されることになる。その他の構成は第1実施形態と同様である。
(6).その他
本願発明は、前述の実施形態に限らず、様々な態様に具体化できる。例えば本願発明は金庫以外に、金庫室や危険物保管室のように建物の一部になっている構造体にも適用可能である。また、ハンドル部材5のグリップ体16は少なくとも一端を扉3の前面又は操作筐体6に固定していればよい。トリガー体15は実施形態のような水平回動式のものに限らず、前後スライド式(扉3の開閉方向にスライドするタイプ)のものでもよい。
なお、操作筐体のうち前方斜め下向きに傾斜した傾斜面に施錠手段の操作部を設ける構成は、ハンドル部材と関係なくそれ自体で独立した発明として成立し得るものである。
その他、各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
第1実施形態における金庫の斜視図である。 (a)は扉の背面側の説明図、(b)はロック杆収納機構の説明図である。 ハンドル部材及び操作筐体の拡大正面図である。 ハンドル部材及び操作筐体の拡大平面図である。 ハンドル部材の拡大平面断面図である。 操作筐体の拡大側面図である。 ダイヤル錠の取り付け態様を示す拡大斜視図である。 (a)は操作筐体に設けられた操作部の第2実施形態を示す要部拡大図、(b)は操作部の第3実施形態を示す要部拡大図である。 第2実施形態における操作筐体の拡大側面図である。
1 金庫
2 収容本体
3 扉
4 蝶番
5 ハンドル部材
6 操作筐体
7 ボルト
8 ダイヤル錠
9 ダイヤル摘み
10 シリンダ錠
12 ロックボルト
13 機械的連動機構
15 トリガー体
16 グリップ体
17 把手部
20 化粧板
22 把持アーム部
23 連動アーム部
25 基台
26 蓋カバー体
27 蓋カバー体の傾斜面(前面)
28 蓋カバー体の湾曲面
29 ダイヤル軸
31 化粧板の湾曲面

Claims (3)

  1. 前面を開口した収容本体と、前記収容本体の前面開口部を塞ぐ水平回動式の扉と、前記扉を開放不能にするロック手段を操作するためのハンドル部材とを備えており、
    前記ハンドル部材は、正面視において水平横向きに延びる形態で前記扉の前面に取り付けられていて、前記扉の開閉方向に移動操作可能になっており、
    前記ハンドル部材を前記扉の開放方向に向けて移動させれば、前記ロック手段が前記扉の開閉を許容するフリー状態になる構成であって、
    前記扉の前面のうち前記ハンドル部材の横側方には、前向きに突出した操作筐体が取り付けられており、前記操作筐体の前面に、前記ロック手段をロック状態に保持する施錠手段の操作部が設けられている一方、
    前記ハンドル部材は、前記扉の開閉方向に向けて水平回動又は前後スライドするトリガー体と、前記トリガー体の前面側を覆うと共に前記トリガー体と一緒に手で握り得るグリップ体とを備えており、前記グリップ体と前記操作筐体とを左右方向に連続するように配置している、
    錠付き什器類。
  2. 前記操作筐体の前面は、前記扉の前方に向けて斜め下向きに傾斜した傾斜面になっている、
    請求項1に記載した錠付き什器類。
  3. 前記操作筐体の一側部が平面視において前記グリップ体の一側部に重なっている、
    請求項1又は2に記載した錠付き什器類。
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