JP4940535B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ドリフト領域にn型の不純物を含有するn型部分領域と、p型の不純物を含有するp型部分領域の互層が繰返された構造(所謂スーパージャンクション構造)を備えた半導体装置に関し、なかでも逆回復特性が向上された半導体装置に関する。
n型の不純物を含有するn型コラム(n型部分領域)とp型の不純物を含有するp型コラム(p型部分領域)の組合せを単位構造とし、その単位構造が繰返されている繰返し構造(所謂スーパージャンクション構造)を備えた半導体装置が知られている。
図24には、この種の半導体装置の一例が例示されており、ドレイン電極Dと、そのドレイン電極Dに接するn型のドレイン領域50と、そのドレイン領域50に接するドリフト領域56と、そのドリフト領域56に接するとともにドレイン領域50からはドリフト領域56によって隔てられているp型のボディ領域62と、そのボディ領域62に接するとともにドリフト領域56からはボディ領域62によって隔てられているn型のソース領域64が形成されている。そのソース領域64はソース電極Sと接しており、またソース電極Sはp型のボディコンタクト領域66を介してボディ領域62にも接している。ソース領域64とドリフト領域56を隔てているボディ領域62にゲート絶縁膜61を介してトレンチゲート電極60が対向している。
ドリフト領域56のn型コラム52とp型コラム54は、ソース電極Sとドレイン電極Dを結ぶ方向Aに沿って長く伸び、電極間方向Aに直交する方向Bに沿って繰返されている。n型コラム52とp型コラム54の繰返し方向は、トレンチゲート電極60が伸びる方向Cに繰返されていてもよく、電極間方向Aに直交する面内で繰返されていればよい。
負荷に供給する電力を半導体装置でスイッチングする場合、電源をバイパスする回路に第2の半導体装置を挿入し、前者の半導体装置をオンする間は第2の半導体装置をオフし、前者の半導体装置をオフする間は第2の半導体装置をオンする回路が利用される。
この回路では、第2の半導体装置の内蔵ダイオードが動作する。内蔵ダイオードとは、p型のボディ領域62とp型コラム54のp型領域と、n型コラム52とn型のドレイン領域50のn型領域とのpn接合で構成される寄生的なダイオードのことである。この内蔵ダイオードにおいて重要な特性は逆回復特性である。
図25には、寄生ダイオードを内蔵している半導体装置がオフしたときに、過渡的に流れる逆回復電流が模式的に示されている。t1のタイミングでオフすると(通常は同時に逆バイアスが印加される)、電流は徐々に減少し、t2のタイミングで逆方向の電流(逆回復電流)が流れ始める。この逆回復電流は、半導体装置がオンのときにソース電極Sからドリフト領域56に注入された正孔キャリアが、半導体装置がオフすると、オンのときとは逆にソース電極Sへ引き抜かれていくことに起因している。この逆回復電流の絶対値は、t3のタイミングまで増大し、その後に減少してt4のタイミングで最終的には0に収束する。この0に収束する逆回復電流Irの減少速度が逆回復電流変化率(dIr/dt)と称される。また、逆回復電流が流れているt2からt4までの逆回復電流の積分値が逆回復電荷Qと称される。
逆回復特性を向上させるには、この逆回復電流変化率と逆回復電荷Qを小さくすることが重要である。逆回復電流変化率が大きいと、回路中のさまざまな配線に存在する寄生インダクタンスLによって、V=−L・dIr/dtのリカバリーサージ電圧を発生させる。また、逆回復電荷Qが大きいとスイッチング損失を増大させる。
特許文献1と非特許文献1には、繰返し構造(スーパージャンクション構造)からなるドリフト領域とドレイン領域との間に、低濃度のn型の不純物を含有するn型半導体領域を介在させることで、逆回復電流変化率を小さくする技術が報告されている。
特開2003−101022号公報(その公報の図1参照) 電気学会研究会資料 EDD−01−71 SPC−01−076 小野昇太郎、川口雄介、中川明夫
特許文献1と非特許文献1に記載される半導体装置は、半導体装置がオフしたときに、ドリフト領域とドレイン領域との間に介在させたn型半導体領域により正孔キャリアの引き抜き速度を低下させ、過渡的に流れる逆回復電流変化率を小さくする技術である。
しかしながら、特許文献1と非特許文献1の半導体装置は、オン抵抗が大きくなるという問題があった。つまり、低濃度のn型半導体領域がドリフト領域とドレイン領域との間に介在しているために、半導体装置のオン状態では、電子キャリアがその低濃度のn型半導体領域を必ず通過しなければならない。したがってオン抵抗が高くなるという問題が不可避的に生じてしまう。
本発明の一つの目的は、オン抵抗を高くすることなく、半導体装置がオフしたときに過渡的に流れる逆回復電流変化率の小さい半導体装置を提供することを目的とする。他の一つの目的は、半導体装置がオフしたときに過渡的に流れる逆回復電流の逆回復電荷を小さくすることを目的とする。
本明細書で開示される1つのダイオード型半導体装置は、カソード電極と、カソード電極に接するn型のカソード領域と、カソード領域に接するドリフト領域と、ドリフト領域に接するとともにカソード領域からはドリフト領域によって隔てられているp型のアノード領域と、アノード領域に接するアノード電極を備え、ドリフト領域は、アノード電極とカソード電極を結ぶ方向に伸びる複数のn型の部分領域と前記方向に伸びる複数のp型の部分領域を有しており、n型部分領域とp型部分領域が前記方向に直交する面内で交互に繰返されており、アノード領域と複数のうちの少なくとも一部のp型部分領域の間に第1絶縁膜が形成されており、複数のうちの少なくとも一部のp型部分領域が電気的にフローティングであることを特徴とする。さらに、n型部分領域と複数のうちの少なくとも一部のp型部分領域の間の少なくとも一部に第2絶縁膜が形成されており、第2絶縁膜が第1絶縁膜と離反していることを特徴とする。
本明細書で開示される1つのFET型半導体装置は、ドレイン電極と、ドレイン電極に接するn型のドレイン領域と、ドレイン領域に接するドリフト領域と、ドリフト領域に接するとともにドレイン領域からはドリフト領域によって隔てられているp型のボディ領域と、ボディ領域に接するとともにドリフト領域からはボディ領域によって隔てられているn型のソース領域と、ソース領域とボディ領域に接するソース電極と、ソース領域とドリフト領域を隔てているボディ領域にゲート絶縁膜を介して対向しているトレンチゲート電極を備え、ドリフト領域は、ドレイン電極とソース電極を結ぶ方向に伸びる複数のn型の部分領域と前記方向に伸びる複数のp型の部分領域を有しており、n型部分領域とp型部分領域が前記方向に直交する面内で交互に繰返されており、トレンチゲート電極は、複数のうちの少なくとも一部のp型部分領域にゲート絶縁膜を介して対向してボディ領域から離反させて複数のうちの少なくとも一部のp型部分領域を電気的にフローティングにさせるとともに、ゲート絶縁膜を介してドリフト領域のn型部分領域に対向していることを特徴とする。さらに、n型部分領域と複数のうちの少なくとも一部のp型部分領域の間の少なくとも一部に第2絶縁膜が形成されており、第2絶縁膜がトレンチゲート電極と離反していることを特徴とする。
本明細書で開示される1つの半導体装置は、1対の電極と、一方の電極と接する第2導電型の半導体領域と、その第2導電型半導体領域に接するドリフト領域を備えている。ドリフト領域は、電極間方向に伸びる第1導電型の部分領域と、電極間方向に伸びる第2導電型の部分領域が、電極間方向に直交する面内で交互に繰返されている。第2部分領域と第2導電型半導体領域の接合界面の少なくとも一部に絶縁膜が形成されている。この半導体装置の少数キャリアの導電型は第2導電型である。
本明細書で開示される技術は、ダイオード、MOSFET、IGBT、サイリスタ等に適用することができる。ダイオードであればアノード・カソード電極が一対の電極となり、MOSFETであればソース・ドレイン電極が一対の電極となり、IGBTやサイリスタであればエミッタ・コレクタ電極が一対の電極となる。
上記の半導体装置の絶縁膜としては、典型的にはシリコン酸化膜やシリコン窒化膜などの高誘電体膜が挙げられるが、例えば不純物を含有しないi型の半導体膜であったり、あるいは低濃度の半導体膜であってもよく、要は絶縁性であればよい。絶縁膜がシリコン酸化膜やシリコン窒化膜であれば、その絶縁膜近傍においてチャージバランスが崩れないため、耐圧が劣化しない。したがって、絶縁膜として好適に用いることができる。
ドリフト領域に形成される繰返し構造は、例えば第1部分領域と第2部分領域のそれぞれが薄板状であれば、第1部分領域と第2部分領域は一方方向に繰返される。第1部分領域と第2部分領域のそれぞれの断面が長方形の柱状であれば、各柱を千鳥格子状に配置することで各部分領域が2方向に繰返されるスーパージャンクション構造が得られる。第1部分領域と第2部分領域のそれぞれの断面が正六角形の柱状であれば、交互に隙間なく配置することで各部分領域が3方向に繰返されるスーパージャンクション構造が得られる。あるいは、面的に広がる第1領域のなかに、断面が長方形の柱状の第2部分領域を相互に間隔をおいて2方向に繰返し配置したり、断面が正六角形の第2部分領域を相互に間隔をおいて3方向に繰返し配置したりすることによっても、第1部分領域と第2部分領域が電極間方向に直交する面内で交互に繰返されているスーパージャンクション構造が得られる。要は少なくとも一方方向に繰り返されていれば本発明を具現化できる。この場合、第1部分領域同士は連結していてもよい。
上記の半導体装置がオン状態のとき、第2導電型領域を経由して少数キャリアがドリフト領域に注入されドリフト領域内に蓄積される。この半導体装置がオフ(通常は同時に逆バイアスが印加される)すると、蓄積された少数キャリアは第2導電型半導体領域を経由して一方の電極へと引き抜かれる。このとき、第1導電型部分領域と第2導電型部分領域の繰返し構造を備えている半導体装置では、その第1導電型部分領域と第2導電型部分領域のpn接合界面から空乏層が広がるために、少数キャリアは一方の電極へ急激に掃き出され易い。
上記の半導体装置によれば、第2導電型部分領域の少なくとも一部は、絶縁膜によって第2導電型半導体領域からフローティングされている。フローティングされている第2導電型部分領域と、その第2導電型部分領域と接する第1導電型部分領域のpn接合界面から広がる空乏層は、フローティングされていない場合に比してゆっくりと広がる。これにより、ドリフト領域に注入されていた少数キャリアが一方の電極へゆっくりと掃き出されるため、ひいては逆回復電流変化率が小さくなる。
また、上記の半導体装置では、多数キャリアの導電型は第1導電型である。半導体装置がオンのとき、または半導体装置の順方向に電流が流れる場合には、多数キャリアが、第1導電型部分領域と第2導電型半導体領域を導通経路として流動する。第1導電型部分領域と第2導電型半導体領域の接合界面は、多数キャリアの流動を妨げないように十分に広く確保することができる。オン抵抗の上昇を避けながら逆回復電流変化率を小さくすることができる。上記の半導体装置によれば、オン抵抗を高くすることなく、半導体装置がオフしたときに過渡的に流れる逆回復電流変化率を小さくすることができる。
なお、第1部分領域と第2部分流域の不純物濃度や膜厚などを調整することで、逆回復電荷が低減した半導体装置を具現化することができる。所望する逆回復特性に合わせて、第1導電型部分領域と第2導電型部分領域の不純物濃度や膜厚などを適宜調整すればよい。
本明細書で開示される1つの半導体装置は、縦型又は横型のダイオードに適用することができる。ここでいう縦型とは、一対の電極(カソード電極とアノード電極)の方向が、表裏両面に形成している場合であり、横型とは表面又は裏面に形成している場合をいう。
本明細書で開示される技術をダイオードに適用した半導体装置は、カソード電極と、そのカソード電極に接する第1導電型のカソード領域と、そのカソード領域に接するドリフト領域と、そのドリフト領域に接するとともにカソード領域からはドリフト領域によって隔てられている第2導電型のアノード領域と、そのアノード領域に接するアノード電極を備えている。ドリフト領域は、アノード電極とカソード電極を結ぶ方向(電極間方向)に伸びる第1導電型の部分領域と、前記方向に伸びる第2導電型の部分領域が、前記方向に直交する面内で交互に繰返されている。
本明細書で開示される技術の特徴は、第2導電型部分領域とアノード領域の接合界面の少なくとも一部に、第1絶縁膜が形成されていることであり、その第1絶縁膜が形成されている第2導電型部分領域がアノード領域からフローティングされていることを特徴としている。
第1絶縁膜は、第2導電型部分領域とは反対導電型である第1導電型の半導体膜であってもよい。第1絶縁膜が酸化シリコンや窒化シリコンであれば、その第1絶縁膜近傍においてチャージバランスが崩れず、耐圧が劣化しないため好適である。
上記のダイオードがオフすると、アノード領域からフローティングされている第2導電型部分領域と、その第2導電型部分領域と接する第1導電型部分領域のpn接合界面から広がる空乏層は、フローティングされていない場合に比してゆっくりと広がる。これにより、少数キャリアがアノード電極へゆっくりと掃き出されるため、逆回復電流変化率が小さくなる。また、順方向の電流経路となる第1導電型部分領域とアノード電極の接合界面は、十分に広く確保することができ、オン抵抗を低く抑えることができる。
逆回復電荷を小さくしたい場合は、第1導電型部分領域と第2導電型部分領域の不純物濃度やコラム幅などを適宜調整すればよい。
本明細書で開示される技術を縦型又は横型のMOSに適用した半導体装置は、ドレイン電極と、そのドレイン電極に接する第1導電型のドレイン領域と、そのドレイン領域に接するドリフト領域と、そのドリフト領域に接するとともにドレイン領域からはドリフト領域によって隔てられている第2導電型のボディ領域と、そのボディ領域に接するとともにドリフト領域からはボディ領域によって隔てられている第1導電型のソース領域と、そのソース領域とボディ領域に接するソース電極と、ソース領域と前記ドリフト領域を隔てているボディ領域にゲート絶縁膜を介して対向しているトレンチゲート電極を備えている。ドリフト領域は、ドレイン電極とソース電極を結ぶ方向(電極間方向)に伸びる第1導電型の部分領域と、前記方向に伸びる第2導電型の部分領域が、前記方向に直交する面内で交互に繰返されている。
本明細書で開示される技術の特徴は、トレンチゲート電極が、ドリフト領域の第2導電型部分領域の少なくとも一部にゲート絶縁膜を介して対向してボディ領域から離反させるとともに、ゲート絶縁膜を介してドリフト領域の第1導電型部分領域に対向していることを特徴としている。

上記の半導体装置では、トレンチゲート電極が第2導電型部分領域の一面を塞ぐように形成される。トレンチゲート電極でその一面が塞がれた第2導電型部分領域は、その他の面が第1導電型部分領域や第1導電型のドレイン領域と対向している。したがって第2導電型部分領域はフローティング状態となる。
上記半導体装置の内蔵ダイオードがオン状態のとき、ボディ領域からドリフト領域へ少数キャリアが注入され、その少数キャリアはドリフト領域内に蓄積される。この半導体装置がオフ(通常は同時に逆バイアスが印加される)すると、蓄積された少数キャリアはソース電極へと引き抜かれる。
上記の半導体装置によれば、トレンチゲート電極と対向している第2導電型部分領域がフローティングされているために、その第2導電型部分領域と接する第1導電型部分領域のpn接合界面から広がる空乏層がゆっくりと広がる。これにより、少数キャリアがソース電極へゆっくりと掃き出されるため、ひいては逆回復電流変化率が小さくなる。
また、トレンチゲート電極はゲート絶縁膜を介して第1導電型部分領域と接している。したがって、半導体装置がオンのときに、トレンチゲート電極に対向するボディ領域内に形成された反転層が、第1導電型部分領域と接することになる。多数キャリアは、第1導電型部分領域と反転層を経由して電極間を邪魔されることなく流動することができる。したがって、半導体装置のオン抵抗はほとんど増加しない。上記の半導体装置によれば、オン抵抗を高くすることなく、半導体装置の内蔵ダイオードがオフしたときに過渡的に流れる逆回復電流変化率を小さくすることができる。
なお、第1導電型部分領域と第2導電型部分領域の不純物濃度やコラム幅などを調整することで、逆回復電荷が小さくなる半導体装置を具現化することができる。所望する逆回復特性に合わせて、第1部分領域と第2部分流域の不純物濃度やコラム幅などを適宜調整すればよい。
ダイオードまたはMOSのいずれの半導体装置においても、第1導電型部分領域と第2導電型部分領域のpn接合界面の少なくとも一部に第2絶縁膜が形成されていることが好ましい。そして、ダイオードの場合はその第2絶縁膜が第1絶縁膜と離反していることが好ましく、MOSの場合はその第2絶縁膜がトレンチゲート電極と離反していることが好ましい。
上記の第2絶縁膜は、半導体装置がオフしたときに、ドリフト領域に蓄積している少数キャリアがアノード電極またはソース電極へ流動するのを制限する。とくにフローティングの第2導電型部分領域内に蓄積していた少数キャリアがアノード電極またはソース電極へ引き抜かれるのを制限する。つまり、フローティングされている第2導電型部分領域は、その一面を第1絶縁膜またはトレンチゲート電極で塞がれているため、蓄積していた少数キャリアの主な導通経路は、その第2絶縁膜が第1絶縁膜またはトレンチゲート電極とが離反している狭い経路となる。したがって、フローティングされている第2導電型部分領域内に蓄積していた少数キャリアがアノード電極またはソース電極へ引き抜かれる速度は極めて遅くなる。これにより、逆回復電流変化率が小さくなる。
ダイオードの場合は、第2導電型部分領域とカソード領域のpn接合界面の少なくとも一部に第3絶縁膜が形成されていることが好ましく、MOSの場合は、第2導電型部分領域とドレイン領域のpn接合界面の少なくとも一部に第3絶縁膜が形成されていることが好ましい。
ドリフト領域の第2導電型部分領域に蓄積していた少数キャリアの一部は、半導体装置がオフすると、第2導電型部分領域とカソード領域またはドレイン領域のpn接合界面を経由してアノード電極またはソース電極へ引き抜かれる。この一部の少数キャリアの流動を、第3絶縁膜によって妨げると、より効果的に少数キャリアの引き抜き速度を低減することができる。
なお、第1導電型部分領域と第2導電型部分領域の繰返し構造を製造する場合、一般的には離間する第1導電型部分領域の間に露出するカソード領域またはドレイン領域から第2導電型部分領域を結晶成長させて形成することが多い。したがって、第3絶縁膜の一部に開口が形成されていると、その開口に露出するカソード領域またはドレイン領域から第2導電型部分領域を結晶成長させることができるので好適である。
ダイオードの場合は、第2導電型部分領域の少なくとも一部がアノード領域と接していることが好ましく、MOSの場合は、第2導電型部分領域の少なくとも一部がボディ領域と接していることが好ましい。
すべての第2導電型部分領域をフローティングされているよりも、一部がフローティングされていない場合に逆回復特性が向上し得る。また、第2導電型部分領域の少なくとも一部をアノード領域またボディ領域と接して形成すると、耐圧が劣化するのを抑制するとともに逆回復特性を向上することができる。
ダイオードの場合は、フローティングされている第2導電型部分領域と、カソード領域と接している第2導電型部分領域が、電極間方向に直交する面内で交互に配置されていることが好ましく、MOSの場合は、フローティングされている第2導電型部分領域と、ボディ領域と接している第2導電型部分領域が、電極間方向に直交する面内で交互に配置されていることが好ましい。
この場合、逆回復特性と耐圧の両方の特性をバランスよく向上させた半導体装置を実現できる。なお、第2導電型部分領域が上記の配置の場合において、第1導電型部分領域と第2導電型部分領域のpn接合界面に第2絶縁膜を形成すると、第1導電型部分領域と第2導電型部分領域の不純物濃度が極めて高いチャージバランスの設定値であっても、所望の耐圧を維持することができる。したがって、オン抵抗の小さい半導体装置を実現し易い。
本発明によれば、ドリフト領域にフローティングされていない第2導電型部分領域を備えることで、半導体装置がオフしたときに、ドリフト領域に蓄積していた少数キャリアがゆっくりと一方の電極へ引き抜かれるようにすることができ、逆回復電流変化率を小さくすることができる。
最初に実施例の主要な特徴を列記する。
(第1実施形態) 第1導電型の部分領域の中心から第2導電型の部分領域の中心までの距離が1.4μm以下である。
(第2実施形態) 第1導電型の部分領域の不純物濃度が1×1016cm-3以上であり、第2導電型の部分領域の不純物濃度が1×1016cm-3以上である。
(第3実施形態) 第1導電型の部分領域と、第2導電型の部分領域は薄板状であり、主電極間方向で断面視したときにストライプ状に形成されている。そのストライプ状に沿って伸びているトレンチゲート電極が、第2導電型部分領域を塞ぐように配置されている。
図面を参照して以下に各実施例を詳細に説明する。
図1に、ドリフト領域26にn型の不純物を含有するn型コラム22と、p型の不純物を含有するp型コラム24(24aと24b)の互層が繰返された構造(所謂スーパージャンクション構造)を備えた半導体装置1の要部斜視図を示す。半導体装置1は、一対の主電極間(この例ではドレイン電極とソース電極)を結ぶ方向(紙面上下)に伸びるドリフト領域26を備えた半導体装置である。
ドレイン電極D側から説明すると、例えばアルミニウムからなるドレイン電極D上にn型のシリコン単結晶のドレイン領域20が形成されている。そのドレイン領域20上にドリフト領域26が形成されている。そのドリフト領域26上にp型のシリコン単結晶のボディ領域32が形成されており、このボディ領域32はドレイン領域20からはドリフト領域26によって隔てられている。そのボディ領域32内にはn型のシリコン単結晶のソース領域34と、p型のシリコン単結晶のボディコンタクト領域36が選択的に形成されており、そのソース領域34とボディコンタクト領域36はドリフト領域26からはボディ領域32によって隔てられている。
例えば、アルミニウムからなるソース電極Sはソース領域34に接するとともに、ボディコンタクト領域36を介してボディ領域32とも接している。
ドリフト領域26は、ドレイン電極Dとソース電極Sを結ぶ方向(電極間方向であり、この例の場合は紙面上下方向となる)に伸びるn型のn型コラム22と、電極間方向に伸びるp型のp型コラム24が、電極間方向に直交する面内で交互に繰返されている。この例の場合、ドリフト領域26に形成されているn型コラム22とp型コラム24は薄板状である。したがって、電極間方向に直交する面でドリフト領域26を断面視すると、n型コラム22とp型コラム24はストライプ状に形成されている。n型コラム22とp型コラム24がストライプ状に形成されていると、後に説明するように、トレンチゲート電極30を用いて、p型コラム24の上面を塞ぐことが容易となる。
ソース領域34とドリフト領域26を隔てているボディ領域32にゲート絶縁膜31を介してトレンチゲート電極30が対向している。トレンチゲート電極30は、例えばポリシリコンが充填されている。
トレンチゲート電極30は、ドリフト領域26に繰返して形成されているp型コラム24のうち、一つおきの間隔でそのp型コラム24の上面にゲート絶縁膜31を介して対向するとともに、そのp型コラム24に隣接するn型コラム22にも対向している。トレンチゲート電極30は、n型コラム22とp型コラム24のストライプ状に沿って、長く伸びて形成されており、したがって、トレンチゲート電極30と対向しているp型コラム24は、その上面をトレンチゲート電極30によって塞がれている。このため、トレンチゲート電極によって塞がれているp型コラム24はフローティング状態となっている。このフローティング状態のp型コラム24を、図示24aとし、ボディ領域32に接してフローティング状態となっていないp型コラムを、図示24bとして便宜上区別する。フローティングされているp型コラム24aと、ボディ領域32と接しているp型コラム24bは、電極間方向に直交する面内で、繰返し方向に沿って交互に配置されている。
次に、半導体装置1の内蔵ダイオードの動作を説明する。
半導体装置1がオンして内蔵ダイオードに電流が流れる場合、ソース電極Sにはドレイン電極Dに比して正電圧が印加される。電圧が印加されると、ソース電極Sと接触するボディコンタクト領域36から正孔キャリアがドリフト領域26へ注入され、正孔キャリアはドリフト領域26内に蓄積される。その後、半導体装置1がオフすると、そのオフと同期して半導体装置1には逆バイアス(ソース電極に比してドレイン電極が正電圧)が印加される。このとき、ドリフト領域26内に蓄積されていた正孔キャリアはソース電極Sへと引き抜かれ、その正孔キャリアの流れに対応して逆回復電流が流れる。また、半導体装置1には逆バイアスが印加されているので、ドリフト領域26のn型コラム22とp型コラム24のpn接合界面からは空乏層が広がる。このドリフト領域26の空乏化に伴ない、正孔キャリアは更にソース電極Sへと掃き出され逆回復電流の特性に影響を与える。
半導体装置1では、フローティングされているp型コラム24aとn型コラム24のpn接合界面から広がる空乏層は、p型コラム24aがフローティングされているために、空乏層の広がる速度がゆっくりとなる。フローティングされていないp型コラム24bとn型コラム22とのpn接合界面から広がる空乏層に比して、p型コラム24aがフローティングである場合の空乏層の広がる速度は遅い。空乏層の広がる速度が遅くなると、ドリフト領域26に蓄積していた正孔キャリアがソース電極Sへ引き抜かれる速度が遅くなる。ひいては逆回復電流変化率が小さくなる。
半導体装置1では、フローティングされているp型コラム24aと、フローティングされていないp型コラム24bがドリフト領域26内の繰返し方向に沿って交互に形成されている。したがって、半導体装置1に逆バイアスが印加されたときに、ドリフト領域26内では空乏化がバランスよく進行する。
n型コラム22のコラム幅(L1)と、p型コラム24(24aと24b)のコラム幅(L2)はとくに限定するものではなく、さまざまな範囲のコラム幅で用いることができる。同時にn型コラム22とp型コラム24(24aと24b)の不純物濃度もさまざまな範囲で用いることができる。n型コラム22とp型コラム24の不純物濃度が大きい場合は、半導体装置1のオン抵抗が低減されるため好適である。
また、n型コラム22の中心からp型コラム24の中心までの距離(L3)が1.4μm以下(または各コラムの不純物濃度が1×1016cm-3以上)まで微細化された場合、n型コラム22とp型コラム22のpn接合界面の少なくとも一部に絶縁膜を形成すると、耐圧が向上する。微細化にともない耐圧とオン抵抗が向上するとともに、さらに絶縁膜を形成することで耐圧が向上するために好適である。
なお、各コラムのコラム幅が上記の範囲で形成されている場合、コラム幅とそのコラムの不純物濃度の積(いわゆるチャージバランス)がある程度崩れているときでも、耐圧が劣化することはない。したがって、製造上の自由度が増す。さらに、従来のチャージバランスの設定値は1〜2×1012cm-2であったが、絶縁膜を形成することでチャージバランスの設定値が従来に比して高くても耐圧が劣化しない。オン抵抗の小さい半導体装置を実現できる。またその場合でもリカバリーサージ電圧を低減する効果を有する。コラムの幅やその不純物濃度などを最適化することで、所望の逆回復特性と所望の耐圧を具備した半導体装置を具現化することができる。
なお、n型コラム22とp型コラム24のチャージバランスの設定値によっては、逆回復特性のうち、逆回復電荷を低減させることもできる。
第2実施例では、ドリフト領域126にn型の不純物を含有するn型コラム122と、p型の不純物を含有するp型コラム124(124aと124b)の互層が繰返された構造(所謂スーパージャンクション構造)を備えたMOSトランジスタの場合に、フローティング状態のp型コラム124aを形成したときの逆回復特性を検討した。
図2に、MOSトランジスタ2の要部断面図を示す。図示120はn型のドレイン領域120であり、その裏面側には図示しないドレイン電極が形成されており、主面側にはドリフト領域126が形成されている。ドリフト領域126上にp型のボディ領域132が形成されている。ボディ領域132内にn型のソース領域134が選択的に形成されている。ソース領域134とボディ領域132は図示しないソース電極と接触している。なお、ボディ領域132とp型コラム124の不純物濃度は等しい。
ドリフト領域126はn型コラム122とp型コラム124で構成され、n型コラム122とp型コラム124が、図示しないドレイン電極とソース電極を結ぶ方向(電極間方向であり、紙面上下方向)に直交する面内で交互に繰り返されている。図2では、p型コラム124のハーフサイズが左右対称に図示されている。
ソース領域134に隣接し、ボディ領域132を貫通してp型コラム124まで到達するトレンチゲート電極130が形成されている。そのトレンチゲート電極130の底面は、一方のp型コラム124aの上面をゲート絶縁膜31を介して塞いでおり、そのp型コラム124aはフローティング状態である。他方のp型コラム124bはボディ領域132と接しておりフローティング状態となっていない。また、トレンチゲート電極130は、フローティング状態のp型コラム124aに隣接するn型コラム122ともゲート絶縁膜31を介して接している。トレンチゲート電極130は繰り返し領域126のp型コラム124aとソース領域134との間に介在するボディ領域132にゲート絶縁膜131を介して対向している。
図2に示すMOSトランジスタ2のn型コラム122のコラム幅は0.3μmであり、p型コラム124のコラム幅は0.4μmである。したがってハーフピッチ幅は(0.3+0.4)/2=0.35μmで形成されている。ドリフト領域126の膜厚方向の厚みは12.0μmである。
ここで、各コラムの不純物濃度を変えた2つのMOSトランジスタ2において、逆回復特性を検討した。
一つのMOSトランジスタ2Lはn型コラム122の不純物濃度は1×1017cm-3であり、p型コラム124の不純物濃度は7.5×1016cm-3で形成されている。したがって、n型コラム122のチャージバランスは1.0×1017cm-3×0.3/2μm=1.5×1012cm-2であり、p型コラム124のチャージバランスは7.5×1016cm-3×0.4/2μm=1.5×1012cm-2である。
一方のMOSトランジスタ2Hのn型コラム122の不純物濃度は1.2×1017cm-3であり、p型コラム124の不純物濃度は9×1016cm-3で形成されている。したがって、n型コラム122のチャージバランスは1.2×1017cm-3×0.3/2μm=1.8×1012cm-2であり、p型コラム124のチャージバランスは9×1016cm-3×0.4/2μm=1.8×1012cm-2である。
MOSトランジスタ2Hのチャージバランスの設定値が、MOSトランジスタ2Lのチャージバランス設定値よりも高い。
図3に、上記のMOSトランジスタ2Lと2Hの内蔵ダイオードがオフしたときに、過渡的に流れる逆回復電流を示す。横軸が時間であり、縦軸が電極間を流れる電流値である。図中の番号はそれぞれのトランジスタの番号に対応している。図3から明らかに、MOSトランジスタ2Lの比して、MOSトランジスタ2Hの逆回復電流変化率が小さくなっている。
図4に、この過渡的なときにそれぞれの電極間に発生するリカバリーサージ電圧を示す。横軸の時間は図3の時間と対応しており、縦軸がリカバリーサージ電圧の大きさである。MOSトランジスタ2Hの逆回復電流変化率が低減されたことにより、MOSトランジスタ2Lに比して、リカバリーサージ電圧が極めて小さい。この結果から、p型コラム124がフローティングされているMOSトランジスタでは、各コラムのチャージバランスの設定値を調整することで、リカバリーサージ電圧の大きさを調整し得ることが示唆される。
次に、各コラムの不純物濃度がMOSトランジスタ2Lと同一の場合において、n型コラム122とp型コラム124のpn接合界面と、p型コラム124とドレイン領域120のpn接合界面に絶縁膜を形成した場合の逆回復特性を検討した。
図5に示すMOSトランジスタ3は、n型コラム122とp型コラム124のpn接合界面に第2絶縁膜127が形成されている場合である。第2絶縁膜127は、トレンチゲート電極130とは接していない。
図6に示すMOSトランジスタ4は、第1絶縁膜127が形成されているとともに、p型コラム124とドレイン領域120のpn接合界面に第3絶縁膜128が形成されている場合である。
なお、第2絶縁膜127と第3絶縁膜128は、シリコン酸化膜であり、その膜厚は20nmである。
図7に、MOSトランジスタ3と4の内蔵ダイオードがオフしたときに、過渡的に流れる逆回復電流を示す。横軸が時間であり、縦軸が主電極間を流れる電流値である。なお、図示2Lは、MOSトランジスタ2Lの結果であり、図3の結果と対応している。
MOSトランジスタ3とMOSトランジスタ2Lを比較すると、MOSトランジスタ3の逆回復電流変化率は小さくなっている。n型コラム122とp型コラム124のpn接合界面に第2絶縁膜127を形成することで、逆回復電流変化率が低減することがわかる。さらに、MOSトランジスタ3とMOSトランジスタ4を比較すると、MOSトランジスタ4の逆回復電流変化率はさらに小さい。p型コラム124とドレイン領域120のpn接合界面に第3絶縁膜128を形成すると、さらに逆回復電流変化率を小さくなることがわかる。
なお、第2絶縁膜127は、トレンチゲート電極130と接していないために、その第2絶縁膜127と相隣接するフローティング状態のp型コラム124aとn型コラム122には、半導体装置がオフしたときに空乏層が広がる。この第2絶縁膜127とトレンチゲート電極130が離反する距離はとくに限定するものではなく、所望の耐圧が確保される範囲内で離反されていればよい。
次に、MOSトランジスタ2(第2絶縁膜と第3絶縁膜が形成されていない場合)とMOSトランジスタ3(第2絶縁膜と第3絶縁膜が形成されている場合)において、n型コラム122とp型コラム124の不純物濃度を変えて、チャージバランスを変化させたときの耐圧への影響を検討した。なお、各コラムの不純物濃度が大きいということは、半導体装置のオン抵抗が小さいということである。
図8に、チャージバランスの設定値と耐圧の関係を示す。横軸がチャージバランスの設定値であり、縦軸が耐圧である。図中の番号がそれぞれの半導体装置の番号に対応している。なお、従来の繰返し構造におけるチャージバランスの設定値は1〜2×1012cm-2が一般的である。従来の構造では、このチャージバランスの設定値の範囲から外れると、急激に耐圧は劣化する。
図8から、n型コラム122とp型コラム124のpn接合界面に第2絶縁膜127を形成することで、チャージバランスの設定値に関係なく耐圧が向上する。なかでも、MOSトランジスタ3は、チャージバランスの設定値が3×1012cm-2の場合において、その耐圧が150Vを超えている。したがって、MOSトランジスタ3では、逆回復電流変化率を低減するとともに、オン抵抗や耐圧を向上することができる。
図9〜図12に、ドリフト領域226にn型の不純物を含有するn型コラム222と、p型の不純物を含有するp型コラム224(224aと224b)の互層が繰返された構造(所謂スーパージャンクション構造)を備えたダイオードの要部断面図を示す。図9〜図12に示される各ダイオード(5〜8)は、絶縁領域の形状と位置が異なるのみであり、他の基本的な構成は同一である。したがって、図9に示すダイオード5を参照してその構成を説明する。なお、p型コラム224のうち、フローティング状態の場合は図示224aとし、フローティング状態でない場合は図示224bとして区別している。
図9に示すダイオード5は、図示しないカソード電極と接するn型のシリコン単結晶のカソード領域220上にドリフト領域226が形成されている。そのドリフト領域226上にp型のシリコン単結晶のアノード領域232が形成されており、このアノード領域232はカソード領域220からはドリフト領域226によって隔てられている。アノード領域232は、図示しないアノード電極と接している。
ドリフト領域226は、裏面側のカソード電極と表面側のアノード電極を結ぶ方向(電極間方向であり、この例の場合は紙面上下方向となる)に伸びるn型のn型コラム222と、電極間方向に伸びるp型のp型コラム224aが、電極間方向に直交する面内で交互に繰返されている。n型コラム222のコラム幅(L1)は0.6μmであり、p型コラム224aのコラム幅(L2)は0.8μmである。したがってn型コラム222の中心からp型コラム224aの中心までの距離(L3:ハーフピッチ幅ともいう)は(0.6+0.8)/2=0.7μmで形成されている。ドリフト領域126の膜厚方向の厚みは12.0μmである。
n型コラム222の不純物濃度は5×1016cm-3であり、p型コラム224aの不純物濃度は3.70×1016cm-3で形成されている。したがって、n型コラム222のチャージバランスは5.0×1016cm-3×0.6/2μm=1.5×1012cm-2であり、p型コラム224aのチャージバランスは3.50×1016cm-3×0.8/2μm=1.48×1012cm-2である。ダイオード5では若干ながらチャージバランスが崩れて形成されている。
アノード領域232を貫通してドリフト領域226に達する絶縁領域242がアノード領域232内に形成されており、その絶縁領域242はドリフト領域226のp型コラム224aの上面を覆っている。ダイオード5では、絶縁領域242がドリフト領域226内の全てのp型コラム224aを覆っており、p型コラム224aは全てフローティング状態である。
図10に示すダイオード6は、絶縁領域244がドリフト領域226に繰返して形成されているp型コラム224のうち、繰返し方向に沿って一つおきの間隔でそのp型コラム224の上面に対向している。したがって、フローティングされているp型コラム224aと、アノード領域232と接するp型コラム224bが、繰返し方向に沿って交互に形成されている。
図11に示すダイオード7は、絶縁領域246が対向するp型コラム224aの箇所と、絶縁領域242が対向していないp型コラム224bの箇所が不定期に形成されている。
図12に示すダイオード8は、絶縁領域243がドリフト領域226のn型コラム222と対向しており、p型コラム224とは対向していない。すべてのp型コラム224がアノード領域232と接しており、フローティングされていない状態である。
図13は、各ダイオード(5〜8)をオフしたときに、過渡的に流れる逆回復電流を測定した結果である。横軸が時間であり、縦軸が主電極間を流れる電流値である。なお、図中の番号は各ダイオード(5〜8)の番号に対応している。
まず、p型コラム224がすべてフローティング状態でないダイオード8を基準にすると、p型コラム224の少なくとも一部をフローティング状態にしたダイオードはいずれも、逆回復電流値の最大値と逆回復電流の流れる時間が減少している。つまり逆回復電荷が減少していることが分かる。より詳しく検討すると、全てのp型コラム224がフローティングされているダイオード5よりも、p型コラム224を部分的にフローティング状態にした場合(ダイオード6と7)の方が逆回復電荷はより低減されている。なお、ダイオード6とダイオード7の逆回復電流の特性には大きな違いが見られない。
次に、各ダイオード(5〜8)のオフ耐圧を検討した。
各ダイオード(5〜8)のアノード電極にカソード電極よりも大きい電圧(逆バイアスとなる)を印加して、主電極間を逆方向に流れる電流が急激に流れるときの電圧をブレークダウン電圧とした。
ダイオード5のブレークダウン電圧は208Vであり、ダイオード6のブレークダウン電圧は228Vであり、ダイオード7のブレークダウン電圧は225Vであり、ダイオード8のブレークダウン電圧は232Vであった。このことから、全てのp型コラム224がフローティングされているダイオード5よりも、p型コラム224を部分的にフローティング状態にしたダイオード(6、7)の方がブレークダウン電圧は大きい。
次に、各ダイオード(5〜8)のn型コラム222とp型コラム224のpn接合界面に膜厚が20nmのシリコン酸化膜を形成した場合のブレークダウン電圧を検討した。その場合のダイオード5のブレークダウン電圧は265Vであり、ダイオード6のブレークダウン電圧は261Vであり、ダイオード7のブレークダウン電圧は268Vであり、ダイオード8のブレークダウン電圧は265Vであった。
n型コラム222とp型コラム224のpn接合界面にシリコン酸化膜を形成すると、いずれのダイオード(5〜8)の場合でもブレークダウン電圧は大きくなる。また、p型コラム224がフローティングされていない半導体装置8に比して、p型コラム224を部分的にフローティング状態にしたダイオード(6、7)は、この場合はブレークダウン電圧が劣化していない。
図14はこの結果を示しており、横軸がフローティング状態のp型コラム224の数であり、縦軸がブレークダウン電圧である。図示13がn型コラム222とp型コラム224のpn接合界面にシリコン酸化膜を形成した場合であり、図示14がn型コラム222とp型コラム224のpn接合界面にシリコン酸化膜が形成されていない場合である。
n型コラム222とp型コラム224のpn接合界面にシリコン酸化膜が形成されていない場合(図示14)では、フローティング状態のp型コラム224を増やすとブレークダウン電圧は劣化する。一方、n型コラム222とp型コラム224のpn接合界面にシリコン酸化膜が形成した場合(図示13)では、フローティング状態のp型コラム224の数とは無関係にブレークダウン電圧は一定である。
次に、各ダイオード(5〜8)のn型コラム222とp型コラム224の不純物濃度を変えて、チャージバランスの設定値を大きくした場合の耐圧への影響を検討した。
n型コラム222の不純物濃度を1.33×1017cm-3とし、p型コラム224の不純物濃度を1.0×1017cm-3とした。したがって、チャージバランスの設定値は4×1012cm-2である。このチャージバランスの設定値は、一般的な値よりも極めて高い。
全てのp型コラム224がフローティング状態であるダイオード8の場合、ブレークダウン電圧は20Vとなり著しく劣化した。また、n型コラム222とp型コラム224のpn接合界面にシリコン酸化膜を形成しても、ブレークダウン電圧は30Vであり、ほとんど向上しない。同様に、フローティング状態のp型コラム224と、ボディ領域232と接しているp型コラム224が不定期に形成されているダイオード7の場合でも、ブレークダウン電圧は著しく劣化し、n型コラム222とp型コラム224のpn接合界面にシリコン酸化膜を形成しても、そのブレークダウン電圧は30Vであった。
一方、フローティング状態のp型コラム224が繰返し方向に沿って一つおきに形成されているダイオード6の場合、n型コラム222とp型コラム224のpn接合界面にシリコン酸化膜を形成していないときのブレークダウン電圧は18Vであったが、シリコン酸化膜を形成するとそのブレークダウン電圧は168Vであった。このことから、各コラムのチャージバランスの設定値が大きい場合は、フローティング状態のp型コラム224を繰返し方向に沿って一つおきに形成することが重要であると示唆される。
このことをより詳細に検討するために、ダイオード6の絶縁領域244の形状を変えた変形例を用いて検討した。図15に、その変形例のダイオード9の要部断面図を示す。ダイオード9の絶縁領域245は、ボディ領域232を貫通していない。その膜厚方向(紙面上下方向)の厚みは、ダイオード6の絶縁領域244の半分である。なお、ダイオード6と同様に、フローティング状態のp型コラム224は繰返し方向に沿って一つおきに交互に形成されている。
図15に示すダイオード9のn型コラム222とp型コラム224のpn接合界面にシリコン酸化膜を形成したときのブレークダウン電圧は165Vであった。ダイオード6の場合のブレークダウン電圧は168Vであったので、ほぼ同等のブレークダウン電圧である。このことから、絶縁領域(244、245)の形状などとは関係なく、ドリフト領域226のp型コラム224のうち、フローティング状態のp型コラム224が繰返し方向に沿って一つおきに形成されているときは、そのn型コラム222とp型コラム224のpn接合界面にシリコン酸化膜を形成するとブレークダウン電圧が向上する。このときのチャージバランスは極めて大きくてもよい。したがって、キャリアに対するドリフト抵抗は極めて小さくすることができる。所望の耐圧を確保するとともに、オン抵抗の小さい半導体装置を実現することができる。
なお、ダイオード8(全てのp型コラム224がボディ領域232と接している)の各コラムのチャージバランスの設定値を、上述の4×1012cm-2で設定した場合と、ダイオード6(フローティング状態のp型コラム224が繰返し方向に沿って一つおきに形成)をターンオフしたときの逆回復特性を検討すると、ダイオード6の方が逆回復電流変化率が小さいことが判明した。各コラムのチャージバランスの設定値が約1.5×1012cm-2の場合は、逆回復特性のうち逆回復電荷の低減に効果があったことは前述の通りである。一方、チャージバランスの設定値が4×1012cm-2の場合は、逆回復電流変化率の低減に効果がある。このことからも、各コラムのチャージバランスの設定値などを適宜調整することで、逆回復特性のうち逆回復電荷の低減を図ることも、また逆回復電流変化率の低減を図ることも可能であることが示唆される。
なお、上述した各ダイオード(5〜8)の結果は、MOSトランジスタ等の寄生ダイオードに実質的に同様の構成を取り入れた場合に、同様の作用効果が生じると示唆される。
(第4実施例) 図16〜図23を用いて、ドリフト領域にフローティングのp型コラムを備えた半導体装置の主要な製造工程を説明する。
図16に示すように、まず、n型のシリコン単結晶からなるドレイン領域420上にn型のシリコン単結晶をエピタキシャル成長させてn型半導体層421を形成する。次に、n型半導体層421上にフォトレジストを塗布形成した後に、所定の間隔をあけてフォトレジスト膜をパターニングし、そのフォトレジストの開口部から例えばRIE法によってn型半導体層421に浅い溝を形成する。
次に、図17に示すように、形成した浅い溝を含めてn型半導体層421の表面に、例えばCVD法によって窒化膜423を形成する。
次に、図18に示すように、浅い溝の底面部の窒化膜423と、その下方のn型半導体層421を、例えばRIEによってドライエッチング(異方性エッチング)を行い、ドレイン領域420まで到達する深い溝(トレンチ)を形成する。これにより、n型半導体層421は、所定の間隔を隔てて離間して存在することになる。このn型半導体領域421がドリフト領域のn型コラム422となる。
次に、図19に示すように、離間して存在するn型コラム422の側壁と、露出するドレイン領域420の上面とを熱酸化して酸化膜428を形成する。
次に、図20に示すように、窒化膜427をエッチングして酸化膜428はエッチングしないエッチング液(例えば、熱リン酸水溶液)を用いて、窒化膜427のみをエッチング除去し、その後にトレンチ底面に形成されている酸化膜428のみを、異方性のドライエッチングにより選択的に除去する。
次に、図21に示すように、離間して存在するn型コラム422の溝内にn型コラム422を囲繞するまでp型のシリコン結晶を埋め込みエピタキシャル成長させて、p型コラム424とn型コラム426が交互に繰返された繰返し領域426(ドリフト領域)を形成する。また、ドリフト領域426上に形成されているp型シリコン単結晶領域はボディ領域432となる。なお、この繰返し領域426の製造方法としてはエピタキシャル成長に限定されず、例えば、斜めイオン注入法、マルチエピタキシャル法、埋め込みエピタキシャル法によって形成することができる。
次に、図22に示すように、ボディ領域432上にフォトレジストを塗布形成した後に、フローティングとするp型コラム424に対応する上部が開口されるように、フォトレジストをパターニングし、そのフォトレジストの開口部から、例えばRIE法によってボディ領域432を貫通し、ドリフト領域426にまで到達するトレンチを形成する。このトレンチの側壁と底面を熱酸化して酸化膜431を形成する。これにより、p型コラム424の上面は酸化膜によって覆われて、この酸化膜431に対向するp型コラム424はフローティング状態となる。
次に、図23に示すように、トレンチ内を例えばポリシリコンによって充填してトレンチゲート電極430を形成する。
この後に、公知技術を利用してトレンチゲート電極430に隣接する位置にソース領域を形成するなどすれば、ドリフト領域にフローティングのp型コラム424を備えた半導体装置を具現化することができる。なお、上記の半導体装置の製造方法の特徴は、n型コラム422とp型コラム424のpn接合界面に絶縁膜428が形成されるとともに、その絶縁膜428がトレンチゲート電極430に接していない半導体装置を具現化したことである。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
半導体装置1の要部斜視図を示す。 MOSトランジスタ2の要部断面図を示す。 MOSトランジスタ2の逆回復電流を示す。 MOSトランジスタ2のリカバリーサージ電圧を示す。 MOSトランジスタ3の要部断面図を示す。 MOSトランジスタ4の要部断面図を示す。 MOSトランジスタ3と4の逆回復電流を示す。 MOSトランジスタ2と3のチャージバランス設定値と耐圧の関係を示す。 ダイオード5の要部断面図を示す。 ダイオード6の要部断面図を示す。 ダイオード7の要部断面図を示す。 ダイオード8の要部断面図を示す。 各ダイオード(5〜8)の逆回復電流を示す。 フローティングのp型コラムの数と耐圧の関係を示す。 実施例4の半導体装置の製造工程(1)を示す。 実施例4の半導体装置の製造工程(2)を示す。 実施例4の半導体装置の製造工程(3)を示す。 実施例4の半導体装置の製造工程(4)を示す。 実施例4の半導体装置の製造工程(5)を示す。 実施例4の半導体装置の製造工程(6)を示す。 実施例4の半導体装置の製造工程(7)を示す。 実施例4の半導体装置の製造工程(8)を示す。 実施例4の半導体装置の製造工程(9)を示す。 半導体装置10の要部斜視図を示す。 半導体装置をオフしたときの逆回復電流を示す。
符号の説明
20:ドレイン領域
22:n型コラム
24:p型コラム
26:ドリフト領域
30:トレンチゲート電極
31:ゲート絶縁膜
32:ボディ領域
34:ソース領域
36:ボディコンタクト領域

Claims (5)

  1. カソード電極と、
    前記カソード電極に接するn型のカソード領域と、
    前記カソード領域に接するドリフト領域と、
    前記ドリフト領域に接するとともに前記カソード領域からは前記ドリフト領域によって隔てられているp型のアノード領域と、
    前記アノード領域に接するアノード電極を備え、
    前記ドリフト領域は、前記アノード電極と前記カソード電極を結ぶ方向に伸びる複数のn型の部分領域と前記方向に伸びる複数のp型の部分領域を有しており、前記n型部分領域と前記p型部分領域が前記方向に直交する面内で交互に繰返されており、
    前記アノード領域と複数のうちの少なくとも一部の前記p型部分領域の間に第1絶縁膜が形成されており、前記複数のうちの少なくとも一部の前記p型部分領域が電気的にフローティングであり、
    前記n型部分領域と前記複数のうちの少なくとも一部の前記p型部分領域の間の少なくとも一部に第2絶縁膜が形成されており、
    前記第2絶縁膜が前記第1絶縁膜と離反していることを特徴とするダイオード型半導体装置。
  2. ドレイン電極と、
    前記ドレイン電極に接するn型のドレイン領域と、
    前記ドレイン領域に接するドリフト領域と、
    前記ドリフト領域に接するとともに前記ドレイン領域からは前記ドリフト領域によって隔てられているp型のボディ領域と、
    前記ボディ領域に接するとともに前記ドリフト領域からは前記ボディ領域によって隔てられているn型のソース領域と、
    前記ソース領域と前記ボディ領域に接するソース電極と、
    前記ソース領域と前記ドリフト領域を隔てている前記ボディ領域にゲート絶縁膜を介して対向しているトレンチゲート電極を備え、
    前記ドリフト領域は、前記ドレイン電極と前記ソース電極を結ぶ方向に伸びる複数のn型の部分領域と前記方向に伸びる複数のp型の部分領域を有しており、前記n型部分領域と前記p型部分領域が前記方向に直交する面内で交互に繰返されており、
    前記トレンチゲート電極は、複数のうちの少なくとも一部のp型部分領域にゲート絶縁膜を介して対向して前記ボディ領域から離反させて前記複数のうちの少なくとも一部の前記p型部分領域を電気的にフローティングにさせるとともに、ゲート絶縁膜を介してドリフト領域のn型部分領域に対向しており、
    前記n型部分領域と前記複数のうちの少なくとも一部のp型部分領域の間の少なくとも一部に第2絶縁膜が形成されており、
    前記第2絶縁膜が前記トレンチゲート電極と離反していることを特徴とするFET型半導体装置。
  3. 前記p型部分領域と前記カソード領域または前記ドレイン領域の間に第3絶縁膜が形成されていることを特徴とする請求項1又は2の半導体装置。
  4. 電気的にフローティングである前記p型部分領域以外のp型部分領域は、前記アノード領域または前記ボディ領域と接していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの半導体装置。
  5. 前記アノード領域または前記ボディ領域に接している前記p型部分領域と、電気的にフローティングである前記p型部分領域が、電極間方向に直交する面内で交互に配置されていることを特徴とする請求項4の半導体装置。
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