JP2001096212A - 塗布方法及び装置 - Google Patents

塗布方法及び装置

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JP2001096212A
JP2001096212A JP27476799A JP27476799A JP2001096212A JP 2001096212 A JP2001096212 A JP 2001096212A JP 27476799 A JP27476799 A JP 27476799A JP 27476799 A JP27476799 A JP 27476799A JP 2001096212 A JP2001096212 A JP 2001096212A
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slot
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Seiji Ishizuka
誠治 石塚
Kenji Nakajima
賢二 中嶌
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ウエブの片伸び、皺及び凹凸等のウエブ幅方向
に変形が生じないようにできるので、ウエブの走行方向
及びウエブ幅方向において膜厚分布のない均一な塗布膜
厚に塗布できる。 【解決手段】塗布ヘッド16を挟んだウエブ12走行方
向の上流側と下流側でウエブの裏面を支持するガイドロ
ーラの少なくとも一方のガイドローラを、その中央部の
径よりも両端部の径が大きくなるように形成したコンケ
イブローラ18、20とし、ウエブ12がコンケイブロ
ーラ18、20を通過するときに、ウエブ12の幅方向
にウエブを広げる張力が付与されるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塗布方法及び装置に
係り、特に、塗布液を、ウエブ加圧塗布方式により可撓
性帯状支持体(以下「ウエブ」という)に塗布するドク
ターエッジ付きエクストルージョン型の塗布方法及び装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置において視野角特性を改善
するために、一対の偏光板と液晶セルとの間に位相差板
として光学補償シートを設けている。長尺状の光学補償
シートの製造法は、特開平9−73081号公報及び特
開平8─43625号公報に開示されており、長尺状の
透明フィルムの表面に配向膜形成用樹脂を含む塗布液が
塗布されてから乾燥されてラビング処理で配向した後、
塗布装置により、ラビング処理されたフィルム上に液晶
性ディスコティック化合物を含む塗布液を塗布すること
により製造される。そして、塗布装置としては、特開平
9−73081号公報ではワイヤーバー型塗布装置を使
用し、特開平8─43625号公報ではエクストルージ
ョン型塗布装置を使用している。
【0003】ワイヤーバー型塗布装置は、図6に示すよ
うに、走行するウエブ1にワイヤーバー2を接触あるい
は塗布液3を介して接触することにより塗布液3を塗布
する装置である。尚、符号4は、ウエブ1をガイドする
ガイドローラを示す。
【0004】一方、エクストルージョン型塗布装置は、
図7に示すように、塗布ヘッド5に対向して配置された
バックアップローラ6に支持されて走行するウエブ1
に、塗布ヘッド5のスロット先端口5Aから塗布液3を
押し出して塗布する装置である。
【0005】しかし、ワイヤーバー型塗布装置は、塗布
液3の粘度が高くなると塗布スジが発生するため高速で
塗布できないという欠点がある。一方、エクストルージ
ョン型塗布装置は、粘度の高い塗布液3を高速で薄い層
に塗布しようとすると、スロット先端口5Aとバックア
ップローラ6で支持されたウエブ1との間隙を極端に狭
くする必要があり、スロット先端口5Aにウエブ1が接
触して塗布ヘッド5が破損してしまうという問題があ
る。
【0006】このような背景から、粘度の高い塗布液を
高速で薄層に塗布する別の塗布装置として、図8に示す
ようにウエブ加圧塗布方式によりウエブに塗布するドク
ターエッジ付きエクストルージョン型の塗布装置が提案
されている。この塗布装置は、塗布ヘッド5内に供給し
た塗布液3をスロット先端口5Aから押し出してスロッ
ト先端口5Aと走行するウエブ面1との間に液溜まり部
を形成し、該液溜まり部を介して塗布液3をウエブ1に
塗布すると共に、ウエブ1が液溜まり部を介してスロッ
ト先端口側に押圧するように形成することにより液溜ま
り部の液圧とウエブの押圧力のバランスによりウエブに
塗布する膜厚を調整するものである。
【0007】しかし、この塗布装置は、ウエブ加圧塗布
方式であるために、ウエブの片伸び、皺及び凹凸等のウ
エブ幅方向に変形が生じやすいため、特にウエブ幅方向
の塗布膜の膜厚分布が発生しやすいという問題がある。
【0008】この問題の解決策としては、塗布ヘッドの
下流側を通過したウエブの膜厚分布を測定し、その測定
した膜厚分布情報に基づいて、塗布ヘッドの上流側及び
下流側に配置されているガイドローラの少なくとも一方
のガイドローラの一方軸端部をウエブの膜厚の厚み方向
に変位させることにより、ウエブの膜厚分布を均一化す
ることが特公平6─9670号公報に開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公平
6─9670号公報の対策は、例えば、透明に近い塗布
液、又は塗布液をウエブに薄膜に塗布する場合には、塗
布直後の膜厚分布が測定できず、膜厚分布情報をフィー
ドバックできないという欠点がある。
【0010】従って、膜厚分布情報をフィードバックす
る方法は、塗布液の透明性や膜厚の薄さに影響されるこ
とから、どのような塗布にも対応できるわけではなく、
基本的にはウエブの片伸び、皺及び凹凸等のウエブ幅方
向に変形が生じないようにすることが重要である。
【0011】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、ウエブの走行をガイドするガイドローラを利
用して、ウエブの片伸び、皺及び凹凸等のウエブ幅方向
に変形が生じないようにできるので、極めて安価な設備
コストで、ウエブの走行方向及びウエブ幅方向において
膜厚分布のない均一な塗布膜厚に塗布できる塗布方法及
び装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、塗布ヘッド内に供給した塗布液をスロッ
ト先端口から押し出して、前記スロット先端口と走行す
るウエブ面との間に液溜まり部を形成し、該液溜まり部
を介して前記塗布液を前記ウエブの表面に塗布すると共
に、前記ウエブが液溜まり部を介してスロット先端口側
に押圧するようにウエブ走行路を形成することにより液
溜まり部の液圧と前記ウエブの押圧力のバランスによっ
て前記ウエブに塗布する膜厚を調整する塗布方法におい
て、前記塗布ヘッドを挟んだ前記ウエブ走行方向の上流
側と下流側で前記ウエブの裏面をガイドローラにそれぞ
れ支持させると共に、前記上流側と前記下流側の少なく
とも一方のガイドローラを前記ウエブが通過するとき
に、該ガイドローラの形状に起因して前記ウエブの幅方
向に張力が付与されるようにしたことを特徴とする。
【0013】また、本発明は、前記目的を達成するため
に、塗布ヘッド内に供給した塗布液をスロット先端口か
ら押し出して、前記スロット先端口と走行するウエブ面
との間に液溜まり部を形成し、該液溜まり部を介して前
記塗布液を前記ウエブの表面に塗布すると共に、前記ウ
エブが液溜まり部を介してスロット先端口側に押圧する
ようにウエブの走行路を形成することにより液溜まり部
の液圧と前記ウエブの押圧力のバランスによって前記ウ
エブに塗布する膜厚を調整する塗布装置において、前記
塗布ヘッドを挟んだ前記ウエブ走行方向の上流側と下流
側で前記ウエブの裏面を支持するガイドローラを設け、
前記上流側と下流側の少なくとも一方のガイドローラ
が、ローラ中央部の径よりもローラ両端部の径が大きく
なるように形成されていることを特徴とする。
【0014】本発明によれば、塗布ヘッドを挟んだウエ
ブ走行方向の上流側と下流側でウエブの裏面を支持する
ガイドローラのうち、少なくとも一方のガイドローラ
を、ローラ中央部の径よりもローラ両端部の径が大きく
なるように形成して、ウエブが前記ガイドローラを通過
するときに、ウエブの幅方向に張力が付与されるように
した。この張力によるウエブの幅方向の緊張により、ウ
エブの片伸び、皺、凹凸が発生しなくなるので、ウエブ
を走行させる引張力がウエブの走行方向及びウエブの幅
方向において均等に加わる。従って、ウエブが液溜まり
を介してスロット先端口を押圧する押圧力が一定にな
り、スロット先端口とウエブ面とのクリアランスが変動
しないので、ウエブに塗布される塗布膜の厚みが一定に
なる。
【0015】この場合、ガイドローラの中央部の径と両
端部の径の最大差が0.05〜3mmの範囲にあるよう
にすることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、添付図面により本発明の塗
布方法及び装置の好ましい実施の形態について詳説す
る。
【0017】図1は、本発明の塗布装置10の実施の形
態を示す構成図である。
【0018】図1に示すように本発明の塗布装置10
は、主として、ウエブ12に塗布液14を塗布するドク
ターエッジ付きエクストルージョン型の塗布ヘッド16
と、塗布ヘッド16の上流側と下流側にそれぞれ配設さ
れた特殊形状のガイドローラ18、20(以後、「コン
ケイブローラ」と称す)とで構成される。
【0019】塗布ヘッド16は、図示しない塗布液供給
装置からマニホールド24内に一定流量で供給した塗布
液14を、マニホールド24から外部に連通する狭隘な
スロット26を介してスロット先端口26Aから押し出
す。一方、スロット先端口26Aの直近にウエブ12を
走行させる。これにより、スロット先端口26Aから押
し出された塗布液14は、スロット先端口26Aとウエ
ブ12面との間に液溜まり部を形成する。そして、この
該液溜まり部を介して塗布液14を走行するウエブ12
の表面である塗布面側に塗布し、塗布膜14Aを形成す
る。この塗布において、塗布ヘッド16を挟んだウエブ
1 2の走行路の上流側と下流側に、一対のコンケイブロ
ーラ18、20を、その下端が塗布ヘッド16のスロッ
ト先端口26Aよりも下方に位置するように配設する。
これにより、ウエブ12が液溜まり部を介してスロット
先端口26A側に押圧される。ウエブ12が液溜まり部
を介してスロット先端口26A側に押圧するようにウエ
ブ12走行路を形成することにより、液溜まり部の液圧
とウエブ12の押圧力のバランスによりウエブ12に塗
布する塗布液14の膜厚を調整する。
【0020】図2は、各種のコンケイブローラ18、2
0を示したものである。
【0021】図2(a)のコンケイブローラ18、20
は、ローラ中央部Aからローラ両端部B、Bにいくに従
ってローラ径がD1 →D2 に連続的に大きくなるように
形成したものである。
【0022】図2(b)のコンケイブローラ18、20
は、ローラ中央部Aからローラ両端部B、B近傍のC、
C位置までのローラ径をD1 の同一径とし、C、C位置
からB、B位置までのローラ径がD1 →D2 に連続的に
大きくなるように形成したものである。
【0023】図2(c)のコンケイブローラ18、20
は、ローラ中央部Aからローラ両端部B、B近傍のC、
C位置までのローラ径をD1 の同一径とし、C、C位置
からB、B位置までのロール径をD1 よりも大きなD2
の同一径になるように形成したものである。コンケイブ
ローラ18、20の形状としては、要は、ローラ中央部
Aの径よりもローラ両端部B、Bの径が大きくなるよう
に形成されていることが必要であり、ローラ中央部Aか
らローラ両端部B、Bにいくに従って径が連続的に大き
くなるようにしても、段階的に大きくなるようにしても
よい。
【0024】次に、上記の如く構成された塗布装置10
の作用を説明する。
【0025】ウエブ12は、塗布ヘッド16の上流側と
下流側にそれぞれ配設されたコンケイブローラ18、2
0の下面に接触しながら連続的に走行する。ウエブ12
は、走行する途中で塗布ヘッド16により塗布液14が
塗布される。これにより、ウエブ12に塗布膜14Aが
形成される。この塗布操作において、走行するウエブ1
2がコンケイブローラ18、20を通過するときに、上
記したコンケイブローラ18、20の形状に起因して、
ウエブ12の幅方向、即ちコンケイブローラ18、20
の軸方向にウエブ12を広げる張力が付与される。この
張力によるウエブ12の幅方向の緊張により、ウエブ1
2の片伸び、皺、凹凸が発生しなくなるので、ウエブ1
2を走行させる引張力がウエブ12の走行方向及び幅方
向において均等に加わる。従って、ウエブ12が液溜ま
りを介してスロット先端口26Aを押圧する押圧力が一
定になり、スロット先端口26Aとウエブ12面とのク
リアランスが変動しないので、ウエブ12に塗布される
塗布膜14Aの厚みが一定になる。この場合、コンケイ
ブローラ18、20は、ローラ中央部Aの径とローラ両
端部B、Bの径の最大差(以後、「コンケイブ量」と称
す)が0.05〜3mmの範囲にあることが好ましい。
この理由は、コンケイブ量が0.05mmを下回ると、
ウエブ12を幅方向に広げる力が弱く、ウエブ12を走
行させる引張力がウエブ12の走行方向及び幅方向にお
いて均等に加わりにくくなる。従って、ウエブ12が液
溜まりを介してスロット先端口26Aを押圧する押圧力
がウエブの幅方向において一定にならない。この結果、
ウエブ12の走行方向における塗布膜14Aの膜厚分布
即ち塗布量分布が発生すると共に、ウエブ12の幅方向
の片伸び、皺、及び凹凸等が十分解消されないので、ウ
エブ12の幅方向における膜厚分布も発生する。逆に、
コンケイブ量が3mmを越えると、コンケイブローラ1
8、20のローラ周速がローラ中央部Aとローラ両端部
B、Bで大きく異なるため、ウエブ12に擦り傷が発生
する。
【0026】本発明で使用されるウエブ12としては、
一般に幅0.3〜5m、長さ45〜10000m、厚さ
5〜200μmのポリエチレンテレフタレート、ポリエ
チレン−2,6ナフタレート、セルロースダイアセテー
ト、セルローストリアセテート、セルロースアセテート
プロピオネート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド等のプ
ラスチックフィルム、紙、紙にポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレンブテン共重合体等の炭素数が2〜10
のα−ポリオレフィン類を塗布又はラミネートした紙、
アルミニウム、銅、錫等の金属箔等、或いは帯状基材の
表面に予備的な加工層を形成させたものが含まれる。更
に、前記したウエブ12には、光学補償シート塗布液、
磁性塗布液、写真感光性塗布液、表面保護、帯電防止あ
るいは滑性用塗布液等がその表面に塗布され、乾燥され
た後、所望する長さ及び幅に裁断されるものも含まれ、
これらの代表例としては、光学補償シート、各種写真フ
ィルム、印画紙、磁気テープ等が上げられる。
【0027】尚、本発明の実施の形態では、図1に示し
たように、塗布ヘッド16の上流側と下流側における直
近のガイドローラを、コンケイブローラ18、20とし
た例で説明したが、これに限定されるものではなく、図
3に示すように、塗布ヘッド16から離れたガイドロー
ラをコンケイブローラ18、20としても良い。尚、符
号30は、ローラ中央部とローラ両端部において径の均
一な通常のガイドローラである。又、塗布ヘッド16の
上流側と下流側のうちの少なくとも一方にコンケイブロ
ーラを配置すればよい。また、塗布される塗布液14の
塗布膜層の数は単層に限定されるものではなく、必要に
応じて同時多層塗布方法にも適用できる。
【0028】
【実施例】図4は、光学補償シートの製造ラインに、本
発明の塗布装置を組み込んだものである。
【0029】図4のように送出機70で送り出されたウ
エブ12は複数のガイドローラによって支持されながら
ラビング処理装置54、本発明の塗布装置10、乾燥ゾ
ーン装置64、加熱ゾーン装置66、紫外線ランプ装置
68を通過して巻取機72で巻き取られる。尚、符号6
0はウエブ12から塵埃を除去する除塵機であり、符号
30は通常のガイドローラである。
【0030】ウエブ12としては、厚さ100μmのト
リアセチルセルロース(フジタック、富士写真フイルム
(株)製)を使用し、ウエブ12の表面に、長鎖アルキ
ル変性ポバール(MP−203、クラレ(株)製)の2
重量パーセント溶液をフィルム1m2 当り25mlにな
るように塗布した後、60℃で1分間乾燥させて作成さ
れた配向膜用樹脂層を形成したウエブ12を、30m/
分で走行速度で搬送させながら、樹脂層表面にラビング
処理を行って配向膜を形成した。ラビング処理における
ラビングローラ58の押しつけ圧力は、配向膜樹脂層の
1cm2 当たり10k gf/cm2 とすると共に、回転
周速を5.0m/秒とした。
【0031】そして、配向膜用樹脂層をラビング処理し
て得られた配向膜上に、本発明の塗布装置10を使用し
て塗布液14を塗布した。
【0032】塗布液14としては、ディスコティック化
合物TE−8の(3)とTE−8の(5)の重量比で
4:1の混合物に、光重合開始剤(イルガキュア90
7、日本チバガイギー(株)製造)を前記混合物に対し
て1重量パーセント添加した混合物の40重量%メチル
エチルケトン溶液とする液晶性化合物と発色用染料を含
む塗布液を使用した。ウエブを走行速度30m/分で走
行させながら、この塗布液14を塗布ヘッド16から幅
600mmの配向膜上に、塗布液量がウエブ12の1m
2 当り5mlになるように塗布した。この時、塗布ヘッ
ド16の上流側と下流側に配設したコンケイブローラ1
8、20のコンケイブ量を、0mm、0.05mm、
0.1mm、0.5mm、1.0mm、2.0mm、
3.0mm、4.0mm、5.0mmの9試験区に変え
て行なった。また、塗布液14が塗布されたウエブ12
は、100℃に調整された乾燥ゾーン装置64及び、1
30℃に調整された加熱ゾーン装置66を通過させてネ
マチック相を形成した後、この配向膜及び液晶性化合物
相が塗布されたウエブ12を連続搬送しながら、液晶層
の表面に紫外線ランプ装置68により紫外線を照射し
た。
【0033】そして、上記9試験区において塗布液14
が塗布されたそれぞれのウエブサンプルについて、連続
光学濃度計にてウエブ幅方向の濃度ムラを測定し、ウエ
ブ12に塗布された塗布液14の塗布量分布(塗布膜分
布)を調べた。尚、濃度ムラは塗布膜厚に比例すること
は確認済みである。
【0034】ウエブ幅方向における塗布液14の塗布量
分布の計算方法は、図5示すように、濃度ムラの測定デ
ータより、平均膜厚h及び幅方向の濃度差Δhを測定
し、次式(1)により計算した。
【0035】
【数1】 ウエブ幅方向の塗布量分布(%)=Δh/h×100…(1) その結果を、表1に示す。表1のウエブ幅方向の塗布量
分布の評価において、×は改良効果がなし、△は改良効
果が明確にある、○は改良効果が顕著にある、の3段階
評価とし、△以上を合格とした。
【0036】
【表1】 表1の結果から分かるように、コンケイブ量を大きくす
るに従って塗布量分布の改良効果が大きくなり、コンケ
イブ量が0.05mmで明確な効果が現れ始めた。更に
コンケイブ量を大きくして0.1mm以上になると顕著
な効果が現れ、5mmにおいても良好な状態が維持され
る。しかし、コンケイブ量が4mmを越えると、ウエブ
に擦り傷が発生した。
【0037】この結果から明らかなように、コンケイブ
ローラのコンケイブ量は0.05〜3.0mmの範囲と
することが好ましい。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の塗布方法
及び装置によれば、ウエブの走行をガイドするガイドロ
ーラを利用して、ウエブの片伸び、皺及び凹凸等のウエ
ブ幅方向に変形が生じないようにできるので、極めて安
価な設備コストでウエブの走行方向及びウエブ幅方向に
おいて膜厚分布のない均一な塗布膜厚に塗布できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンケイブローラを備えた本発明の塗布装置の
説明図
【図2】コンケイブローラの説明図
【図3】コンケイブローラを備えた本発明の塗布装置の
変形例を示した説明図
【図4】光学補償シートの製造ラインに、本発明の塗布
装置を組み込んだ工程図
【図5】ウエブ幅方向の塗布量分布を示した側面図
【図6】従来の光学補償シートの製造ラインにおいて使
用されたワイヤーバー型の塗布装置の説明図
【図7】従来の光学補償シートの製造ラインにおいて使
用されたエクストルージョン型塗布装置の説明図
【図8】従来のドクターエッジ付きエクストルージョン
型の塗布装置の説明図
【符号の説明】
10…塗布装置、12…ウエブ、14…塗布液、16…
塗布ヘッド、18、20…コンケイブローラ、24…マ
ニホールド、26…スロット、26A…スロット先端
口、30…通常のガイドローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 AB32 AB55 AB56 AC04 AC72 AC86 AC92 AC93 AC95 CA48 DA04 EA05 4F041 AA12 AB01 BA05 BA56 CA03 CA12 CA22 4F042 AA22 BA06 BA08 BA10 BA25 DF20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塗布ヘッド内に供給した塗布液をスロット
    先端口から押し出して、前記スロット先端口と走行する
    ウエブ面との間に液溜まり部を形成し、該液溜まり部を
    介して前記塗布液を前記ウエブの表面に塗布すると共
    に、前記ウエブが液溜まり部を介してスロット先端口側
    に押圧するようにウエブ走行路を形成することにより液
    溜まり部の液圧と前記ウエブの押圧力のバランスによっ
    て前記ウエブに塗布する膜厚を調整する塗布方法におい
    て、 前記塗布ヘッドを挟んだ前記ウエブ走行方向の上流側と
    下流側で前記ウエブの裏面をガイドローラにそれぞれ支
    持させると共に、前記上流側と前記下流側の少なくとも
    一方のガイドローラを前記ウエブが通過するときに、該
    ガイドローラの形状に起因して前記ウエブの幅方向に張
    力が付与されるようにしたことを特徴とする塗布方法。
  2. 【請求項2】塗布ヘッド内に供給した塗布液をスロット
    先端口から押し出して、前記スロット先端口と走行する
    ウエブ面との間に液溜まり部を形成し、該液溜まり部を
    介して前記塗布液を前記ウエブの表面に塗布すると共
    に、前記ウエブが液溜まり部を介してスロット先端口側
    に押圧するようにウエブの走行路を形成することにより
    液溜まり部の液圧と前記ウエブの押圧力のバランスによ
    って前記ウエブに塗布する膜厚を調整する塗布装置にお
    いて、 前記塗布ヘッドを挟んだ前記ウエブ走行方向の上流側と
    下流側で前記ウエブの裏面を支持するガイドローラを設
    け、前記上流側と下流側の少なくとも一方のガイドロー
    ラが、ローラ中央部の径よりもローラ両端部の径が大き
    くなるように形成されていることを特徴とする塗布装
    置。
  3. 【請求項3】前記少なくとも一方のガイドローラの径
    は、前記ローラ中央部から前記ローラ両端部にいくに従
    って連続的又は段階的に大きくなることを特徴とする請
    求項2の塗布装置。
  4. 【請求項4】前記少なくとも一方のガイドローラにおけ
    る前記ローラ中央部の径と前記ローラ両端部の径の最大
    差が0.05〜3mmの範囲にあることを特徴とする請
    求項2又は3の塗布装置。
  5. 【請求項5】前記塗布液は、液晶性ディスコティック化
    合物を含む塗布液であることを特徴とする請求項2、3
    又は4の塗布装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003093963A (ja) * 2001-09-21 2003-04-02 Konica Corp 光学フィルムの製造方法
JP2003200097A (ja) * 2002-01-09 2003-07-15 Fuji Photo Film Co Ltd 塗布方法及びスロットダイ
JP2013116460A (ja) * 2011-12-05 2013-06-13 Fujifilm Corp 塗布装置及び塗布物の製造方法
KR101603382B1 (ko) 2013-09-03 2016-03-25 주식회사 엘지화학 코팅장치
KR101729812B1 (ko) * 2014-06-13 2017-04-24 주식회사 엘지화학 코팅장치
CN111745879A (zh) * 2019-03-29 2020-10-09 江苏北星新材料科技有限公司 微凹辊及制造锂离子电池隔膜的方法

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