JP5137594B2 - 酸化タンタル - Google Patents

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本発明は、酸化タンタルに関し、特に、タンタル酸リチウムを製造する際の原料として好適な、焼結性に優れる酸化タンタルに関する。
酸化タンタルは、タンタル酸リチウム(LiTaO:以下、LTと略記する)の単結晶の原料、スパッタリングターゲットまたは蒸着用ペレットなどの薄膜形成材料、光学製品やファインセラミックなどの原料として広く用いられている。そのため、各種用途の原料として好適な粉体特性を有する酸化タンタルが要求されている。
例えば、LT単結晶の製造においては、酸化タンタルと炭酸リチウムとを用い、次のような工程を経てLT単結晶が形成される。まず、酸化タンタルと炭酸リチウムとを混合し、成型、焼成して、LiTaOの焼結体を作製する。そして、このLiTaOの焼結体を坩堝に投入し、溶融して結晶引き上げを行うことにより、LTの単結晶インゴットを製造する方法が知られている(特許文献1参照)。また、この製造方法における成型前に、酸化タンタルと炭酸リチウムとの混合物を、予め仮焼することによりLiTaO粉体を得た後、成型、焼成して、LiTaOの焼結体を作製する方法も好適な態様として知られている(特許文献1参照)。
このようなLT単結晶の製造においては、LiTaOの焼結体の密度が高いことが望まれる。その理由は、焼結体密度が高ければ、坩堝に投入できるLiTaOの焼結体量が多くなり、生産量が増加するからである。また、焼結体の密度が低い場合、生産性の効率化から、坩堝内に幾つもの焼結体を積み上げて溶融することが行われるが、このようにすると溶融の際に積み重ねた焼結体が倒れて、坩堝上部から不純物を取り込む場合がある。そのため、このような不純物の混入リスクを極力回避するため、高密度の焼結体を用いることが望まれている。
特開昭53−109900号公報
このような酸化タンタル製造方法としては、例えば、フッ化タンタル溶液にアンモニア溶液を添加することで水酸化タンタルを沈殿生成し、該水酸化タンタルを濾別採取した後洗浄し、得られた水酸化タンタルを焙焼する方法が知られている(特許文献2参照)。この製造方法によれば、粉体の輸送途中における振動による固化が生じにくく、圧縮成型性に優れた酸化タンタルを得ることが可能となる。
特開2004−51383号公報
上記した先行技術により得られた酸化タンタルは、各種用途に利用可能である。しかしながら、LT単結晶の原料として用いた場合、凝集粒子が小さいため、ある程度の焼結性が維持できるものの、見かけ密度が低くなり、取り扱いが難しく、その流動性もあまりよくない傾向がある。また、見かけ密度が低く、流動性が悪い酸化タンタルにより、単結晶用の焼結体を形成すると、混合時の生産性が悪くなる傾向がある。具体的には、混合の際に、玉状の凝集物を生成しやすく、仮焼、成型時の取り扱いが難しくなるのである。
本発明は、上記のような事情を背景になされたもので、好適な流動性を有しつつ、高密度の焼結体を形成可能な、酸化タンタルを提供することを目的とする。
本発明は、所定粒度分布を有する酸化タンタルにおいて、目開き500μm、425μm、355μm、300μm、250μm、150μm、75μm、45μmの8種類のふるいを用いて、酸化タンタルの乾式ふるい試験を行い、前記8種類の目開き値から構成される次の9区間の目開き範囲である、500μm超区間、500μm〜425μm区間、425μm〜355μm区間、355μm〜300μm区間、300μm〜250μm区間、250μm〜150μm区間、150μm〜75μm区間、75μm〜45μm区間、45μm未満区間における各区間の酸化タンタル残分を定量した際に、300μm超える4区間の酸化タンタル量が、全酸化タンタル量の3質量%以下であることを特徴とする。このような酸化タンタルであれば、好適な流動性を有しつつ、タンタル酸リチウム焼結体密度を大きくすることができる。
本発明の酸化タンタルは、8種類のふるいを使用して、ふるい分けを行っていき、その際のふるい上の酸化タンタル量、ふるい下の酸化タンタル量を測定することにより特定することができる。具体的には、JIS K 0069−1992化学製品のふるい分け試験方法(6.1 乾式ふるい分け試験方法)に準じて行うもので、使用するふるいは、JIS Z 8801−1に記載の直径200mmの試験用ふるいであって、目開きが500μm、425μm、355μm、300μm、250μm、150μm、75μm、45μmの8種類のふるいを用いる。ふるい操作としては、機械ふるい分けで行うもので、まず、目開きの大きいふるいが上段になように、各ふるいを受け皿の上に重ねる。そして、最上段のふるいに試料(酸化タンタル:試料量150g)を装入し、ふたをする。ふるいをふるい分け装置に装着後、振とう時間を60分間として、振とうふるい分けを行う。ふるい分けの終了後、ふるい分け装置からふるいを取り出し、各段のふるい上の質量を測定する。8種類の目開きのふるいにおいて、ふるい上の質量とは、各ふるいの上にふるい落とされずに残った酸化タンタルの質量である。また、目開き45μmふるいのふるい下の質量も測定する。そして、8種類の各ふるいにおけるふるい上の質量、及び、目開き45μmふるいのふるい下の質量の計量結果により、乾式ふるい試験に用いた全酸化タンタル量に対する9区間の目開き範囲における酸化タンタル量の比率を求めることで、本発明の酸化タンタルが特定される。この9区間の目開き範囲とは、500μm超区間、500μm〜425μm区間、425μm〜355μm区間、355μm〜300μm区間、300μm〜250μm区間、250μm〜150μm区間、150μm〜75μm区間、75μm〜45μm区間、45μm未満区間である。なお、本発明における酸化タンタルは、通常、強熱減量が0.5%以下と低く、水分をほとんど含んでいないため、乾式ふるい分け試験の前処理として行われる乾燥工程を省略することができる。
そして、本発明の酸化タンタルは、300μm〜250μm区間及び250μm〜150μm区間の酸化タンタル量の合計が、全酸化タンタル量の40質量%以上であることが好ましい。300μm〜250μm区間及び250μm〜150μm区間の酸化タンタル量が、全酸化タンタル量の40質量%未満であると、炭酸リチウムとの混合性が悪くなる傾向になる。
また、本発明の酸化タンタルは、250μm〜150μm区間の酸化タンタル量が、全酸化タンタル量の50質量%以上であることが好ましい。250μm〜150μm区間の酸化タンタル量が、全酸化タンタル量の50質量%未満であると、炭酸リチウムとの混合性が十分に行えなくなる傾向となる。
さらに、本発明の酸化タンタルは、75μm以下の2区間における酸化タンタル量の合計が、全酸化タンタル量の15質量%以下であることが好ましい。75μm以下の区間における酸化タンタル量が、全酸化タンタル量の15質量%を超えると、タンタル酸リチウム焼結体密度が小さくなる傾向がある。
本発明に係る酸化タンタルは、乾式ふるい分け試験により、その粒度分布が特定されるものであるが、乾式ふるい分け試験による粒度分布は、いわゆるレーザー回折法などの他の粒度分布測定法により得られる粒度分布とは異なる。例えば、レーザー回折・散乱法粒子径分布測定装置を使用して粒度分布を測定すると、その測定原理上、凝集された粒子は凝集粒子としてその粒度が測定されることになるが、乾式ふるい分け試験では、ふるい分けにより壊れてしまう程度の凝集粒子であると、その凝集粒子は崩れて小さくなる。つまり、レーザー回折・散乱法粒子径分布測定による場合、大きな凝集粒子としてその粒度が測定される酸化タンタルであっても、乾式ふるい分け試験では、凝集強度などによって、細かな粒径の粒子として測定されることになるのである。このことは、本発明の酸化タンタルにおいて、乾式ふるい分け試験により特定された所定の粒度分布を有することが、壊れやすい程度の凝集粒子が存在していることと、その凝集粒子の大きさの程度が非常に重要であることに関係している。
そしてさらに、本発明の酸化タンタルは、BET法による比表面積が2.0m/g以上であることが好ましい。比表面積が2.0m/g未満であると、炭酸リチウムとの反応性が低下する傾向となる。
本発明に係る酸化タンタルは、フッ化タンタル溶液にアンモニア溶液を添加することで水酸化タンタルを沈殿生成し、該水酸化タンタルを濾別採取した後洗浄し、得られた水酸化タンタルを焙焼することで酸化タンタルを得る製造方法において、焙焼後の酸化タンタルを目開き212〜300μmのふるいにより分級処理し、分級により粗大粒子が除去された酸化タンタルを混合撹拌処理することにより得ることができる。なお、焙焼後の酸化タンタルを、直接ふるいにより分級処理を行うと歩留りが低くなる場合があり、ふるいによる分級処理前に解砕処理を行うことが好ましい。使用する装置によっては、解砕処理と分級処理との両方を行うことができるものがあるので、そのような装置を使用してもよい。なお、フッ化タンタル溶液へのアンモニア溶液の添加時間は2時間以内で行うことが好ましく、1時間以下にすることが更に好ましい。添加時間が長すぎると得られる酸化タンタルが、乾式ふるい分け試験において微粒が多すぎるものになりやすいためである。また、工業的な大量生産を行う場合には工程操作の容易性から、添加時間を1分以上にすることが好ましく、3分以上にすることが更に好ましい。
本発明の製造方法では、目開き212〜300μmのふるいにより、一度分級処理を行った後に、ふるいを通過した酸化タンタルを混合撹拌処理することで、混合による凝集効果によって適度な凝集粒子が形成される。そのため、45μm未満の微細な酸化タンタル粒子はあまり多くなく、一方で粗大化された酸化タンタル粒子も低減された酸化タンタルを製造することができる。本発明の製造方法においては、得られる凝集粒子の大きさから、目開き250μmのふるいを使用することが最も好ましい。
本発明における混合撹拌処理とは、目開き212〜300μmのふるいによりふるい分けし、ふるい下の酸化タンタルを容器に投入し、容器を回転させることによって、重力と遠心力との作用により、酸化タンタルが交流落下を繰り返しながら、混合されるようにすることをいう。この混合撹拌処理は、容器を回転させて混合するタイプの装置を用いることができる。具体的には、V型混合機、ダブルコーン型(W型ともいう)混合機、或いは、樹脂ドラムやステンレス製密閉容器などを設置し、傾斜状態で回転させるドラムミキサーやタンブラーミキサーなどを用いることができる。この混合撹拌処理の条件は、混合時間を2分間から120分間とすることが好ましく、5分間から60分間とすることが更に好ましい。混合時間が短時間過ぎると、凝集効果が得られにくく、長時間すぎると凝集が進行しすぎてしまうからである。また、混合時の容器の回転数としては、5rpm〜120rpmが好ましく、10rpm〜120rpmがより好ましく、15rpm〜90rpmが更に好ましい。回転数が遅すぎると、凝集効果が得られにくく、一方早すぎると凝集が進行しすぎてしまうからである。
本発明の製造方法において、目開き212〜300μmのふるいによりふるい処理を行う酸化タンタルは、その製法に特に制限はないが、粉体特性として、BET法による比表面積が2.3m/g〜2.5m/gで、1000℃、2時間の強熱減量(LOI)が0.1%未満、フッ素含有量が1ppm未満のものを用いることが好ましい。このような酸化タンタルを原料として用いれば、容易に本発明の酸化タンタルを得ることができる。
以上説明したように、本発明によれば、好適な流動性を有し、適度な凝集粒子からなる酸化タンタルとなるため、単結晶製造に用いる際の焼結体を高密度に形成することができる。そのため、LT単結晶の生産性を向上することが可能となる。
本発明の最良の実施形態について、実施例及び比較例を参照しながら詳説する。
まず、原料として用いるフッ化タンタル溶液は、タンタル濃度が酸化タンタル換算で35g/Lのものを用いた。そして、当該フッ化タンタル溶液4000Lを槽内で攪拌しつつ、アンモニア溶液を添加し、水酸化タンタル粉を生成した。ここで用いたアンモニア溶液は、アンモニア濃度が25質量%のものを用いた。また、アンモニア溶液の添加量は、15L/minとし、pH9になるまで添加し、所定時間撹拌をして水酸化タンタルを沈殿生成した。なお、アンモニア溶液の添加時間は約16分間であった。
次に、生成させた水酸化タンタルは、加圧濾過して水酸化タンタルケーキを作製した。ここでの加圧濾過には、フィルタープレスを用いて濾過することで、水酸化タンタルケーキを得た。また、フィルタープレスにより濾別する際に、希釈したアンモニア溶液で洗浄し、その後純水にて洗浄した。
続いて、得られた水酸化タンタルケーキを塊のまま焙焼炉に投入し、1100℃で5時間焼成し、酸化タンタルを得た。
そして、焼成後の酸化タンタルは、目開き250μmのスクリーンを装着した解砕・ふるい分け装置(装置名:ターボスクリーナー:ターボ工業(株)社製)により、解砕処理及びふるい分け処理を行った。この目開き250μmのふるいによるふるい分け処理後、ふるい下の酸化タンタルをV型混合機(不二パウダル(株)社製)に投入して、混合撹拌処理を行った。この混合撹拌処理は、混合時間を10分間の条件で行った。
この実施例2の酸化タンタルは、上記実施例1の製造条件において、最終的な混合撹拌処理条件を混合時間15分間として行った。その他条件は、実施例1と同じとした。
この実施例3の酸化タンタルは、上記実施例1の製造条件において、最終的な混合撹拌処理条件を混合時間20分間として行った。その他条件は、実施例1と同じとした。
参考例4>
この参考例4の酸化タンタルは、上記実施例1の製造条件において、目開き212μmのスクリーンを使用して、目開き212μmのふるいによるふるい分け処理後、ふるい下の最終的な混合撹拌処理条件を混合時間15分間として行った。その他条件は、実施例1と同じとした。
参考例5>
この参考例5の酸化タンタルは、上記実施例1の製造条件において、目開き300μmのスクリーンを使用して、目開き300μmのふるいによるふるい分け処理後、ふるい下の最終的な混合撹拌処理条件を混合時間15分間として行った。その他条件は、実施例1と同じとした。
比較例1:
比較例1の酸化タンタルは、上記実施例1の製造条件において、ふるい分け処理を目開き500μmのふるいにて行い、最終的な混合撹拌処理を行わないものである。その他条件は、実施例1と同じとした。
比較例2:
この比較例2の酸化タンタルは、上記実施例1の製造条件において、ふるい分け処理を目開き355μmのふるいにて行ったものである。その他条件は、実施例1と同じとした。
以上のようにして得られた実施例1〜3、参考例4、参考例5、比較例1、2の各酸化タンタルについて、目開き500μm、425μm、355μm、300μm、250μm、150μm、75μm、45μmの8種類のふるいを用いて、酸化タンタルの乾式ふるい試験を順次行った。そして、次の9区間の目開き範囲である、500μm超区間、500μm〜425μm区間、425μm〜355μm区間、355μm〜300μm区間、300μm〜250μm区間、250μm〜150μm区間、150μm〜75μm区間、75μm〜45μm区間、45μm未満区間における各区間の酸化タンタル量を定量し、全酸化タンタル量に対する各区間の酸化タンタル比率(質量%)を測定した。その結果を表1に示す。
また、各酸化タンタルを用いて、LT単結晶用の焼結体を形成し、その焼結体密度を測定した。この焼結体は、次の製法により作製した。各条件で得られた酸化タンタル300gと炭酸リチウム50.25gとを容量1Lのポリ容器に投入し、ロッキングミル((株)セイワ技研社製:RM−05型)にポリ容器をセットし、回転数300rpmにて10分間混合した。その混合物を800℃、2時間の仮焼を行い、この仮焼混合物から20gを分取して成型体を形成した。成型条件は、内径25.0mmの型に、20gの仮焼混合物を入れて、圧力10.8MPaでプレスした。このようにして得られた円柱状の成型体を1250℃、2時間の焼結処理を行い、LT単結晶用の焼結体を作製した。また焼結体密度は、得られた焼結体質量を0.01g単位で測定し、焼結体の直径及び高さを測定し、焼結体体積を算出し、この焼結体質量と焼結体体積から測定した。焼結体の直径は、ノギスを用いて、3カ所の直径を測定して、その平均値を使用した。また、焼結体高さは、マイクロメーターにて測定した。
また、各酸化タンタルについて、静置見かけ密度(AD)とBET比表面積の測定を行った。なお、静置見かけ密度(AD)は、JIS K 5101に準拠して行った。
さらに、焼結体を形成する途中の、800℃、2時間の仮焼後の仮焼結混合物(粉末)に関しX線回折測定(X線分析装置株式会社リガク製:RAD−B)を行い、Taのピーク強度と、LiTaOのピーク強度との強度比を測定した。測定条件は、Cu−Kα線にて、管電圧を35kV、管電流20mA、測定範囲を2θで20〜50°の範囲とし、サンプリング幅を0.04°、走査速度は4°/minとして測定した。Taのピークは22.9°±0.3°、LiTaOのピークは23.7°±0.3°に出現したもので、ピーク強度比は、Ta強度値/LiTaO強度値により算出した。表1にそのピーク強度比を示す。
Figure 0005137594
表1に示すように、実施例1〜3、参考例4、参考例5の酸化タンタルでは、焼結体密度がすべて5g/cmを超えるものとなり、比較例に比べ焼結体の成型能が非常に優れていることが判った。一方、比較例1のように、目開きの500μmのふるいによるふるい分け処理を行っただけの酸化タンタルでは、粗大な粒子も多く含まれており、焼結体密度も4.5g/cm以下のものとなった。そして、比較例2の場合では、混合撹拌処理を行ったとしても、目開きが300μmより大きな355μmでふるい分け処理を行うと、実施例1〜3、参考例4、参考例5の粒度分布に近い粉体となっていたが300μm区間を超える粒子が多くなったため、焼結体密度も4.5g/cm以下のものとなった。また、実施例1〜3、参考例4、参考例5のピーク強度比は、比較例1のものより低い値となっていた。これは、本実施例の酸化タンタルの方が、炭酸リチウムと十分に混合がされ、その反応性が高くなっていることを示している。

Claims (4)

  1. 所定粒度分布を有する酸化タンタルにおいて、
    目開き500μm、425μm、355μm、300μm、250μm、150μm、75μm、45μmの8種類のふるいを用いて、酸化タンタルの乾式ふるい試験を行い、前記8種類の目開き値から構成される次の9区間の目開き範囲である、
    500μm超区間、
    500μm〜425μm区間、
    425μm〜355μm区間、
    355μm〜300μm区間、
    300μm〜250μm区間、
    250μm〜150μm区間、
    150μm〜75μm区間、
    75μm〜45μm区間、
    45μm未満区間における各区間の酸化タンタル量を、各ふるいのふるい上の酸化タンタル量及び、目開き45μmふるいのふるい下の酸化タンタル量を定量した際に、
    300μmを超える4区間の酸化タンタル量の合計が、全酸化タンタル量の3質量%以下であり、
    300μm〜250μm区間及び250μm〜150μm区間の酸化タンタル量の合計が、全酸化タンタル量の40質量%以上であり、
    75μm以下の2区間における酸化タンタル量の合計が、全酸化タンタル量の15質量%以下9.4質量%以上であることを特徴とする酸化タンタル。
  2. 250μm〜150μm区間の酸化タンタル量が、全酸化タンタル量の50質量%以上である請求項1に記載の酸化タンタル。
  3. BET法による比表面積が2.0m/g以上である請求項1または請求項2に記載の酸化タンタル。
  4. フッ化タンタル溶液にアンモニア溶液を添加することで水酸化タンタルを沈殿生成し、該水酸化タンタルを濾別採取した後洗浄し、得られた水酸化タンタルを焙焼することで酸化タンタルを得る、請求項1〜請求項3いずれかに記載の酸化タンタルの製造方法において、
    焙焼後の酸化タンタルを目開き212〜300μmのふるいにより分級処理し、分級後の酸化タンタルを混合撹拌処理することを特徴とする酸化タンタルの製造方法。
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