JPH06136353A - セラミック砥粒及びその製造方法並びに研磨製品 - Google Patents

セラミック砥粒及びその製造方法並びに研磨製品

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JPH06136353A
JPH06136353A JP4286090A JP28609092A JPH06136353A JP H06136353 A JPH06136353 A JP H06136353A JP 4286090 A JP4286090 A JP 4286090A JP 28609092 A JP28609092 A JP 28609092A JP H06136353 A JPH06136353 A JP H06136353A
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erbium
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Japan Abrasive Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】硬度、粒強度(靭性)、自生発刃性並びに研削
時の熱応力の緩和に優れ、ステンレス鋼、チタン鋼、高
ニッケル合金などの難削材料の研削にも対応し得るAl
2 3 −Er2 3 質セラミック砥粒並びこの砥粒の製
造方法及びこの砥粒を用いた研磨製品を提供する。 【構成】実質的にα−Al2 3 のみからなる第1相
と、この第1相を取り囲む反応生成物の形態を取り、酸
化アルミニウムと酸化エルビウムからなる第2相とから
なり、この二相からなる結晶粒の大きさが1μm以下
で、第1相中に第2相が含まれないAl2 3 −Er2
3 質セラミック砥粒で、ゾル−ゲル法を用いて焼結す
る工程において、エルビウム前駆体を、Er2 3 換算
で0.05〜0.4重量%導入する製造方法であり、得
られた砥粒はラップ材、研削砥石、研磨ディスク、研磨
布紙製品として用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は研削砥石、研磨布紙及び
ラップ仕上げのラップ材等に使用されるAl2 3 −E
2 3 質セラミック砥粒、及びその製造方法ならびに
当該セラミック砥粒を使用した研磨製品に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の焼結砥粒の製法には、バイヤーア
ルミナ粉末やボーキサイト粉末等のアルミナを含有する
原料にバインダーを加えて成型した後、1600℃以上
の高温で焼成する方法と、アルミナ1水和物を原料と
し、ゾル−ゲル法を用いて1500℃以下の低温で焼結
する方法とがある。前者の方法で得られた砥粒の結晶サ
イズは、3〜10ミクロンと大きく、その結果使用され
る用途は重研削用に限定されている。また、後者の方法
で得られた砥粒の結晶サイズは2μm以下である。ゾル
−ゲル法による高密度のアルミナを基材とするセラミッ
ク砥粒の製造については、次のような提案がなされてい
る。
【0003】特公平1−54300号では、実質上カ
ルシウムイオン及びアルカリ金属イオンを含まないアル
ミナ水和物を原料とするゾル−ゲル法によるアルミナ質
焼結砥粒を開示している。それによれば、良好な研削性
能を得るために、少なくとも一種類の改質成分をアルミ
ナコロイド分散液に添加することを必須としている。改
質成分は塩の形で添加され、少なくとも10vol%以
上のZrO2 及びまたはHfO2 、あるいはCo、N
i、Zn、またはMgの酸化物とAl2 3 から誘導さ
れる少なくとも1vol%のスピネルから選ばれる改質
成分が提案されている。
【0004】特公平4−4103号では、アルファア
ルミナ先駆体にアルミナ種結晶を添加せしめ、1400
℃未満の温度で焼結して作成した、実質的に同一の結晶
学的配向を有する中心から放射状に広がる腕状物の群か
らなるセルを構成しないα−Al2 3 で構成され、そ
のα−Al2 3 の粒径が1μm以下である高密度多結
晶相から本質的になり、少なくとも18GPaの硬度を
有する砥粒、または前記α−Al2 3 の一部がスピネ
ルとして存在するMgOまたはジルコニアで置換された
セラミックス体が開示されている。
【0005】特公平2−53475号では、α−アル
ミナ1水和物の水性分散液と、焼成後において少なくと
も約0.5重量%のイットリアを与える量のイットリウ
ム化合物の水性分散液とを混合し、得られた混合物をゲ
ル化し、乾燥し、該乾燥固体を破砕して粗粒を生成し、
乾燥粗粒を仮焼して、結合した揮発性物質を実質的に除
去して、ステンレス鋼等のある種の加工部材の研磨に優
れた砥粒を得る方法が提案されている。
【0006】特開昭64−11183号では、α−ア
ルミナ及び酸化アルミニウムと少なくとも約0.5重量
%(好ましくは約1〜約30重量%)の稀土類金属の酸
化物との反応生成物からなり、しかも該稀土類金属が、
プラセオディウム、サマリウム、イッテルビウム、ネオ
ディウム、ランタニウム、ガドリニウム、セリウム、デ
ィスプロシウム、エルビウム、及びこれらの稀土類金属
の二つまたはそれ以上の組み合わせから成る群から選択
されることを特徴とする研磨材粒体、その製造方法及び
それを用いた製品が提案されている。
【0007】国際公開特許WO90/08744で
は、微細なα−アルミナ結晶粒を含有するアルミナゾル
をゲル化し、最高温度を1000〜1300℃の範囲内
に設定して加熱し、その際900℃から1100℃まで
の昇温時間を90秒以内とし、その後、1000〜13
00℃の温度に保持することにより、平均0.2μm以
下または実質的に0.2μm以下の結晶からなるα−ア
ルミナ質セラミックス体または砥粒を製造する方法が提
案されている。
【0008】特開平2−283661号では、高分散
のα−アルミナ水和物を希薄酸溶液へ混入し、セリウム
化合物をアルミナ含量に対してCeO2 換算で0.01
〜2重量%程度供給する。次いで、この懸濁液を脱気し
て解膠した後、乾燥、粉砕し、ガス圧下での焼結を含む
複数段階で焼結する。これにより、微晶質のマトリック
スと、ウィスカーに似た針状結晶とからなり、0.01
〜2重量%含有されるセリウム化合物は、ほぼ針状結晶
中に存在する微晶質のセラミック材料が開示されてい
る。
【0009】また、本件出願人の提案に係る特開平3
−234785号では、アルミナ1水和物とリチウム前
駆体、必要に応じてアルミナの粒子成長抑制剤、靭性向
上剤として、Mg、Co、Ni、Cr、Fe、Si、Z
n、Mn、Ti、Zr等の水溶性化合物を混合し、この
混合物を超音波振動処理して得たアルミナ分散体を11
00〜1500℃で、10分〜2時間焼成して、α−ア
ルミナ結晶化率75〜95%、Al2 3 :98wt%
以上、Li2 O:0.01〜5wt%、α−アルミナ1
μm以下好ましくは0.1〜0.5μmとすることによ
り、従来の砥粒と同等またはそれ以上の強度、硬度を有
し、研削抵抗、砥粒摩耗性に優れ、研削時に優れた自生
発刃性を発揮し得る焼結アルミナ砥粒を開示している。
【0010】さらに、アルミニウム−稀土類金属酸化物
に関連したものとして次のものがある。
【0011】米国特許3,802,893号では、ア
ルミニウム、マグネシア及びサマリウムの酸化物を有機
結合剤と混合し、この混合物をふるい分けして、自由落
下性を有する粉体を形成させ、この乾燥粉体を成型し、
有機物を除去するために予備焼成し、この成型品を約1
500°C以上の温度で約5時間、水素雰囲気中で焼成
することによって製造されるAl2 3 :約99.5〜
99.9%、MgO:約0.01〜0.25%及びサマ
リウム酸化物:約0.01〜0.25%から本質的にな
り、約2〜5ミクロンの粒子寸法、及び少なくとも3.
90g/ccの密度を有し、切削用の刃物として有効な
耐摩耗性多結晶セラミックが提案されている。
【0012】特開昭59−102865号では、Al
2 3 55〜90重量%と、Tiを3〜25重量%含む
TiC成分10〜45重量%とからなる配合物100重
量部に、Tb4 7 、Ho2 3 、Er2 3 及びGd
2 3 から選ばれた1種以上を0.05〜3.0重量部
添加・混合して成型した後、不活性ガス中で対理論密度
が95〜99%となるように一次焼結を行い、次いで熱
間静水圧プレスを行い対理論密度を99.5%以上とす
ることを特徴とするセラミック工具材料の製造方法が提
案されている。
【0013】なお、アルミナに稀土類を添加し、焼結性
や微細構造を検討した参考文献として、次のものがあ
る。
【0014】1.窯業協会誌、87(12)、p632
−41、論文名『アルミナの焼結に対する稀土類酸化物
添加の影響』では、アルミナの焼結に対する稀土類酸化
物(Y2 3 、La2 3 、Sm2 3 、Er2 3
添加の影響が検討され、いずれの稀土類酸化物も150
0℃までの昇温過程では緻密化を阻害するが、1500
℃で保持した場合にはSm2 3 とEr2 3 は焼結を
促進し、Y2 3 とLa2 3 は焼結を妨げること。ま
た、1700℃以上の焼成温度ではいずれの稀土類酸化
物もアルミナの緻密化を促進し、特にEr2 3 を添加
した場合が最も高密度の焼結体が得られることが報告さ
れている。
【0015】2.窯業協会誌、88(9)、p531−
538、論文名『アルミナの焼結に対するEr2 3
加の影響』では、アルミナにEr2 3 を微量添加し
て、アルミナの焼結、特に初期焼結に与える影響が検討
され、Er2 3 の添加量を0.05〜2.00wt%
と変えた結果、0.50wt%まで緻密化を促進する
が、それ以上では顕著な効果は認められないと報告され
ている。
【0016】3.窯業協会誌、88(11)、p666
−673、論文名『アルミナの後期焼結に対するEr2
3 添加の影響』では、アルミナに2.00wt%のE
23 を添加して、主に後期段階の焼結性や微構造に
与える影響が検討され、その結果、1700°C以上で
焼成した場合には昇温中に、Al2 3 −Er2 3
の固相反応が終了し、生成した3Er2 3 ・5Al2
3 が第二成分として影響を与え、アルミナ単味試料で
はコランダムの粒子内に気孔を取り込み、粒子径分布の
幅が広がる傾向があったが、Er2 3 添加試料では気
孔の取り込みの少ない均一な粒径で高密度の焼結体が得
られたと報告されている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらのアル
ミナ−スピネル質、アルミナ質並びにアルミナ−稀土類
酸化物質研磨材料は、いずれも十分満足が得られるもの
ではない。すなわち、 特公平1−54300号では、少なくとも10vol
%以上のZrO2 及びまたはHfO2 、あるいはCo、
Ni、Zn、またはMgの酸化物とAl2 3 から誘導
される少なくとも1vol%のスピネルから選ばれる改
質成分が、主成分のアルミナの粒子間包含物として存在
するために、この研磨粒子の硬度は、市販の溶融アルミ
ナ質研磨材の硬度(20〜22GPa)に比べ、18G
Pa以下で著しく低下する。この理由としては、ZrO
2 またはHfO2 の硬度が約10〜12GPa、Co、
Ni、Zn、またはMgの酸化物を含むAl2 3 から
なるスピネルの硬度が14〜18GPaであり、Al2
3 (コランダム)に比べ著しく低いためと考えられ
る。
【0018】特公平4−4103号では、硬度の面で
は18GPa以上(実施例では20〜21GPa以上の
硬度)が得られるが、実質的に同一の結晶学的配向を有
する中心から放射状に広がる腕状物の群からなるセルを
構成しないα−Al2 3 で構成され、そのα−Al2
3 の粒径が1μm以下である本質的に高密度多結晶相
の単一相のみからなるために、常にその結晶粒界におけ
るミクロポアの生成を防ぐことは難しく、また、単一相
のみから形成されることから研削時に発生する熱応力を
緩和することが困難なために、ステンレス鋼、チタン
鋼、高ニッケル合金、アルミニウムなどの難削材料の研
磨においてその性能は不十分である。さらに、前記α−
Al2 3 の一部がスピネルとして存在するMgOまた
はジルコニアで置換された場合は、先に述べたごとく硬
度低下につながる。
【0019】特公平2−53475号及び特開昭6
4−11183号は、酸化アルミニウムに稀土類金属の
酸化物を添加し、酸化アルミニウム−稀土類金属の酸化
物からなる反応生成物、すなわち、Y、Gd及びDyを
添加した場合はガーネット(等軸晶系)、一方、Pr、
Sm、Yb及びErの場合はペロブスカイト(斜方晶
系、ガーネットを一部含んでも良い)を生成させる。こ
れらの鉱物相は透過電子顕微鏡観察によるとα−アルミ
ナ結晶ドメインを囲む環状組織中に含まれ、またα−ア
ルミナ結晶ドメイン中にも含まれる。例えばY2 3
添加した場合、鉱物相は200〜600Aのイットリウ
ム・アルミニウムざくろ石(ガーネット相、3Y2 3
・5Al2 3 )を構成し、α−アルミナ結晶ドメイン
を囲む環状組織中に含まれるとともに、直径1〜1.5
μmのα−アルミナ結晶ドメイン中にも含まれる。
【0020】この組織構造により、このセラミック砥粒
は、ステンレス鋼、チタン鋼、高ニッケル合金、アルミ
ニウムなどの難削材料の研削において性能を発揮する。
しかし、このα−アルミナ結晶ドメインは直径1〜1.
5μmと大きいために、微細な結晶による自生発刃性が
低下し、研削性能の低下につながる。また、この組織構
造を取るためには、少なくとも約0.5重量%(好まし
くは約1〜約30重量%)の稀土類金属の酸化物が必要
とされるので、α−Al2 3 に比べ硬度の低いガーネ
ット相並びにペロブスカイト相を第1相たるα−アルミ
ナ結晶ドメイン中に含むために硬度低下は避けられな
い。結晶サイズが巨大化する一因としては焼結温度の高
さがあげられる。酸化アルミニウム−稀土類金属からな
る酸化物において稀土類酸化物の含有量が多い場合は、
難焼結性であり、セラミック体の緻密性を上げるために
は焼結温度を高くする必要があるためである。焼結温度
を高くすることは、工業生産的にも問題がある。さら
に、稀土類酸化物は非常に高価であるため、研磨材料と
して多量に用いるには難がある。
【0021】国際公開特許WO90/08744で
は、微細なα−アルミナ結晶粒を含有するアルミナゾル
をゲル化し、焼成条件を工夫することにより、少なくと
も理論密度の95%以上の密度と、2000kg/mm
2 以上の硬度を持たせるとともに、結晶の大きさを平均
0.2μm以下としている。したがってこのα−アルミ
ナ質砥粒は、強度、靭性が高く、研削性能も向上してい
るが、特公平4−4103号と同様にα−Al2 3
単一相のみから形成されることから研削時に発生する熱
応力を緩和することは困難である。
【0022】特開平2−283661号では、セリウ
ム化合物をアルミナ含量に対してCeO2 換算で0.0
1〜2重量%程度供給することにより、微晶質のマトリ
ックスと、ウィスカーに似た針状結晶とからなるセラミ
ック材料を得、上述の特許の欠点の解消を試みている
が、その効果は十分といえず、また、その製造方法にお
いてもガス圧下での複雑な焼結工程を含み問題がある。
【0023】特開平3−234785号は、酸化アル
ミニウムに酸化リチウムを添加(含有量:0.01〜
1.5wt%)することで、スピネル組成がなくとも、
またα−Al2 3 種結晶がなくとも、リチウム源の存
在によりα−Al2 3 の核発生を容易にし、また、ア
ルミナ分散体の乾燥ゲルの転移(θ−Al2 3 →α−
Al2 3 )温度を低下せしめ、転移を容易に進行さ
せ、緻密で均一な結晶構造を持つ焼結アルミナ砥粒を得
ることで、従来の欠点の大部分を克服しているが、本質
的にはα−Al2 3 の粒径が1μm以下である高密度
多結晶相の単一相のみからなるために、研削時に発生す
る熱応力等を緩和することは困難である。
【0024】また、米国特許3,802,893号及
び特開昭59−102865号の示すところによれ
ば、ある種の稀土類金属或いはその酸化物をある一定量
(Sm2 3 :約0.01〜0.25%、Tb4
7 、Ho2 3 、Er2 3 及びGd2 3 :0.05
〜3.0重量部)添加することで、酸化アルミニウムを
主成分とするセラミック体の物理的性質が改良されるこ
とが分かる。しかし、これらに挙げられた先行技術は、
切削用の刃物として有効なセラミック及びセラミック工
具材料に関するものであって、セラミック砥粒(研磨材
粒子)に対する有効性は示唆されていない。
【0025】さらに、1〜3の学術論文誌である窯業協
会誌では、アルミナの焼結に対する稀土類酸化物(Y2
3 、La2 3 、Sm2 3 、Er2 3 )添加の影
響が検討され、Sm2 3 とEr2 3 の焼結促進効果
が認められている。特に、Er2 3 については、0.
05〜2.00wt%の添加量において、0.50wt
%まで緻密化を促進する効果があるとされている。しか
し、これらはいずれも純然たる学術論文であり、その実
験方法においても出発原料として試薬(α−アルミナ:
純度99.99%、平均粒径0.2μm、Er2 3
純度99.9%、平均粒径0.5μm)を用い、静水圧
成型を行った後1500℃以上の高温炉で焼結せしめて
セラミック材料を得ているものであり、セラミック砥粒
(研磨材粒子)の製造に対する有効性は示唆されていな
い。要するに高純度な原料を用い、異常粒の発生を抑
え、結晶粒子の成長を抑制することによって、極めて大
きな機械的強度を持つ機能性セラミック材料を得ようと
するものであって、砥粒に要求される特性である自生発
刃性、つまりある一定割合で研削に寄与すると同時に自
ずからも摩滅し、新しい切れ刃の再生を促す特性と、硬
度、強度等の一般特性を共に合せもつか否かについては
何等示唆されていない。
【0026】以上の通り、セラミック材料に関する各種
の研究は砥粒への適用可能性を示唆しておらず、また、
従来のセラミック砥粒では未だ硬度、粒強度(靭性)、
自生発刃性並びに研削時の熱応力の緩和特性における性
能が不十分であり、最近のステンレス鋼、チタン鋼、高
ニッケル合金、アルミニウムなどの難削材料の研削にお
いて十分満足の得られるものではなかった。
【0027】そこで、本発明の目的とするところは、こ
れらの問題点の解決を図り、硬度、粒強度(靭性)、自
生発刃性並びに研削時の熱応力の緩和に優れたAl2
3 −Er2 3 質セラミック砥粒を提供するところにあ
り、また、この砥粒を効率良く安定して製造し得る製造
方法及びこの砥粒を用いた研磨製品を提供することを目
的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者らが鋭意研究した結果、第1相を取り囲む
反応生成物の形態をとる酸化アルミニウムと酸化エルビ
ウムからなる第2相、及びこの第2相を含まない実質的
にα−Al2 3 のみからなる第1相とで構成され、か
つ、これらの二相からなる結晶粒の大きさが1μm以
下、好ましくは0.5μm以下のセラミック砥粒を得る
ことで、硬度並びに粒強度(靭性)を向上させ、かつ、
微細結晶の微小破砕による自生発刃性を確保し、また、
第1相を取り囲むリム状の形態を呈す第2相の存在によ
り研削時の熱応力の緩和に優れたセラミック砥粒が得ら
れることを見出だしたものである。
【0029】すなわち、本発明のAl2 3 −Er2
3 質セラミック砥粒は、第1相を取り囲む反応生成物の
形態を取る酸化アルミニウムと酸化エルビウムからなる
第2相、及びこの第2相を含まない実質的にα−Al2
3 のみからなる第1相とで構成され、かつ、これらの
二相からなる結晶粒の大きさが1μm以下であることを
特徴とするAl2 3 −Er2 3 質セラミック砥粒で
ある。
【0030】従来のアルミナ−ジルコニア質、アルミナ
−スピネル質からなるセラミック砥粒は、前述のごと
く、その硬度の低さに問題がある。一方、実質的にアル
ミナのみからなるセラミック砥粒は、撮影倍率:3万倍
の走査型電子顕微鏡写真で観察すると、図2の模式図に
見られるように、粒径が1μm以下である本質的に高密
度多結晶相の単一相のみからなるために、常にその結晶
粒界にミクロポア1が存在し、並びに単一相のみからな
るため研削時に発生する熱応力を緩和することが困難で
ある。
【0031】また、アルミナ−イットリア質並びにアル
ミナ−稀土類酸化物質からなるセラミック砥粒は、各々
の複合化合物からなる第2相をα−Al2 3 第1相中
に、あるいはその結晶粒界中に包含することでミクロポ
アの存在を防ぐ点、並びに研削時に発生する熱応力を緩
和する点では優れているものの、撮影倍率:1千倍の偏
光顕微鏡写真で観察すると、図3の模式図に見られるよ
うに結晶粒の大きさが1μmよりはるかに大きいために
自生発刃性が劣る欠点がある。また、その複合化合物2
の容量%が大きく硬度の低下も生じる。
【0032】本発明はこれらの問題点を解明した結果、
前述の通り、第1相を取り囲む反応生成物の形態をとる
酸化アルミニウムと酸化エルビウムからなる第2相、及
びこの第2相を含まない実質的にα−Al2 3 のみか
らなる第1相とで構成され、かつ、これらの二相からな
る結晶粒の大きさが1μm以下、好ましくは0.5μm
以下のセラミック砥粒を得ることで、硬度並びに粒強度
(靭性)を向上させ、かつ、微細結晶の微小破砕による
自生発刃性並びに第1相を取り囲むリム状をなす第2相
の存在により研削時の熱応力の緩和に優れたセラミック
砥粒を提供し得ることを確認したものである。
【0033】第1相たるα−Al2 3 、及びこの第1
相を取り囲む反応生成物の形態を取る実質的に酸化アル
ミニウムと酸化エルビウムからなる第2相の二相からな
る結晶構造としたのは、α−Al2 3 単一相のみでは
なく、異った鉱物組成を呈する第2相を有することで研
削時に発生する熱応力を緩和するためである。リム状と
は、反応縁(Reaction rim)、つまり、あ
る種の鉱物のまわりを他の鉱物が、ほぼ同心状に取り囲
んでいる組織を示すものである。
【0034】結晶粒の大きさを1μm以下、好ましくは
0.5μm以下としたのは、一般に研削時の切れ刃の再
生が、結晶粒を単位として行われるために、1μmより
大きい場合、研削抵抗が高くなり、砥粒の摩耗が極端に
増え、自生発刃性を発揮できなくなるためである。
【0035】また、第1相のα−Al2 3 を取り囲む
酸化アルミニウムと酸化エルビウムからなる第2相の厚
みを0.1μm以下としたのは、0.1μmより大きい
場合は前述のように硬度並びに強度(靭性)の低下をも
たらすからである。
【0036】酸化エルビウムの添加量を0.05〜0.
4重量%としたのは、酸化アルミニウムと酸化エルビウ
ムからなる第2相を容量%で0.1〜1vol%とする
ためである。すなわち、酸化エルビウムの添加量が0.
4重量%までの場合、斜方晶系たるEr2 3 ・Al2
3 (密度:約7.5g/cm3 )もしくは等軸晶系た
る3Er2 3 ・5Al2 3 (密度:約8.6g/c
3 )が、容量%で約1vol%以下となり、アルミナ
(α−Al2 3 ;コランダム)本来の硬度、つまり、
コランダム単結晶の硬度、22GPaより硬度が大きく
低下することはない。また、実質的にその全てが第1相
のα−Al2 3 中に存在すること無く、α−Al2
3 第1相を取り囲むリム状の形態で存在し、α−Al2
3 第1相の硬度低下を引き起こすことはない。酸化エ
ルビウムは、約2重量%まで添加可能であるが、0.4
重量%を上限としたのは、酸化エルビウムは非常に高価
であり、研磨材料として多量に用いるのは難があり、ま
た、0.4重量%以上添加した場合は、焼結温度が高く
なることと、α−Al2 3 第1相中に酸化アルミニウ
ムと酸化エルビウムからなる第2相が生成すること、ま
たはα−Al2 3第1相を取り囲む第2相が厚くな
り、硬度並びに強度(靭性)の低下をもたらすからであ
る。
【0037】加えて、0.01〜1.5wt%の酸化リ
チウムを含むことは、α−Al2 3 核発生、焼結温度
の低下、並びにセラミック砥粒の緻密性を向上させる上
で有効である。なお、酸化エルビウム(Er2 3 )に
かえて、Y、Ce、Yb、Gd、Sm、La、Nd等の
各種稀土類金属の酸化物を1つまたは2以上組み合わせ
て用いることも可能と考えられるが、これらの場合も総
量が0.4重量%を著しくこえる場合は砥粒硬度及び靭
性の低下を引き起こし難がある。また、α−Al2 3
第1相の改質成分として、Mg、Ca、Co、Ni、C
r、Fe、Si、Zn、Mn、Ti、及びZrの群から
なる酸化物を微量に添加しても本発明のセラミック砥粒
の性能を低下せしめるものではない。
【0038】なお、本セラミック砥粒の製造方法として
は、酸化アルミニウム粉末及び酸化エルビウム粉末を
0.1μm以下に微粉化した出発原料を用い、十分に混
合した後、成形し、ホットプレス、CIP、HIP、ガ
スプラズマ内で高温短時間で焼結する方法等が提案され
るが、ゾル−ゲル法を用いるのが効果的である。つま
り、水にアルミニウム1水和物と酸を加えて混合し、こ
の分散体を乾燥、粉砕し、さらに1100〜1500℃
の温度で焼結する工程において、砥粒製品中で実質的に
反応生成物の形態を取る酸化アルミニウムと酸化エルビ
ウムからなる第2相を形成するエルビウム前駆体を、E
2 3 換算で0.05〜0.4重量%導入することで
工業的に量産され得る。また、焼結に先立ち、900〜
1300℃で予備焼成して相対密度をあらかじめ80%
以上とした上でエルビウム前駆体を導入するとより好ま
しい。
【0039】本発明のセラミック砥粒はラップ仕上げの
ラップ材としても使用でき、また、無機質ボンドまたは
有機質ボンドを使用して、それぞれ1000℃以下、ま
たは250°以下の温度で焼成すれば研削砥石や研磨デ
ィスクとすることができる。また、レジンボンド等の有
機質ボンドを使用して研磨布紙製品とすることができ
る。
【0040】次に本発明の製造方法を工程順に詳しく説
明する。 [1]コロイド分散体の合成 水、アルミナ原料、エルビウム原料、酸、そして必要に
応じてリチウム原料を添加して混合することにより、コ
ロイド分散体を合成する。混合は、バイブロミル、ボー
ルミル、ホモジナイザーなどの公知の混合機並びに粉砕
機が使用できる。但し、粉砕媒体からの不純物の混入を
避けるためにライニングを施すのが好ましく、ボール等
はテフロン樹脂などで被覆されたものを使用するほうが
良い。使用する水は特に限定されないが、良好な分散体
を得るにはイオン交換水が望まれる。いうまでもなく異
物質の混入はできる限り避けるべきである。
【0041】アルミナ原料は、アルミナ1水和物、疑ベ
ーマイト及び無定形アルミナ1水和物が使用できる。こ
れらのものは、Pural、Disperal、Cat
apalの名称で市販されている。エルビウム源は、水
溶性のEr(NO3 3 、ErCl3 等のEr前駆体が
良い。添加量は、酸化物換算で砥粒中に0.05〜0.
4重量%残存させる。0.05重量%より少ないとその
効果は小さく、0.4重量%以上は前述の理由から好ま
しくはない。より望ましいエルビウムの添加量は酸化物
換算で0.1〜0.3重量%である。解膠剤である酸
は、硝酸、塩酸、酢酸及びそれらの混酸が使用できる。
酸の量は、分散体のpHが2〜4になるように加える。
α−Al2 3 核の発生を容易にし、アルミナの結晶転
移温度を低下せしめ、緻密で均一な結晶構造とするため
にリチウム原料を添加する場合は、エルビウムと同様
に、水溶性のLiNO3 、LiCl等として加えること
が望ましい。コロイド分散体の固形物含有量は、5〜4
0wt%の範囲で調整できる。混合時、固形物含有量を
高くすると、特に20wt%以上では、分散体の粘性が
増大し、均一分散が難しくなるが、分散時の温度を約4
0℃より高くすれば粘性が下がり容易に均一分散体が合
成できる。アルミナ原料の種類により分散性の悪いもの
があるが、これらを使用した場合は分散体から未分散粒
子を液体サイクロン等の分級機で除去すれば製品の品質
特性が向上する。最終製品として、より微細な結晶構造
をもつセラミック砥粒を得たい場合には、上記のように
して得られた分散体をさらに超音波振動処理することに
より得られる。
【0042】[2]分散体の乾燥、粉砕、分級 エルビウムを含む分散体を乾燥して、乾燥ゲルとし、次
いで粉砕、分級して所定粒度にする。乾燥機は適当な乾
燥装置で良く、例えば熱風乾燥機、真空乾燥機が使用で
きる。乾燥は分散体をステンレスバットなどに数cmの
厚さになるように広げ、150℃以下の温度で静置乾燥
し、十分に水分を除去する。また、押出成型機のような
成型機を使用して一定の形にした後、150℃以下の温
度で乾燥させることもできる。乾燥温度は低温ほど砥粒
の密度が上がるので望ましいが、生産性を考慮して適当
に選択しなければならない。いずれの温度、圧力にしろ
分散体に気泡が発生しない条件で乾燥しなければならな
い。粉砕は、一般に公知のロールクラッシャー、ボール
ミル、インペラーブレーカーなどが使用でき、所定粒度
が得られる大きさまで粉砕する。分級は、一般に公知の
振動篩などの網篩が使用できる。このとき不要粒度はコ
ロイド分散体を作る合成工程へ戻す。
【0043】[3]焼成 焼成は、ロータリーキルン、マッフル炉、トンネル窯な
どの各種焼成炉が使用できる。本焼成の前に、あらかじ
め分級された砥粒内に残っている結晶水及び酸を除去す
るために、500〜600℃の温度で仮焼しておく。本
焼成の温度は1100〜1500℃が適している。11
00℃以下では、酸化アルミニウムと酸化エルビウムか
らなるEr2 3 ・Al2 3 (斜方晶系)、もしく
は、3Er2 3 ・5Al2 3 (等軸晶系)が生成せ
ず、第2相としてEr2 3 単体のみを生成し砥粒密度
が上がらず強度(靭性)が弱い。また、1500℃を超
えるとα−Al2 3 第1相の結晶サイズが2μm以上
となり好ましくない。昇降温速度と保持時間は特に制限
はないが、低温で焼成する場合は保持時間を長く、高温
で焼成する場合は短時間で行うのが良い。通常10分か
ら2時間の範囲で選択できる。焼成雰囲気は非還元雰囲
気が良い。各砥粒間のα−Al2 3 第1相の結晶サイ
ズを安定させるためには、バッチ式の炉で焼成する場合
は砥粒層の厚さを20mm以下にしたほうが良い。
【0044】[4]エルビウム前駆体の導入方法 エルビウム前駆体の導入方法としては、[1]項で述べ
た出発分散体に添加する方法の他に、湿潤ゲル、乾燥ゲ
ル、仮焼品、及び予備焼成品のいずれか1つ、またはこ
れらと出発分散体とを合わせて適宜選択した2つ以上の
工程で行うこともできる。例えば、乾燥ゲルにエルビウ
ムを添加する場合には、先に述べた水溶性のEr(NO
3 3 、ErCl3 等のEr前駆体もしくは、アルコー
ルに溶解した酸化エルビウム粉末を乾燥ゲルの粉砕、分
級品に含浸せしめることで達成できる。この方法は、あ
らかじめある一定の粒度幅を持つ分級品にのみエルビウ
ムを添加することで高価なエルビウム源の使用量を抑制
することができる。また、仮焼品及び予備焼成品に導入
する場合も、同様の含浸法を用いてエルビウム源を添加
することができる。この工程においては、仮焼温度(5
00〜600℃)、もしくは焼成温度より幾分低い予備
焼成温度(900〜1300℃)を設けることで仮焼品
もしくは予備焼成品を作成する。あらかじめこれらの砥
粒内部の気孔率を測定することで、適したエルビウム水
溶液の濃度を設定することができる。なお、前記温度で
予備焼成を行い相対密度をあらかじめ80%以上とした
うえで含浸処理を行うことが、含浸量を少なく、かつ、
均等に行う上で望ましい。さらに、真空脱気処理した後
に行えばより効果的に適量を添加できる。
【0045】撮影倍率:10万倍の200kV高分解能
分析電子顕微鏡(透過電子顕微鏡)写真で観察した本発
明のAl2 3 −Er2 3 質セラミック砥粒の結晶構
造の模式図を図1に示す。写真において、灰色部もしく
は灰黒色部を呈するα−Al2 3 第1相P1 の結晶サ
イズは0.2μm程度で、これを取り囲む白色を呈し、
反応縁の形態を取る酸化アルミニウムと酸化エルビウム
からなる第2相P2 の厚みは0.02μm程度である。
また、これらの二相からなる結晶粒の大きさは0.3μ
m程度である。これは本発明のAl2 3 −Er2 3
質セラミック砥粒と従来のAl2 3 質、もしくはAl
2 3 −ZrO2 質、スピネル質及び稀土類質研磨材と
の大きな相違点である。
【0046】
【作用】本発明においては、第1相を取り囲む反応生成
物の形態を取る酸化アルミニウムと酸化エルビウムから
なる第2相、及びこの第2相を含まない実質的にα−A
2 3 のみからなる第1相とで構成される組織とし、
かつ、これらの二相からなる結晶粒の大きさをを1μm
以下、好ましくは0.5μm以下とすることにより、所
望とするAl2 3 −Er2 3 質セラミック砥粒が得
られた。
【0047】すなわち、硬度並びに粒強度(靭性)を向
上させ、かつ、微細結晶の微小破砕による自生発刃性に
優れ、また、第1相を取り囲むリム状をなす第2相の存
在により研削時の熱応力の緩和に優れ、一般鋼を初めと
して、最近のステンレス鋼、チタン鋼、高ニッケル合
金、アルミニウムなどの難削材料の研削にも対応し得る
セラミック砥粒となっている。
【0048】また、製造方法としては、平均結晶サイズ
が小さいアルミニウム及びエルビウムの水和物を用い、
ゾル−ゲル法を採用することによって、効率良く安定的
に所望とするAl2 3 −Er2 3 質セラミック砥粒
が得られる。
【0049】
【実施例】次に、本発明を実施例によって詳しく説明す
る。 実施例1 アルミナ原料としてカタパルアルミナ(ビスタケミカル
社製)、エルビウム原料として硝酸エルビウム(Er
(NO3 3 )、リチウム原料として硝酸リチウム(L
iNO3 )、解膠剤の酸として濃硝酸(61%)、そし
てイオン交換水を使用して、表1の組成になるように配
合した。これらを内面にテフロンコーティングを施した
ステンレスポットミルにいれ、粉砕媒体としてポリウレ
タンで被覆した鋼球ボールを用いて24時間混合してコ
ロイド分散体を得た。次に、それぞれの分散体をステン
レス製トレーに厚さ2〜3cmになるように入れ、温風
乾燥機を用い、80°Cで2時間乾燥し、ガラス状固体
(乾燥ゲル)を得た。この乾燥ゲルを、ロールクラッシ
ャーで0.5mm以下になるまで粉砕を繰り返し行っ
た。得られた粉砕品を振動篩機で0.5〜0.18mm
に分級した。このとき発生した0.18mm以下の微粉
(不要粒度)は再度、分散体に解膠することができた。
次に、それぞれの分級品をアルミナ製(Al2 3 純度
98%)の匣鉢に厚さ15mmになるように入れ、酸化
雰囲気電気炉で500℃で12時間(昇降温速度:5℃
/min.)焼成し、結晶水と硝酸根を除去した。引き
続き、昇温速度10℃/min.で、表1に示す焼成温
度及び保持時間で焼成した。
【0050】得られたセラミック砥粒の組成、第1相と
第2相からなる結晶粒の大きさ、第2相の厚み及び鉱物
組成、相対密度、ビッカース硬度、砥粒強度(単粒強
度、#60)及び熱衝撃試験後の単粒強度を表1に示
す。
【0051】鉱物組成の確認は、RAD−RC(リガク
社製)の粉末X線回折装置を用い、管電圧/管電流:5
0kV/200mAで行った。α−Al2 3 第1相中
においてEr化合物が存在するか否かを確認するために
高分解能分析電子顕微鏡(日立製作所製)及びエネルギ
ー分散型X線分析装置(堀場製作所製)を用いてEr元
素の存在の有無を確認した。単粒強度の測定は、万能強
度試験機(オートグラフ、島津製作所製)を用い、#6
0(300−250μm)で測定した。研削時の熱応力
緩和の影響を砥粒物性で確認する目的で熱衝撃試験を行
った。熱衝撃条件は、#60を1100℃でエレマ電気
炉中に10分間保持したのち水中で急冷した。
【0052】
【表1】 また、同様の手法で表2に示す比較例を、また含浸法を
用いて表3に示す実施例を得た。
【0053】
【表2】
【表3】 試料番号1〜12及び24〜27では、いずれの砥粒に
おいても第1相を取り囲む反応生成物の形態をとる酸化
アルミニウムと酸化エルビウムからなる第2相及びこの
第2相を含まない実質的にα−Al2 3 のみからなる
第1相とで構成され、かつ、これらの二相からなる結晶
粒の大きさは全て1μm以下であった。得られた砥粒の
鉱物組成は、α−Al2 3 、Er2 3 ・Al2 3
(斜方晶系)、及び3Er2 3 ・5Al2 3 (等軸
晶系)であった。得られた砥粒の物理特性としては、相
対密度が97.5%以上で、ビッカース硬度は21GP
a以上と高く、また、砥粒の単粒強度は比較例とほぼ同
等もしくは若干高い程度であったが、熱衝撃試験後の強
度は著しく向上した。
【0054】なお、実施例27は予備焼成をあらかじめ
1250℃×10分間行うことで、相対密度が82%と
高いものであり、この予備焼成品を用い含浸、焼成工程
を経た砥粒製品はさらに優れた特性を示した。
【0055】比較例における試料番号13及び14は、
Er2 3 をごく微量しか含まず、もしくは全く含まな
いために結晶粒も大きく、相対密度、硬度ともに低い。
逆に、試料番号15〜17は、Er2 3 含有量が多い
ために酸化アルミニウムと酸化エルビウムからなり反応
縁を形成する第2相が0.1μm以上と大きく、結晶粒
も1μm以上と大きい。試料番号18は、Li2 Oの含
有量を2%と多くしたもので、Al2 3 とLi2 Oの
化合物であるLiAl5 8 が生成し、結晶粒も大き
い。試料番号19〜22は焼成条件を確認したもので、
焼成温度が1100℃以下の場合は相対密度が低い。ま
た保持時間が2時間を越える場合、焼成温度が1500
℃以上の場合は、結晶粒が1μm以上に大きくなる。
【0056】試料番号23は、従来技術(特開平3−
234785号)に基づき作成したもので、Li2 Oを
0.03%含んでいるために、結晶粒は0.3μm以下
と小さく、相対密度並びに硬度は高いが、Er2 3
含まず酸化アルミニウムと酸化エルビウムからなる反応
縁をもたないために熱衝撃試験後の単粒強度は実施例の
半分程度に低下する。
【0057】実施例2 実施例1及び比較例で得られた砥粒を振動篩により篩分
け、粒度#80の砥粒を得た。この砥粒に低融点のビト
リファイドボンドを用いて900℃で焼成することによ
り、形状1A、寸法200×10×31.75mmのビ
トリファイド平形砥石を得た。また、比較のために従来
の溶融アルミナ砥粒を使用して同様の方法でビトリファ
イド平形砥石を製造した。これらの砥石を使って、横軸
平面研削盤PSG−52A(岡本工作所製)を使用し
て、被削材SUJ−2(焼き入れ鋼)を研削した結果を
表4に示す。
【0058】
【表4】 本発明品を使用した砥石は、乾式、湿式研削で従来の溶
融アルミナ砥粒の約6倍以上の研削比を、また従来のセ
ラミック砥粒の1.2〜1.4倍の研削比を示した。ま
た、研削抵抗も低く、研削焼け、びびりもみられず、良
好な自生発刃性を発揮した。
【0059】実施例3 実施例1で得られた試料番号2、3、5、7、10、2
7と、比較例で得られた試料番号13、17、18、2
3を振動篩により篩分け、粒度#46の砥粒を得た。こ
の砥粒にレジンボンドを用いて結合することにより、形
状1A、寸法200×10×31.75mmのレジノイ
ド砥石を得た。また、比較のために従来の溶融アルミナ
砥粒を使用して同様の方法でレジノイド砥石を製造し
た。これらの砥石を使って、横軸平面研削盤PSG−5
2A(岡本工作所製)を使用して、被削材SKD−11
(ダイス鋼、HRC 60)を湿式研削した結果を表5
に示す。
【0060】
【表5】 本発明品を使用した砥石は、従来の溶融アルミナ砥粒の
約5倍以上の研削比を示し、また従来のセラミック砥粒
の1.2〜1.4倍の研削比を示した。また、研削抵抗
も低く、研削焼け、びびりもみられず、良好な自生発刃
性を発揮した。 実施例4 実施例1で得られた試料番号2、3、5、7、10、2
7と、比較例で得られた試料番号13、17、18、2
3を振動篩により篩分け、粒度#60の砥粒を得た。こ
の砥粒をフェノール樹脂ボンドを用いて180℃で焼成
することによりレジノイド研磨ディスクを製作した。ま
た、比較のために従来の溶融アルミナ砥粒と溶融アルミ
ナ−ジルコニア砥粒を使用して同様の方法でレジノイド
研磨ディスクを製作した。次にこれをPDH−180型
電動式サンダー(日立製作所製)に装着し、被削材S4
5C(38×500×10mm)を荷重4kgで20分
間研削した。累積研削量を表6に示す。
【0061】
【表6】 本発明品を使用したレジノイド研磨ディスクは、従来の
溶融アルミナ−ジルコニア共晶砥粒の3.2〜2.7倍
の研削性能を、また、従来のセラミック砥粒の1.2倍
以上の研削性能を示した。
【0062】実施例5 実施例1で得られた試料番号2、3、5、7、10、2
7と、比較例で得られた試料番号13、17、18、2
3を振動篩により篩分け、粒度#60の砥粒を得た。こ
れらの砥粒と従来の溶融アルミナ砥粒及び溶融アルミナ
−ジルコニア砥粒を使用して通常の方法で研磨ベルトを
作成し、研削テストを行った結果を表7に示す。
【0063】
【表7】 なお、研削テストは、使用するベルトサイズを100×
2500mm、被削材をSUS−304として、ベルト
スピード150m/分、圧力5kgで10分間研削を行
い、累積研削量を測定した。
【0064】本発明品を使用した研磨ベルトは、従来の
溶融アルミナ−ジルコニア共晶砥粒の2.8〜2.3倍
の研削性能を、また、従来のセラミック砥粒の1.3倍
以上の研削性能を示した。
【0065】
【発明の効果】以上の通り本発明は、第1相を取り囲む
反応生成物の形態を取る酸化アルミニウムと酸化エルビ
ウムからなる第2相、及びこの第2相を含まない実質的
にα−Al2 3 のみからなる第1相とで構成され、か
つ、これらの二相からなる結晶粒の大きさが1μm以
下、好ましくは0.5μm以下のセラミック砥粒を得る
ことで、硬度並びに粒強度(靭性)を向上させ、かつ、
微細結晶の微小破砕による自生発刃性に優れ、また第1
相を取り囲むリム状をなす第2相の存在により研削時の
熱応力の緩和に優れたセラミック砥粒を提供し得たもの
である。
【0066】また、このセラミック砥粒を使用したラッ
プ材、研削砥石、研磨ディスク、研磨布紙製品は、優れ
た研削性能を発揮するものである。
【0067】さらに、本セラミック砥粒の製造方法は、
ゾル−ゲル法を用い、水にアルミニウム1水和物と酸を
加えて混合し、この分散体を乾燥、粉砕し、さらに11
00〜1500℃の温度で焼結する工程において、エル
ビウム前駆体を、Er2 3換算で0.05〜0.4重
量%導入することで所望とするAl2 3 −Er2 3
質セラミック砥粒を効率良く安定的に製造される利点を
有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のAl2 3 −Er2 3 質セラミック
砥粒の高分解能分析電子顕微鏡(透過電子顕微鏡:撮影
倍率10万倍)写真に基づく模式図。
【図2】従来のゾル−ゲル法に基づくアルミナ質セラミ
ック砥粒の走査型電子顕微鏡写真(撮影倍率:3万倍)
に基づく模式図。
【図3】従来のゾル−ゲル法に基づくアルミナ−稀土類
質セラミック砥粒の偏光顕微鏡写真(撮影倍率:1千
倍)に基づく模式図。
【符号の説明】
1 ……第1相:α−Al2 32 ……第2相:Er2 3 ・Al2 3 、 3Er2 3 ・5Al2 3
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 成雄 大阪府堺市石津北町90番地 日本研磨材工 業株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1相を取り囲む反応生成物の形態を取
    る酸化アルミニウムと酸化エルビウムからなる第2相、
    及びこの第2相を含まない実質的にα−Al2 3 のみ
    からなる第1相とで構成され、かつ、これらの二相から
    なる結晶粒の大きさが1μm以下であることを特徴とす
    るAl2 3 −Er2 3 質セラミック砥粒。
  2. 【請求項2】 酸化アルミニウムと酸化エルビウムから
    なる第2相の鉱物相が斜方晶系たるEr2 3 ・Al2
    3からなり、第1相たるα−Al2 3を取り囲むリ
    ム状をなすことを特徴とする請求項1記載のセラミック
    砥粒。
  3. 【請求項3】 酸化アルミニウムと酸化エルビウムから
    なる第2相の鉱物相が、実質的に斜方晶系たるEr2
    3 ・Al2 3 と等軸晶系たる3Er2 3 ・5Al2
    3 からなり、第1相たるα−Al2 3 を取り囲むリ
    ム状をなすことを特徴とする請求項1記載のセラミック
    砥粒。
  4. 【請求項4】 リム状をなす第2相の厚みが0.1μm
    以下である請求項2または3記載のセラミック砥粒。
  5. 【請求項5】 酸化エルビウムの含有量が0.05〜
    0.4重量%で、実質的に0.1〜1vol%の酸化ア
    ルミニウムと酸化エルビウムからなる第2相を有する請
    求項1、2、3または4記載のセラミック砥粒。
  6. 【請求項6】 第1相及び第2相において、0.01〜
    1.5wt%の酸化リチウムを含む請求項1、2、3、
    4または5記載のセラミック砥粒。
  7. 【請求項7】 二相からなる結晶粒の大きさが0.5μ
    m以下である請求項1、2、3、4、5、6または7記
    載のセラミック砥粒。
  8. 【請求項8】 少なくとも理論密度の97.5%以上の
    密度と21GPa以上の硬度を有する請求項1、2、
    3、4、5、6または7記載のセラミック砥粒。
  9. 【請求項9】 水にアルミニウム1水和物と酸を加えて
    混合し、この分散体を乾燥、粉砕、仮焼し、さらに11
    00〜1500℃の温度で10分乃至2時間焼結する工
    程において、砥粒製品中で実質的に反応生成物の形態を
    取る酸化アルミニウムと酸化エルビウムからなる第2相
    を形成するエルビウム前駆体を、Er2 3 換算で0.
    05〜0.4重量%導入することを特徴とするセラミッ
    ク砥粒の製造方法。
  10. 【請求項10】 分散体を仮焼した後900〜1300
    ℃で予備焼成し、相対密度をあらかじめ80%以上とし
    た上でエルビウム前駆体の導入を行うことを特徴とする
    請求項9記載セラミック砥粒の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1、2、3、4、5、6、7ま
    たは8記載のセラミック砥粒を用い、無機質または有機
    質ボンドで結合してなる砥石製品。
  12. 【請求項12】 請求項1、2、3、4、5、6、7ま
    たは8記載のセラミック砥粒を用い、有機質ボンドで結
    合してなる研磨布紙製品。
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