JP4950194B2 - 防食用組成物 - Google Patents

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Description

この発明は、段ボール等の板紙から発生する、又は既に雰囲気中に存在する還元性硫黄化合物による被包装品の腐食を防ぐことに関する。
一般に、種々の工業製品や部品の保管や運搬においては、段ボール箱に入れることが多いが、その場合に、中に入れた工業製品や部品の一部が腐食したり、変質したりすることが知られている。これは段ボールから発生する硫化水素やメルカプタンなどの還元性硫黄化合物に起因する反応であり、特に、工業製品や部品が銀や銅からなる部材を含む場合に顕著である。また、緩衝材などとして使用されるゴムの中には、加硫により弾性を得ているものがあり、これを使用した場合にも、同様に還元性硫黄化合物が発生することが知られている。
段ボールから還元性硫黄化合物が生じるのは、段ボール原紙のクラフト法による製造工程に起因する。まず木材を水酸化ナトリウムと硫化ナトリウムとの混合溶液中で加圧蒸煮し、得られたものからリグニンを除去してパルプ化する。繊維間の結合に関与しているリグニンの除去は紙の強度面から必要であるが、この際に硫黄と結合したリグニンが残る。このパルプからクラフト紙や段ボール原紙などの板紙を製造するが、パルプ中には硫黄と結合したリグニンや硫化ナトリウムに由来する硫黄化合物が残存することになる。この硫黄化合物は、製品化された板紙が高温多湿条件下に置かれたときに、繊維から遊離しやすくなり、その板紙が包装している工業製品等を腐食する。特に電気製品においては、硫化水素と反応した後の生成物である硫化物が接点にわずかに生成しても接触抵抗が増し、また、導線においては、電気抵抗の増大や断線等が生じるので、電気製品やその部品においては、硫化水素などの還元性硫黄化合物による腐食は致命的な不良発生の原因となる。
しかし、発生の原因が板紙そのものにあるために、還元性硫黄化合物が発生することは避けがたいので、発生した還元性硫黄化合物が大気中に放出される前に段ボール紙内で吸収することで、包装する製品への被害を食い止めることが検討されている。例えば特許文献1には、活性炭と、銅、ニッケル、コバルト、鉄、亜鉛、スズ、マンガン、バナジウム、モリブデン、白金、ナトリウム、カリウム、カルシウム、バリウム、カドミウムから選ばれる金属群の化合物と、バインダーとを含有する組成物を、還元性硫黄化合物を発生する板紙に塗布又は含浸させる方法が記載されている。
また一方で、硫化水素を吸収、吸着する脱臭剤は様々な分野で必要とされており、例えば特許文献2に、硫酸亜鉛と、アルカリ化合物からなりpHを5〜7に調製するpH調整剤とを含む、水溶液脱臭剤が記載されている。
特公平5−36559号公報 特公平5−61947号公報
しかしながら、特許文献1の組成物は旧来の単層段ボールに対しては効果があったが、現在用いられている複層段ボールや厚手の段ボールでは還元性硫黄化合物の発生量が多くなる分、吸収量が十分とはいえなくなる。
一方で塗工量を増やしてしまうと、乾燥を完全に行うためには蒸発させるべき水分が多すぎて生産効率が著しく低下してしまい、結果として乾燥が不十分となり、組成物の固形分が剥がれて他の製品を汚すなど、生産面、品質面でも問題が生じてしまうので、より還元性硫黄化合物の吸収性が高い組成物が必要となっていた。また、現在用いられている段ボールは古紙を原料とするものが多いので、紙中の還元性硫黄化合物量が一定でなく、効果が不十分な場合もあった。さらに、既に雰囲気中に還元性硫黄化合物が存在する場合は、被包装物を保護するために、速やかに吸収除去する必要があり、除去速度も高い方が望ましかった。
また、特許文献2に記載の消臭剤を用いて板紙に塗布しても、脱臭は可能でも腐食を防ぐ効果は十分ではなかった。
そこでこの発明は、塗工量の増加を抑えつつ、板紙からの還元性硫黄化合物をより確実に吸収できる防食用組成物を提供することを目的とする。
この発明は、銅又はスズの少なくとも一方を含有する水溶性無機酸塩(a)、アルカリ成分(b)、及びバインダー(c)を含有し、水溶性無機酸塩(a)とアルカリ成分(b)との当量比が2:0.25〜2:2である、防食用組成物により、上記の課題を解決したのである。
すなわち、還元性硫黄化合物の吸収は金属との化学反応であることに着目し、従来用いられていた他の金属の化合物では一旦還元性硫黄化合物を吸着しても遊離させてしまうことが多いので実質的に吸着する効果が不十分となるのに対して、銅及びスズの無機酸塩は、一度還元性硫黄化合物を吸着すると遊離させることがほとんどないことを見出した。また、アルカリ成分の混合量については、前記の化学反応における反応物の間の量的な関係を示す当量比を変えることにより、還元性硫黄化合物に対する高い吸収除去能力が得られる最適な範囲が存在することを見出した。
この発明にかかる防食用組成物を段ボール原紙等の板紙に塗工することで、板紙から発生する還元性硫黄化合物をより多量に確実に吸収することが出来、その防食用板紙を用いて製造した防食用段ボール等で包装した工業製品や工業部品が、還元性硫黄化合物により腐食されることを抑制させることができる。
以下、この発明について詳細に説明する。
この発明は、水溶性無機酸塩(a)と、アルカリ成分(b)と、バインダー(c)とを含有する防食用組成物である。
上記水溶性無機酸塩(a)とは、銅又はスズの少なくとも一方を含有する無機酸塩であり、水に易溶又は可溶であるものである。ここで無機酸塩の具体例としては、硫酸塩、炭酸塩、塩化物、硝酸塩などが挙げられる。ただし、炭酸塩などの弱酸塩であると、後述するpHを達成することが難しくなる場合があるので、強酸塩であると好ましい。また、酢酸塩等の有機酸塩であると加熱により分解するため、無機酸塩であることが必要である。さらに、酸化物では除去速度が遅く、水酸化物では加熱により分解して変質するため十分な防食性能が得られず、好ましくない。また、銅とスズの両方を含有していてもよいし、それぞれを含有する無機酸塩を併用してもよい。
銅とスズとを比較すると、還元性硫黄化合物の吸収除去能力が高いため、銅がより好ましく、その中でも特に水に易溶で調製等作業性がよいので硫酸銅が好ましい。また、水に可溶であるとは、具体的には室温での溶解度が0.5g/100ml以上であるものをいう。これは、高温多湿下では金属に対する腐食が顕著であるが、水溶性であるとそのような環境下でも多湿である湿気によってより効果を発揮しやすくなるからである。また、液の調製が容易で実施しやすいという利点もある。
なお、銅及びスズの代わりに、ニッケル、亜鉛、コバルト、鉄、マンガン、ナトリウム、カリウム、カルシウム、バリウムを用いると、硫化水素と反応した後の生成物である硫化物が空気中で不安定で、再分解し、硫化水素が脱着してしまうため不適格である。また、水銀、鉛、カドミウムは有毒性が高いため不適格である。さらに、ビスマスは効果が不十分となってしまうため好ましくない。なお、バナジウム、モリブデン、白金については特殊な金属であるため性状が不明な点があり、好ましいものであるかも不明である。また、銀はガス吸着効果を有するが、高価なために経済的でなく、光等により変質するため使用しにくい。
上記のアルカリ成分(b)とは、組成物中に溶解して塩基性を示す化合物をいい、具体的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、アンモニア、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどが挙げられる。また、これらを一種類ではなく併用してもよい。これらの中でも、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムを用いると、安価でありかつ扱いやすいため好ましい。
上記のバインダー(c)は、水溶性でも水分散性でもよく、具体的には、スチレン−ブタジエンラテックスなどの合成ゴムラテックス、ポリ(メタ)アクリル酸エステル又はこれとスチレンや酢酸ビニル等との共重合体ラテックス、ポリウレタン、一部ケン化ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、メチルセルロースやカルボキシメチルセルロースなどの繊維誘導体、ポリアクリル酸ナトリウムなどの水溶性高分子等が挙げられる。
この発明にかかる防食用組成物の組成は、上記の水溶性無機酸塩(a)とアルカリ成分(b)との当量混合比が2:0.25〜2:2であることが必要であり、2:0.6〜2:1.5であるとより好ましい。当量混合比が2:0.25よりもアルカリ成分(b)が少ないと、還元性硫黄化合物を吸収する性能が低く、十分な防食性能が得られないために、被包装物が腐食してしまう。一方で、2:2よりもアルカリ成分(b)が多いと、得られる防食用組成物の液物性が不安定で、それを塗布した板紙においても変質・性能劣化が著しく、結果として十分な防食性能が得られない。
また、それぞれの成分の、上記水性組成物100に対する含有率は、まず、上記の水溶性無機酸塩(a)が0.5重量%以上であると好ましく、2重量%以上であるとより好ましい。0.5重量%未満では、濃度が低すぎるために、還元性硫黄化合物を吸収除去する効果が十分に発揮されなくなってしまう。一方で、50重量%以下であると好ましく、30重量%以下であるとより好ましい。一方で50重量%を超えることは、溶解度の限界を超えることがほとんどであり、現実的ではない。
また、上記のバインダー(c)の含有率は、0.1重量%以上であると好ましく、0.2重量%以上であるとより好ましい。0.1重量%未満であると、この発明にかかる防食用組成物の粘度が不足しすぎてしまい固形分保持力が低下し、組成物の固形分が剥がれて他の物品を汚すため、塗工することが難しくなってしまう。一方で、5重量%以下であると好ましく、4.5重量%以下であるとより好ましい。一方で5重量%を超えると粘性が高くなりすぎたり、バインダーにより吸着成分が埋没してしまったりして、還元性硫黄化合物の除去性能が低下してしまう。
この発明にかかる防食用組成物は、上記の組成を有する水溶液又は水分散液であり、かつpHが1以上5未満であると好ましく、pH4以上4.9以下であるとより好ましい。pHが5以上であると組成物の物性が不安定で、時間経過による性能劣化が起きてしまう。pHが4.9以下であると、安定性がより確実に確保できるのでより好ましい。一方でpH1未満とすることは現実的ではない。また、4以上であると吸着性能が確実に確保できるのでより好ましい。
この発明にかかる防食用組成物は、上記の成分の他に、分散剤や粘弾性調整剤などを含んでいてもよい。具体的には、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両イオン性界面活性剤が挙げられる。これらを含むことで粘度が安定化し、塗工量を安定させることができる。含有する場合の上記水性組成物100に対する固形分としての含有率は、10重量%以下であると好ましく、8重量%以下であるとより好ましい。10重量%を超えると、高粘度となり塗工困難になってしまうためである。一方、この粘弾性調整剤を含むことによる効果を明確に発揮させるためには0.1重量以上含むことが好ましく、0.5重量%以上であるとより好ましい。0.1重量%未満では期待する効果がほとんど現れなくなってしまう。
この発明にかかる防食用組成物を用いて還元性硫黄化合物の吸収を行うにあたっては、除去性能が従来のものと比べて著しく高められているため、従来の特許文献1で使用した活性炭の微粉末を使用しなくても、十分な吸収性能を発揮する。活性炭の微粉末やカーボンブラック等の顔料を使用しても特に不都合はなく、塗工紙の識別には有効であるが、防食性能自体には影響しない。
この発明にかかる防食用組成物の、水溶液又は水分散液中に占める全固形分の濃度は、50重量%以下であると好ましく、40重量%以下であるとより好ましい。50重量%を超えると、濃度が高すぎて塗工しにくくなってしまう。一方で、3重量%以上であることが好ましく、5重量%以上であるとより好ましい。3重量%未満であると、後述するように必要な量の固形分を塗工する際に、乾燥して蒸発させなければならない水分量が多すぎて、防食用板紙が製造しにくくなってしまう。
この発明にかかる防食用組成物の製造にあたっては、適宜、各成分が調製しやすいように事前に前分散をおこなってもよい。
この発明にかかる防食用組成物を板紙に塗工することで、還元性硫黄化合物を吸収除去する防食用板紙を製造することができる。塗工する方法としては、塗布、噴霧、浸漬、印刷等が挙げられ、特に、グラビア印刷機を用いたグラビアコートなどの印刷によると、塗工量を調整しやすいので好ましい。
本発明において用いうる板紙としては、例えば、普通紙、加工紙、段ボール原紙や段ボールシート、紙器用板紙、その他の板紙等が挙げられる。上記段ボール原紙としては、クラフトライナ、ジュートライナ、内装用ライナ等のライナ、セミ中しん、特しん等の中しん等が挙げられる。上記紙器用板紙としては、マニラボール、白ボール等の白板紙、黄ボール、チップボール、色ボール等が挙げられる。上記その他の板紙としては、紙管原紙やワンプ等が挙げられる。これら板紙はクラフト紙等、板紙中に硫黄化合物を含有し、還元性硫黄化合物を発生するものである。また、包装用途を考慮して、これら板紙は、通常、前記組成物を塗布または含浸する前の坪量が40g/m以上であることが望ましい。
この発明にかかる防食用組成物の板紙への塗工量は、1g/m以上であると好ましく、5g/m以上であるとより好ましい。1g/m未満であると量が不十分となってしまうためである。一方で、100g/m以下であると好ましく、80g/m以下であるとより好ましい。100g/mを超えると、組成物の無駄が多いだけでなく、塗工後に蒸発させるべき水分量が多く、熱量も無駄が多くなりすぎてしまうためである。
また、実際に板紙上に塗工する上記の固形分の乾燥重量は、0.1g/m以上であると好ましく、0.5g/m以上であるとより好ましい。0.1g/m未満であると、塗工量が不十分となり、還元性硫黄化合物の吸収除去能力が十分ではなくなってしまう。一方で、50g/m以下であると好ましく、40g/m以下であるとより好ましい。50g/mを超えて用いても、還元性硫黄化合物の吸収除去効果は使用量に見合うほどの向上は見られないため無駄が多くなり、板紙の物性を悪化させてしまうおそれもあるためである。
この発明にかかる防食用板紙は、接触する還元性硫黄化合物を吸収除去することができる。この還元性硫黄化合物は板紙の外部から発生したものでもよいし、板紙自身から発生したものでもよい。特に、板紙自身から発生する還元性硫黄化合物を、大気中に拡散する前に吸収除去することで、被包装物に板紙由来の還元性硫黄化合物が付着して腐食させるのを防ぐことが出来る。あるいは、既に大気中に還元性硫黄化合物が存在しても被包装物に付着する前に吸収除去することができる。これらのことから、この発明にかかる防食用板紙を用いた防食用段ボールで構成した段ボール製包装箱においては、被包装物の腐食を効率的に防ぐために、前記防食用段ボールの内側、すなわち被包装物に向いた面に位置するライナに、この発明にかかる防食用板紙を使用すると、還元性硫黄化合物の吸収除去効率が高く、好ましい。これにより、その段ボール製包装箱を工業製品又は部品の保管又は運搬に使用する際に、それらの工業製品や部品の腐食を効率的に抑えることができる。
以下、実施例によりこの発明を具体的に説明する。まず、それぞれの実施例及び比較例における測定方法について説明する。
(液性状試験)
各々の組成である防食用組成物を作製し、40℃の条件で7日間保管した。その前後において、液の性状として、沈降物の有無、液の色、pH及び粘度の変化を確認した。pHはJIS−Z−8802「pH測定方法」に従いpHを測定した。また、粘度は(株)トキメック製B型粘度計を23℃の温度環境下で用いて測定した。なお、沈降物は無いことが望ましく、沈降物が確認されたものを×と評価した。また、変色も起こらないことが好ましく、変色が認められたものは、変色の程度が小さいものを△、変色の程度が大きいものを×と評価した。
(原紙性状試験)
下記の吸収除去性能試験と同様に作成した防食用段ボール原紙について、作成時における組成物の剥落の有無、及び、23℃の条件で1ヶ月間保管した後の、原紙の色の変化と、吸収除去性能の変化とを観察した。なお、表2中、剥落、性能変化、原紙変色のいずれかにおいて問題を生じた例について、「原紙性状」の項目を×とする。
(吸収除去性能試験)
それぞれの実施例及び比較例で得られた防食用組成物を、段ボール原紙(レンゴー(株)製:RKA220、坪量:220g/m)に、バーコーターにより40g/m(水分を含む)塗工して、防食用段ボール原紙を得た。
この防食用段ボール原紙を、20cm×20cmの大きさに裁断し、硫化水素ガスを120ppm含有する、容量11.4リットルのデシケータ内に温度23℃で放置し、10分後、30分後、180分後における、デシケータ内の硫化水素濃度をガス検知管(光明理化学工業(株)製:120SB型)により測定して、その減少量を調べた。
180分経過後の減少量が100ppm未満であると×、100ppm以上かつ120ppm未満であると△、180分経過後は120ppm全て減少させているが、10分後と30分後では120ppmになっていないものを○(ただし、10分後に70ppm未満、又は30分後に100ppm未満のものは△と分類する)、10分後の段階で120ppmとなっているものを◎と判断した。
(腐食試験)
上記吸収除去性能試験と同様に、それぞれの防食用組成物をAフルート両面段ボール(構成:RKA220/KS120/RKA220)に塗工した段ボールシートに、試験体として銀線((株)永井貴金属工業所製:純銀線99.95%以上)を挟む。温度70℃、湿度95%RHの環境で、1ヶ月間放置させた後、製品を目視で確認し、腐食があるか否かを確認した。腐食が無いものを◎、わずかに曇りがあるものを○、変色や腐食があるものを×とする。
(吸収ガス遊離試験)
まず、それぞれの実施例及び比較例で得られた段ボール原紙を、上記の吸収除去性能試験と同様の条件で前処理を行う。デシケータから出した後、ガラス製密閉容器に封入して、70℃、2時間放置して、ガス検知管(光明理化学工業(株)製:120U型)で測定した。その結果、ガスが検出されなかった(0.05ppm未満である)ものを○、検出された(0.05ppm以上である)ものを×として評価した。表中項目名を「ガス脱着」と表記する。
次に、使用した原料について説明する。
<水溶性無機酸塩>
・硫酸銅五水和物……和光純薬工業(株)製:試薬特級(分子量249.69、以下、「硫酸銅」と表記する。)
・塩化銅二水和物……キシダ化学(株)製:試薬特級(分子量170.48、以下、「塩化銅」と表記する。)
・塩化錫……和光純薬工業(株)製:試薬特級(分子量189.62)
<アルカリ成分>
・水酸化ナトリウム……キシダ化学(株)製:試薬特級(分子量40.00)
・アンモニア水……和光純薬工業(株)製:(25重量%水溶液)(分子量17.03)
・炭酸ナトリウム……和光純薬工業(株)製:試薬一級(分子量105.99)
・クエン酸ナトリウム二水和物……和光純薬工業(株)製:一級(分子量294.10)
<バインダー>
・スチレン−ブタジエンラテックス(SBR)……旭化成(株)製:L4700、水分散液濃度:50重量%
・スチレン−ブタジエンラテックス(SBR)……日本A&L製、F7Z20、水分散液:50重量%
・メチルセルロース:キシダ化学(株)、化学用メチルセルロース400の、1重量%水溶液(表中、「1%MC」と表記する。)
・ポリビニルアルコール……(株)クラレ製:ポバール117、5重量%水溶液(表中「5%PVA」と表記する。)
・ポリウレタン樹脂:…三井武田ケミカル(株)製:タケラックW6061、30重量%
<粘弾性調整剤>
・サンノプコ(株)製:SNシックナー607、40重量%(表中、「SN607」と表記する。)
・旭電化工業(株)製:アデカノールUH420、30重量%(表中、「UH420」と表記する。)
<その他>
・活性炭微粉末……日本エンバイロケミカルズ製:白鷺C、平均粒径10μm
<比較例用無機化合物>
・硫酸亜鉛七水和物……和光純薬工業(株)製:試薬特級(分子量287.56、以下、「硫酸亜鉛」と表記する。)
・酸化銅……キシダ化学(株)製(分子量79.55)
・水酸化銅……和光純薬工業(株)製(分子量97.56)
<a:bの当量比についての検討>
(実施例1)
水溶性無機酸塩(a)として硫酸銅3.72重量部、アルカリ成分(b)として水酸化ナトリウム0.15重量部(当量比a:b=2:0.25)、バインダー(c)としてSBRであるL4700を1重量部、粘弾性調整剤としてSN607を12.0重量部、水83.1重量部を混合し、組成物全体に対する全固形分の割合が7.83重量%で、粘度が40mPa・s、pHが4.2である水性組成物を得た。この水性組成物を上記の段ボール原紙に塗工して、防食用板紙を得た。その組成物と防食用板紙について、組成を表1に、測定結果を表2に示す。なお、表中丸囲み数字は水和水の分子数を示す。
Figure 0004950194
Figure 0004950194
(実施例2)
実施例1において、水酸化ナトリウムを0.36重量部(当量比a:b=2:0.6)に変更し、これに対応して水を82.9重量部に減らした以外は同じ成分として、全固形分の割合が8.03重量%で、粘度が50mPa・s、pHが4.5である水性組成物を得て、この組成物を塗工した板紙を得た。その組成を表1に、測定結果を表2に示す。
(実施例3)
実施例1において、水酸化ナトリウムを0.89重量部(当量比a:b=2:1.5)に変更し、これに合わせて水を82.4重量部に減らした以外は同じ成分として、全固形分の割合が8.57重量%で、粘度が300mPa・s、pHが4.9である水性組成物を得て、この組成物を塗工した板紙を得た。その組成を表1に、測定結果を表2に示す。
(比較例1)
硫酸銅を58.0重量部、水酸化ナトリウムを添加せず、バインダーとして、SBRであるF7Z20を6重量部、活性炭を1.4重量部、粘弾性調整剤としてSN607を327.3重量部、水1166.6重量部を混合し、組成物全体に対する全固形分の割合が、11.06重量部%で、粘度が300mPa・s、pHが4.1である水性組成物を得て、この組成物を塗工した板紙を得た。その組成物と板紙について、組成を表1に、測定結果を表2に示す。
(比較例2)
実施例1において、水酸化ナトリウムを添加せず(当量比a:b=2:0)、それに合わせて水を83.3重量部に増やした以外は同じ成分として、全固形分の割合が、7.68重量%で、粘度が30mPa・s、pHが4.1である水性組成物を得て、この組成物を塗工した板紙を得た。その組成物と板紙について、組成を表1に、測定結果を表2に示す。
(比較例3)
実施例1において、水酸化ナトリウムを0.09重量部(当量比a:b=2:0.15)に変更し、これに合わせて水を83.0重量部に増やした以外は同じ成分として、全固形分の割合が7.77重量%で、粘度が35mPa・s、pHが4.1である水性組成物を得て、この組成物を塗工した板紙を得た。その組成を表1に、測定結果を表2に示す。
(比較例4)
実施例1において、水酸化ナトリウムを1.49重量部(当量比a:b=2:2.5)に変更し、これに合わせて水を81.6重量部に減らした以外は同じ成分として、全固形分の割合が9.17重量%で、粘度が5000mPa・s、pHが12.0である水性組成物を得て、この組成物を塗工した板紙を得た。その組成を表1に、測定結果を表2に示す。
(比較例5)
実施例1において、無機酸塩である硫酸塩の代わりに酸化銅1.19重量部を用い、アルカリ成分(b)として水酸化ナトリウム0.36重量部を添加し(酸化銅をaとすると当量比a:b=2:0.6)、それに合わせて水を85.5重量部にした以外は同じ成分として、全固形分の割合が6.85重量%であり、粘度が35mPa・s、pH11.6である水性組成物を得て、この組成物を塗工した板紙を得た。その組成物と板紙について、組成を表1に、測定結果を表2に示す。
(比較例6)
比較例5において、酸化銅の代わりに水酸化銅1.45重量部を用い、アルカリ成分(b)として水酸化ナトリウム0.36重量部を添加し(水酸化銅をaとすると当量比a:b=2:0.6)、それに合わせて水を85.2重量部にした以外は同じ成分として、全固形分の割合が7.11重量%であり、粘度が35mPa・s、pH11.6である水性組成物を得て、この組成物を塗工した板紙を得た。その組成物と板紙について、組成を表1に、測定結果を表2に示す。
(結果)
水溶性無機酸塩(a)とアルカリ成分(b)の当量比が2:0.2〜2:2の範囲である実施例1乃至3ではいずれの結果も良好であったが、アルカリ成分(b)を全く用いなかった比較例1及び2では還元性硫黄化合物が除去できず、試験体が腐食してしまった。また、アルカリ成分(b)が不足した比較例3では、還元性硫黄化合物の除去が不十分で試験体が腐食されてしまった。さらに、アルカリ成分(b)が過剰となった比較例4では、原紙が変性を起こしてしまうとともに、還元性硫黄化合物の除去が不十分で試験体が腐食されてしまった。一方で、無機酸塩の代わりに酸化銅や水酸化銅を用いた比較例5、6では、いずれも還元性硫黄化合物の除去が不十分で、試験体がいずれも腐食されてしまった。
<無機酸塩についての検討>
(実施例4)
実施例1において、硫酸銅を塩化銅に変更してその量を39.6重量部とし、水酸化ナトリウムの添加量を9.29重量部(当量比a:b=2:1)とし、バインダーであるL4700を6重量部とし、水を1177.1重量部とした以外は実施例1と同様にして、全固形分の割合が11.19重量%で、粘度が300mPa・s、pHが4.1である水性組成物を得て、この組成物を塗工した板紙を得た。その組成を表1に、測定結果を表2に示す。
(実施例5)
実施例1において、硫酸銅を塩化スズに変更してその量を44.1重量部とし、水酸化ナトリウムの添加量を9.29重量部(当量比a:b=2:1)とし、バインダーであるL4700を6重量部とし、水を1172.7重量部とした以外は実施例1と同様にして、固形分の割合が12.01重量%である水性組成物を得て、この組成物を塗工した板紙を得た。その組成を表1に、測定結果を表2に示す。
(比較例7)
実施例1において、硫酸銅を硫酸亜鉛に変更してその量を66.8重量部とし、水酸化ナトリウムの添加量を5.57重量部(当量比a:b=2:0.6)とし、バインダーであるL4700を6重量部とし、粘弾性調整剤を327.3重量部とし、水を1153.6重量部とした以外は実施例1と同様にして、固形分の割合が、11.35重量%である組成物を得て、この組成物を塗工した板紙を得た。その組成を表1に、測定結果を表2に示す。
(比較例8)
比較例7において、水酸化ナトリウムを使用せず、水を1159.2重量部とした以外は、比較例7と同様の手順により、固形分の割合が、10.99重量%である組成物を得て、この組成物を塗工した板紙を得た。その組成を表1に、測定結果を表2に示す。
(結果)
銅及びスズの塩化物を水溶性無機酸塩として用いた場合(実施例4及び5)はいずれも良好な還元性硫黄化合物除去性能を得ることができたが、亜鉛を用いた場合(比較例7)には還元性硫黄化合物を除去することはできたものの、腐食を防ぎきることはできず、一度吸収した還元性硫黄化合物を遊離させてしまった。さらにアルカリ成分が無いと(比較例8)、除去性能も十分ではなかった。
<アルカリ成分(b)の検討>
(実施例6)
水溶性無機酸塩(a)として硫酸銅58.0重量部、アルカリ成分(b)としてアンモニア水9.49重量部(当量比a:b=2:0.6)とし、バインダー(c)としてバインダー(c)としてSBRであるL4700を6重量部、活性炭を使用せず、粘弾性調整剤としてSN607を327.3重量部、水1158.5重量部を混合し、組成物全体に対する全固形分の割合が11.12重量%で、粘度が305mPa・s、pHが4.6である組成物を得て、この組成物を塗工した板紙を得た。その組成を表1に、測定結果を表2に示す。
(実施例7)
実施例6において、アルカリ成分(b)として、アンモニア水の代わりに炭酸水素ナトリウム14.77重量部を用い、水を1153.2重量部とした以外は、実施例6と同様の手順により、固形分の割合が11.91重量%、粘度が350mPa・s、pHが4.8である組成物を得て、この組成物を塗工した板紙を得た。その組成を表1に、測定結果を表2に示す。
(結果)
水酸化ナトリウムに限らず、アルカリ成分(b)が適切な当量比で存在すれば、還元性硫黄化合物除去性能を適切に発揮できることがわかった。
<バインダーを用いず、アルカリ成分及び水溶性無機酸塩のみでの検討>
(比較例9)
水溶性無機酸塩(a)として硫酸銅3.72重量部とし、アルカリ成分(b)として0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液32.7重量部及びクエン酸ナトリウムニ水和物1.0重量部(当量比a:b=2:0.9)とし、バインダー(c)、活性炭、及び粘弾性調整剤を添加せず、水62.5重量部を混合した、粘度が5mPa・s、pHが3.8である組成物100重量部(固形分4.56%)を得て、この組成物を塗工した板紙を得た。その組成を表1に、測定結果を表2に示す。
(比較例10)
比較例9において、硫酸銅を硫酸亜鉛4.28重量部に変更し、アルカリ成分(b)はそのままで(当量比a:b=2:0.9)、水を62.0重量部とした以外は比較例9と同様の手順により、粘度が5mPa・s、pHが6.9である組成物100重量部(固形分4.59%)を得て、この組成物を塗工した板紙を得た。その組成を表1に、測定結果を表2に示す。
(比較例11)
比較例9において、水酸化ナトリウム水溶液を、水酸化ナトリウム0.91重量部に変更し(当量比a:b=2:2.2)、水を94.4重量部とした以外は比較例9と同様の手順により、組成物全体100重量部に対する全固形分の割合が4.16重量%であり、粘度20mPa・s、pH12.5である組成物を得て、この組成物を塗工した板紙を得た。その組成を表1に、測定結果を表2に示す。
(結果)
いずれの例でも、バインダー(c)が無いため、除去性能は不十分なものとなってしまった。また、比較例9及び11では組成物の変色が見られ、特に比較例11では顕著なものとなった。さらに、いずれの板紙でも剥落が生じてしまい、比較例11では板紙の変色も生じてしまった。
<バインダー(c)についての検討>
(実施例8)
水溶性無機酸塩(a)として硫酸銅58.0重量部、アルカリ成分として水酸化ナトリウム5.57重量部(当量比a:b=2:0.6)、バインダー(c)としてL4700を6重量部、粘弾性調整剤としてSN607を327.3重量部、水1162.4重量部を混合した、粘度が345mPa・s、pHが4.3である、組成物1559.3重量部(固形分11.32%)を得て、この組成物を塗工した板紙を得た。その組成を表1に、測定結果を表2に示す。
(実施例9)
実施例8において、L4700を1重量%メチルセルロース水溶液333.3重量部に変更し、粘弾性調整剤を添加せず、水1162.4重量部を添加する以外は実施例8と同様の手順により、粘度が305mPa・s、pHが4.3である、組成物1559.3重量部(固形分2.95%)を得て、この組成物を塗工した板紙を得た。その組成を表1に、測定結果を表2に示す。
(実施例10)
実施例8において、L4700を5%ポリビニルアルコール水溶液66重量部に変更し、SN607を267.3重量部、水を1162.4重量部に変更した以外は実施例8と同様の手順により、粘度が300mPa・s、pHが4.4である組成物1559.3重量部(固形分9.80%)を得て、この組成物を塗工した板紙を得た。その組成を表1に、測定結果を表2に示す。
(実施例11)
水溶性無機酸塩(a)として硫酸銅3.72重量部、アルカリ成分として水酸化ナトリウム0.36重量部、バインダー(c)としてW6061を1重量部、活性炭を添加せず、粘弾性調整剤としてUH420を12.0重量部、水82.9重量部を混合した、粘度が40mPa・s、pHが4.5である、組成物100重量部(固形分6.63%)を得て、この組成物を塗工した板紙を得た。その組成を表1に、測定結果を表2に示す。
(結果)
バインダーを変更しても、いずれも良好な除去性能を持つ組成物を得ることができた。
<電気製品に対する腐食の検討>
(実施例12)
試験体として、液晶モジュール用フレキシブルプリント配線板(FPC)の銅配線と、銀端子を有するダイオードを使用した。実施例2の水性組成物をグラビア印刷機にて塗工した塗工原紙(RKA220)を作成した。その原紙を裏ライナに使用したABフルート複両面段ボールシートを作成した。このシートにて作成した0201形段ボールケース(JIS−Z−1507)に試験体を梱包し、60℃95%RHの環境下に1ヶ月間保管した。その後開封して、それぞれの試験体の腐食の状況を確認した。その結果、銅配線には腐食が見られず、また、銀端子には腐食も変色も見られなかった。
(比較例12)
比較例10の組成物を用いて、実施例12と同様に試験を行った。その結果、銅配線には腐食が発見され、銀端子には変色した箇所が発見された。
(比較例13)
組成物を塗工しないこと以外は実施例12と同様に試験を行った。その結果、銅配線には著しい腐食が見られ、銀端子には著しい変色が見られた。
<メチルメルカプタンに対する吸着性能試験>
(実施例13)
実施例2で作成した板紙において、デシケータ内に封入する硫化水素の代わりに、メチルメルカプタン(メチルメルカプタンナトリウム溶液(東京化成工業(株)製:15重量%溶液)のヘッドスペースガスを使用。)を120ppmとなるように封入して、吸収除去性能試験と同様の試験を行った。その結果、10分間で75ppm、30分間で105ppm、180分間で120ppmを除去することができ、メチルメルカプタンに対しても十分な除去効果を発揮した。なお、検知管は164SA(光明理化学工業(株)製)を用いた。
(比較例14)
比較例2で作成した板紙において、デシケータ内に封入する硫化水素の代わりに、実施例13と同様のメチルメルカプタンを120ppmとなるように封入して、吸収除去性能試験と同様の試験を行った。その結果、10分間で30ppm、30分間で50ppm、180分間で80ppmしか除去することができず、メチルメルカプタンに対する除去性能は不十分なものとなった。

Claims (7)

  1. 銅又はスズの少なくとも一方を含有する水溶性無機酸塩(a)、アルカリ成分(b)、及びバインダー(c)を含有し、水溶性無機酸塩(a)とアルカリ成分(b)との当量比が2:0.25〜2:2である防食用組成物。
  2. pHが1以上5未満である、請求項1に記載の防食用組成物。
  3. 水溶性無機酸塩(a)が硫酸銅である、請求項1又は2に記載の防食用組成物。
  4. アルカリ成分(b)が水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムの少なくとも一つを含む請求項1乃至3のいずれかに記載の防食用組成物。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の組成物を板紙に塗布又は含浸させた、防食用板紙。
  6. 請求項5に記載の防食用板紙を用いた防食用段ボール。
  7. 工業製品又は部品の保管又は運搬に使用する段ボール製包装箱であって、請求項6に記載の防食用段ボールを使用した防食用包装箱。
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