JPH0610088B2 - 酸化タンタル微粒子の製造方法 - Google Patents

酸化タンタル微粒子の製造方法

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JPH0610088B2
JPH0610088B2 JP23259385A JP23259385A JPH0610088B2 JP H0610088 B2 JPH0610088 B2 JP H0610088B2 JP 23259385 A JP23259385 A JP 23259385A JP 23259385 A JP23259385 A JP 23259385A JP H0610088 B2 JPH0610088 B2 JP H0610088B2
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TOKYO KOGYO DAIGAKUCHO
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、酸化タンタル微粒子の製造方法に関し、特
に、真球度が高く粒径分布の狭い酸化タンタル微粒子の
製造方法に関する。
〔従来の技術〕
近年、金属酸化物微粒子の製造方法として、金属アルコ
キシドの加水分解反応を制御することにより微粒子を製
造する方法が、(a)アルコキシドが常温で容易に加水分
解して酸化物(通常、水和物の状態)を生成すること、
(b)加水分解の条件を比較的制御し易いこと、(c)純度の
高い原料アルコキシドを得やすいこと、(d)不純物や陰
イオン等が生成物に混入するおそれがないこと、などの
利点を有するため注目され、酸化ケイ素(SiO2)および酸
化チタン(TiO2)に関してかかる方法による製造の試みが
行われている。
しかしながら酸化タンタル粒子に関しては、上記のタン
タルアルコキシドの加水分解を利用する製法を含め、単
分散性の高い球形でサブミクロンオーダーの微粒子の製
法は、従来まったく知られていない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、単分散性の高い球形でサブミクロンオ
ーダーの酸化タンタル微粒子の製法が従来確立されてい
ない問題に鑑み、かかる製法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、前記の問題点を解決する手段として、タンタ
ルアルコキシドのアルコール溶液に水のアルコール溶液
を添加し、タンタルアルコキシドの加水分解反応により
酸化タンタル微粒子を製造する方法であって、 反応開始時における反応溶液中のタンタルアルコキシド
の濃度を0.2mo以下に、水の量をタンタルアルコキシ
ドの加水分解に要する当量の0.7〜1.3倍量に制御し、 水のアルコール溶液を添加した直後に反応溶液全量の0.
5倍量以上のアルコールを添加し、 次いで反応溶液を撹拌し、酸化タンタル微粒子を生成、
成長させることからなる酸化タンタル微粒子の製造方法
を提供するものである。
本発明によると、生成した酸化タンタル微粒子同士の凝
集が効果的に防止される一方、それらの粒子成長が良好
に促進される結果、真球度が極めて高く、粒径分布の狭
いタンタル酸化物微粒子が得られる。
なお、ここで得られる酸化タンタルは一般に水和物であ
るが、本明細書では、単に「酸化タンタル」と称する。
本発明において用いられるタンタルアルコキシドとして
は、例えば、タンタルメトキシド、タンタルエトキシ
ド、タンタルプロポキシド、タンタルブトキシド等が挙
げられる。
本発明の方法では、原料であるタンタルアルコキシドお
よび水のアルコール溶液が使用される。ここで用いられ
るアルコールは、タンタルアルコキシドおよび水の良溶
媒であり、具体例としては、メタノール、エタノール、
プロパノール等を挙げることができる。
タンタルアルコキシドのアルコール溶液に水のアルコー
ル溶液を添加して加水分解反応を開始させるが、この反
応開始時における反応溶液中のタンタルアルコキシドの
濃度を0。2mol/以下、好ましくは0.08〜0.2mol/、
特に好ましくは約0.1mol/に制御するとともに、反応
溶液中の水の量を、加水分解反応に必要な当量(化学量
論量)の0.7〜1.3倍量、好ましくは当量の0.9〜1.1倍
量、特に好ましくはほぼ当量に制御する必要がある。反
応開始時における反応溶液中のタンタルアルコキシドの
濃度が0.2mol/を超えると、得られる酸化タンタル微
粒子の粒度分布が広くなり易い。また、水の量が多過ぎ
ると、得られる粒子の粒径の均一性が低下し、粒径分布
が広がる。また、水の量が少な過ぎると酸化タンタルの
コロイド粒子の析出に時間がかかり好ましくない。
例えば、タンタルペンタアルコキシドを原料として用い
る場合、加水分解反応は、下記反応式: Ta(OR)5+5H2O→Ta(OH)5+5ROH (但し、Rはアルキル基) に従うと考えられ、この場合タンタルアルコキシド1mol
に対する水の反応当量は5molであるから、本発明による
と水は3.5〜6.5molの範囲の量で添加される。
反応開始時の反応溶液中のタンタルアルコキシドの濃度
および水の量の制御は、タンタルアルコキシドのアルコ
ール溶液の濃度および量、並びに添加される水のアルコ
ール溶液の濃度および量を調節することで、容易に行な
うことができる。
上述のように水のアルコール溶液を添加した直後にアル
コールを添加し反応溶液を希釈する。水のアルコール溶
液の添加およびアルコールの添加は、一般に反応溶液の
撹拌下、室温で行なうが、アルコールの添加は水のアル
コール溶液の添加直後、すなわち、水のアルコール溶液
の添加後数十秒以内に行なう必要がある。アルコールの
添加が遅れると、生成した酸化タンタル微粒子間の凝集
が起り易くなり、真球状に形状が揃った微粒子を得るこ
とは困難である。
したがって、アルコールを添加するまでの時間を精密に
制御することによって核の生成数を制御し、それらの核
だけを成長させることによって任意の粒径の酸化タンタ
ル粒子を製造することが可能である。
アルコールの添加量は、溶液全体の0.5倍量以上、好ま
しくは0.8〜1.5倍量であることが必要である。このアル
コールの添加によって後続の酸化タンタルの核生成およ
び生成した微粒子同士の凝集が抑制され、得られる粒子
は真球状に形状が揃い、かつ比較的粒径分布の狭いもの
となる。アルコールの添加量が0.5倍量未満であると、
得られる粒子の凝集を十分に抑制できず、また多分散性
の高いものとなる。なお、このアルコール添加量が多過
ぎると、反応溶液中のTa(OH)5の濃度が低くなることに
よって酸化タンタルの収率が低下したり、粒成長に要す
る時間が長くなる、など製造上の不利が生じる。なお、
添加するアルコールは、溶液を稀釈するためのものであ
り、上記加水分解に関して例示のものを用いることがで
きるが、加水分解時に用いたアルコールと異なるもので
も差し支えない。
前記アルコールの添加後、溶液を撹拌しながら、反応を
行なわせる。加水分解反応の進行により酸化タンタルコ
ロイドが生成し、反応溶液が白濁する。その後必要に応
じた時間反応を進行せしめることにより酸化タンタル粒
子を所望の粒径に成長させる。通常、アルコール添加後
20〜40分程度の撹拌により1.0〜1.5μm程度の粒径
を有する酸化タンタル微粒子を得ることができる。
次いで所望の粒径に成長した酸化タンタル微粒子を遠心
分離によって回収し、これを適当な溶媒を用いて分散処
理して乾燥することにより酸化タンタル微粒子を得るこ
とができる。
〔実施例〕
濃度0.125mol/でタンタルペンタエトキシドTa(OC
2H5)5を含むn−ブタノール−エタノール混合溶液40m
に、濃度2.5mol/で水を含むn−ブタノール−エタ
ノール混合溶液10mを撹拌下室温で添加し、その3
0秒後にn−ブタノール50mを添加し、超音波分散
機(29kHz)による反応溶液の撹拌を続けた。約30
分後、反応溶液の白濁化が観測され、合計90分間の撹
拌を行なった後、生成した酸化タンタル微粒子を遠心分
離機により固液分離し、60℃で乾燥させた。
得られた酸化タンタル微粒子について以下の測定を行な
った。
得られた酸化タンタル微粒子は、第1図に示す走査型電
子顕微鏡写真から、真球状に形状が揃った微粒子で、粒
径分布が極めて狭いものであることが分かった。
さらにまた、得られた微粒子粉末は非晶質に特有のブロ
ードなX線回折図形を示した。これを示差熱天秤(DTA-T
G)で分析した結果、200℃までに水和水の脱離を示す
吸熱が起こり、740℃付近で結晶化に伴なう発熱ピー
クが観測された。
〔発明の効果〕
本発明によれば、真球度が極めて高く、粒径分布が比較
的狭い酸化タンタル微粒子を得ることができる。この酸
化タンタルは、非晶質の水和物であるが、加熱により水
和水を除くことができ、740℃程度まで加熱すれば結
晶化する。本発明による酸化タンタル粉末は、粒径が比
較的揃った真球状微粒子であるため、焼結セラミックス
の原料粉末としても好適である。また、エレクトロニク
ス材料、顔料、塗料、化粧品、宝石等、種々の用途への
適用も期待される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例により得られた酸化タンタル微
粒子の走査型電子顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 御手洗 征明 千葉県鎌ヶ谷市初富448―189

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タンタルアルコキシドのアルコール溶液に
    水のアルコール溶液を添加し、タンタルアルコキシドの
    加水分解反応により酸化タンタル微粒子を製造する方法
    であって、 反応開始時における反応溶液中のタンタルアルコキシド
    の濃度を0.2mo以下に、水の量をタンタルアルコキシ
    ドの加水分解に要する当量の0.7〜1.3倍量に制御し、 水のアルコール溶液を添加した直後に反応溶液全量の0.
    5倍量以上のアルコールを添加し、 次いで反応溶液を撹拌し、酸化タンタル微粒子を生成、
    成長させることからなる酸化タンタル微粒子の製造方
    法。
JP23259385A 1985-10-18 1985-10-18 酸化タンタル微粒子の製造方法 Expired - Lifetime JPH0610088B2 (ja)

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JP4949960B2 (ja) * 2007-07-27 2012-06-13 Dowaホールディングス株式会社 酸化タンタルの製造方法

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