JP4945291B2 - 塗布方法及び塗布装置 - Google Patents

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本発明は塗布方法及び塗布装置に係り、特に、走行する支持体に塗布液を高精度に塗布することが要求される塗布機の近傍に配置されたバックアップローラの昇降フレームに係る改良技術に関する。
搬送されるウエブの表面に塗布液を塗布する塗布装置には、塗布ヘッドに対向させるか、又は塗布ヘッドの上流側及び下流側にウエブの搬送を支持するバックアップローラを配置して塗布する塗布装置がある。また、塗布機としては、バー塗布装置(ロッド塗布装置ともいう)、リバースロール塗布装置、グラビアロール塗布装置、スロットダイ塗布装置(例えばエクストルージョン塗布装置等)等がある。これらの塗布装置は、光学フィルム(光学補償フィルム、反射防止フィルム等)や磁気記録媒体等の製造において使用されており、薄膜で且つ塗布ムラがない面質の良好な高精度の精密塗布が要求されている。
これらバックアップローラを有する塗布装置では、ウエブを塗布ヘッドとバックアップローラとの間を通す場合、あるいは、塗布開始や終了時において、バックアップローラを塗布位置と退避位置との間で進退移動させる脱着操作を行う。
ところで、塗布操作において塗布ヘッドの振動がウエブの塗布面に伝わると塗布ムラとなって現れ、塗布品質を低下させることから、塗布ヘッドの振動を除振したり制振したりして、塗布ヘッドが振動しないようにすることも提案されている。
塗布ヘッドではないが、例えば特許文献1の露光装置やデバイス装置では、駆動方向が鉛直方向で対向するように配置した一対のエアダンパと、該エアダンパの内圧を制御する手段を設けてエアダンパの固有振動数を調整する除振装置が開示されている。また、特許文献2には、感光ドラムの剛性を変えることで固有振動数を調整することが開示されている。
特開平11−315883号公報 特開平10−222011号公報
ところで、光学フィルムや磁気記録媒体等の製造における塗布のように薄膜塗布で且つ塗布ムラを極力小さくした高精度の塗布が要求される場合に、塗布中のバックアップローラの振動により横段状ムラが発生することがあるという問題がある。塗布脱着は通常塗布部バックアップローラを昇降させることで行う。塗布着時にはバックアップローラを支持するフレームを位置決めストッパーに当てる方式が一般的である。そのため、位置決めストッパーにローラのフレームが着いたときにその衝撃がバックアップローラに伝わり塗布層の横段状ムラ発生の原因となる。
また、塗布速度が速くなるに従い、同伴エアーによる塗布スジが発生しやすくなり、その対策として着速度アップが有効なことから生産性向上のためには着速度アップ対策が不可欠となっている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、光学フィルムや磁気記録媒体等の極めて高精度な塗布が要求される塗布であっても、塗布ムラ(特に横段状ムラ)や塗布スジのない良好な面状の塗布膜を得ることができる塗布方法及び塗布装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、前記目的を達成するために昇降フレームに支持されたバックアップローラを位置決めストッパーで決められた位置まで降ろした押圧により、連続走行する支持体の表面を塗布機に接しさせることで塗布液を塗布する塗布方法において、塗布時に前記昇降フレームを降ろした際の着地部にショックアブソーバを設けるとともに、前記位置決めストッパーの先端とその受け部とは、凹と凸との関係で重なることを特徴とする。
本発明の請求項1によれば、塗布時に昇降フレームを降ろした際の着地部にショックアブソーバを設けるとともに、位置決めストッパーの先端とその受け部とは、凹と凸との関係で重なることで、バックアップローラの振動を抑えて塗布することができるので、塗布ムラの発生を効果的に抑制することができる。また、着地部にショックアブソーバを設けることで着速度をアップすることができるので、同伴エアーによる塗布スジも抑制することができる。
即ち、ショックアブソーバを設けることで昇降フレームが位置決めストッパーへの着時によるバックアップローラの振動を抑えることができる。そして、ショックアブソーバで抑えられなかった振動については、位置決めストッパーの先端とその受け部との凹と凸との関係で重なることで、昇降フレームを位置規制することができるのでその振動も抑制することができる。また、このような構成であることで、昇降フレーム(バックアップローラ)の着速度を早くすることができるので、同伴エアーによる塗布スジを抑制することができる。
従って、光学フィルムや磁気記録媒体等の極めて高精度な塗布が要求される塗布膜の塗布であっても、良好な面状の塗布膜を得ることができる。
請求項2は請求項1において、前記塗布時に前記昇降フレームを固定することを特徴とする。
請求項2によれば、塗布時に昇降フレームを固定することで、さらにバックアップローラの振動を抑えることができるので、塗布ムラを防止できる。
請求項3は請求項1又は2において、前記塗布機がバー塗布機であることを特徴とする。
請求項3によれば、塗布機がバー塗布機である場合に特に有効である。
請求項4は、前記目的を達成するために、昇降フレームに支持されたバックアップローラを位置決めストッパーで決められた位置まで降ろした押圧により、連続走行する支持体の表面を塗布機に接しさせることで塗布液を塗布する塗布装置において、塗布時に前記昇降フレームを降ろした際の着地部に設けられたショックアブソーバと、凹と凸との関係で重なる前記位置決めストッパーの先端とその受け部と、を有していることを特徴とする。
そして、請求項5は請求項4において、前記塗布時に前記昇降フレームを固定する固定機構を設けることを特徴とする。
また、請求項6は請求項4又は5において、前記塗布機がバー塗布機であることを特徴とする。
請求項4〜6は本発明の請求項1〜3を装置として構成したものであり、これにより光学フィルムや磁気記録媒体等の極めて高精度な塗布が要求される塗布であっても、塗布ムラのない良好な面状の塗布膜を得ることができる。
本発明によれば、光学フィルムや磁気記録媒体等の極めて高精度な塗布が要求される塗布であっても、塗布ムラのない良好な面状の塗布膜を得ることができる。
以下、添付図面により本発明の塗布方法及び装置の好ましい実施の形態について詳説する。尚、ここでは、塗布機がバー塗布機の場合について説明するが、塗布機はバー塗布機に限らず、塗布機近傍のバックアップローラの振動による塗布ムラの恐れのある塗布機であれば何れの塗布機にも適用できる。
図1は、本発明に係る塗布装置の一例であり、バー塗布装置10は、塗布・計量一体型の一例である。
図1に示されるように、塗布・計量一体型のバー塗布装置10は、主として、所望量の塗布液を塗布する塗工用バー装置50と、ウエブWの搬送ラインに沿って設けられた複数のバックアップローラ20、20とで構成される。
塗工用バー装置50は、主として、バー28と、バー28を回転自在に支持するバー支持台30と、コーターブロック52、54と、両側の(図では前後の)サイドブロック(図示略)から構成される。バー支持台30と各コーターブロック52、54との間には、ポケット56、58及びスリット60、62が形成され、各ポケット56、58に塗布液が供給される。
各ポケット56、58に供給された塗布液は、ウエブWの幅方向に平行でウエブ搬送方向に狭隘なスリット60、62を介してウエブWの幅方向に均一に押し出される。これにより、バー28に対してウエブWの搬送方向の上流側には1次側塗布ビード64が形成され、下流側に2次側塗布ビード66が形成される。したがって、バー28はこれらの塗布ビード64、66を介して走行するウエブWに所定量の塗布液を転移塗布する。
ポケット56、58から過剰に供給された塗布液は、各コーターブロック52、54とウエブWとの間からオーバーフローし、側溝65、67(一部図示)を介して回収される。尚、ポケット56、58への塗布液の供給はポケット56、58の中央部から行なっても、又は端部から行なってもよい。
バー28としては、バー表面がフラットなフラット型のバー、バーにワイヤーを密に巻回したワイヤーバー、バーの表面に溝をつけた溝付バー等を使用することができる。
図2及び図3は、本発明に係るバックアップローラ20の昇降部25の一例であり、図2は昇降部25を示した側面図であり、図3は昇降部25を示した正面図である。ここで、図2において、図2(A)はバックアップローラを塗布位置まで移動させた塗布着時を示しており、図2(B)はバックアップローラを退避位置に移動させた塗布脱時を示している。尚、図2においては、塗布部近傍の上流側のバックアップローラ20のみが昇降しているが、本発明はそれに限定されるものではない。
塗布部近傍の上流側のバックアップローラ20は、図2及び図3に示すように、昇降フレーム21aに軸受21A、21Aを介して支持されている。尚、軸受21A、21Aにはそれぞれベアリング(不図示)が組み込まれており、それによりバックアップローラ20はウエブWと搬送とともに回転する。そして、昇降フレーム21a上面にはシリンダー23aが取り付けられており、昇降するようになっている。
塗布部近傍の下流側のバックアップローラ20も上流側のバックアップローラ20と同様に、昇降フレーム21bに軸受を介して支持されている。そして、昇降フレーム21b上面にもシリンダー23bが取り付けられており、昇降するようになっている。
また、塗布部であるバー塗布装置10が支持台21Bに固定されており、その支持台21Bには昇降フレーム21aの下部にショックアブソーバ27と位置決めストッパー29Aとが固定されている。昇降フレーム21a下面には、位置決めストッパー29Aを受けるストッパー受け部29Bが取り付けられており、その位置決めストッパー29Aの先端とストッパー受け部29Bとは、凹と凸の形状によって重なりあう構造となっている。ストッパー受け部29Bの凹形状と位置決めストッパー29Aの凸形状は略同一である。
凹凸形状は、図4(A)に示すように多角錐(三角錐、四角錐等)型であっても良いし、図4(B)に示すように球面型であっても良いし、または円錐型であっても良い。更に、図4(C)に示すように、位置決めストッパー29Aとストッパー受け部29Bとの関係が、球面型とV溝型との関係であっても良い。そして、凹と凸との関係は、ストッパー受け部29Bが凹形状、位置決めストッパー29Aが凸形状であることに限られず、ストッパー受け部29Bが凸形状、位置決めストッパー29Aが凹形状であっても良い。また、凸凹形状に対しては、さそい構造があることが好ましい。
このように、塗布時に前記昇降フレームを降ろした際の着地部にショックアブソーバを設けるとともに、位置決めストッパーの先端とその受け部とは、凹と凸との関係で重なることで、バックアップローラの振動を抑えて塗布することができる。即ち、ショックアブソーバを設けることで昇降フレームが位置決めストッパーへの着時によるバックアップローラの振動を抑えることができる。そして、ショックアブソーバで抑えられなかった振動については、位置決めストッパーの先端とその受け部との凹と凸との関係で重なることで、昇降フレームを位置規制することができるのでその振動も抑制することができる。また、このような構成であることで、昇降フレーム(バックアップローラ)の着速度を早くすることができるので、着時の支持体への塗りつけ面状の乱れも少ない。
従って、塗布ムラの発生を効果的に抑制することができ、光学フィルムや磁気記録媒体等の極めて高精度な塗布が要求される塗布膜の塗布であっても、良好な面状の塗布膜を得ることができる。
そして、図5に示すように、昇降フレーム21aを固定するために、支持台21B側面にはシリンダー31Aが固定されており、固定部材31Bがシリンダー可動部の先端部分に取り付けられていることが好ましい。この固定部材31Bで塗布時に昇降フレーム21aを固定することで、さらにバックアップローラの振動を抑えることができるので、塗布ムラを防止することができる。
図6のバー塗布装置10’は塗布・計量別体型の一例である。尚、図1で説明した塗布・計量一体型と同じ部材には同符号を付して説明する。
主として、ウエブWに塗布液14を所望の塗布液量よりも過剰に塗布するエクストルージョン型のプレコート装置16と、ウエブWに過剰に塗布された塗布液14の過剰分を掻き取る掻取り用バー装置18と、ウエブWの搬送ラインに沿って設けられた複数のバックアップローラ20、20とで構成される。
エクストルージョン型のプレコート装置16は、ポケット22(又は、「マニホールド」とも称呼される)内に圧送された塗布液14を、ポケット22に連通するスリット24(又は、「スロット」とも称呼される)の出口24Aから、バックアップローラ20に装架されて矢印方向に一定の速度で走行するウエブWにヘッド先端面26を押し付けながら連続的に吐出する。
また、バー28は、図示しない回転駆動系により、ウエブWと同方向又は逆方向に回転駆動される。これにより、プレコート装置16によりウエブWに過剰に塗布された塗布液14の過剰分が、バー28により掻き落とされて、所望の塗布液量に計量される。また、バー28を回転させることにより、ウエブWとバー28との間に異物がトラップされることを防止し、異物による塗布故障の発生を防止する。
これにより、掻取り用バー装置18の直前においてウエブWの下面に過剰な塗布液が塗布される。尚、プレコート装置16としては、エクストルージョン型に限定されるものではなく、ウエブWに塗布液を塗布する任意の塗布装置を使用することができる。
掻取り用バー装置18は、ウエブWの幅方向と平行に配設された円柱状のバー28をバー支持台30の支持溝30Aに支持して構成され、バックアップローラ20により、走行するウエブWが塗工用バー28に対して所定のラップ角(巻き掛け角)をもって接触されるように構成されている。
バー28を支持する支持溝30Aの形状としては、図7に示されるV字溝、又は図示しないU字溝が一般的に使用される。この支持溝30Aを形成する壁面30Bの長手方向(ウエブ幅方向と同じ)の真直度は、バー28の長手方向(ウエブ幅方向と同じ)の真直度と同等か、それ以上になるように加工される。
掻取り用バー装置18においても、図2及び図3に示したバックアップローラ20、20の昇降部25を用いることで、図1に示したバー塗布装置10と同様に、塗布中のローラの振動を抑えることができる。即ち、支持台21Bに掻取り用バー装置18とショックアブソーバ27と位置決めストッパー29Aとを固定し、昇降フレーム21a下面に位置決めストッパー29Aを受けるストッパー受け部29Bを取り付け、その位置決めストッパー29Aの先端とストッパー受け部29Bとを、凹と凸の形状とすることで、塗布中のローラの振動を抑えることができる。
このように、掻取り用バー装置18においても、バックアップローラによる振動を抑えた状態で塗布することができるで、塗布ムラの発生を効果的に抑制することができる。従って、光学フィルムや磁気記録媒体等の極めて高精度な塗布が要求される塗布膜の塗布であっても、良好な面状の塗布膜を得ることができる。
尚、位置決めストッパー29Aとショックアブソーバ27との取り付け距離X(図5参照)は塗布部から500mm以内が好ましく、昇降フレーム21aの位置決めストッパー29Aへの着時の振動レベルは0〜200HzのOA値で850mm/s2 以下が好ましい。そして、位置決めストッパー29Aの径は10〜80mmの範囲が好ましく、凹凸形状のはめ合いしろは0.01〜0.50mmの範囲が好ましい。また、図3において、ショックアブソーバ27が左右に2本の場合を示しているが、左右どちらかに1本の場合においても同様の効果が得られる。
塗布・計量一体型及び塗布・計量別体型の何れのバー塗布装置10、10’の場合にも、バー28の直径Φは3〜15mmの範囲が好ましく、バー28がワイヤーバーの場合のワイヤー直径Φは0.05〜0.20mmの範囲が好ましい。また、ウエブWの塗布テンション(搬送方向のテンション)は50〜1500N/mの範囲が好ましく、塗布速度は5〜150m/分の範囲が好ましい。また、バー28の異周速比(バー周速度/ウエブ速度)は0.1〜1.5の範囲が好ましい。また、バックアップローラ20の1回転周期の速度ムラは1.5%以内が好ましく、1.0%以内がより好ましい。
本発明で使用するウエブWとしては、一般に、その幅が300〜2000mm、長さが45〜10000m、厚さが2〜200μmのポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン−2,6 −ナフタレート、セルロースダイアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド等のプラスチックフィルム、紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンブテン共重合体等の炭素数が2〜10のα−ポリオレフィン類を塗布又はラミネートした紙等からなる可撓性帯状物あるいは該帯状物を基材としてその表面に加工層を形成した帯状物が含まれる。
ウエブWへの塗布液の塗布量としては、2〜15mL/m2 の範囲が好ましく採用できる。また、ウエブWへの塗布液の塗布幅としては、500〜2000mmの範囲が好ましく採用できる。
また、塗布液としては、光学フィルムや磁気テープの塗布液のような非ニュートン流体にかぎらず、写真感光層の比較的低粘度のゼラチン溶液をバインダとしてなるようなニュートン流体であってもよい。塗布液の粘度としては、0.8〜10cp(0.8〜10×10-3Pa・s)の範囲が好ましく採用できる。
次に、図1に示した塗布・計量一体型のバー塗布装置10を用いて、光学補償フィルム用の塗布液を塗布した実施例を説明する。
バックアップローラ20の振動レベル(0〜200Hzのオーバーオール値)がどうなるかを試験した。試験の評価は、バー塗布装置10のバー28に最も近い上流側のバックアップローラ20について行った。
試験は、ローラの長さ(面長)が1600mm、ローラ軸間距離(軸長)が1800mmのバックアップローラ20を用いた。
(光学補償フィルム用塗布液の調製)
下記に示すディスコティック化合物TE−8のR(1)とR(2)の重量比で4:1の混合物に対し、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(V♯360、大阪有機科学(株)製)を10重量%、セルロースアセテートプチレート(CAB531−1、イーストマンケミカル社製)を0.6重量%、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)を3重量%、増感剤(カヤキュアーDET−X、日本化薬(株)製)を1重量%添加し、最終的にその混合物の32重量%メチルエチルケトン溶液とした。その液晶性化合物を含む液に、さらにフッ素系界面括性剤(フルオロ脂肪族基含有共重合体、メガファックF780、大日本インキ(株)製)を0.3重量%添加し、塗布液とした。
Figure 0004945291
(塗布条件)
・掻取り用バー装置…直径8mmの円柱状の芯材に0.07mmのワイヤーを密に巻回したワイヤーバー
・塗布速度…20m/分
・塗布テンション…200N/m
(バックアップローラ条件)
・ローラ本体部の直径…95mm
・ローラシャフトの直径…32mm
・パスローラの真円度…0.01mm
・パスローラの円筒度…0.01mm
・バー塗布装置のバーからパスローラまでの距離…100mm
(昇降方式)
・バックアップローラを油圧シリンダーにより垂直に動作させた。
・位置決めストッパーへの着速度…80mm/秒
・ストローク…200mm
比較例及び実施例1〜6において以下の条件で塗布を行った。
〔比較例〕
昇降フレームを降ろした際の着地部にショックアブソーバを設けなかった。また、位置決めストッパーの先端とその受け部とに凹凸形状を設けなかった。
〔実施例1〕
昇降フレームを降ろした際の着地部に1本のショックアブソーバ(不二ラテックス製ソフトアブソーバー FML3325M)を設けた。また、位置決めストッパーの先端とその受け部とに円錐型の凹凸形状を設けた。尚、円錘型の形状は、直径がΦ30mm、高さが21.2mm(先端90°)mmであった。
〔実施例2〕
昇降フレームを降ろした際の着地部に1本のショックアブソーバ(実施例1と同じ)を設けた。また、位置決めストッパーの先端とその受け部とに三角錐の凹凸形状を設けた。尚、三角錐の形状は、一辺が30mm、高さが21.2mmであった。
〔実施例3〕
昇降フレームを降ろした際の着地部に1本のショックアブソーバ(実施例1と同じ)を設けた。また、位置決めストッパーの先端とその受け部とに四角錘の凹凸形状を設けた。尚、四角錐の形状は、一辺が30mm、高さが21.2mmであった。
〔実施例4〕
昇降フレームを降ろした際の着地部に2本のショックアブソーバ(実施例1と同じ)を設けた。また、位置決めストッパーの先端とその受け部とに円錐型の凹凸形状を設けた。尚、円錘型の形状は、直径がΦ30mm、高さが21.2mm(先端90°)mmであった。
〔実施例5〕
昇降フレームを降ろした際の着地部に2本のショックアブソーバ(実施例1と同じ)を設けた。また、位置決めストッパーの先端とその受け部とに三角錐の凹凸形状を設けた。尚、三角錐の形状は、一辺が30mm、高さが21.2mmであった。
〔実施例6〕
昇降フレームを降ろした際の着地部に2本のショックアブソーバ(実施例1と同じ)を設けた。また、位置決めストッパーの先端とその受け部とに四角錘の凹凸形状を設けた。尚、四角錐の形状は、一辺が30mm、高さが21.2mmであった。
〔実施例7〕
昇降フレームを降ろした際の着地部に1本のショックアブソーバ(実施例1と同じ)を設けた。また、位置決めストッパーの先端とその受け部とに球型の凹凸形状を設けた。尚、受け部は、曲面の公差を先端Rの+10%、曲率Rが15.5mm、深さは15mmとした。位置決めストッパーの先端は、曲率Rが15mmであった。
〔実施例8〕
昇降フレームを降ろした際の着地部に2本のショックアブソーバ(実施例1と同じ)を設けた。また、位置決めストッパーの先端とその受け部とに球型の凹凸形状を設けた。尚、受け部は、曲面の公差を先端Rの+10%、曲率Rが15.5mm、深さは15mmとした。位置決めストッパーの先端は、曲率Rが15mmであった。
〔実施例9〕
昇降フレームを降ろした際の着地部に1本のショックアブソーバ(実施例1と同じ)を設けた。また、位置決めストッパーの先端は球面、その受け部は90°溝を設けた。尚、受け部は、深さが30mmであった。位置決めストッパーの先端は、曲率R=15mmであった。
〔実施例10〕
昇降フレームを降ろした際の着地部に2本のショックアブソーバ(実施例1と同じ)を設けた。また、位置決めストッパーの先端は球面、その受け部は90°溝を設けた。尚、受け部は、深さが30mmであった。位置決めストッパーの先端は、曲率R=15mmであった。
(評価項目)
振動レベル(mm/s2 )は、FFT(小野測器(株)製のCF5220)を使用して測定した。0〜200HzのOA(オーバーオール値)を位置決めストッパーへの着時間から2秒間までを測定した。
面状は、目視検査(シャウカステンによる透過検査)により判断し、製造合格品位を〇、製品NGレベルを×と評価した。
Figure 0004945291
(試験結果)
表1から分かるように、本発明の塗布時に前記昇降フレームを降ろした際の着地部にショックアブソーバを設けるとともに、位置決めストッパーの先端とその受け部とは、凹と凸との関係で重なる実施例1〜10は、振動レベルが比較例より低いことから、バックアップローラの振動を抑えることができることが分かる。また、実施例1〜10は面状が良いことから、本発明によって塗布ムラの発生を効果的に抑制することができることが分かる。
尚、バー塗布機以外の塗布機での実施例は表に示してないが、上記と同様の結果であった。
バー塗布装置であって、塗布・計量一体型の一例を示す側面断面図 本発明に係るバックアップローラの昇降部を説明する側面図 本発明に係るバックアップローラの昇降部を説明する正面図 本発明に係る位置決めストッパーの先端を説明する説明図 本発明に係るバックアップローラの昇降部を説明する側面図 バー塗布装置であって、塗布・計量別体型の一例を示す側面断面図 図6における掻取り用バー装置の側面断面図
符号の説明
10…塗布・計量一体型のバー塗布装置、10’…塗布・計量別体型のバー塗布装置、13…ローラシャフト、14…塗布液、15…軸受、16…プレコート装置、18…掻取り用バー装置、20…バックアップローラ、21a、21b…昇降フレーム、21A…軸受け、21B…支持台、23a、23b…シリンダー、25…昇降部、27…ショックアブソーバ、28バー、29A…位置決めストッパー、29B…ストッパー受け部、30…バー支持台、31A…シリンダー、31B…固定部材、50…塗工用バー装置

Claims (6)

  1. 昇降フレームに支持されたバックアップローラを位置決めストッパーで決められた位置まで降ろした押圧により、連続走行する支持体の表面を塗布機に接しさせることで塗布液を塗布する塗布方法において、
    塗布時に前記昇降フレームを降ろした際の着地部にショックアブソーバを設けるとともに、前記位置決めストッパーの先端とその受け部とは、凹と凸との関係で重なることを特徴とする塗布方法。
  2. 前記塗布時に前記昇降フレームを固定することを特徴とする請求項1に記載の塗布方法。
  3. 前記塗布機がバー塗布機であることを特徴とする請求項1又は2に記載の塗布方法。
  4. 昇降フレームに支持されたバックアップローラを位置決めストッパーで決められた位置まで降ろした押圧により、連続走行する支持体の表面を塗布機に接しさせることで塗布液を塗布する塗布装置において、
    塗布時に前記昇降フレームを降ろした際の着地部に設けられたショックアブソーバと、
    凹と凸との関係で重なる前記位置決めストッパーの先端とその受け部と、を有していることを特徴とする塗布装置。
  5. 前記塗布時に前記昇降フレームを固定する固定機構を設けることを特徴とする請求項4に記載の塗布装置。
  6. 前記塗布機がバー塗布機であることを特徴とする請求項4又は5に記載の塗布装置。
JP2007095555A 2007-03-30 2007-03-30 塗布方法及び塗布装置 Expired - Fee Related JP4945291B2 (ja)

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