JP4925506B2 - 透明性耐熱樹脂の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明性と耐熱性とを兼ね備えた熱可塑性樹脂の製造方法に関する。さらに詳しくは、耐熱性に優れることによる高温下での形状安定性と無色透明性とが要求される、光学材料や自動車材料等に好適な熱可塑性樹脂の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、マレイミド類単量体は、共重合性に富み、メタクリル酸エステル等の他の単量体と共重合させると、耐熱性、耐熱安定性、機械強度、成形性等の各種物性のバランスがとれた熱可塑性樹脂を与えることが知られている。
このような熱可塑性樹脂のなかでも、メタクリル酸エステル系単量体をマレイミド類単量体と共重合させて得られる熱可塑性樹脂は、耐熱性および透明性に優れ、光学材料や自動車材料のような耐熱性および透明性が要求される分野に多く用いられるようになってきている。特に、より高い耐熱性が要求される場合には、より多くのマレイミド類単量体を導入すればよいことが一般に知られている。
【0003】
メタクリル酸エステル系単量体の重合反応においては、通常、不均化停止による末端二重結合の抑制および分子量調整のために、例えばメルカプタン等の連鎖移動剤が用いられる。連鎖移動剤を使用しない場合には、不均化停止による二重結合がポリマー末端に多く生成して、ジッピングによる加熱分解が起こりやすいからである。しかし、連鎖移動剤を用いる場合、例えばメルカプタンとマレイミド類単量体とが重合中にマイケル付加体を形成し、重合終了後の加熱処理(脱揮や造粒)工程において逆反応が進行して、結果的にマレイミド類単量体が多く残存することがあった。
【0004】
マレイミド類単量体が多く残存すると、得られた樹脂を加熱加工する際に、溶融した樹脂からマレイミド類単量体が多量に揮散することになるのであるが、近年、該マレイミド類単量体が有する毒性が着目されてきており、人体および環境へ及ぼす影響が懸念されている。また、樹脂の熱安定性が充分でなく、成形加工時の加熱により熱分解してマレイミド類単量体を発生する場合にも、作業者等に同様の危険性を与える恐れがある。
一方、マレイミド類単量体を含む単量体成分を重合する場合、重合中や成形加工時等の加熱時に着色が生じやすいという問題もあった。例えば、前記マイケル付加体やそれによる残存マレイミド類単量体が多くなると、加水分解によりアミン化合物が発生し、これに端を発する着色が起こりやすい。特に、アリールアミンが発生するアリールマレイミドを用いた場合は、着色への影響が大きいことが知られている。
【0005】
これまでに、残存マレイミド類単量体を低減する方法としては、例えば、特開昭61−141715号公報および特開昭61−171708号公報には、懸濁重合でN−フェニルマレイミド/メチルメタクリレート系の重合を行い、残存マレイミド類単量体低減の為に、アルコール洗浄を行ったり、スチレン共重合を行う技術が開示されている。しかし、これらの方法によっても、やはり残存マレイミド類単量体は多く、しかも黄色に着色したポリマーしか得られていなかった。
また、着色を低減する方法としては、例えば、特開平2−175711号公報には、懸濁重合において、pHを中性領域にコントロールすることによってマレイミド類単量体の加水分解を抑制して、着色の原因となるアミン化合物の発生を低減する技術が開示されている。しかし、前述のように着色が顕著なN−フェニルマレイミドを用いた系での効果は報告されておらず、しかも、残存マレイミド類単量体は依然として多いものであった。
【0006】
さらに、特開平9−324016号公報には、溶液重合において、モノマーの供給方法をコントロールすることで、同様なマレイミド類単量体/メチルメタクリレート系樹脂について残存マレイミド類単量体を低減し、着色をも低減する技術が開示されている。これによれば、残存マレイミド類単量体はかなり低減されるものの、当該樹脂は連鎖移動剤を使用していないので、熱安定性が悪く、成形加工等の加熱時に発生するマレイミド類単量体は多いのが現状であった。
このように、これまで、メタクリル酸エステル系単量体/マレイミド類単量体系の透明性耐熱樹脂において、残存マレイミド類単量体および成形加工時等の加熱により発生するマレイミド類単量体の低減と、着色の抑制とを同時に満足させることは困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の課題は、残存マレイミド類単量体および成形加工時等の加熱により発生するマレイミド類単量体がいずれも少なく、しかも、耐熱性に優れ、着色が少ない、透明性耐熱樹脂の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した。その結果、メルカプタン等の連鎖移動剤を用いたメタクリル酸エステル系単量体/マレイミド類単量体重合系において、酸性物質を反応系中に存在させることで、重合中に副生するマイケル付加体を低減すると同時に、マレイミド類単量体の加水分解も抑制することができ、これにより、高い耐熱性を付与しうるだけのN−置換マレイミドを導入した場合にも、残存マレイミド類単量体および成形加工時等の加熱により発生するマレイミド類単量体を低減し、かつ着色を抑制することができることを見いだし、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明に係る透明性耐熱樹脂の製造方法は、マレイミド類単量体3〜50重量%とメタクリル酸エステル系単量体50〜97重量%とを含む単量体成分を重合させて透明性耐熱樹脂を得る方法において、前記重合を非水系で行うこととし、該重合の際に、前記単量体成分に対して0.001〜1.0重量%の硫黄系連鎖移動剤とともに、前記単量体成分に対して0.001〜5.0重量%の酸性物質を反応系中に存在させることを特徴とする。
以下では、本発明の製造方法によって得られる透明性耐熱樹脂を「本発明の透明性耐熱樹脂」と言い、また、この透明性耐熱樹脂を用いた樹脂組成物を「本発明の樹脂組成物」と言うことがある。
【0011】
【発明の実施の形態】
<透明性耐熱樹脂の製造方法>
(単量体成分)
本発明に係る透明性耐熱樹脂の製造方法は、マレイミド類単量体とメタクリル酸エステル系単量体とを含む単量体成分を重合させるものである。該単量体成分にマレイミド類単量体を含有させることにより、得られる樹脂の熱安定性を向上させることができ、メタクリル酸エステル系単量体を含有させることにより、得られる樹脂に透明性を付与することができるのである。
【0012】
前記単量体成分に含まれるマレイミド類単量体としては、特に制限されるものではないが、例えば、下記式(1)
【0013】
【化1】
Figure 0004925506
(式中、Rは、水素、または、炭素数1〜15のアルキル基、シクロアルキル基、置換アルキル基、アルール基もしくは置換アリール基である)
で示されるN−置換マレイミドが好ましい。このようなN−置換マレイミドとしては、具体的には、例えば、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−t−ブチルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−トリブロモフェニルマレイミド等が挙げられる。これらの中でも特に、得られる樹脂あるいはそれを用いた成形品の透明性、低着色性、耐熱性等の観点からは、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミドが好ましく、さらに、耐熱向上能および反応性の観点から、N−フェニルマレイミドが最も好ましい。また、N−トリブロモフェニルマレイミドを用いた場合、得られる樹脂あるいはそれを用いた成形品に難燃性を付与することができる。なお、これらは1種のみ用いても2種以上を併用してもよい。
【0014】
単量体成分中、前記マレイミド類単量体の含有量は、3〜50重量%とすることが好ましく、より好ましくは5〜40重量%、さらに好ましくは5〜30重量%、最も好ましくは7〜28重量%とするのがよい。マレイミド類単量体の含有量が50重量%を越えると、得られる樹脂の着色が強くなったり、機械強度が低下する傾向があり、3重量%未満であると、充分な耐熱性を付与することができなくなる恐れがある。
前記単量体成分に含まれるメタクリル酸エステル系単量体としては、特に制限されるものではないが、例えば、置換もしくは無置換の炭素数1〜18のアルキル基、シクロヘキシル基およびベンジル基のうちの少なくとも1つを有するメタクリル酸エステルが好ましい。このようなメタクリル酸エステルとしては、具体的には、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2−フェノキシエチル、メタクリル酸3−フェニルプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル等が挙げられる。これらは1種のみ用いても2種以上を併用してもよい。
【0015】
単量体成分中、前記メタクリル酸エステル系単量体の含有量は、97重量%以下とすることが好ましく、より好ましくは50〜97重量%、さらに好ましくは60〜95重量%、さらに好ましくは70〜95重量%、最も好ましくは72〜92重量%とするのがよい。97重量%を越えると、得られる樹脂の熱安定性や耐熱性が低下する恐れがあり、50重量%未満であると、透明性や耐侯性が低下する恐れがある。
前記単量体成分としては、前記マレイミド類単量体および前記メタクリル酸エステル系単量体以外に、必要に応じて、他の単量体が含まれていてもよい。そのような他の単量体としては、例えば、芳香族ビニル類;不飽和ニトリル類;アクリル酸エステル類;オレフィン類;ジエン類;ビニルエーテル類;ビニルエステル類;フッ化ビニル類;飽和脂肪酸モノカルボン酸の(メタ)アリルエステル類;多価(メタ)アクリレート類;多価アリレート類;グリシジル化合物;不飽和カルボン酸類;等が挙げられる。これらの中でも特に、芳香族ビニル類を用いると、マレイミド類単量体の残存量を効果的に低減でき、さらに熱安定性の向上を図ることが可能となるが、耐熱性は低下する傾向がある。なお、これらは1種のみ用いても2種以上を併用してもよい。
【0016】
前記芳香族ビニル類としては、具体的には、スチレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレン、イソプロペニルスチレン、ビニルトルエン、クロルスチレン等が挙げられ、これらの中でも特にスチレンが好ましい。
前記不飽和ニトリル類としては、具体的には、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル、フェニルアクリロニトリル等が挙げられる。
前記アクリル酸エステル類としては、具体的には、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸デシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸イソボルニル等が挙げられる。
【0017】
前記オレフィン類としては、具体的には、エチレン、プロピレン、イソブチレン、ジイソブチレン等が挙げられる。
前記ジエン類としては、具体的には、ブタジエン、イソプレン等が挙げられる。
前記ビニルエーテル類としては、具体的には、メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等が挙げられる。
前記ビニルエステル類としては、具体的には、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等が挙げられる。
【0018】
前記フッ化ビニル類としては、具体的には、フッ化ビニリデン等が挙げられる。
前記飽和脂肪酸モノカルボン酸の(メタ)アリルエステル類としては、具体的には、プロピオン酸アリル等が挙げられる。
前記多価(メタ)アクリレート類としては、具体的には、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、ハロゲン化ビスフェノールAのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド付加物のジもしくはトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0019】
前記多価アリレート類としては、具体的には、トリアリルイソシアヌレート等が挙げられる。
前記グリシジル化合物としては、具体的には、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等が挙げられる。
前記不飽和カルボン酸類としては、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、あるいはこれらの半エステル化物や無水物等が挙げられる。
【0020】
単量体成分として前記のようなマレイミド類単量体およびメタクリル酸エステル系単量体以外の他の単量体を併用する場合、これら他の単量体の含有量は、単量体成分中20重量%以下とすることが好ましい。特に、芳香族ビニル類を用いる場合には、該芳香族ビニル類は単量体成分中15重量%以下とすることが好ましく、10重量%以下とすることがさらに好ましい。上記範囲を越えると、得られる樹脂およびこれを用いた成形品の熱成形加工性、耐熱水性、透明性、耐侯性等が低下する恐れがある。
(硫黄系連鎖移動剤)
本発明の製造方法においては、マレイミド類単量体とメタクリル酸エステル系単量体とを含む前記単量体成分を重合させる際に、硫黄系連鎖移動剤を反応系中に存在させるものである。硫黄系連鎖移動剤を存在させることにより、得られる樹脂の熱安定性を向上させることができるのである。
【0021】
前記硫黄系連鎖移動剤としては、特に制限されるものではないが、例えば、n−ブチルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、n−デシルメルカプタン、t−デシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、ヒドロキシエチルメルカプタン、チオグリコール酸等のメルカプタン系連鎖移動剤が、熱安定性向上能に優れ、しかも入手が容易であることから、特に好ましい。これらの硫黄系連鎖移動剤は、1種のみ用いても2種以上を併用してもよい。
前記硫黄系連鎖移動剤の使用量は、前記単量体成分に対して0.001〜1.0重量%とすることが好ましく、より好ましくは0.01〜0.6重量%とするのがよい。1.0重量%を越えると、得られる重合体の分子量が低下しすぎる傾向があり、0.001重量%未満であると、連鎖移動による不均化停止の抑制が不充分となる。なお、硫黄系連鎖移動剤は、重合開始前、例えば前記単量体成分等の仕込み時に同時に添加してもよいし、重合中に反応系内に連続式あるいは回分式で添加してもよい。
【0022】
(酸性物質)
本発明の製造方法においては、マレイミド類単量体とメタクリル酸エステル系単量体とを含む前記単量体成分を重合させる際に、前記硫黄系連鎖移動剤とともに、酸性物質を反応系中に存在させるものである。酸性物質を存在させることにより、重合中に副生するマイケル付加体を低減すると同時に、マレイミド類単量体の加水分解も抑制することができ、これにより、高い耐熱性を付与しうるだけのマレイミド類単量体を導入した場合にも、残存マレイミド類単量体および成形加工時等の加熱により発生するマレイミド類単量体を低減し、かつ着色を抑制することができるのである。
【0023】
前記酸性物質とは、重合系中の単量体や溶媒等の全重量分と同等の水中に、所定量添加した際のpHが2.0〜6.5、好ましくは3.0〜5.5となる物質であり、例えば、有機リン系化合物や有機酸が好ましく挙げられる。前記酸性物質の好ましい存在量は、前記単量体成分に対して0.001重量%〜5.0重量%である。
前記有機リン系化合物としては、例えば、1)メチル亜ホスホン酸、エチル亜ホスホン酸、フェニル亜ホスホン酸等のアルキル(アリール)亜ホスホン酸(但し、これらは、互変異性体であるアルキル(アリール)ホスフィン酸になっていてもよい)およびこれらのジエステルあるいはモノエステル;
2)ジメチルホスフィン酸、ジエチルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸、フェニルメチルホスフィン酸、フェニルエチルホスフィン酸等のジアルキル(アリール)ホスフィン酸およびこれらのエステル;
3)メチルホスホン酸、エチルホスホン酸、トリフルオルメチルホスホン酸、フェニルホスホン酸等のアルキル(アリール)ホスホン酸およびこれらのジエステルあるいはモノエステル;
4)メチル亜ホスフィン酸、エチル亜ホスフィン酸、フェニル亜ホスフィン酸等のアルキル(アリール)亜ホスフィン酸およびこれらのエステル;
5)亜リン酸メチル、亜リン酸エチル、亜リン酸フェニル、亜リン酸ジメチル、亜リン酸ジエチル、亜リン酸ジフェニル、亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリフェニル等の亜リン酸ジエステルあるいはモノエステルあるいはトリエステル;
6)リン酸メチル、リン酸エチル、リン酸2−エチルヘキシル、リン酸フェニル、リン酸ジメチル、リン酸ジエチル、リン酸ジ−2−エチルヘキシル、リン酸ジフェニル、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリフェニル等のリン酸ジエステルあるいはモノエステルあるいはトリエステル;
7)メチルホスフィン、エチルホスフィン、フェニルホスフィン、ジメチルホスフィン、ジエチルホスフィン、ジフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン等のモノあるいはジあるいはトリアルキル(アリール)ホスフィン;
8)メチルジクロロホスフィン、エチルジクロロホスフィン、フェニルジクロロホスフィン、ジメチルクロロホスフィン、ジエチルクロロホスフィン、ジフェニルクロロホスフィン等のアルキル(アリール)ハロゲンホスフィン;
9)酸化メチルホスフィン、酸化エチルホスフィン、酸化フェニルホスフィン、酸化ジメチルホスフィン、酸化ジエチルホスフィン、酸化ジフェニルホスフィン、酸化トリメチルホスフィン、酸化トリエチルホスフィン、酸化トリフェニルホスフィン等の酸化モノあるいはジあるいはトリアルキル(アリール)ホスフィン;
10)塩化テトラメチルホスホニウム、塩化テトラエチルホスホニウム、塩化テトラフェニルホスホニウム等のハロゲン化テトラアルキル(アリール)ホスホニウム;等が挙げられる。これらは1種類のみを用いても、2種類以上を併用してもよい。
【0024】
本発明においては、前記例示の有機リン系化合物の中でも特に、1)〜6)の、アルキル(アリール)亜ホスホン酸およびこれらのジエステルあるいはモノエステル、ジアルキル(アリール)ホスフィン酸およびこれらのエステル、アルキル(アリール)ホスホン酸およびこれらのジエステルあるいはモノエステル、アルキル亜ホスフィン酸およびこれらのエステル、亜リン酸ジエステルあるいはモノエステルあるいはトリエステル、リン酸ジエステルあるいはモノエステルあるいはトリエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることが、残存マレイミド類単量体の低減および低着色性の点から好ましい。
【0025】
前記有機リン系化合物の使用量は、前記単量体成分に対して0.001重量%〜5.0重量%とすることが好ましい。より好ましくは0.001重量%〜1.0重量%、さらに好ましくは0.005重量%〜1.0重量%とするのがよい。5.0重量%を越えると、得られる樹脂に着色が多くなったり、耐熱性が低下する傾向があり、0.001重量%未満であると、マイケル付加体の抑制効果が充分に発揮できないこととなる。
前記有機酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、安息香酸、シクロヘキサンカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等;およびこれらの酸無水物(無水酢酸、無水プロピオン酸、無水フタル酸等);等が挙げられる。これらの中でも、酸無水物が、得られる樹脂の着色を低減する効果が高いため、特に好ましい。なお、これら有機酸は1種のみを用いても、2種以上を併用してもよい。
【0026】
前記有機酸の使用量は、前記単量体成分に対して0.001重量%〜1.0重量%とすることが好ましく、さらに好ましくは0.005重量%〜0.5重量%とするのがよい。1.0重量%を越えると、得られる樹脂に着色が多くなったり、耐熱性が低下する傾向があり、0.001重量%未満であると、マイケル付加体の抑制効果が充分に発揮できないこととなる。
なお、前記酸性物質は、重合開始前、例えば前記単量体成分等の仕込み時に同時に添加してもよいし、重合中に反応系内に連続式あるいは回分式で添加してもよく、特に制限はないが、重合反応を開始する前から系中に存在させておく方が好ましい。
【0027】
本発明においては、酸性物質として、前記有機リン系化合物と前記有機酸とを併用しても、いずれか一方を単独で用いても、本発明の効果を十分に発揮できる。また、酸性物質は、反応系に水が存在すると、酸性下、水の影響によって、マレイミド類単量体が加水分解して着色の原因となることがある。したがって、本発明のより好ましい形態においては、重合反応を非水系で行うことが好ましい。
(重合方法)
単量体成分を重合する方法としては、特に制限はなく、例えば、溶液重合、懸濁重合、塊状重合、乳化重合、またはこれらを適宜組み合わせる方法等の従来公知の重合方法を採用することができる。これらの中でも特に、本発明の効果が顕著に顕れる点を考慮すると、溶液重合または塊状重合が好ましく、さらに好ましくは溶液重合がよい。特に、前述のように、酸性物質を用いる場合には、例えば懸濁重合のように水が存在する系では、マレイミド類単量体が加水分解して着色の原因となる恐れがあるため、非水系の重合方法を採用することが好ましい。なお、重合温度、重合時間は、特に制限されるのではなく、使用する単量体の種類、使用比率等に応じて適宜設定すればよいのであるが、通常、重合温度60〜150℃程度、重合時間4〜24時間程度で行われる。
【0028】
前記溶液重合で用いられる溶剤は特に限定されないが、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;クロロホルム、DMSO、テトラヒドロフラン等が挙げられる。これらは1種のみ用いても2種以上を併用してもよい。
前記重合反応時には、必要に応じて、重合開始剤を使用してもよい。重合開始剤としては特に限定されず、例えば、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等の有機過酸化物;2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物;等の公知の重合開始剤を用いることができる。これらは1種類のみを用いても、2種類以上を併用してもよい。なお、重合開始剤の使用量は、用いる単量体の組み合わせや、反応条件などに応じて適宜設定すればよく、特に限定されない。
【0029】
本発明においては、得られる透明性耐熱樹脂の使用目的に応じて、さらに、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤等の種々の公知の添加剤を含有させることもできる。これら添加剤は、重合時に添加して本発明の透明性耐熱樹脂に含有させてもよいし、重合反応後に添加して本発明の樹脂組成物に含有させてもよい。添加剤の含有量は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜設定すればよい。なお、添加剤としては1種のみを用いても、2種以上を併用してもよい。
前記酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤やリン系酸化防止剤等が挙げられ、これらのうち少なくともフェノール系酸化防止剤を用いることが好ましい。特に、フェノール系酸化防止剤とリン系酸化防止剤とを併用すると、樹脂の着色をより効果的に低減させることができる。
【0030】
前記フェノール系酸化防止剤としては、その水酸基に対する他の分子の接近が立体的に妨げられているヒンダードフェノール系酸化防止剤が特に好ましい。ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、例えば、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。これらの中でも特に、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕が好ましい。
【0031】
前記リン系酸化防止剤としては、例えば、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ジ(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス〔2,4−ビス(1,1−ジメチルエチル)−6−メチルフェニル〕エチルエステルホスファイト、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンホスフォナイト等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。これらの中でも特に、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシドが好ましい。
【0032】
前記紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−t−ペンチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2,2’−メチレンビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール〕、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−〔(ヘキシル)オキシ〕フェノール等のトリアジン系紫外線吸収剤;オクタベンゾン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート系光安定剤;ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)〔〔3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル〕メチル〕ブチルマロネート等のヒンダードアミン系光安定剤;プロパンジオックアシッド〔(4−メトキシフェニル)−メチレン〕ジメチルエーテル−2−エチル、2’−エトキシ−オキサルアニリド等のマロン酸エステル系光安定剤;等が挙げられる。
【0033】
前記着色剤としては、有機着色剤であっても、無機着色剤であってもよい。例えば、前記有機着色剤としては、染料、有機顔料、天然色素等が挙げられる。
<透明性耐熱樹脂>
本発明に係る透明性耐熱樹脂は、樹脂中の残存マレイミド類単量体量が、該樹脂中のマレイミド類単量体由来の構成単位の含有量をX重量%としたときに10Xppm以下、好ましくは5Xppm以下であり、かつ、240℃で10分間加熱時のマレイミド類単量体発生量が、樹脂中のマレイミド類単量体由来の構成単位の含有量をX重量%としたときに10Xppm以下、好ましくは5Xppm以下であるものである。240℃で10分間加熱時のマレイミド類単量体の具体的な発生量としては、100ppm以下、好ましくは50ppm以下、さらに好ましくは30ppm以下であるものである。このように残存マレイミド類単量体量および加熱時のマレイミド類単量体発生量が少ない透明性耐熱樹脂は、前述した本発明の製造方法において容易に得ることができる。樹脂中の残存マレイミド類単量体量が10Xppmを越える場合、あるいは240℃で10分間加熱時のマレイミド類単量体発生量が10Xppmを越える場合には、得られた樹脂を加熱加工する際に、溶融した樹脂からマレイミド類単量体が多量に揮散することになり、人体および環境に悪影響を及ぼす危険がある。また、残存マレイミド類単量体が多くなると、加水分解によりアミン化合物が発生し、得られる樹脂に着色が生じることになる。なお、樹脂中の残存マレイミド類単量体量および加熱時のマレイミド類単量体発生量は、例えば、実施例で後述する方法で測定することができる。
【0034】
本発明の透明性耐熱樹脂は、着色度(YI)が3.0以下、好ましくは2.5以下、さらに好ましくは2.0以下であることが好ましい。このように着色度が低い透明性耐熱樹脂は、前述した本発明の製造方法において容易に得ることができる。着色度(YI)が3.0を越えるような透明性耐熱樹脂は、着色により透明性が損なわれ、本来目的とする用途に使用できないこととなる。なお、着色度(YI)は、例えば、実施例で後述する方法で測定することができる。
本発明の透明性耐熱樹脂は、ダイナミックTG法での150〜300℃における熱減量が2.0%以下であることが好ましく、さらに好ましくは1.0%以下、最も好ましくは0.6%以下であるのがよい。このダイナミックTG法での熱減量は、熱安定性の指標であり、これが2.0%を越えると、充分な熱安定性を発揮できないこととなる。本発明の製造方法において得られた樹脂は、前記熱減量の範囲を満足する充分な熱安定性を有することができる。なお、ダイナミックTG法での熱減量は、例えば、実施例で後述する方法で測定することができる。
【0035】
本発明の透明性耐熱樹脂は、重量平均分子量が10,000〜300,000、さらに好ましくは50,000〜250,000であることが好ましい。重量平均分子量が10,000未満であると、樹脂の機械強度が低下することとなり、一方、300,000を越えると、樹脂の成形加工性が低下することとなるので、好ましくない。
本発明の透明性耐熱樹脂は、ガラス転移温度が110〜200℃、さらに好ましくは120〜180℃であることが好ましい。ガラス転移温度が110℃未満であると、充分な耐熱性が付与できない傾向があり、一方、200℃を越えると、機械強度や成形加工性が低下することとなるので、好ましくない。
【0036】
<樹脂組成物>
本発明の樹脂組成物は、本発明の透明性耐熱樹脂と、これ以外の他の合成樹脂とを含んでなる。本発明の透明性耐熱樹脂とともに、任意の特性を有する他の合成樹脂をも含有することにより、透明性、耐熱性に加え、さらに所望の特性を付与することができる。
他の合成樹脂としては、例えば、ポリメタクリル酸メチル樹脂、メタクリル酸メチル−スチレン樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体、ABS樹脂、マトリックス部にメタクリル酸メチル単量体由来の基を持った透明ABS、AES樹脂、ASA樹脂、MBS樹脂、塩化ビニル樹脂等が挙げられ、これらの1種または2種以上を、前述した本発明の透明性耐熱樹脂と、押し出し機等を用いてブレンドすればよい。
【0037】
本発明の透明性耐熱樹脂と他の合成樹脂との比率については、特に限定されず、所望する特性に応じて適宜設定すればよいが、特に、ポリメタクリル酸メチル樹脂、メタクリル酸メチル−スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、透明ABSにおいては、組成を調整して屈折率を合わせることによって、透明性と耐熱性に優れた樹脂組成物とすることができる。具体的には、例えば、本発明の透明性耐熱樹脂を含む樹脂組成物を100重量%として、本発明の透明性耐熱樹脂の含有割合が1〜99重量%の範囲であるのがよい。
本発明の透明性耐熱樹脂または樹脂組成物は、耐熱性および透明性に優れ、しかも着色が少ないことから、例えば、光ディスク等の光学材料の基材や、自動車部品、照明カバー、電気機器部品等のように透明性だけでなく、美観を要求される素材として、特に好適である。
【0038】
<樹脂積層体>
本発明の透明性耐熱樹脂または樹脂組成物は、他の樹脂との積層シート、浴槽用表層樹脂等の積層体にも好適に応用でき、これらは本発明の透明性耐熱樹脂または樹脂組成物の好ましい実施形態として挙げられる。特に、ポリメタクリル酸メチル系樹脂、メタクリル酸メチル−スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、透明ABSとの積層シートとした場合には、接着性がよく、表面層を高耐熱性の保護膜とすることができる。なお、上記積層シートとして用いる他の樹脂は、必要に応じて混合使用することもできる。上記の積層方法は、特に限定されるものではなく、例えば、共押し出し成形や熱圧着などの方法が適宜採用される。
【0039】
より具体的には、本発明の透明性耐熱樹脂とポリメタクリル酸メチル系樹脂とを押出成形することにより得られる共押出積層シートが、好ましい実施形態の一つである。前記ポリメタクリル酸メチル系樹脂は、物性に影響しなければ、メタクリル酸メチル以外の他のモノマーを20重量%まで、好ましくは10重量%まで、より好ましくは5重量%まで含んだモノマー成分を重合することによって得られるものでもよい。また、前記ポリメタクリル酸メチル系樹脂により形成される層は、物性に影響のない範囲で、他の熱可塑性樹脂を20重量%まで、好ましくは10重量%まで含んでいてもよい。
【0040】
前記積層シートにおいて、表層となる本発明の透明性耐熱樹脂からなる層と他の樹脂からなる層との厚みの比は、本発明の透明性耐熱樹脂からなる層/他の樹脂からなる層=1/99〜50/50の範囲であるのが好ましい。
さらに、前記積層シートは、再生利用する場合、再度、混練・成形することによって容易に、相溶した均一な材料とすることができる。また、必要に応じて、積層体以外の他の熱可塑性樹脂を添加し、再度、溶融・混練・成形することもできる。また、得られた積層シートは、必要に応じて、真空成形や圧空成形等の熱成形用シートとして用いることもできる。
【0041】
本発明の透明性耐熱樹脂積層体は、溶剤や熱水に対する耐性に加えて、機械的強度や耐衝撃性を兼ね備えたものであるので、例えば、透明光学レンズや光学素子(例えば、各種計器類の照明あるいは各種ディスプレイや看板照明等に利用可能な導光体、プラスチック光ファイバー、光拡散性面状成形体等)、OA機器や自動車等の透明部品(例えば、レーザービームプリンター用レンズ、車両用のヘッドランプやフォグランプや信号灯等に用いられるランプレンズ等)など各種用途に応用できるものである。とりわけ、浴槽用表層樹脂等の用途に好適に用いることができる。
【0042】
【実施例】
以下、本発明に係る実施例および比較例について説明するが、本発明は該実施例により何ら制限されるものではない。なお、以下の文中「部」は「重量部」を表す。
得られた樹脂は、以下の方法で各種特性を測定することにより評価した。
(重量平均分子量)
樹脂の重量平均分子量は、GPC(東ソー社製、GPCシステム)のポリスチレン換算により求めた。
【0043】
(ガラス転移温度)
樹脂のガラス転移温度は、JIS−K−7121に従い、示差走査熱量測定器(理学電気(株)製、装置名:DSC−8230)を用い、窒素ガス雰囲気下、α−アルミナをリファレンスとして、常温から200℃まで昇温速度10℃/minで昇温して測定したDSC曲線から中点法にて算出した。
(樹脂中の残存マレイミド類単量体量)
樹脂中の残存マレイミド類単量体量は、ガスクロマトグラフィー(島津製作所製、装置名:GC−17A)を用いて測定した。
【0044】
(樹脂中のマレイミド類単量体由来の構成単位の含有量(X重量%))
樹脂中のマレイミド類単量体由来の構成単位の含有量(X重量%)は、有機微量元素分析装置(ヤナコ近畿製、装置名:ヤナコCHNコーダー)を用いて樹脂中のN量を測定し、この樹脂中のN量から算出した。
(加熱時のマレイミド類単量体発生量)
TENAX吸着法により、−40℃でトラップし30℃のキューリーポイントで脱着した成分を、GD−MSでマレイミド類単量体のm/zイオンを選び、マスクロマトグラム法で定量して求めた。
【0045】
Figure 0004925506
(重合液中の残存マレイミド類単量体、メタクリル酸メチル、ポリマーの含有量)
重合液のテトラヒドロフラン溶液をメタノール中に加え、沈殿物を濾過し、得られた濾物の重量測定からポリマー含有量を求め、濾液のガスクロマトグラフィー分析(島津製作所製、装置名:GC−17A使用)から残存マレイミド類単量体、メタクリル酸メチルを定量した。
【0046】
(樹脂の着色度(YI))
樹脂の着色度(YI)は、樹脂をクロロホルムに溶かし、15重量%クロロホルム溶液とし、JIS−K−7103に従い、透過光で測定した。
(熱安定性:ダイナミックTG法での熱減量)
以下の条件でダイナミックTG法による分析を行い、150〜300℃までに減量する重量%を求めた。
Figure 0004925506
(成形品の黄変度(YI))
厚み3mmの成形品を用いて、JIS−K−7103に従い、透過光で測定した。
【0047】
(成形品の全光線透過率(T))
厚み3mmの成形品を用いて、ASTM−D−1003に従い、測定した。
[実施例1]
攪拌装置を備えた内容量20Lのステンレス製重合槽に、メタクリル酸メチル45部、N−フェニルマレイミド5部、トルエン50部、リン酸エステル系化合物として亜リン酸ジメチル0.05部、連鎖移動剤としてn−ドデシルメルカプタン0.20部を仕込み、100rpmで攪拌しながら窒素ガスを10分間バブリングした後、窒素雰囲気下で昇温を開始した。重合槽内の温度が100℃に達した時点で、重合槽内にt−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートを0.15部加え、重合温度105〜110℃、還流下で15時間、重合反応を行った。次いで、得られた重合液をシリンダー温度240℃にコントロールしたベント付き30mm2軸押し出し機に供給し、ベント口より真空脱揮し、押し出されたストランドをペレット化して、透明性耐熱樹脂のペレットを得た。
【0048】
得られたペレットの各種特性を表1に示す。
[実施例2〜7および比較例1〜3]
仕込み成分の種類および量を表1および表2に示すように変えたこと以外は、実施例1と同様にして、透明性耐熱樹脂のペレットを得た。
得られたペレットの各種特性を表1および表2に示す。
[実施例8]
滴下槽および攪拌装置を備えた20Lのステンレス製重合槽に、メタクリル酸メチル42.5部、N−フェニルマレイミド5部、スチレン0.5部、トルエン50部、有機酸として無水酢酸0.2部、連鎖移動剤としてn−ドデシルメルカプタン0.06部を仕込み、100rpmで攪拌しながら、窒素ガスを10分間バブリングした後、窒素雰囲気下で昇温を開始した。重合槽内の温度が100℃に達した時点で、重合槽内にt−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート0.075部を加え、同時に、滴下槽にて窒素ガスをバブリングした、スチレン2部とt−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート0.075部との混合液を5時間かけて等速添加し始めた。そして、重合温度105〜110℃、還流下で15時間、重合反応を行った。その後、得られた重合液に対して、リン系酸化防止剤として9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド(三光製「HCA」)を0.1重量%、フェノール系酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(旭電化製「AO−60」)を0.02重量%、紫外線吸収剤として2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール(チバスペシャリティーケミカルズ社製「TINUVIN P」)を0.1重量%、添加混合した。次いで、実施例1と同様にして2軸押し出し機により真空脱揮、ペレット化を行い、透明性耐熱樹脂のペレットを得た。
【0049】
得られたペレットの各種特性を表2に示す。
[実施例9]
滴下槽および攪拌装置を備えた20Lのステンレス製重合槽に、メタクリル酸メチル36.5部、N−フェニルマレイミド11部、トルエン50部、有機酸として無水酢酸0.1部、連鎖移動剤としてn−ドデシルメルカプタン0.02部を仕込み、100rpmで攪拌しながら、窒素ガスを10分間バブリングした後、窒素雰囲気下で昇温を開始した。重合槽内の温度が100℃に達した時点で、重合槽内にt−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート0.03部を加え、同時に、滴下槽にて窒素ガスをバブリングした、スチレン2.5部とt−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート0.03部との混合液を5時間かけて等速添加し始めた。そして、重合温度105〜110℃、還流下で15時間、重合反応を行った。
【0050】
次いで、実施例1と同様にして2軸押し出し機により真空脱揮、ペレット化を行い、透明性耐熱樹脂のペレットを得た。得られたペレットの各種特性を表2に示す。
参考例10]還流冷却器、窒素ガス導入管、温度計および攪拌装置を備えた反応容器に、メタクリル酸メチル20部、N−シクロヘキシルマレイミド3.75部、スチレン1.25部、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート0.5部、亜リン酸ジメチル0.05部、n−ドデシルメルカプタン0.2部をあらかじめ攪拌混合した有機層と、脱イオン水75部と、ポリメタクリル酸ソーダ1.5部とを仕込み、100rpmで攪拌して懸濁液とした。次いで、窒素ガス導入管より窒素ガスを吹き込みながら、反応液を80℃に加熱して重合反応を開始した。重合を開始してから5時間後に、反応液温度を95℃に昇温し、さらに2時間攪拌を続けて重合を完結させた。得られた重合液を、冷却、濾過、水洗、乾燥して、透明性耐熱樹脂のビーズを得た。
【0051】
次いで、得られたビーズ25部をシリンダー温度240℃にコントロールしたベント付き30mm2軸押し出し機に供給し、溶融混練することによりペレット化して、透明性耐熱樹脂のペレットを得た。得られたペレットの各種特性を表2に示す。
[比較例4]亜リン酸ジメチルを用いないこと以外は、参考例10と同様にして透明性耐熱樹脂のペレットを得た。得られたペレットの各種特性を表2に示す。
【0052】
【表1】
Figure 0004925506
【0053】
【表2】
Figure 0004925506
<参考例1>実施例7で得られた透明性耐熱樹脂を用いて成形した試験片で、以下の耐侯性試験を行なった。すなわち、60℃でサンシャインカーボンアークランプを照射した際のパネル面での試験片の黄変度(YI)と全光線透過率(T)の経時変化を測定した。なお、黄変度については、初期値からの差(ΔYI)で示した。結果を表3に示す。
【0054】
【表3】
Figure 0004925506
表3から、本発明の透明性耐熱樹脂の成形品は、耐侯性に優れ、カーボンアークの暴露によっても、着色や透明性の低下を起こさないことが明らかである。
<参考例2>
実施例1で得られた透明性耐熱樹脂を用いて厚さ100μmのフィルムを成形し、このフィルムと、厚さ2.0mmに成形された市販メタクリル系シート(住友化学製、スミペックスEX使用)とを、180℃の熱ロールにより接着させて、積層体とした。
【0055】
得られた積層体を5cm×5cmに切り取り、実施例1の透明性耐熱樹脂が積層された面を、90℃の熱水中に100時間浸漬させて、耐熱水性試験を行なったところ、その外観に変色や変形等は認められなかった。他方、実施例1の透明性耐熱樹脂が積層された面を、メタノール中に7日間浸漬させて、耐メタノール性試験を行なったところ、その外観に変色や変形等は認められなかった。
また、得られた積層体のASTM−D−1003に従って測定した全光線透過率は92%であった。
<参考例3>
実施例1で得られた透明性耐熱樹脂とポリメチルメタクリレート樹脂(住友化学製、スミペックスEX)を、押し出成形機から共押出しし、押し出しロールの温度を60℃にして急冷することにより、厚さ5mm、幅500mmの積層シートを得た。上記共押し出し成形に際しては、透明性耐熱樹脂層/ポリメチルメタクリレート樹脂層の厚み比率は5/95に設定した。
【0056】
得られた積層シートを5cm×5cmに切り取り、実施例1の透明性耐熱樹脂が積層された面を、90℃の熱水中に100時間浸漬させて、耐熱水性試験を行なったところ、その外観に変色や変形等は認められなかった。他方、実施例1の透明性耐熱樹脂が積層された面を、メタノール中に7日間浸漬させて、耐メタノール性試験を行なったところ、その外観に変色や変形等は認められなかった。
また、得られた積層シートのASTM−D−1003に従って測定した全光線透過率は92%であった。
<参考例4>
透明ABSとして、ブタジエン含有量20%、メタクリル酸メチル含有量55%、スチレン含有量20%、アクリロニトリル含有量5%でマトリックスの重量平均分子量13万の樹脂60重量部と、実施例9で得られた透明性耐熱樹脂40重量部とを、オムニミキサーにて混合した後、シリンダー温度240℃にコントロールした30mmφの2軸押出機を用いて溶融混練し、透明な熱可塑性樹脂組成物を得た。この熱可塑性樹脂組成物のマトリックス部の屈折率はゴム部の屈折率と良く合致しているため、シリンダー温度240℃、金型温度60℃にてコントロールした射出成形機を用いて成形し、全光線透過率測定用の試験片(50×50×3mm)および各種物性測定用試験片を得、各評価を行ったところ、下記の結果を得た。
【0057】
全光透過率:88%(ASTM−D−1003)
耐熱性(HDT):95℃(JIS−K−7207に準じ、荷重18.5kgf/cm2 で測定した荷重たわみ温度(HDT))
耐衝撃性(アイゾット衝撃強度):9.5kgf・cm/cm2 (JIS−K−7110に準じ、ノッチ入り1/4インチの試験片で行ったアイゾット衝撃強度(IZOD))
<参考例5>
ポリメチルメタクリレート樹脂(住友化学製、スミペックスEX)70重量部と、実施例8で得られた透明性耐熱樹脂30重量部とを、オムニミキサーにて混合した後、シリンダー温度240℃にコントロールした30mmφの2軸押出機を用いて溶融混練し、透明な熱可塑性樹脂組成物を得た。この熱可塑性樹脂組成物は、ガラス転移温度が110℃に1点のみ観測され、相溶していることが判った。また、シリンダー温度240℃、金型温度60℃にてコントロールした射出成形機を用いて成形し、全光線透過率測定用の試験片(50×50×3mm)および各種物性測定用試験片を得、参考例4と同様の各評価を行ったところ、下記の結果を得た。
【0058】
全光透過率:90%
耐熱性(HDT):97℃
耐衝撃性(アイゾット衝撃強度):1.5kg・cm/cm2
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、残存マレイミド類単量体および成形加工時等の加熱により発生するマレイミド類単量体がいずれも少なく、しかも、耐熱性に優れ、着色が少ない、透明性耐熱樹脂、その製造方法、およびこれを用いた樹脂組成物を提供することができる。

Claims (5)

  1. マレイミド類単量体3〜50重量%とメタクリル酸エステル系単量体50〜97重量%とを含む単量体成分を重合させて透明性耐熱樹脂を得る方法において、前記重合を非水系で行うこととし、該重合の際に、前記単量体成分に対して0.001〜1.0重量%の硫黄系連鎖移動剤とともに、前記単量体成分に対して0.001〜5.0重量%の酸性物質を反応系中に存在させることを特徴とする、透明性耐熱樹脂の製造方法。
  2. 前記酸性物質は、重合系中の全重量分と同等の水中に添加した際のpHが3.0以上、5.5未満となるように反応系中に存在させる、請求項1に記載の透明性耐熱樹脂の製造方法。
  3. 前記酸性物質として有機リン系化合物を用いる、請求項1または2に記載の透明性耐熱樹脂の製造方法。
  4. 前記有機リン系化合物として、アルキル(アリール)亜ホスホン酸およびこれらのジエステルあるいはモノエステル、ジアルキル(アリール)ホスフィン酸およびこれらのエステル、アルキル(アリール)ホスホン酸およびこれらのジエステルあるいはモノエステル、アルキル亜ホスフィン酸およびこれらのエステル、亜リン酸ジエステルあるいはモノエステルあるいはトリエステル、リン酸ジエステルあるいはモノエステルあるいはトリエステルからなる群より選ばれる1種以上を用いる、請求項に記載の透明性耐熱樹脂の製造方法。
  5. 前記酸性物質として有機酸を用いる、請求項1または2に記載の透明性耐熱樹脂の製造方法。
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