JP2009112923A - バー塗布装置及び塗布方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄層塗布における塗布ムラを抑制し、ウエブ幅方向に均一に塗布する。
【解決手段】
連続走行するウエブ18に塗布液を塗布するバー塗布装置10において、芯金40にワイヤー42を巻回したバー20と、該バー20を回転自在に支持するバー受け部材22と、バー20に塗布液を供給するためのスロット34と、を備え、バー20のワイヤー42の径方向断面において、ワイヤー42の中心点Oで交差するX軸、Y軸方向の線径をそれぞれXi(mm)、Yi(mm)とし、線径の平均値をそれぞれXav(mm)、Yav(mm)としたとき、線径のアスペクト比Rxyi、平均値に対するX軸、Y軸方向における線径比Rxi、Ryiがそれぞれ下記式1〜式3を満たす。
Rxyi=Xi/Yi=0.98〜1.02…(式1)
Rxi=Xi/Xav=0.995〜1.005…(式2)
Ryi=Yi/Yav=0.995〜1.005…(式3)
【選択図】 図6

Description

本発明は、バー塗布装置及び塗布方法に係り、特に液晶表示装置に好適な品質を有する光学フィルムを製造するための塗布装置及び塗布方法に関する。
光学補償フィルム等の光学機能性フィルムの製造における塗布では、塗布液を均一且つ薄層に塗布形成することが要求される。このような塗布には、種々の塗布装置が使用されており、ワイヤーバー塗布装置もその一つとして使用されている。
しかしながら、バー表面の傷やバーの振動、撓みに起因するバーの振れ回り等によって、例えば、搬送方向の縦スジ等の塗布故障が生じ易いという問題があった。
これに対して、例えば特許文献1では、バー塗布装置において、バー受け部材のバー支持面をバーに対して特定の関係を有する形状にすることで、バーの振れ回りによるバー支持面のエッジに当たり難くし、塗布故障を抑制することが提案されている。
特許文献2では、バーコータにおいて、バーと、該バーを支持するバックアップ面の真直度、真円度の合計ΔLとウエブからバーに作用する押し付け力Tとの間に所定の関係式を有するように、真直度、真円度を設定することが提案されている。
特許文献3には、バーコータ装置において、塗工用バーを支持する支持溝の真直度を塗工用バーの真直度と同等以上にすることで、支持溝の真直度に起因する塗布ムラを抑制することが提案されている。
特許文献4には、バー塗布装置において、ワイヤー径のバラツキが膜厚分布に直接影響することに着目し、ロッドに巻きつけられるワイヤーの断面積のバラツキを幅方向膜厚バラツキの許容範囲以内にする(具体的には、バラツキを5%未満にする)ことが提案されている。
特開2006−82059号公報 特開2004−230352号公報 特開2003−175358号公報 特開2001−87697号公報
しかしながら、上記特許文献4のようにワイヤー断面積のバラツキを低減しても、実際には、ワイヤー断面形状が真円から歪んでいると、隣り合うワイヤー間に保持される塗布液量が不均一になるという問題があった。また、ワイヤー断面積を一方向のみの線径で評価しても、ワイヤー断面形状が真円から歪んでいる場合には正しく評価できない虞があった。
また、光学フィルムのように高精度且つ均一な薄層塗布が要求される場合には、従来のようなワイヤーの線径バラツキの許容範囲では、塗布ムラが生じる虞があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、薄層塗布における塗布ムラを抑制し、ウエブ幅方向に均一に塗布できるワイヤーバー塗布装置及びそれを用いた製造方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1は前記目的を達成するために、連続走行する帯状体に塗布液を塗布するバー塗布装置において、芯金にワイヤーを巻回したバーと、該バーを回転自在に支持する支持部材と、前記バーに塗布液を供給するためのスリットと、を備え、前記バーの前記ワイヤーの径方向断面において、前記ワイヤーの中心点で交差するX軸、Y軸方向の線径をそれぞれXi(mm)、Yi(mm)とし、前記線径の平均値をそれぞれXav(mm)、Yav(mm)としたとき、前記線径のアスペクト比Rxyi、前記平均値に対するX軸、Y軸方向における線径比Rxi、Ryiがそれぞれ下記式1〜式3を満たすことを特徴とするバー塗布装置を提供する。
Rxi=Xi/Xav=0.995〜1.005…(式1)
Ryi=Yi/Yav=0.995〜1.005…(式2)
Rxyi=Xi/Yi=0.98〜1.02…(式3)
請求項1によれば、X軸方向の線径Xiと、Y軸方向の線径Yiとのアスペクト比Xi/Yiを上記範囲にすることで、ワイヤー断面形状のバラツキを低減する。これにより、ワイヤーの断面形状の変形に起因してワイヤー同士の間に保持される塗布量が不均一になったり、ワイヤーの帯状体に対する接触面積が不均一になったりするのを抑制できる。さらに、平均値に対するX軸方向、Y軸方向の線径比をそれぞれXi/Xav、Yi/Yavとして上記範囲にするので、各軸方向におけるワイヤーの線径バラツキを低減することができる。これにより、隣り合うワイヤー間に保持される塗布量を均一にすることができる。
なお、X軸、Y軸は、ワイヤーの径方向断面の中心点において所定角度で交差する2軸であればよく、その角度は30〜90度であることが好ましく、90度であることがより好ましい。
請求項2は請求項1において、前記X軸、Y軸の交差角は、30〜90度であることを特徴とする。
請求項2によれば、ワイヤーの断面形状の真円度を厳密な基準で評価できる。
請求項3は請求項1又は2において、前記ワイヤーの線径が0.2mm以下であることを特徴とする。
通常、薄層塗布に用いられるバー(ワイヤーバー)には、線径が小さいワイヤーが好適に使用される反面、ワイヤーの線径や断面形状のバラツキによる影響が出易く、縦スジ等の塗布故障が生じ易い。このような場合に本発明は特に有効である。また、ワイヤーの線径は0.1mm以下であることがより好ましい。
請求項4は請求項1〜3の何れか1項において、前記ワイヤー表面の平均粗さRaが1μm以下であることを特徴とする。
請求項4によれば、ワイヤー表面の平均粗さRaを1μm以下とするので、ワイヤー表面粗さに起因する塗布故障を抑制できる。
本発明の請求項5は前記目的を達成するために、請求項1〜4の何れか1項に記載のワイヤーバー塗布装置を用いて、連続的に搬送される帯状体に塗布液を塗布することを特徴とする塗布方法を提供する。
請求項6は請求項5において、前記バー塗布装置で前記帯状体に湿潤厚さで15μm以下の塗布厚さになるように塗布液を塗布することを特徴とする。
このような薄層塗布を行う際に、バー(ワイヤーバー)のワイヤー断面形状、線径のバラツキに起因する塗布ムラを抑制できる。
本発明の請求項7は前記目的を達成するために、予めラビング処理した配向膜層が形成された帯状体上に、液晶性ディスコティック化合物を含有する塗布液を塗布した後、該塗布した塗布面を乾燥させて光学異方性層を形成する光学フィルムの製造方法であって、前記塗布液を請求項1〜4の何れか1項に記載のバー塗布装置により前記帯状体に塗布することを特徴とする光学フィルムの製造方法を提供する。
請求項7によれば、液晶性ディスコティック化合物を含有する塗布液を配向膜層上に塗布する際に、請求項1〜4の何れか1項に記載のバー塗布装置を用いる。これにより、塗布ムラのない品質の良好な光学フィルムを得ることができる。
本発明によれば、薄層塗布における塗布ムラを抑制し、ウエブ幅方向に均一に塗布できる。
以下、添付図面に従って本発明に係るバー塗布装置及び塗布方法の好ましい実施の形態について説明する。
まず、本発明に係るバー塗布装置の構成について説明する。
図1は、本発明の一実施態様を示すバー塗布装置の側面断面図である。図2は、バー塗布ヘッドの一部を断面で示した斜視図である。
図1及び図2に示すように、バー塗布装置10は、バー塗布ヘッド12を挟んでウエブ走行方向の上流側と下流側とに設けられた一対のガイドローラ14、16によりウエブ18がバー塗布ヘッド12のバー20にラップされた状態で塗布液が塗布される。
バー塗布ヘッド12は、主に、両端が図示しない軸受により回転自在に支持されたバー(ワイヤーバー)20と、そのバー20の全長にわたって支持するとともに、バー20へ塗布液を供給する給液機構を備えたバー受け部材22と、バー受け部材22との間に塗布液の給液路24、26を形成する上流側堰部材28と下流側堰部材30と、より構成されている。
給液路24、26は、マニホールド32とスロット34とより構成され、マニホールド32に給液された塗布液がスロット34を介してウエブ18の幅方向に均一に押し出される。これにより、ワイヤーバー20に対してウエブ18の搬送方向の上流側(以下、1次側という)には1次側ビード36が形成され、下流側(以下、2次側という)には2次側ビード38が形成される。2次側ビード38は、バー20とバー受け部材22との間に空気を巻き込まないように作用する。
これら1次側と2次側のビード36、38を形成する塗布液が回転するワイヤーバー20によってピックアップされることにより、ワイヤーバー20にラップして連続走行するウエブ18に塗布される。給液路24、26から1次側と2次側のビード36、38に供給された塗布液のうち余剰の塗布液は、堰部材28、30の外側28A、30Aを流下する。
バー20の回転は、ウエブ18の走行によって従動回転する場合、駆動源を設けて回転駆動する場合の何れでも良く、また回転駆動する方向はウエブ18の走行方向と同方向への回転でも、逆方向への回転でもよい。
図3は、バー20の概略を説明する説明図であり、図4は、図3のA−A線断面におけるワイヤーの理想的な断面状態を示す拡大断面図である。
バー20は、図3に示すように、円柱状の芯金40の表面にワイヤー42を巻回してワイヤー列44を形成することで作成されたワイヤーバーである。そして、図4に示すように、隣り合うワイヤー42同士の間に保持された塗布液がウエブ18に塗布される。ワイヤー42同士の間に保持される塗布液量は、ワイヤー42の太さ(線径)を変えることにより調整でき、これにより所望厚さの塗布膜を塗布できる。
ここで、ウエブ18の幅方向に均一に塗布するには、図4に示すように、ワイヤー列44のワイヤー42同士の間に保持される各塗布液量が均一であり、且つワイヤー42のウエブ18に対する接触面積も均一である必要がある。
しかし、ワイヤー列44を形成する各ワイヤーの線径バラツキが大きいと、ワイヤー42同士の間に保持される塗布液量が不均一となる。また、図5に示すように、ワイヤー列44において各ワイヤー42の断面積が同じでも、断面形状が真円から大きく歪んでいると、ワイヤー42同士の間に保持される塗布液量が変わるだけでなく、ウエブ18に対するワイヤー42の接触面積も不均一となる。これは、ウエブ18に対する塗布液の塗布量が不均一になるだけでなく、ウエブ18に対してワイヤー42との接触による擦り傷等を生じる原因となる。
そこで本発明では、ワイヤー42の径方向断面における断面形状及び線径のバラツキを以下の範囲にする。図6は、ワイヤーの径方向断面におけるX軸、Y軸方向の線径の評価方法を示す断面図である。このうち、図6(A)はX軸、Y軸方向のなす角θが90度である場合であり、図6(B)はX軸、Y軸のなす角θが90度よりも小さい場合である。
すなわち、ワイヤー42の径方向断面において、ワイヤー42のX軸、Y軸方向の線径をそれぞれXi(mm)、Yi(mm)とし、X軸、Y軸方向における線径の平均値をXav(mm)、Yav(mm)としたとき、下記式1〜式3を全て満たすようにする。
Rxi=Xi/Xav=0.995〜1.005…(式1)
Ryi=Yi/Yav=0.995〜1.005…(式2)
Rxyi=Xi/Yi=0.98〜1.02…(式3)
線径Xi、Yiは、例えば、図6(A)に示すように、各ワイヤー42の径方向断面の中心点Oを通るX軸、Y軸方向の線径を測定することにより求める。そして、ワイヤー42のX軸、Y軸方向の線径のアスペクト比Rxyを0.98〜1.02の範囲とすることで、ワイヤー列44を構成する全てのワイヤー断面のアスペクト比のバラツキを小さくする。また、X軸、Y軸方向の線径比Rxi、Ryiをそれぞれ0.995〜1.005の範囲とすることで、ワイヤー列44を構成する全てのワイヤー太さ(線径)のバラツキを排除する。なお、図6(B)に示すように、X軸、Y軸の交差角θは90度に限らず、例えば、30度以上としてもよい。
ワイヤー42のX軸、Y軸方向の線径Xi、Yiは、芯金40に巻回される前の状態で測定することが好ましい。Rxyの算出における値Xi、Yi値としては、通常、ワイヤー42の長手方向の同位置(同じ径方向断面上)で測定した値を使用するが、長手方向の変位のズレが芯金1周期以下であり、且つ1周期内での線径バラツキが無視できる程度に小さい場合は、その値を使用することもできる。
線径は、例えば、非接触のレーザー変位計で測定できるが、接触式のダイヤルゲージやテーパーゲージによっても測定できる。また、線径は芯金1周期以下の頻度で測定することが好ましい。したがって、バー20の全体において、少なくとも芯金1周期(1巻き)ごとの線径Xi、Yiが上記式1〜式3を全て満たすように構成する。
ワイヤー42のX軸、Y軸方向の線径の平均値Xav、Yavは、ワイヤー42の長手方向にわたって、各軸方向の線径を測定した際の、各測定値の平均値(下記式4)として求めた。
Figure 2009112923
ワイヤー42の線径は0.2mm以下であることが好ましく、0.1mm以下であることがより好ましい。ワイヤー42の線径が0.2mmを超えると塗布量が多くなりすぎ、高速薄膜塗布に有効なバー塗布には適さない。ワイヤー42の線径の下限値としては、ワイヤー42を巻いて高精度なワイヤーバーを製作することが困難にならない程度とし、例えば、0.06mmであることが好ましい。
ワイヤー42の材質としては金属が用いられるが、耐蝕性、耐摩耗性、強度等の観点からステンレス鋼が最も適している。このワイヤー42には更に耐摩耗性を向上させるため、表面にメッキを施すこともできる。特に、ハードクロムメッキが適している。また、ワイヤー42がウエブ18に接触する際の擦り傷等を抑制する上で、ワイヤー42の表面粗さRaは1μm以下であることが好ましい。
バー20の直径は、特に限定されないが、薄層塗布に適する点で3mm〜15mmの範囲の細径のものが好ましく、3mm〜10mmの範囲のものがより好ましい。バー20の直径が3mm未満のものは、製作上において困難を生じるおそれがある。また、バー20が長すぎると回転時に撓みに起因する振れ回りが発生し易くなるため、バー20の長さは2m以下が好ましい。
このように、バー径3mm〜15mm、ワイヤー径0.2mm以下のバー(ワイヤーバー)20で塗布液をウエブ18に塗布することで、湿潤厚さが5〜15μmの薄膜な塗布膜を得ることができる。
次に、上記の如く構成されたバー塗布装置10によりウエブ18に塗布液を塗布する塗布方法を図1及び図2を参照して説明する。
塗布液は、塗布ヘッド12の給液路24、26内に供給されて1次側と2次側のビード36,38を形成し、回転するバー20によってピックアップされウエブ18に塗布される。この際、ウエブ18とバー20との接触部において塗布液の計量がおこなわれて所望の塗布量のみがウエブ18に塗布され、他は堰部材28、30の外側面に沿って流下する。
このようなバー塗布において、本発明では、上記した式1〜式3の全てを満足するように、ワイヤーが均一に巻回されたバー20を用いるので、縦スジ等の塗布故障を発生させないように塗布液をウエブ18に薄膜塗布することができる。
すなわち、ワイヤー42の径方向断面において、X軸、Y軸方向の線径のアスペクト比Rxyを0.98〜1.02の範囲とすることで、ワイヤー断面形状の歪みを抑制することができる。また、X軸、Y軸方向の平均値に対する線径比Rxi、Ryiをそれぞれ0.995〜1.005の範囲とすることで、各軸方向における線径バラツキを抑制することができる。したがって、ワイヤー列44において、各ワイヤー42同士の間に保持される塗布液量が不均一になったり、ワイヤー42のウエブに対する接触が不均一になったりすることで生じるスジ状の塗布ムラを抑制できる。
次に、本発明に係るバー塗布装置10の適用例について説明する。図7は、本発明のバー塗布装置10を組み込んだ光学補償シートの製造ライン80である。
光学機能フィルムの製造ライン80は、図7に示されるように、送出機82から予め配向膜形成用のポリマー層が形成された透明支持体であるウエブ18が送り出される。次に、ウエブ18はガイドローラ84によってガイドされてラビング処理装置86に送りこまれ、ラビングローラ88は、ポリマー層にラビング処理が施される。ラビングローラ88の下流には除塵機90が設けられており、ウエブ18の表面に付着した塵を取り除く。除塵機90の下流には本発明に係るバー塗布ヘッド12が設けられており、ディスコネマティック液晶を含む塗布液がウエブ18に塗布される。塗布ヘッド12の下流には、乾燥ゾーン92、加熱ゾーン94が順次設けられており、ウエブ18上の塗布液が乾燥・加熱されて液晶層が形成される。更に、この下流には紫外線ランプ96が設けられており、紫外線照射により、液晶を架橋させ、所望のポリマーを形成する。これにより、光学補償フィルムが製造され、製造された光学補償フィルムは巻取機98に巻き取られる。
このように、本発明に係るバー塗布装置10を、光学補償フィルムの液晶層の塗布(ディスコネマティック液晶を含む塗布液の塗布)に用いるので、縦スジ等の塗布ムラのない良好な面質のフィルムを製造できる。
本発明に使用されるウエブ18としては、紙,プラスチックフィルム、レジンコーティッド紙、合成紙等が包含される。プラスチックフィルムの材質は、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン等のビニル重合体、6,6−ナイロン、6−ナイロン等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ヘルローストリアセテート、セルロースダイアセテート等のセルロースアセテート等が使用される。またレジンコーティッド紙に用いる樹脂としては、ポリエチレンをはじめとするポリオレフィンが代表的であるが、必ずしもこれに限定されない。ウエブの厚さも特に限定されないが、0.01mm〜1.0mm程度のものが取扱い、汎用性より見て有利である。
本発明に用いられる塗布液は特に限定は無く、高分子化合物の水又は有機溶媒液、顔料分散液、コロイド溶液等が適用できる。特に、薄層塗布を均一且つ高精度に行うことが求められる各種光学フィルムの塗布液、例えば、液晶性ディスコティック塗布液等が好適である。また、塗布液の粘度が高い場合、塗布膜厚や塗布速度、塗布後の乾燥速度等にもよるが、ワイヤー目あるいは溝の目が消えずにバー筋故障となるため、0.5Pa・s以下が望ましい。
以下、実施例を挙げて本発明の特徴を更に具体的に説明するが、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
(実施例1)
図7に示した本発明に係るバー塗布装置10を組み込んだ光学補償フィルムの製造ライン80により光学補償フィルムを以下の条件で製造した。
ウエブ18は、厚さ60〜100μmのトリアセチルセルロース(フジタック、富士写真フィルム(株)製)の表面に長鎖アルキル変性ポバールの2重量%溶液をフィルム1m2当たり25mlになるように塗布後、60°Cで1分間乾燥させて配向膜用樹脂層を形成したものを使用した。このウエブ18を、送出機82から送り出すと共に20〜50m/分で搬送しながらラビング処理装置86によって配向膜用樹脂層表面にラビング処理を行って配向膜を形成した。ラビング処理におけるラビングローラ88の押し付け圧力を、配向膜樹脂層の1cm2あたり10kgf/cm2にすると共に、回転周速を5.0m/秒にした。
そして、配向膜用樹脂層をラビング処理して得られた配向膜上に、バー塗布装置10を使用して塗布液を塗布した。塗布液は、下記に示すディスコティック化合物TE−8のR(1)とR(2)の重量比で4:1の混合物に対し、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(V♯360、大阪有機科学(株)製)を10重量%、セルロースアセテートブチレート(CAB531−1、イーストマンケミカル社製)を0.6重量%、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)を3重量%、増感剤(カヤキュアーDET−X、日本化薬(株)製)を1重量%、添加し、最終的にその混合物の32重量%メチルエチルケトン溶液とした。その液晶性化合物を含む液に、さらにフッ素系界面活性剤(フルオロ脂肪族基含有共重合体、メガファックF780、大日本インキ(株)製)を0.3重量%添加し、塗布液として使用した。
Figure 2009112923

そして、バー1m当たり0.1mmの真直度を有するバー支持面に、バー径6mm及びワイヤー42の線径の平均値(Xav、Yav)がそれぞれ79.36μmのバー20を支持し、ウエブ18を走行速度20〜50m/分で走行させながらバー20も同速で順回転させ、バー塗布ヘッド12から塗布液をウエブ1m2当たり5ml(湿潤膜厚5μm)になるように配向膜上に塗布した。
このとき、芯金40に巻回する前にワイヤー42の全長にわたって、ワイヤー42の線径Xi、Yiを18.85mm毎(芯金1周期分の長さ)に非接触のレーザー変位計((株)ミツトヨ製 LSM−500)を用いて測定した結果、線径Xi、Yiはそれぞれ79.16〜79.56μmであった。これは、Rxi、Ryiが0.9975〜1.0025であり、Rxyiが0.999〜1.001である場合に相当する。また、平均値Xav、Yavは、各測定値における線径の平均値として求めた。
このバー塗布ヘッド12で塗布液が塗布されたウエブ18は、100°Cに調整された乾燥ゾーン92及び、130°Cに調整された加熱ゾーン94を通過させてネマチック相を形成した後、この配向膜及び液晶性化合物相が塗布されたウエブ18を連続搬送しながら、液晶層の表面に紫外線ランプ96により紫外線を照射した。これにより、光学補償フィルムを製造した。
そして、得られた光学補償フィルムにおいて、バー20によるスジ故障の様子を目視により評価した。評価基準は、以下のようにした。
○…製造品質を良好に満たすレベル、△…製造上問題ないレベル、×…製品品質を満たさず不合格となるレベル
この結果を表1に示す。
(実施例2)
バー20におけるワイヤーの線径を次のように変えた以外は、実施例1と同様にして光学補償フィルムを製造した。すなわち、ワイヤー42の線径の平均値(Xav、Yav)がそれぞれ79.60μmであり、Rxi、Ryiがそれぞれ0.9960〜1.0040であり、Rxyiが0.998〜1.002であった。
(実施例3)
バー20におけるワイヤーの線径を次のように変えた以外は、実施例1と同様にして光学補償フィルムを製造した。すなわち、ワイヤー42の線径の平均値(Xav、Yav)がそれぞれ79.72μmであり、Rxi、Ryiがそれぞれ0.9970〜1.0030であり、Rxyiが0.98〜1.02であった。
(実施例4)
バー20のワイヤー42の表面粗さRaを1.0にした以外は、実施例1と同様にして光学補償フィルムを製造した。
(比較例1)
バー20におけるワイヤーの線径を次のように変えた以外は、実施例1と同様にして光学補償フィルムを製造した。すなわち、ワイヤー42の線径の平均値(Xav、Yav)がそれぞれ79.62μmであった。Rxi、Ryiはそれぞれ0.9975〜1.0025であり、Rxyiは0.96〜1.04であった。
(比較例2)
バー20におけるワイヤーの線径を次のように変えた以外は、実施例1と同様にして光学補償フィルムを製造した。すなわち、ワイヤー42の線径の平均値(Xav、Yav)がそれぞれ79.77μmであった。Rxi、Ryiはそれぞれ0.991〜1.01であり、Rxyiは0.996〜1.004であった。

Figure 2009112923

表1に示すように、実施例1〜4は、Rxi、Ryi、Rxyiが本発明の上記式1〜式3の全てを満たす場合である。このような実施例1〜4では、ワイヤー42の断面形状が均一、且つ各軸方向におけるワイヤーの線径バラツキが極めて小さく、縦スジ状の塗布ムラは極めて少なく良好な結果が得られた。特に、実施例1と実施例4とを比較すると、ワイヤー42の表面の平均粗さRaが小さいほど、スジ故障がほとんどなく、良好な結果を示すことがわかった。
これに対して、比較例1、2は、Rxi、Ryi、Rxyiのうちいずれか1つでも本発明の上記式1〜式3の範囲外を含む場合である。このような比較例1、2では、ワイヤー42の断面形状が不均一となる、或いは各軸方向におけるワイヤーの線径バラツキが大きくなる等により、縦スジ状の塗布ムラが多くみられることがわかった。
以上のことから、Rxi、Ryi、Rxyiをいずれも本発明の範囲内にすることで、薄層塗布における塗布ムラを抑制し、ウエブ幅方向に均一に塗布できることを確認できた。
本実施形態のバー塗布装置の側面断面図である。 本実施形態のバー塗布装置の一部を断面で示した斜視図である。 本実施形態のバー(ワイヤーバー)を説明する説明図である。 本実施形態におけるバーの断面図である。 本実施形態におけるバーの断面図である。 本実施形態のワイヤーの径方向断面におけるX軸、Y軸方向の線径の評価方法を示す断面図である。 本実施形態のバー塗布装置を組み込んだ光学補償シートの製造ラインの説明図である。
符号の説明
10…バー塗布装置、12…バー塗布ヘッド、14、16…ガイドローラ、18…ウエブ、20…バー(ワイヤーバー)、22…バー受け部材、24、26…給液路、28…上流側堰部材、30…下流側堰部材、32…マニホールド、34…スロット、36…1次側ビード、38…2次側ビード、40…芯金、42…ワイヤー、44…ワイヤー列

Claims (7)

  1. 連続走行する帯状体に塗布液を塗布するバー塗布装置において、
    芯金にワイヤーを巻回したバーと、
    該バーを回転自在に支持する支持部材と、
    前記バーに塗布液を供給するためのスリットと、を備え、
    前記バーの前記ワイヤーの径方向断面において、前記ワイヤーの中心点で交差するX軸、Y軸方向の線径をそれぞれXi(mm)、Yi(mm)とし、前記線径の平均値をそれぞれXav(mm)、Yav(mm)としたとき、前記線径のアスペクト比Rxyi、前記平均値に対するX軸、Y軸方向における線径比Rxi、Ryiがそれぞれ下記式1〜式3を満たすことを特徴とするバー塗布装置。
    Rxyi=Xi/Yi=0.98〜1.02…(式1)
    Rxi=Xi/Xav=0.995〜1.005…(式2)
    Ryi=Yi/Yav=0.995〜1.005…(式3)
  2. 前記X軸、Y軸の交差角は、30〜90度であることを特徴とする請求項1に記載のバー塗布装置。
  3. 前記ワイヤーの線径が0.2mm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のバー塗布装置。
  4. 前記ワイヤー表面の平均粗さRaが1μm以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のバー塗布装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載のバー塗布装置を用いて、連続的に搬送される帯状体に塗布液を塗布することを特徴とする塗布方法。
  6. 前記バー塗布装置で前記帯状体に湿潤厚さで15μm以下の塗布厚さになるように塗布液を塗布することを特徴とする請求項5に記載のバー塗布方法。
  7. 予めラビング処理した配向膜層が形成された帯状体上に、液晶性ディスコティック化合物を含有する塗布液を塗布した後、該塗布した塗布面を乾燥させて光学異方性層を形成する光学フィルムの製造方法であって、
    前記塗布液を請求項1〜4の何れか1項に記載のバー塗布装置により前記帯状体に塗布することを特徴とする光学フィルムの製造方法。
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