JP4940317B2 - 半導体発光素子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体発光素子及びその製造方法に関する。
窒化物半導体を用いた発光素子では、発光効率を高めるため、InGaNからなる井戸層を井戸層よりバンドギャップエネルギーの大きい障壁層で挟んだ量子井戸構造が用いられている。
このような発光素子では、井戸層を形成するときのInの取り込みを促進するため、より低温での結晶成長が必要である。しかし、結晶成長が低温化するほど、結晶性が悪化する。したがって、Inの取り込みを確保しつつ、高品質の結晶を形成することが半導体発光素子の高効率化のために重要である。
特許文献1には、量子井戸構造の活性層の井戸層と障壁層の間に障壁層よりバンドギャップエネルギーの大きいAlGa1−dN(0.30≦d≦1)からなる中間層をすべての井戸層の上に形成する窒化物半導体発光素子が記載されている。しかしながら、本技術を用いても、発光効率の向上には、改良の余地がある。
特開2004−29709号公報
本発明は、発光効率を向上した半導体発光素子及びその製造方法を提供する。
本発明の一態様によれば、窒化物半導体を含むn形半導体層と、窒化物半導体を含むp形半導体層と、前記n形半導体層と前記p形半導体層との間に設けられ、窒化物半導体を含む複数の障壁層と、前記複数の障壁層の間に設けられ、前記障壁層におけるバンドギャップエネルギーよりも小さいバンドギャップエネルギーを有し、InGaNを含む井戸層と、を備え、前記複数の障壁層の少なくともいずれかは、第1層と、前記第1層よりも前記p形半導体層の側に設けられた第2層と、前記第2層よりも前記p形半導体層の側に設けられた第3層と、を有し、前記第2層は、AlGa1−xN(0<x≦0.05)を含み、前記第2層のバンドギャップエネルギーは、前記第1層及び前記第3層よりも大きく、前記第1層及び前記第2層の合計の厚さは、前記第3層の厚さ以下であることを特徴とする半導体発光素子が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、窒化物半導体を含むn形半導体層と、窒化物半導体を含むp形半導体層と、前記n形半導体層と前記p形半導体層との間に設けられ、窒化物半導体を含む複数の障壁層と、前記複数の障壁層の間に設けられ、前記障壁層におけるバンドギャップエネルギーよりも小さいバンドギャップエネルギーを有する井戸層と、を有する半導体発光素子の製造方法であって、前記井戸層の上に第1層を形成する工程と、前記第1層の上にAlGa1−xN(0<x≦0.05)を含み、前記第1層よりもバンドギャップエネルギーが大きい第2層を形成する工程と、前記第2層の上に、前記第2層のバンドギャップエネルギーよりも小さいエネルギーを有し、前記第1層と前記第2層との合計の厚さ以上の厚さを有する第3層を、前記第1層の形成及び前記第2層の形成の温度よりも高い温度で形成する工程と、を含む前記障壁層の形成工程を備えることを特徴とする半導体発光素子の製造方法が提供される。
本発明によれば、発光効率を向上した半導体発光素子及びその製造方法が提供される。
半導体発光素子の一部を示す模式的断面図である。 半導体発光素子を示す模式的断面図である。 障壁層の表面形態を示す図である。 障壁層の表面形態を示す図である。 障壁層の表面形態を示す図である。 半導体発光素子の一部を示す図である。 半導体発光素子及び比較例を示す模式図である。 半導体発光素子及び比較例の特性を示すグラフ図である。 半導体発光素子の製造方法を示すフローチャート図である。
以下、本発明の実施の形態を図に基づき説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比係数などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比係数が異なって表される場合もある。
また、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る半導体発光素子の一部の構成を例示する模式的断面図である。
図2は、第1の実施の形態に係る半導体発光素子の構成を例示する模式的断面図である。
図2に表したように、本実施の形態に係る半導体発光素子110は、n形半導体層20と、p形半導体層50と、n形半導体層20とp形半導体層50との間に設けられた発光層40と、を備える。
n形半導体層20及びp形半導体層50は、窒化物半導体を含む。
図1は、半導体発光素子の一部である発光層40の詳細な構成を模式的に例示している。
図1に表したように、発光層40は、複数の障壁層41と、複数の障壁層41のそれぞれの間に設けられた井戸層42と、を有する。
障壁層41及び井戸層42は、窒化物半導体を含む。井戸層42には、インジウム(In)を含む窒化物半導体が用いられる。
井戸層42の厚さ(膜厚)は、例えば1nm(ナノメートル)以上、5nm以下が望ましい。
また、井戸層42には、例えばIna1Ga1−a1N(0<a1≦0.4)が用いられる。
障壁層41のバンドギャップエネルギーは、井戸層42よりも大きい。すなわち、障壁層41がInを含む場合、障壁層41におけるInの組成比は、井戸層42におけるInの組成比よりも低い。これにより、井戸層42におけるバンドギャップエネルギーは、障壁層41におけるバンドギャップエネルギーよりも小さくなる。
このように、障壁層41と井戸層42とは互いに交互に積層される。ここで、井戸層42の数を「n」とすると、井戸層42は、第1井戸層W1〜第n井戸層Wnを有する。一方、障壁層41は、第1障壁層B1〜第(n+1)障壁層B(n+1)を有する。
そして、図1に表したように、障壁層41の少なくともいずれかは、第1層BL1と、第1層BL1よりもp形半導体層50の側に設けられた第2層BL2と、第2層BLよりもp形半導体層50の側に設けられた第3層BL3と、を有する。第2層BL2は、AlGa1−xN(0<x≦0.05)を含み、第2層BL2のバンドギャップエネルギーは、第1層BL1及び第3層BL3よりも大きい。そして、第1層BL1及び第2層BL2の合計の厚さ(膜厚)は、第3層BL3の厚さ(膜厚)以下である。
図1に例示したように、例えば、障壁層41のそれぞれは、上記の第1層BL1、第2層BL2及び第3層BL3を有する。すなわち、障壁層41のそれぞれは、井戸層42の上に設けられた第1層BL1と、第1層BL1の上に設けられた第2層BL2と、第2層BL2の上に設けられた第3層BL3と、を含む。第1層BL1は、例えば、井戸層42に接して設けられる。
本実施形態に係る半導体発光素子110においては、このような構成を有することで、障壁層41の結晶性及び平坦性が向上し、発光効率が向上する。
第1層BL1は、井戸層42に加わる歪みの抑制を担うものである。これにより高In組成化にともなう、In相分離やピットなどの欠陥の発生を抑制でき、青緑色から赤色領域の長波長域においても、高品質の発光層40を得ることが可能となる。
第2層BL2は、障壁層41形成時の欠陥の発生を抑制するとともに、障壁層41の平坦性を向上させる作用がある。また、井戸層42よりも高温で、障壁層41を形成する際に、加熱による井戸層42の消失を抑制する作用がある。
なお、第1層BL1及び第2層BL2は、できるだけ薄いことが望ましい。第1層BL1及び第2層BL2は、各々、例えば1原子層以上、5nm以下が望ましい。第3層BL3の厚さは、第1層BL1及び第2層BL2の合計の厚さ(膜厚)以上であればよいが、1nm以上、20nm以下が望ましい。第1層BL1及び第2層BL2の合計の厚さ(膜厚)を、第3層BL3の厚さ(膜厚)以下とするのは、第3層BL3が最も結晶性が良好な領域となるため、ここで障壁層としての閉じ込め効果を主に担わせて、高効率化を図るためである。
また、第1層BL1には、例えばAly1Inz1Ga1−y1−z1N(0≦y1≦1、0≦z1≦1、0≦y1+z1≦1)が用いられる。第3層BL3には、例えばAly2Inz2Ga1−y2−z2N(0≦y2≦1、0≦z2≦1、0≦y2+z2≦1)が用いられる。なお、第1層BL1と第3層BL3とで、互いに組成が同じであっても良く、互いに組成が異なって良い。
このように、半導体発光素子110においては、障壁層41が、第1層BL1と、第2層BL2と、第3層BL3と、を含むことで、障壁層41での欠陥の形成を抑制するとともに、平坦性の良い障壁層41が得られ、井戸層42との間の界面急峻性が向上する。さらに、井戸層42よりも高温で障壁層41を形成する際に、加熱による井戸層42の消失を抑制できる。また、膜厚の均一な井戸層42を形成することができる。これにより、発光効率の高い半導体発光素子110が、歩留まりよく得られる。
なお、障壁層41が4層以上を含む場合、これらの層のうち、上記説明した要件を満たす3つの層が、第1層BL1、第2層BL2及び第3層BL3の各々に相当することになる。そして、第1層BL1は、井戸層41に接する。
以下、半導体発光素子110の具体的な構成の一例について説明する。なお、本具体例の半導体発光素子110は、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)である。
図2に表したように、半導体発光素子110においては、例えばサファイアからなる基板10の主面に、バッファ層11が設けられ、その上に、GaN下地層21と、n形GaNコンタクト層22と、が設けられる。n形GaNコンタクト層22は、n形半導体層20に含まれる。なお、便宜的に、GaN下地層21もn形半導体層20に含めても良い。
そして、n形GaNコンタクト層22の上に、n形超格子層30、活性層(発光層40)が設けられ、その上に、p形AlGaN層51(電子オーバーフロー防止層)、p形GaN層52及びp形GaNコンタクト層53が、この順で設けられている。p形AlGaN層51、p形GaN層52及びp形GaNコンタクト層53は、p形半導体層50に含まれる。
そして、n形半導体層20であるn形GaNコンタクト層22の一部、ならびに、その一部に対応するn形超格子層30、発光層40及びp形半導体層50が除去され、n形GaNコンタクト層の上にn側電極70が設けられる。一方、p形GaNコンタクト層53の上にp側電極80が設けられる。
本実施形態に係る半導体発光素子110は、例えば以下のようにして製造される。
まず、例えばサファイアからなる基板10の主面上に、バッファ層11を形成した後、GaN下地層21を結晶成長させる。結晶成長には、例えば有機金属気相成長法(MOCVD:Metal Organic Chemical Vapor Deposition)が用いられる。この他、分子線エピタキシー法(MBE:Molecular Beam Epitaxy)により結晶成長を行っても良い。GaN下地層21の厚さは、例えば2μm(マイクロメートル)とされる。また、GaN下地層21にはn形不純物をドープしてもよい。
なお、基板10には、サファイア以外に、GaN、SiC、Si及びGaAsなどの各種の材料を用いることができる。
次に、GaN下地層21の上に、n形GaNコンタクト層22を結晶成長させる。n形GaNコンタクト層22にドープするn形不純物として、Siが用いられる。ただし、この他、n形不純物として、Ge、Te及びSnなど種々の元素を用いることが可能である。n形GaNコンタクト層22におけるSiのドーピング量は、例えば、2×1018cm−3程度とされ、n側GaNコンタクト層22の厚さは、例えば4μmである。
なお、GaN下地層21及びn形GaNコンタクト層22を成長させる際の成長温度は、いずれも1000℃〜1100℃である。
また、n形GaNコンタクト層22として、GaN層ではなく、厚さが4μm程度のIn0.01Ga0.99Nを用いても良い。In0.01Ga0.99Nを用いる場合の成長温度は、例えば700℃〜900℃である。
次に、n形GaNコンタクト層22の上に、n形超格子層30を形成する。n形超格子層30として、例えば、交互に積層された、アンドープのIn0.05Ga0.95N層と、アンドープのGaN層と、を含む超格子構造を用いることができる。膜厚は、例えば、In0.05Ga0.95N層が1nmであり、GaN層が2nmであり、成長温度は、例えば700℃〜900℃である。n形超格子層30には、Siなどのn形不純物をドープしてもよい。
次に、n形超格子層30の上に、発光層40を形成する。キャリアガスには、窒素及び/または水素が用いられる。
例えば、まず、1層目の第1障壁層B1を形成する。このとき、まず、例えば、アンドープのGaNを含む第1層BL1を形成する。厚さは、例えば1nmとされる。
その後、第1層BL1の上に、アンドープのAlGa1−xN(0<x≦0.05)を含む第2層BL2を形成する。厚さは、例えば2nmとされる。
その後、第2層BL2の上に、例えばアンドープのGaNを含む第3層BL3を形成する。厚さは、例えば9.5nmとされる。
これにより、障壁層41の厚さは、例えば12.5nmとなる。このように、第1層BL1及び第2層BL2の厚さ(この例ではそれぞれ1nm及び2nm)は、第3層BL3の厚さ(この例では9.5nm)に対して薄く設定される。
その後、第3層BL3の上に、1層目の第1井戸層W1を形成する。この井戸層W1には、例えばアンドープのIn0.15Ga0.85Nが用いられ、厚さは、例えば1.5nmとされる。
その後、同様にして、障壁層41(第2障壁層B2〜第n障壁層Bn)と、井戸層42(第2井戸層W2〜第n井戸層Wn)と、を交互に繰り返して形成する。そして、最後の第(n+1)障壁層B(n+1)を形成する。これにより、障壁層41と井戸層42とが交互に積層された多重量子井戸(MQW:Multiple Quantum Well)構造の発光層40が形成される。なお、上記の「n」は例えば8とされる。また、発光層40は単一量子井戸(SQW:Single Quantum Well)構造であってもよい。
障壁層41と井戸層42とが交互に積層された構造において、第2層BL2と井戸層42との間に第1層BL1が設けられるため、この第1層BL1によって井戸層42に加わる歪みが抑制される。これにより、発光層40での発光波長の長波長化、高効率化が達成される。
なお、井戸層42の成長温度は、例えば600℃〜800℃である。第3層BL3の成長温度は、井戸層42よりも高く、例えば700℃〜1000℃である。第1層BL1お及び第2層BL2の成長温度は、井戸層42の成長温度以上で、第3層BL3の成長温度よりも低い、例えば600℃〜1000℃とする。このように、第3層BL3は、第1層BL1及び第2層BL2よりも高い温度で形成される。これにより、第3層BL3の結晶性が向上し、発光層40での発光効率が向上する。
なお、上記の障壁層41及び井戸層42は、室温における発光層40のフォトルミネッセンスの波長が450nmとなるように設計されている例である。
発光層40には、Siなどのn形不純物やMgなどのp形不純物をドープしてもよい。また、AlやInなどのIII族元素をアイソエレクトロニックドーピングしてもよい。不純物は、井戸層42及び障壁層41の両方にドープしても良く、井戸層42及び障壁層41の少なくとも一方のみにドープしてもよい。また、障壁層41については、第1層BL1、第2層BL2及び第3層BL3のすべてにドープしても良く、第1層BL1、第2層BL2及び第3層BL3の少なくとも一部にドープしても良い。
次に、発光層40の上に、p形AlGaN層51を形成する。p形AlGaN層51には、p形不純物がドープされたAl0.2Ga0.8Nを用いることができる。p形AlGaN層51の厚さは、例えば10nm程度である。p形AlGaN層51は、電子オーバーフロー防止層の機能を有する。p形不純物としては例えばMgが用いられ、Mgの濃度は、例えば1×1019cm−3程度とされる。ただし、この他、p形不純物には、Zn及びCなど種々の元素を用いることが可能である。なお、p形AlGaN層51となるAl0.2Ga0.8Nの成長温度は、例えば1000℃〜1100℃である。
次に、p形AlGaN層51の上に、p形GaN層52を形成する。p形GaN層52には、Mgがドープされたp形GaN層を用いることができる。p形GaN層52の厚さは、例えば100nm程度である。p形不純物としてMgを用いることができ、Mgの濃度は、例えば1×1019cm−3程度とされる。p形GaN層52となるGaNの成長温度は、例えば1000℃〜1100℃である。
そして、p形GaN層52の上に、p形GaNコンタクト層53を形成する。p形GaNコンタクト層53において、p形不純物として、例えばMgが用いられる。Mgの濃度は、例えば1×1020cm−3程度であり、p形GaNコンタクト層53の厚さは、例えば10nm程度である。
このような各層の結晶成長を行った積層構造体に対して、以下のデバイスプロセスを行う。
すなわち、p形GaNコンタクト層53の上にp側電極80を形成する。p側電極80には、例えばパラジウム−白金−金(Pd/Pt/Au)の複合膜が用いられる。Pd膜の厚さは、例えば0.05μmである。また、Pt膜の厚さは、例えば0.05μmである。また、Au膜の厚さは、例えば0.05μmである。ただし、p側電極80には、この他、酸化インジウムスズ(ITO)などの透明性電極や、Agなどの反射性の高い金属を用いることが可能である。
この後、上記の積層構造体の一部にドライエッチングを施し、n形GaNコンタクト層22を露出させ、n側電極70を形成する。n側電極70としては、例えばチタン−白金−金(Ti/Pt/Au)の複合膜が用いられる。Ti膜の厚さは、例えば0.05μm程度である。また、Pt膜の厚さは、例えば0.05μm程度である。また、Au膜の厚さは、例えば1.0μm程度である。
これにより、図2に例示した半導体発光素子110が作製される。
図3〜図5は、障壁層の表面の状態を例示する図である。
すなわち、図3(a)及び図3(b)は、第2層BL2を有していない障壁層41aの表面を例示している。
また、図4(a)及び図4(b)は、Al組成比0.5%の第2層BL2を有する障壁層41bの表面を例示している。
また、図5(a)及び図5(b)は、Al組成比5%の第2層BL2を有する障壁層41cの表面を例示している。
図3(a)、図4(a)及び図5(a)は、障壁層41a、41b及び41cの表面における原子間力顕微鏡(AFM:Atomic Force Microscope)像である。また、これらの図では、白い部分ほど表面の高さが高い箇所を示し、黒い部分ほど表面の高さが低い箇所を示している。
また、図3(b)、図4(b)及び図5(b)は、障壁層41a、41b及び41cの表面における蛍光顕微鏡での観察像である。これらの図では、白い部分が結晶欠陥を示している。
図4に表した障壁層41bの表面では、図3に表した障壁層41a及び図5に表した障壁層41cに比べて平坦性が良い。また、図3に表した障壁層41aでは、図4に表した障壁層41b及び図5に表した障壁層41cに比べて結晶欠陥が多く現れている。さらに、図5に表した障壁層41cでは、図4に表した障壁層41bに比べてさらに結晶欠陥が少ない。
図6は、半導体発光素子の一部である発光層40の一部の断面TEM(Transmission Electron Microscope)像を例示する図である。
すなわち、同図(a)は、井戸層42と、上記の障壁層41aと、を有する発光層40を例示している。また、同図(b)は、井戸層42と、上記の障壁層41cと、を有する発光層40を例示している。
図6(a)に表した発光層40では、図中破線丸印Aで示す部分のように、井戸層42の一部に消失が見られる。一方、図6(b)に表した発光層40では、井戸層42の消失は見られない。
このように、障壁層41が第2層BL2を有する半導体発光素子では、障壁層41の結晶欠陥が抑制される。これにより、障壁層41を成長させる際に、加熱による井戸層42の消失が抑制される。
また、障壁層41の第1層BL1により、井戸層42と第2層BL2との間の歪みが抑制される。これにより、長波長域での発光効率が向上する。
一般に、InGaNを含む井戸層42を形成した場合、井戸層42内でIn組成比の分布が生じる。この井戸層42上に障壁層41を形成すると、In組成比が高い領域で障壁層41の成長が阻害され、障壁層41にピット(結晶欠陥)が形成されやすくなる。このピットが、障壁層41の平坦性に影響を与える。
障壁層41の膜厚に分布が生じると、十分な量子効果が得られない。加えて、障壁層41を形成する際に、井戸層42が部分的に分解、消失する場合もある。また、井戸層42と障壁層41とを積層していく過程で、ピット内部のIn組成比の高い領域で異常成長が生じ、発光層40に引き続き、発光層40よりも高温でp形半導体層50を形成する際に、異常成長部を起点として発光層40の劣化が起こり、発光効率に影響を与える。
本実施形態に係る半導体発光素子110では、AlGa1−xN(0<x≦0.05)を含む第2層BL2が設けられていることで、障壁層41に形成されるピットが大幅に抑制される。これにより、表面平坦性の良い障壁層41が得られる。すなわち、障壁層41に少量のAlを含む第2層BL2を設けることで、障壁層成長時に横方向成長が促進される。これにより、井戸層42が十分に被覆され、次に積層される障壁層41(例えば、第3層BL3)の平坦性が向上する。加えて、障壁層41を形成する際の、井戸層42の消失が抑制される。
本実施の形態に係る半導体発光素子について、比較例と比較しながら説明する。
図7は、本実施の形態に係る半導体発光素子及び比較例の半導体発光素子の構成を例示する模式図である。すなわち、これらの図は、半導体発光素子の発光部における伝導帯のエネルギーバンドをモデル的に示しており、図7(a)は第1実施例に係る半導体発光素子120に対応し、図7(b)〜(e)は、第1〜第4比較例の半導体発光素子191〜194に対応する。
第1実施例の半導体発光素子120は、図1に例示した半導体発光素子110の構成と同様の構成を有する。以下、この図をもとに第1実施例について説明する。半導体発光素子120は、以下のようにして作製された。
まず、有機洗浄及び酸洗浄によって処理したサファイア基板を、MOCVD装置の反応室内に導入し、トリメチルガリウム(TMG)、アンモニア(NH)を用い、GaNよりなるバッファ層11を30nm形成した。
次に、キャリアガスとして窒素及び水素を用い、原料ガスとしてTMG及びアンモニアを用い、不純物原料ガスとしてシラン(SiH)を用いて、1120℃でアンドープのGaN下地層21を2μmの厚さで形成し、続いて、n形GaNコンタクト層22を4μmの厚さで形成した。
次に、窒素雰囲気にて、TMG及びアンモニアを用いて、800℃でアンドープのGaNを2nmの厚さで形成し、続いて、同温度にて、さらにトリメチルインジウム(TMI)を追加し、アンドープのIn0.07Ga0.93Nを1nmの厚さで形成した。これらの操作を20回繰り返し、最後に、不純物原料ガスとしてシランを追加し、n形GaNを2nmの厚さで形成することで、n形超格子層30を形成した。
次に、窒素雰囲気にて、TMG及びアンモニアを用い、800℃でアンドープのGaNよりなる第1層BL1を1nmの厚さで形成し、さらにトリメチルアルミニウム(TMA)、TMG及びアンモニアを用いて、800℃でアンドープのAl0.005Ga0.995Nよりなる第2層BL2を2nmの厚さで形成した。
その後、基板温度を850℃として、TMG及びアンモニアを用い、アンドープのGaNよりなる第3層BL3を9.5nmの厚さで形成した。これにより、第1〜第3層BL1〜BL3を含む総膜厚12.5nmの第1障壁層B1を形成した。
続いて、基板温度を730℃にして、TMG、TMI及びアンモニアを用い、アンドープのIn0.25Ga0.75Nよりなる第1井戸層W1を1.5nmの厚さで形成した。
その後、同温度にて、TMG及びアンモニアを用い、第2障壁層B2の一部となる、アンドープのGaNよりなる第1層BL1を1nmの厚さで形成し、さらにトリメチルアルミニウム(TMA)、TMG及びアンモニアを用いて、アンドープのAl0.005Ga0.995Nよりなる第2層BL2を2nmの厚さで形成した。
その後、基板温度を850℃として、TMGアンモニアを用い、アンドープのGaNよりなる第3層BL3を9.5nmの厚さで形成した。これにより、第1〜第3層BL1〜BL3を含む総膜厚12.5nmの第2障壁層B2を形成した。この井戸層42、第1層BL1、第2層BL2及び第3層BL3の形をさらに7回繰り返し、発光層40を形成した。
次に、窒素及び水素を含む雰囲気にて、TMA、TMG及びアンモニアを用い、さらに不純物原料としてビスシクロペンタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)を用いて、1030℃にて、p形AlGaN層51を10nmの厚さで形成した。さらに、TMG及びアンモニアを用いて、p形GaN層52を80nmの厚さで形成し、さらに、p形GaNコンタクト層53を5nmの厚さで形成した。
成長終了後、温度を室温まで下げ、上記のようにして得られた多層構造の一部をn形GaNコンタクト層22に達するまでドライエッチングによって除去し、露出したn形GaNコンタクト層22にTi/Pt/Auを含むn側電極70を形成した。また、p形GaNコンタクト層53上に、ITOを含むp側電極80を形成した。
以下、比較例について説明する。
(比較例1)
図7(b)に表したように、第1比較例の半導体発光素子191は、730℃で井戸層42を形成後、引き続き、障壁層41として、アンドープのGaNよりなる第1層を2nmの厚さで形成した後、850℃でアンドープのGaNよりなる第3層BL3を10.5nm形成したものである。すなわち、アンドープのAl0.005Ga0.995Nよりなる第2層BL2が設けられていない。
(比較例2)
図7(c)に表したように、第2比較例の半導体発光素子192は、730℃で井戸層42を形成後、引き続き、障壁層41として、アンドープのAl0.005Ga0.995Nよりなる第2層BL2を2nmの厚さで形成した後、850℃でアンドープのGaNよりなる第3層BL3を10.5nmの厚さで形成したものである。すなわち、アンドープのGaNよりなる第1層BL1が設けられていない。
(比較例3)
図7(d)に表したように、第3比較例の半導体発光素子193は、730℃で井戸層42を形成後、引き続き、障壁層41として、アンドープのGaNよりなる第1層BL1を7.5nmの厚さで形成した後、アンドープのAl0.005Ga0.995Nよりなる第2層BL2を2nmの厚さで形成した後、850℃でアンドープのGaNよりなる第3層BL3を3nmの厚さで形成したものである。すなわち、第1層BL1の厚さが、第3層BL3の厚さよりも厚い。
(比較例4)
図7(e)に表したように、第4比較例の半導体発光素子194においては、障壁層41は、第1層BL1、第2層BL2及び第3層BL3を有する。ただし、半導体発光素子194においては、第2層BL2として、アンドープのAl0.15Ga0.85Nが用いられる。すなわち、AlGa1−xNにおけるAl組成比xが0.15であり、0<x≦0.05を満たさない。
図8は、本実施の形態に係る半導体発光素子及び比較例の半導体発光素子の特性を例示するグラフ図である。
すなわち、同図は、20mAの電流を通電した際の発光出力を示しており、同図の縦軸は、第1比較例の半導体発光素子191の発光出力を1とした規格化発光出力Irである。
発光波長は、半導体発光素子120及び第1〜第4比較例の半導体発光素子191〜194のすべてで、500nmの青緑色発光を示した。
図8に表したように、本実施形態に係る半導体発光素子120における発光出力(規格化発光出力Ir)は、比較例のいずれよりも高い。
第1実施例に係る半導体発光素子120においては、障壁層41が、上記の第1層BL1、第2層BL2及び第3層BL3有することで、平坦性の良い障壁層41が形成される。
すなわち、半導体発光素子120では、AlGa1−xN(0<x≦0.05)を含む第2層BL2が設けられていることで、障壁層41に形成されるピット(欠陥)が大幅に抑制される。これにより、障壁層の結晶性が向上し、表面平坦性の良い障壁層41が得られる。加えて、障壁層41を形成する際の、井戸層42の消失が抑制され、発光効率が向上する。さらに、素子特性のばらつきが低減する。
さらに、井戸層42と第2層BL2との間に第1層BL1が設けられることで、井戸層42に生じる欠陥やIn相分離が抑制され、井戸層の結晶性が向上する。
また、半導体発光素子120では、井戸層42内でのキャリアの閉じ込め効果が高まる
そして、第3層BL3が、高温度で形成されることで、結晶性が向上し、また、より表面平坦性の良い障壁層41が得られる。その結果、井戸層42との界面急峻性が向上し、発光効率がさらに向上する。
第1比較例において、第1実施例よりも発光出力が低いのは、第3層BL3を形成する際に井戸層42が部分的に消失したためであると考えられる。また、障壁層41に形成されたピットによって生じた異常成長によって、高温でp形半導体層50を形成する際に活性層(発光層40)が熱劣化し、発光ピークのブロードニングが確認された。その結果、発光出力が低下したものと考えられる。
第2比較例の発光出力は、第1比較例よりも向上している。これは、Al0.005Ga0.995Nよりなる第2層BL2を設けることで井戸層の消失が抑制され、均一な井戸層が得られたためである。
しかし、第2比較例は、第1実施例と比較すると発光出力が小さい。第2比較例では、第2層BL2と井戸層42とが直接接しているため、第2層BL2と井戸層42とにおける格子不整合が大きい。その結果、第2比較例では、井戸層42に加わる歪みや欠陥が増大しやすい。これにより、第2比較例では、第1実施例に比べ、結晶性が悪く、発光出力が低下したものと考えられる。
第3比較例は、第1比較例に比べ、出力が低下している。これは、第1層BL1が厚いため、第2層BL2での平坦化効果が十分に得られなくなり、高温でp形半導体層50を形成するときに発光層40が劣化したためであると考えられる。
第4比較例は、第1比較例に比べ、出力が低下している。第2層BL2のAl組成比xが0.1よりも大きい場合、過剰に供給されたAlによって第2層BL2の表面平坦性が悪化し、効率が低下する。第4比較例では、Al組成比が過度に高いことによって、第2層BL2の表面平坦性が悪化し、障壁層41の結晶性が悪化したと考えられる。さらに、井戸層42に加わる歪みや欠陥が増大したため、出力が低下したものと考えられる。
これに対し、第1実施例に係る半導体発光素子120では、膜厚の均一な井戸層42が形成され、障壁層41での欠陥の形成が抑制されることから、上記のいずれかの比較例よりも発光出力(発光効率)が高まる。さらに、均一な井戸層42の形成により、半導体発光素子120の歩留まりも高まる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態は、半導体発光素子の製造方法である。
本製造方法は、窒化物半導体を含むからなるn形半導体層20と、窒化物半導体を含むからなるp形半導体層50と、n形半導体層20とp形半導体層50との間に設けられ、窒化物半導体を含む複数の障壁層41と、複数の障壁層41の間に設けられ、障壁層41におけるバンドギャップエネルギーよりも小さいバンドギャップエネルギーを有する井戸層42と、を有する半導体発光素子の製造方法である。
図9は、第2の実施の形態に係る半導体発光素子の製造方法を例示するフローチャート図である。
図9に表したように、この製造方法は、以下を含む障壁層41の形成工程を備える。
障壁層41の形成工程は、井戸層41の上に第1層BL1を形成する工程(ステップS110)と、第1層BL1の上にAlGa1−xN(0<x≦0.05)を含み、第1層BL1よりもバンドギャップエネルギーが大きい第2層BL2を形成する工程(ステップS120)と、昇温する工程(ステップS130)と、第2層BL2の上に、第2層BL2のバンドギャップエネルギーよりも小さいエネルギーを有し、第1層BL1と第2層BL2との合計の厚さ以上の厚さを有する第3層BL3を、第1層BL1の形成及び第2層BL2の形成の温度よりも高い温度で形成する工程(ステップS140)と、を含む。
ここで、ステップS110及びステップS120において、第1層BL1及び第2層BL2の成長温度は、例えば600℃〜1000℃である。
また、ステップS140において、第3層BL3の成長温度は、第1層BL1及び第2層BL2の成長温度よりも高く、例えば700℃〜1000℃である。
なお、第1層BL1及び第2層BL2と、第3層BL3と、で成長雰囲気や原料ガスが異なる場合には、ステップS130において成長条件を変更することが可能である。
また、各工程の間には、成長中断を設けてもよい。すなわち、例えば、V族原料ガスだけが導入される期間を設けてもよい。この成長中断を設けることで、各障壁層BLの界面急峻性が向上する。
V族原料ガスには、例えばNHガスを用いることができる。
一方、III族原料ガスには、例えば、Ga(CHやGa(C等の有機金属Ga化合物ガス、並びに、In(CHやIn(C等の有機金属In化合物ガスを用いることができる。また、障壁層BL及び井戸層WLがAlを含む場合には、III族原料として、例えば、Al(CHやAl(C等の有機金属Al化合物ガスを用いることができる。
本実施形態に係る半導体発光素子の製造方法によれば、発光効率を向上した半導体発光素子を製造することができる。
なお、上記においては、発光層40は、井戸層42を挟む障壁層41の組みが複数組み設けられたMQW構成を有する例として説明したが、発光層40は、井戸層42を挟む障壁層41の組みが1組み設けられたSQW(Single Quantum Well)構成を有していても良い。
なお、本実施形態に係る半導体発光素子及びその製造方法は、紫外〜青紫色〜青色〜緑色のLEDの他、紫外〜青紫色〜青色〜緑色のレーザダイオード(LD:Laser Diode)などに応用できる。
なお、本明細書において「窒化物半導体」とは、BαInβAlγGa1−α−β−γN(0≦α≦1,0≦β≦1,0≦γ≦1,α+β+γ≦1)なる化学式において組成比α、β及びγをそれぞれの範囲内で変化させた全ての組成の半導体を含むものとする。またさらに、上記化学式において、N(窒素)以外のV族元素もさらに含むものや、導電型などを制御するために添加される各種のドーパントのいずれかをさらに含むものも、「窒化物半導体」に含まれるものとする。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、半導体発光素子に含まれるn形半導体層、p形半導体層、発光層、井戸層、障壁層、電極、基板、バッファ層各要素の具体的な構成の、形状、サイズ、材質、配置関係などに関して当業者が各種の変更を加えたものであっても、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述した半導体発光素子を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての半導体発光素子も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
10…基板、 11…バッファ層、 21…GaN下地層、 22…n形GaNコンタクト層、 30…n形超格子層、 40…発光層、 41、41a、41b、41c…障壁層、 42…井戸層、 50…p形半導体層、 51…p形AlGaN層、 52…p形GaN層、 53…p形GaNコンタクト層、 70…n側電極、 80…p側電極、 110、120、191〜194…半導体発光素子、 B1〜B(n+1)…第1〜第(n+1)障壁層、 BL1…第1層、 BL2…第2層、 BL3…第3層、 Ir…規格化発光出力、 W1〜Wn…第1〜第n障壁層

Claims (5)

  1. 窒化物半導体を含むn形半導体層と、
    窒化物半導体を含むp形半導体層と、
    前記n形半導体層と前記p形半導体層との間に設けられ、窒化物半導体を含む複数の障壁層と、
    前記複数の障壁層の間に設けられ、前記障壁層におけるバンドギャップエネルギーよりも小さいバンドギャップエネルギーを有し、InGaNを含む井戸層と、
    を備え、
    前記複数の障壁層の少なくともいずれかは、
    第1層と、
    前記第1層よりも前記p形半導体層の側に設けられた第2層と、
    前記第2層よりも前記p形半導体層の側に設けられた第3層と、
    を有し、
    前記第2層は、AlGa1−xN(0<x≦0.05)を含み、前記第2層のバンドギャップエネルギーは、前記第1層及び前記第3層よりも大きく、
    前記第1層及び前記第2層の合計の厚さは、前記第3層の厚さ以下であることを特徴とする半導体発光素子。
  2. 前記第1層は、前記井戸層に接することを特徴とする請求項1記載の半導体発光素子。
  3. 前記第1層は、Aly1Inz1Ga1−y1−z1N(0≦y1≦1、0≦z1≦1、0≦y1+z1≦1)を含み、前記第3層は、Aly2Inz2Ga1−y2−z2N(0≦y2≦1、0≦z2≦1、0≦y2+z2≦1)を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の半導体発光素子。
  4. 前記第1層の厚さは、1原子層以上、5ナノメートル以下であり、
    前記第2層の厚さは、1原子層以上、5ナノメートル以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体発光素子。
  5. 窒化物半導体を含むn形半導体層と、窒化物半導体を含むp形半導体層と、前記n形半導体層と前記p形半導体層との間に設けられ、窒化物半導体を含む複数の障壁層と、前記複数の障壁層の間に設けられ、前記障壁層におけるバンドギャップエネルギーよりも小さいバンドギャップエネルギーを有する井戸層と、を有する半導体発光素子の製造方法であって、
    前記井戸層の上に第1層を形成する工程と、
    前記第1層の上にAlGa1−xN(0<x≦0.05)を含み、前記第1層よりもバンドギャップエネルギーが大きい第2層を形成する工程と、
    前記第2層の上に、前記第2層のバンドギャップエネルギーよりも小さいエネルギーを有し、前記第1層と前記第2層との合計の厚さ以上の厚さを有する第3層を、前記第1層の形成及び前記第2層の形成の温度よりも高い温度で形成する工程と、
    を含む前記障壁層の形成工程を備えることを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
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