JP4940289B2 - 研摩材 - Google Patents

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Description

本発明は、二酸化マンガンからなる研摩材に関し、特に炭化珪素の研摩処理に好適な特定形状粒子の二酸化マンガンからなる研摩材に関する。
二酸化マンガンは、例えば、電解によって正極に析出させることによって製造され、アルカリマンガン電池の原料として大量に使用されている。この電解法により製造された粒子は、針状結晶の集合体であり(特許文献1、特許文献2参照)、これを粉砕して微粒の針状粒子を得る技術が知られている。
また、このような方法により製造された針状粒子の二酸化マンガンを研摩材として使用することが知られている(特許文献3参照)。このように電解法により得られた針状粒子の二酸化マンガンは、長軸が0.1μm程度の針状結晶の集合体であり、このような針状粒子の二酸化マンガンの研摩材が研摩性能に優れると言われている。
このように二酸化マンガンは、電池材料や研摩材の分野において化学的性能を向上させるために針状結晶が優れるものと考えられてきた。二酸化マンガンの研摩材は、被研摩物によっては、酸化珪素や酸化セリウムなどの他の研摩材に比較して高い研摩力を有している。例えば、タングステン(W)などの研摩が難しい被研摩物に、二酸化マンガンの研摩材が利用されている(特許文献4)。
ところで、近年、パワーエレクトロニクス半導体や白色LEDの基板材料として炭化珪素(SiC)が注目されているが、この炭化珪素は、硬度が非常に高く、難削材料として知られている。例えば、優れた研摩特性を有する酸化珪素の研摩材により炭化珪素を研摩処理する試みが行われるが、研摩速度もあまり大きくなく、面精度についても十分に満足できるものでない。そのため、炭化珪素のような難削材料を、素早く研摩でき、高い面精度を実現できる研摩技術が強く求められている。
特開平7−245109号公報 特開2008−210746号公報 特開平10−60415号公報 特開平9−22888号公報
本発明は、以上のような事情の背景になされたもので、炭化珪素のような難削材料を、高速で研摩処理し、高い面精度を実現できる、特定形状の二酸化マンガンからなる研摩材を提供することを目的とする。
本発明者は、炭化珪素のような硬度が高い難削材料を二酸化マンガンで研摩する場合、その二酸化マンガンの粒子の軸方位によって化学的作用の強度に相違があり、針状形態の粒子により構成された二酸化マンガンの研摩材では、研摩速度にムラが生じやすく、面精度にもムラが生じる研摩処理になることを突き止めた。そして、本発明者は、このような知見に基づき、特定形状粒子の二酸化マンガンからなる研摩材であると、飛躍的に研摩性能が向上し、特に研摩面粗さを非常に小さくできることを見出し、本発明を想到するに至った。
本発明は、走査電子顕微鏡により観察された粒子の縦軸と横軸との比が3.0以下である非針状形態を有する二酸化マンガン粒子からなる研摩材に関する。二酸化マンガンは、針状結晶になりやすく、針状形態の粒子を多数形成しやすい傾向があるが、非針状形態の粒子の二酸化マンガンであると、優れた研摩性能を備えたものとなり、炭化珪素のような難削材料を、高速で研摩でき、高い面精度を実現できるようになる。
本発明に係る研摩材は、非針状形態の粒子からなり、粒子形状は略球状である。具体的には、走査電子顕微鏡(SEM)で観察される粒子の長手軸を縦軸とし、この長手軸と垂直な軸を横軸と定義した場合、縦軸と横軸との比率(縦軸/横軸)が3.0以下であり、2.0以下であることが好ましい。この縦軸と横軸との比率が小さいほど、研摩表面粗さRaが小さくなり、被研摩面の面精度が向上し、研摩速度も大きくなる。この縦軸と横軸との比率は1.0〜1.5であることがより好ましい。
そして、本発明に係る研摩材は、走査電子顕微鏡で観察された粒子の縦軸(長手軸)の平均粒径DSEMが1.0μm以下であることが好ましい。研摩材の平均粒径が小さくなるほど、研摩表面粗さRaが小さくなる傾向となる。平均粒径DSEMは0.5μm以下がより好ましく、0.2μm以下がさらに好ましい。
そして、本発明に係る研摩材は、レーザ回折・散乱法粒子径分布測定の体積基準の積算分率における50%径D50が2.0μm以下であることが好ましい。微細な非針状粒子がある程度凝集した形態になると、研摩性能に優れる傾向となる。研摩材を構成する一次粒子は平均粒径DSEMで1.0μm以下であることが好ましいが、さらに二次粒子も小さい方が研摩性能が優れる傾向となる。レーザ回折・散乱法粒子径分布測定の体積基準の積算分率における50%径D50が2.0μm以下が好ましく、1.0μm以下がより好ましく、0.8μm以下がさらに好ましい。
また、本発明に係る研摩材は、その比表面積が20m/g以上であることが好ましい。20m/g未満であると、被研摩物との反応性が低下し、所望の研摩処理を完了するために、研磨時間が長くなる傾向となる。
本発明に係る研摩材は、二酸化マンガンの結晶構造がγ型またはβ型であることが好ましい。γ型またはβ型の結晶構造の二酸化マンガンは、その酸化作用が非常に高く、優れた研摩性能を実現しやすいためである。
本発明における、二酸化マンガンの結晶構造がγ型の研摩材は、電解反応により陽極表面に析出させたγ型二酸化マンガンを乾式にて粉砕する乾式粉砕工程を備える製造方法によることで実現できる。電解反応により得られた二酸化マンガンは、針状形態の粒子が多いが、この針状粒子を乾式粉砕することで、非針状粒子の二酸化マンガンにすることができる。この乾式粉砕工程では、高圧気流同士を衝突させて粒子を粉砕するジェットミル、回転刃とスクリーンとの間のせん断力で粒子を粉砕するアトマイザー、粒子を2つのローラー間で粉砕するローラーミルなどの粉砕機を用いることができる。特に、ジェットミルは微粉砕能力が高い上、針状粒子を略球形粒子に変形させる能力に優れるため、望ましい粉砕機である。また、乾式粉砕工程では、空気分級機や篩などを備えることで、均一化された粒径の研摩材を得ることができる。一方、針状形態の粒子が多い二酸化マンガンを、従来の湿式粉砕処理を行うと、特定の方向が優先的に粉砕される傾向があり、棒状や針状に粉砕されやすい。このような形状の粒子が多数存在すると、研摩面上での流動性が悪く、研摩面が均一に研摩されなかったり、傷の原因になりやすい。さらに、湿式粉砕では、水の存在下での粉砕の衝撃力による熱によって、二酸化マンガンの溶解、析出が生じて、非常に長い針状結晶が成長しやすい。乾式粉砕処理では、針状粒子の成長を生じさせず、非針状粒子、すなわち略球形粒子に粉砕する事が可能である。
また、本発明における、二酸化マンガンの結晶構造がβ型の研摩材は、電解反応により陽極表面に析出させたγ型二酸化マンガンを、200℃〜600℃の熱雰囲気において加熱する加熱工程と、加熱処理した二酸化マンガンを乾式にて粉砕する乾式粉砕工程とを備える研摩材の製造方法により実現できる。電解反応により陽極表面に析出させた二酸化マンガンはγ型の結晶構造であるが、これを200℃〜600℃の熱雰囲気において加熱することでβ型の結晶構造の二酸化マンガンとすることができる。この加熱工程でβ型の結晶構造の二酸化マンガンを、さらに上記した乾式粉砕処理することでβ型の結晶構造の二酸化マンガンからなる本発明の研摩材を得ることができる。加熱温度が200℃未満であると、γ型のままとなる傾向があり、600℃を超えると、二酸化マンガン(MnO)から三酸化二マンガン(Mn)に変化してしまう傾向となる。
以上説明したように、本発明に係る研摩材によれば、研摩処理が困難な炭化珪素を、非常に高速に、高い面精度で研摩処理することが可能となる。
実施例1の走査電子顕微鏡写真(10万倍)。
本発明の最良の実施形態について、実施例及び比較例を参照して説明する。
実施例1:この実施例1では、硫酸マンガン水溶液の電解分解により、陽極上に二酸化マンガンを析出させ、この析出した二酸化マンガンを用いた。この電解法により得られた二酸化マンガンを解砕機((株)パウレック製、アトマイザー)により解砕した後、ジェットミル(日本ニューマチック社製、PJM−200SP)にて粉砕(粉砕条件:時間当たり4kgの粉砕対象物を0.05MPaの圧縮空気を噴射して粉砕)し、レーザ回折・散乱法粒子径分布測定の体積基準の積算分率における50%径D50が0.45μmの二酸化マンガンの粒子からなる研摩材を製造した。この二酸化マンガンをX線回折によりその結晶構造を調べたところ、γ型であった。
この実施例1の研摩材について、走査型電子顕微鏡(FE−SEM:日立製作所製、S−4800)によって粒子形状を調べた。図1にその観察写真を示す。この観察写真の粒子は、各粒子は非針状で、略球形であることが判明した。また、FE−SEMによる10万倍の観察写真により、一次粒子と観察された100個の粒子について、その長軸長さと、長軸に垂直な短軸長さを測定したところ、長軸の平均長さが0.16μm、短軸の平均長さ0.11μmであり、また、各粒子の長軸長さと短軸長さとの比率を算出したところ、1.00〜1.25であった。さらに、この実施例1の研摩材について、BET法による比表面積の測定(JIS R 1626-1996(ファインセラミックス粉体の気体吸着BET法による比表面積の測定方法)の「6.2 流動法 の(3.5)一点法」に準拠。その際、キャリアガスであるヘリウムと、吸着質ガスである窒素の混合ガスを使用)したところ、40m/gであった。
次に、実施例1の研摩材を用いて炭化珪素単結晶板を研摩処理した結果について説明する。研摩対象の炭化珪素単結晶板は、直径2インチ、厚さ250mmの6H−SiC単結晶であり、研摩面はon axis(結晶軸に垂直に切断されたウェハー面)とした。研摩処理前に、基板の被研摩表面を、AFM(原子間力顕微鏡:Veeco社製 NanoscopeIIIa)により表面粗さを測定したところ、Ra2.46nmであった。
研摩条件は、二酸化マンガン10wt%のスラリー濃度にした研摩材スラリーを用い、研摩荷重190g/cmとし、研摩パッド(IC−1000、ニッタ・ハース(株)製)に載置した単結晶基板を180分間の研摩処理を行った。研摩処理後、研摩面を水洗し、付着したスラリーを除去し乾燥した。その乾燥した研摩表面の任意の五個所について、AFMにより表面粗さを測定したところ、その平均Raは0.10nmであった。また、その研摩前と研摩後との基板重量を測定し、研摩速度を算出したところ、0.12μm/hrであった。
実施例2:この実施例2では、実施例1と同様な電解条件で陽極に析出した二酸化マンガンを、450℃、1時間の焼成処理を行ったものを用いた。焼成した二酸化マンガンは、実施例1と同様に解砕機により解砕した後、ジェットミルにて粉砕し、レーザ回折・散乱法粒子径分布測定の体積基準の積算分率における50%径D50が0.58μmの二酸化マンガンの粒子からなる研摩材を製造した。この二酸化マンガンをX線回折によりその結晶構造を調べたところ、β型であった。
この実施例2の研摩材について、実施例1と同様にFE−SEMによって粒子形状を調べたところ、観察された各粒子は、図1に示したような非針状で、略球形であることが判明した。また、FE−SEMによる10万倍の観察写真により、一次粒子と観察された100個の粒子について、その長軸長さと、長軸に垂直な短軸長さを測定したところ、長軸の平均長さが0.16μm、短軸の平均長さ0.13μmであり、また、各粒子の長軸長さと短軸長さとの比率を算出したところ、1.00〜1.67であった。さらに、この実施例2の研摩材について、BET法による比表面積を測定したところ、40m/gであった。
実施例2の研摩材を用いて、実施例1と同じ条件で炭化珪素単結晶板を研摩処理した結果、研摩表面の表面粗さはRa0.17nmであった。また、実施例2の研摩速度は、0.07μm/hrであった。
実施例3:この実施例3では、実施例1と同様な電解条件で陽極に析出した二酸化マンガンを用い、回転刃とスクリーンからなる衝撃粉砕機((株)レッチェ製、ビータミル)にて二回粉砕処理をして研摩材を製造した。レーザ回折・散乱法粒子径分布測定の体積基準の積算分率における50%径D50は、0.77μmの二酸化マンガンの研摩材であった。この二酸化マンガンをX線回折によりその結晶構造を調べたところ、γ型であった。
この実施例3の研摩材について、実施例1と同様にFE−SEMによって粒子形状を調べたところ、観察された各粒子は、図1に示したような非針状で、略球形であることが判明した。また、FE−SEMによる10万倍の観察写真により、一次粒子と観察された100個の粒子について、その長軸長さと、長軸に垂直な短軸長さを測定したところ、長軸の平均長さが0.23μm、短軸の平均長さ0.19μmであり、また、各粒子の長軸長さと短軸長さとの比率を算出したところ、1.00〜1.52であった。この実施例3の研摩材について、BET法による比表面積の測定したところ、41m/gであった。
実施例3の研摩材を用いて、実施例1と同じ条件で炭化珪素単結晶板を研摩処理した結果、研摩表面の表面粗さはRa0.10nmであった。また、実施例3の研摩速度は、0.10μm/hrであった。
比較例1:この比較例1では、実施例1と同じ条件の電解法で得られた二酸化マンガンを、湿式粉砕処理(Willy A.Bachofen AG Maschinengabrik社製、ダイノーミル:0.8mmφジルコニアビーズ使用)して研摩材を製造した。この比較例1の研摩材は、レーザ回折・散乱法粒子径分布測定の体積基準の積算分率における50%径D50が0.38であった。この二酸化マンガンをX線回折によりその結晶構造を調べたところ、γ型であった。
この比較例1の研摩材について、実施例1と同様にFE−SEMによって粒子形状を調べたところ、観察された粒子には針状形態の粒子が多数含まれていることが確認された。また、FE−SEMによる10万倍の観察写真により、一次粒子と観察された100個の粒子について、その長軸長さと、長軸に垂直な短軸長さを測定したところ、長軸の平均長さが1.45μm、短軸の平均長さ0.14μmであり、また、各粒子の長軸長さと短軸長さとの比率を算出したところ、3.60〜10.50であった。さらに、この比較例1の研摩材について、BET法による比表面積を測定したところ、18m/gであった。
比較例1の研摩材を用いて、実施例1と同じ条件で炭化珪素単結晶板を研摩処理した結果、研摩表面の表面粗さはRa0.56nmであった。また、比較例1の研摩速度は、0.03μm/hrであった。
比較例2:この比較例2では、研摩材として市販のコロイダルシリカ(株式会社フジミインコーポレーテッド社製、Compol80)を用いた。この比較例2の研摩材は、レーザ回折・散乱法粒子径分布測定の体積基準の積算分率における50%径D50が0.10μmであった。比較例2の研摩材について、実施例1と同様にFE−SEMによって粒子形状を調べたところ、各粒子はほぼ球状であることが確認された。また、FE−SEMによる5万倍の観察写真により、一次粒子と観察された100個の粒子について、その長軸長さと、長軸に垂直な短軸長さを測定したところ、長軸の平均長さが0.08μm、短軸の平均長さ0.08μmであり、また、各粒子の長軸長さと短軸長さとの比率を算出したところ、1.00〜1.05であった。
この比較例2の研摩材を用い、スラリー濃度10wt%の研摩材スラリーとして、実施例1と同様な条件で研摩処理を行った。その結果、研摩表面の表面粗さはRa2.53nmで、研摩前と研摩後とではその表面粗さにほとんど変化がなかった。また、比較例2の研摩速度は、0.01μm/hrであった。
比較例3:この比較例3では、実施例1と同様な電解条件で得られた二酸化マンガン粉を850℃で焼成(1時間)したものを用いた。焼成後の酸化物の結晶構造をX線回折により同定したところ、三酸化二マンガン(Mn)であることが確認された。また、焼成後にビーズミルにより、平均粒径0.4μmになるまで粉砕処理を行った。比較例3の研摩材について、実施例1と同様にFE−SEMによって粒子形状を調べたところ、各粒子はほぼ球状であることが確認された。また、FE−SEMによる10万倍の観察写真により、一次粒子と観察された100個の粒子について、その長軸長さと、長軸に垂直な短軸長さを測定したところ、長軸の平均長さが0.31μm、短軸の平均長さ0.27μmであり、また、各粒子の長軸長さと短軸長さとの比率を算出したところ、1.00〜1.47であった。
そして、この粉砕処理後の三酸化二マンガン粉をスラリー濃度10wt%となるように、純水に分散させて、三酸化二マンガンスラリーを作製し、このスラリーを用い、実施例1と同条件で研摩試験を行った。その結果、研摩表面の表面粗さはRa2.33nmで、研摩前と研摩後とではその表面粗さにほとんど変化がなかった。また、比較例3の研摩速度は、0.02μm/hrであった。
比較例4:この比較例4では、研摩材として酸化希土(三井金属鉱業(株)社製/製品名 M601:CeO63wt%、La31wt%、Pr116wt%)を用いた。この比較例3の研摩材は、レーザ回折・散乱法粒子径分布測定の体積基準の積算分率における50%径D50が0.55μmであった。比較例3の研摩材について、実施例1と同様にFE−SEMによって粒子形状を調べたところ、各粒子はほぼ球状であることが確認された。また、FE−SEMによる5万倍の観察写真により、一次粒子と観察された100個の粒子について、その長軸長さと、長軸に垂直な短軸長さを測定したところ、長軸の平均長さが0.31μm、短軸の平均長さ0.23μmであり、また、各粒子の長軸長さと短軸長さとの比率を算出したところ、1.00〜1.71であった。
この比較例4の研摩材を用い、スラリー濃度10wt%の研摩材スラリーとして、実施例1と同様な条件で研摩処理を行った。その結果、研摩表面の表面粗さはRa2.50nmで、研摩前と研摩後とではその表面粗さにほとんど変化がなかった。また、比較例4の研摩速度は、0.01μm/hrであった。
本発明によれば、研摩処理が困難な炭化珪素を、非常に高速に、高い面精度で研摩処理することが可能となる。

Claims (10)

  1. 走査電子顕微鏡により観察された粒子の縦軸と横軸との比が1.0〜1.5(1.5を除く)である非針状形態を有する二酸化マンガン粒子からなることを特徴とする炭化珪素用の研摩材。
  2. 観察された粒子の縦軸の平均粒径DSEMが1.0μm以下である請求項1記載の研摩材。
  3. レーザ回折・散乱法粒子径分布測定の体積基準の積算分率における50%径D50が2.0μm以下である請求項1または請求項2に記載の研摩材。
  4. 比表面積が20m/g以上である請求項1〜請求項3いずれかに記載の研摩材。
  5. 二酸化マンガンの結晶構造がγ型である請求項1〜請求項4いずれかに記載の研摩材。
  6. 二酸化マンガンの結晶構造がβ型である請求項1〜請求項4いずれかに記載の研摩材。
  7. 請求項1〜請求項6いずれかに記載の研摩材を含有する研摩材スラリー。
  8. 請求項5に記載の研摩材の製造方法であって、
    電解反応により陽極表面に析出させたγ型二酸化マンガンを乾式にて粉砕する乾式粉砕工程を備える研摩材の製造方法。
  9. 請求項6に記載の研摩材の製造方法であって、
    電解反応により陽極表面に析出させたγ型二酸化マンガンを、200℃〜600℃の熱雰囲気において加熱する加熱工程と、加熱処理した二酸化マンガンを乾式にて粉砕する乾式粉砕工程とを備える研摩材の製造方法。
  10. 請求項8または請求項9に記載の研摩材の製造方法により得られた研摩材を用いる研摩材スラリーの製造方法。
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