JP4949960B2 - 酸化タンタルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光学材料、超硬材料、電子材料用の高純度の酸化タンタル粉末およびその製造方法に関する。
酸化タンタル(Ta)は、光学材料に添加すると光学材料の屈折率が大きくなりまた失透現象の防止になること、炭化タンタルの原料になり炭化タングステン等に添加すると炭化タングステン等の靭性が向上すること、化学的に安定で誘電率が高いこと等の特性を持っていることから、光学ガラスや超硬工具、コンデンサ等に使用されてきた。
また、近年、表面波デバイス用基板に使用するLiTaOの原料として、電子材料等の分野にも使用されるようになった。これらの分野で使用される酸化タンタルは、通常、タンタライト等の鉱石あるいはタンタル含有の合金やコンデンサ、加工材等のスクラップなどを原料として製造されている。
従来、これらの原料からタンタルを分離したり、粗タンタル化合物中の不純物を除去する方法として以下の方法等が採用されてきた。
(1)MIBK等の抽出選択性を利用した溶媒抽出法。
(2)金属化合物の溶解度差を利用した分別結晶法。
(3)イオン交換樹脂の吸着選択性を利用したイオン交換分離法。
(4)高温度での焼成により陰イオンを揮発除去する揮発法。
これらの中で(1)の溶媒抽出法によるタンタル化合物の製造方法については、特許文献1〜5に開示される。
特許文献1,2には、それぞれタンタルのハロゲン化物、アルコキシドの製造方法において利用する溶媒抽出法が開示されている。ここでは、タンタライトとコロンバイトの混合物をHFとHSOの混酸(またはHFのみ)で溶解した水溶液を、中性リン酸エステル(ケロシンで希釈した70%TBP O/A=1/1)で5分間振とう処理後、分離した有機相を水または0.3mol/リットル(以下、Lとする)のNHF含有液で洗浄しNb、Fe、Mn、Ti等を選択的に除去する。Taを48.2g/L含有する有機相を水で洗浄したとき(洗浄後の有機相)のNbの含有量は0.6g/L、Fe、Mnはそれぞれ0.01g/L未満であり、同様に0.3mol/LのNHF含有液で洗浄したとき(の洗浄後の有機相)のNbの含有量は0.2g/L、Fe、Mnはそれぞれ0.001g/L未満である。つぎに洗浄後の有機相を2.0mol/LのNHF水溶液で逆抽出し、分離した水相を10%NH含有水溶液で中和し沈殿物を得る。沈殿物の乾燥後の含有量は、Ta72.4重量%、Nb0.02重量%、Mn、Fe、Ti、Sn、W、Si、Alはいずれも0.001重量%未満、NH5.6重量%、HF12.6重量%である。
特許文献3,4には、それぞれフッ素含有タンタルアンモニウム塩、金属タンタルの製造方法において利用する溶媒抽出法が開示されている。ここでは、中性リン酸エステル(TBP等)等を芳香族、脂肪族、混合品、ケロシン等の石油系炭化水素で2〜100%(容積)で希釈した溶液、例えば85%TBP+15%芳香族、60%TBP+40%アロマティック等でのタンタルの抽出液を、NHHF、NHF等を100〜250g/L等を含むF含有液で、O/A=1/1で10分間振とうし、タンタル、タンタル錯イオンを水相に移行したのち、晶析工程で晶析しフルオロタンタルアンモニウム塩を得る。
特許文献5には、フルオロケイ酸で浸出した溶液から溶媒抽出法を介して得た酸化タンタルを塩素ガス流で塩素化し、SiCl含有量のすくない塩化タンタルの製造方法が開示されている。ここでは、タンタル鉱物、濃縮物をフルオロケイ酸(HSiF)を用い大気圧下、60〜80℃で浸出した溶液を、脂肪族、炭化水素で希釈したTBP、MIBK等で抽出し、分離した有機相を水相と接触させ逆抽出し、さらに分離した水相を塩基で中和し水酸化物を得、その水酸化物をか焼し酸化タンタルを得る。得られた酸化物中のSiO含量は0.6%である。
また上記(3)のイオン交換分離法については、特許文献6,7に開示される。
このうち特許文献6には、陰イオン交換樹脂によるタンタル含有スクラップ中のタンタルの回収方法が開示されている。ここでは、フッ化水素酸およびアンモニア水、アンモニウム塩の混合溶液により溶離されたタンタル溶出液に、15Nのアンモニア水を添加しpH6.9に調整し、得られた水酸化タンタルの沈殿を1000℃に加熱して白色の酸化タンタル粉末を得ている。酸化タンタルの不純物としては、Cu、Mn、Fe、Si、Ca、Al、Mgはいずれも1ppm未満のものが得られているが、Li2〜4ppm、Ag1ppm、Nbについては3〜30ppmとなっており、Fについては特に記載はない。
また特許文献7には、アニオン交換基を有する繊維状イオン交換体によるニオブ、タンタルの相互分離法が開示されている。ここでは、ニオブとタンタルを分離できることは記載されている。塩酸とシュウ酸の混合溶液によるタンタルの溶出液の40mLのフラクション中にタンタルが0.1〜3mg含まれていることまでは記載されているが、そのフラクション中にニオブがどの程度の濃度で含まれているかは、不明である。
さらに、タンタル化合物のその他の精製法としては、特許文献8〜11に開示している。
このうち特許文献8には、抽出剤を多孔質担体に固定化または架橋せしめた吸着剤を用いたニオブとタンタルの分離方法が開示されている。ここでは、工程の途中でTBPを含め中性リン酸エステルを用いた溶媒抽出法も併用可能であることが記載されている。多孔質担体担持吸着剤による処理後のNH再生液中の含有量は、Ta124.4g/L、Mn、Nb、Fe、Ti、HSOはいずれも0.001g/L未満、NH36.0g/L、HF96.3g/Lであり、Taを1とするとMn、Nb、Fe、Ti、HSOはいずれも8ppm未満である。
特許文献9には、タンタル化合物中に含有された微量フッ素を水蒸気を含有する空気の流通下に焼成することによりフッ素を除去する方法が開示されている。ここでは、五酸化タンタル中としてFを1418ppm含有する平均粒径0.5あるいは1μmの水酸化タンタルを水蒸気含有空気気流下で加熱処理し、五酸化タンタル中の残存F含有量が1ppm未満になることが記載されている。
特許文献10には、ホウ素(ホウ酸)0.1〜2重量%の存在した鉱酸で洗浄処理する水酸化タンタルの精製方法が開示されている。ここでは、洗浄処理後の水酸化タンタルの120℃で20時間乾燥後の不純物含有量が、Ni、Co、Tiがいずれも最小値で1.0ppm、Fe8〜10ppm、Ca6〜12ppm、Mg0.9〜1.4ppm、Na9〜12ppm、K1.8〜2.5ppm、Bは1ppm未満、Clは1ppm未満(焼成持)となることが記載されている。
さらに特許文献11には、タンタルのフッ化物含有水溶液(タンタルを含有するフッ化
水素酸水溶液)から、洗浄用アンモニア水を再利用するフッ素含量の少ないタンタル水酸化物の製造方法が開示されている。ここでは、タンタルのフッ化水素酸水溶液を、先行工程の第1洗浄段階から得られたアンモニア水溶液中に添加し、さらに水性アンモニア溶液を添加してpHを少なくとも9以上に調整し、得られる水酸化物の沈殿を濾別後、第1に1〜10%のアンモニア溶液で洗浄し、第2に純水で洗浄する。洗浄後に得られるタンタル水酸化物中のFの含有量が、0.20〜0.28%となることが記載されている。
この他、非特許文献1に高純度用酸化タンタルとして、Ta>99.99%、Nb<0.002%、SiO<0.001%、Fe、Al、TiO、NiO、Cr、MnOはいずれも<0.0005%、灼熱減量<0.1%、光学用酸化タンタルとして、Ta>99.9%、Nb<0.03%、SiO<0.01%、Fe、Al、TiOはいずれも<0.001%、NiO、Cr、MnOはいずれも<0.0005%、灼熱減量<0.1%、セラミックス用酸化タンタルとして、成分は光学用酸化タンタルと同じで、灼熱減量<0.2%、平均粒径0.6〜1.0μmの各種酸化タンタルが記載されている。
特開昭63−236716号公報 特開昭64−45325号公報 特開昭60−195019号公報 特開昭60−21343号公報 特開平3−502116号公報 特開昭56−114831号公報 特開平2−212318号公報 特開昭64−31937号公報 特開昭63−156013号公報 特開昭63−295431号公報 特開平4−270122号公報 「新金属データブック」(金属時評編集部編1996年2月1日)
しかしながら、このような従来の製造法によって得られた水酸化タンタル又は酸化タンタルは、不純物としてのPやFをある程度までしか除去できないという欠点があり、光学材料や電子材料用の高純度品が求められていたにもかかわらず、現在までその要求を満たす粉末は得られていなかった。
これらの理由として、上記従来の溶媒抽出法では、タンタルの選択性はよいが、溶媒が揮発しやすいため発火性があり取り扱い上の危険性が高い、また水への溶解度が高いため、副原料の溶媒と同時に原料の損失が大きく、効率が悪く、生産コストが高くなるという問題の他、タンタル化合物を溶解するには通常フッ化水素酸を用いることから、そのため必然的にフッ素の混入が避けられず廃液処理等が必要となっていた。あるいは溶媒抽出のさい有機溶媒の混入が避けられず、有機溶媒の構成成分例えばリンが最終生成物まで残留してしまい、不純物として除去できないという問題があった。
具体的には特許文献1、2では、逆抽出液がNHF水溶液のため、得られる沈殿に
はHFが含まれていることを開示し、さらに特許文献3,4では、逆抽出液にNH
、NHF等を100〜250g/Lと多量に含んでいる液を使用して、フルオロタンタルアンモニウム塩を得る工程を開示するが、当然最終製品にFは含有されている。
特許文献5では、フルオロケイ酸で浸出した溶液から溶媒抽出法により酸化タンタルを
得ることを開示するが、酸化タンタル中のSiO2含有量が0.6%となっていた。
また上記従来の分別結晶法では、厳密な処理条件と多数の繰り返し処理が必要となるにもかかわらず、低い純度の生成物しか得られていなかったし、同様に上記従来のイオン交換分離法では、処理速度が遅く、しかも大量の処理を行うには大規模な設備が必要であった。
特許文献6では、得られる酸化タンタル中のNb含有量については3〜30ppmであり、またFについては特に記載はないが、溶離液中のフッ化水素酸からのFが含まれると考えられる他、特許文献7では、タンタルの溶出液のフラクション中のニオブ濃度については不明である。
また上記従来の揮発法では、焼成時に陰イオンガスが発生し、焼成炉の内部を腐食するだけでなく、発生したガスの処理設備を設ける必要があり、経費が嵩んでいた。
さらに、特許文献8では、得られるNH再生液中にHFが含まれており、このまま
中和するとFを含有した水酸化タンタル、酸化タンタルが得られると考えられる他、特許文献9では、発生したFを含有するガスを適宜処理する必要があると考えられる。
特許文献10では、Fの含有量については記載されていないが、水酸化タンタル中のFe含量が8〜10ppmとなっている他、特許文献11では、洗浄後に得られるタンタル水酸化物中のFの含有量が、0.20〜0.28%となっている。
また、非特許文献1では、酸化タンタルの金属元素含有量についていくつか記載されているが、P、Fについては記載されていない。
したがって本発明は、タンタル化合物の分離、精製にあたり、厳密な処理条件や多数の繰り返し処理を施すことなく、大規模な処理設備や発生ガスの処理設備の導入を必要とせずに、従来よりも簡単な工程で、効率よくタンタル化合物を分離し、不純物を除去できる分離、精製方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するための第1の発明は、
Fの含有量が0.5重量ppm以下であり、かつ、Pの含有量が100重量ppm以下である酸化タンタルの製造方法であって、
タンタル含有物をフッ化水素酸もしくはフッ化水素酸と他の無機酸の混酸で浸出後、固液分離し、タンタル含有水溶液を得る第1工程と、
第1工程で得られた水溶液から正リン酸エステルの抽出剤を用いてタンタル錯塩として溶媒にタンタルを抽出し、得られる金属不純物と分離された抽出液を硫酸水溶液で洗浄した後、アンモニア水溶液で逆抽出してタンタル溶液を得る第2工程と、
第2工程で得られたアンモニア水で抽出した抽出液に無機酸を添加する処理後、多孔質吸着剤を接触させ、その後固液分離し、有機分が除去されたタンタル溶液を得る第3工程と、
第3工程で得られた溶液にアンモニア性塩基性水溶液を添加して水酸化タンタルを得る第4工程と、
第4工程で得られた水酸化タンタルを焼成することで、酸化タンタルを得る第5工程を有することを特徴とする酸化タンタルの製造方法である
第2の発明は、
前記第2工程の硫酸濃度が10〜12重量%であることを特徴とする第1の発明に記載の酸化タンタルの製造方法である。
第3の発明は、
前記第2工程で逆抽出に使用するアンモニア水のアンモニア濃度が1〜3重量%であることを特徴とする第1の発明に記載の酸化タンタルの製造方法である。
本発明は、タンタルコンデンサー等のタンタルスクラップ等を原料として、フッ化水素酸で浸出してタンタル溶液を得、次いで該溶液に正リン酸エステルの抽出剤を用いてタンタル錯塩として溶媒に抽出したものからアンモニア性水溶液で逆抽出し、得られたタンタル溶液を吸着剤で処理して有機分を除去し、さらに、アンモニア性水溶液を添加して水酸化タンタルを得、また、これを乾燥、粉砕した後、焼成して酸化タンタルを得るようにしたことにより、精製工程において含有される不純物としてのフッ素やリンが可能な限り除去された高純度の水酸化タンタル及び酸化タンタルを得ることを可能にしたものである。
本発明の製造方法を、以下に工程順に説明する。
(第1工程)第1工程は原料の浸出工程である。本発明の製造方法における原料は、タンタライト等の鉱石あるいはタンタル含有の合金やタンタルコンデンサ、タンタル含有ターゲット材の残部や蒸着くず、あるいは超硬工具材の加工くず等のスクラップなどを用いる。この場合、原料の組成としては、タンタルを主成分とする組成のものが好ましいが、これに限定されるものではない。
これらのタンタル含有物の純度は、タンタルをTa換算で少なくとも60重量%以上含有する原料が回収率の点からは好ましい。これにより最終的に高濃度の水酸化タンタルや、酸化タンタルを効率的に精製回収できるが、特にこの原料濃度に限定されるものではない。
このタンタル含有物をフッ化水素酸もしくはフッ化水素酸と他の無機酸の混酸で浸出するが、この場合、添加するフッ化水素酸の濃度は、タンタル含有物が十分浸出できる濃度であればよく、一例として55重量%工業用フッ化水素酸を使用できる。
フッ化水素酸の量は、原料の仕込み量全量がほぼ溶解するように添加すれば良い。
上記浸出時の液温は80℃以上が好ましい。この理由としては、フッ化水素酸の活性化を図り、原料中のタンタルをより浸出するためである。この場合、浸出を促進するために溶解助剤として無機酸を適宜添加するのが好ましく、添加する無機酸としては、塩酸、硝酸、硫酸等が使用できる。一例として、68重量%硝酸を使用できるが、これに限定され
るものではない。
上記フッ化水素酸の添加時間は、タンタル含有物が充分浸出するよう適宜調整するが、温度が下がる場合は溶解助剤を適宜添加して反応熱により温度を80℃以上に保持してもよい。
次いで得られた浸出液(タンタル含有水溶液)と不溶解残査からなる懸濁液を固液分離し、タンタル含有水溶液を得る。この場合、固液分離は濾過等で行うが、濾過は、重力濾過や加圧濾過、あるいは減圧濾過等のいずれでも可能である。
タンタル含有水溶液の組成は、タンタルの他、不純物としてニオブや、遷移金属を始め様々な金属元素、さらに酸としては主としてフッ化水素酸や溶解助剤の無機酸が含有されている。
(第2工程)第2工程は、第1工程で得られた水相であるタンタル含有水溶液から有機相でタンタルを抽出し、その後この水相と有機相を分離する。ついで分離後の有機相を別の水相で洗浄し、その後この水相と有機相を分離する。分離後の有機相をさらに別の水相で逆抽出する工程である。
まず、第1工程で得られたタンタル含有水溶液である浸出液から、有機相にタンタルを抽出するが、この場合、抽出前の水相の組成は、タンタルの他、フッ化水素酸等が含有されている。
上記水相中には、酸としては、第1工程の浸出で使用したフッ化水素酸が含まれる他、第1工程で溶解助剤として無機酸を添加したときは、その酸も含まれる。なお、水相がフッ化水素酸単独の場合でも、抽出操作は可能である。
水相に硫酸を添加する場合は、硫酸濃度が高い程タンタルの抽出率が高くなる。ここでいう抽出率は、抽出操作後の、有機相中のタンタル含量/抽出前の水相(浸出液)のタンタル含量である。また、水相の硫酸濃度が高いほど同時にニオブの抽出率も高くなることから、本発明では、タンタルの抽出率を高くし、且つタンタルからのニオブの分離効率も十分な程度に水相の硫酸の濃度を設定した。
水相の硫酸の濃度としては、10〜20重量%が好ましく、これは10重量%未満だと抽出効率が上がらず、逆に20重量%を超えると、ニオブを主とした金属との分離効率の低下を招くことによる。
水相の酸濃度は、フッ化水素酸濃度を5〜15重量%、硫酸濃度を10〜20重量%とするが,これにより他金属と分離されたタンタルを効率よく抽出できる。
上記の酸濃度を規定するとタンタルは酸の当量を超えてとけず、またタンタルとほぼ同等量のフッ化水素酸を使用して溶解しているため、それと同等量のタンタル濃度も決まってしまうことから、本発明では、水相中のタンタル濃度は、Ta換算で40〜120g/Lが好ましく、この場合、40g/L未満あるいは逆に120g/Lを超えるとニオブを主とした金属との分離効率が低くなることによる。
有機相は、正リン酸エステル系抽出剤が好ましく、特にトリブチルフォスフェート(TBP)が好ましい。これは、メチルイソブチルケトン(MIBK)と比較すると、沸点が高く溶媒のロスが少ない上、防火性に勝れていることによる。
上記抽出剤は、希釈剤で希釈してもよい。希釈剤としては脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、これらの混合物等が使用できる。
なお、TBPのように比重が1に近い抽出剤を用いる場合には、比重の小さい炭化水素系希釈剤を用いると、有機相/水相の分離を向上させることができるのでよい。このような希釈剤としては、例えばケロシンが使用でき、希釈剤の量は抽出剤/希釈剤(V/V)で、1/3〜1/1程度が好ましい。
抽出操作は、有機相と水相を接触させて振とうあるいは攪拌させたあと、静置する。この場合、タンタルを十分抽出できるだけの抽出剤の量が好ましいが、抽出剤としてTBPを用いる場合は、Ta換算で100gのタンタルに対してTBPを好ましくは1.5L以上添加する。O/A比(有機相の体積/水相の体積)は特に限定されないが、有機相と水相とが十分に振とうあるいは撹拌できる範囲であればよい。
抽出時の有機相、水相の温度は、特に規定しないが、1℃以下では、有機相の粘度が上昇して抽出ができなくなり、逆に、40℃以上では、水や抽出剤、特に希釈剤の揮発量が上昇するため、1〜40℃が好ましい。
振とうあるいは撹拌時間は、十分にタンタルが有機相から水相に移行できる程度にとればよい。例えば3〜8分程度振とうあるいは撹拌する。
静置時間は、有機相と水相とが十分に分相できる程度にとればよい。例えば8〜12分程度静置する。
抽出後の有機相の組成は、不純物としての弗酸、硫酸等、また他の金属を若干量を含有するものである。
抽出操作後、有機相と水相を分離するが、分離後の有機相を洗浄剤としての水溶液で洗浄する。この場合、洗浄剤は、硫酸の水溶液が好ましく、これは、有機相中に含有されるタンタル以外の不純物、特にニオブや他の金属元素を水相に移行させて除去するためである。
洗浄剤としての水相の硫酸の濃度は、10〜20重量%が好ましい。これは、有機相に抽出された若干の不純物金属を効率良く除去できるためである。
洗浄操作は、有機相と水相を接触させて振とうあるいは攪拌させたあと、静置する。この場合、O/A比(有機相の体積/水相の体積の比)は、特に限定されないが、洗浄水相と有機相が十分振とうあるいは撹拌できる範囲であればよい。
この場合、抽出時の有機相、水相の温度は、特に規定しないが、1℃以下では、有機相の粘度が上昇して抽出ができなくなり、逆に、40℃以上では、水や抽出剤、特に希釈剤の揮発量が上昇するため、1〜40℃が好ましい。
また、振とうあるいは撹拌時間は、タンタル以外の不純物が有機相から水相へ十分に移行する程度に十分に振とうあるいは撹拌ができれば特に限定されるものでなく、同様に、静置時間も有機相と水相が分相していれば特に限定されない。
洗浄操作後、有機相と水相を分離するが、分離した有機相について、新たな洗浄剤(8〜12重量%程度の硫酸)で洗浄する。この洗浄操作を適宜繰り返すことが好ましいが、これにより有機相に残留するニオブや他の金属を除去するためである。
逆抽出前の有機相の組成は、ニオブ等の不純分を除いた弗化タンタルー抽出剤の希釈剤による希釈溶液である。特に抽出剤としてTBP、希釈剤としてケロシンを用いた場合には、弗化タンタルーTBPのケロシン希釈溶液となる。
次いで全ての洗浄終了後、有機相と水相を分離し、分離した有機相から、水相にタンタルを逆抽出するが、この場合、使用する水溶液は、水またはアンモニア水が好ましく、これは、他の無機酸やアンモニア水以外のアルカリでは有機相から水相へタンタルが十分移行せず逆抽出が行えないためであり、特に希アンモニア水が最も効率が良い。
この場合、逆抽出するさいの水相のアンモニア水の濃度は、1重量%〜3重量%が好ましく、これは、アンモニア水の濃度が高い場合、タンタルが水酸化タンタルとして沈澱してしまうためである。
逆抽出後のタンタル塩濃度は、有機相/水相の容積比で調整し、有機相中のTa換算で100gのタンタル当たり1〜20Lの水相が好ましい。また、逆抽出後のタンタル濃度は、Ta換算で5〜100g/Lの範囲が好ましく、これは逆抽出後の水相のタンタル濃度が高いと沈澱を生じる為である。
逆抽出操作は、有機相と水相を接触させて振とうあるいは攪拌させたあと、静置する。この場合、O/A比は、特に限定されないが、有機相と水相とが十分振とうあるいは撹拌できる範囲であればよい。
この場合、逆抽出時の有機相、水相の温度は、特に規定しないが、1℃以下では、有機相の粘度が上昇して抽出ができなくなり、逆に、40℃以上では、水や抽出剤や特に希釈剤の揮発量が上昇するため、1〜40℃が好ましい。
また、振とうあるいは撹拌時間は、タンタルが有機相から水相へ十分に移行する程度に十分に振とうあるいは撹拌ができれば特に限定されるものでなく、同様に、静置時間も有機相と水相が分相していれば特に限定されない。
分相後、有機相と水相を分離するが、分離後の水相の組成は、不純金属分を除いたアンモニア性弗化タンタル水溶液である。
上記抽出、洗浄、逆抽出の工程は、連続多段接触法、連続バッチ式法、向流多段抽出法等を適用することができる他、ミキサーセトラー等の装置を使用することもできる。以上のような方法、装置により、効率良く抽出精製が可能である。
(第3工程)第3工程は、第2工程で得られた水相であるタンタル水溶液を多孔質吸着剤と接触させ、多孔質吸着剤にタンタル水溶液中に混入、溶存する抽出剤や希釈剤等の有機物を吸着させたあと、タンタル水溶液と多孔質吸着剤を分離することにより、タンタル水溶液中に混入、溶存する有機物をタンタル水溶液から除去する工程である。
これにより、最終製品の水酸化タンタル、酸化タンタル中にリン(P)等の抽出剤や希釈剤に由来する元素が、水酸化物や酸化物等の形で取り込まれるのを防ぐことができる。抽出剤としてリン(P)を含む抽出剤、例えば正リン酸エステル系抽出剤、特にTBP等を用いた場合は、最終製品の水酸化タンタル、酸化タンタル中にリン(P)が水酸化物、酸化物などの形で取り込まれるのを防ぐことができる。
タンタル水溶液には、そのまま第2工程で得られた液を多孔質吸着剤と接触させても良
いが、予め無機酸を添加するとより好ましい。これにより有機物(油分)が水溶液中から遊離し、除去効率が向上する。この場合、予め添加する無機酸は、硝酸、硫酸、塩酸、酢酸等が可能であり、特に油分を酸化分解する点において酸化性の無機物である硝酸が好ましい。
上記添加する無機酸の濃度は、特に規定しないが次工程での使用薬液量を増加させないためにもできるだけ希薄な濃度である2N以下が好ましい。
使用する多孔質吸着剤は、活性炭、ペーパフィルター等が可能であるが、とくに弗酸に対して耐食性を有する活性炭が好ましい。これは、活性炭が、不純物としての金属をより吸着する性質を有するからである。この場合、使用する多孔質吸着剤の量は、処理溶液1Lに対して5〜15gが好ましい。これは、この量であれば十分に金属不純物を吸着するからである。
使用する多孔質吸着剤は、タンタル水溶液と接触させる前に、予め無機酸で洗浄し、多孔質吸着剤に含まれている金属元素を除去しておくとよい。これにより、多孔質吸着剤からの、タンタル水溶液への金属元素の混入を防止できる。
洗浄に使用する無機酸は、硝酸、塩酸、硫酸等が好ましいが、これらに限定されることはない。
タンタル水溶液と多孔質吸着剤の接触は、多孔質吸着剤をタンタル水溶液中に懸濁させて行い、また、多孔質吸着剤のタンタル水溶液中での懸濁は、多孔質吸着剤の所定量をタンタル水溶液中に投入し、タンタル水溶液を攪拌することにより行う。この他、タンタル水溶液を、多孔質吸着剤をプレコートした濾材を通過させることで、タンタル水溶液と多孔質吸着剤を接触させてもよい。
この場合、タンタル水溶液と多孔質吸着剤の接触時の温度は、必ずしも特定の温度に限定されることはなく、また、タンタル水溶液と多孔質吸着剤との接触時間についても、比較的短い時間であればよく特に限定されるものではない。
次いで、接触させた後、タンタル水溶液と多孔質吸着剤を分離し、有機物の除去されたタンタル水溶液を得る。この場合、タンタル水溶液と多孔質吸着剤の分離は、重力濾過、加圧濾過、遠心分離器濾過等が可能である。
例えば抽出剤としてTBPを用いた場合、上記の処理前の溶液中のリン濃度は、P/Taで1000重量ppm程度あったものが、吸着処理をした後は、P/Taで10重量ppm以下と大幅に下がる。
(第4工程)第4工程は、第3工程で得られたタンタル水溶液を、塩基性水溶液で中和し、陰イオンの含有量の低い水酸化タンタルを得る工程である。
この時、中和処理前の溶液中のフッ素濃度は、F/Taで50重量%程度含有している。
タンタル水溶液のタンタル濃度は、Ta換算で好ましくは10〜150g/L、とくに好ましくは10〜50g/Lとする。これは、タンタルの濃度が低いと中和速度が低下して急激な粒子成長による陰イオン等の不純物の粒子内への混入が低下し、粒子成長による粒子の粗大化を促すことが可能なため、できるだけタンタル濃度が希薄であることが望ましいことによる。また、中和時のタンタル水溶液の温度は、好ましくは10〜90℃、特
に好ましくは50〜90℃とする。これは、生成物の溶解度が低下して急激な粒子成長に陰イオン等の不純物の粒子内への混入が低下し、粒子成長による粒子の粗大化を促すことが可能なため出来るだけ高いことが望ましいことによる。
中和に使用する塩基性水溶液は、アンモニア性水溶液、水酸化ナトリウム水溶液等を用いるが、水酸化ナトリウム水溶液等はナトリウム等が混入する可能性が高いため、特にアンモニア水溶液、炭酸アンモニウム水溶液のようなアンモニア性水溶液が好ましい。
塩基性水溶液の濃度は、中和速度が低下して急激な粒子成長による陰イオン等の不純物の粒子内への混入が低下し、水酸化物の粒子成長による粒子の粗大化を促すことが可能なため出来るだけ希薄であることが望ましいことから、好ましくは1〜25重量%、特に好ましくは、1〜12重量%とする。また、塩基性水溶液の温度は、生成物の溶解度が低下して急激な粒子成長に陰イオン等の不純物の粒子内への混入が低下し、粒子成長による粒子の粗大化を促すことが可能であることから出来るだけ高い温度が望ましく、好ましくは10〜90℃、特に好ましくは50〜90℃とする。
中和操作は、攪拌しているタンタル水溶液中に、塩基性水溶液を添加する。この場合、塩基性水溶液中にタンタル水溶液を添加すると、急激に中和反応が進行し、生成する水酸化物の中に陰イオンを巻き込み、水酸化タンタルの中の陰イオンの含有量が高くなるので好ましくない。
中和操作は、まず、水酸化物の沈殿が生じる直前まで塩基性水溶液を添加する初期中和を行なう。初期中和は、予め使用する溶液の水酸化物沈澱開始に必要な塩基性水溶液の当量を滴定法等により調べておく。その上で沈澱開始当量よりわずかに少なめに塩基性水溶液を添加し、初期中和液を作成する。つまり、水酸化物についてのほぼ飽和溶液を作成することになる。
得られた初期中和を行なったタンタルの水溶液に、塩基性水溶液を添加する。このとき使用する塩基性水溶液は、アンモニア水溶液、水酸化ナトリウム水溶液等が使用できるが、上述のように水酸化ナトリウム水溶液の場合は、ナトリウム等が混入する可能性があることから、特にアンモニア水溶液、炭酸アンモニウム水溶液のようなアンモニア性水溶液が好ましい。
塩基性水溶液の濃度は、上述のように中和速度が低下して急激な粒子成長による陰イオン等の不純物の粒子内への混入が低下し、水酸化物の粒子成長による粒子の粗大化を促すことが可能であることから、出来るだけ希薄な濃度で、好ましくは1〜25重量%、特に好ましくは1〜12重量%である。また、塩基性水溶液の温度は、生成物の溶解度が低下して急激な粒子成長による陰イオン等の不純物の粒子内への混入が低下し、粒子成長による粒子の粗大化を促すことが可能であることから出来るだけ高いことが望ましく、好ましくは10〜90℃、特に好ましくは50〜90℃とする。
この中和時のタンタル水溶液の温度は、生成物の溶解度が低下して急激な粒子成長による陰イオン等の不純物の粒子内への混入が低下し、粒子成長による粒子の粗大化を促すことが可能なため出来るだけ高いことが望ましく、好ましくは10〜90℃、特に好ましくは50〜90℃とする。また、得られたタンタルの水溶液に、塩基性水溶液はタンタルの水溶液がpH9になるまで添加する。
この場合、添加速度は、中和速度が低下し水酸化物の粒子成長を促すことが可能なため出来るだけ遅いことが望ましく、反応等量/時間で0.01〜0.10eq/分が好ましい。この場合、添加速度は、水酸化物についての飽和溶液を作成するまでの初期中和迄は
特に限定されない。
上記の反応から総じて、タンタル濃度は低いほど、アンモニア性水溶液は薄いほど、添加速度は遅いほど、液温は高いほど、攪拌は緩やかなほど、タンタル水酸化物の生成反応速度を遅くでき、水溶液中の陰イオン(とくにF)のタンタル水酸化物の沈殿への巻き込みが少なくなり、陰イオン含有量の低い水酸化タンタルを得ることができる。
得られた水酸化タンタルを固液分離するが、水酸化タンタルとそれ以外の水溶液の固液分離は、重力濾過、加圧濾過、遠心分離濾過等が可能である。
濾別したあとで、水酸化タンタルを洗浄するが、洗浄は、付着している陰イオンを除去するために行う。この洗浄は、濾別操作のさい、濾別した水酸化タンタルに洗浄剤を接触させて行う。この時、使用する洗浄剤は、水、好ましくは一般に純水と呼ばれるイオン交換水を用いるが、洗浄剤のpH等はとくに調整しなくともよい。
洗浄のあと、洗浄剤と水酸化タンタルを引き続き固液分離して、水酸化タンタルを得た。この水酸化タンタルの乾燥後の組成は、
Ta 65.0〜67.0重量%
F 0.1重量%以下
P 60重量ppm以下、好ましくは6重量ppm以下
Cu 3重量ppm以下
Mn 3重量ppm以下
Ni 3重量ppm以下
Nb 3重量ppm以下
である。この乾燥は次工程の焼成前に行うものと同様である。水分量(100℃・2時間処理前後の重量差)は3重量%以下、特に好ましくは0.5重量%以下であり、次工程で酸化タンタルを作製するのに適している。Fの含有量は0.1重量%以下であり、次工程でFの含有量の少ない酸化タンタルを得る原料として非常に適している。また、P含有量も60重量ppm以下と、同様にPの含有量の少ない酸化タンタルを得る原料として好適である。同時に、Cu、Mn、Ni、Nbもそれぞれ3重量ppm以下であり、非常に純度の高い酸化タンタルを製造するための原料として最適である。
この水酸化タンタルの乾燥・粉砕後の粉体特性は、平均粒径が5.0〜15.0μm、比表面積が20.0〜80.0m/gである。この乾燥・粉砕は次工程の焼成前に行なうものと同様であり、次工程での酸化タンタルの焼成原料として非常に好ましい粒径、比表面積となる。
(第5工程)第5工程は、第4工程で得られた水酸化タンタルを、乾燥、焼成し、酸化タンタルを得る工程である。
本工程では先ず、第4工程で得られた水酸化タンタルを乾燥するが、この乾燥方法は、風乾、温熱乾燥、真空乾燥等で行う。この場合、乾燥温度及び乾燥時間は、特に限定されない。
乾燥後、得られた乾燥水酸化タンタルを粉砕する。この粉砕方法は、ロールミル、ボールミル等の剪断効果や圧縮効果の高い方法が好ましく、これにより、水酸化タンタルを圧密し、嵩密度の高い水酸化タンタルを得ることができる。
ボールミルを使用するときは、乾式で、メディアはジルコニア、アルミナ、磁器製等のボール、またはフッ素樹脂、フッ素樹脂ライニング等のビーズ、ボールが好ましく、とく
に比重の高いものが好ましいが、特に限定されない。
次いで、粉砕後の水酸化タンタルを、焼成し、酸化タンタルを得るが、この場合、焼成温度は、900〜1100℃が好ましい。これは、微量に残留した弗素を揮発除去できるためである。
焼成時間は、酸化を促すのに十分な時間をとればよく、例えば6〜10時間焼成する。また、焼成パターンは、特に規定しないが通常の方法で良い。さらに焼成雰囲気は、酸化を目的とするため酸素雰囲気が好ましいが、これは、十分に酸素が供給できる条件であれば、大気中でも問題は無い。
上記水酸化タンタルを焼成して得た酸化タンタルの組成は、
Ta 99.9重量%以上(Nbと遷移金属を除く差数法による)、
F 0.5重量ppm以下
P 100重量ppm以下、好ましくは10重量ppm以下
Cu 5重量ppm以下
Mn 5重量ppm以下
Ni 5重量ppm以下
Nb 5重量ppm以下
である。このようにして得られた酸化タンタルは従来にない特に高純度のものであり、光学材料や電子材料用等に非常に適したものである。
焼成工程で得られた酸化タンタルの粉体特性は、平均粒径が1.0〜10.0μm、比表面積が2.0〜7.0m/gである。この範囲の比表面積にすることによって、粉末の飛散防止が顕著になり、さらにこの範囲の平均粒径にすることによって、計量性等の特性も向上し、光学材料や電子材料用等に適した酸化タンタルとなる。
(実施例1)
(第1工程)反応容器中で、それぞれの元素換算でTa73.0重量%、Cu19100重量ppm、Mn102000重量ppm、Ni10200重量ppm、Nb100重量ppm未満の組成のタンタル含有物200gを、40重量%工業用フッ化水素酸200ml中に投入し、水溶液を攪拌しながら水溶液の温度を80℃に維持し、タンタル含有物の溶解、浸出を行った。得られたタンタル含有水溶液と不溶解残からなる懸濁液を定性用濾紙で濾過し、Ta換算で580g/Lを含有するタンタル含有水溶液を250mLを得た。
(第2工程)第1工程で得られたタンタル含有水溶液に、適量の水と硫酸を添加し、水相のタンタル濃度をTa換算で100g/L、フッ化水素酸を7重量%、硫酸濃度を15重量%に調整した。
有機相は、トリブチルフォスフェートの容積比で50%のケロシン希釈溶液とし、抽出操作は、有機相と水相をO/A(容積比)=6/1で分液漏斗に入れ、振とう器にかけ室温で5分間振とうさせた。振とう後、少なくとも10分間静置し有機相と水相が充分相分離したところで、有機相と水相を分離した。
分離後の有機相を10重量%硫酸の水相で洗浄したが、この洗浄操作は、有機相と水相をO/A(容積比)=6/1で分液漏斗に入れ、振とう器にかけ室温で5分間振とうさせた。振とう後、少なくとも10分間静置し有機相と水相が充分相分離したところで、有機相と水相を分離した。
分離後の有機相について新たに10重量%硫酸の水相を準備し、同様の洗浄操作を繰り返し、毎回新たな10重量%硫酸の水相を準備し、合計10回の洗浄操作を行った後、水相と分離した有機相を得た。
この分離した有機相を2重量%のアンモニア水溶液を水相として逆抽出した。この逆抽出操作は、有機相と水相をO/A(容積比)=6/1で分液漏斗に入れ、振とう器にかけ室温で5分間振とうさせた。振とう後、少なくとも10分間静置し有機相と水相が充分相分離したところで、有機相と水相を分離した。得られた水相のタンタル濃度はTa換算で100g/L、リン(P)の濃度はP/Taで2000重量ppmであった。
(第3工程)次いで第2工程で得られた水相であるタンタル水溶液に、硝酸と水を適量添加し硝酸濃度が1N、タンタル濃度がTa換算で95g/Lであるタンタル水溶液1525mLを得た。
多孔質吸着剤としては、活性炭(粉状)10gを、予め100mLの1N硝酸中、室温で5分間攪拌、懸濁させた後、濾過、純水で洗浄し、金属不純物を除去したものを使用した。
このタンタル水溶液中に、金属不純物を除去したあとの活性炭10gを添加し、室温で5分間攪拌、懸濁させた後、濾過し、有機物を吸着した活性炭を分離したタンタル水溶液を得た。このとき、水溶液中のフッ素濃度は、F/Taで50重量%程度であった。
(第4工程)次いで第3工程で得たタンタル水溶液に適量の純水を添加し、タンタル濃度がTa換算で50g/Lのタンタル水溶液を得、このタンタル水溶液を60℃に加温し、攪拌しながら、60℃に加温した3重量%炭酸アンモニウム水溶液を徐々に添加した。
この中和操作は、まず、水酸化物の沈殿が生じる直前までこの炭酸アンモニウム水溶液を添加する初期中和を行った。初期中和は、予めタンタル水溶液の水酸化物沈澱開始に必要な炭酸アンモニウム水溶液の当量を滴定法等により調べておき、その上で沈澱開始当量よりわずかに少なめに炭酸アンモニウム水溶液をこのタンタル水溶液に添加し初期中和液を作成した。
つまり、水酸化物についての飽和溶液を作成した。
初期中和を行って得られたタンタルの水溶液に、塩基性水溶液として60℃に加温した3重量%炭酸アンモニウム水溶液を添加した。この中和時のタンタル水溶液の温度は、引き続き60℃に維持し、このタンタルの水溶液に、3重量%炭酸アンモニウム水溶液はpH9になるまで添加した。この場合、添加速度は、反応当量/時間で0.01eq/分となるようにした。
沈殿した水酸化タンタルを含む懸濁液を濾過し、懸濁液から分離した水酸化タンタルを純水で洗浄、濾過し、水酸化タンタルを得た。
上記第4工程で得られた水酸化タンタルの乾燥後の組成は、重量法、ICP、原子吸光光度法、液体クロマトグラフで組成分析したところ、
Ta 67.0重量%
F 0.03重量%
P 3重量ppm
Cu 1重量ppm未満
Mn 1重量ppm未満
Ni 1重量ppm未満
Nb 1重量ppm未満
水分 0.09重量%
であった。
また、この第4工程で得られた水酸化タンタルの乾燥・粉砕後の粉体特性は、平均粒径が12.0μm、比表面積が30.0m/gであった。
(第5工程)次いで、第4工程で得た水酸化タンタルを、100℃、24時間で温熱乾燥し、乾燥後、得られた乾燥水酸化タンタルを、ボールミルを使用して粉砕した。その後、加熱器で1000℃、8時間、大気中で焼成して酸化タンタルを得た。
上記第5工程で得られた酸化タンタルの組成は、重量法、ICP、原子吸光光度法、液体クロマトグラフで組成分析したところ、
Ta 99.9重量%
F 0.03重量ppm
P 2重量ppm未満
Cu 1重量ppm未満
Mn 1重量ppm未満
Ni 1重量ppm未満
Nb 1重量ppm未満
であった。
また、この第5工程で得られた酸化タンタルの粉体特性は、平均粒径が3.0μm、比表面積が3.0m/gであった。
(実施例2)
(第1工程)反応容器中で、それぞれの元素換算でTa96.6重量%、Cu160重量ppm、Mn10重量ppm未満、Ni70重量ppm、Nb140重量ppmの組成のタンタル含有物200gを、55重量%工業用フッ化水素酸200mL中に投入し、水溶液を攪拌しながら水溶液の温度を80℃に維持し、タンタル含有物の溶解、浸出を行った。
得られたタンタル含有水溶液と不溶解残を含む懸濁液を定性用濾紙で濾過し、Ta換算で760g/Lを含有するタンタル含有水溶液を255mL得た。
(第2工程)次いで第1工程で得られたタンタル含有水溶液に、適量の水と硫酸を添加し、水相のタンタル濃度をTa換算で70g/L、フッ化水素酸濃度を5重量%、硫酸濃度を10重量%に調整した。
有機相は、トリブチルフォスフェートの容積比で50%のケロシン希釈溶液とし、抽出操作は、有機相と水相をO/A(容積比)=6/1で分液漏斗に入れ、振とう器にかけ室温で5分間振とうさせた。振とう後、少なくとも10分間静置し有機相と水相が充分相分離したところで、有機相と水相を分離した。
次いで分離後の有機相を10重量%硫酸の水相で洗浄し、洗浄操作は、有機相と水相をO/A(容積比)=3/1で分液漏斗に入れ、振とう器にかけ室温で5分間振とうさせた。振とう後、少なくとも10分間静置し有機相と水相が充分相分離したところで、有機相と水相を分離した。
分離後の有機相について新たに10重量%硫酸の水相を準備し、同様の洗浄操作を繰り返し、毎回新たな10重量%硫酸の水相を準備し、合計8回の洗浄操作を行った後、水相と分離した有機相を得た。
この分離した有機相を2重量%のアンモニア水溶液を水相として逆抽出したが、この逆抽出操作は、有機相と水相をO/A(容積比)=3/1で分液漏斗に入れ、振とう器にかけ室温で5分間振とうさせた。振とう後、少なくとも10分間静置し有機相と水相が充分相分離したところで、有機相と水相を分離した。得られた水相のタンタル濃度はTa換算で50g/L、リン(P)の濃度はP/Taで1800重量ppmであった。
(第3工程)次いで第2工程で得られた水相であるタンタル水溶液に、硝酸と水を適量添加し硝酸濃度が1N、タンタル濃度がTa換算で45g/Lであるタンタル水溶液4290mLを得た。このとき素溶液中のフッ素濃度は、F/Taで50重量%程度であった。
このタンタル水溶液中に、多孔質吸着剤として、金属不純物を除去したあとの活性炭50gを添加し、室温で5分間攪拌、懸濁させた後、濾過し、有機物を吸着した活性炭を分離したタンタル水溶液を得た。この多孔質吸着剤としては、活性炭(粉状)50gを、予め500mlの0.5N硝酸中、室温で5分間攪拌、懸濁させた後、濾過、純水で洗浄し、金属不純物を除去したものを使用した。
(第4工程)次いで第3工程で得たタンタル水溶液に適量の純水を添加し、タンタル濃度10g/lのタンタル水溶液を得た。このタンタル水溶液の液温は15℃であったが、この15℃のタンタル水溶液を攪拌しているところへ、60℃に加温した12重量%炭酸アンモニア水を徐々に添加した。
この中和操作は、まず、水酸化物の沈殿が生じる直前までこの炭酸アンモニウム水溶液を添加する初期中和を行った。初期中和は、予めタンタル水溶液の水酸化物沈澱開始に必要な炭酸アンモニウム水溶液の当量を滴定法等により調べておき、その上で沈澱開始当量よりわずかに少なめに炭酸アンモニウム水溶液をこのタンタル水溶液に添加し初期中和液を作成した。
つまり、水酸化物についての飽和溶液を作成した。
初期中和を行って得られたタンタルの水溶液に、塩基性水溶液として3重量%炭酸アンモニウム水溶液を添加した。この中和時のタンタル水溶液の温度は、加温して60℃に維持し、このタンタルの水溶液に、3重量%炭酸アンモニウム水溶液はpH9になるまで添加した。この場合、添加速度は、反応当量/時間で0.05eq/分となるようにした。
沈殿した水酸化タンタルを含む懸濁液を濾過し、懸濁液から分離した水酸化タンタルを純水で洗浄、濾過し、水酸化タンタルを得た。
上記第4工程で得られた水酸化タンタルの乾燥後の組成は、重量法、ICP、原子吸光光度法、液体クロマトグラフで分析したところ、
Ta 67.0重量%
F 0.10重量%
P 10重量ppm
Cu 1重量ppm未満
Mn 1重量ppm未満
Ni 1重量ppm未満
Nb 1重量ppm未満
水分 0.10重量%
であった。
またこの第4工程で得られた水酸化タンタルの乾燥後の粉体特性は、平均粒径が7.5μm、比表面積が71.7m/gであった。
(第5工程)次いで第4工程で得た水酸化タンタルを、100℃、24時間で温熱乾燥し、乾燥後、得られた乾燥水酸化タンタルを、ボールミルを使用して粉砕した。この後、加熱器で1000℃、5時間大気中で焼成して、酸化タンタルを得た。
上記第5工程で得られた酸化タンタルの組成は、重量法、原子吸光光度計、ICP、液体クロマトグラフで分析したところ、
Ta 99.9重量%
F 0.5重量ppm
P 9重量ppm
Cu 1重量ppm未満
Mn 1重量ppm未満
Ni 1重量ppm未満
Nb 1重量ppm未満
であった。
またこの第5工程で得られた酸化タンタルの粉体特性は、平均粒径が5.0μm、比表面積が4.5m/gであった。

Claims (3)

  1. Fの含有量が0.5重量ppm以下であり、かつ、Pの含有量が100重量ppm以下である酸化タンタルの製造方法であって、
    タンタル含有物をフッ化水素酸もしくはフッ化水素酸と他の無機酸の混酸で浸出後、固液分離し、タンタル含有水溶液を得る第1工程と、
    第1工程で得られた水溶液から正リン酸エステルの抽出剤を用いてタンタル錯塩として溶媒にタンタルを抽出し、得られる金属不純物と分離された抽出液を硫酸水溶液で洗浄した後、アンモニア水溶液で逆抽出してタンタル溶液を得る第2工程と、
    第2工程で得られたアンモニア水で抽出した抽出液に無機酸を添加する処理後、多孔質吸着剤を接触させ、その後固液分離し、有機分が除去されたタンタル溶液を得る第3工程と、
    第3工程で得られた溶液にアンモニア性塩基性水溶液を添加して水酸化タンタルを得る第4工程と、
    第4工程で得られた水酸化タンタルを焼成することで、酸化タンタルを得る第5工程を有することを特徴とする酸化タンタルの製造方法
  2. 前記第2工程の硫酸濃度が10〜12重量%であることを特徴とする請求項1に記載の酸化タンタルの製造方法。
  3. 前記第2工程で逆抽出に使用するアンモニア水のアンモニア濃度が1〜3重量%であることを特徴とする請求項1に記載の酸化タンタルの製造方法。
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