JP4307963B2 - 家具におけるラッチ装置 - Google Patents

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Description

本発明はロッカー、キャビネット等の家具における回動式開閉扉や抽斗等に対するラッチ装置に関するものである。
ロッカー、キャビネット等の家具における回動式開閉扉や抽斗の前面板に設けた把手部材の正方向及び逆方向のいずれの方向に回動させても、前記開閉扉や抽斗等に対するラッチ装置をロック解除できるようにしたものが特許文献1等にて開示されている。
特許文献1に記載の構成のものは、扉の自由端縁内側に当該扉の回動軸と略平行に配設した一本の長手ラッチ杆を回動自在に軸支すると共に、前面板には引手孔を形成し、該引手孔内に前記ラッチ杆に取り付く把手部材を設ける等して扉前面からの操作でラッチ杆を回転し得るよう回転させる一方、前記ラッチ杆両端部近傍には、ラッチ杆の回動軸線と平行な軸線回りに回動することによって鉤部が家具本体に係脱するようにした鉤状ラッチ爪を配設し、このラッチ爪と前記ラッチ杆とを直接又は間接的に関連させ、前記扉前面からのラッチ杆の回転操作に応じてラッチ杆を家具本体に係脱させ得るよう構成したものである。
しかし、このようにラッチ爪を鉤状に形成し回動によって係止させるようにしたものにおいては、ラッチ爪は家具本体に対して単に引っ掛った状態で係止するに過ぎないため係合が十分でなく外れ易いことがあり、又、開扉状態ではラッチ爪が扉裏面から突出しているため外観も悪くなるという欠点があった。
これに代えて、特許文献2に記載のラッチ装置は、把手部材によってラッチ軸はその軸線周りに回動し、ラッチ軸の回動に応じてラッチ装置における係止爪(ラッチ爪)は扉の端面から出没する、いわゆる閂形式に構成したものであり、把手部材を一方向に回動させるとき、ラッチ解除され、手を離すと把手部材及びラッチ軸はラッチ保持方向に復元する構成であった。
特開平9−322833号公報 実公平2−40705号公報
ところで、特許文献2に記載のように、ラッチ解除するために把手部材を一方向にのみ回動させるタイプでは、その把手をラッチ解除する方向に操作すべきことをユーザに的確に(視認にて直感的に)認識させる必要がある。
しかしながら、従来は、そのような形態の把手部材はデザインされてこなかった。また、近年には、老齢者や身体障害者などの弱者にも使い勝手の良い家具に対する要求が多くなり、それに対して家具メーカも要望に応えるべく優れた形状等のデザインの家具を市場に送り出しているが、家具におけるラッチ装置、特にその把手部分に関して前記視認性と使い勝手(操作性)の両方を満足するものがなかった。
本発明は、前記課題を解決すべくなされたものであって、視認性と操作性が優れ、弱者に対するサポート(援護)機能を有する家具におけるラッチ装置を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明の家具におけるラッチ装置は、家具本体に設けられて、当該家具本体に対して開き方向に付勢された回動式開閉扉または前後引き出し動可能な抽斗の前面板に把手ハウジングをその前面開放状の収納部が前面板の裏面側に臨むように固定し、前記前面板の裏面側には、軸線周りに正逆回動可能で家具本体の係合部に対して係脱操作するためのラッチ軸を枢支し、前記収納部内に配置する把手体を前記ラッチ軸に取り付け、前記把手体は断面三角形状に形成され、前記把手体には、ラッチ解除方向に操作可能な押し操作部と引き操作部とを有し、前記押し操作部は前記ラッチ軸の軸線を挟んでラッチ解除方向の下流側に位置し、前記引き操作部は前記ラッチ軸の軸線を挟んでラッチ解除方向の上流側に位置し、前記押し操作部は前記把手ハウジングの前面より前方に突出するように前記断面三角形状のうちの相隣り合う2辺の交差部を有し、前記引き操作部は前記収納部内に位置するように前記断面三角形状のうちの他の1辺にて形成されているものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の家具におけるラッチ装置において、前記ラッチ軸の先端部には、係止体を前記ラッチ軸の軸線と平行にのみ摺動自在に被嵌し、前記係止体は、当該係止体における係止爪が家具本体の係合部に向って突出して係止するように付勢手段にて付勢され、前記係止体が前記ラッチ軸に被嵌する基部と、前記係止体の基部より先端寄り部位に前記ラッチ軸と一体的に回動する回転子とには、両者が相対向する部位に、前記ラッチ軸の正方向への回動に応じて前記係止爪が前記係合部に対してラッチ解除するように離れる傾斜摺接面を形成したものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の家具におけるラッチ装置において、前記係止爪が前記係合部に対して係止するラッチ保持位置となるように前記ラッチ軸が回動した姿勢のとき、前記押し操作部が、前記前面板より前方に突出させる姿勢に保持させるように前記付勢手段を設けたものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の家具におけるラッチ装置において、前記把手ハウジングの外周縁部を前記前面板より前方に位置させ、前記外周縁部の前面であってラッチ軸の軸線と直交する方向に延びる面のうち前記軸線に近い部位を前記軸線から遠い部位よりも前記前面板より前方に突出する中高状に形成させ、且つその中高形状を前記押し操作部の突出量より低いなだらかな形状に形成したものである。
請求項1に記載の発明によれば、前記把手体は断面三角形状に形成され、前記把手体は、ラッチ解除方向に操作可能な押し操作部と引き操作部とを有し、前記押し操作部は前記ラッチ軸の軸線を挟んでラッチ解除方向の下流側に位置し、前記引き操作部は前記ラッチ軸の軸線を挟んでラッチ解除方向の上流側に位置しているので、把手体の引き操作部を引き操作するか、押し操作部を押し操作することにより、把手体は同じ方向に回動して開閉扉もしくは抽斗のラッチを簡単にラッチ解除でき、操作性が優れている。そして、押し操作部は前記把手ハウジングの前面より前方に突出するように前記断面三角形状のうちの相隣り合う2辺の交差部を有しているので、作業者(ユーザ)が両手に荷物を持っている場合や、身体障害者のように手を使えない、もしくは指の力が弱い人の場合には、前記前面板より大きく突出している把手体における押し操作部の前面を、作業者の前腕部の外面や肘、掌にて前面板方向に押すだけで、前述のようにラッチ解除でき、これらの人であっても開閉扉の開き操作が至極容易になり、支援性(サポート性)が優れている。
しかも、押し操作部は前記把手ハウジングの前面より前方に突出するように形成されている一方、引き操作部は前記収納部内に位置するように形成されているので、把手体についてのラッチ解除のための押し、引きの箇所を直ちに視認できるという効果を奏する。
さらに、把手体における押し操作部が把手ハウジングの前面より前方に大きい面積で突出しているから、老齢者や身体障害者などの弱者にも使い勝手が良く、支援性(サポート性)が優れている。
また、把手体における押し操作部の前面を、作業者の前腕部の外面や肘、掌にて前面板方向に押すだけで、前述のようにラッチ解除できると共に開放付勢手段の付勢力にて開閉扉の自由端縁が間口から前方に移動するので、両手に荷物を持っている人や身体障害者であっても簡単に開閉扉や抽斗を開くことができるという効果を奏する。
請求項2に記載の発明によれば、前記ラッチ軸の先端部には、係止体を前記ラッチ軸の軸線と平行にのみ摺動自在に被嵌し、前記係止体は、当該係止体における係止爪が家具本体の係合部に向って突出して係止するように付勢手段にて付勢され、前記係止体が前記ラッチ軸に被嵌する基部と、前記係止体の基部より先端寄り部位に前記ラッチ軸と一体的に回動する回転子とには、両者が相対向する部位に、前記ラッチ軸の正方向への回動に応じて前記係止爪が前記係合部に対してラッチ解除するように離れる傾斜摺接面を形成したものであるから、回動式の開閉扉と引き戸とに同じ形態のラッチ装置を共用でき、製造コストを低減できるという効果を奏する。
請求項3に記載の発明によれば、前記付勢手段の付勢力により、前記係止爪が前記係合部に対して係止するラッチ保持位置となるようにラッチ軸が回動した姿勢のとき、把手体の押し操作部が、前面板より前方に突出させる姿勢に保持させることができるから、作業者は把手体からラッチ解除方向への操作力を抜くだけで、簡単に元の状態に戻すことができるという効果を奏する。
請求項4に記載の発明によれば、前記把手ハウジングの外周縁部を前記前面板より前方に位置させ、前記外周縁部の前面であってラッチ軸の軸線と直交する方向に延びる面のうち前記軸線に近い部位を前記軸線から遠い部位よりも前記前面板より前方に突出する中高状に形成させ、且つその中高形状を前記押し操作部の突出量より低いなだらかな形状に形成したものである。従って、前面板に対して斜め方向に押し操作部の前面を押す場合に、外周縁部の前面に沿って作業者の前腕部や肘を覆う服の袖がずれ動くが、前述ように、ラッチ解除方向に沿う外周縁部の中途がなだらかな凸湾曲状の中高部に形成されていると把手体と外周縁部との隙間に、服の袖や手が挟まれ難くなるという効果を奏する。
次に本発明を実施するための実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1〜図14は第1実施形態を示し、図1は引き戸2、回動両開き式の開閉扉3、抽斗4等を備えたキャビネット1の正面図、図2は下段に複数の抽斗4を備え上段に回動式の開閉扉3を備えたキャビネット1の斜視図、図3は開閉扉3における前面板とラッチ装置5における把手体7及び把手ハウジング6の斜視図、図4は開閉扉3の裏面側から見たラッチ装置5の図、図5は把手部分の横断面図、図6はラッチ装置5の各部品の拡大斜視図、図7〜図12はラッチ装置の各部品図、図13(a)及び図13(b)は作用説明図である。
図1及び図2に示すように、書籍棚等の家具本体の一例としてのキャビネット1の正面に開口部を開閉するための左右一対の回動両開き式の開閉扉3と、上下多段の抽斗4とを備え、右側の開閉扉3及び抽斗4の金属薄板製の各前面板9には、本発明のラッチ装置5を取り付けする。なお、図1に示すように、車椅子に座った人や子供等の身長の低いユーザ、両手に荷物を持っているユーザが肘等でキャビネット1の上段の開閉扉3の把手部分(把手体7)を操作して開くことができるように、通常より低い位置(開閉扉3の上下寸法の略中央部位より下方位置)にラッチ装置5が取り付けられておいる。また、下段の開閉扉3に対しては通常より高い位置(開閉扉3の上下寸法の略中央部位より上方位置)にラッチ装置5が取り付けられている。これにより、車椅子に座った人等が大きく屈み込むことなくラッチ装置5における把手部分(把手体7)に手や掌が届いて操作可能となる。本発明のラッチ装置5を開閉扉3に装着する場合には、その前面板9の裏面側にてラッチ軸14が縦(垂直)方向に長く配置され、ラッチ機構部12が開閉扉3の上下端部に配置される。抽斗4にラッチ装置5を適用する場合には同じく前面板9の裏面側にてラッチ軸14が横(水平)方向に長く配置され、ラッチ機構部12が前面板9の左右端部に配置されるというように配置の向きが変わるだけであるので、以下、開閉扉3に適用した実施形態について詳述する。
ラッチ装置5は、前面開放状の収納部11を有する把手ハウジング6及び把手体7とからなる把手部10と、開閉扉3または抽斗4をキャビネット1の本体における係合部13に対して係脱するラッチ機構部12と、把手体9の操作力をラッチ機構部12に伝達するための回動可能なラッチ軸14とから構成されている。
把手ハウジング6及び把手体7はABS樹脂、PP(ポリエチレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の合成樹脂製の射出成形品である。ラッチ機構部12は、座体15と回転子16と係止体17とからなり、これらはポリアセタール樹脂等の耐摩耗性、耐疲労性に優れた合成樹脂製の射出成形品である。
開閉扉3の自由端縁3aの近傍における前面板9には、正面視でほぼ矩形状の取り付け孔18を穿設し、この取り付け孔18に対して、図4、図5及び図8(a)〜図8(c)に示すように、前面開放したカップ状の収納部11を有する把手ハウジング6を前面板9の裏面側に向かって押し込んで固定する。収納部11の半分は切欠きして開放部19とする。この開放部19には把手体7の回動ボス部22をラッチ軸14の軸線周りに回動可能に支持できるほぼ半円状の軸受部23が形成されている(図8(c)参照)。収納部11の前端には取り付け孔18の周囲前側を覆うための外周縁部20が一体的に形成されている(図8(a)〜図8(c)参照)。
把手ハウジング6における収納部11を形成するための底板11aの外面には、外周縁部20の裏面の近くに、複数の固定用の係合爪21が一体的に突設されており、把手ハウジング6を取り付け孔18に嵌め入れると、係合爪21と外周縁部20の裏面との間で前面板9が挟まれて抜け不能となるように構成されている。
外周縁部20は開閉扉3の前面板9の前面に当接し、この外周縁部20のうち、ラッチ軸14の延びる方向と直交する方向に延びる部位の前面は、なだらかな凸湾曲面にて中高部20aに形成されている(図5,図8(c)参照)。
把手体7は、図5、図9(a)〜図9(d)に示すように、横断面四角状などのラッチ軸14をラッチ解除方向(実施形態では図5及び図7で時計方向、矢印A方向であり正方向という)に操作可能な押し操作部24と引き操作部25とを一体的に有するように射出成形されている。そして、押し操作部24及び引き操作部25はラッチ軸14の軸線を挟んで対峙した位置に形成され、図5に示すように、押し操作部24はラッチ解除方向(矢印A方向、正方向)の下流側に配置され、引き操作部25は上流側に配置されるものである。押し操作部24及び引き操作部25共に正面視でほぼ矩形状の大きい面積を有しているので、操作し易い。特に、作業者の前腕部、掌、肘で押すには、押し操作部24の表面積が大きいことが望ましい。
そして、ラッチ状態(ひいてはラッチ軸14の復元回動状態)において、押し操作部24は把手ハウジング6における中高状の外周縁部20(20a)の前面より前方に突出するように形成され、引き操作部25は収納部11内に位置するように形成されているものである。実施形態では、横断面ほぼ三角形状に形成され、前記中高部20aから押し操作部24の最突出部までの寸法H1はほぼ7mm〜10mm程度であり、開閉扉3の前面板9と直交する方向でのラッチ軸14の軸線から押し操作部24の最突出部までの偏心寸法H2はほぼ10mm程度とする。開閉扉3の前面板9と直交する方向でのラッチ軸14の軸線から引き操作部25の最突出部までの偏心寸法はほぼ22mm程度とする。
なお、把手体7の裏面側には、ラッチ軸14を抱持して固定するための取付け凹所26が形成されており、この取付け凹所26内には嵌め込んだラッチ軸14を外れないようにするための係合爪27が複数形成されている。
次に、ラッチ機構部12について説明する。前記把手体7に取付けられた1本のラッチ軸14は開閉扉3の略上下両端間にわたり配置されている。本実施例ではラッチ軸14を断面四角形の角棒状に形成しているが、他の断面形状でもよい。
係止体17は、図6及び図11(a)〜図11(d)に示すように、ラッチ軸14に対して回動可能に被嵌した基部30と、該基部30から突出する側面視L状のアーム部31と該アーム部31の先端にラッチ軸14と略平行に形成された閂状の係止爪32とが一体形成されたものである。基部30の通孔33の内径をラッチ軸14の断面対角線寸法より大径に形成してラッチ軸14が回転自在となるようにする。また、基部30の下面には、左右一対の正面視ほぼ三角形状の作動片40が一体的に突出形成されている。
座体15における平板状の基部15aには、図6及び図10(a)〜図10(c)に示すように、開閉扉3の裏面側の端面寄り部位に固定するための係合爪34と、前記係止体17における横断面ほぼ矩形状の係止爪32を摺動自在に挿通するための矩形状のガイド孔35と、このガイド孔35の両側にて前記係止体17におけるアーム部31及び係止爪32の左右側面を案内するための一対のガイド壁36とを有し、係止爪32がガイド孔35から抜け出した状態でも、係止体17がラッチ軸14の軸線方向にのみ摺動自在となるよう構成する。また、座体15にはラッチ軸14の先端部を回動自在に支持するための軸孔37が穿設されている。この摺動によつて係止爪32の先端部が開閉扉3端面より家具本体1の天板及び地板の内面等に設けた係合部13に向けて出没自在となるように関連させる。
係止体17を係合部13方向に常時突出付勢するための付勢手段としてのつるまき圧縮ばね等の押しバネ38は、ラッチ軸14に被嵌され、押しバネ38の一端はラッチ軸14に突設したピン39にて支持され、押しバネ38の他端は係止体17の基部30を回転子16の方向に押圧するように配置されている(図4参照)。
回転子16は前記座体15と係止体17との間に配置されるものであり、回転子16の基部41に穿設された嵌合孔42は角棒状ラッチ軸14の断面形状と略同一形状に形成する等して当該ラッチ軸14と一体的に回転し、かつ、ラッチ軸14の軸線に沿つて摺動自在となるよう構成する。この挿通孔42よりも外周より部位には、前記係止体17おける左右一対の作動片40と対向する部位に正面視三角形状の左右一対の被作動片43が上向き突出するように一体的に形成されており、各作動片40の傾斜面40aに摺接する同じく傾斜面43aが被作動片43に形成されている(図6、図12(a)〜図12(c)参照)。
従って、係止体17と回転子16との互に対向しあう部位にはラッチ軸14の回転方向に沿って高さが変る傾斜面(摺接面)40a,43aがそれぞれラッチ軸14の回転軸線を挟んだ対称位置に形成されていることになる。
なお、実施例では左右一対の作動片40、被作動片43を相対向させて設けているが、これは、係止体17と回転子16とを開閉扉3の上下端部に配置した場合、ラッチ軸14のラッチ係合方向(矢印B方向)への回動に対して右側の作動片40と被作動片43とが摺接するか、左側の作動片40と被作動片43とが摺接するかの違いがあり、開閉扉3の上下両端部のいずれの部位でも共用できるよう部材の共通化を図ったものである。
上記の構成において、係止体17、回転子16、座体15は押しばね38力にて常時密接しているが、押しバネ38にて係止体17がラッチ軸14の先端側に押圧されて、当該係止体17の係止爪32がキャビネット1の係合部13に接近している状態(図13(a)参照)では、座体15の基部15aの平面に当接している回転子16における一方の被記録作動片43の傾斜面(摺接面)43aの大部分と係止体17における一方の作動片40における傾斜面40aの大部分とが重なる。換言すると、ラッチ軸14の軸線方向での係止体17の基部30と回転子16の基部41との距離が縮まる結果、係止体17における係止爪32は座体15におけるガイド孔35内を貫通し、キャビネット1の係合部13まで侵入して、開閉扉3は開き不能に保持できるのある。その場合、係止体17はラッチ軸14に対して相対的に回動可能であり、且つ押しバネ38にてラッチ軸14の軸線に沿って係止体17は摺動可能であるから、アーム部31及び係止爪32はその左右両側面が座体15の左右一対のガイド壁36、36の間に挟まれた状態で円滑に直進できるのである。
そして、係止体17の係止爪32がキャビネット1の係合部13に接近している状態、もしくは、開閉扉3が開いている時など、前記アーム部31が座体15の基部15aに最接近している状態や係止爪32が開閉扉3の上下端部方向に突出動している状態(ラッチ保持位置、図13(a)参照)では、ラッチ軸14に取付けられた把手体7は、その押し操作部24が把手ハウジング6の中高部20aより大きく突出している(図5の実線状態、図7二点鎖線状態参照)。
キャビネット1の間口の閉止状態から開閉扉3を開くには、把手ハウジング6の収納部11に指を挿入して把手体7における引き操作部25を手前に引き回動するか、掌や腕で押し操作部24を前面板9方向に押す(図5の白抜き矢印参照)。これにより、把手体7と共にラッチ軸14をA方向に一定角度(θ)(実施形態では、26度程度)回動させると、回転子16も同角度に(θ)回転し、これに応じて互に傾斜面43a,40aで摺接している係止体17を押しバネ38の付勢力に抗して係合部13から後退する方向に距離t1移動させ、係止爪32が係合部13から外れて開閉できる(図13(a)参照)。
その場合、図4及び図14に示すように、前記座体15の配置部近傍などにおいて、開放付勢手段としてのバネ装置44の基部を、開閉扉3の折返し縁の裏面に固定し、バネ装置44の前後動する押圧片45をキャビネット1の開口部の端面46に押圧するように配置しておくと、係止爪32が係合部13から外れた瞬間に、開閉扉3は前記バネ装置44の付勢力にて開き方向に回動できる。
従って、作業者(ユーザ)が両手に荷物を持っている場合や、身体障害者のように手を使えない、もしくは指の力が弱い人の場合には、前記把手ハウジング6の外周縁部20より大きく突出している把手体7における押し操作部24の前面を、作業者の前腕部の外面や肘、掌にて前面板9方向に押すだけで、前述のようにラッチ解除できると共にバネ装置44の付勢力にて開閉扉3の自由端縁が間口から前方に移動するので、これらの人であっても開閉扉3の開き操作が至極容易になる。
また、前面板9に対して斜め方向に押し操作部24の前面を押す場合に、外周縁部20の前面に沿って作業者の前腕部や肘を覆う服の袖がずれ動くが、前述のように、ラッチ解除方向に沿う外周縁部20の中途がなだらかな凸湾曲状の中高部20aに形成されていると把手体7と外周縁部20との隙間に、服の袖や手が挟まれ難くなるという効果を奏する。
そして、開閉扉3を開いた後把手体7から力を抜くと、押しバネ38の付勢力により、図13(a)のように係止体17が座体15に接近するように元の状態に戻るから、その状態のまま開閉扉3の前面板9等を押して閉止動させると係止爪32の先端部後面が係合部13の前側の段部に対して傾斜しているので、いわゆるけり込み作用によって自動的に係合し、閉止状態で係止する。
なお、前記バネ装置44の基部をキャビネット1本体側の前面に固定し、前後動する押圧片45を開閉扉3の裏面に押圧付勢するように配置しても良い。ところで、従来のように、把手体の回動操作によりラッチ軸が回動し、このラッチ軸に取付けられた、もしくはラッチ軸の回動に関連させてラッチ爪が回動しながらキャビネット本体の係合部に対して係脱する方式では、前記のように開閉扉3または抽斗4が常時開き方向に付勢されていると、その付勢力によりラッチ爪が係合部に強く当接した状態であるから、ラッチ解除方向に操作するときの把手体の操作力が重くなったり、ラッチ爪が係合部に引っ掛かって、軽くラッチ解除できなかった。本発明では、係止体17はラッチ軸14の軸線方向に沿って移動して、キャビネット1の本体における係合部13に係合するものであって、開閉扉3または抽斗4は前記バネ装置44(開放付勢手段)により開き方向に常時付勢されているが、係止体17はラッチ軸14に沿って直線的に進退動し、その方向と平行状に形成されている係合部13に対してラッチ解除するので、係合部13に対する係止体17の引っ掛かりが発生せず、軽い力でラッチ解除できるのである。
前記付勢手段としての押しバネ38の付勢力により、ラッチ軸14がラッチ保持位置に回動した姿勢のとき、把手体7の押し操作部24が、前面板9より前方に突出させる姿勢に保持させることができるから、作業者は把手体7からラッチ解除方向への操作力を抜くだけで、簡単に元の状態に戻すことができるという効果を奏する。
なお、図4に示すように開閉扉3の裏面に錠前47を設けて、そのロックボルト48を角棒状のラッチ軸14の側面に当接させると、ラッチ軸14の回転を不能して、ロックできるようにしている。
本発明のキャビネットの正面図である。 キャビネットの開閉扉及び抽斗の斜視図である。 把手部の斜視図である。 ラッチ装置の正面配置図である。 図4のV−V線矢視図である。 ラッチ機構部の角部品の斜視図である。 図4のVII −VII 線矢視図である。 (a)は把手ハウジングの正面図、(b)は左側面図、(c)は一部切欠き平面図である。 (a)は把手体の正面図、(b)は右側面図、(c)は平面図、(d)は左側面図である。 (a)は座体の平面図、(b)は裏面図、(c)は左側面図である。 (a)は係止体の正面図、(b)は左側面図、(c)は平面図、(d)は下面図である。 (a)は回転子の正面図、(b)は左側面図、(c)は平面図である。 (a)はラッチ保持状態の各部品の位置を示す図7のXIIIa −XIIIa 矢視一部切欠き側面図、(b)はラッチ解除状態の各部品の位置を示す一部切欠き側面図である。 図7のXIV −XIV 矢視で示すバネ装置の側面図である。
符号の説明
1 キャビネット
3 開閉扉
4 抽斗
5 ラッチ装置
6 把手ハウジング
7 把手体
9 前面板
10 把手部
11 収納部
12 ラッチ機構部
14 ラッチ軸
15 座体
16 回転子
17 係止体
20 外周縁部
20a 中高部
24 押し操作部
25 引き操作部
31 アーム部
32 係止爪
40 作動片
43 被作動片
40a,43a 傾斜面
38 付勢手段としての押しバネ
44 開放付勢手段としてのバネ装置

Claims (4)

  1. 家具本体に設けられて、当該家具本体に対して開き方向に付勢された回動式開閉扉または前後引き出し動可能な抽斗の前面板に把手ハウジングをその前面開放状の収納部が前面板の裏面側に臨むように固定し、
    前記前面板の裏面側には、軸線周りに正逆回動可能で家具本体の係合部に対して係脱操作するためのラッチ軸を枢支し、
    前記収納部内に配置する把手体を前記ラッチ軸に取り付け、
    前記把手体は断面三角形状に形成され、
    前記把手体には、ラッチ解除方向に操作可能な押し操作部と引き操作部とを有し、
    前記押し操作部は前記ラッチ軸の軸線を挟んでラッチ解除方向の下流側に位置し、前記引き操作部は前記ラッチ軸の軸線を挟んでラッチ解除方向の上流側に位置し、
    前記押し操作部は前記把手ハウジングの前面より前方に突出するように前記断面三角形状のうちの相隣り合う2辺の交差部を有し、
    前記引き操作部は前記収納部内に位置するように前記断面三角形状のうちの他の1辺にて形成されていることを特徴とする家具におけるラッチ装置。
  2. 前記ラッチ軸の先端部には、係止体を前記ラッチ軸の軸線と平行にのみ摺動自在に被嵌し、前記係止体は、当該係止体における係止爪が家具本体の係合部に向って突出して係止するように付勢手段にて付勢され、
    前記係止体が前記ラッチ軸に被嵌する基部と、前記係止体の基部より先端寄り部位に前記ラッチ軸と一体的に回動する回転子とには、両者が相対向する部位に、前記ラッチ軸の正方向への回動に応じて前記係止爪が前記係合部に対してラッチ解除するように離れる傾斜摺接面を形成したことを特徴とする請求項1に記載の家具におけるラッチ装置。
  3. 前記係止爪が前記係合部に対して係止するラッチ保持位置となるように前記ラッチ軸が回動した姿勢のとき、前記押し操作部が、前記前面板より前方に突出させる姿勢に保持させるように前記付勢手段を設けたことを特徴とする請求項2に記載の家具におけるラッチ装置。
  4. 前記把手ハウジングの外周縁部を前記前面板より前方に位置させ、
    前記外周縁部の前面であってラッチ軸の軸線と直交する方向に延びる面のうち前記軸線に近い部位を前記軸線から遠い部位よりも前記前面板より前方に突出する中高状に形成させ、且つその中高形状を前記押し操作部の突出量より低いなだらかな形状に形成したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の家具におけるラッチ装置。
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