JP2009263176A - マグネシウムアルミニウム複合酸化物表面被覆スピネル型マンガン酸リチウム及びその製造方法、並びにそれを使用する正極活物質及び非水電解質電池 - Google Patents

マグネシウムアルミニウム複合酸化物表面被覆スピネル型マンガン酸リチウム及びその製造方法、並びにそれを使用する正極活物質及び非水電解質電池 Download PDF

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Abstract

【課題】高温保存下でのサイクル特性に優れ、低コストで安全性が高く、さらにエネルギー密度にも優れた電池特性を有する正極活物質となるスピネル型のマンガン酸リチウムおよびその製造方法と、これを含む正極を有する非水電解質電池を提供する。
【解決手段】平均粒径が10nm〜500nmであり、BET比表面積値が1〜50m/gであり、表面近傍にマグネシウムアルミニウム複合酸化物を成長させることを特徴とするマグネシウムアルミニウム複合酸化物表面被覆スピネル型マンガン酸リチウムおよびその製造方法並びにそれを使用する正極活物質及び非水電解質電池。
【選択図】図2

Description

発明の詳細な説明
本発明は、低コストで安全性が高く、さらにエネルギー密度にも優れ、また高速充放電特性に優れ、かつ高温保存下でのサイクル特性に優れた電池特性を有する正極活物質となるスピネル型マンガン酸リチウムおよびその製造方法と、これを含む正極を有する非水電解質電池に関する。
現在、リチウム二次電池は携帯電話、ビデオカメラやノートパソコン等の電子機器の電源として、広く普及している。また、環境保全問題やエネルギー問題から、電気自動車や夜間電力用の安価で安全性の高い大型リチウム二次電池の開発も進められている。
従来、リチウム二次電池の正極活物質には層状岩塩型のコバルト酸リチウムが主に用いられてきた。コバルト酸リチウムは充放電特性、サイクル特性において優れているが、原料であるコバルトの資源量は少なく、コストも高価である。またコバルト酸リチウムはリチウムの拡散が遅いため、ハイレートでのサイクル特性が劣る問題がある。そのため、代替の正極活物質として、層状岩塩型のニッケル酸リチウムやLiCo1/3Ni1/3Mn1/3が研究されており、小型電池用としては、これらの元素を組み合わせた新規正極材が提案されてきているが、コスト、安全性の面でさらに要求レベルの高くなる大型電池用正極活物質として、またハイレートで使用できる材料が望まれてきた。
これらのリチウム二次電池用正極活物質を用いた場合、粒子が細かいほど電池のレート特性が向上し、良好なサイクル特性と、高い充放電速度が得られる。しかしこれまで報告されているリチウム二次電池の正極活物質の工業的な製造法では得られる粒子径は0.5μm〜10μmであった。微粒子が得られる共沈法やエアロゾル法では20nm〜100nmの微粒子が得られるが、得られる正極活物質の粒度分布が均一でないこと、コストが高くなる等の問題があり、量産性に劣るものであった。
またマンガン酸リチウムを正極材料に用いた電池は高温においてマンガンが溶出するため、高温保存性、高温保存下でのサイクル特性等の高温での電池の特性に劣るという問題がある。これは正極に用いたマンガン酸リチウムからマンガンイオンが溶出することに起因し、正極材料の粒子径を小さくし、比表面積が高くなるほどこの溶出による特性劣化が顕著になる問題がある。このマンガン酸リチウムを用いた電池の高温保存下でのサイクル安定性を改良するため例えば、下記特許文献1〜5等が挙げられる。これら特許文献に記載の方法において、前駆体の種類、形状、サイズ、マンガンの一部を他の元素で置換し、サイクル特性を改善することが記載されているがいずれも技術的な限界があり、レート特性に優れる微粒子のスピネル型マンガン酸リチウムの場合、これらの方法の組み合わせだけでは十分な電池特性、レート特性、十分なサイクル特性と、高い充放電速度を有するスピネル型マンガン酸リチウムは得られていない。
特開2006-156317 特開2006-139945 特開2003-217589 特開2003-203678 特開2002-308626
本発明は、コスト、安全性、信頼性に優れた正極活物質として利用できる高充放電速度を有し、特にレート特性に優れる微粒子のマンガン酸リチウムの特徴を保持したまま、高温保存下でのサイクル特性に優れるマンガン酸リチウム及びその製造方法、その方法によって得られた正極活物質およびこれを用いた非水電解質電池を提供することを目的とする。
上記のような優れた特性を有する正極活物質を製造するために、本発明者らは鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のものを提供する。
[1] 平均粒径が10nm〜500nmであり、BET比表面積値が1〜50m/gであり、表面近傍にマグネシウムアルミニウム複合酸化物を含有することを特徴とするマグネシウムアルミニウム複合酸化物表面被覆スピネル型マンガン酸リチウム。
[2] マンガン酸化物をリチウム源と混合し、焼成し、得られたスピネル型マンガン酸リチウム表面にマグネシウムアルミニウム複合酸化物を被覆することを特徴とするBET比表面積が1〜50m/gであるマグネシウムアルミニウム複合酸化物表面被覆スピネル型マンガン酸リチウムの製造方法。
[3] スピネル型マンガン酸リチウムを純水に分散させ、マグネシウム塩とアルミニウム塩を添加し、50℃以上の温度で熟成し、スピネル型マンガン酸リチウム表面にマグネシウムアルミニウム複合酸化物を成長させることを特徴とする平均粒径が10nm〜500nmであり、BET比表面積が1〜50m/gであるマグネシウムアルミニウム複合酸化物表面被覆スピネル型マンガン酸リチウムの製造方法。
[4] スピネル型マンガン酸リチウムを純水に分散させ、マグネシウム塩とアルミニウム塩の当量比以上のアルカリを添加後、マグネシウム塩とアルミニウム塩を添加し、中和後、スラリーのpHを8.5以上に維持しながら、50℃以上の温度で熟成し、スピネル型マンガン酸リチウム表面にマグネシウムアルミニウム複合酸化物を成長させることを特徴とする平均粒径が10nm〜500nmであり、BET比表面積が1〜50m/gであるマグネシウムアルミニウム複合酸化物表面被覆スピネル型マンガン酸リチウムの製造方法。
[5] [1]に記載のマグネシウムアルミニウム複合酸化物表面被覆スピネル型マンガン酸リチウム又は[2]〜[4]のいずれかの方法で製造されたマグネシウムアルミニウム複合酸化物表面被覆スピネル型マンガン酸リチウムを含む正極活物質。
[6] [5]の正極活物質を含む正極を有する非水電解質電池。
[スピネル型マンガン酸リチウムの製造方法]
本発明によれば、酸化マンガン粒子及びリチウム源を混合し、焼成し、その後、マグネシウムアルミニウム複合酸化物で表面被覆されたマグネシウムアルミニウム複合酸化物表面被覆スピネル型マンガン酸リチウムの製造方法が提供される。この方法において、スピネル型マンガン酸リチウムの表面がマグネシウムアルミニウム複合酸化物で均一に被覆されることが重要である。
酸化マンガン粒子は微細で、粒度分布を正確に制御して調製することができる。本発明者らはこの点に着目し、マンガン源として酸化マンガン粒子を用いることにより、極めて微細な粒子で、かつ、粒度分布が制御されたスピネル型マンガン酸リチウムを得、この微細でかつ粒度分布の良好なスピネル型マンガン酸リチウムにマグネシウムアルミニウム複合酸化物を均一に表面被覆したマグネシウムアルミニウム複合酸化物表面被覆マンガン酸リチウム、及びマグネシウムアルミニウム複合酸化物表面被覆マンガン酸リチウムを含む正極活物質、及び優れた性能の非水電解質電池を製造することに成功した。
(酸化マンガン粒子)
酸化マンガン粒子は、好ましくは1000nm以下、より好ましくは500nm以下の平均粒径を有し、より好ましくは300nm以下の平均粒径を有する。酸化マンガン粒子はまた、粒径の変動係数[=(標準偏差/平均粒径)]が0.40以下の変動係数を有することが好ましく、1〜150m/g、特に10〜150m/gのBET比表面積値を有することが好ましい。
本発明では、電解二酸化マンガン、酸化マンガン等のマンガン酸化物及び該酸化マンガンを粉砕処理することにより得られる微粒子の酸化マンガン、またはマンガン塩、炭酸アルカリ及び水酸化アルカリを水性条件下で混合し、得られる水性液と酸素含有ガスとを接触させることにより得られる酸化マンガン粒子を好適に使用することができる。
マンガン酸化物は電解二酸化マンガン、酸化マンガン等を使用することができる。また酸化マンガンを粉砕処理することによって得られる微粒子の酸化マンガンの合成は遊星ボールミルやアトライター等のビーズミルによる乾式もしくは湿式の粉砕処理で実施することができる。粉砕処理に用いるビーズ径はとくに制限されるものではないが10mm以下のビース、好ましくは5mm以下のビーズで達成することができる。ビーズの材質についても特に制限は受けないが、リチウム二次電池正極への微量の不純物を考慮するとアルミナビーズ、ジルコニアビーズ等のリチウム二次電池の充放電時に影響のない酸化物系のビーズが好ましい。
マンガン塩、炭酸アルカリ及び水酸化アルカリを水性条件下で混合し、得られる水性液と酸素含有ガスとを接触させることにより得られる酸化マンガン粒子の合成条件についてはマンガンに対するアルカリの当量比は0.7〜3.0が好ましい。アルカリの当量比が0.7より少ない場合には得られる酸化マンガン中に不定形物質が存在する傾向があり、3.0を越える場合には製造にかかるコストが高くなる傾向があり、好ましくない。また水酸化アルカリ/炭酸アルカリのモル当量比は0.6〜2.95/0.05〜0.5が好ましい。炭酸アルカリが0.5を超える場合には酸化マンガンの他、原料中に炭酸マンガンの混入が確認される場合があり、また0.05未満では粒度分布が広くなるほか、得られる粒子が大きくなる傾向がある。
水酸化アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水等が挙げられる。一方、炭酸アルカリとしては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム等が挙げられる。アルカリ金属アルカリを用いても、水洗により、中和反応の副生物であるアルカリ金属塩分のほとんどは除去が可能であるが、アルカリ金属の混入を極めて低くするためにアンモニア水及び炭酸アルカリに炭酸アンモニウムを、又はアンモニア水に炭酸ガスを吹き込むことにより得られる炭酸塩含有アンモニア水溶液を用いることがより好ましい。
本発明に用いられるマンガン塩としては硫酸マンガン、硝酸マンガン、シュウ酸マンガン、塩化マンガン、酢酸マンガン等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。このマンガン塩は水溶液の形で使用されることが好ましい。アルカリとの混合水性液におけるマンガン塩の濃度としては0.2〜1.0モル/L程度が好ましい。マンガン塩の濃度が0.2モル/L以下では生産性の面からコストが高くなり、1.0モル/Lを超える場合には目的とする粒子は得られるが、攪拌に多大なエネルギーを必要とするほか、粒度分布が悪くなる場合がある。
酸化反応の温度としては30℃〜60℃が好ましい。30℃を下回る場合には量産工程において制御が難しく、管理する場合には冷却機等が必要となる場合がある。60℃を超える場合には粒径が大きくなる場合があるほか、アルカリとしてアンモニアを使用した場合にはアンモニアの揮散が起こり、反応液中のアンモニアの濃度変化による粒度分布の増大が認められる場合がある。
出発原料となる微細でかつ粒度分布の良好な酸化マンガン粒子は、例えば、マンガン塩水溶液と炭酸アルカリ及び水酸化アルカリの混合水溶液とをマンガンに対するアルカリのモル当量比で0.7〜3.0、水酸化アルカリ/炭酸アルカリのモル当量比で0.6〜2.95/0.05〜0.5の割合で不活性雰囲気下混合し、30℃〜60℃の温度で酸素含有ガス(例えば、酸素、空気、酸素と不活性ガスとの混合物など)を吹込むことによりマンガン塩を酸化することにより酸化マンガン(一般式:Mn2+x3+x(0≦x≦1))を生成し、これをろ過、水洗、乾燥することにより製造することができる。
(リチウム源)
上記のマンガン源にLi源を混合して、焼成して、スピネル型マンガン酸リチウム及び/又はマグネシウムアルミニウム複合酸化物表面被覆スピネル型マンガン酸リチウムを得る。Li源としては、炭酸リチウム、水酸化リチウム、酢酸リチウム等が挙げられる。
(混合工程)
混合方法は特に限定されず、湿式混合でも乾式混合でも良く、装置としては、ミキサー、遊星ボールミル、ジェットミル、マグネチックスターラー等を用いることが適当である。
本発明におけるリチウム源と酸化マンガン粒子との混合比(モル比)は0.5〜0.7が好ましい。この混合比が0.5より小さい場合、マンガン酸リチウム中に原料の酸化マンガンが混在し、このリチウム不足マンガン酸リチウムを用いて正極を構成した場合には良好な充放電特性、サイクル特性が得られない傾向がある。また混合比が0.5より小さい場合、焼成時に粒子及び粒子間の焼結が確認される。一方、上記混合比が0.7を超える場合にはサイクル特性は改善されるがスピネル型マンガン酸リチウム中のMn3+が減少し充放電容量が低くなる。
(焼成工程)
焼成工程は、原料の混合物に熱エネルギーを供給することにより、その混合物を熱力学的に安定なスピネル型マンガン酸リチウム化合物に転化させ、不純物を除去し、本発明の正極活物質の微細粒子を生成する工程である。
焼成工程は、好ましくは、仮焼成工程と本焼成工程の二段階の焼成工程から成る。
仮焼成の有無、条件は特に限定されない。一般的には、仮焼成は200〜400℃で行われる。
本焼成は、600℃以上、好ましくは700〜900℃、より好ましくは700〜800℃で、酸化性雰囲気で行う必要がある。また本焼成時間は通常2時間〜24時間、好ましくは4時間〜12時間である。酸化性雰囲気としては空気、不活性ガスにより分圧を調整した酸素ガス等が挙げられる。
[マグネシウムアルミニウム複合酸化物の表面被覆]
マグネシウムアルミニウム複合酸化物の表面被覆は以下の方法で達成できる。酸化マンガン粒子とリチウム源と混合し、焼成することで得られたスピネル型マンガン酸リチウムを溶媒に分散させ、マグネシウム塩及びアルミニウム塩を添加し、50℃以上の温度で加熱熟成し、その後、濾過、乾燥することにより得ることができる。また乾燥後、300〜500℃で熱処理することで被膜の強度を高めることができる。
アルミニウム塩の添加量はマンガンに対しアルミニウムとして0.1〜20原子%が好ましく、0.5〜10原子%が更に好ましい。添加量が0.1原子%未満の場合には添加量が少なく、高温保存下でのサイクル特性の改善の効果が小さく、20原子%を超える場合には高温保存下でのサイクル特性は改善されるが、放電容量の低下が著しく、結果として電池の容量が低下するため好ましくない。またマグネシウム塩の添加量は、Mg/Al原子比が0.1〜0.8であることが望ましく、特に、式:(MgO)(AlにおいてX/2Y比が0.1〜0.8であることが望ましく、さらに好ましくは0.3〜0.6であることが望ましい。Mg/Al原子比が0.1より小さい場合にはマグネシウムアルミニウム複合酸化物がマンガン酸リチウムに成長せず、表面を均一被覆できない。またMg/Al原子比が0.8を超える場合にも同様であるほか、原料コストが高くなる。
酸化マンガン粒子とリチウム源と混合し、焼成することで得られたスピネル型マンガン酸リチウムを溶媒に分散させスラリーとし、マグネシウム塩及びアルミニウム塩を添加するときのこのスラリーのpHは8以上11以下、より好ましくは8.5以上10.5以下である。pHが8未満であるとマンガン酸リチウムのLiイオンが溶媒に溶出し、得られるマグネシウムアルミニウム複合酸化物被覆スピネル型マンガン酸リチウムの容量が低下する。pHが11を超える場合には水洗に大量の水を要するため製造コストが高くなる他、複合酸化物にNa塩が不純物として残存しやすくなるため好ましくない。pHの調整はスピネル型マンガン酸リチウムスラリーに水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム等の水酸化物、炭酸ソーダ、炭酸カリウム等の炭酸塩を添加することで達成できる。
加熱熟成の温度は50℃以上が好ましく、さらに好ましくは60℃以上が好ましい。加熱熟成温度が50℃未満であるとマグネシウムアルミニウム複合酸化物の成長が進まず表面に被覆されるマグネシウムアルミニウム複合酸化物の結晶性が悪いためか、高温保存時のサイクル特性の改善の効果が小さい。
加熱熟成時間は特に制限されないが10分間以上10時間以下が望ましい。加熱熟成時間が10分間より短いと成長が進まず表面に被覆されるマグネシウムアルミニウム複合酸化物の結晶性が悪くなるためか、高温保存時のサイクル特性の改善の効果が弱くなる。
添加するアルミニウム塩は硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム等が使用できる。またアルミン酸ソーダ等のアルミン酸塩、水酸化アルミ等を使用することができる。
より均一にスピネル型マンガン酸リチウムを被覆するためには可溶性の塩を使用することが望ましい。
添加するマグネシウム塩は硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム等を使用することができる。また水酸化マグネシウム等を使用することができる。アルミニウム塩と同様により均一にスピネル型マンガン酸リチウムを被覆するためには可溶性の塩を使用することが望ましい。
[正極活物質]
本発明の正極活物質は、スピネル型マンガン酸リチウムを主成分として含むことが必要であるが、スピネル型マンガン酸リチウム以外の他の成分として、炭素などの導電性物質などを含ませることができる。他の成分の配合割合は、正極活物質の30%以下とすることが望ましい。
正極活物質であるマンガン酸リチウムの平均粒径は、好ましくは10〜500nmであり、より好ましくは10〜300nmである。正極活物質であるマンガン酸リチウムは粒径の変動係数が0.40以下、特に0.30以下の変動係数を有することが好ましく、1〜50m/g、特に5〜50m/gのBET比表面積値を有することが好ましい。
正極活物質であるマグネシウムアルミニウム複合酸化物被覆マンガン酸リチウムのアルミニウム塩の添加量はマンガンに対しアルミニウムとして0.1〜20原子%が好ましく、0.5〜10原子%が更に好ましい。添加量が0.1原子%未満の場合には添加量が少なく、高温保存下でのサイクル特性の改善の効果が小さく、20原子%を超える場合には高温保存下でのサイクル特性は改善されるが、放電容量の低下が著しく、結果として電池の容量が低下するため好ましくない。またマグネシウム塩の添加量は、Mg/Al原子比が0.1〜0.8であることが望ましく、0.3〜0.6であることが更に望ましい。
[非水電解質電池]
(電池の構造)
本発明の正極活物質を用いた非水電解質電池の一例を添付図面を用いて説明する。
図8は電池の概略を示す断面図である。この図において非水電解質電池1は、大まかに言って電池の外部負極として機能する負極部材2と、電池の外部正極として機能する正極部材3と、両部材間に負極集電体4、負極活物質層5、セパレータ8、正極活物質層7及び正極集電体6をこの順番で有してなる。負極部材2はほぼ円筒形をしており、その内部に負極集電体4及び負極活物質層5を収容できるように構成されている。一方、正極部材3もほぼ円筒形をしており、その内部に正極集電体6及び正極活物質層7を収容できるように構成されている。正極部材3及びセパレータ8の半径方向の寸法は負極部材2のものよりもやや大きめに設定されており、負極部材2の周端部とセパレータ8及び正極部材3の周端部とが重なり合うようになっている。電池内部の空間は非水電解質9が充填され、負極部材2、セパレータ8及び正極部材3の周端部の重なり合う部分には封止材10が施されて、電池内部が気密状態に保たれている。
負極は、負極部材2を外部負極として、それに接する負極集電体4、及び負極集電体上の負極活物質層5が形成されてなる。負極集電体としては、例えばニッケル箔、銅箔等が用いられる。負極活物質としては、リチウムをドープ/脱ドープ可能なものを用い、具体的には、リチウム金属箔、リチウム合金、リチウムがドープされた導電性高分子、層状化合物(グラファイト、活性炭素繊維などの炭素材料や金属酸化物等)等を用いる。負極活物質層に含有される結着材としては、この種の非水電解質電池の負極活物質層の結着材として通常用いられている公知の樹脂材料等を用いることができる。特に、金属リチウム箔は負極活物質層としてのみならず負極集電体としても用いることができるので、負極に金属リチウム箔を使用することにより電池構造を簡易なものとすることができる。
正極は、正極部材3を外部正極として、それに接する正極集電体6、及び正極集電体上の正極活物質層7が形成されてなる。正極活物質として、上述した本発明の正極活物質を使用する。正極集電体としては、例えばアルミニウム箔等が用いられる。正極活物質層に含有される結着材としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のこの種の非水電解質電池の正極活物質層の結着材として通常用いられている公知の樹脂材料等を用いることができる。正極活物質層には、導電性を向上させるために導電材を配合することができる。この導電材としては、例えば、グラファイト、アセチレンブラック等が挙げられる。
セパレータ8は、正極と負極とを離間させるものであり、この種の非水電解質電池のセパレータとして通常用いられている公知の材料を用いることができ、例えば、ポリプロピレン等の高分子フィルム、ポリエチレンカーボネート多孔質膜等が用いられる。また、リチウムイオン伝導度とエネルギー密度との関係から、セパレータの厚みはできるだけ薄いことが望ましい。具体的には、セパレータの厚みは例えば50μm以下が好ましい。
封止材10としては、この種の非水電解質電池の正極活物質層の封止材として通常用いられている公知の樹脂材料等を用いることができる。
非水電解質としては、液体電解質のみならず、固体電解質、溶媒を含有するゲル状電解質など種々の形態のものが使用できる。液体電解質としては、非プロトン性非水溶媒に電解質を溶解させた溶液を用いる。非水溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート等の環状カーボネート類、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート等の鎖状カーボネート類、γ−ブチルラクトン、スルホラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、2−メチルテトラヒドロフラン等のエーテル類、4−メチル−1,3−ジオキソラン、プロピオン酸メチル、酪酸メチル等を挙げることができる。特に、電圧安定性の点からは、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ビニレンカーボネート等の環状カーボネート類、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート等の鎖状カーボネート類を使用することが好ましい。また、このような非水溶媒は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。電解質としては、例えば、LiPF、LiClO、LiAsF、LiBF、LiCFSO、LiN(CFSO等のリチウム塩を使用することができる。これらのリチウム塩の中でも、LiPF、LiBFを使用することが好ましい。また、固体電解質としては、窒化リチウム、ヨウ化リチウム等の無機固体電解質;ポリ(エチレンオキサイド)、ポリ(メタクリレート)、ポリ(アクリレート)等の有機高分子電解質等が挙げられる。更に、ゲル状電解質を形成するための材料としては、上記液体電解質を吸収してゲル化できる材料であれば特に制限無く使用することができ、例えば、ポリ(ビニリデンフルオライド)、ビニリデンフルオライド/ヘキサフルオロプロピレン共重合体などの含フッ素重合体が挙げられる。
(電池の製造方法)
本発明の正極活物質を使用した非水電解質電池は、例えば、以下のように製造される。
まず、負極の製造方法から説明する。負極活物質と結着材とを溶媒中に分散させてスラリーを調製する。得られたスラリーを集電体上に均一に塗布、乾燥して負極活物質層を形成する。得られた負極集電体及び負極活物質層からなる積層体を負極部材内に負極集電体と負極部材内面が接するように収容して負極が形成される。また、前述したように負極集電体及び負極活物質として金属リチウム箔をそのまま用いることもできる。
次に正極の製造方法を説明する。本発明の正極活物質、導電材及び結着材を溶媒中に分散させてスラリーを調製する。スラリーを集電体上に均一に塗布、乾燥して正極活物質層を形成する。得られた正極集電体及び正極活物質層からなる積層体を正極部材内に正極集電体と正極部材内面が接するように収容して正極が形成される。
非水電解質は、液状のものを採用する場合は、電解質塩を非水溶媒中に溶解することにより調製される。
上述のようにして製造された負極及び正極を、負極活物質層と正極活物質層との間にセパレータが介在するように重ね合わせ、非水電解質を充填し、封止材により電池内部を密封することにより、非水電解質電池が完成する。
本発明の非水電解質電池は、その形状については特に限定されることはなく、円筒型、角型、コイン型、ボタン型等の形状とすることができ、また、薄型、大型等の種々の大きさにすることができる。また、本発明は、一次電池についても二次電池についても適用可能である。
[実施例]
以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、以下の例において、酸化マンガン、正極活物質及び非水電解質電池の分析は次の方法により行った。
(X線回折)
X線回折測定は、CoKα Rigaku RINT 2200V((株)リガク社製)を用いて行った。
(比表面積)
比表面積測定は、BET法に従って、全自動表面積測定装置 マルチソーブ12(湯浅アイオニックス(株)社製)を用いて行った。
(金属組成分析)
組成分析はICP発光分光分析(ICP発光分光分析装置SPS1500VR Seiko Instruments Inc.製)で測定し、Mnに対するmol比で算出した。
(粒子径)
粒子径について、TEM(透過型電子顕微鏡 H−7600 日立製)又はSEM(走査型電子顕微鏡 DS130 (株)トプコン電子ビームサービス社製)で観察される200個の粒子を無作為に選び、各粒子の粒子径を測定し、それらの測定値の平均値及び標準偏差、変動係数[=(標準偏差/平均粒径)]を算出した。この平均値を粒子径とした。
60Lの反応容器にNaOHを0.81mol/L、NaCOを0.135mol/L含む水溶液40Lを仕込み、窒素ガスを通気して置換し、40℃にて0.5hr保持した。ここに、窒素通気、攪拌しながら、0.9mol/LのMnSO水溶液20Lを添加して、懸濁液とし、40℃で60分間混合した。次に、空気を10L/minで通気させ、5時間、酸化反応を行った。得られた懸濁液をろ過し、マンガン1molあたり10Lの脱イオン水(以下「10L/molの脱イオン水」という。)で洗浄後、乾燥して、微粒子酸化マンガンを得た。試料のBET比表面積測定は窒素吸着法で測定した。得られた試料のBET値は26.0m/gであった。表1に酸化マンガンの合成条件と反応生成物の特性を示す。得られた試料を透過型電子顕微鏡で観察し、TEM写真を図1に示す。粒子径はTEM写真から200個の粒子を無作為に測定し、それらの測定値の平均値及び標準偏差、変動係数[=(標準偏差/平均粒径)]を算出した。得られた試料の平均粒子径は53nmであり、標準偏差は15nm、変動係数は0.28であった。図2に得られた粒子のX線回折図を示す。X線回折図より酸化マンガン単相であることが確認された。
40Lの反応容器にNHを1.350mol/L、(NHCOを0.135mol/L含む水溶液14Lを仕込み、窒素ガスを通気して置換し、40℃にて0.5hr保持した。ここに、窒素通気、攪拌しながら、0.9mol/LのMnSO水溶液7Lを添加して、懸濁液とし、40℃で60分間混合した。次に、空気を5L/minで通気させ、3時間、酸化反応を行った。得られた懸濁液をろ過し、10L/molの脱イオン水で洗浄後、乾燥して、微粒子酸化マンガンを得た。得られた試料のBET値は45.9m/gであった。表1に酸化マンガンの合成条件と反応生成物の特性を示す。得られた試料の平均粒子径は80nmであり、標準偏差は28nm、変動係数は0.35であった。得られた粒子はX線回折図より酸化マンガン単相であることが確認された。
実施例1で得られた酸化マンガンを原料にスピネル型マンガン酸リチウムを合成した。実施例1で得られた酸化マンガン 800g, LiOH・HO 225gを6Lのアトライターに入れ、更に純水 1200mLを添加して、300r.p.m.で、1時間混合した。乾燥後、メノウ乳鉢で粉砕し、大気雰囲気下、400℃で6時間焼成し、その後700℃で10時間、本焼成し、正極活物質マンガン酸リチウムを得た。得られた試料のBET値は10.4m/gであった。粒子径はTEM写真から200個の粒子を無作為に測定し、それらの測定値の平均値及び標準偏差を算出した。得られた試料の平均粒子径は79nm、標準偏差30nm、変動係数0.29であった。得られたスピネル型マンガン酸リチウムの組成及び粉体特性を表2に示す(表2中「at%」はマンガンに対する原子%を意味する。)。得られたスピネル型マンガン酸リチウムのTEM写真を図3に、X線回折図を図4に示す。
実施例2で得られた酸化マンガンを使用した以外は実施例3と同様にスピネル型マンガン酸リチウムを得た。表2に組成及び粉体特性を示す。
BET比表面積38m/g、平均粒子径49nm、変動係数0.36の電解二酸化マンガン 1000gに純水1200mLを加え、ビーズミルを用い、5mmのジルコニアビーズで4時間粉砕処理を行った。得られた試料の平均粒子径は70nm、標準偏差29nm、変動係数0.41であり、BET比表面積は64m/gであった。このスラリーに水酸化リチウム一水和物241gを加え、更に1時間混合した。乾燥後、メノウ乳鉢で粉砕し、大気雰囲気下、700℃で10時間、焼成し、正極活物質マンガン酸リチウムを得た。得られた試料のBET値は7.7m/gであった。表2に組成及び粉体特性を示す。
実施例3で得られたスピネル型マンガン酸リチウム500gと水酸化リチウム一水和物 60g及び純水1000mLを加え、ミキサーでスラリー化した。得られたスラリーに、攪拌しながら硫酸アルミニウム 47.3g、硫酸マグネシウム 16.6gを含む水溶液300mLをローラーポンプで滴下し、滴下終了後30min間攪拌した。その後、スラリーを60℃で60分間加熱熟成し、その後、室温まで冷却した。スラリーのpHは8.7であった。濾過、水洗後、120℃で8hr乾燥し、マグネシウムアルミニウム複合酸化物を成長させたマグネシウムアルミニウム複合酸化物表面被覆マンガン酸リチウムを得た。得られた反応生成物の組成及び粉体特性を表3に示す。
得られた粒子のX線回折測定をおこなった。図5に得られた粒子のX線回折図を示す。X線回折図よりマンガン酸リチウム単相であることが確認された。
(電池特性の評価)
実施例6で得られた正極活物質を使って、リチウム二次電池を作製した。溶剤にN−メチル−2−ピロリドンを用い、正極活物質:導電材(アセチレンブラック):結着材(ポリフッ化ビニリデン)=72:18:10の重量比で混合し、ペースト状に混練したスラリーをアルミニウム箔集電体に塗布し、乾燥した後、直径15mmの円形に打ち抜いて正極とした。セパレータには直径24mm、厚さ25μmのポリエチレンカーボネート多孔質膜を、電解液にはエチレンカーボネートとジメチルカーボネートの体積比1:1混合溶媒に1MのLiPFを溶解した溶液を、負極には直径16mm、厚さ0.2mmの円形に打ち抜いた金属リチウムを用いて簡易リチウム二次電池を作製した。本実施例で使用した簡易リチウム二次電池の概略を図7に示す。
このようにして得られた簡易リチウム二次電池について充放電試験を行った。定電流充放電試験は25℃及び60℃の恒温槽内にセルを入れ、活物質量:5〜10mg、電位範囲:3500〜4300mVの範囲で行った。表4に各条件下で測定した充放電特性とサイクル特性を示す。また図6に実施例6のマグネシウムアルミニウム複合酸化物被覆マンガン酸リチウムの60℃下で行った100サイクルのサイクル特性の図を示す。
添加した水酸化リチウムを30gに硫酸アルミニウム 23.7g、硫酸マグネシウム 8.3gに変更した以外は実施例6と同様に行った。表3に製造条件と粉体特性を、表4に各条件下で測定した充放電特性とサイクル特性を示す。
アルカリに水酸化ナトリウム 55gを使用した以外は実施例6と同様に行った。表3に製造条件と粉体特性を、表4に各条件下で測定した充放電特性とサイクル特性を示す。
実施例4で合成したマンガン酸リチウムを使用した以外は実施例6と同様に行った。表3に製造条件と粉体特性を、表4に各条件下で測定した充放電特性とサイクル特性を示す。
実施例5で合成したマンガン酸リチウムを使用し、熟成温度を80℃にした以外は実施例6と同様に行った。表3に製造条件と粉体特性を、表4に各条件下で測定した充放電特性とサイクル特性を示す。
実施例5で得られたスピネル型マンガン酸リチウム500gと水酸化リチウム一水和物 110g及び純水1000mLを加え、ミキサーでスラリー化した。得られたスラリーに、攪拌しながら硫酸アルミニウム 94.6g、硫酸マグネシウム 33.2gを含む水溶液500mLをローラーポンプで滴下し、滴下終了後30min間攪拌した。その後、スラリーを80℃で60分間加熱熟成し、その後、室温まで冷却した。スラリーのpHは8.8であった。濾過、水洗後、120℃で8hr乾燥し、マグネシウムアルミニウム複合酸化物を成長させたマグネシウムアルミニウム複合酸化物表面被覆マンガン酸リチウムを得た。
表3に製造条件と粉体特性を、表4に各条件下で測定した充放電特性とサイクル特性を示す。
比較例1
実施例3で得られたスピネル型マンガン酸リチウムにマグネシウムアルミニウム複合酸化物表面被覆処理を実施せず、各条件下で電池特性を測定した。表3に製造条件と粉体特性を、表4に各条件下で測定した充放電特性とサイクル特性を示す。また図6に比較例1のマンガン酸リチウムの60℃下で行った100サイクルのサイクル特性の図を示す。
比較例2
実施例3で得られたスピネル型マンガン酸リチウム500gと水酸化リチウム一水和物 42g及び純水1000mLを加え、ミキサーでスラリー化した。得られたスラリーに、攪拌しながらAl(SO 47.3gを含む水溶液300mLをローラーポンプで滴下し、滴下終了後30℃に維持しながら60min間攪拌した。ろ過、水洗後、120℃で8hr乾燥し、Al(OH)被覆マンガン酸リチウムを得た。表3に製造条件と粉体特性を、表4に各条件下で測定した充放電特性とサイクル特性を示す。
比較例3
実施例3で得られたスピネル型マンガン酸リチウム500gと水酸化リチウム一水和物 42g及び純水1000mLを加え、ミキサーでスラリー化した。得られたスラリーに、攪拌しながら硫酸マグネシウム 16.6gを含む水溶液300mLをローラーポンプで滴下し、滴下終了後、30℃に維持しながら60min間攪拌した。ろ過、水洗後、120℃で8hr乾燥し、Mg(OH)被覆マンガン酸リチウムを得た。表3に製造条件と粉体特性を、表4に各条件下で測定した充放電特性とサイクル特性を示す。
比較例4
実施例3で得られたスピネル型マンガン酸リチウム500gと水酸化リチウム一水和物 55g及び純水1000mLを加え、ミキサーでスラリー化した。得られたスラリーに、攪拌しながら硫酸アルミニウム 47.3g、硫酸マグネシウム 16.6gを含む水溶液300mLをローラーポンプで滴下し、滴下終了後、30℃に維持しながら60min間攪拌した。ろ過、水洗後、120℃で8hr乾燥し、Mg(OH)とAl(OH)を被覆したマンガン酸リチウムを得た。表3に製造条件と粉体特性を、表4に各条件下で測定した充放電特性とサイクル特性を示す。
比較例5
実施例5で使用した電解二酸化マンガン 500g、酸化アルミニウム 14.7g、水酸化マグネシウム 8.3gに純水1200mLを加え、ビーズミルを用い、5mmのジルコニアビーズで4時間粉砕処理を行った。このスラリーに水酸化リチウム一水和物121gを加え、更に1時間混合した。乾燥後、粉砕し、大気雰囲気下、900℃で24時間、焼成し、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムがドープされたマンガン酸リチウムを得た。得られた試料のBET値は1.0m/g、平均粒子径2000nm,変動係数0.39であった。表4に各条件下で測定した充放電特性とサイクル特性を示す。
[発明の効果]
比較例との比較で明らかなように、本発明の製造方法によって得られたマグネシウムアルミニウム複合酸化物で被覆された微粒子のマンガン酸リチウムを非水電解質二次電池正極としたときに、高いレート特性を保ち、かつ高温保存、高温サイクル特性等の高温特性を向上させることが出来る。本発明においてマンガンの溶出を高温充放電時のサイクル特性に優れる効果はスピネル型マンガン酸リチウムを純水に分散させ、マグネシウム塩とアルミニウム塩を添加し、50℃以上の温度で熟成し、スピネル型マンガン酸リチウム表面にスピネル型のマグネシウムアルミニウム複合酸化物をエピタキシャル成長させることでマグネシウムアルミニウム複合酸化物がより均一にスピネル型マンガン酸リチウム表面に被覆されるためと考えている。
本発明の正極活物質を利用した非水電解質電池としては、例えば、金属リチウム電池、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池等のリチウム二次電池が挙げられる。
実施例1の酸化マンガンのTEM画像(倍率60000)である。 実施例1の酸化マンガンのXRD図である。 実施例3のマンガン酸リチウムのTEM画像(倍率60000)である。 実施例3のマンガン酸リチウムのXRD図である。 実施例6のマグネシウムアルミニウム複合酸化物被覆マンガン酸リチウムのXRD図である。 実施例6と比較例1の60℃下でのサイクル特性図である。 評価に使用した電池の構成図である。 電池の概略を示す断面図である。

Claims (6)

  1. 平均粒径が10nm〜500nmであり、BET比表面積値が1〜50m/gであり、表面近傍にマグネシウムアルミニウム複合酸化物を含有することを特徴とするマグネシウムアルミニウム複合酸化物表面被覆スピネル型マンガン酸リチウム。
  2. マンガン酸化物をリチウム源と混合し、焼成し、得られたスピネル型マンガン酸リチウム表面にマグネシウムアルミニウム複合酸化物を被覆することを特徴とするBET比表面積が1〜50m/gであるマグネシウムアルミニウム複合酸化物表面被覆スピネル型マンガン酸リチウムの製造方法。
  3. スピネル型マンガン酸リチウムを純水に分散させ、マグネシウム塩とアルミニウム塩を添加し、50℃以上の温度で熟成し、スピネル型マンガン酸リチウム表面にマグネシウムアルミニウム複合酸化物を成長させることを特徴とする平均粒径が10nm〜500nmであり、BET比表面積が1〜50m/gであるマグネシウムアルミニウム複合酸化物表面被覆スピネル型マンガン酸リチウムの製造方法。
  4. スピネル型マンガン酸リチウムを純水に分散させ、マグネシウム塩とアルミニウム塩の当量比以上のアルカリを添加後、マグネシウム塩とアルミニウム塩を添加し、中和後、スラリーのpHを8.5以上に維持しながら、50℃以上の温度で熟成し、スピネル型マンガン酸リチウム表面にマグネシウムアルミニウム複合酸化物を成長させることを特徴とする平均粒径が10nm〜500nmであり、BET比表面積が1〜50m/gであるマグネシウムアルミニウム複合酸化物表面被覆スピネル型マンガン酸リチウムの製造方法。
  5. 請求項1に記載のマグネシウムアルミニウム複合酸化物表面被覆スピネル型マンガン酸リチウム又は請求項2〜4のいずれかの方法で製造されたマグネシウムアルミニウム複合酸化物表面被覆スピネル型マンガン酸リチウムを含む正極活物質。
  6. 請求項5の正極活物質を含む正極を有する非水電解質電池。
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