JP4937447B2 - 多孔体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多孔体の製造方法及び当該方法により製造される多孔体に関し、より詳細には気孔率の調節が可能で、従来の射出成形機や押出し成形機等を用いて、50容積%以上の気孔率を有する高気孔率で且つ均質な多孔体製造することができる多孔体の製造方法及びこれにより製造される多孔体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
気孔率の調節が可能で、しかも安価な多孔体の製造方法として、脱塩法が知られている。脱塩法は、塩化ナトリウムや硫酸ナトリウムなどの粉末状の気孔形成材(以下、このような塩の気孔形成材を「塩型気孔形成材」という)を樹脂やゴムに添加した成形材料を用いて、塩型気孔形成材を含む充実成形体を成形し、得られた充実成形体を水で洗浄することにより気孔形成材である塩を溶出して、塩型気孔形成材が存在していた部分に気孔を形成する多孔体の製造方法である。
【0003】
このような脱塩法では、気孔形成材の溶出部分が気孔となり、しかも気孔形成材自体は成形の過程で膨張、発泡等することはないので、気孔率に見合う量の気孔形成材を含有させる必要がある。従って、気孔率50%の多孔体を製造しようとする場合、気孔形成材を、樹脂成分に対して容積率で50容積%以上添加する必要がある。
【0004】
しかし、塩型気孔形成材の含有率が50容積%以上という成形材料を成形することは困難である。つまり、塩型気孔形成材は融点が高いために、通常、樹脂の成形温度では固体(粉末)のままである。このため、塩型気孔形成材の含有量が多くなるほど成形材料の流動性が低下し、塩型気孔形成材50容積%以上を含有する成形材料では、成形に必要な流動性(MFR値)を得ることはできない。特に射出成形や押出し成形などでは、ダイを通過する際や金型内に射出する際に液体状態の樹脂成分は押出しまたは射出されても、粉末状の塩型気孔形成材は十分に押し出し又は射出されない。このため、塩型気孔形成材を多量に含有させた成形材料を用いたにも拘わらず、含有されている気孔形成材の量が少ない充実成形体や、気孔形成材が成形体内部だけに含有されている不均一な充実成形体が得られたりする。充実成形体における気孔形成材の含有量の減少は気孔率の低下をもたらすことになる。そして、不均一な充実成形体からは、不均一な多孔体しか得られないばかりか、成形体表面に存在する気孔形成材が少なすぎるために、水洗段階で気孔形成材を十分に溶出することができず、結局、所期の気孔率よりも低い気孔率の多孔体しか得られないことにもなる。
【0005】
一方、成形温度を上げて、樹脂成分の流動性を高めることも考えられる。しかし、この場合であっても、塩型気孔形成材は粉末状で成形材料中に存在することとなるため、ダイを通過する際又は金型内に射出する際に、気孔形成材は樹脂に比べて押し出されにくい又は射出されにくく、結果として気孔率の高い多孔体を製造できない。また、気孔率を上げようとすると、その分、塩型気孔形成材の含有量を多くしなければならないが、このことは成形材料の粘度上昇、流動性低下につながり、さらに成形温度を上げて粘度を調整しようとすると、樹脂の劣化を招き、ひいては多孔体の特性の低下を引き起こすことになる。このような理由から、気孔率の高い多孔体を射出成形、押し出し成形により製造することは困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記脱塩法による問題点を解決する方法として、成形温度で溶融できる溶融型気孔形成材を用いて、多孔体を形成する方法を提案している(特願平11−178893号)。
【0007】
しかしながら、成形温度で完全に溶融する気孔形成材を用いた場合、粒状気孔形成材を用いたにも拘わらず、気孔形成材が完全に溶融してしまうために、気孔の大きさが不均一で、さらには空孔の分布も不均質な多孔体しか製造できない。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、均質な多孔体を得ることができる多孔体の製造方法を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
粒状気孔形成材を高分子物質に分散させてなる成形材料を、前記気孔形成材が10〜80質量%溶融する温度で充実成形体を成形する工程;及び該充実成形体を、前記高分子物質は溶解しないが前記気孔形成材は溶解する溶媒で洗浄することにより気孔を形成する工程を含む。
【0010】
前記気孔形成材は、前記充実成形体の成形温度で溶融する第1の粒状気孔形成材と、該成形温度で溶融しない第2の粒状気孔形成材の混合物であってもよいし(混合型粒状気孔形成材)、2種以上の成分の混合物からなる粒状気孔形成材であってもよい(多成分型粒状気孔形成材)。
【0011】
前記混合型気孔形成材としては、前記第1の粒状気孔形成材及び第2の粒状気孔形成材が、多価アルコール、糖、水溶性アルカリ金属塩、及び水溶性高分子からなる群より選ばれる2種であることが好ましい。
【0012】
前記多成分型気孔形成材としては、不純物を含むペンタエリスリトールであることが好ましく、特にトリペンタエリスリトール及び/又はジペンタエリスリトールを2〜25質量%含有するペンタエリスリトールであることが好ましい。
【0013】
前記粒状気孔形成材は水溶性物質であり、前記溶媒は水であることが好ましい。
【0015】
前記高分子物質は、架橋により硬化して成形体を形成するポリマーであってもよいし、熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーであってもよい。熱可塑性エラストマーとしては、ポリスチレン系熱可塑性エラストマーが好ましく用いられる。
【0016】
前記充実成形体の作製は、射出成形または押し出し成形により行なうことが好ましい。
【0017】
前記成形材料における前記粒状気孔形成材の容積率は50〜99容積%であることが好ましい。
【0018】
本発明の多孔体は、上記本発明の製造方法のいずれか作製され得る多孔体であって、密度が0.1〜0.6g/cm3である。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の多孔体の製造方法は、粒状気孔形成材を高分子物質に分散させてなる成形材料を、該粒状気孔形成材の一部が溶融する温度で成形して充実成形体を成形する工程(充実成形体の成形工程)と、該充実成形体を、前記高分子物質は溶解しないが該気孔形成材は溶解する溶媒で洗浄する工程(気孔形成材溶出工程)を含む。
【0020】
はじめに、本発明の多孔体の製造方法で用いる成形材料について説明する。
【0021】
本発明の方法で用いる成形材料は、粒状気孔形成材を、多孔体の骨格を形成する高分子物質に分散させてなるものである。
【0022】
本発明で用いる粒状気孔形成材としては、充実成形体の成形温度で一部が溶融する溶融型気孔形成材であればよい。
【0023】
ここで、成形温度とは、多孔体の骨格部分を形成する高分子物質の種類により異なるが、後述するように、本発明においては、一般に100〜300℃程度で成形される高分子物質を使用し、これらを射出成形又は押し出し成形するのに好適な溶融粘度が得られる温度に応じて選択される。成形材料に含まれる気孔形成材の一部が溶融するので、高分子物質単独のときの成形温度より低めの温度が一般に設定される。
【0024】
一部が溶融する粒状気孔形成材としては、次のような2つの態様がある。第1の態様は、成形温度で溶融する第1の粒状気孔形成材(溶融可能気孔形成材)と、成形温度で溶融しない気孔形成材(難溶融気孔形成材)との混合物(「混合型粒状気孔形成材」という)である。このような混合型粒状気孔形成材は、充実成形体の成形工程で、溶融可能気孔形成材だけが溶融することになる。第2の態様は、個々の粒状気孔形成材が、成形温度では本来溶融しない2種類以上の成分から形成されたもの(「多成分型粒状気孔形成材」という)で、共融により個々の粒状気孔形成体の一部が成形温度で溶融する。
【0025】
具体的には、気孔形成材溶出工程で用いる溶媒との関係から、水溶性化合物であることが好ましく、例えば、混合型気孔形成材としては、ペンタエリスリトール、L−エリスリトール、D−エリスリトール、meso−エリスリトール、ピナコール等の炭素数2〜5程度の多価アルコール(融点40〜300℃);ブドウ糖、果糖、ショ糖、麦芽糖等の単糖又は二糖(融点86〜185℃);尿素(融点132℃);塩化カリウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム等の水溶性アルカリ金属塩(融点308〜1069℃);ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール等の水溶性樹脂からなる群から選ばれる2種以上の組合わせが好ましく用いられる。例えば、多価アルコールと糖の組合わせ、多価アルコールとアルカリ金属塩の組合わせ、多価アルコールと水溶性樹脂の組合わせ、糖とアルカリ金属塩の組合わせなどが挙げられる。融点として10℃以上差がある組み合わせを選択することがことが好ましい。
【0026】
多成分型気孔形成材の場合としては、多価アルコール類、糖類といった同一類に属する化合物で融点の異なる2成分以上の組合わせが好ましく用いられる。組合わせ例としては、ペンタエリスリトール(融点269℃)とトリペンタエリスリトール(融点250℃)、ペンタエリスリトール(融点269℃)とジペンタエリスリトール(融点223℃)、ペンタエリスリトール(融点269℃)とピナコール(融点42〜47℃)、ペンタエリスリトール(融点269℃)とトリペンタエリスリトール(融点250℃)とジペンタエリスリトール(融点223℃)、ブドウ糖(融点146℃)とショ糖(融点185℃)等が挙げられる。このような組み合わせに代えて、不純物を含むペンタエリスリトールを用いることもできる。工業用に製造されているペンタエリスリトールは、不純物として、トリペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールを含み、それぞれの純粋化合物の融点(ペンタエリスリトール269℃、トリペンタエリスリトール250℃、ジペンタエリスリトール223℃)よりも低い温度(純度により異なるが、約170℃程度)で溶融しはじめることができる。
【0027】
一部溶融とは、混合型気孔形成材の場合には溶融可能気孔形成材が溶融し、多成分型気孔形成材の場合には個々の気孔形成材粒子の一部分が溶融することを意味するが、いずれの場合にも、気孔形成材総量の5質量%以上、好ましくは10質量%以上で、80質量%以下、好ましくは50質量%以下であることが好ましい。80質量%超溶融すると、気孔形成材の形状が失われた状態で均質に混合された状態となるため、高分子物質との相分離が起こり易くなり、その結果溶媒での溶出により形成される空孔は粒状気孔形成材が合体したような巨大空孔となったり、空孔の分布が不均質となるからである。一方、気孔形成材の溶融が5質量%未満の場合には、従来の塩型気孔形成材を用いた脱塩法と同じで、均質な多孔体を得ることが困難であり、気孔率の高い多孔体を形成するためには成形可能な溶融粘度を得るために高温にせざるを得ず、高分子物質の劣化ひいては多孔体の特性低下を引き起こすことになるからである。
【0028】
本発明で用いられる粒状気孔形成材は、混合型粒状気孔形成材の場合には、気孔形成材総量に対する溶融可能気孔形成材の混合比率に該当する分だけ溶融することになり、多成分型粒状気孔形成材では、構成成分の成分比率に応じておこる融点降下と成形温度との関係で決まる。従って、成形温度に応じて、上記溶融率となるように、混合型粒状気孔形成材の場合には溶融可能気孔形成材の混合比率を、多成分型粒状気孔形成材では成分比率を選択すればよい。具体的には混合型気孔形成材の場合、溶融可能気孔形成材と難溶融気孔形成材との混合比率は、5:95〜80:20であることが好ましい。多成分型気孔形成材の場合には成分の組合わせにより融点降下割合が異なるので、成分の組合わせから決まる共融点曲線などを参考に決めることができるが、不純物としてトリペンタエリスリトール及び/又はジペンタエリスリトールを含むペンタエリスリトールの場合には純度75〜98質量%(不純物の含有率が2〜25質量%)のペンタエリスリトールが好ましく用いられる。
【0029】
粒状気孔形成材の具体的形状は所望とする多孔体に合わせて適宜選択すればよい。例えば、球状、米粒状、短繊維状、多角形状などが挙げられる。また本発明の粒状気孔形成材には、一般に粉末に属するような小径粒子の気孔形成材も含まれる。
【0030】
次に、本発明で用いることができる高分子物質について説明する。
【0031】
本発明で使用することができる高分子物質としては、成形前に流体状態をつくることができるものであればよい。流体状態を有することにより、気孔形成材が略均一に分散した成形材料を調製することができるからである。液体状態を有する高分子物質としては、温度を上げることによって溶融できる熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマーは勿論、プレポリマーや液状ゴムのように成形初期には液体状態で、架橋により硬化する熱硬化型樹脂やゴムが挙げられる。
【0032】
熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、EVA樹脂、エチレン−α−オレフィン共重合体、ポリプロピレン、ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリカーボネート、POMなどが挙げられ、射出成形、押出し成形をするのに好適な樹脂が好ましく用いられる。成形材料における高分子物質としては、これらの熱可塑性樹脂の1種類だけであってもよいし、2種類以上のブレンド樹脂であってもよい。
【0033】
熱可塑性エラストマーとは、ゴム状弾性を示すソフトセグメント及び三次元網目の結び目となるハードセグメントから構成され、常温ではゴム弾性を示し、高温で可塑化するので、射出成形、押出し成形することができる。具体的には、ハードセグメントがポリスチレンでソフトセグメントがポリブタジエン、ポリイソプレン、又はこれらの水素添加物であるポリスチレン系エラストマー;ハードセグメントがポリエチレン又はポリプロピレンで、ソフトセグメントがブチルゴムやEPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三共重合体)であるポリオレフィン系エラストマー;ハードセグメントがポリアミドでソフトセグメントがポリエステル又はポリエーテルであるポリアミド系エラストマー;ハードセグメントがポリエステルでソフトセグメントがポリエーテルであるポリエステル系エラストマー;ハードセグメントがウレタン結合を有するポリウレタン系ブロックでソフトセグメントがポリエステル又はポリエーテルであるポリウレタン系エラストマーなどが挙げられ、これらの1種、又は2種以上の混合物を高分子物質として用いてもよい。また、これらの熱可塑性エラストマーを上記熱可塑性樹脂と混合して用いることもできる。
【0034】
熱硬化型樹脂としては、初期縮合物である液状のプレポリマーを、本発明の高分子物質として用い、成形に際して、架橋硬化させればよい。具体的には、ウレタンプレポリマー、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ノボラック樹脂、レゾール樹脂などを用いることができる。これらは、硬化剤とともに用いてもよいし、射出成形や押出し成形に際して動的架橋して硬化させてもよい。
【0035】
ゴムとしては、天然ゴムやエチレンプロピレンジエン3元共重合体(EPDM)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)などの合成ゴムなどのゴム、さらには解重合により低分子量化した液状ゴムなどが用いられる。これらのうち、液状ゴムが、射出成形又は押し出し成形を採用することができるので好ましく用いられる。
【0036】
高分子物質に対する気孔形成材の配合割合は、最終的に得ようとする多孔体の気孔率に応じて選択される。本発明の多孔体製造方法では、気孔形成材が溶出されて、気孔形成材が存在していた部分が気孔となるので、充実成形体における気孔形成材の容積率が気孔率に該当することになるからである。一方、気孔形成材の含有割合が少なすぎると、充実成形体において粒状気孔形成材不連続に存在することとなって、気孔形成材の溶出工程で、成形体内部の気孔形成材を十分に溶出できなくなる。従って、成形材料全体に対する気孔形成材の容積率が50〜99容積%となる量、好ましくは60〜95容積%となる量を配合することが好ましく、気孔形成材の密度に応じて選択すればよい。
【0037】
気孔形成材として工業用ペンタエリスリトールを用いる場合には、高分子物質100質量部あたり150質量部以上であることが好ましい。150質量部未満では、容積率で50容積%程度となるため、たとえ高分子物質中に気孔形成材を均質に分散させたとしても、気孔形成材が連続的に分散される量としては不十分で、空孔が連通する多孔体を得ることが困難だからである。
【0038】
本発明で用いる成形材料には、上記高分子物質及び気孔形成体の他、必要により、老化防止剤、可塑剤、熱安定剤、滑剤、増粘剤、難燃剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、着色剤、帯電防止剤、強化材などの添加剤を添加してもよい。尚、これらの添加剤は、溶媒に溶解しないものでなければならない。溶出工程で溶出されるものであれば、多孔体に残存できず、添加剤の役目を果たせないからである。このような添加剤は、高分子物質100質量部に対して50質量部以下の範囲で添加することが好ましい。また、熱硬化型樹脂やゴムの場合には、動的架橋や熱反応により架橋硬化することもできるが、必要に応じて、加硫剤や加硫促進剤、硬化剤、架橋剤など、高分子物質を硬化するための架橋系化合物を添加してもよい。
【0039】
本発明で用いられる成形材料は、以上のような高分子物質、粒状気孔形成材の他に、必要に応じて添加される添加剤を配合し、均質に混合することにより調製できる。オーブンロール、ニーダー、インテンシブミキサー、単軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機などの装置を用いて、混練、混合することにより調製できる。また、混練に先立ち、各構成成分を、ヘンシェルミキサー、V字型混合機、ボールミル、リボンブレンダー、タンブルミキサー等の混合機を用いて予め混合してもよい。
【0040】
ここで、高分子物質として熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマーを用いる場合には、混練、混合時に設定する温度は、充実成形体の成形温度程度またはこれより低い温度とすることが好ましい。粒状気孔形成材の溶融率が必要以上に高くなる温度で混練すると、粒状気孔形成材の形状が損なわれてしまい、粒状気孔形成材を用いることによって均質な多孔体を製造するという本発明の目的が達成できなくなるからである。
【0041】
本発明の製造方法の第1工程である充実成形体製造工程は、以上のようにして調製した成形材料を用いて、充実成形体を成形する工程である。
【0042】
成形温度は、高分子物質を成形できる温度で且つ気孔形成材の一部が溶融する温度であり、成形方法に好適な溶融粘度が得られる温度である。ここで、高分子物質を成形できる温度は、高分子物質の種類に応じて異なるが、高分子物質が熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーの場合には、これらが溶融する温度であり、高分子物質がゴムや熱硬化型樹脂の場合には架橋硬化できる温度であり、一般に100〜300℃の温度範囲が好ましく用いられる。本発明の充実成形体の成形工程では、成形材料に含まれている気孔形成材の一部が溶融して、粘度低下に寄与できるので、高分子物質単独の成形温度よりも低めの温度が設定される。
【0043】
充実成形体を成形する方法としては、特に限定しないが、例えば圧縮成形、トランスファ成形、射出成形、押出成形、吹込成形、カレンダ加工、注型などが挙げられ、高分子物質として熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマーを用いた場合には、生産性の点から射出成形、押出成形が好ましく用いられる。本発明で用いられる成形材料は、気孔形成材の含有量が高いにも拘わらず、成形時には気孔形成材の一部が溶融し、難溶融の気孔形成材による粘度上昇を相殺することができるので、従来の脱塩型気孔形成材を用いた場合のような問題(気孔形成材の分散不良、充実成形体の不均質化等)が生じないからである。
【0044】
尚、射出成形の条件、押出し成形条件は、使用する高分子物質や気孔形成材の種類や量比によって適宜決定すればよいが、一例を挙げるならば、送出圧力、射出速度などは次のように設定することができる。
【0045】
スクリュー回転数は、成形材料が過不足なく供給されるように一般的に100r/min程度とするのが好ましい。回転が速すぎると成形材料が十分に移送されず空気の巻き込みなどが生じ得るからである。またスクリュー回転時に油圧シリンダーに圧力を加えることにより成形材料の計量が安定する。加える圧力は、一般に0.5〜1.0MPaの範囲が好ましい。充填過程における射出速度は、成形体が薄肉の場合には高めに、厚肉の場合には低めにするのがよい。保圧過程における保圧力は充填時の圧力よりも低く設定するが、薄肉の成形体では冷却固化によるヒケ収縮(シンクマーク)が小さいので低圧に、厚肉の成形体では収縮量が大きいのでヒケ収縮が発生しやすく比較的高圧にする必要がある。金型温度は低いほど冷却速度が速くなり生産性が向上するが、流動性が低下するために充填不良が生じたり、成形体表面の光沢が低下することがあるので、これに注意して用いる高分子物質の種類などから金型温度は適宜決定すればよい。
【0046】
以上のようにして作製される充実成形体は、難溶融の気孔形成材部分が粒子状を保持した状態で含有された状態となるとともに、粒子状を保持した気孔形成材同士が連続性を失わない程度に、気孔形成材の溶融部分が存在したような状態になっていると考えられる。
【0047】
次に、充実成形体を、高分子物質は溶解しないが気孔形成材は溶解する溶媒で洗浄する(気孔形成材溶出工程)。
【0048】
本発明で用いられる溶媒は、高分子物質および気孔形成材の種類によって適宜選択され、例えば水、グリコール、グリコールエーテル、高分子量アルコール、脂肪酸、脂肪酸エステル、グリコールエステル、鉱油、石油、アルコールエトキシレート、ポリオキシエチレンエステル、グリセロール、グリセロールエステルなどを挙げることができる。溶媒として有機溶剤などを使用した場合、後処理などの付帯設備が必要となるので、そのような設備が不要となる水を溶媒として使用できるような高分子物質と気孔形成材の組み合わせを選ぶのが望ましい。気孔形成材として、多価アルコール、糖、水溶性金属塩、尿素、水溶性樹脂を用いた場合、溶媒として水を好適に使用できる。
【0049】
溶媒による充実成形体の洗浄は、溶媒に充実成形体を浸漬したり、充実成形体に溶媒を噴射したりすることによって行うことができる。
【0050】
溶媒での洗浄工程により、充実成形体に含まれていた気孔形成材が溶媒に溶解して溶出されることとなる。充実成形表面に存在していた気孔形成材が溶出され、これにより形成される凹部から溶媒が次第に充実成形体内部へ侵入して、成形体内部に存在する気孔形成材が溶出される。このようにして、粒状気孔形成材が連続的に空孔となったような連続気泡タイプの多孔体が形成される。
【0051】
以上のようにして形成される多孔体は、成形材料に配合した気孔形成材の量に応じた気孔率を有し、しかも溶融していない気孔形成材に基づく空孔が溶融した気孔形成材により連通するような多孔体である。従って、本発明の多孔体の製造方法によれば、均質で連続気泡タイプの多孔体を得ることができる。
【0052】
また、本発明の製造方法で製造される多孔体は、気孔形成材の含有率との関係から、50〜99容積%の高気孔率の多孔体で、高分子物質の種類にもよるが、密度が0.1〜0.6g/cm3といった大変軽量の多孔体であり、緩衝材、保温材、各種フィルターとして好適に用いることができる。また、本発明の製造方法で作成された多孔体は、連続気泡タイプであるから、通気性に優れ、しかも成形材料に含有される気孔形成体の大部分が洗浄工程にて実質的に除去されることになるので、衛生性や人体への安全が要求されるような耳栓、化粧用パフ材に利用することができる。
【0053】
【実施例】
〔評価、測定方法〕
以下に示す実施例で用いた評価、測定方法は、以下の通りである。
【0054】
▲1▼成形材料における気孔形成材の容積率(%)
まず成形材料の体積と質量を測定し、つぎにこの成形材料を水洗して気孔形成材を溶出した後の質量を測定した。水洗前・後の質量差と気孔形成材の比重とから気孔成形体の体積を算出し、これを成形材料全体の体積で割って気孔形成材の容積率(容積%)とした。
【0055】
▲2▼多孔体の見掛け密度(g/cm3)
JIS A 9511に準拠して、約200×200mmの試験片を70±5℃で乾燥し、恒量となった後質量Wと容積Vとから下記式により算出した。
見掛け密度(g/cm3)=W/V
【0056】
▲3▼多孔体の気孔率(%)
▲2▼で得られた多孔体の質量Wを、多孔体原料(成形材料から溶融型気孔形成材を除いたもの)の比重で割って、多孔体の気孔を考慮しない容積V1を算出する。算出した容積V1及び▲2▼で得られた多孔体の容積Vを用いて、下記式により算出した。
多孔体の気孔率=100−(V1/V)×100
【0057】
▲4▼気孔形成材の溶融率
示差熱分析(DTA/TG)により測定し(昇温速度10℃/min)、得られたDTA曲線の吸熱ピークの面積比から、溶融しているであろう気孔形成材の溶融率を求めた。
【0058】
▲5▼多孔体の顕微鏡写真
多孔体を切断し、その断面を電子顕微鏡(1000倍)による写真撮影を行った。
【0059】
〔気孔形成材の添加量及び溶融率と得られる多孔体との関係〕
気孔形成材として、工業用ペンタエリスリトール(純度90%で、不純物としてジペンタエリスリトール及びトリペンタエリスリトールが含まれている)を用いた。このペンタエリスリトールは、図1に示すようなDTA曲線を示す。すなわち、ペンタエリスリトールに相当すると推定される融点ピークが260℃付近に、トリペンタエリスリトールに相当すると推定される融点ピークが240℃付近に、ジペンタエリスリトールに相当すると推定される融点ピークが220℃に付近に現われただけでなく、165〜250℃にかけてブロードな融解ピークが現われている。
【0060】
高分子物質としては、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー(「ハイブラー7125」クラレ社製)を用いた。このエラストマーは、単独で射出成形する場合には、一般に180〜250℃で行う。
【0061】
上記ポリスチレン系熱可塑性エラストマー100質量部に、気孔形成材を100、200、300、350、400、500、600質量部を添加して、混合機で均一に混合し、この混合物を二軸押出し機を用いて210℃で混練した後ペレタイザーでペレット化した。
【0062】
作製したペレットを用いて、150℃、175℃、190℃、210℃、230℃、270℃で射出成形し、充実成形体を作製した。冷却後、この充実成形体を水洗し、充実成形体中のペンタエリスリトールを溶出して多孔体を作製した。
【0063】
各温度、各添加量における気孔形成材の溶融率、得られる多孔体の性状及び空孔率との関係を、まとめて表1に示す。
【0064】
【表1】
【0065】
150℃では、気孔形成材の溶融が0%であり、かつエラストマーの溶融粘度も高すぎて、射出成形できなかった(成形不良)。
【0066】
175℃では、気孔形成材が10%溶融するため、エラストマーの溶融粘度は高いが、成形材料としては、射出成形するのに必要な溶融粘度を確保することができた。しかしながら、ペンタエリスリトールの添加量が100質量部の場合には、内部まで溶媒が進入するのには不十分で内部まで空孔を形成することができなかった(溶出不良)。ペンタエリスリトールの添加量200質量部の場合には、内部まで溶媒が進入して連続気泡の多孔体を形成し得る量であるが、所望とする多孔体が得られなかった。図2に示すように、気孔部分(黒色部分)が不均質であった。成形材料の溶融が不十分でペレット同士の一体化が弱かったためか、充実成形体は作製できたが、ペンタエリスリトールを溶出して気泡を形成すると、空孔の大きい部分で空孔が潰れてしまった(多孔体不良)。但し、気孔形成材の添加量が300質量部以上の場合には、成形材料の溶融粘度がさらに下がり、成形しやすくなるため、気孔形成材の抽出後も多孔体形状を保持することができた。
【0067】
190〜230℃、すなわちペンタエリスリトールの溶融率が30〜80%の場合には、エラストマーの溶融とペンタエリスリトールの液体化で射出成形に好適な溶融粘度であり、溶融していない気孔形成材が連続するような連続多孔体を得ることができた。得られた多孔体は、図3に示すように、気孔形成材に依拠する7〜11μmの気孔が連続的に均一に分布した多孔体が得られていた。但し、いずれの温度の場合も、ペンタエリスリトールの添加量が100質量部の場合には、内部まで溶媒が進入するのには不十分で内部まで空孔を形成することができなかった。
【0068】
270℃では、気孔形成材はほぼ完全に溶融することができた。しかしながら、気孔形成材の含有量が100質量部の場合には、内部の気孔形成材を溶出することができず(溶出不良)、200質量部以上では内部の気孔形成材も溶出することができたが、充実成形体において気孔形成材の粒形状がすでに失われ、気孔形成材と高分子物質が所々で分離したため、巨大空孔が形成される部分が存在するなど、均質な多孔体が得られなかった(空孔不良)。
〔ペンタエリスリトールの純度と溶融率、及び得られる多孔体との関係〕
気孔形成材として純度が70、80、90、95、99%のペンタエリスリトールを用いた。高分子物質としては、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー(「ハイブラー7125」クラレ社製)を用いた。
【0069】
高分子物質100質量部に対して各純度のペンタエリスリトール350質量部(70容積%に該当)を配合して混合機で均一に混合し、この混合物を二軸押出し機を用いて210℃で混練した後ペレタイザーでペレット化した。
【0070】
このペレットを用いて180℃で射出成形し、充実成形体を作製した。冷却後、この充実成形体を水洗し、充実成形体中のペンタエリスリトールを溶出して多孔体を作製した。
【0071】
各純度のペンタエリスリトールの溶融率及び得られた多孔体の性状を、まとめて表2に示す。
【0072】
【表2】
【0073】
純度が70%の場合、気孔形成材の100%近くが溶融できるため、充実成形体の成形性は良好であったが、得られた多孔体は、空孔の大きさ、分布が不均質であった。
【0074】
純度が80%、90%の場合は、それぞれ溶融率60%、20%であり、充実成形体の製造工程は問題なく、得られる多孔体も均質で良好であった。
【0075】
純度が95%の場合には、溶融率が15%で、成形は可能であり、均質な多孔体を得ることができた。
【0076】
純度が99%の場合には溶融率0%であり、充実成形体を成形することができなかった。
【0077】
〔他の高分子物質を用いた場合の多孔体〕
気孔形成材として、純度90%のペンタエリスリトールを用い、高分子物質として、ポリアセタール樹脂(単独の成形温度約210℃)を用いた。
【0078】
高分子物質100質量部に対して、ペンタエリスリトールを400部添加して、混合機で均一に混合し、この混合物を二軸押出し機を用いて210℃で混練した後ペレタイザーでペレット化した。このペレットを用いて、210℃で射出成形を行った。
【0079】
射出成形時のペンタエリスリトールの溶融率は50%程度である。
【0080】
作製した充実成形体を冷却後、水洗し、多孔体を作製した。得られた多孔体は、骨格を形成する高分子物質に起因して、ポリスチレンエラストマーを用いた場合よりも硬度が高く、変形しにくいものであった。この多孔体を切断し、その断面を電子顕微鏡で観察したところ、粒状の気孔が連続的に均質に分布していた。
〔混合型気孔形成材を用いた場合の成形性と多孔体の性状〕
気孔形成材として、表3に示すような溶融気孔形成材と難溶融気孔形成材を混合してなる混合型気孔形成材を用いた。また、高分子物質として、表4に示すような、高分子物質を用いた。
【0081】
このような成形材料を、表4に示す条件で成形し、得られた充実成形体を水で溶出して、多孔体を製造した。
【0082】
各成形条件における溶融率、多孔体の性状を、まとめて表3に示す。
【0083】
【表3】
【0084】
いずれの混合型気孔形成材も、難溶融気孔形成材ではほとんど溶融しないような成形温度であっても、溶融気孔形成材の含有量に応じた溶融率が得られ、その結果、いずれの場合も充実成形体を良好に成形することができた。
【0085】
また、得られた多孔体は、混合型気孔率の含有総量に応じた気孔率を有していた。また、多孔体を切断して、その断面を電子顕微鏡で観察したところ、いずれも、難溶融気孔形成材に基づくと思われる気孔が連続的に均質に分布していた。
【0086】
【発明の効果】
本発明の多孔体の製造方法は、一部溶融する気孔形成材を用いる脱塩法であるため、成形材料に配合する気孔形成材の含有量を調節することにより気孔率を調節した連続気泡タイプの多孔体を得ることができる。
【0087】
また本発明の多孔体の製造方法は、気孔形成材が一部溶融することに基づいて、射出成形、押し出し成形を利用しても、高気孔率の均質な多孔体を、高い生産性で、効率的に生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】純度90%のペンタエリスリトールのDTA曲線を示す図である。
【図2】気孔形成材の溶融が不十分な場合に製造された多孔体の切断面の様子を撮影した電子顕微鏡写真(倍率1000倍)である。
【図3】本発明の一実施例である良好な多孔体の切断面の様子を撮影した電子顕微鏡写真(倍率1000倍)である。
Claims (12)
- 粒状気孔形成材を高分子物質に分散させてなる成形材料を、前記気孔形成材が10〜80質量%溶融する温度で充実成形体を成形する工程;及び
該充実成形体を、前記高分子物質は溶解しないが前記気孔形成材は溶解する溶媒で洗浄することにより気孔を形成する工程を含む多孔体の製造方法。 - 前記気孔形成材は、前記充実成形体の成形温度で溶融する第1の粒状気孔形成材と、該成形温度で溶融しない第2の粒状気孔形成材の混合物である請求項1に記載の多孔体の製造方法。
- 前記第1の粒状気孔形成材及び第2の粒状気孔形成材は、多価アルコール、糖、水溶性アルカリ金属塩、及び水溶性高分子からなる群より選ばれる2種である請求項2に記載の多孔体の製造方法。
- 前記粒状気孔形成材は、2種以上の成分の混合物からなる粒状気孔形成材である請求項1に記載の多孔体の製造方法。
- 前記気孔形成材は、不純物を含むペンタエリスリトールである請求項4に記載の多孔体の製造方法。
- 前記気孔形成材は、トリペンタエリスリトール及び/又はジペンタエリスリトールを2〜25質量%含有するペンタエリスリトールである請求項5に記載の多孔体の製造方法。
- 前記気孔形成材は水溶性物質であり、前記溶媒は水である請求項1〜6のいずれかに記載の多孔体の製造方法。
- 前記高分子物質は、架橋により硬化して成形体を形成するポリマーである請求項1〜7のいずれかに記載の多孔体の製造方法。
- 前記高分子物質は、熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーである請求項1〜7のいずれかに記載の多孔体の製造方法。
- 前記高分子物質がポリスチレン系熱可塑性エラストマーである請求項9に記載の多孔体の製造方法。
- 前記充実成形体の作製は、射出成形または押し出し成形により行なう請求項1〜10のいずれかに記載の多孔体の製造方法。
- 前記成形材料における前記粒状気孔形成材の容積率が50〜99容積%である請求項1〜11のいずれかに記載の多孔体の製造方法。
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