JP4947973B2 - レーザ加工装置とその加工方法及びデブリ回収機構とその回収方法 - Google Patents

レーザ加工装置とその加工方法及びデブリ回収機構とその回収方法 Download PDF

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Description

本発明は、FPD(フラットパネルディスプレイ)等の多層薄膜上の透明電極に利用される透明導電膜をパターン加工するレーザ加工装置やレーザ加工方法に係わり、特に、加工対象物の表面にレーザ光を照射して、アブレーション、熱溶融あるいはそれらの複合作用によるレーザ加工時に発生する加工飛散物(デブリ:debris)を除去・回収するためのレーザ加工装置とその加工方法及びデブリ回収機構とその回収方法に関するものである。
透明導電膜は、現在、フラットディスプレイなどの多層膜基板や太陽電池などの透明電極として採用されている。また、将来の表示デバイスとして開発が進められている電子ペーパーの分野でも透明電極として広く採用されていて、その用途は拡大している。そして、ディスプレイの高精細化、低コスト化の競争は、近年より激しくなってきており、製造現場でもより高品質、高生産性の透明導電膜が要求されている。
この様な透明導電膜は、通常、フォトリソグラフィー法によって、所望の形状にパターンニングされる。例えばガラス、プラスチック、シリコンウェハ等の基板上に、ITO(Indium Tin Oxides)膜、又はZnO(酸化亜鉛)膜等からなる透明導電膜を真空成膜し、その上にレジスト層を形成して、所定パターンを有するフォトマスクを通して光を照射しレジスト層を感光する。そして、現像、ポストベークすることでフォトマスクパターンをレジスト層に転写し、ウエットエッチングにて透明導電膜のレジストで被覆されていない部分を除去し、最後に残留レジスト層を除去することで所望の透明導電膜のパターンを得ている。
然し、上述のフォトリソグラフィー工程は、コータディベローッパーなどの大型の装置が必要となり、設備投資及びフットプリントの面から問題となる。また、現像液などの薬液を大量に使用するため、環境保全の面でも問題となる。そこで、フォトリソグラフィー工程を省略し製造工程を簡略化するのに、レーザ光を用いて直接、透明導電膜を加工する技術が特許文献1で開示されている。
特許文献1に開示のレーザを用いた加工では、レーザ光の照射を受けた加工対象物の表面より飛散物が加工領域周辺に付着する。これを一般にデブリと呼んでいる。この様なデブリが基板に付着すると、所望の加工品質、加工精度を得られないこともある。このデブリの低減方法として、
(イ) デブリの発生そのものを抑制する方法。
(ロ) 基板上へのデブリの堆積後にこのデブリを除去する方法。
(ハ) デブリ自体の堆積を少なくする方法などが知られている。
上記(イ)項のデブリの発生量を低減するために、加工対象物へのレーザ光の照射とともにアシストガスを吹き付けることが有効であることが知られている。レーザ加工ヘッドに内側ノズルと、その外周面を取り囲むように外側ノズルを配置して、内側ノズルから加工領域に向けてアシストガスを噴出し、噴出したアシストガスを外側ノズルで吸引してデブリを排出する手法(以下、手法1と言う)が特許文献2に開示されている。そして、デブリの発生そのものを制御する方法としては、所定の雰囲気ガスによって分解、あるいは再付着を防止する方法や、真空度10Pa(10−2Torr)程度の減圧下で加工対象物を加工することで、加工対象物上に体積するデブリの付着量を大幅に減少できることも知られている。
また、上記(ロ)項の加工対象物上に堆積後のデブリを除去する方法として、加工対象物に向けてレーザ光を出力するレーザ加工ヘッドとその加工対象物側に装着されたノズルとを備え、レーザ加工ヘッドから出力されたレーザ光を、アシストガスとともにノズルのガス導入路を通して加工対象物に照射し、ノズルのガス導入路の外周側に設けられた環状のガス吸引孔より加工対象物付近に生じたデブリをアシストガスとともに吸引するレーザ加工方法(以下手法2と言う)が特許文献3に開示されている。
更に、上記(ハ)項のようにデブリの堆積を少なくする方法として、加工領域近傍の表面に気体を噴出する流体送出装置を設け、反対側に流体を吸引する吸引ダクトを設置して加工飛散物やデブリを加工領域から吹き去り、気体を噴出すると同時にこれを吸引して除去する手法(以下、手法3と言う)が特許文献4に開示されている。
上述の特許文献4に開示の構成について、図8を参照して説明する。図8に示すものは、複数の加工機による一連の加工工程を経ることでガラス基板4に各種の成膜処理とパターニングを施して所定の製品を製造する製造工程の一部に設置したガラス基板4に製造番号を刻印するレーザ加工装置である。このレーザ加工装置は、載置されたガラス基板4の平面に平行な2方向に移動して製造番号を刻印する刻印領域の位置決めを行う加工テーブル7と、載置したガラス基板4の品種に対応した製造番号を刻印領域8に刻印するレーザ照射装置2と、加工テーブル7に載置したガラス基板4の刻印領域8に流体を噴射するブローノズル12を有する流体送出装置11と、刻印領域8の流体を吸引する吸引ダクト9を有する排気装置10を備える。レーザ制御装置1からのレーザ照射装置2の対物レンズ5を介して出射されたレーザ光3によりガラス基板4の加工を行なう際、刻印領域8のブラックマトリックス6にレーザ光3を照射することにより、発生する加工飛散物(異物、デブリ)13を除去している。
しかしながら、手法1のように内側ノズルから加工領域にアシストガスを吹き付けても、デブリは拡散して再付着してしまい、外側ノズルの吸引力を強くしても十分に除去することはできない。また、手法2のように雰囲気流体を環状のガス吸引孔により吸引しても、四方八方に拡散するデブリを全て回収する事はできない課題を有していた。同様に、手法3のように加工領域近傍の表面でデブリを吹き去って、吸引、排出しようとしても全てのデブリを吸引することができず、残留したデブリは流れに沿って散布されたのと同じ結果になってしまう。この場合たとえ吸引力を上昇させてもデブリを除去、回収することは困難であった。
特開2004−153171号公報 特開平9−192870号公報 特開2004−337947号公報 特開平10−99978号公報
本発明は上述の課題を解決するためになされたものであり、レーザ光を加工対象物に照射してパターン加工する際に加工対象物から発生する加工飛散物を効率よく除去し、加工対象物に付着するデブリを削減することを目的とする。
本発明は、レーザ光を利用して基板上の多層膜上に形成される透明導電膜のパターン加工を行なう際に、透明導電膜のレーザ照射部近傍に気体を流入させることで渦気流を発生させる渦発生機構を有するデブリ回収手段を用い、このデブリ回収手段を基板に近接させ、レーザ照射により発生した基板上に堆積する前及び堆積した後の加工飛散物を、上記渦気流に巻き込んでレーザ照射部近傍の気体とともに回収して外部に排気する構成としたことを特徴とする。
上記構成によれば、レーザ照射により発生した加工飛散物をレーザ照射部近傍の気体とともに渦気流に巻き込んで回収するので、加工飛散物が渦気流によりレーザ光の照射エリア中心付近に集められ、周囲への飛散を抑制しつつ加工飛散物を効率よく回収できる。
また上述の発明において、上記デブリ回収手段は、レーザ光の光路であるとともに排気孔と通じる渦気流の流路である透過孔を備えた渦気流排気部と、基板と対向配置される渦形成部からなる。この渦形成部は、渦気流の回転方向に対応するとともに上記透過孔と連通する放射状の渦形成用溝が、当該渦形成部の基板との対向面に形成された渦形成用プレートを有し、この渦形成プレートの渦形成用溝に対し気体を導入して、渦形成用溝を流れて渦気流を形成する気体を、渦気流排気部の透過孔を介して排気孔より外部に排気する構成とする。
上記構成によれば、渦形成部の加工対象基板との対向面に、渦気流の回転方向に対応するとともに透過孔と連通する放射状の渦形成用溝を形成したので、この渦形成部に導入された気体が渦形成用溝に沿って流れ、それによって渦気流が発生する。そして、加工飛散物をその渦気流に巻き込み透過孔を経由して上方へ排気するので、加工飛散物がレーザ光の照射エリア中心付近に集められ、周囲への飛散を抑制しつつ加工飛散物を効率よく回収できる。
また上述の発明において、上記渦形成用プレートの基板との対向面の外周側に上記渦形成用溝と連通する環状の溝を設け、該環状の溝に形成した気体供給孔から気体を導入して渦形成用溝に該気体を供給し、環状の溝内に渦気流の回転方向と同じ気流を発生させる構成とする。
上記構成によれば、渦形成用プレートに気体を流入する前段部分として、渦形成用プレートの外周側に環状の溝を設け、その環状の溝に気体を導入することにより、導入された気体が整流され、かつ渦の回転方向に合わせた気流が作られ、その気流を渦形成用溝に供給することで、乱れの少ない渦が形成される。
また上述の発明において、上記環状の溝に形成された気体供給孔に気体を導入する気体導入部を備え、該気体導入部は、上記渦形成用溝の配置と対応付けられ、上記透過孔の中心と環状の溝の気体供給孔を結ぶ直線に対し発生すべき渦気流の回転方向の風上側に傾斜して設置された構成とする。
上記構成によれば、渦形成用プレートの外周側に設けられた環状の溝に対して、気体供給孔から渦形成用溝の配置、つまり渦形成用溝の向きに応じた所定角度で気体が導入され、環状の溝内において、渦形成用溝の向きに対応した方向の整流化された環状の流れを発生させることができる。
また上述の発明において、上記渦形成用プレートに形成された渦形成用溝における環状の溝側の溝幅を同透過孔側の溝幅に対して所定の比で大きく構成する。
上記構成によれば、渦形成用溝の溝幅に開口比を設けることにより渦形成用溝から排出される気体の流速を加速させることができ、該気体を渦形成用プレートの中心部分に集めて、加工飛散物を渦気流に巻き込みやすくすることができる。
また上述の発明において、上記渦気流排気部の透過孔と上記渦形成用プレートの渦形成用溝との間に環状気流を形成する空間が設けられてなる構成とする。
上記構成によれば、一定の空間内で気流を生じさせることができ、乱れの少ない渦が形成される。
また上述の発明において、上記環状気流を生成する空間と繋がる上記透過孔の開口部付近の壁面に曲面形状又はテーパー形状が形成されてなる構成とする。
上記構成によれば、渦形成用プレートの開口部の空気抵抗が減るので、デブリをスムーズに排出することができる。
本発明のデブリ回収機構及びその回収方法によれば、加工対象物上の透明導電膜をパターン加工する際に発生する加工飛散物を、効率よく回収することができる。
したがって、このデブリ回収機構及びその回収方法を利用したレーザ加工装置及びレーザ加工方法によれば、レーザ光を照射した際に加工対象物から発生する加工飛散物が効率よく除去されるので、加工対象物に付着するデブリを削減することができ、パターン加工の精度、品質を向上させることができる。
以下、本発明の一形態例を図1乃至図7によって説明する。図1は本発明のレーザ加工装置の一形態例を示す全体的構成図、図2は本発明のレーザ加工装置に用いるデブリ回収機構の斜視図、図3は本発明のレーザ加工装置に用いるデブリ回収機構のベース部分の底面図、図4は本発明のレーザ加工装置に用いるデブリ回収機構の渦巻発生方法を説明するためのベース部分の底面図、図5は本発明のレーザ加工装置に用いるデブリ回収装置の同心円状溝による同心円状気流の発生方法を説明するための平面図、図6は本発明のレーザ加工装置に用いるデブリ回収装置の渦形成プレートの平面図、図7は図6のA−A断面矢視図である。
本発明は、加工対象物であるガラス基板に形成した多層膜上に透明導電膜を形成する際に透明導電膜の表面にレーザ光を照射して、アブレーション、熱溶融あるいはそれらの複合作用によるレーザ加工時に発生する加工飛散物(デブリ:debris)を除去・回収するレーザ加工装置及びレーザ加工方法並びにデブリ回収機構とその回収方法を提供するものである。以下の説明において、レーザ加工時に発生した堆積前及び堆積後の加工飛散物を総称してデブリという。
本発明に用いるレーザ加工装置は、レーザ光源と、レーザ光源から出射されるレーザ光を加工対象物の加工面に所定パターンで光学的に投影する光学系とを有し、加工対象物上の透明導電膜にごく近接して排気孔が開けられたデブリ回収機構を設置し、そのデブリ回収機構の一面からレーザ光を照射して、透明導電膜のレーザ光照射面近傍の気体雰囲気をデブリ回収機構の排気孔より排気する構成となっている。本発明のレーザ加工装置を用いてレーザ光を照射した場合、簡単な構成で透明導電膜のレーザ光照射面を減圧雰囲気にできるので、レーザ光照射時の透明導電膜がその下層の樹脂層等より離脱する際の昇華圧が高くなり、加工に要する照射エネルギーを低減できる。また、レーザ光の照射によって樹脂層より離脱したデブリを含む加工領域近傍の表面に噴出する気体を、デブリ回収機構の排気孔を通して効率よく除去することができる。
以下、本発明のレーザ加工装置の一形態例について図1を参照して説明する。図1は本発明の概略的レーザ光学系とデブリ回収装置を示すもので、図1において、図8との対応部分には、同一符号を付して説明する。
図1に示すレーザ加工装置20において、1はレーザ光源を有するレーザ制御装置であり、レーザ制御装置1のレーザ光源から出射されたレーザ光3はビーム整形器14を介して所定形状寸法に整形された後に、マスク又は可変アパーチャ15で所定のパターニング形状となる。所定のパターニング形状とされたレーザ光3は投影レンズ16を透過し、デブリ回収手段22の上部透過窓19と透過孔21を介して透明導電膜27に照射される。
即ち、レーザ光3は、ステージ18上に載置された加工対象物である、ガラス基板4の表面に形成した多層膜上の透明導電膜27をパターニングする際に発生するデブリ13を回収する機構を備えたデブリ回収手段22に照射される。そして、デブリ回収手段22の筐体23の上部に形成した上部透過窓19及び筐体23の底部に形成した透過孔21を介して、基板4の表面に形成されている透明導電膜27に照射される。デブリ回収手段22の筐体23には排気ポンプ24と、気流導入部25a〜25dを構成する4個のパイプが突設されている。なお、図1においては、基板4に積層された多層膜のうち透明導電膜27のみを表現しているが図1の例に限るものではなく、多層膜はその他樹脂層や金属層などを含んでいてもよいことは勿論である。
レーザ制御装置1のレーザ光源には、例えば、エキシマレーザを用いる。エキシマレーザには、レーザ媒質の異なる複数の種類が存在し、波長の長い方からXeF(351nm)、XeCl(308nm)、KrF(248nm)、ArF(193nm)、F(157nm)が存在する。ただし、レーザはエキシマレーザに限ることはなく、固体レーザやCOレーザ等であっても構わない。
ビーム整形器14は、レーザ光源からのレーザ光3を整形するとともに、ビーム強度の均一化を行い出力する。マスク又は可変アパーチャ15は所定のパターン形状を有し、ビーム整形器14で整形されたレーザ光3を通過させて所定パターンのビームに加工する。このマスク又は可変アパーチャ15は、例えば金属材料で形成された穴明きマスク、透明なガラス材料や金属薄膜で形成されたフォトマスク、誘電体材料で形成された誘電体マスク等が用いられる。投影レンズ16は、マスク又は可変アパーチャ15のパターンを通過したレーザ光3を、所定倍率でステージ18上の加工対象物である基板4の加工面に投影するものである。
ステージ18は、投影レンズ16から投影されるレーザ光3が基板4の加工面に合焦するように配置されている。このステージ18は、レーザ光3が加工対象物である基板4の加工面上を走査可能なように、レーザ光3の光軸に垂直な平面に沿って移動位置決めが可能なX−Yステージ或いは3軸ステージ等の構成となっている。
図2にデブリ回収機構を有するデブリ回収手段22の斜視図を示す。デブリ回収手段22の筐体23は加工対象物と対向配置される略円盤状の渦形成用基盤23aと、この渦形成用基盤23aの略中心位置に立設した円筒状の気体導出部23bと、この気体導出部23b上に載置された略立方体形状のチャンバー23cより構成され、これ等はアルミニウ又はステンレスなどで作製されている。渦形成用基盤23aは渦形成部として、また気体導出部23bとチャンバー23cは渦気流排気部として機能する。
チャンバー23cの上部には、例えばKrFレーザの場合は石英、ArFレーザの場合はフッ化カルシウムで作られた、レーザ光3が透過する上部透過窓19が形成されると共に、チャンバー23cの一側板には排気孔32が穿たれている。この排気孔32に図示しない排気用ダクトが嵌入されて、図1に示されている排気ポンプ24を用いて、回収したデブリ13を矢印A方向に排気する。
また、チャンバー23cの他の側面にはデブリ回収手段22を浮上させる為の気体を導入する気体導入部27a、27bが形成されている。そして、チャンバー23cの下部の気体導出部23b及び渦形成用基盤23aには渦形成機構が設置されており、デブリ13を渦形成用基盤23aの中心に矢印Bのように渦巻き状に集めて回収する。図2に示すように、渦形成用基盤23aの円周を4等分した各位置には気体導入部25a、25b、25c、25dが配設されており、この気体導入部25a,25b,25c,25dに対してそれぞれ矢印C1、C2、C3、C4の方向から気体が供給されて、渦形成用基盤23a内に気体が導入される。
上記気体導入部から導入される気体は所謂アシストガスであり、CDA(クリーンドライエアー)の他、ヘリウムやネオン等の不活性ガス、窒素などが挙げられる。このように渦形成用基盤23a内のレーザ光照射面近傍にアシストガスを供給すると、デブリの発生を抑制することができる。
図3にデブリ回収手段22の筐体23を構成する略円盤状の渦形成用基盤23aの下面に形成した渦形成機構を示す。図3は、渦形成用基盤23aを下側から見た図である。渦形成用基盤23aの円盤の中心にはレーザ光3が透過するための透過孔21が形成されている。また、この透過孔21の周りには図6に示す渦を形成する渦形成用プレート38が同心的に配置されている。
この渦形成用プレート38は、図6、図7に示すように、略円盤状に形成されたアルミニウム等の金属の中心部に、透過孔21と同じ径の内径38aが穿たれている。さらに、内径38aを囲むように、即ち透過孔21と渦形成用溝35との間に略六角形状溝(もしく略円形状溝)の渦形成スペース36が形成される。この渦形成スペース36は後に図4を参照して説明するように渦気流(環状気流)を形成する空間として機能し、各渦形成用溝35から渦形成スペース36に供給された気体が渦形成用プレート38の壁面(図7参照)に衝突し、衝突した気体が渦形成用プレート38の壁面に沿って流れることにより環状の気流が生じる。この環状の気流を図1に示した排気ポンプ24で上方へ吸引することで乱れの少ない渦が形成される。
上述の渦形成スペース36の六角形状の各辺に沿うように内周側から外周側にかけて溝幅W2(図6参照)を持つ6個の放射状溝38bが形成されている。この放射状溝38bはそれぞれレーザ光3の照射によって生ずるデブリ13を高速で中心の内径38aに集めるための渦形成用溝35として機能する。
この渦形成用溝35は、渦形成用プレート38の基板4との対向面において、後述する透過孔21と同心円の同心円状溝37と当該渦形成用溝35の中心軸との接続点に引いた接線に対して所定の角度φ1を有し、かつ渦形成スペース36を介して透過孔21と連通する。角度φ1の大きさは、同心円状溝37を流れる気体の向き(渦気流の回転方向)によって決定される。例えば図3において気体が同心円状溝37を反時計回り方向に流れる場合、渦形成用溝35と接線とが成す角度φ1は風下側に位置し、このときの角度φ1が鋭角となるように渦形成用溝35を形成する。一方、風上側の渦形成用溝35と接線とが成す角度(180−φ1)は、鈍角となる。
図6に示す渦形成用溝35を構成する放射状溝38bについては、加工面より飛散するデブリ13を急速に渦形成スペース36に集めるため、渦形成スペース36側の気体を排出する排出部38fの溝幅W1に対し円盤の外周側の気体を供給する供給部38eの溝幅W2を大きくして所定比率の開口比とする。例えば、排出部38f付近の溝幅W1と供給部38e付近の溝幅W2との比を、W1:W2=1:1.5〜2.5の開口比に選択することが好ましい。このように、渦形成用プレート38に設けた渦形成用溝35の排出部側と供給部側に適切な開口比を与えることにより、整流化された気体を同心円状溝37から渦形成用プレート38へ入れた際に、渦形成スペース36へ流入する気体の流速を向上させ、渦にデブリ13を巻き込み易くすることができる。
さらに、渦形成用プレート38の中央の渦形成スペース36に集まったデブリ13を効率良く回収するため、透過孔21の開口部付近の内径38a、即ち透過孔21が渦形成スペース36と繋がる壁面部分に、図7に示すようなR形状(曲線部)又はテーパー形状38dを形成する。このようにすることにより、渦形成用プレート38の開口部の空気抵抗が減るので、デブリをスムーズに排出することができる。
ところで、渦形成用プレート38の内周側に設けた渦形成スペース36が広すぎると渦の形成が起こらない。乱れの少ない渦気流つまり渦形成スペース36にて適切な環状気流を発生させるためには、渦形成スペース36の直径R2を、少なくとも透過孔21の直径R1の約1.5倍以内とするのが適当であることを確かめた。この渦形成スペース36は、例えば渦形成用プレート38の略三角形状に残された凸状部の外周近傍に穿ったビス孔(図示略)を介して、渦形成用基盤23aの透過孔21と同心的に取り付けられる。勿論、この渦形成用プレート38は渦形成用基盤23aと一体成型してもよい。
また、渦形成用基盤23aに固定された渦形成用プレート38の周りには、図3に示すように、乱れの少ない渦を形成するために、渦形成用溝35と連通する同心円状溝37が形成され、この同心円状溝37の4等配位置に気体導入部25a、25b、25c、25dに連通する4個の気体供給孔34が穿たれている。このように、渦発生機構底部の渦形成用プレート38に気体を流入する前段部分に、渦形成用プレート38の外周側に透過孔21と同心円状(環状)の溝を設けることにより、気体供給孔34を介して導入された気体の流れが整流され、かつ渦の回転方向に、つまり渦形成用プレート38に設けられた渦形成用溝35に合わせた気流が作られ、その気流を渦形成用溝35に供給することにより、渦形成スペース36にて乱れの少ない渦が形成される。本例では、気体供給孔34を4個としているが、これに限るものではない。
同心円状溝37の周りには、デブリ回収手段22を加工対象物から浮上させるための複数の浮上用溝33が付加されている。この浮上用溝33に図示しない気体送風孔から気体を流すことでデブリ回収手段22を浮上させる。その結果、加工対象物である基板4の照射面の凹凸を吸収し、デブリ回収手段22の照射面からの距離を50〜100μm以下に常に保つことができ、フォーカス調整が不要で、デブリ13を回収し易くしている。
ここで、でき得る限り乱れの少ない渦を形成してデブリ13を中心に集めることにより、デブリ回収能力を最大限にすることを目的として、図5に示すように、同心円状溝37に気体を供給する気体供給孔34に対し気体導入部25a、25b、25c、25dにある一定の角度φ2をつける(理想的には90度)。つまり、透過孔21の中心と各気体供給孔34a、34b、34c、34dとを結ぶ直線に対し、各基体導入部25a、25b、25c、25dの中心軸をそれぞれ各渦形成用溝35の向きと対応づけて、すなわち同心円状溝37に発生すべき気流の向きに応じた角度φ2をつけて配置する。例えば図5において同心円状溝37内に反時計回り方向の気流を発生させたとき、同心円状溝37を流れる気体がより抵抗が少なく滑らかに渦形成溝35に取り込まれるが、このように同心円状溝37に反時計回り方向の気流を発生させる場合、各気体導入部25a、25b、25c、25dを風上側に角度φ2傾けて設置する。このようにすることにより、同心円状溝37内において、各渦形成用溝35の向きに対応した反時計回りの整流化された円状の流れが生まれ、効率のよい渦気流を形成することができる。
上述の構成における渦発生方法を図4を参照して説明する。図4は図3と同様の渦形成用基盤23aの底面を示す。渦形成用プレート38の外周に形成された同心円状溝37に穿たれた4個の気体供給孔34から供給された気体は、同心円状溝37に沿って矢印B1,B2、B3、B4に示すように反時計回りの環状気流を発生する。この環状気流は透過孔21から放射状に形成された放射状溝38bの気体が供給される側の供給部38eから透過孔21側の排出部38fへ矢印D1、D2、D3、D4、D5、D6で示される気流を生じて排出され、渦形成スペース36の円周部分に反時計方向の矢印E1、E2、E3、E4に示す円形気流を発生する。そして、矢印E1、E2、E3、E4で表される円形気流の雰囲気に対して排気ポンプ24により上昇気流を作用させることで、気体導出部23b及びチャンバー内で渦巻状又は螺旋状の上昇気流が発生し、透過孔21内を上昇した気体が排気孔32より外部へ排気される。
以上説明したように、本発明のデブリ回収機構及びそのデブリ回収方法によれば、加工対象物上の透明導電膜をパターン加工する際に発生する加工飛散物を、効率よく回収することができる。したがって、このデブリ回収機構及びその回収方法を利用したレーザ加工装置及びレーザ加工方法によれば、レーザ光を照射した際に加工対象物から発生する加工飛散物が効率よく除去されるので、加工対象物に付着するデブリを削減することができ、パターニングの精度、品質を向上させることができる。このように、レーザによる透明導電膜の高品質なパターンニングを可能とし、このフォトリソ工程に置き換わる新しいプロセスにより、デブリを残すことなく除去することができる。
また上記発明において、同心円状溝37とその供給気体の気流に角度をつけることにより、渦形成プレート38へ流入する気体の流れを、整流化して乱れの少ない渦気体を形成することができる。
また上記発明において、渦形成用プレート38に渦形成用の放射上溝38bを付加し、所定の開口比をつけることにより、渦形成スペースへ入る気体の流速を向上させ、渦にデブリを巻き込み易くすることができる。
また上記発明において、渦形成プレート38に透過孔21の直径の例えば1.5倍以下の渦形成用スペース36を設けることにより、乱れの少ない渦を形成することができる。
また上記発明において、渦形成スペース36に設けた内径38aにR形状やテーパー形状38dを付加し渦に巻き込んだデブリを排気用の透過孔21から排出することにより、渦形成スペース36の開口部における渦の空気抵抗を減らして回収することができる。
また上記発明において、渦気流によりデブリがレーザ光の照射エリア中心の透過孔21に集まるので、レーザ光照射部周囲へのデブリの飛散を抑制することができる。さらに、仮にレーザ照射部にデブリが残ったとしても、デブリは照射エリア中心の透過孔21に集められているので、そのデブリにレーザ光がオーバーラップ照射され、デブリを完全に除去することができる。
本発明のレーザ加工装置の一形態例を示す全体的構成図である。 本発明のレーザ加工装置に用いるデブリ回収機構の斜視図である。 本発明のレーザ加工装置に用いるデブリ回収機構のベース部分の底面図である。 本発明のレーザ加工装置に用いるデブリ回収機構の渦巻発生方法を説明するためのベース部分の底面図である。 本発明のレーザ加工装置に用いるデブリ回収機構の同心円状溝による同心円状気流の発生方法を説明するための平面図である。 本発明のレーザ加工装置に用いるデブリ回収機構の渦形成プレートの平面図である。 図6のA−A断面矢視図である。 従来のレーザ加工装置の一形態例を示す概略の構成図である。
符号の説明
1・・・レーザ制御装置、2・・・レーザ照射装置、3・・・レーザ光、4・・・基板、5・・・対物レンズ、6・・・ブラックマトリクス、7・・・加工テーブル、8・・・刻印領域、9・・・吸引ダクト、10・・・排気装置、11・・・気体送出装置、12・・・ブローノズル、13・・・デブリ(加工飛散物)、14・・・ビーム整形器、15・・・マスク又は可変アパーチャ、16・・・投影レンズ、18・・・ステージ、19・・・上部透過窓、20・・・レーザ加工装置、21・・・透過孔、22・・・デブリ回収手段、23・・・筐体、23a・・・渦形成用基盤、23b・・・気体導出部、23c・・・チャンバー、24・・・排気ポンプ、25a〜25d,27a,17b・・・気体導入部、27・・・透明導電膜、32・・・排気孔、33・・・浮上用溝、34・・・気体供給孔、35・・・渦形成用溝、36・・・渦形成スペース、37・・・同心円状溝、38・・・渦形成用プレート、38a・・・内径、38b・・・放射状溝、38d・・・R形状又はテーパー部、38e・・・供給部、38f・・・排出部

Claims (18)

  1. レーザ光を利用して基板上の多層膜上に形成される透明導電膜のパターン加工を行なうレーザ加工装置において、
    前記透明導電膜のレーザ照射部近傍に気体を流入させることで渦気流を発生させる渦発生機構を有し、前記基板に近接配置されるデブリ回収手段を備え、
    前記デブリ回収手段は、レーザ光の光路であるとともに排気孔と通じる渦気流の流路である透過孔を備えた渦気流排気部と、前記基板と対向配置される渦形成部からなり、
    前記渦形成部は、前記渦気流の回転方向に対応するとともに前記透過孔と連通する放射状の渦形成用溝、並びに前記渦気流排気部の前記透過孔と前記渦形成用溝との間に環状気流を生成する環状気流生成空間が、当該渦形成部の基板との対向面に形成された渦形成用プレートを有し、
    前記渦形成用プレートの渦形成用溝に対し気体を導入して、前記渦形成用溝を流れて前記環状気流生成空間で渦気流を形成する気体を、前記渦気流排気部の透過孔を介して前記排気孔より外部に排気することにより、レーザ照射により発生した前記基板上に堆積する前及び堆積した後の加工飛散物を、前記渦気流に巻き込んで前記気体とともに回収して外部に排気する
    ことを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 前記渦形成用溝は、該渦形成用溝が前記透過孔と同心円の接線に対してなす角度のうち前記渦気流の風下側にあたる角度が鋭角となるよう形成される
    求項に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記渦形成用プレートの前記基板との対向面の外周側に前記渦形成用溝と連通する環状の溝を設け、
    該環状の溝に形成した気体供給孔から気体を導入して前記渦形成用溝に該気体を供給し、前記環状の溝内に前記渦気流の回転方向と同じ気流を発生させる
    求項1又は2に記載のレーザ加工装置。
  4. 前記環状の溝に形成された気体供給孔に気体を導入する気体導入部を備え、
    前記気体導入部は、前記渦形成用溝の配置と対応付けられ、前記透過孔の中心と前記環状の溝の気体供給孔を結ぶ直線に対し発生すべき渦気流の回転方向の風上側に傾斜して設置される
    求項に記載のレーザ加工装置。
  5. 前記渦形成用プレートに形成された前記渦形成用溝における前記環状の溝側の溝幅を同透過孔側の溝幅に対して所定の比で大きくする
    求項1乃至4のいずれかに記載のレーザ加工装置。
  6. 前記渦形成用プレートに形成された前記渦形成用溝における前記環状の溝側の溝幅をW1、同透過孔側の溝幅をW2と定義するとき、
    W1:W2=1:1.5〜2.5
    を満たす
    求項に記載のレーザ加工装置。
  7. 前記環状気流生成空間と繋がる前記透過孔の開口部付近の壁面に曲面形状又はテーパー形状が形成されてなる
    求項1乃至6のいずれかに記載のレーザ加工装置。
  8. レーザ光を利用して基板上の多層膜上に形成される透明導電膜のパターン加工を行なうレーザ加工装置において、
    前記透明導電膜のレーザ照射部近傍に気体を流入させることで渦気流を発生させる渦発生機構を有し、前記基板に近接配置されるデブリ回収手段を備え、
    前記デブリ回収手段は、レーザ光の光路であるとともに排気孔と通じる渦気流の流路である透過孔を備えた渦気流排気部と、前記基板と対向配置される渦形成部からなり、
    前記渦形成部は、前記渦気流の回転方向に対応するとともに前記透過孔と連通する放射状の渦形成用溝が当該渦形成部の基板との対向面に形成され、前記渦形成用溝における前記対向面の外周側の溝幅を同透過孔側の溝幅に対して所定の比で大きくした渦形成用プレートを有し、
    前記渦形成用プレートの渦形成用溝に対し気体を導入して、前記渦形成用溝を流れて渦気流を形成する気体を、前記渦気流排気部の透過孔を介して前記排気孔より外部に排気することにより、レーザ照射により発生した前記基板上に堆積する前及び堆積した後の加工飛散物を、前記渦気流に巻き込んで前記気体とともに回収して外部に排気する
    レーザ加工装置。
  9. 前記渦形成用溝は、該渦形成用溝が前記透過孔と同心円の接線に対してなす角度のうち前記渦気流の風下側にあたる角度が鋭角となるよう形成される
    請求項8に記載のレーザ加工装置。
  10. 前記渦形成用プレートの前記基板との対向面の外周側に前記渦形成用溝と連通する環状の溝を設け、
    該環状の溝に形成した気体供給孔から気体を導入して前記渦形成用溝に該気体を供給し、前記環状の溝内に前記渦気流の回転方向と同じ気流を発生させる
    請求項8又は9に記載のレーザ加工装置。
  11. 前記環状の溝に形成された気体供給孔に気体を導入する気体導入部を備え、
    前記気体導入部は、前記渦形成用溝の配置と対応付けられ、前記透過孔の中心と前記環状の溝の気体供給孔を結ぶ直線に対し発生すべき渦気流の回転方向の風上側に傾斜して設置される
    請求項10記載のレーザ加工装置。
  12. 前記渦形成用プレートに形成された前記渦形成用溝における前記環状の溝側の溝幅をW1、同透過孔側の溝幅をW2と定義するとき、
    W1:W2=1:1.5〜2.5
    を満たす
    請求項8乃至11のいずれかに記載のレーザ加工装置。
  13. 基板上の多層膜上に形成される透明導電膜のレーザ照射部近傍に気体を流入させることで渦気流を発生させる渦発生機構を有し、前記基板に近接配置されるデブリ回収手段を備え、該デブリ回収手段は、レーザ光の光路であるとともに排気孔と通じる渦気流の流路である透過孔を備えた渦気流排気部と、前記基板と対向配置される渦形成部からなり、該渦形成部は、前記渦気流の回転方向に対応するとともに前記透過孔と連通する放射状の渦形成用溝、並びに前記渦気流排気部の前記透過孔と前記渦形成用溝との間に環状気流を生成する環状気流生成空間が、当該渦形成部の基板との対向面に形成された渦形成用プレートを有するレーザ加工装置により、レーザ光を利用して基板上の多層膜上に形成される透明導電膜のパターン加工を行なうレーザ加工方法において、
    記デブリ回収手段の前記基板との対向面当該基板に近接させ、
    前記渦形成用プレートの渦形成用溝に対し気体を導入して、前記渦形成用溝を流れて前記環状気流生成空間で渦気流を形成する気体を、前記渦気流排気部の透過孔を介して前記排気孔より外部に排気することにより、レーザ照射により発生した前記基板上に堆積する前及び堆積した後の加工飛散物を、前記渦気流に巻き込んで前記気体とともに回収して外部に排気する
    ーザ加工方法。
  14. 基板上の多層膜上に形成される透明導電膜のレーザ照射部近傍に気体を流入させることで渦気流を発生させる渦発生機構を有し、前記基板に近接配置されるデブリ回収手段を備え、該デブリ回収手段は、レーザ光の光路であるとともに排気孔と通じる渦気流の流路である透過孔を備えた渦気流排気部と、前記基板と対向配置される渦形成部からなり、該渦形成部は、前記渦気流の回転方向に対応するとともに前記透過孔と連通する放射状の渦形成用溝が、当該渦形成部の基板との対向面に形成され、前記渦形成用溝における前記対向面の外周側の溝幅を同透過孔側の溝幅に対して所定の比で大きくした渦形成用プレートを有するレーザ加工装置により、レーザ光を利用して基板上の多層膜上に形成される透明導電膜のパターン加工を行なうレーザ加工方法において、
    前記デブリ回収手段の前記基板との対向面を当該基板に近接させ、
    前記渦形成用プレートの渦形成用溝に対し気体を導入して、前記渦形成用溝を流れて渦気流を形成する気体を、前記渦気流排気部の透過孔を介して前記排気孔より外部に排気することにより、レーザ照射により発生した前記基板上に堆積する前及び堆積した後の加工飛散物を、前記渦気流に巻き込んで前記気体とともに回収して外部に排気する
    レーザ加工方法。
  15. レーザ光を利用して基板上の多層膜上に形成される透明導電膜のパターン加工時に、レーザ照射で発生する加工飛散物を除去するデブリ回収機構において、
    前記透明導電膜のレーザ照射部近傍に気体を流入させることで渦気流を発生させる渦発生機構を有し、前記基板に近接配置されるデブリ回収手段を備え、
    前記デブリ回収手段は、レーザ光の光路であるとともに排気孔と通じる渦気流の流路である透過孔を備えた渦気流排気部と、前記基板と対向配置される渦形成部からなり、
    前記渦形成部は、前記渦気流の回転方向に対応するとともに前記透過孔と連通する放射状の渦形成用溝、並びに前記渦気流排気部の前記透過孔と前記渦形成用溝との間に環状気流を生成する環状気流生成空間が、当該渦形成部の基板との対向面に形成された渦形成用プレートを有し、
    前記渦形成用プレートの渦形成用溝に対し気体を導入して、前記渦形成用溝を流れて前記環状気流生成空間で渦気流を形成する気体を、前記渦気流排気部の透過孔を介して前記排気孔より外部に排気することにより、レーザ照射により発生した前記基板上に堆積する前及び堆積した後の加工飛散物を、前記渦気流に巻き込んで前記気体とともに回収して外部に排気する
    ブリ回収機構。
  16. レーザ光を利用して基板上の多層膜上に形成される透明導電膜のパターン加工時に、レーザ照射で発生する加工飛散物を除去するデブリ回収機構において、
    前記透明導電膜のレーザ照射部近傍に気体を流入させることで渦気流を発生させる渦発生機構を有し、前記基板に近接配置されるデブリ回収手段を備え、
    前記デブリ回収手段は、レーザ光の光路であるとともに排気孔と通じる渦気流の流路である透過孔を備えた渦気流排気部と、前記基板と対向配置される渦形成部からなり、
    前記渦形成部は、前記渦気流の回転方向に対応するとともに前記透過孔と連通する放射状の渦形成用溝が当該渦形成部の基板との対向面に形成され、前記渦形成用溝における前記対向面の外周側の溝幅を同透過孔側の溝幅に対して所定の比で大きくした渦形成用プレートを有し、
    前記渦形成用プレートの渦形成用溝に対し気体を導入して、前記渦形成用溝を流れて渦気流を形成する気体を、前記渦気流排気部の透過孔を介して前記排気孔より外部に排気することにより、レーザ照射により発生した前記基板上に堆積する前及び堆積した後の加工飛散物を、前記渦気流に巻き込んで前記気体とともに回収して外部に排気する
    デブリ回収機構。
  17. レーザ光を利用して基板上の多層膜上に形成される透明導電膜のパターン加工時に、該透明導電膜のレーザ照射部近傍に気体を流入させることで渦気流を発生させる渦発生機構を有し、前記基板に近接配置されるデブリ回収手段を備え、該デブリ回収手段は、レーザ光の光路であるとともに排気孔と通じる渦気流の流路である透過孔を備えた渦気流排気部と、前記基板と対向配置される渦形成部からなり、該渦形成部は、前記渦気流の回転方向に対応するとともに前記透過孔と連通する放射状の渦形成用溝、並びに前記渦気流排気部の前記透過孔と前記渦形成用溝との間に環状気流を生成する環状気流生成空間が、当該渦形成部の基板との対向面に形成された渦形成用プレートを有するレーザ回収機構により、レーザ照射で発生する加工飛散物を除去するデブリ回収方法において、
    前記デブリ回収手段の前記基板との対向面を当該基板に近接させ、
    前記渦形成用プレートの渦形成用溝に対し気体を導入して、前記渦形成用溝を流れて前記環状気流生成空間で渦気流を形成する気体を、前記渦気流排気部の透過孔を介して前記排気孔より外部に排気することにより、レーザ照射により発生した前記基板上に堆積する前及び堆積した後の加工飛散物を、前記渦気流に巻き込んで前記気体とともに回収して外部に排気する
    ブリ回収方法。
  18. レーザ光を利用して基板上の多層膜上に形成される透明導電膜のパターン加工時に、該透明導電膜のレーザ照射部近傍に気体を流入させることで渦気流を発生させる渦発生機構を有し、前記基板に近接配置されるデブリ回収手段を備え、該デブリ回収手段は、レーザ光の光路であるとともに排気孔と通じる渦気流の流路である透過孔を備えた渦気流排気部と、前記基板と対向配置される渦形成部からなり、該渦形成部は、前記渦気流の回転方向に対応するとともに前記透過孔と連通する放射状の渦形成用溝が当該渦形成部の基板との対向面に形成され、前記渦形成用溝における前記対向面の外周側の溝幅を同透過孔側の溝幅に対して所定の比で大きくした渦形成用プレートを有するレーザ回収機構により、レーザ照射で発生する加工飛散物を除去するデブリ回収方法において、
    前記デブリ回収手段の前記基板との対向面を当該基板に近接させ、
    前記渦形成用プレートの渦形成用溝に対し気体を導入して、前記渦形成用溝を流れて渦気流を形成する気体を、前記渦気流排気部の透過孔を介して前記排気孔より外部に排気することにより、レーザ照射により発生した前記基板上に堆積する前及び堆積した後の加工飛散物を、前記渦気流に巻き込んで前記気体とともに回収して外部に排気する
    デブリ回収方法。
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