JP5182483B2 - 化学機械研磨用水系分散体および化学機械研磨方法、ならびに化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキット - Google Patents

化学機械研磨用水系分散体および化学機械研磨方法、ならびに化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキット Download PDF

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Description

本発明は、化学機械研磨用水系分散体および化学機械研磨方法、ならびに化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキットに関する。
半導体装置の集積度の向上や多層配線化等に伴い、メモリデバイスの記憶容量は飛躍的に増大している。これは、加工技術の微細化の進歩に支えられたものであるが、多層配線化等が行われているにもかかわらず、チップサイズは大きくなり、微細化に伴って工程が増え、チップのコスト高を招いている。このような状況下で、加工膜等の研磨に化学機械研磨技術が導入され、注目を集めている。この化学機械研磨技術の適用により、平坦化等の多くの微細化技術が具体化されている。
このような微細化技術としては、例えば、微細化素子分離(Shallow Trench Isolation)、いわゆる、STI技術が知られている。このSTI技術においては、ウエハ基板上に成膜した余分の絶縁層を除去するために化学機械研磨が用いられている。この化学機械研磨工程においては、被研磨面の平坦性が重要であり、そのために種々の研磨剤が検討されている。
例えば、特開平5−326469号公報および特開平9−270402号公報には、STIの化学機械研磨工程において、研磨砥粒としてセリアを使用した水系分散体を用いることにより、研磨速度が速くなり、しかも研磨傷が比較的少ない被研磨面が得られることが開示されている。
近年、半導体素子の更なる多層化・高精細化が進むにつれ、半導体素子の歩留まりやスループットの更なる向上が要求されるようになってきている。それに伴い、化学機械研磨工程後の被研磨面に実質的に研磨傷が発生せず、かつ、高速な研磨が望まれるようになってきている。
被研磨面の研磨傷の減少については、キトサン酢酸塩、ドデシルアミン、ポリビニルピロリドンといった界面活性剤が有効である旨の報告がある(例えば、特開2000−109809号公報、特開2001−7061号公報、および特開2001−185514号公報参照)。しかしながら、これらの技術を用いることにより、研磨傷を減少させることができる反面、研磨速度が低下してしまうため、スループットの向上はいまだ達成されていない。
本発明の目的は、上記半導体装置製造技術の状況に鑑み、十分な研磨速度を維持し、かつ、研磨傷を大幅に低減することができる化学機械研磨用水系分散体、上記化学機械研磨用水系分散体を用いた化学機械研磨方法、ならびに化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキットを提供することである。
本発明の一態様に係る化学機械研磨用水系分散体は、
(A)細孔容積が0.14ml/g以上である砥粒と、(B)分散媒と、を含む。
上記化学機械研磨用水系分散体において、前記(A)砥粒は、BET法で算出された比表面積が15.0m/g以上であり、かつ、レーザー回折法を用いた粒度分布測定による体積粒子径分布において、粒子径の小さいものからその粒子の体積割合を積算して得られる合計体積割合が99%になったときの粒子径(D99値)が1μm以下であることができる。
上記化学機械研磨用水系分散体において、前記(A)砥粒がセリアを含むことができる。
上記化学機械研磨用水系分散体において、(C)水溶性高分子および(D)補助粒子のいずれか一方または両方を含むことができる。
上記化学機械研磨用水系分散体において、前記(A)砥粒としてセリアを含む無機粒子を100質量部と、(C)水溶性高分子としてアニオン性水溶性高分子を5〜100質量部と、(D)補助粒子としてカチオン性有機重合体粒子を5〜100質量部とを含有することができる。
本発明の一態様に係る化学機械研磨方法は、半導体装置の製造において、上記化学機械研磨用水系分散体を用いて、導電層または絶縁層を研磨し平坦化することを含む。
本発明の一態様に係る化学機械研磨方法は、上記化学機械研磨用水系分散体と、(B)分散媒、(C)水溶性高分子、(D)補助粒子、(E)pH調整剤、(F)界面活性剤、および(G)防腐剤から選ばれる少なくとも1つの成分とを混合して得られる分散体を用いて、半導体装置の製造において導電層または絶縁層を研磨し平坦化することを含む。
本発明の一態様に係る化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキットは、
第1の液と第2の液とを混合して、化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキットであって、
前記第1の液および前記第2の液を含み、
前記第1の液は、上記化学機械研磨用水系分散体からなり、
前記第2の液は、(B)分散媒、(C)水溶性高分子、(D)補助粒子、(E)pH調整剤、(F)界面活性剤、および(G)防腐剤から選ばれる1種類以上の成分を含む。
上記化学機械研磨用水系分散体によれば、半導体装置の製造において、導電層または絶縁層を平坦化する際の研磨材として使用されることにより、研磨速度を大幅に低下させることなく、導電層または絶縁層を平坦化することができ、かつ、研磨傷を大幅に低減させることができるため、半導体装置の生産性および収率の改善に有効である。
より具体的には、上記化学機械研磨用水系分散体において、(A)砥粒の細孔容積が0.14ml/g以上であることにより、(A)砥粒と被研磨材を接触させたときに生じる過剰な圧力を(A)砥粒内の微細な空間によって逃がすことができるため、(A)砥粒の1点に圧力が集中することがない。そのため研磨傷を大幅に低減させることができる。
また、上記化学機械研磨用水系分散体において、(D)補助粒子を使用することにより、被研磨材と研磨パッドとの間に均等な空間を生成することができる。そのため(A)砥粒と被研磨材との間に掛かる圧力を一定の範囲とすることができるため、さらに研磨傷を低減させることができる。
また、上記化学機械研磨方法ならびに上記化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキットによれば、上記化学機械研磨用水系分散体を使用することにより、半導体装置の製造において、研磨速度を大幅に低下させることなく、導電層または絶縁層を平坦化することができ、かつ、研磨傷を大幅に低減させることができるため、半導体装置の生産性および収率の改善に有効である。
図1は、本発明の第2および第3の態様の化学機械研磨方法の一例を示す模式図である。 図2は、被研磨物(例えば、半導体ウエハ)の一例を模式的に示す断面図である。 図3は、研磨後の被研磨物を模式的に示す断面図である。
1.化学機械研磨用水系分散体
本発明の一実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体は(A)細孔容積が0.14ml/g以上である砥粒と、(B)分散媒と、を含む。以下、本発明の一実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体に含有される各成分について詳述する。
1.1.(A)砥粒
(A)砥粒としては、無機粒子を用いることができる。
上記無機粒子として、例えば、セリア、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化クロム、二酸化マンガン、三酸化二マンガン、酸化鉄、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、炭化ホウ素、ダイヤモンド、炭酸バリウム等から選ばれる1種類もしくは2種類以上の成分を使用することができる。
上記無機粒子としては、好ましくはセリアを含み、より好ましくは、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化クロム、二酸化マンガン、三酸化二マンガン、酸化鉄、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、炭化ホウ素、ダイヤモンド、炭酸バリウム等から選ばれる1種類もしくは2種類以上の成分をさらに含む。さらに好ましくはセリアを使用する。セリアは例えば、セリウム化合物を焼成することにより製造することができる。ここで、原料として用いるセリウム化合物としては例えば、炭酸セリウム、硝酸セリウム、シュウ酸セリウムなどが挙げられ、焼成温度は300℃以上、好ましくは600〜900℃程度であるのが好ましい。
あるいは、上記無機粒子の表面の一部または全体が、他の成分で被覆された砥粒を用いてもよい。ここで、他の成分としては、例えば、上述の成分が挙げられる。
上記シリカとしては、例えばヒュームドシリカ、コロイダルシリカ等を挙げることができる。上記ヒュームドシリカは、例えば塩化ケイ素を水素および酸素の存在下に反応させて得ることができる。コロイダルシリカは、例えばケイ酸塩化合物をイオン交換する方法、アルコキシケイ素化合物を加水分解し、縮合反応を経る方法等により得ることができる。
無機粒子が、セリアと他の無機粒子との混合物である場合、全無機粒子中に占めるセリアの割合は、60質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましい。
また、無機粒子としては、セリアのみからなる無機粒子であるか、あるいは、セリアおよびシリカからなる無機粒子であることが好ましく、セリアのみからなる無機粒子であることがより好ましい。
(A)砥粒の細孔容積は、好ましくは0.14ml/g以上、より好ましくは0.14以上0.30ml/g以下、さらに好ましくは0.15以上0.25ml/g以下である。
細孔容積が0.14ml/g未満ではスクラッチが多くなる傾向があり、化学機械研磨用水系分散体の成分として好ましくない場合がある。一方、0.30ml/gを超える場合、研磨速度が不十分である場合がある。
(A)砥粒の細孔容積は、乾燥させた(A)砥粒に対して、ガス吸着によるBET多点法等の公知の方法により測定することができる。ガス吸着に用いられるガスとしては、(A)砥粒と反応性のないガスであれば特に限定されないが、例えば、窒素、ヘリウム、アルゴン、クリプトンなどの不活性ガスを使用することが好ましい。BET多点法により吸着等温線を測定し、B.J.H.(Barrett−Joyner−Halenda)法によって解析することにより、細孔容積を求めることができる。
(A)砥粒の細孔容積は、砥粒の製造条件を変更することにより制御することができる。例えば、(A)砥粒としてセリアを用いる場合、原料としてセリウム化合物を用いて、セリウム化合物を焼成してセリアを得ることができる。その際に、原料であるセリウム化合物の焼成温度、焼成品の粉砕条件、および分級条件等を変更することにより、細孔容積の制御が可能である。
一般的には、焼成により(A)砥粒を製造する際の焼成温度を高くすると、得られる(A)砥粒の細孔容積が小さくなり、(A)砥粒の細孔容積が小さくなると、研磨速度は高くなるが、被研磨材に生じる研磨傷が多くなる傾向がある。一方、焼成により(A)砥粒を製造する際の焼成温度を低くすると、得られる(A)砥粒の細孔容積が大きくなり、(A)砥粒の細孔容積が大きくなると、研磨速度が非常に低くなる傾向がある。
BET法により算出された(A)砥粒の比表面積((A)砥粒のBET比表面積)は、好ましくは15.0m/g以上、より好ましくは15.0以上50.0m/g以下、さらに好ましくは20.0以上50.0m/g以下である。この範囲の比表面積を有する(A)砥粒を使用することにより、平坦性に優れた砥粒を得ることができる。
(A)砥粒のBET比表面積が15.0m/g未満の場合、研磨速度は向上するが、スクラッチが多くなる傾向があるため、化学機械研磨用水系分散体の成分として好ましくない。一方、(A)砥粒のBET比表面積が50.0m/gを超える場合、研磨速度が不十分な場合がある。
(A)砥粒の平均粒子径の平均粒子径は、好ましくは0.01〜1μm、より好ましくは0.02〜0.7μm、更に好ましくは0.04〜0.3μmである。この平均粒子径は、動的光散乱法、レーザー散乱回折法、透過型電子顕微鏡観察等により測定することができる。これらのうち、レーザー散乱回折法により測定することが簡便であるため好ましい。
レーザー回折法を用いた粒度分布測定により得られる(A)砥粒のD99値は、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.2μm以上0.8μm以下、さらに好ましくは0.2um以上0.6μm以下である。
D99値が0.2μm未満である場合、研磨速度が低下する傾向があるため、化学機械研磨用水系分散体の成分として好ましくない場合がある。一方、D99値が1umを超える場合、スクラッチが多くなる傾向があるため、化学機械研磨用水系分散体の成分として好ましくない場合がある。
レーザー回折法による(A)砥粒の粒度分布測定では、(A)砥粒を水に分散させて測定することができる。
また、D99値は、上述したように、レーザー回折法を用いた粒度分布測定による体積粒子径分布において、粒子径の小さいものからその粒子の体積割合を積算していき、合計体積割合が99%になったときの粒子径の値である。
上記範囲の平均粒子径および細孔容積を有する無機粒子を使用することにより、研磨速度と水系分散体中における分散安定性とのバランスに優れた研磨材を得ることができる。
本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体における(A)砥粒の含有量は、本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体全体を100質量%として、好ましくは5質量%以下、より好ましくは0.02〜5質量%、さらに好ましくは0.05〜3質量%、特に好ましくは0.1〜2質量%である。
(A)砥粒の含有量が5質量%を超えると、化学機械研磨用水系分散体が乾燥しやすく、粗大な乾燥粉が生成してスクラッチが増加する場合があり、一方、0.02質量%未満であると、研磨速度が低くなり、効率のよい研磨が達成できない場合がある。
1.2.(B)分散媒
本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体に含まれる(B)分散媒としては、例えば、水、水およびアルコールの混合媒体、水および水と相溶性の有機溶媒をさらに含む混合媒体等が挙げられる。アルコールとしては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール等が挙げられる。水と相溶性のある有機溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトンなどが挙げられる。これらのうち、水、または、水およびアルコールの混合媒体を用いることが好ましい。
本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、上述の(A)砥粒および(B)分散媒を必須成分として含有するが、必要に応じて、(C)水溶性高分子、(D)補助粒子、(E)pH調整剤、(F)界面活性剤、および(G)防腐剤から選ばれる少なくとも1つの成分をさらに含むことができる。本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、例えば、(C)水溶性高分子および(D)補助粒子のいずれか一方または両方を含むことが好ましい。
1.3.(C)水溶性高分子
本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、(C)水溶性高分子をさらに含むことが好ましい。(C)水溶性高分子としては、例えば、カチオン性の官能基を含むカチオン性水溶性高分子、アニオン性の官能基を有するアニオン性水溶性高分子、カチオン性およびアニオン性の官能基をともに含まないノニオン性水溶性高分子が挙げられる。
より具体的には、(C)水溶性高分子は例えば、(1)ポリ(メタ)アクリル酸、ポリイタコン酸、ポリフマル酸、ポリマレイン酸等のポリカルボン酸、ポリ(メタ)アクリル酸系共重合体及びこれらのアンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩(アルキル基の炭素数は、好ましくは1〜2である。)、カリウム塩、(2)ポリスチレンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸及びこれらのアンモニウム塩、カリウム塩、(3)アクリル酸、メタクリル酸、スチレンスルホン酸(又はその塩)、ナフタレンスルホン酸(又はその塩)、イソプレンスルホン酸(又はその塩)等のビニル系単量体と、(メタ)アクリルアミド系の親水性単量体との共重合体、(4)アクリル酸、メタクリル酸、スチレンスルホン酸(又はその塩)、ナフタレンスルホン酸(又はその塩)、イソプレンスルホン酸(又はその塩)等のビニル系単量体と、(メタ)アクリル酸エステルと、疎水性芳香族単量体との共重合体、(5)グルタミン酸を縮合重合して得られるポリグルタミン酸、(6)ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン等の含窒素重合体等が挙げられる。
(C)水溶性高分子としては、好ましくは、ポリマー中の窒素原子を有するようなカチオン性水溶性高分子及びポリマーの繰り返し単位にカルボキシル基、スルホン基を有するようなアニオン性水溶性高分子を用いることが好ましい。
具体的には、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリイタコン酸、ポリフマル酸、ポリマレイン酸等のポリカルボン酸、ポリ(メタ)アクリル酸系共重合体及びこれらのアンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩(アルキル基の炭素数は、好ましくは1〜2である。)、カリウム塩、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン等の含窒素重合体等である。これらは1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
(C)水溶性高分子としては、アニオン性水溶性高分子が好ましい。アニオン性水溶性高分子は、アニオン性の官能基を有する水溶性高分子であるのが好ましい。アニオン性水溶性高分子が有するアニオン性の官能基としては、例えばカルボキシル基、スルホン基等を挙げることができる。
アニオン性官能基としてカルボキシル基を含有するアニオン性水溶性高分子としては、例えば不飽和カルボン酸の(共)重合体、ポリグルタミン酸、ポリマレイン酸等を挙げることができる。アニオン性基としてスルホン基を含有するアニオン性水溶性高分子としては、例えばスルホン基を有する不飽和単量体の(共)重合体等を挙げることができる。
不飽和カルボン酸の(共)重合体は、不飽和カルボン酸の単独重合体または不飽和カルボン酸とその他の単量体との共重合体である。不飽和カルボン酸としては、例えば(メタ)アクリル酸を挙げることができる。その他の単量体としては、例えば(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、ブタジエン、イソプレン等を挙げることができる。(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ベンジル等を挙げることができる。
スルホン基を有する不飽和単量体の(共)重合体は、スルホン基を有する不飽和単量体の単独重合体またはスルホン基を有する不飽和単量体とその他の単量体との共重合体である。スルホン基を有する不飽和単量体としては、例えばスチレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、イソプレンスルホン酸等を挙げることができる。その他の単量体としては、上記した不飽和カルボン酸共重合体の原料として例示したその他の単量体と同様の単量体を使用することができる。
これらのアニオン性水溶性高分子のうち、不飽和カルボン酸(共)重合体が好ましく使用でき、特にポリ(メタ)アクリル酸が好ましい。
なお、これらアニオン性基を有する水溶性有機重合体は、これに含まれるアニオン性基の全部または一部が塩であるものを使用してもよい。その場合のカウンターカチオンとしては、例えばアンモニウムイオン、アルキルアンモニウムイオン、カリウムイオン等を挙げることができ、これらのうちアンモニウムイオンまたはアルキルアンモニウムイオンが好ましい。
(C)水溶性高分子は、水を溶媒としてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリエチレングリコール換算の重量平均分子量が、好ましくは3,000〜1000,000であり、より好ましくは4,000〜800,000、さらに好ましくは5,000〜100,000であり、もっとも好ましくは、5,000〜20,000である。(C)水溶性高分子の重量平均分子量が3,000未満であると、砥粒の分散性が悪化する傾向がある。この範囲の重量平均分子量にある(C)水溶性高分子を使用することにより、被研磨面の表面欠陥の発生をより低減するという効果が有効に発現されることとなる。
本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体における(C)水溶性高分子の含有量は、好ましくは(A)砥粒100質量部あたり1〜600質量部であり、より好ましくは10〜500質量部であり、さらに好ましくは20〜400質量部であり、特に好ましくは5〜100質量部である。
(C)水溶性高分子の含有量が(A)砥粒100質量部あたり1質量部未満であると、砥粒の分散性が悪化する場合があり、一方、(C)水溶性高分子の含有量が(A)砥粒100質量部あたり600質量部を超えると、研磨速度が低下する場合がある。
1.4.(D)補助粒子
本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、(D)補助粒子をさらに含むことが好ましい。(D)補助粒子としては、例えば、有機粒子および有機・無機複合粒子の少なくとも一方を使用することができる。
上記有機粒子を構成する有機材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、スチレン系共重合体、ポリアセタール、飽和ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン等のポリオレフィン、オレフィン系共重合体、フェノキシ樹脂、ポリメチルメタクリレート等の(メタ)アクリル系樹脂等の熱可塑性樹脂;スチレン、メチルメタクリレート等と、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート等とを共重合させて得られる架橋構造を有する共重合樹脂;フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。
上記有機粒子を構成する上述の材料は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、上記有機粒子は、乳化重合法、懸濁重合法、乳化分散法、粉砕法等の各種方法により製造することができる。
上記有機・無機複合粒子としては、例えば、無機粒子と有機粒子とが混在する状態でアルコキシシランを重縮合させ、有機粒子の少なくとも表面にポリシロキサン等が結合された粒子、シリカ、セリア等からなる無機粒子が静電力等により有機粒子と結合した粒子等が挙げられる。このうち、十分な研磨速度を維持し、かつ、研磨傷を大幅に低減することができる点で、セリアからなる無機粒子が有機粒子と結合した粒子が好ましい。
上記ポリシロキサン等は、有機粒子が有するアニオン基に直接結合されていてもよいし、あるいは、シランカップリング剤等を介して間接的に結合されていてもよい。
(D)補助粒子の平均分散粒子径は、好ましくは0.01〜1μm、より好ましくは0.05〜0.5μmである。(D)補助粒子の平均粒子径が1μmを超える場合、(D)補助粒子が沈降または分離し、安定な化学機械研磨用水系分散体を得ることができない場合がある。
なお、上述の(D)補助粒子の平均粒子径は、例えば、動的光散乱装置、レーザー散乱回折装置、または透過型電子顕微鏡により測定することができる。また、乾燥させた(D)補助粒子の比表面積データから、(D)補助粒子の平均粒子径を算出することもできる。
(D)補助粒子は、カチオン性有機重合体粒子であることが好ましい。
カチオン性有機重合体粒子は、プラスに荷電した表面を有する有機粒子をいう。カチオン性有機重合体粒子は、粒子中にカチオン性基を有していてもよく、例えば下記式(1)〜(4)で表される基を有していても良い。また、カチオン性有機重合体粒子は例えば、カチオン性基を有するモノマーを用いて重合することにより、あるいは、カチオン性基を有する開始剤を用いて重合することにより得ることができる。
ここで、Rはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基または炭素数6〜30のアリール基であり、好ましくは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であり、更に好ましくは水素原子またはメチル基である。また、R’は水素原子、炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基または炭素数6〜30のアリール基である。
上記カチオン性有機重合体粒子は、特に制限はないが、例えば上記のカチオン性残基を有する重合体粒子、カチオン性残基を有する界面活性剤が付着した重合体粒子等であってもよい。
カチオン性有機粒子がカチオン性残基を有する重合体粒子である場合、上記カチオン性残基は、重合体の側鎖中および末端のうちの少なくとも一方に位置することができる。
カチオン性残基を側鎖に有する重合体は、カチオン性モノマーの単独重合もしくは二種以上のカチオン性モノマーの共重合またはカチオン性モノマーとそれ以外のモノマーとの共重合によって得ることができる。
上記カチオン性モノマーとしては、例えば、アミノアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステル、アミノアルコキシアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステル、N−アミノアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステル等を挙げることができる。
アミノアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等を;
アミノアルコキシアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば2−(ジメチルアミノエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−(ジエチルアミノエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、3−(ジメチルアミノエトキシ)プロピル(メタ)アクリレート等を;
N−アミノアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えばN−(2−ジメチルアミノエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−ジエチルアミノエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−ジメチルアミノプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(3−ジメチルアミノプロピル)(メタ)アクリルアミド等を、それぞれ挙げることができる。
これらのうち、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−(2−ジメチルアミノエチル)(メタ)アクリルアミドが好ましい。
なお、これらカチオン性モノマーは、塩化メチル、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル等が付加した塩のかたちであってもよい。カチオン性モノマーがこれらの塩である場合には、塩化メチルが付加した塩が好ましい。
上記それ以外のモノマーとしては、例えば芳香族ビニル化合物、不飽和ニトリル化合物、(メタ)アクリル酸エステル(ただし、上記カチオン性モノマーに相当するものは除く。)、共役ジエン化合物、カルボン酸のビニルエステル、ハロゲン化ビニリデン等を挙げることができる。
芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ハロゲン化スチレン等を;
不飽和ニトリル化合物としては例えばアクリロニトリル等を;
(メタ)アクリル酸エステル(ただし、上記カチオン性モノマーに相当するものは除く。)としては例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)クリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等を;
共役ジエン化合物としては、例えばブタジエン、イソプレン等を;
カルボン酸のビニルエステルとしては、例えば酢酸ビニル等を;
ハロゲン化ビニリデンとしては、例えば塩化ビニル、塩化ビニリデン等をそれぞれ挙げることができる。
これらのうち、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートおよびトリメチロールプロパントリメタクリレートが好ましい。
更に必要に応じて、重合性不飽和結合を二個以上有するモノマーを共重合してもよい。
このようなモノマーとしては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2,2'−ビス〔4−(メタ)アクリロイルオキシプロピオキシフェニル〕プロパン、2,2'−ビス〔4−(メタ)アクリロイルオキシジエトキジフェニル〕プロパン、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールブロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
これらのうち、ジビニルベンゼンおよびエチレングリコールジメタクリレートが好ましい。
カチオン性有機粒子が、カチオン性モノマーとそれ以外のモノマーとの共重合体である場合には、原料として使用するカチオン性モノマーは、全モノマーに対して0.1〜60質量%であることが好ましく、0.1〜20質量%であることが更に好ましい。
上記の如き重合体は、ラジカル重合開始剤を用いて公知の方法により製造することができる。ここで、ラジカル重合開始剤としては、例えば過酸化ベンゾイル、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル等を挙げることができる。ラジカル重合開始剤の使用量としては、モノマーの総量100質量部に対して好ましくは0.05〜3.0質量部であり、より好ましくは0.1〜2.0質量部である。
上記末端にカチオン性の残基を有する重合体は、上記したようなモノマーを重合するに際して、重合開始剤として重合体の末端に残存してカチオン性の残基となる残基を有する重合開始剤(以下、「カチオン性重合開始剤」ということがある。)を用いて製造することができる。また、必要に応じて重合性不飽和結合を二個以上有するモノマーを共重合してもよい。
この場合の原料となる単量体としては、上記したカチオン性モノマーおよびそれ以外のモノマーのうちから選択される少なくとも1種のモノマーの単独重合または共重合によって製造することができる。ここで、原料モノマーの一部または全部にカチオン性モノマーを使用すると、重合体の側鎖および末端の双方にカチオン性の残基を有する重合体を得ることができる。
上記カチオン性重合開始剤としては、例えば、2,2'−アゾビス(2−メチル−N−フェニルプロピオンアミジン)ジヒドロクロライド(和光純薬工業(株)から商品名「VA−545」として販売)、
2,2'−アゾビス[N−(4−クロロフェニル)−2−メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロライド(和光純薬工業(株)から商品名「VA−546」として販売)、
2,2'−アゾビス[N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロピオンアミジン]ジヒドロクロライド(和光純薬工業(株)から商品名「VA−548」として販売)、
2,2'−アゾビス[2−メチル−N−(フェニルメチル)−プロピオンアミジン]ジヒドロクロライド(和光純薬工業(株)から商品名「VA−552」として販売)、
2,2'−アゾビス[2−メチル−N−(2−プロペニル)プロピオンアミジン]ジヒドロクロライド(和光純薬工業(株)から商品名「VA−553」として販売)、
2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロライド(和光純薬工業(株)から商品名「V−50」として販売)、
2,2'−アゾビス[N−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]ジヒドロクロライド(和光純薬工業(株)から商品名「VA−558」として販売)、
2,2'−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]ハイドレート(和光純薬工業(株)から商品名「VA−057」として販売)、
2,2'−アゾビス[2−メチル−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン)ジヒドロクロライド(和光純薬工業(株)から商品名「VA−041」として販売)、
2,2'−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン)ジヒドロクロライド(和光純薬工業(株)から商品名「VA−044」として販売)、
2,2'−アゾビス[2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−1,3−ジアゼピン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド(和光純薬工業(株)から商品名「VA−054」として販売)、
2,2'−アゾビス[2−(3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド(和光純薬工業(株)から商品名「VA−058」として販売)、
2,2'−アゾビス[2−(5−ヒドロキシ−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド(和光純薬工業(株)から商品名「VA−059」として販売)、
2,2'−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}ジヒドロクロライド(和光純薬工業(株)から商品名「VA−060」として販売)、
2,2'−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン)(和光純薬工業(株)から商品名「VA−061」として販売)等を挙げることができる。
これらのうち、2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロライド(商品名「V−50」)、2,2'−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]ハイドレート(商品名「VA−057」)および2,2'−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン)ジヒドロクロライド(商品名「VA−044」)を使用することが好ましい。
かかるカチオン性重合開始剤の使用量としては、モノマーの総量100質量部に対して好ましくは0.1〜5.0質量部であり、より好ましくは0.5〜3.0質量部である。
カチオン性有機重合体粒子が、カチオン性残基を有する界面活性剤が付着した重合体粒子である場合、重合体としては、中性またはアニオン性の残基を有するものであることが好ましい。このような重合体は、上記した「その他のモノマー」または「その他のモノマー」と「重合性不飽和結合を二個以上有するモノマー」とを、上記したようなラジカル重合開始剤(上記カチオン性重合開始剤ではないもの)を用いて、公知の方法により製造することができる。
アニオン性残基を有するモノマーとしては、例えば上記したカルボン酸のビニルエステル等を用いることができる。ここで、アニオン性残基を有するモノマーの使用量としては、全モノマーに対して1〜60質量%であることが好ましく、1〜30質量%であることが更に好ましい。
この場合のラジカル重合開始剤の使用量としては、モノマーの総量100質量部に対して好ましくは0.05〜3.0質量部であり、より好ましくは0.1〜2.0質量部である。
上記カチオン性残基を有する界面活性剤としては、アルキルピリジニルクロライド、アルキルアミンアセテート、アルキルアンモニウムクロライド、アルキンアミン等の他、特開昭60−235631号公報に記載されているようなジアリルアンモニウムハロゲン化物等の反応性陽イオン界面活性剤等が挙げられる。
カチオン性残基を有する界面活性剤の使用量は、重合体100質量部に対して、好ましくは1〜30質量部であり、更に好ましくは1〜10質量部である。
重合体にカチオン性残基を有する界面活性剤付着させるには、適宜の方法が使用できるが、例えば重合体粒子を含有する分散体を調製し、これに界面活性剤の溶液を加えることにより、実施することができる。
上記共重合体は、溶液重合、乳化重合、懸濁重合などの従来公知の重合方法により製造できる。重合温度、重合時間などの重合条件は、共重合させる単量体の種類、分子量等の共重合体の特性に応じて適宜設定することができる。
カチオン性有機重合体粒子の平均粒子径としては、1.0μm以下であることが好ましく、更に好ましくは0.02〜0.6μmであり、特に0.04〜0.3μmであることが好ましい。また、この平均粒子径は、(A)砥粒の平均粒子径に対する(D)カチオン性有機重合体粒子の平均粒子径が30%〜200%であるのが好ましく、50%〜150%であるのがより好ましく、60%〜120%であるのがさらに好ましい。上記平均粒子径は、動的光散乱法、レーザー散乱回折法、透過型電子顕微鏡観察等により測定することができる。
本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体における(D)補助粒子の含有量は、化学機械研磨用水系分散体全体を100質量%として、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、さらに好ましくは0.01〜3質量%である。化学機械研磨用水系分散体全体を100質量%として、(D)補助粒子の含有量が5質量%を超えると、研磨速度が低くなり効率のよい研磨が達成できない場合がある。
また、本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体における(D)補助粒子の含有量は、好ましくは(A)砥粒100質量部あたり1〜200質量部であり、より好ましくは5〜100質量部である。
1.5.(E)pH調整剤
本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、(E)pH調整剤を含むことができる。
(E)pH調整剤は、例えば、酸または塩基であることができる。この(E)pH調整剤の配合により、使用する(A)砥粒の構成材料によってpHを調整することにより、化学機械研磨用水系分散体を安定させ、(A)砥粒の分散性、研磨速度、および選択性を向上させることができる。
(E)pH調整剤として使用可能な酸は特に限定されず、有機酸および無機酸のいずれも用いることができる。
有機酸としては、例えば、パラトルエンスルホン酸、イソプレンスルホン酸、グルコン酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、グリコール酸、マロン酸、ギ酸、シユウ酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸およびフタル酸等が挙げられる。
無機酸としては、例えば、硝酸、塩酸および硫酸等が挙げられる。
これらの有機酸および無機酸は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができ、さらに、有機酸と無機酸とを併用することもできる。
(E)pH調整剤として用いる塩基は特に限定されず、有機塩基および無機塩基のいずれをも用いることができる。
有機塩基としては、例えば、エチレンジアミン、トリメチルアミン、テトラメチルアミンヒドロキシド、エタノールアミン等の含窒素有機化合物等が挙げられる。
無機塩基としては、例えば、アンモニア、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等が挙げられる。
(E)pH調整剤として用いる塩基は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができ、さらに、有機塩基と無機塩基とを併用することもできる。
(E)pH調整剤は、本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体のpHを好ましくは3以上13以下、より好ましくは4以上10以下、最も好ましくは、5以上9以下に調整するのに必要な量を配合する。
1.6.(F)界面活性剤
上記界面活性剤としては、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤を挙げることができる。
上記カチオン性界面活性剤としては、例えば脂肪族アミン塩、脂肪族アンモニウム塩等を挙げることができる。
上記アニオン性界面活性剤としては、例えばカルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩等を挙げることができる。上記カルボン酸塩としては、脂肪酸石鹸、アルキルエーテルカルボン酸塩等;
スルホン酸塩としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩等;
硫酸エステル塩としては、例えば高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩等;
リン酸エステルとしては、例えばアルキルリン酸エステル等を、それぞれ挙げることができる。
これらのアニオン性界面活性剤のカウンターカチオンとしては、例えば、アンモニウムイオン、アルキルアンモニウムイオン、カリウムイオン等を挙げることができる。
これらのうち、ドデシルベンゼンスルホン酸の塩またはアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸の塩が好ましく、これらのアンモニウム塩がより好ましい。
上記非イオン性界面活性剤としては、例えばエーテル型界面活性剤、エーテルエステル型界面活性剤、エステル型界面活性剤、アセチレン系界面活性剤等を挙げることができる。
上記エーテル型界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル等;
エーテルエステル型界面活性剤としては、例えばグリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル等;
エステル型界面活性剤としては、例えばポリエチレングリコール脂肪酸エステル、グリセリンエステル、ソルビタン脂肪酸エステル等;
反応性界面活性剤としては、例えば(株)ADEKA製「アデカリアソープ ER−30」、「アデカリアソープ ER−10」、花王(株)製「ラテムル PD−420」、「ラテムル PD−450」などが挙げられる。
上記界面活性剤は、1種単独で、または2種以上を混合して使用することができる。
1.7.(G)防腐剤
本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、(G)防腐剤を含むことができる。この(G)防腐剤の配合により、化学機械研磨用水系分散体の腐食を防止し、安定な化学機械研磨用水系分散体を得ることができる。(G)防腐剤としては、ブロモニトロアルコール化合物及び、イソチアゾロン化合物をもちいることができる。ブロモニトロアルコール化合物としては、例えば、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ブタンジオール、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール及び2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドが挙げられる。イソチアゾロン化合物としては、1,2−ベンゾイソチアゾロン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾロン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾロン−3−オン、5−クロロ−2−フェネチル−3−イソチアゾロン、4−ブロモ−2−n−ドデシル−3−イソチアゾロン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−3−イソチアゾロン、4−メチル−5−クロロ−2−(4’−クロロベンジル)−3−イソチアゾロン、4,5−ジクロロ−2−(4’−クロロベンジル)−3−イソチアゾロン、4,5−ジクロロ−2−(4’−クロロフェニル)−3−イソチアゾロン、4,5−ジクロロ−2−(2’−メトキシ−3’−クロロフェニル)−3−イソチアゾロン、4,5−ジブロモ−2−(4’−クロロベンジル)−3−イソチアゾロン、4−メチル−5−クロロ−2−(4’−ヒドロキシフェニル)−3−イソチアゾロン、4,5−ジクロロ−2−n−ヘキシル−3−イソチアゾロン及び5−クロロ−2−(3’,4’−ジクロロフェニル)−3−イソチアゾロン等が挙げられる。これらのうち2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、1,2−ベンゾイソチアゾロン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾロン−3−オン及び2−メチル−4−イソチアゾロン−3−オンが好ましい。これらの防腐剤はpH5〜9の中性領域で用いることが好ましい。(G)防腐剤の含有量は、化学機械研磨用水系分散体の全量を100質量%とした場合に、好ましくは0.0002〜0.2質量%であり、さらに好ましくは0.001〜0.17質量%であり、特に好ましくは0.002〜0.15質量%であり、である。この範囲の含有量とすることにより、安定した防腐性能を得ることができる。
本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体はまた、(B)分散媒、(C)水溶性高分子、(D)補助粒子、(E)pH調整剤、(F)界面活性剤、および(G)防腐剤から選ばれる少なくとも1種以上の成分と、上記本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体と混合することにより製造することができる。ここで、(B)分散媒、(C)水溶性高分子、(D)補助粒子、(E)pH調整剤、(F)界面活性剤、および(G)防腐剤はそれぞれ、上述した各成分と同様のものを用いることができる。
この場合、第1の液と第2の液とを混合して、化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキットを用いることにより、本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体を調製してもよい。
このキットは、第1の液および第2の液を含むことができる。また、このキットにおいて、第1の液は、少なくとも(A)砥粒および(B)分散媒を含む化学機械研磨用水系分散体からなることができ、第2の液は、(B)分散媒、(C)水溶性高分子、(D)補助粒子、および(E)pH調整剤から選ばれる1種類以上の成分を含むことができる。また、第1の液は、(C)水溶性高分子、(D)補助粒子、(E)pH調整剤、(F)界面活性剤、および(G)防腐剤から選ばれる1種類以上の成分をさらに含んでいてもよい。
また、ここで使用する(B)分散媒、(C)水溶性高分子、(D)補助粒子、(E)pH調整剤、(F)界面活性剤、および(G)防腐剤から選ばれる少なくとも1種以上の成分は、流動状であることが好ましい。ここで、流動状とは、液状、または、液体の中に固体が分散されている状態をいう。
本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、上記各成分を上記含有量で含有していてもよいし、あるいは、本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、濃縮された状態で保存または運搬することができる。濃縮された本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、化学機械研磨工程に使用する際に希釈することにより、各成分の含有量を上述の範囲に調整してから使用することができる。
本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体を保存または運搬する際には、(A)砥粒の含有量が前記化学機械研磨用水系分散体全体の40質量%を超えないような状態にすることが好ましい。(A)砥粒の含有量が上記濃度範囲になるように本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体を調製することにより、本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体を長期間安定に保存することができる。
本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、例えば、半導体装置の製造において、導電層または絶縁層を平坦化するための化学機械研磨用水系分散体として好適に使用することができる。
2.化学機械研磨用水系分散体の製造方法
本発明の一実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、(B)分散媒中に上記したような(A)砥粒、(D)補助粒子および(C)水溶性高分子を存在させ、これを攪拌することにより製造される。これらの使用割合は、(A)砥粒100質量部に対する(D)補助粒子の使用量が5〜100質量部(好ましくは10〜80質量部、より好ましくは15〜60質量部)であり、(A)砥粒100質量部に対する(C)水溶性高分子の使用量が5〜100質量部(好ましくは10〜80質量部、より好ましくは15〜60質量部)である。この場合、(A)砥粒としてセリアを含む無機粒子、(D)補助粒子としてカチオン性有機重合体粒子、(C)水溶性高分子としてアニオン性水溶性高分子であることが好ましい。また、この場合、(A)砥粒はセリアであることがより好ましい。
媒体中に(A)砥粒ないし(C)水溶性高分子を存在させるには、媒体中に(A)砥粒ないし(C)水溶性高分子を適宜の順で添加することにより実現することができるが、(A)砥粒を所定の濃度に調整した分散体を準備し、これを攪拌しつつ、(D)補助粒子および(C)水溶性高分子を任意の順番で順次に添加することが好ましい。
本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体の製造に使用できる(B)分散媒としては、上述したものが挙げられる。
また、本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体の製造時の液性としては、pH値で好ましくは3.0〜10.0であり、より好ましくは3.5〜9.0である。
pH値の調整は、本実施形態に係る化学機械検証水系分散体の任意添加成分として後述する酸または塩基により行なうことができる。
本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体の製造時における(A)砥粒の分散体中の無機粒子の含有量としては、好ましくは1〜40質量%であり、より好ましくは3〜20質量%であり、更に5〜15質量%であることが好ましい。
カチオン性有機重合体粒子は、所定の濃度の分散体として添加されることが好ましい。(D)カチオン性有機重合体粒子の分散体におけるカチオン性有機重合体粒子の含有量としては、好ましくは5〜25質量%であり、より好ましくは10〜20質量%である。
アニオン性水溶性高分子は、好ましくは溶液として添加される。この溶液の濃度は好ましくは5〜40質量%であり、より好ましくは10〜30質量%である。
本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体の製造時の攪拌は、できるだけ高速で攪拌することが好ましい。製造中に攪拌を行なわないと、無機粒子が沈降し(A)砥粒、(D)補助粒子、および(C)水溶性高分子が均一にならないため好ましくない。攪拌速度は(A)砥粒が沈降しなければ特に限定されるものではないが、攪拌羽根の最外周の周速度が1m/sec以上が好ましい。
上述のように製造された本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、後述する実施例から明らかなように、被研磨面に実質的に研磨傷が発生せず且つ高速な研磨が可能であり、特に、微細素子分離工程(STI工程)における絶縁層研磨、多層化配線基板の層間絶縁層の研磨に極めて好適に使用できる。
本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、電子顕微鏡観察によって、(A)砥粒であるセリアを含む無機粒子と、(D)補助粒子であるカチオン性有機重合体粒子とが、(C)水溶性高分子であるアニオン性水溶性高分子を介して集合することにより、特異な集合体が形成されることを確認することができる。このような集合体を形成するためには、本分散体が各成分を上述した比率で含むことが好ましく、(A)砥粒の平均粒子径に対する(D)カチオン性有機重合体粒子の平均粒子径が30%〜200%であるのが好ましく、50%〜150%であるのがより好ましく、60%〜120%であるのがさらに好ましい。
すなわち、本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、(A)砥粒(セリアを含む無機粒子)に対して、所定量の(C)水溶性高分子(アニオン性水溶性高分子)および(D)補助粒子(カチオン性有機重合体粒子)を含有することにより、表面がマイナスに帯電しているアニオン性水溶性高分子を介して、表面がプラスに帯電している無機粒子およびカチオン性有機重合体粒子を接着することにより、特殊な集合体が形成されるため、被研磨面に実質的に研磨傷が発生せず且つ高速な研磨が可能であると推測される。このとき、(A)砥粒の添加量100質量部に対する(C)水溶性高分子の添加量が5〜100質量部であることが好ましい。(A)砥粒の添加量100質量部に対する(C)水溶性高分子の添加量が5質量部未満であると、化学機械研磨用水系分散体の安定性が悪く、使用することができない。一方、(A)砥粒の添加量100質量部に対する(C)水溶性高分子の添加量が100質量部を超えると、集合体が大きくなりすぎ、濾過時に集合体の一部が捕捉されてしまうため有効でない。
3.化学機械研磨方法
本発明の一実施形態に係る化学機械研磨方法は、半導体装置の製造において、本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体を用いて、導電層または絶縁層を研磨し平坦化することを含む。
また、本発明の一実施形態に係る化学機械研磨方法は、本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体と、(B)分散媒、(C)水溶性高分子、(D)補助粒子、(E)pH調整剤、(F)界面活性剤、および(G)防腐剤から選ばれる少なくとも1つの成分とを混合して得られる分散体を用いて、半導体装置の製造において導電層または絶縁層を研磨し平坦化することを含む。ここで使用される本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、(A)細孔容積が0.14ml/g以上である砥粒と、(B)分散媒とを少なくとも含み、必要に応じて、(C)水溶性高分子、(D)補助粒子、(E)pH調整剤、(F)界面活性剤、および(G)防腐剤から選ばれる少なくとも1つの成分を含んでいてもよい。また、例えば、(A)砥粒としてセリアを含む無機粒子を100質量部と、(C)水溶性高分子としてアニオン性水溶性高分子を5〜100質量部と、(D)補助粒子としてカチオン性有機重合体粒子を5〜100質量部とを含有していてもよい。
上記化学機械研磨方法において研磨の対象となる導電層は、例えば、Cu、Al、W、Sn、Mg、Mo、Ru、Ag、Au、Ti、Ta、TaN、TiAlN、TiN等の配線用導電材料またはバリアメタル材料からなることができる。
上記化学機械研磨方法において研磨の対象となる絶縁層は、例えば、酸化シリコン膜(SiO膜)、SiO中に少量のホウ素およびリンを添加したホウ素リンシリケート膜(BPSG膜)、SiOにフッ素をドープしたFSG(Fluorine doped silicate glass)と呼ばれる絶縁層、低誘電率の絶縁層、窒化シリコン膜(SiN膜)、酸化窒化シリコン膜(SiON膜)等が挙げられる。
酸化シリコン膜としては、例えば、熱酸化膜、PETEOS膜(Plasma Enhanced−TEOS膜)、HDPTEOS膜(High Density Plasma Enhanced−TEOS膜)、熱CVD法により得られる酸化シリコン膜等が挙げられる。
上記ホウ素リンシリケート膜(BPSG膜)は、常圧CVD法(AP−CVD法)または減圧CVD法(LP−CVD法)により製造することができる。
上記FSGと呼ばれる絶縁層は、例えば、促進条件として高密度プラズマを利用して化学気相成長で製造することができる。
上記低誘電率の絶縁層としては、酸化シリコン系の絶縁層、ならびに、有機ポリマーからなる絶縁層を挙げることができる。
低誘電率の酸化シリコン系の絶縁層としては、原料を例えば回転塗布法によって基体上に塗布した後、酸化性雰囲気において加熱することにより得る方法、
または、原料を真空中に供給して成膜するCVD法などがある。このようにして得られる低誘電率の酸化シリコン系絶縁層としては、トリエトキシシランを原料とするHSQ膜(Hydrogen Silsesquioxane膜)、テトラエトキシシランと少量のメチルトリメトキシシランを原料とするMSQ膜(Methyl Silsesquioxane膜)、その他のシラン化合物を原料とする低誘電率の絶縁層を挙げることができる。これらの低誘電率の絶縁層としては、適当な有機ポリマー粒子などを原料に混合して用いることにより、当該ポリマーが加熱工程で焼失して空孔が形成されることにより、一層の低誘電率化が図られた絶縁層も用いられる。また、ポリアリーレン系ポリマー、ポリアリレンエーテル系ポリマー、ポリイミド系ポリマー、ベンゾシクロブテンポリマーなどの有機ポリマーを原料とする低誘電率の絶縁層などを挙げることができる。これらの低誘電率の絶縁層の市販の製品としては、JSR社製JSR−LKDシリーズ、アプライドマテリアル社製Black Diamond、ノベラスシステムズ社製Coral、ダウケミカル社製SiLKなどが挙げられる。
上記熱酸化膜は、高温のシリコンを酸化性雰囲気に晒し、シリコンと酸素あるいはシリコンと水分を化学反応させることにより製造することができる。
上記PETEOS膜は、例えば、原料としてテトラエチルオルトシリケート(TEOS)を使用し、促進条件としてプラズマを利用して化学気相成長により製造することができる。
上記HDP膜は、例えば、原料としてテトラエチルオルトシリケート(TEOS)を使用し、促進条件として高密度プラズマを利用して化学気相成長により製造することができる。
上記熱CVD法により得られる酸化シリコン膜は、例えば、常圧CVD法(AP−CVD法)または減圧CVD法(LP−CVD法)により製造することができる。
このような絶縁層を有する被研磨物としては、例えば、後述する図2に示される構造を有するウエハを挙げることができる。
本実施形態に係る化学機械研磨方法は、例えば、(株)荏原製作所製の型式「EPO−112」、「EPO−222」等の化学機械研磨装置、東京精密(株)製の型式「A−FP−210A」等の化学機械研磨装置、アプライドマテリアル社製の品名「Mirra」等の化学機械研磨装置、ノベラスシステムズ社製、品名「XCEDA」等の化学機械研磨装置、(株)ニコン社製の型式「NPS3301」等の化学機械研磨装置を用いて、公知の研磨条件で行なうことができる。
本実施形態に係る化学機械研磨方法を、図1および図2を参照して具体的に説明するが、本実施形態に係る化学機械研磨方法は下記方法に限定されるものではない。図1は、本実施形態に係る化学機械研磨方法の一例を示す模式図であり、図2は、被研磨物4(例えば半導体ウエハ)の一例を模式的に示す断面図であり、図3は、研磨後の被研磨物4を模式的に示す断面図である。
なお、図2においては、被研磨物4の被研磨材42が絶縁層である場合が示されているが、上述したように、本実施形態に係る化学機械研磨方法において研磨の対象となるのは絶縁層に限定されるわけではなく、導電層であってもよい。
また、図2および図3は、半導体基板41にトレンチ素子分離領域46(図3参照)を形成する工程を示している。すなわち、図2の被研磨物(半導体ウエハ)4では、半導体基板41に絶縁層43,ストッパ層44を積層した後、溝43が設けられ、この溝43を埋め込むように、半導体基板41上に絶縁層42が形成されている。図1に示される装置を用いて、図2に示される絶縁層42を研磨することにより、図3に示されるように、半導体基板41にトレンチ素子分離領域46を形成することができる。以下、本実施形態に係る化学機械研磨方法について具体的に説明する。
まず、図1に示されるように、軸回転する定盤2の上に、研磨パッド1を固定する。一方、被研磨物4は、加圧ヘッド3の一端に取り付けられる。加圧ヘッド3が被研磨物4を研磨パッド1の表面に押圧しながら、加圧ヘッド3自身が回転および移動することにより、被研磨物4は研磨パッド1の表面に摺動される。
ここで、研磨パッド1の上方から、本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体6が研磨パッド1表面に提供されつつ、被研磨物4が研磨パッド1の表面に摺動されることにより、被研磨物4の被研磨材(絶縁層)42(図2参照)が除去される。これにより、図3に示されるように、半導体基板41にトレンチ素子分離領域46が形成される。
なお、図1に示されるように、本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体6は例えば、研磨パッド1の上方に配置された水系分散体供給部5から提供可能である。
上記研磨パッドとしては、公知のものを使用することができ、例えば、ロデール・ニッタ社製、商品名「IC1000/SUBA400」、「IC1010、SUBAシリーズ」、「ポリテックスシリーズ」等を用いることができる。また、研磨の際に、途中で種類の異なる研磨パッドに変更してもよい。
3.実施例
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
3−1.実施例1
3−1−1.セリア水分散体の調製
炭酸セリウムを750℃で4時間焼成し、その後、イオン交換水と混合してジルコニアビーズを用いてビーズミルで粉砕し、72時間分散させた。得られたセリアの水分散体を静置し、上澄み液のうち90%質量%相当分を分取することにより、35.8質量%のセリアを含有するセリアの水分散体を得た。
得られたセリア含有量35.8質量%の水分散体に、イオン交換水を添加して、セリア含有量を5質量%に調整し、5質量%セリア水分散体を調製した。このときのpHは、5.3であった。
3−1−2.細孔容積、BET比表面積の測定
3−1−1.で得られたセリア水分散体を乾燥させ、0.3g採取し、Quantachrome社製全自動ガス吸着量装置Autosorb−1 型番「AS1MP−LP」を用いて、ガス吸着法によるBET多点法により吸着等温線を測定した。前処理条件として真空度0.665×10−5Pa以下で300℃1時間脱気を行った。その後、吸着ガスをAr、パージガスをHeとして、相対圧力範囲0.00002〜0.999,飽和蒸気圧204mmHg,真空度0.665×10−5Pa以下で吸着側42点、脱離側10点の条件で測定を行った。得られたデータをB.J.H.(Barrett−Joyner−Halenda)法によって解析した結果、細孔容積が0.16ml/gであり、BET法で算出された比表面積が34cm/gであった。
3−1−3.D99値の測定
D99値は、3−1−1.で得られたセリア水分散体をレーザー回折法による粒度分布測定装置「LA−920」(堀場製作所(株)製)を使って測定した。このとき、平均粒子径は182nm、D99値は0.7μmであった。
3−1−4.化学機械研磨
以下の条件で化学機械研磨を行った。
研磨条件
研磨装置:(株)荏原製作所製、型式「EPO−112」
研磨パッド:ロデール・ニッタ(株)製、「IC1000/SUBA400」
定盤回転数:100回/分
研磨ヘッド回転数:107回/分
研磨ヘッド押し付け圧:350hPa
研磨用水系分散体供給速度:200ml/分
研磨時間:1分間
3−1−5.研磨速度の評価方法
3−1−5−1.研磨速度評価用の化学機械研磨用水系分散体の調製
3−1−1.で得られた5質量%セリア水分散体にイオン交換水を添加して、0.5質量%のセリアを含む化学機械研磨用水系分散体を得た。
3−1−5−2.化学機械研磨速度の評価
3−1−5−1.の化学機械研磨用水系分散体を使用して、絶縁層として熱酸化膜を成膜した8インチシリコンウエハを用いて、3−1−4に記載の条件で化学機械研磨を行った。光干渉式膜厚計「NanoSpec 6100」(ナノメトリクス・ジャパン(株)製)を用いて、被研磨材の研磨処理前後の膜厚を測定し、化学機械研磨により減少した膜厚および研磨時間から研磨速度を算出した。その結果、研磨速度は、500nm/分であった。また、スクラッチの発生はみられなかった。
研磨速度が400nm/分を超えると研磨速度は極めて良好であり、200〜400nm/分のとき研磨速度は良好であり、200nm/分未満のとき研磨速度は通常不良と判定できる。
3−1−6.スクラッチの評価方法
3−1―6−1.スクラッチ評価用の化学機械研磨用水系分散体の調製
3−1−1.で得られた5質量%セリア水分散体に、イオン交換水を加えて、液中のセリア含量が0.5質量%になるように希釈して、さらに、アニオン性水溶性高分子(重量平均分子量が10,000のポリアクリル酸アンモニウム)の水溶液(濃度:30質量%)を、化学機械研磨用水系分散体全体に対してポリアクリル酸アンモニウムを添加し、上記3−1−5.の方法で、研磨速度が18−20nm/minとなるようにアニオン性水溶性高分子の量を調整して、化学機械研磨用水系分散体を調製した。
3−1−6−2.スクラッチの評価
3−1−6−1.の化学機械研磨用水系分散体を使用して、絶縁層として熱酸化膜を成膜した8インチシリコンウエハを用いて、3−1−4.の研磨条件で研磨を行った。研磨後の熱酸化膜をケーエルエー・テンコール(株)製「KLA2351」により欠陥検査した。まず、ピクセルサイズ0.39μm、敷居値(threshold)20の条件でウエハ表面の全範囲について、「KLA2351」が「欠陥」としてカウントした数を計測した。次いで、これら「欠陥」がスクラッチであるか、あるいは付着したゴミであるかを分類し、ウエハ全面のスクラッチ数を計測した。なお、ウエハ欠陥検査装置が欠陥としてカウントしたもののうち、スクラッチでないものとは、例えば付着したゴミ、ウエハ製造時に発生したシミ等を挙げることができる。このとき、欠陥数は、193個、スクラッチは、19個であった。
この値が50個/面以下であるときスクラッチ数は極めて良好であり、51〜100個/面のときスクラッチ数は良好であり、101個/面以上のときスクラッチ数を不良と判定できる。
3−2.実施例2〜8および比較例1〜4
表1に示す細孔容積を有するセリアの水分散体を用いた以外は、実施例1と同様に評価した。化学機械研磨用水系分散体の調製条件、(A)砥剤の細孔容積、BET比表面積、D99値、研磨速度、欠陥数、およびスクラッチ数の結果を実施例1における結果と合わせて表1に示す。
なお、表1において、「X」は、砥粒の沈降が激しく、評価不能であったことを示し、「XX」は、化学機械研磨用水系分散体の研磨速度が著しく低下し、評価できなかったことを示す。
表1に示されるように、実施例1〜8の化学機械研磨用水系分散体を用いて絶縁層の研磨を行なった場合、研磨速度およびスクラッチ数ともに良好であった。これにより、実施例1〜8の化学機械研磨用水系分散体は、例えば、微細な素子分離領域の形成工程において余分の絶縁層を除去する際に使用される化学機械研磨用水系分散体として極めて良好な性能を有することが確認された。
一方、比較例1〜4の結果から、砥粒の細孔容積が0.14ml/g未満の場合、研磨速度は良好であるが、スクラッチ数が多く、比較例1〜4の水系分散体は化学機械研磨用水系分散体として不適であることが理解できる。
3−3.実施例9および比較例5
3−3−1.(D)補助粒子(有機重合体粒子)の調製
3−3−1−1.合成例1(カチオン性有機重合体粒子(a)の調製)
モノマーとしてメチルメタクリレート60質量部およびスチレン40質量部、重合開始剤として2,2'−アゾビス(2−メチル−N−フェニルプロピオンアミジン)ジヒドロクロライド(商品名「V−545」、和光純薬工業(株)製)1.0質量部、界面活性剤としてカチオン性界面活性剤「コータミン24P」(花王(株)製)1重量部、非イオン系界面活性剤「エマルゲン147」(花王(株)製)1質量部およびイオン交換水400質量部を混合し、窒素ガス雰囲気下、攪拌しながら70℃に昇温し、同温度で5時間重合させることにより、カチオン性有機重合体粒子(a)を19.7質量%含有する水分散体を得た。
得られた有機粒子(a)につきレーザー光回折法により測定した平均粒子径は167nmであり、また、有機重合体粒子(a)のゼータ電位は+27mVであった。
3−3−1−2.合成例2、3,4(カチオン性有機重合体粒子(b)、(c)、の調製)および合成例5(アニオン性有機重合体粒子(d)の調製)
使用したモノマー、重合開始剤および界面活性剤の種類および量を表2に記載のとおりとしたほかは、合成例1と同様にして実施し、カチオン性有機重合体粒子(b)、(c)、ならびにアニオン性有機重合体(d)をそれぞれ含有する水分散体を得た。各合成例における有機重合体粒子の平均粒子径およびゼータ電位を表2に示した。
なお、表2中の略称等は、それぞれ以下を表わす。
重合開始剤;
V−545:商品名、和光純薬工業(株)製、2,2'−アゾビス(2−メチル−N−フェニルプロピオンアミジン)ジヒドロクロライド
V−50:商品名、和光純薬工業(株)製、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンジアミン)ジヒドロクロライド
界面活性剤;
コータミン24P:商品名、花王(株)製、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド27%溶液(カチオン性界面活性剤)
エマルゲン147:商品名、花王(株)製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(非イオン性界面活性剤)
ER−30:商品名「アデカリアソープ ER−30」、(株)ADEKA製(非イオン反応性界面活性剤)
PD−420:商品名「ラムテル PD−420」、花王(株)製(非イオン反応性界面活性剤)
DBSA:ドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウム(アニオン性界面活性剤)
表1中の各成分に対応する数字はそれぞれ、重合反応に際して当該成分を添加した量(質量部)である。「−」は、当該欄に対応する成分を添加しなかったことを示す。
3−3−2.化学機械研磨用水系分散体Xの調製
予め容器に入れたイオン交換水中に、(A)砥粒として上記で調製したセリアの水分散体を加え、化学機械研磨用水系分散体の濃縮物中のセリア含量が5質量%となるように希釈した。この濃縮物に、(D)補助粒子としてカチオン性有機重合体粒子(a)を含有する水分散体を、化学機械研磨用水系分散体の濃縮物中の該有機重合体粒子(a)の含有量が1.0質量%となるように加えた。この混合物につき30分間攪拌を継続した。その後、攪拌を継続しながら(C)水溶性高分子として、アニオン性水溶性高分子(Mwが10,000のポリアクリル酸アンモニウム)を5質量%含有する水溶液を、化学機械研磨用水系分散体の濃縮物中の該ポリアクリル酸アンモニウム含有量が2.0質量%となるように加え、更に30分間攪拌した。これを孔径5μmのポリプロピレン製デプスフィルターで濾過して、(A)砥粒(セリア)を5質量%含有する化学機械研磨用水系分散体Xの濃縮物を得た。
この濃縮物Xを、実施例1と同様に3−1−6.記載の化学機械研磨試験に供した。
また、(A)砥粒として表1に示す特性を有するセリアを含有する水分散体を用いた点以外は、実施例9と同様の条件にて、表3に示される比較例5の化学機械研磨用水系分散体の濃縮物を得、実施例1と同様に3−1−6.記載の化学機械研磨試験に供した。
3−4.実施例10、11および比較例6、7
実施例9において、実施例1で使用した(A)砥粒のかわりに実施例2で使用した(A)砥粒を使用し、かつ、(D)補助粒子および(C)水溶性高分子の種類および量を表3に記載のとおりとしたほかは実施例9と同様にして、実施例10の化学機械研磨用水系分散体の濃縮物を調製した。また、実施例9において、(D)補助粒子および(C)水溶性高分子の種類および量を表3に記載のとおりとしたほかは実施例9と同様にして、実施例11の化学機械研磨用水系分散体の濃縮物を調製した。
これらの濃縮物につき、実施例1と同様にして3−1−6.の化学機械研磨試験を行った。結果を表2に示した。
また、(A)砥粒として表1に示す特性を有するセリアを用いた点以外は、実施例10、11と同様の条件にて、比較例6、7の化学機械研磨用水系分散体の濃縮物を得、3−1−6.の化学機械研磨試験に供した。
表1に示されるように、実施例9〜11の化学機械研磨用水系分散体を用いて絶縁層の研磨を行なった場合、欠陥数、スクラッチ数ともに良好であった。これにより、実施例9〜11の化学機械研磨用水系分散体は、例えば、微細な素子分離領域の形成工程において余分の絶縁層を除去する際に使用される化学機械研磨用水系分散体として極めて良好な性能を有することが確認された。
一方、比較例6、7の結果から、(A)砥粒の細孔容積が0.14ml/g未満の場合、欠陥数およびスクラッチ数が多く、比較例6、7の水系分散体は化学機械研磨用水系分散体として不適であることが理解できる。
3−5.参考例1
実施例9において、実施例1で使用した(A)砥粒のかわりに実施例3で使用した(A)砥粒を使用し、かつ、(D)補助粒子の種類をアニオン性有機重合体粒子(d)とした他は実施例9と同様にして、参考例1の化学機械研磨用水系分散体の濃縮物を調製し、実施例9と同様に3−1−6.の化学機械研磨試験に供した。その結果、表2に示すように、アニオン性有機重合体(d)を使用した場合には、実施例9とは異なり、欠陥数、スクラッチ数共に増加した。化学機械研磨用水系分散体として不適であることが理解できる。
3−6.参考例2,3
実施例9の化学機械研磨用水系分散体Xにおいて、(C)アニオン性水溶性高分子の含有量をそれぞれ0.1質量%および10質量%とした他は実施例9と同様にして、参考例2および3の化学機械研磨用水系分散体を調製した。
表2に示す参考例2の結果から、(C)水溶性高分子の添加量が0.1質量%であると、化学機械研磨用水系分散体の安定性が非常に悪く、化学機械研磨用水系分散体の平均粒子径が1μmを超え、最大粒子径が5μmを超え、濾過時に水系分散体の一部が捕捉されてしまうことが明らかになった。一方、参考例3の結果から、(C)水溶性高分子の添加量が10質量%であると、化学機械研磨用水系分散体の研磨速度が5nm/minと著しく低下し、使用不能であることが明らかになった。
以上により、参考例2の結果から、(A)砥粒の使用量(100質量部)に対する(C)水溶性高分子の使用量が5質量部未満であることにより、化学機械水系分散体の安定性が非常に悪く、化学機械研磨用に供することができないことが確認され、一方、参考例3の結果から、(A)砥粒の使用量(100質量部)に対する(C)水溶性高分子の使用量が100質量部を超えることにより、化学機械研磨用水系分散体の研磨速度が著しく低下し、化学機械研磨用水系分散体として使用不能であることが確認された。
本発明の化学機械研磨方法によれば、良好な研磨速度で余分の絶縁層または導電層を除去することができ、かつ、スクラッチ数の少ない絶縁層または導電層を得ることができる。
本発明の化学機械研磨用水系分散体および化学機械研磨方法は例えば、半導体装置の製造で用いられる導電層または絶縁層の平坦化に好適に用いられる。
より具体的には、本発明の化学機械研磨用水系分散体は例えば、半導体装置の微細化素子分離(トレンチ分離)工程における絶縁層の平坦化に好適に用いられる。

Claims (3)

  1. (A)細孔容積が0.14ml/g以上である、セリアを含む無機粒子と、(B)分散媒と、(C)アニオン性水溶性高分子と、(D)カチオン性有機重合体粒子と、を含み、
    前記(A)成分の使用量100質量部に対して、前記(C)成分の使用量が5〜100質量部であり、前記(D)成分の使用量が5〜100質量部である、化学機械研磨用水系分散体。
  2. 前記(A)成分は、BET法で算出された比表面積が15.0m/g以上であり、かつ、レーザー回折法を用いた粒度分布測定による体積粒子径分布において、粒子径の小さいものからその粒子の体積割合を積算して得られる合計体積割合が99%になったときの粒子径(D99値)が1μm以下である、請求項1に記載の化学機械研磨用水系分散体。
  3. 半導体装置の製造において、請求項1または請求項2に記載の化学機械研磨用水系分散体を用いて、導電層または絶縁層を研磨し平坦化することを含む、化学機械研磨方法。
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