JP4944412B2 - 前駆脂肪細胞分化抑制剤及びその製造方法 - Google Patents

前駆脂肪細胞分化抑制剤及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は前駆脂肪細胞分化抑制剤及びその製造方法に関する。更に詳しくは脂肪細胞数の増加を抑制することにより脂肪蓄積抑制効果をもたらす食品、医薬品、化粧品に関する。
肥満を細胞レベルで見ると、体脂肪の蓄積は、脂肪細胞中への脂肪の取り込みによるものであり、脂肪細胞の増加及び肥大は、肥満を引き起こし、糖尿病、高血圧症、動脈硬化症、虚血性心疾患など様々な生活習慣病の要因となっている。すなわち、この脂肪細胞の減少が調節可能ならば肥満を防止することが期待されている。
従来、上記肥満を解消する抗肥満剤としては、蓄積した脂肪を分解することにより脂肪蓄積抑制効果を示すものが多かった。しかし、脂肪細胞数の増加を抑制することにより脂肪蓄積抑制効果を示す抗肥満剤はあまり知られていなかった。
脂肪細胞数の増加を抑制することにより脂肪蓄積抑制効果を示す抗肥満剤としては、ペプチド(特許文献1)、キノコや植物抽出物(特許文献2)、活性化乳清(特許文献3)等に前駆脂肪細胞分化抑作用のあることが提案されている。
特開平6−293796号公報 特開2004−75640号公報 特開2002−37738号公報
しかしながら、上記の従来の抗肥満剤では効果が十分でなかったり、効果が認められる高い濃度まで配合すると安全上の問題が生じるおそれがあった。そのため、抗肥満剤に用いられる成分として脂肪細胞数の増加を抑制することにより十分な脂肪蓄積抑制効果を示す前駆脂肪細胞分化抑制剤が求められていた。
本発明は以下の記載事項に関する:
(1)酸性ムコ多糖類のO-アシル誘導体又はその生理学的に許容される塩を有効成分とする前駆脂肪細胞分化抑制剤であって、上記酸性ムコ多糖類は、次の構造式で示される化合物である前駆脂肪細胞分化抑制剤。
(上記の構造式において、GalNAcpはピラノース型N-アセチルガラクトサミン残基を、GlcUApはピラノース型グルクロン酸残基を、DはD型を、LはL型を、Pyrはピルビン酸を、nは繰り返しの数をそれぞれ表す。)
(2)酸性ムコ多糖類のO-アシル誘導体は、Oアセチル誘導体である上記(1)に記載の前駆脂肪細胞分化抑制剤。
(3)酸性ムコ多糖類は、微生物により生産された酸性ムコ多糖類である(1)又は(2)に記載の前駆脂肪細胞分化抑制剤。
(4)微生物は、シュードモナス属(Pseudomonas)に属する細菌である(1)〜(3)のいずれかに記載の前駆脂肪細胞分化抑制剤。
(5)次の構造式で示される酸性ムコ多糖類を、O-アシル化して前記酸性ムコ多糖類のO-アシル誘導体を得る工程を備える前駆脂肪細胞分化抑制剤の製造方法。
(上記の構造式において、GalNAcpはピラノース型N-アセチルガラクトサミン残基を、GlcUApはピラノース型グルクロン酸残基を、DはD型を、LはL型を、Pyrはピルビン酸を、nは繰り返しの数をそれぞれ表す。)
抗肥満剤に用いられる成分として脂肪細胞数の増加を抑制することにより十分な脂肪蓄積抑制効果を示す前駆脂肪細胞分化抑制剤が得られる。
(前駆脂肪細胞分化抑制剤)
本発明者らは、転写レベルで優れた前駆脂肪細胞分化抑制効果を有する物質を見出すべく、ヒト皮下前駆脂肪細胞株を用いて検索した。その結果、海洋細菌が生産する酸性ムコ多糖類のO-アシル誘導体が、PPARγ(peroxisome proliferator - activated receptor γ/ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体γ)アゴニスト活性化阻害による前駆脂肪細胞分化抑制活性を有することを知見した。また、上記酸性ムコ多糖類のO-アシル誘導体は、前駆脂肪細胞分化を抑制すると共に、細胞毒性が極めて弱く、前駆脂肪細胞分化抑制剤として極めて有効であることを見出した。即ち、本発明は、上記知見に基づいて完成されたものであり、海洋細菌が生産する酸性ムコ多糖類のO-アシル誘導体を有効成分として含有する前駆脂肪細胞分化抑制剤に関する。
尚、酸性ムコ多糖類のO-アシル誘導体が前駆脂肪細胞の分化を抑制する活性を有することや上記活性を利用した前駆脂肪細胞分化抑制剤に関する報告はされていない。更に、海洋細菌を用いて製造した酸性ムコ多糖類を用いた前駆脂肪細胞分化抑制剤も報告されていない。
酸性ムコ多糖類としては、海洋細菌シュードモナス・エスピーWAK-1 (Pseudomonas sp. WAK-1)菌株又はその変異株の培養物より分離精製された酸性ムコ多糖類のO-アシル誘導体を用いることが好ましい[マツダ(M.Matsuda)ら: 日本水産学会誌(Fisheries Science), 63, 983-988(1997)]。これら「酸性ムコ多糖類」は、本明細書において単に「WAK-1-A」又は「多糖類WAK-1-A」と表記する。多糖類WAK-1-Aは、下記構造式(I)で示される化合物である[上記マツダ(M.Matsuda)ら: 1997]。尚、上記WAK-1-Aは、軟骨培養細胞増殖促進効果及びメラニン生成抑制効果を有することが知られているが、これらのO-アシル誘導体に関する報告は現在までされていない。
酸性ムコ多糖類のO-アシル誘導体としては、次の構造式で示される化合物のO-アセチル誘導体が挙げられる:
(上記の構造式において、GalNAcpはピラノース型N-アセチルガラクトサミン残基を、GlcUApはピラノース型グルクロン酸残基を、DはD型を、LはL型を、Pyrはピルビン酸を、nは繰り返しの数をそれぞれ表す。)
酸性ムコ多糖類のO-アシル誘導体は、例えば、酸性ムコ多糖類を希酸水溶液中、均一系で無水酢酸、あるいは酸塩化物で処理することにより行うことができる。又は、ホルムアミド等の有機溶媒に可溶な場合は、ピリジン及び無水酢酸で処理して酸性ムコ多糖類のO-アセチル誘導体を得ることができる。その他例えば特開平3―143540号公報に記載の方法、特開平6―9707号公報に記載の方法により調製することもできる。O-アセチル化率は、アシル化の方法によって異なるが、本酸性ムコ多糖類の各繰り返し単位に1個以上、好ましくは3個以上、さらに好ましくは4個以上のO-アセチル基が導入されている。
本実施形態にかかる前駆脂肪細胞分化抑制剤としては、前駆脂肪細胞の脂肪細胞への分化を完全に抑制できなくても、かかる抑制剤を添加しない場合に比べ、脂肪細胞への分化が有意に抑制されれば良い。
本実施形態にかかる前駆脂肪細胞分化抑制剤は、有効成分としてWAK-1-AのO-アシル誘導体を全重量基準で少なくとも0.001重量%以上、好ましくは、0.01〜20重量%含有する。このWAK-1-AのO-アシル誘導体を有効成分として含有する前駆脂肪細胞分化抑制剤は、PPARγアゴニスト活性化阻害作用を有する。かかる脂肪細胞分化抑制剤は、通常使用されている医薬品、皮膚外用剤や食品基材を使用することにより、粉末、乳剤、カプセル剤、錠剤、丸剤、顆粒剤、ドリンク剤等の適当な形態とすることができる。さらに、その他の薬効成分、増粘剤、可塑剤、着色料、香料等、任意の添加物をこの脂肪細胞分化抑制剤に含有させることができる。なお、本発明の脂肪細胞分化抑制剤の有効成分であるWAK-1-AのO-アシル誘導体については、皮膚に対する毒性も刺激もなく、副作用もない。
本実施形態にかかる前駆脂肪細胞分化抑制剤は、前駆脂肪細胞分化を有効に抑制すると共に、安定性及び高い安全性を併せ持つ。そのため、抗肥満効果が期待される医薬分野、食品分野及び化粧品分野において有効に使用され得る。特に肥満、糖尿病、高血圧症、動脈硬化症、虚血性心疾患、高尿酸血症を含む生活習慣病に起因する疾病の予防又は治療に有効である。また、睡眠時無呼吸症候群、リポジストロフィー、バセドウ病眼症などにも利用可能である。更に皮膚のシワやたるみ、糖尿病由来の合併症などの様々な前駆脂肪細胞の分化誘導作用に関わる疾患の予防又は治療にも利用可能である。
WAK-1-AのO-アシル誘導体は、医薬として使用できる程度に精製されたものであれば、種々の方法で調製されたものを用いることができる。WAK-1-Aの調製方法としては、各種の方法が知られている。例えば、海洋微生物を炭素源として蔗糖、窒素源としてペプトン、酵母エキスを含有する海水を寒天で固めた培地で培養して多糖類を生産し、採取、精製して得ることができる[マツダ(M.Matsuda)ら、日本水産学会誌,58, 1735-1741(1992)]。また、海洋微生物を所定の培地において培養して多糖類を生産するに際し、海水よりも高濃度の塩化ナトリウム含有培地において微生物を培養することを特徴とする多糖類の生産方法によることもできる(特開2003-274928号公報参照)。より具体的には、例えば寒天平板培養では、炭素源として蔗糖、窒素源としてペプトン、酵母エキスを含有する多糖類生産用海水培地を寒天で固めた培地においてシュードモナス・エスピーWAK-1(Pseudomonas sp. WAK-1)菌株又はその変異株を培養し、寒天平板上に生じた粘質物中からWAK-1-Aを分離、精製して得ることができる。
海水よりも高濃度の塩化ナトリウム含有培地を用いる場合は、無機塩として塩化ナトリウムを5.5〜8.0%(W/V)、炭素源として蔗糖、窒素源としてペプトン、酵母エキスを含有する多糖類生産用培地においてシュードモナス・エスピーWAK-1(Pseudomonas sp. WAK-1)菌株又はその変異株を緩やかな攪拌、実質的に静置の条件及び弱い嫌気条件の少なくともいずれか一方の条件下で培養することにより、WAK-1-Aを選択的に高収率で得ることができる。
WAK-1-Aを生産する微生物を培養する基本培地としては、多糖類を生産しうる微生物が生育できるものであって、少なくとも炭素源と、窒素源と、各種無機塩と及び微量元素とを適量含有するものが用いられる。さらに好ましくは、上記基本培地として、シュードモナス属(Pseudomonas)に属する微生物が生育できるものが用いられる。炭素源としては、グルコース、フラクトース、ガラクトース、シュクロース等の糖、あるいは糖蜜や廃糖蜜が挙げられる。炭素源として1種または2種以上を単独で又は組み合わせて用いることができる。窒素源としては、硝酸塩、アンモニウム塩等の化合物やペプトン、酵母エキス、アミノ酸などの天然物が挙げられる。窒素源として1種または2種以上を単独で又は組み合わせて用いることができる。無機塩としては、例えば、リン酸塩、マグネシウム塩、カリウム塩等が挙げられる。無機塩として1種または2種以上を単独で又は組み合わせて用いることができる。特に、塩化ナトリウム濃度を5.5〜8.0%(W/V)とすることにより、多糖類の生産が著しく向上する。固体培地の場合は寒天を用いる。
培地の塩化ナトリウム濃度以外の培養条件、例えば、使用する培地、培地のpH、培地への添加物、培養温度などは通常微生物の培養の際に用いられている条件をそのまま用いることができる。
WAK-1-Aの生産に用いられる微生物としては、多糖類を生産しうるものであれば特に制限なく使用することができる。好ましくは海洋微生物、さらに好ましくはWAK-1-Aを生産する能力のある海洋微生物が用いられる。具体的には海洋性シュードモナス属細菌が挙げられ、より具体的にはシュードモナス・エスピーWAK-1(Pseudomonas sp. WAK-1)菌株又はその変異株が挙げられる。本菌株は本発明者らが瀬戸内海においてワカメの表面より分離した海洋性細菌であり、その分類学的特性は、日本水産学会誌[マツダ(M.Matsuda)ら: 1992]に記載されている。
培養条件は、培養時のpHは微生物が生育し、かつ多糖類を生産する範囲であれば制限されないが、通常は6から7.5の範囲のpHが好ましい。培養温度については微生物が生育し、かつ多糖類を生産する範囲であれば制限されないが、25℃から30℃の範囲が多糖類の生産には良好である。培養期間は培養のpHや温度により変化するが、通常2日から7日が適切である。
上記培地と微生物を用いて従来法を用いて微生物を培養することにより、WAK-1-Aが効率的に生産される。
WAK-1-Aは、構成糖のモル比がN−アセチル−D−ガラクトサミン:D−グルクロン酸:N−アセチル−L−ガラクトサミン:ピルビン酸が2:1:1:1(モル濃度比)で、ゲル濾過クロマトグラフィーで測定した平均分子量がプルランを標準として100〜150万であることが好ましい。具体的には、Asahipak GFA-7M(昭和電工製)をカラムとする高速液体クロマトグラフィー(島津製作所(株)製)を使用し、0.1NNaClを移動相とし、分子量既知のプルラン(Shodex STANDARD KIT P-82、昭和電工製)を標準サンプルとして作成した分子量保持時間標準曲線を使用して測定することができる。構成成分の分析には、セルロースアセテート膜電気泳動、又は高速液体クロマトグラフィーを用いることができる。この構成成分の分析には、多糖類を2Mのトリフルオロ酢酸(TFA)、又は4N−HClで100℃、12時間加水分解し、ロータリーエバポレイターでTFA又はHClを除いたものを検体とし、中性糖、ウロン酸、有機酸及びアミノ糖の分析を行う。特にウロン酸の分析は、多糖のカルボキシル基還元後に加水分解して中性糖を分析することにより行う。有機酸の分析にはこの他に酵素法を用いることができる。
(有効成分の製造方法)
次に、WAK-1-AのO-アシル誘導体の製造方法について、実施形態を挙げて説明する。尚、WAK-1-AのO-アシル誘導体生産方法は以下の製法に限定されない。
実施形態にかかるWAK-1-Aの製造方法は、(a)高濃度の塩化ナトリウムを含有する培地を調製する工程と、(b)上記培地において微生物を培養し多糖類を生産する工程と、(c)生産されたWAK-1-Aを抽出・回収する工程と、任意の工程として(d)生産されたWAK-1-Aを分離・回収する工程と、(e)緩やかな攪拌又は弱い嫌気条件で培養を行う工程と、(f)O-アシル化の工程とを有する。上記実施形態を各工程毎に詳細に説明する。
(a)高濃度の塩化ナトリウムを含有する培地を調製する工程
まず、海水よりも高濃度の塩化ナトリウムを含有する培地を調製する。この場合、培地中の塩化ナトリウム濃度が5.5〜8.0%(W/V)となるように調製することが好ましい。さらに好ましくは上記した本発明の培地を用いることが望ましく、その際に炭素源として蔗糖、窒素源としてペプトン、酵母エキスを用いることがより望ましい。
(b)上記培地において微生物を培養し多糖類を生産する工程
上記のようにして調製した培地を用いて微生物を培養して目的の多糖類を生産するわけであるが、WAK-1-Aを得るためには微生物としてシュードモナス(Pseudomonas)属を用いることが好ましい。さらに好ましくはシュードモナス・エスピーWAK-1(Pseudomonas sp.WAK-1)菌株又はその変異株を用いることが望ましい。微生物としてシュードモナス・エスピーWAK-1(Pseudomonas sp.WAK-1)菌株又はその変異株を用いることで、WAK-1-Aを効率的に生産することができる。
ここで、WAK-1-Aは、下記構造単位を有するものである。
(上記の構造式において、GalNAcpはピラノース型N-アセチルガラクトサミン残基を、GlcUApはピラノース型グルクロン酸残基を、DはD型を、LはL型を、Pyrはピルビン酸を、nは繰り返しの数をそれぞれ表す。)
そして、以下に説明する抽出・回収工程を経ることにより高純度のWAK-1-A及びそのO-アシル誘導体を高収率で得ることが可能となる。
(c)生産された多糖類を袖出・回収する工程
上記製造方法で得られた培養液からWAK-1-Aを抽出する方法としては、従来公知の方法を用いることができる。例えば、培養液をそのまま、あるいは高温で殺菌した後で、遠心分離により菌体を除去し、これをそのまま、あるいは濃縮してから、2〜3倍量のエタノール、イソプロパノール、あるいはアセトン等を加え、沈殿を生じさせる。この沈殿物を再度、水あるいは1〜15重量%塩化ナトリウム溶液に溶解させた後で、アルコール等による沈殿を2〜3回繰り返し、水で透析を行い、噴霧乾燥や凍結乾燥機等を用いて乾燥させることにより、WAK-1-Aを得る。これ以外にも電気透析法や限外濾過法も利用することができる。さらに精製するためには、イオン交換、ゲル濾過等の各種クロマトグラフィーや第4級アンモニウム塩による沈殿や塩析などを用いることができる。培養液から菌体の除去に際しては、孔径が0.2μmの中空糸モジュールを備えた膜分離装置を用いることができる。
(d)生産された多糖類を分離・回収する工程
上記した抽出・回収方法により、多糖類を抽出・回収することが可能である。しかし、任意の工程として、本発明者らが先に出願した特開2002-065292号に開示された、シュードモナス属に属し、WAK-1-Aを生産する能力のある細菌を液体培地中実質的に静置の条件で培養し、培養物中にWAK-1-Aを生産蓄積させ、これを採取することを特徴とするWAK-1-Aの分離方法を併用してもよい。かかる分離方法を併用することにより、効率的にWAK-1-Aを分離回収することができる。以上によりWAK-1-Aが生産及び回収されることになる。
(e)緩やかな攪拌で培養を行う工程
上記知見より、本発明はさらに任意の工程として(e)緩やかな攪拌又は弱い嫌気条件で培養する工程を有してもよい。
(f)O-アシル誘導体化する工程
酸性ムコ多糖類のO-アシル誘導体は、公知の方法により調製することができる。例えば、酸性ムコ多糖類を希酸水溶液中、均一系で無水酢酸、あるいは酸塩化物で処理することにより行うことができる。又は、ホルムアミド等の有機溶媒に可溶な場合は、ピリジン及び無水酢酸で処理して酸性ムコ多糖類のO-アセチル誘導体を得ることができる。その他例えば特開平3―143540号公報に記載の方法、特開平6―9707号公報に記載の方法により調製することもできる。O-アセチル化率は、アシル化の方法によって異なるが、本酸性ムコ多糖類の各繰り返し単位に1個以上、好ましくは3個以上、さらに好ましくは4個以上のO-アセチル基が導入されている。
(実施形態の変形例)
上記前駆脂肪細胞分化抑制剤を前駆脂肪細胞分化抑制組成物として用いる場合、有効成分であるWAK-1-AのO-アシル誘導体と医薬品、食品又は化粧品に一般に用いられている各種成分、例えば、油分、保湿剤、防腐剤、殺菌剤、色剤、粉末、香料、増粘剤、緩衝剤などを、その剤形にあわせ、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することにより調製される。また、上記前駆脂肪細胞分化抑制組成物に、WAK-1-AのO-アシル誘導体を配合するに当たっては、これら化合物の前駆脂肪細胞分化抑制効果を考慮することが好ましく、一般にはこれら化合物を有効成分として少なくとも0.001重量%以上、好ましくは0.01〜20.0重量%程度添加すればよい。必ずしも有効成分を単離して使用する必要はなく、必要に応じて本実施形態の効果を損なわない範囲で、WAK-1-AのO-アシル誘導体を含む粗精製物を使用することができる。前駆脂肪細胞分化抑制組成物の剤型は任意であり、例えばカプセル剤、錠剤、丸剤、顆粒剤、ドリンク剤等の可溶化系、乳液またはクリーム等の乳化系、あるいは軟膏または分散液などの剤型をとることができる。
本実施形態の変形例としては、(1)WAK-1-AのO-アシル誘導体を有効成分とする肥満及び生活習慣病又はそれらに起因する疾病の予防又は治療剤、(2)WAK-1-AのO-アシル誘導体を有効成分とする化粧料組成物、(3)WAK-1-AのO-アシル誘導体を有効成分とする飲食品が提供される。
次に参考例及び実施例を挙げ、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例になんら制約されるものではない。尚、特記しない限り、百分率(%)は重量基準である。
(参考例1)
ペプトン0.5%、 酵母エキス0.1%、蔗糖3%の組成を有し海水で調製した培地を、温度121℃としたオートクレーブ中で20分間滅菌し、シュードモナス・エスピーWAK-1 (Pseudomonas sp. WAK-1)菌株の保存用斜面培養から、1白金耳を試験管中の上記滅菌培地(10ml)に接種し、25℃の温度で24時間振とう培養を行った。次いで、この前培養液を500ml容の三角フラスコ中に上記組成に食塩3%を追加した組成を有し海水で調製した滅菌培地200ml(121℃、20分間)に接種し、25℃の温度で3日間の静置培養を行った。培養後培養液を濾過助剤(セライト)を用いて濾過し、菌体を除いた上澄液に、2倍量のエタノールを加えて白色沈殿を得た。この沈殿物を採取して水200ml中に溶解し、この溶液に再度2倍量のエタノールを加えて多糖類を沈殿させ、凍結乾燥により粉末化とした。これをM/100 リン酸緩衝液(pH=7.0)に溶解し、予め同緩衝液で平衡化したDEAE−セルロースイオン交換カラムクロマトグラフィーにより吸着した画分から0.4M NaClで溶出される画分を集め、透析後凍結乾燥して酸性ムコ多糖類粉末を得た。
このようにして得られた多糖類については、セルロースアセテート膜電気泳動法を用いて均一性を確認すると共に、化学分析、核磁気共鳴分析により、多糖類WAK-1-Aであることを確認した。
(参考例2)
前培養までは参考例1と同様に処理し、次いでこの前培養液を500ml容の三角フラスコ中に上記組成を有する海水から調製した滅菌培地200ml(121℃、20分間)に接種し、25℃の温度で3日間緩やかな振とう培養を行った。培養後培養液を孔径0.2μmである中空糸MF膜モジュール(スペクトラム(Spectrum)社製)を備えた膜濾過装置を用いて菌体を除き、この溶液から分子量5万カットの中空糸UF膜モジュール(スペクトラム(Spectrum)社製)を備えた膜濾過装置により得られる高分子画分を短時間のうちに濃縮、脱塩回収し、凍結乾燥により粉末化した。これをM/100リン酸緩衝液 (pH=7.0)に溶解し、予め同緩衝液で平衡化したDEAE−セルロースイオン交換カラムクロマトグラフィーにより吸着した画分から0.4MNaClで溶出される画分を集め、透析後凍結乾燥して酸性ムコ多糖類粉末を得た。なお、上記膜濾過装置は東洋紡エンジニアリング社製SYLS-SB04型を用いた。
このようにして得られた多糖類については、セルロースアセテート膜電気泳動法を用いて均一性を確認すると共に、化学分析、核磁気共鳴分析により、多糖類WAK-1-Aであることを確認した。
(参考例3)
前培養までは参考例2と同様に処理し、上記参考例2で述べた蔗糖を含む培地に寒天を1.5%添加した寒天培地250mlを平板(18×26cm)に広げて前培養液を塗沫した。その後、25℃の温度で7日間培養を行った後、寒天平板の表面に生じた粘質物をかきとり、1%フエノール液に懸濁させ、参考例1と同じ方法で菌体を濾過により除いて得られた上澄液にエタノールを加えて沈殿する画分を集め、水に溶解後5%第4級アンモニウム塩 (Cetavlon) 溶液を加えて沈殿する画分を濾過により集めた。これを4MNaClに溶解し再度エタノールを加えて沈殿する画分を集め、水に溶解後透析し凍結乾燥により多糖類を得た。これをM/100リン酸緩衝液(pH=7.0)に溶解し、予め同緩衝液で平衡化したDEAE−セルロースイオン交換カラムクロマトグラフィーにより吸着した画分から0.4MNaClで溶出される画分を集め、透析後凍結乾燥して酸性ムコ多糖類粉末を得た。
このようにして得られた多糖類については、セルロースアセテート膜電気泳動法を用いて均一性を確認すると共に、化学分析、核磁気共鳴分析により、多糖類WAK-1-Aであることを確認した。
(O−アシル誘導体)
上記参考例1〜3で得られたWAK-1-A 1gをホルムアミド200mlに溶解し、これにピリジン40mlと無水酢酸40mlを加え、2日間室温で攪拌した。得られた反応物を流水中で透析し、凍結乾燥した。本実施品のH-1NMRスペクトル図を図-1に示す。観測周波数は、499.8MHz、溶媒はD2O、温度は75℃、基準はTSP-d4(0 ppm)である。1.99〜2.05ppmで示されるシグナルはN-アセチル基を、2.09〜2.20ppmで示されるシグナルは、O-アセチル基をそれぞれ示す。それらのシグナルの積算値から、N-アセチル基に対するO-アセチル基の割合が3:4となり、繰り返し単位当たり4個のO-アセチル基の導入が見られた。
(試験方法)
ヒト皮下前駆脂肪細胞における脂肪細胞への分化抑制活性について調べた。ヒト皮下前駆脂肪細胞分化抑制作用の測定は、ゼンバイオ社(Zen−Bio, Inc., U.S.A.)のプロトコールに従い、以下の方法で行った。参考例2で得られたWAK-1-AのO-アシル誘導体を使用して、ヒト皮下前駆脂肪細胞分化抑制作用を調べ、試料無添加の場合と比較して試料添加系での抑制率を求めた。前駆脂肪細胞分化抑制作用は脂肪細胞に蓄積したトリグリセリド濃度を指標とし、PPARγアゴニスト添加による促進効果(陰性コントロール)及びPPARγアゴニストとTNF-α(tumor necrosis factor-α/腫瘍壊死因子-α)の同時添加による抑制効果(陽性コントロール)とを比較した。この結果を図2に示す。図2中、Pは陽性コントロールを、Nは陰性コントロールをそれぞれ示す。
得られた各試料の脂肪蓄積率を図2に示す。脂肪蓄積率の低いものほど前駆脂肪細胞の分化が低いことを示す。
図2から明らかなように、陰性コントロールでは分化誘導が認められた。一方、WAK-1-AのO-アシル誘導体の添加により濃度依存的に分化誘導を抑制し、ヒト皮下前駆脂肪細胞分化抑制作用のあることが認められた。同濃度で細胞毒性に伴う細胞形態の変化は見られなかった。
なお、本参考例1、2及び3において用いられた上記のWAK-1菌株は、日本国独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター 〒305−8566 日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6 に寄託し、平成14年8月28日 受託番号 FERM P−18988として受託され、その後ブタペスト条約に基づく寄託への移管請求を行い受託番号 FERM BP−8275として受託されたものである。
図1は、WAK-1-AのO-アシル誘導体のH-1NMRスペクトル図である。 図2は、前駆脂肪細胞の分化抑制効果を示すグラフである。

Claims (5)

  1. 酸性ムコ多糖類のO-アシル誘導体又はその生理学的に許容される塩を有効成分とする前駆脂肪細胞分化抑制剤であって、
    前記酸性ムコ多糖類は、次の構造式で示される化合物であることを特徴とする前駆脂肪細胞分化抑制剤。
    (上記の構造式において、GalNAcpはピラノース型N-アセチルガラクトサミン残基を、GlcUApはピラノース型グルクロン酸残基を、DはD型を、LはL型を、Pyrはピルビン酸を、nは繰り返しの数をそれぞれ表す。)
  2. 前記酸性ムコ多糖類のO-アシル誘導体は、Oアセチル誘導体であることを特徴とする請求項1に記載の前駆脂肪細胞分化抑制剤。
  3. 前記酸性ムコ多糖類は、微生物により生産された酸性ムコ多糖類であることを特徴とする請求項1又は2に記載の前駆脂肪細胞分化抑制剤。
  4. 前記微生物は、シュードモナス属(Pseudomonas)に属する細菌であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の前駆脂肪細胞分化抑制剤。
  5. 次の構造式で示される酸性ムコ多糖類を、O-アシル化して前記酸性ムコ多糖類のO-アシル誘導体を得る工程を備えることを特徴とする前駆脂肪細胞分化抑制剤の製造方法。
    (上記の構造式において、GalNAcpはピラノース型N-アセチルガラクトサミン残基を、GlcUApはピラノース型グルクロン酸残基を、DはD型を、LはL型を、Pyrはピルビン酸を、nは繰り返しの数をそれぞれ表す。)
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