JP4727082B2 - 家具におけるラッチ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、キャビネットやロッカー等の家具本体に対して開閉可能な扉や抽斗等の移動体に設けたラッチ装置の構造に係り、より詳しくは、前記移動体に設けた把手部材を、その枢軸線周りのいずれの方向にも回動可能とし、この把手部材の回動に連動して前記家具本体に係合付勢されたラッチ爪を解除する構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、キャビネットやロッカー等の家具において、家具本体に対して開閉可能な扉や抽斗等の移動体に設けた把手部材を、その枢軸線周りのいずれの方向に回動させても、前記把手部材の回動に連動して前記家具本体に係合付勢されたラッチ爪を解除する構成としては、例えば、実公平6−3923号公報や、特開平7−79827号公報等が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記従来技術の構成では、前記把手部材の回動力を前記ラッチ爪に伝達するための機構がかなり複雑になるので、部品点数が多くて製造コストが嵩むという問題があった。本発明は、このような問題を解消することを技術的課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この技術的課題を解決するため、請求項1の発明に係るラッチ装置は、家具本体に対して開閉可能な扉や抽斗等の移動体に、前記家具本体の係止部に係脱するラッチ爪付きのラッチ軸を、その軸線周りに回動可能で、かつ、前記ラッチ爪が係合方向に付勢されるように配設し、さらに、前記移動体には、前記ラッチ軸と平行な枢軸線周りに回動可能な把手部材と、前記両軸線に交差する方向に往復動可能な作動プレートとを設け、前記把手部材と前記作動プレートとは、これら両者の間に取り付けた連動機構で、前記把手部材の回動に対応して前記作動プレートが往復動するように関連させる一方、前記ラッチ軸には、その軸線を挟んで両側に突出するピン体を配設し、前記作動プレートには、この作動プレートを前記ラッチ軸に近付く方向に移動させたとき、前記ラッチ軸が係合解除方向に回動するように、前記ピン体の一端部を押圧する第1当接部と、前記作動プレートを前記ラッチ軸から遠ざかる方向に移動させたとき、前記ラッチ軸が係合解除方向に回動するように、前記ピン体の他端部を引き寄せる第2当接部とを設けたというものである。
【0005】
請求項2の発明は、請求項1に記載したラッチ装置において、前記連動機構は、前記把手部材の枢軸線に一致する回動軸部と、この回動軸部と略平行状に延びて前記作動プレートに設けた軸穴に遊嵌する往復軸部と、これら両者をつなぐアーム部とで形成されたクランク杆であるというものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0007】
図1〜図4は、キャビネットの扉に設けたラッチ装置に対して本発明を適用した第1実施形態を示している。図1に示すように、キャビネット本体1の前面開口部には、各蝶番部4を介して左右一対の扉2,3が観音開き式に装着されている。図1において右側の扉3(以下、右扉3と称する)は、周囲に囲い壁5aを一体成形してなる金属板製等の前板5と、この前板5の裏側に装着した金属板製等の裏板6とにより、中空状に形成されている(図3及び図4参照)。
【0008】
右扉3の中空部の自由端側には、上下長手で断面矩形状のラッチ軸7が、その軸線周りに回動可能に、すなわち、左右回動可能に、前板5の裏面側の上下端部に取り付けた軸受部材9,9で軸支されている(図2参照)。
【0009】
ラッチ軸7の上下端部には、キャビネット本体1の前面開口部側に穿設または切欠きした穴状等の係止部10に係脱するように左右回動する鉤状のラッチ爪8が各々取り付けられている。
【0010】
これら両ラッチ爪8,8は、ラッチ軸7の長手方向中途部にねじ等で固定したブラケット11と前板5の裏面側の適宜箇所との間に装架したばね12で、キャビネット本体1の係止部10に対して係合する方向に付勢されている。なお、ラッチ軸7に板ばね等のばね手段を設けて、このばね手段を前板5または裏板6に当接させることで、ラッチ爪8を係合方向に付勢するように構成してもよい。
【0011】
図1において左側の扉2(以下、左扉2と称する)における自由端側の側部には、上下長手の折り返し部2aが外向きに延出するように形成されており、先に左扉2を閉止した状態で右扉3を閉止すると、この折り返し部2aが、キャビネット本体1の前面と、右扉3における前板5の囲い壁5aとで挟まれるように構成されている(図3及び図4参照)。
【0012】
したがって、第1実施形態では、右扉3を開放しないと、左扉2の折り返し部2aが右扉3の囲い壁5aに当たって、左扉2は開き動できないようになっている。なお、キャビネット本体1は請求項に記載した家具本体に相当し、左右一対の扉2,3は請求項に記載した移動体に相当する。
【0013】
次に、第1実施形態におけるラッチ装置の構造について説明する。
【0014】
前板5における自由端側の上下略中央部に穿設した引手穴には、合成樹脂製の引手穴縁部材13が嵌め込み固定されており(図3及び図4参照)、裏板6の表面(前面)のうち引手穴縁部材13の上方箇所には、上向き開口略コ字状のプレート支持板14が取り付けられている。プレート支持板14は、後述する作動プレート15を左右摺動可能に支持するためのものである。また、裏板6の表面(前面)のうち引手穴縁部材13よりも下方箇所には、上下に貫通する支持穴16a付きの支持ブラケット16が取り付けられている。
【0015】
引手孔縁部材13の内径箇所に前板5の内面(裏面)側から臨ませる把手部材17は、前面が開口した中空状に形成されており、この把手部材17の前面開口部の左右縁に沿って、上下長手の指掛け部17a,17bが内向きに形成されている。
【0016】
把手部材17の上端面には、連動機構としてのクランク杆18が取り付けられている。当該クランク杆18は、把手部材14の上端面から上向きに突出する回動軸部18aと、この回動軸部18aに対して偏心して略平行状に延びる往復軸部18bと、両軸部18a,18bをつなぐアーム部18cとで、略Z字状に形成されており、往復軸部18bが、作動プレート15に穿設した軸穴26(詳細は後述する)に遊嵌している(図2〜図4参照)。
【0017】
他方、把手部材17の下端面には、下向きに突出する枢軸ピン19が一体形成されており、この枢軸ピン19が支持ブラケット16の支持穴16aに枢支されている。
【0018】
クランク杆18の回動軸部18aと枢軸ピン19とを結んだ軸線が把手部材17の枢軸線21(図2の2点鎖線参照)に相当し、把手部材17は、枢軸線21周りに回動可能に、すなわち、左右回動可能に構成されている。把手部材17の枢軸線21とラッチ軸7の軸線20(図2の1点鎖線参照)とは、互いに平行状となるように設定されている。
【0019】
第1実施形態では、把手部材17の回動力をラッチ爪8に伝達する機構が、前述したクランク杆18と、プレート支持板14に左右摺動可能に嵌め込んだ作動プレート15と、ラッチ軸7に対してその軸線20を挟んで両側(前後方向)に突出するように設けたピン体22とで構成されている(図2〜図4参照)。
【0020】
作動プレート15は、前後に長い軸穴26を有する平板部23と、この平板部の左側端から外向きに水平突出する一対の当接部24,25とで、平面視略コ字状に形成されており、これら一対の当接部24,25の先端部は正面視で上向き鉤状に形成されている。
【0021】
図3に示すように、前板5寄りに位置する第1当接部24は、ピン体22における前端寄りの右側部に当接または近接し、裏板6寄りに位置する第2当接部25は、ピン体22における後端寄りの左側部に当接または近接するように設定されている。
【0022】
すなわち、ラッチ爪8をキャビネット本体1の係止部10に係合させた状態では、第1当接部24が正面視でピン体22の左側に位置する一方、第2当接部25が正面視でピン体22の右側に位置して、これら両当接部24,25で、ピン体22を左右から挟み付けるように構成されている。
【0023】
作動プレート15と把手部材17とは、クランク杆18を介して、把手部材17の左右回動に対応して作動プレート15が左右摺動するように関連付けられている。
【0024】
すなわち、図4(a)に示すように、作業者の指で把手部材17の左指掛け部17aを右扉3の前方に引いて、把手部材17を反時計方向に回動させた場合は、クランク杆18の往復軸部18bは、矢印A方向(反時計方向)に回動して作動プレート15をラッチ軸7に近付く方向(左方向)に案内する。その結果、作動プレート15が左方向に摺動するようになっている。
【0025】
逆に、図4(b)に示すように、作業者の指で把手部材17の右指掛け部17bを右扉3の前方に引いて、把手部材17を時計方向に回動させた場合は、クランク杆18の往復軸部18bは、矢印B方向(時計方向)に回動して作動プレート15をラッチ軸7から遠ざかる方向(右方向)に案内する。その結果、作動プレート15が右方向に摺動するようになっている。
【0026】
また、把手部材17を図4(a)に示す姿勢まで反時計方向に回動させると、クランク杆18の往復軸部18bが軸穴26の前縁部に当たって、作動プレート15がこれ以上左方向に摺動しないように規制される。これにより、把手部材17は図4(a)に示す姿勢以上に反時計方向に回動しないようになっている。同様にして、把手部材17は図4(b)に示す姿勢以上に時計方向に回動しない。したがって、第1実施形態のラッチ装置では、把手部材17の回動を規制するためのストッパー手段等を別途設けたりする必要がない。
【0027】
次に、第1実施形態におけるラッチ装置の作動態様について説明する。ここでは、把手部材17よりも下方に位置するラッチ爪8を図3及び図4(a)(b)に図示して、これらを基に説明する。なお、図3及び図4(a)(b)では、プレート支持板14が図示省略されている。
【0028】
先に左扉2を閉止した状態で右扉3を閉止すると、ばね12の弾性付勢力により、ラッチ爪8がキャビネット本体1の係止部10に蹴り込み係合する。これら両扉2,3がキャビネット本体1の前面開口部を覆った状態で回動不能に保持される(図3参照)。
【0029】
図4(a)に示すように、作業者の指で把手部材17の左指掛け部17aを右扉3の前方に引いて、把手部材17を反時計方向に回動させると、把手部材17とクランク杆18とが一体的に枢軸線21周りに矢印A方向に回動し、クランク杆18の往復軸部18bが作動プレート15を左方向に摺動させて、第1当接部24がピン体22の前端部を矢印C方向(時計方向)に押圧回動させるから、ばね12の付勢力に抗してラッチ軸7が軸線20周りに矢印C方向に回動して、ラッチ爪8がキャビネット本体1の係止部10から外れて係合解除される。上位置のラッチ爪8も同時に係合解除されて、右扉3が開放される。
【0030】
逆に、図4(b)に示すように、作業者の指で把手部材17の右指掛け部17bを右扉3の前方に引いて、把手部材17を時計方向に回動させると、クランク杆18の往復軸部18bが作動プレート15を右方向に摺動させて、第2当接部25がピン体22の後端部を矢印C方向(時計方向)に引き寄せて回動させるから、前述の態様と同様にして、ラッチ爪8がキャビネット本体1の係止部10から外れて係合解除されるのである。この場合も、上位置のラッチ爪8は同時に係合解除されて、右扉3が開放される。
【0031】
以上のことから、第1実施形態のラッチ装置によると、把手部材17を左右(矢印A方向または矢印B方向)のいずれの方向に回動させても、ラッチ爪8をキャビネット本体1の係止部10から外れるように(矢印C方向に)回動させることができる。
【0032】
この場合、把手部材17の回動力をラッチ爪8に伝達するための機構は、クランク杆18と、このクランク杆18を介して把手部材17の左右回動に連動して左右摺動可能な作動プレート15と、この作動プレート15に備わる一対の当接部24,25で一方にのみ回動するピン体22とにより構成されているので、前記従来技術に比べて、ラッチ装置の構造が簡単で、部品点数もより少なくて済む。したがって、より一層の製造コスト低減が可能となる。また、部品点数が少ないので、組立ても簡単になるし、ラッチ装置全体のコンパクト化を図ることもできる。
【0033】
さらに、第1実施形態では、把手部材17の回動運動を作動プレート15の往復運動に変換するための連動機構として、略Z字状のクランク杆18を採用しているから、連動機構の構成部品が少なくて済み、製造コストの低減に寄与できる。その上、クランク杆18は、把手部材17の支軸としての役割も兼ねているので、クランク杆18とは別体の支軸を把手部材17の上端面に設けたりする必要がなく、この点でも製造コストの低減に寄与できるのである。
【0034】
なお、このラッチ装置は、左扉2に設けるようにしてもよく、その場合の左扉2は、図3及び図4(a)(b)に示す右扉3と左右対称状になる。
【0035】
図5〜図7には、キャビネットの抽斗に設けたラッチ装置に対して本発明を適用した第2実施形態を示している。図5に示すように、家具としてのキャビネットは、前面開口した金属板製のキャビネット本体51内に、前後摺動可能な抽斗52を上下方向に複数段(図5では2段)備えている。
【0036】
これら各抽斗52のラッチ装置は、いずれも基本的に同じ構成であるので、以下、上段の抽斗52及びそのラッチ装置を代表として説明する。なお、各抽斗52は請求項に記載した移動体に相当する。
【0037】
抽斗52は、正面視略矩形状の鏡板53と、この鏡板53の裏面に取り付けた上面開口状の収納部54とにより構成されており、この鏡板53は、周囲に囲い壁55aを一体成形してなる合成樹脂製の前板55と、この前板55の裏側に装着した金属板製の裏板56とにより、中空状に形成されている(図7参照)。
【0038】
鏡板53の中空部の上端側には、左右長手で断面矩形状のラッチ軸57が、その軸線70周りに回動可能に、すなわち、上下回動可能に軸支されており、ラッチ軸57の左右端部には、キャビネット本体51の前面開口部側に穿設または切欠きした穴状等の係止部60に係脱するように上下回動する鉤状のラッチ爪58が各々取り付けられている(図6及び図7参照)。
【0039】
次に、第2実施形態におけるラッチ装置の構造について説明する。
【0040】
前板55に穿設した引手穴には、合成樹脂製の引手穴縁部材63が嵌め込み固定されている。裏板56の表面(前面)のうち引手穴縁部材63の右方箇所に上下回動可能に設けた作動プレート65と、同じく引手穴縁部材63の左方箇所に設けた支持ブラケット66に対して、前面開口した中空状の把手部材67が、右端のクランク杆68と左端の枢軸ピン69とを結ぶ枢軸線71周りに回動可能に装着されている。この把手部材67は、前板55の内面(裏面)側から引手穴縁部材63の内径箇所に臨むように構成されている。
【0041】
作動プレート65とクランク杆68とは、いずれも第1実施形態と同様の構成のものであり、作動プレート65と把手部材67とは、第1実施形態と同様に、クランク杆68を介して、把手部材67の上下回動に対応して作動プレート65が上下摺動するように関連付けられている。また、ラッチ軸57には、その軸線70を挟んで両側(前後方向)に突出するピン体72が設けられている。
【0042】
作動プレート65とピン体72との配置関係は、作動プレート65の第1当接部74がピン体72における前端寄りの下側部に当接または近接し、第2当接部75がピン体72における後端寄りの上側部に当接または近接するように設定されている(図7参照)。
【0043】
なお、左右両ラッチ爪58,58は、常時キャビネット本体51の係止部60に係合するように、ラッチ軸57と前板55との間に装架したばね62で付勢されている。
【0044】
次に、第2実施形態におけるラッチ装置の作動態様について説明する。ここでは、把手部材67よりも右方に位置するラッチ爪58を図7に図示して、これらを基に説明する。
【0045】
キャビネット本体51内に抽斗52を収納すると、ばね62の弾性付勢力により、ラッチ爪58がキャビネット本体51の係止部60に蹴り込み係合し、抽斗52がキャビネット本体51内に収納した状態で保持される。
【0046】
把手部材67を下向き(図7の矢印D方向)回動させると、クランク杆68が作動プレート15を上方向に摺動させて、第1当接部74がピン体72の前端部を矢印F方向(時計方向)に押圧回動させるから、ばね62の付勢力に抗してラッチ軸57が軸線70周りに矢印F方向に回動して、ラッチ爪58がキャビネット本体51の係止部60から外れて係合解除される。
【0047】
逆に、把手部材67を上向き(図7の矢印E方向)回動させると、クランク杆68が作動プレート65を下方向に摺動させて、第2当接部75がピン体72の後端部を矢印F方向(時計方向)に引き寄せて回動させるから、この場合も、ラッチ爪8がキャビネット本体1の係止部10から外れて係合解除される。
【0048】
したがって、第2実施形態では、把手部材67を上下いずれの方向に回動させても、左右両ラッチ爪58,58をキャビネット本体51の係止部60から外れるように回動させることができ、第1実施形態と同様の効果を奏する。
【0049】
このように、本発明に係るラッチ装置は、非常に簡単な構造であるため、様々なタイプの扉や抽斗等に対して適用することが容易であり、汎用性が高い。
【0050】
【発明の効果】
請求項1のように構成すると、把手部材を回動させた場合は、作動プレートが連動機構を介して前記回動方向に応じて往復動し、前記作動プレートの両当接部のうち前記往復動方向に応じた一方が、ラッチ軸に設けたピン体を押圧または引き寄せて、このピン体を一方方向にのみ回動させるから、前記把手部材を、その枢軸線周りのいずれの方向に回動させても、ラッチ爪を家具本体の係止部から外れるように回動させることができる。
【0051】
この場合、前記把手部材の回動力を前記ラッチ爪に伝達するための機構は、前記連動機構、前記作動プレート及び前記ピン体により構成されているので、前記従来技術に比べて、ラッチ装置の構造が簡単で部品点数も少なくて済む。したがって、製造コストを低減できるという効果を奏する。
【0052】
特に、請求項2のように構成すると、前記把手部材の回動運動を前記作動プレートの往復運動に変換する連動機構として、構造が簡単なクランク杆を採用するから、前記連動機構の部品点数が少なくて済み、製造コストの低減に寄与できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態におけるキャビネット及び扉の斜視図である。
【図2】右扉の裏面側から見たラッチ装置の概略図である。
【図3】図2のIII−III視平断面図である。
【図4】ラッチ装置の作動状態を示す平断面図であり、(a)は把手部材を左向き回動させた場合、(b)は把手部材を右向き回動させた場合である。
【図5】第2実施形態におけるキャビネット及び抽斗の斜視図である。
【図6】鏡板の裏面側から見たラッチ装置の概略図である。
【図7】図6のVII−VII視平断面図である。
【符号の説明】
1,51 キャビネット本体
3 右扉
7,57 ラッチ軸
8,58 ラッチ爪
10,60 係止部
15,65 作動プレート
17,67 把手部材
18,68 クランク杆
22,72 ピン体
52 抽斗
53 鏡板

Claims (2)

  1. 家具本体に対して開閉可能な扉や抽斗等の移動体に、前記家具本体の係止部に係脱するラッチ爪付きのラッチ軸を、その軸線周りに回動可能で、かつ、前記ラッチ爪が係合方向に付勢されるように配設し、
    さらに、前記移動体には、前記ラッチ軸と平行な枢軸線周りに回動可能な把手部材と、前記両軸線に交差する方向に往復動可能な作動プレートとを設け、
    前記把手部材と前記作動プレートとは、これら両者の間に取り付けた連動機構で、前記把手部材の回動に対応して前記作動プレートが往復動するように関連させる一方、
    前記ラッチ軸には、その軸線を挟んで両側に突出するピン体を配設し、
    前記作動プレートには、この作動プレートを前記ラッチ軸に近付く方向に移動させたとき、前記ラッチ軸が係合解除方向に回動するように、前記ピン体の一端部を押圧する第1当接部と、前記作動プレートを前記ラッチ軸から遠ざかる方向に移動させたとき、前記ラッチ軸が係合解除方向に回動するように、前記ピン体の他端部を引き寄せる第2当接部とを設けたことを特徴とする家具におけるラッチ装置。
  2. 前記連動機構は、前記把手部材の枢軸線に一致する回動軸部と、この回動軸部と略平行状に延びて前記作動プレートに設けた軸穴に遊嵌する往復軸部と、これら両者をつなぐアーム部とで形成されたクランク杆であることを特徴とする請求項1に記載した家具におけるラッチ装置。
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